JPH07109151A - コンクリート管体製造用のセメント組成物と仕上げ材 - Google Patents

コンクリート管体製造用のセメント組成物と仕上げ材

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JPH07109151A
JPH07109151A JP25432093A JP25432093A JPH07109151A JP H07109151 A JPH07109151 A JP H07109151A JP 25432093 A JP25432093 A JP 25432093A JP 25432093 A JP25432093 A JP 25432093A JP H07109151 A JPH07109151 A JP H07109151A
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fineness
branes
powder
concrete
pipe
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JP25432093A
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English (en)
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Kenichi Yasudo
賢一 安戸
Tatsuro Omae
達朗 大前
Masao Sekiguchi
正夫 関口
Katsunori Kuno
克典 久野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Nippon Steel Slag Products Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Sumikin Kashima Koka Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd, Sumikin Kashima Koka Co Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication of JPH07109151A publication Critical patent/JPH07109151A/ja
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B20/00Use of materials as fillers for mortars, concrete or artificial stone according to more than one of groups C04B14/00 - C04B18/00 and characterised by shape or grain distribution; Treatment of materials according to more than one of the groups C04B14/00 - C04B18/00 specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone; Expanding or defibrillating materials
    • C04B20/0076Use of materials as fillers for mortars, concrete or artificial stone according to more than one of groups C04B14/00 - C04B18/00 and characterised by shape or grain distribution; Treatment of materials according to more than one of the groups C04B14/00 - C04B18/00 specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone; Expanding or defibrillating materials characterised by the grain distribution
    • C04B20/008Micro- or nanosized fillers, e.g. micronised fillers with particle size smaller than that of the hydraulic binder
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高炉スラグの有効利用を図り、コンクリート
管体の内周面の表面粗度を向上させる。 【構成】 セメント組成物としては、粉末度が2500〜35
00ブレーンの普通ポルトランドセメントクリンカー粉末
87〜15重量部、粉末度が5000〜10000 ブレーンの高炉水
砕スラグ微粉末10〜70重量部、および粉末度が4000〜50
00ブレーンの石膏粉末3〜15重量部を混合して成り、仕
上げ材としてはさらに粉末度が4000〜5000ブレーンのア
ルミン酸石灰の粉末2〜10重量部、粉末度が4000〜5000
ブレーンの石膏粉末2〜10重量部を添加、混合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄筋コンクリート管、
遠心力鉄筋コンクリート管等のコンクリート管体を製造
する際に用いる、高炉スラグ微粉末を配合したセメント
組成物および仕上げ材に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば各家庭や事業所等の発生源から出
る汚水、雨水を流集輸送する下水道の管路施設に用いら
れる製品の中に鉄筋コンクリート管がある。この鉄筋コ
ンクリート管には、鉄筋コンクリート管 (JIS A5302)と
遠心力鉄筋コンクリート管 (JIS A5303)とがある。
【0003】前者の鉄筋コンクリート管は、振動機等に
よってコンクリートを鉄筋とともに締め固めて成形する
もので、一般に手詰め管と称される。一方、遠心力鉄筋
コンクリート管は、コンクリートを遠心力で鉄筋ととも
に締め固めて成形するもので、一般にヒューム管と略称
されている。
【0004】ここで、鉄筋コンクリート管体等の壁面性
状を示す指標に「粗度係数」がある。この粗度係数は、
管内流体の流れに影響する大きな因子とされている。壁
面の粗度係数は小さい程滑りが良いとされる。例えば、
陶管、鉄筋コンクリート管、そしてヒューム管の比較に
おいて、その係数は、陶管<ヒューム管<鉄筋コンクリ
ート管の順に大きくなる。
【0005】これらの管体の粗度係数は、用いる材料、
製造方法等により異なる。例えば、ヒューム管はコンク
リートを遠心力により締め固める方法であり、その際コ
ンクリート中の粗い骨材類が外周方向に移動する傾向に
あり、細かい骨材類等、つまり細粒分は内周方向に集ま
る傾向にある。
【0006】管体の外周に接する表面は、磨かれた金属
製型枠となっているため、仕上げ面は非常に滑りが良
い。これに反して、内周には前述の細粒分とセメントス
ラリーが集まるため、締め固め過程で管体の円周に沿っ
て細粒分とセメントスラリーが抜けるようになってい
る。
【0007】さらに管体の内表面は一般的に人力で棒状
ヘラの仕上げがされている。この仕上げ面は螺旋状の細
かい凹凸状を形成している。このような形状面の粗度係
数 (n) は一般的にn=0.013 〜0.016 (m-1/3・sec)と
される。
【0008】ここで、たとえばコンクリート管路の場
合、良好なコンクリートならn=0.011 〜0.014 (m-1/3
・sec)であって、いろいろな管体等の壁面性状に対し
て、経験的にnの値が求められている。なお、本明細書
でいうnは、「マニングの粗度係数」と定義される係数
である。以上のことから、管体の内表面の粗度係数は小
さい値が好ましいことが判るが、JIS 規格には「粗度係
数」に関した規定はされていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述のよう
に、コンクリート管体内面は、特にヒューム管の場合、
締め固め時、スラリーが排出されることから、セメント
粉末を撒布しながらヘラで仕上げているのが現状であ
り、そのとき、亀甲状キズ、ラセン状キズなどが見られ
ると製品価値がなくなり、重大な問題となる。
【0010】このようなコンクリート管体の内面仕上げ
に関して、例えば、特公昭54−39406号公報 (従来技術
−1という、以下同じ) および特公平4−71868 号公報
(従来技術−2) がある。
【0011】従来技術−1は、コンクリート管体を成形
するに際し、中型枠を抜型すると同時にその上面に突設
した回転翼を高速回転させ、管体の内壁面を研磨するコ
ンクリート管体の成形装置を開示している。しかし、研
磨後のコンクリート表面の粗度係数は不明である。
【0012】また、従来技術−2は、ヒューム管の内面
仕上げを簡素化するための方法を開示するのである。こ
の技術は、従来、手作業で行われてきたヒューム管の仕
上げ刷毛、コテによる内面仕上げを機械化した方法に関
するものであるが、従来技術−1の場合と同様にコンク
リート表面の粗度係数は不明である。
【0013】一方、地球環境保全の観点からも資源リサ
イクルすべき原材料である高炉スラグの有効利用が求め
られている。そこで、高炉スラグの利用とコンクリート
管内面の表面粗度の改善とを結びつけた技術開発に着目
した。
【0014】ところで、高炉スラグの利用に関しては、
例えば、特開平1−176261号公報 (従来技術−3) 、特
開平3−65548 号公報 (従来技術−4) がある。従来技
術−3は、高炉スラグとポルトランドセメント、さらに
必要により石膏を混合した材料を開示している。使用す
る高炉スラグの粉末度は、分級後、ブレーン値で8900〜
19000cm2/g程度としている。しかし、コンクリート表面
の仕上がり状態は不明であり、ましてコンクリート管体
への適用、さらには表面粗度の改善効果については全く
不明である。
【0015】一方、従来技術−4も、高炉水砕スラグ系
セメントを用いた耐塩性ポールの製造方法を開示してい
るが、使用する高炉スラグは、12μm 以下の粒子が60%
以上となるように調整したものである。しかし、この場
合にも、コンクリート表面の仕上がり状態は不明であ
る。
【0016】ここで、高炉水砕スラグ微粉末 (以下単に
スラグともいう) は、高炉で副生する水砕スラグを粉砕
し、微細化したものである。このスラグは通常、粉末度
が2750〜5000ブレーン程度としたものがセメントの混合
材・混和材として有効的に幅広く利用されている。さら
に、5000〜10000 ブレーン程度としたものは、特殊高強
度セメントの混和材等として用いることが多い。なお、
10000 ブレーン以上の利用技術も広く検討されている。
【0017】この点、上述の従来技術−3、−4もその
利用技術の一例とされる。このスラグにアルカリや石膏
等の刺激材を添加すると水硬性を発現して硬化するこ
と、また硬化物が耐薬品性等に優れる特徴を有すること
は公知である。しかしながら、初期強度の発現性が遅
く、その強度が低い等の欠点がある。このように、従来
技術にあっては、コンクリート管の表面粗度を改善する
とともに、高炉スラグの有効利用を図ることのできる手
段の開示はない。
【0018】ここに、本発明の目的は、このような状況
下、コンクリート管体の内周面の表面粗度を向上させ
て、さらなる高付加価値を付加するとともに、高炉スラ
グの有効利用を図ることのできる技術を開発することに
ある。
【0019】本発明のさらに具体的な目的は、コンクリ
ート管体の製造方法において高炉スラグの特徴を最大限
に活用した結合材と、管の内周面の表面粗度を向上させ
る仕上げ材を提案し、耐久性に優れ、管路の摩耗損失の
少ない等、管体の高付加価値をさらにつける技術を提供
することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、スラグの
ブレーン値に着目し、従来セメント混合材としては用い
られることのなかった5000〜10000 ブレーン値のスラグ
を混合材として用いたところ、特に優れた内周面の表面
粗度が実現できることを知り、本発明を完成した。
【0021】さらに、コンクリート管体の内周面の仕上
げ材として、上述のセメント組成物100 重量部に対し
て、アルミン酸石灰の粉末を2 〜10重量部と、石膏粉末
2 〜10重量部とを混合することで優れた仕上げ材が得ら
れることを知り、本発明を完成した。なお、コンクリー
ト管体の内周面仕上げ材はコンクリート養生に先立って
内周面の仕上げ段階で内周面に塗布、仕上げる材料であ
る。
【0022】ここに、本発明の要旨とするところは、結
合材100 重量部に対して、粉末度が2500〜3500ブレーン
の普通ポルトランドセメントクリンカー粉末87〜15重量
部、粉末度が5000〜10000 ブレーンの高炉水砕スラグ微
粉末10〜70重量部、および粉末度が4000〜5000ブレーン
の石膏粉末3〜15重量部を混合して成る、コンクリート
管体製造用のセメント組成物である。
【0023】さらに別の面からは、本発明は、上述のセ
メント組成物100 重量部に対して、さらに粉末度が4000
〜5000ブレーンのアルミン酸石灰の粉末2〜10重量部、
粉末度が4000〜5000ブレーンの石膏粉末2〜10重量部を
添加、混合することを特徴とするコンクリート管体製造
用の仕上げ材である。
【0024】
【作用】次に、本発明の作用についてさらに具体的に説
明する。本発明にかかるセメント組成物( 以下、単に結
合材ということもある) は、高炉水砕スラグ微粉末と石
膏粉末とを巧みに用い、遠心力成形コンクリート組成物
に適した複合材としたものである。
【0025】本発明において使用する各成分は、次のよ
うに混合してセメント組成物および仕上げ材を得るので
ある。 (i) 結合材は、純粋の普通ポルトランドセメントクリ
ンカーを粉砕し、粉末度が調整された粉末(A) と、ス
ラグを粉砕し、粉末度が調整された粉末 (B) と、石膏
の粉末度を調整した粉末( C) とで構成する。構成割合
は、結合材100 重量部に対して、(A): 87 〜15重量
部、 (B):10 〜70重量部、 (C):3〜15重量部であ
る。各成分がそれらの範囲を外れると所期の作用効果が
得られなくなる恐れがある。
【0026】(ii) 仕上げ材は、前述のようにして得た
セメント組成物である結合材に対してアルミン酸石灰の
鉱物組成 (D) および前述の結合材に含有される二水石
膏 (C) で構成した混合物を配合することで得られる。
【0027】アルミン酸石灰は、 11CaO・7Al2O3・CaF2
の鉱物組成で粉末度を4000〜5000ブレーン程度に調整し
た粉末とする。構成割合は前述の結合材100 重量部に対
して(D):2〜10重量部および(C):2〜10重量部が添
加される。
【0028】二水石膏は前述の結合材と同様、粉末度を
4000〜5000ブレーン程度に調整した粉末とする。図1
は、コンクリート管体を遠心力によって締め固めて成形
する様子を示す概略側面図である。
【0029】図示のように、ヒューム管の遠心力締め固
めは、通常、コンクリート5を打込んだ型枠1を遠心機
2に乗せて、モータ4の駆動力で車輪3を介して、回転
させることによって成形および締め固める方法である。
型枠1の回転時の微振動による締め固め効果と、遠心力
によるコンクリート5の高密度化、余剰水の絞りだしに
よる水セメント比の低下などによって、強度と密度の高
いコンクリートを得ることができる。
【0030】遠心力は回転速度の2乗に比例するので、
回転数を上げれば締め固め効率はあがることになる。し
かし、余り早くなると材料分離が発生すること、型枠が
円滑に回転せずにおどるようになること、遠心機の車輪
や型枠のタイヤの損傷が大きくなることなどの悪影響が
生ずる。一般には初速・中速の段階を経て速度を増し、
30〜40G程度の加速度領域で高速度回転させて仕上げ締
め固める方法がとられる。
【0031】高炉スラグは前述のごとくセメントの混合
材、混和材として使用されているが、その添加率が多い
程、初期強度の発現性が遅く、強度が低い等の欠点があ
った。これを解決するための手段として、スラグの水和
反応を促進させることが必要とされる。
【0032】高炉スラグは、通常、粉末度が2750〜5000
ブレーン程度であるが、本発明にあっては、スラグの粉
末度を5000〜10000 ブレーンとする。5000ブレーン未満
では強度が十分でなく、一方10000 ブレーン超では、所
期の表面粗度を得ることができないからである。
【0033】高炉スラグは、一般的に粉末度が大きくな
ると水和反応が早く、かつ強度発現性に寄与することで
ある。このことは、スラグの活性度指数 (SAI)より明ら
かである。活性度指数 (SAI)については実施例で明らか
にする。
【0034】本発明において結合材の主成分として用い
る普通ポルトランドセメントクリンカーの粉末度は、25
00〜3500ブレーンである。さらに、本発明によれば、石
膏粉末を適量添加する。石膏を刺激材として用いること
は公知とされるが、本発明にあっては、初期強度の発現
促進と膨張材としての両方の役割をもたせることにあ
る。
【0035】石膏は、二水石膏を用い粉末度を4000〜50
00ブレーン程度に調整した粉末とする。ここに用いる石
膏は、反応性からすると無水石膏、半水石膏が有効的と
されるが、経済面、その取扱い易さ等の点を勘案すると
二水石膏が好適に用いることができる。
【0036】このようにして用意されたセメント組成物
は図1に関して説明したように、コンクリートの投入→
一次締め固め→二次締め固め→管内周面の仕上げの各操
作を経て、コンクリート管体が製造される。
【0037】また、別の面からは、このようにして成形
されたコンクリート管体に、管内周面の仕上げを実行す
る。この仕上げ処理は、前記仕上げ材を用い再度低速回
転の領域に移行して実行される。
【0038】特に管内周面の仕上げは、高速回転の前記
加速度領域における二次締め固めを完了してスラリーが
抜けた時点で実行するのが好ましい。仕上げ方法は、人
力または機械装置的な仕上げ機器で管内周面に均等な厚
さに上記仕上げ材を化粧するように塗布して仕上げがさ
れる。
【0039】こうして成形された管体は、型枠をつけた
状態で蒸気養生を行う。蒸気養生は飽和蒸気により最高
温度65℃として3時間程度のヒートパターンとしてい
る。蒸気養生を実行した管体の脱型強度は350 kgf/cm2
以上が目標である。
【0040】このようにセメント組成物、仕上げ材を構
成する前述の各成分A、B、C、Dはそれぞれが個別に
例えばボールミルで粉砕して粉末度が調整される。これ
は、個々に粉末度が異なるためである。
【0041】結合材は粉末度調整することで、結合材の
水和反応性を促進させること、また遠心力成形を用いた
場合、コンクリート内部の充填性が良好となり締め固め
による高密度化、余剰水 (スラリー) をできる限り少な
くすることができる。仕上げ材は水和反応性を促進させ
ると共に、管内周面の仕上げ状態 (表面粗度) を良好と
することができる。
【0042】このようにして仕上げられたコンクリート
管体は蒸気養生中において、さらに水和反応促進が進行
し所期の強度を満足することができる。
【0043】
【実施例】
(実施例1)下記(1) 、(2) の条件、要領でスラグの活性
度指数試験を行い、スラグ単味品については表1に、石
膏混合品については表2にそれぞれ結果を示す。
【0044】(1) 使用材料 セメント : 普通ポルトランドセメント (市販品)(OPC)
(3300 cm2/g:ブレーン) スラグ: 4500、6000、8000、10000 ブレーン 石膏 : 二水石膏 (市販品) 添加量 : 4.5重量%
(4500cm2/g:ブレーーン) 細骨材 : 土木学会規準標準砂 (2) 養生条件 スラグ単味品 → 標準養生 : 水中 20 ± 3℃ 石膏混合品 → 蒸気養生 : 65℃×3時間 (材令1
日)
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】これらの試験結果から、表1の例えば材
令7日の比較において、スラグの粉末度 (ブレーン
値) が大きくなるほどその活性度指数は高くなる傾向を
示している。材令28日、91日の比較においてはスラグの
粉末度が大きくなるほどその活性度指数はOPC より高く
なる傾向を示している。なお、ほゞ同一条件で行った試
験A、B間の数値差はバラツキの範囲と考えられる。
【0048】表2に石膏混合品の活性度指数の比較を
示すが蒸気養生の材令1日において、6000ブレーン以上
のスラグはOPC のそれより高くなる傾向を示している。 このことから、スラグに石膏を添加することは有効で
ある。特に蒸気養生コンクリート組成物に用いることは
実効的と推測できる。
【0049】(実施例2)本例では各配合例のセメント組
成物を調整してコンクリート試験を行った。
【0050】1. 試験−1 スラグの活性度指数試験で得た知見をもとに、前述配合
範囲でコンクリート試験を実施した。 (1) 結合材 セメントクリンカー、水砕スラグ、石膏の粉砕は、ボー
ルミルにより行った。粉末度は、セメントクリンカーを
3000ブレーン、スラグは4500、6000、8000、10000 ブレ
ーン、石膏は4500ブレーンに粉末調整した。高炉スラグ
の10000 ブレーンは分級により作製した。結合材の構成
は、セメントクリンカー70重量部、スラグ25.5重量部、
石膏4.5 重量部とした。
【0051】(2) 試験内容 試験No.1: 普通ポルトランド[3300 cm2/g:ブレーン (市
販品)]、No.2: 高炉セメント[4000 cm2/g:ブレーン (市
販品)]を比較例として、試験No.3: 4500ブレーン、No.
4: 6000ブレーン、No.5: 8000ブレーン、No.6:10000ブ
レーンとそれぞれスラグのブレーン値を変更したときの
コンクリート配合でフレッシュ性状、圧縮強度、遠心力
成形性について調べた。圧縮強度は、円柱供試体 (10φ
×20cm) で、標準養生材令7日、蒸気養生材令1日につ
いて調べた。遠心成形した供試体は、モデルとして20φ
×30cmを実験遠心機で作成した。
【0052】コンクリートの配合は表3に、成形条件を
表4に、結果を表5に示す。
【0053】
【表3】
【0054】
【表4】
【0055】
【表5】
【0056】この試験は表3に示すとおり同一配合条件
での比較試験であって、表5に示す結果を得た。すなわ
ち、 コンクリートのフレッシュ性状においてNo.3 (4500ブ
レーン) 、No.4 (6000ブレーン) 、No.5 (8000ブレー
ン) 、No.6(10000ブレーン) のスランプが大きくなる傾
向を示した。これはスラグの粉末度 (ブレーン値) が大
きいものには単位水量が多いと考えられ水量を減らせる
ことができる。
【0057】No.1 (普通ポルトランドセメント) 、N
o.2 (高炉セメント) に比較して、No.3(4500ブレーン)
を除き、No.4 (6000ブレーン) 、No.5 (8000ブレーン)
、No.6(10000ブレーン) の蒸気養生材令1日の圧縮強
度は同等またはそれ以上の強度が得られる傾向を示し
た。 遠心力成形性であるが、No.3 (4500ブレーン) を除き
比較例と同等もしくは同等以上の性状が得られる傾向を
示した。
【0058】2. 試験−2 試験−1の結果から、No.1 (普通ポルトランドセメン
ト) を比較例としてNo.4(6000ブレーン) 、No.5 (8000
ブレーン) の実機用コンクリート配合の検討およびコン
クリート試験を実施した。試験内容、条件は試験−1と
同一とした。実機用コンクリート配合を表6に、結果を
表7に示す。
【0059】
【表6】
【0060】
【表7】
【0061】これらの結果からも分かるように、次のよ
うな知見が得られた。 No.1 (普通ポルトランドセメント) に比較して、No.4
(6000ブレーン) 、No.5(8000ブレーン) の蒸気養生材
令1日の圧縮強度は同等またはそれ以上の強度が得られ
た。 遠心力成形性であるが、比較例と同等もしくは同等以
上の性状が得られた。
【0062】これらの結果からスラグの粉末度 (ブレ
ーン値) の大きいものを主材料として構成した結合材を
有効的に用いることで蒸気養生材令1日の圧縮強度の向
上および遠心力成形性に寄与することが判明した。
【0063】(実施例3) コンクリート管体製造試験 遠心成形によりヒューム管 (1000φ×2430mm、A形管)
の実際の形状の管体の試作試験として一層仕上げ管、二
層仕上げ管および一層仕上げ管に仕上げ材の適用性につ
いて実施した。コンクリート配合割合は前述の表6に示
したものを用いて試験に供した。
【0064】すなわち、No.1 (普通ポルトランドセメン
ト) を比較例として母管層厚の一層仕上げにNo.4 (6000
ブレーン) を用いた。母管層厚の二層仕上げにNo.5 (80
00ブレーン) を用いた。一方本発明による仕上げ材の適
用性については、No.1 (普通ポルトランドセメント) 、
No.4 (6000ブレーン) を母管として下記の要領で仕上げ
を行い一層仕上げ管、二層仕上げ管との比較を行った。
表8および表9にその試験内容を示す。
【0065】一層仕上げ管、二層仕上げ管の内面仕上
げは人力による棒状ヘラ仕上げとし、通常時用いている
セメント粉末を仕上げ材とした。 一層仕上げ管の仕上げ材料に適用した材料のうちセメ
ントクリンカー、二水石膏は前述結合材に用いたものと
同一とした。ただし、スラグの粉末度は6000ブレーンと
した。アルミン酸石灰の粉末度は5000ブレーンに調整し
た混合物の粉末を用いた。構成割合は結合材100 重量部
に対してアルミン酸石灰5重量部と二水石膏5重量部を
添加した。セメントクリンカー、水砕スラグ、アルミン
酸石灰の粉砕はボールミルにより行った。内面仕上げは
人力による棒状ヘラ仕上げとした。 蒸気養生 遠心成形後型枠をつけた状態で最高温度65℃とし3時間
のヒートパターン (図2) とした。
【0066】
【表8】
【0067】
【表9】
【0068】
【表10】
【0069】結果は表10に示すが、それらの結果から次
のような知見が得られた。 遠心成形時間は表8に示した加速度領域と所要時間N
o.1 (普通ポルトランドセメント) に比較して、No.4 (6
000ブレーン) 、No.5 (8000ブレーン) が母管層厚の一
層・二層仕上げ共短くなる傾向を示した。同一時間での
成形においては、No.4、No.5に材料分離が見られスラリ
ーの排出量が大きくなる傾向を示した。
【0070】遠心力成形性は、前述実機用コンクリー
ト試験結果 (表7) と同様の結果が得られた。ここでの
成形精度はNo.1 (普通ポルトランドセメント) の母管一
層・二層仕上げに比較した内面性状判定とした。母管一
層仕上げに仕上げ材料を適用した内面性状は、母管一層
・二層仕上げの管体に比較してNo.1、No.4の仕上げ管体
共良好な傾向を示した。
【0071】所定の蒸気養生を完了後の管体内面性状
は、表10に比較して示すが、No.1は母管一層、二層仕上
げ共凹凸が大きい傾向にあり、一層仕上げ管において
は、亀甲状ヘアークラックが見られた。それに反し、母
管一層仕上げに仕上げ材料を適用したNo.1の管体、No.4
はいずれも凸凹が小さい傾向にあり、亀甲状ヘアークラ
ックは確認できなかった。
【0072】母管二層仕上げ管の接着性は、管体内面
を木槌で打診して音信確認方法としたが、No.1の管体、
No.4の管体共異常は確認できなかった。これはいずれも
接着性は良好であると判断できる。
【0073】次いで、表面粗度の測定を行ったが、この
粗度係数の測定方法は、前述のごとく経験上の理論式で
あるため確立されていない。例えば、鋼板製品の表面性
状 (表面の粗さ) を測定する方法の一つに表面粗さ測定
器が用いられているが、ここでは便宜上これにより蒸気
養生後14日目管体内面の凹凸性状を調べた。結果を表11
にまとめて示す。
【0074】
【表11】
【0075】表11の結果からは次のような知見が得られ
る。 ここに、表面粗さ測定器を用いた鋼板の表面粗さの測
定方法についてであるが、これはJIS 表面粗さ (B0601)
に対応した方法とされる。定位置におかれた測定器から
検定針が100 mmのストロークで動く範囲の表面性状をチ
ャート式に記録できるものとなっている。表面粗さ測定
器/サーフコーダ (株式会社小坂研究所)による。 管体内面性状の測定値は管体長の両端部と中間部の3
点を測定した平均値で示した。この測定値は内面性状の
傾向を見るために用いたものでありコンクリート表面の
粗度係数との関係の絶対値ではない。ここでの測定値は
JIS 表面粗さ、つまり、中心線平均粗さ(Ra)によった。
【0076】管体内面の粗度係数はNo.1の母管一層・
二層仕上げの粗度係数n=0.014 と想定して他の管体内
面粗度係数を測定値との相対値で対応させ算定した。 表11には測定値と粗度係数の想定値との関係を示す
が、測定値はNo.4、No.5の母管一層・二層仕上げとする
管体内面の凹凸性状はNo.1のものより小さい傾向を示し
ている。このことから粗度係数の相対値も小さいと想定
でき管体内面性状は良好となる傾向を示した。
【0077】同様、表面仕上げ材を適用した管体内面
は、母管一層・二層仕上げとする管体内面凹凸性状より
さらに小さい傾向を示し粗度係数もより良好となる傾向
を示した。 またNo.1の母管一層仕上げに表面仕上げ材に適用した
管体内面はと同様に良好となる傾向を示しており有効
である。
【0078】
【発明の効果】本発明によれば、高炉スラグを有効利用
した結合材、仕上げ材が得られ、コンクリート管体の製
造において管体の高密度化等による強度の確保、管体内
周面の粗度を向上させることができ、耐久性に優れる等
管体に更なる高付加価値を付加することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】遠心力を利用した成形方法の操作の概略説明図
である。
【図2】蒸気養生ヒートパターンの説明図である。
【符号の説明】
1 : 型枠 2 : 型枠のタイヤ 3 : 遠心機の車輪 4 : モータ 5 : コンクリート
フロントページの続き (72)発明者 関口 正夫 茨城県鹿島郡鹿島町大字光字光3番地 住 金鹿島鉱化株式会社内 (72)発明者 久野 克典 茨城県鹿島郡鹿島町大字光字光3番地 住 金鹿島鉱化株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結合材100 重量部に対して、粉末度が25
    00〜3500ブレーンの普通ポルトランドセメントクリンカ
    ー粉末87〜15重量部、粉末度が5000〜10000ブレーンの
    高炉水砕スラグ微粉末10〜70重量部、および粉末度が40
    00〜5000ブレーンの石膏粉末3〜15重量部を混合して成
    る、コンクリート管体製造用のセメント組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のセメント組成物100 重
    量部に対して、さらに粉末度が4000〜5000ブレーンのア
    ルミン酸石灰の粉末2〜10重量部、粉末度が4000〜5000
    ブレーンの石膏粉末2〜10重量部を添加、混合して成
    る、コンクリート管体製造用の仕上げ材。
JP25432093A 1993-10-12 1993-10-12 コンクリート管体製造用のセメント組成物と仕上げ材 Withdrawn JPH07109151A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007191336A (ja) * 2006-01-18 2007-08-02 Denki Kagaku Kogyo Kk セメント混和材、遠心力成形用仕上げ材、及び遠心力成形コンクリート製品の製造方法
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KR101539426B1 (ko) * 2013-10-16 2015-07-27 군산대학교산학협력단 타원형 콘크리트관, 이를 위한 제조장치 및 제조방법

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