JPH07108925B2 - オレフイン重合体製造方法 - Google Patents

オレフイン重合体製造方法

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JPH07108925B2
JPH07108925B2 JP16589786A JP16589786A JPH07108925B2 JP H07108925 B2 JPH07108925 B2 JP H07108925B2 JP 16589786 A JP16589786 A JP 16589786A JP 16589786 A JP16589786 A JP 16589786A JP H07108925 B2 JPH07108925 B2 JP H07108925B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [技術の分野] 本発明は、オレフィン重合体に製造方法に関する。更に
詳しくは、本発明は、三塩化チタン触媒成分を特定の有
機アルミニウム化合物成分および有機過酸化物成分と組
合せて用いることによるオレフィン重合体の製造方法に
関する。
[従来の技術] 従来、チーグラー・ナッタ触媒によりα−オレフィンが
立体規則性重合することはよく知られている。具体的に
は、三塩化チタン触媒成分、有機アルミニウム化合物成
分および第3成分として電子供与体化合物成分を組合せ
ることにより、α−オレフィンが高立体規則性重合する
ことはよく知られている。
三塩化チタン触媒成分と組合せる電子供与体化合物に関
して数多くの種類の化合物が提案されているにもかかわ
らず、有機過酸化物が有効であるという記載はない。
一方、特開昭61−9408号では、ハロゲン化マグネシウム
およびハロゲン化チタンを必須成分とする固体触媒で規
定される担持型触媒成分に限定して第3成分として有機
過酸化物の組合せ使用を記載している。しかしながら、
通常、担持型触媒成分と組合せる電子供与体化合物成分
と三塩化チタン触媒成分と組合せる電子供与体化合物成
分とは異なり、前者から後者を適確に類推することは容
易なことではない。また、三塩化チタン触媒成分と組合
せる電子供与体化合物として、芳香族カルボン酸エステ
ルを使用する技術は公知である。
しかし、原則として溶剤を使用しない気相重合プロセス
においてオレフィン重合体を製造する場合は、触媒の一
成分である芳香族カルボン酸エステルはすべて該オレフ
ィン重合体に含まれることになる。エステル類は微量存
在するだけで強い臭いを有するので、芳香族カルボン酸
エステルを使用し気相重合プロセスにより製造されたオ
レフィン重合体は、芳香族カルボン酸エステルを含み、
オレフィン重合体の保存中、造粒工程中あるいは成形加
工中に強い悪臭を発生する。オレフィン重合体の工業的
規模での生産あるいは加工時に環境汚染を起し問題であ
る。
[発明の目的] 本発明者らは、かかる悪臭に基づく環境汚染および作業
性不良を解決するため鋭意研究した結果、第3成分とし
て従来使用されている電子供与体化合物に代り、有機過
酸化物を三塩化チタン触媒成分および有機アルミニウム
化合物成分と組合せることにより、重合活性が極めて高
い触媒系が得られる、この触媒系により高立体規則性
で、無臭のオレフィン重合体が得られることを見出し、
本発明を完成した。
以上の記述から明らかなように、本発明の目的は、極め
て立体規則性の高い、無臭のオレフィン重合体を製造す
る方法を提供することである。
[発明の構成] 本発明は、次の構成を有する。
三塩化チタン触媒成分(A)、一般式AlRnX3-nで表わさ
れる化合物(ここで、Rはアルキル基、アリール基また
はシクロアルキル基であり、nはO<n3の数であ
り、XはClである)(B)および下式で表わされる有機
過酸化物成分(C)を組合せて得られる触媒を用いてα
−オレフィンを重合させることを特徴とするオレフィン
重合体製造方法。
R1−O−O−R2 (式中R1およびR2は酸素原子を含有するまたは含有しな
い炭化水素基である)。
本発明の構成を以下に詳しく説明する。
三塩化チタン触媒成分(A)は、四塩化チタンを有機ア
ルミニウム化合物で還元して得られる三塩化チタンを、
電子供与体及び四塩化チタンで処理して得られる化合物
(例えば、特公昭53−3356号)、四塩化チタンを有機ア
ルミニウム化合物と電子供与体の反応物で還元して得ら
れる三塩化チタンを、電子供与体及び四塩化チタンで処
理して得られる化合物(例えば、特公昭59−28573
号)、および四塩化チタンを金属アルミニウムで還元し
た後粉砕によって活性化された化合物(いわゆる三塩化
チタン(AA)と称されるもの)などであり、主成分が三
塩化チタンからなる化合物である。
(B)は、一般式AlRnX3-n(ここで、Rはアルキル基、
アリール基またはシクロアルキル基であり、nはO<n
3の数であり、XはClである)で表わされる化合物で
ある。具体的には、トリエチルアルミニウム、トリ−n
−プロピルアルミニウム、トリ−i−ブチルアルミニウ
ム、トリシクロヘキシルアルミニウム、ジメチルアルミ
ニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジ−
n−ブチルアルミニウム、ジシクロペンチルアルミニウ
ム、エチルアルミニウムセスキクロリドおよびエチルア
ルミニウムジクロリドなどを挙げることができる。
有機過酸化物成分(C)としては、一般式R1−O−O−
R2で表わされる化合物を使用することができる。ここ
で、R1およびR2は酸素原子を含有するまたは含有しない
炭素数1〜20程度の脂肪族、脂環族または芳香族炭化水
素からなる基である。具体的には、過酸化ジクミル、過
酸化ジ−t−ブチル、過酸化t−ブチルクミル、過酸化
ビス(1,1−ジフェニルエチル)、過酸化クミルー1,1−
ジフェニルエチル、過酸化t−ブチル−1,1−ジフェニ
ルエチル、1,1−ジ−t−ブチルペルオキシ−3,3,5−ト
リメチルシクロヘキサン、2,2−ジ−t−ブチルペルオ
キシブタン、過酸化ベンゾイル、過酸化p−クロルベン
ゾイル、過酸化O−メチルベンゾイル、過酸化ラウロイ
ル、過安息香酸クミル、過安息香酸t−ブチルおよび過
酢化クミルなどを挙げることができる。これらの中で
も、過酸化ジクミルおよび過酸化ベンゾイルが好まし
い。
成分(A)、成分(B)および成分(C)を組合せるこ
とにより、オレフィン重合体製造用触媒とすることがで
きる。組合せ方法としては、成分(A)、成分(B)
および成分(C)を独立に重合器に供給する、成分
(B)と成分(C)の混合物および成分(A)を独立に
重合器に供給する、または成分(A)、成分(B)お
よび成分(C)の混合物を重合器に供給する、などの態
様があり、いずれの方法も採用できる。該三成分を組合
せる際、それぞれの成分またはいずれかの成分をブタ
ン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、ノナン、デカンお
よびケロシンなどの不活性炭化水素に溶解あるいは懸濁
させて使用することもできる。およびの如く重合器
へ供給する前に混合する場合の温度は、−50〜+50℃、
好ましくは−30〜+30℃、時間は10秒〜50時間、好まし
くは1分〜30時間である。
成分(B)の使用量は成分(A)に含まれるチタン原子
1molに対して0.5〜1000mol、好ましくは1〜500molであ
る。成分(C)の使用量は成分(B)1molに対して0.00
5〜2mol、好ましくは0.01〜1molである。
本発明に係る成分(A)、成分(B)および成分(C)
の組合せにより得られる触媒を用いて、オレフィン重合
体を製造することができる。該オレフィン重合体とは、
炭素数3以上のα−オレフィンの単独ならびに共重合体
のほか、炭素数3以上のα−オレフィンと炭素数2のα
−オレフィンとの共重合体も意味する。炭素数3以上の
α−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−ペンテ
ン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1、4
−メチルペンテン−1および3−メチルペンテン−1な
どを使用することができる。これらのα−オレフィンの
単独重合のみならず、他の炭素数2以上のα−オレフィ
ンの1種または2種以上と共重合させることができる。
炭素数2以上のα−オレフィンとしては、上述の炭素数
3以上のα−オレフィン以外に、エチレン、ブタジエ
ン、イソプレン、1,4−ブタジエンおよびメチル−1,4−
ヘキサジエンなどを挙げることができる。オレフィン重
合体の製造は、原則として不活性溶剤を使用しない気相
プロセスおよび不活性溶剤またはα−オレフィン自身を
溶剤とする液相プロセスで行われる。該製造は回分式、
半連続式または連続式のいずれの態様によっても行うこ
とができる。重合温度は40〜200℃、好ましくは50〜150
℃、重合圧力は大気圧〜100kg/cm2G、好ましくは5〜5
0kg/cm2Gである。
[発明の効果] 本発明で得られる効果は、三塩化チタン触媒成分および
特定の有機アルミニウム化合物成分と組合せる第3成分
として特定の有機過酸化物成分を用いることにより、無
臭の、高立体規則性オレフィン重合体が高収率で得られ
ることである。
以下実施例および比較例によって本発明を説明する。な
お、実施例および比較例中の効果を測定する方法は次の
通りである。
(1)抽出法立体規則性(ESS)とは、重合体を沸とう
n−ヘプタン(98℃)で6時間抽出した後の抽出残分の
抽出前の全量に対する割合である。
(2)赤外線立体規則性(IR−τ)とは、赤外分光分析
により求められる結晶性バンド(997cm-1)と非結晶性
バンド(972cm-1)の吸光度比(A997/A972)であり、値
が大きい程立体規則性が高い。
(3)重合体の臭いの有無は、重合後の重合体を窒素気
流中50℃、3時間放置した後、臭い官能試験により判定
した。臭い官能試験は、10人の実験者が感じた臭いの有
無をA〜Dの4段階に分類し表示した。ランクAは無臭
の場合で10人全員が臭いなしと判断した場合、ランクB
は少し臭う場合で10人の内1〜4人が臭いありと判断し
た場合、ランクCは臭う場合で10人の内5〜9人が臭い
ありと判断した場合、およびランクDは強い臭う場合で
10人全員が臭いありと判断した場合である。
実施例1 (1)三塩化チタン触媒成分の調製 n−ヘキサン60ml、ジエチルアルミニウムクロリド0.05
molおよびジイソアミルエーテル0.12molを25℃、1分間
で混合し、5分間同温度で反応させて反応生成物(I)
を得た。窒素置換された反応器に四塩化チタン0.4molを
入れ、35℃に加熱し、これに該反応生成物(I)の全量
を30分間で滴下した後、同温度に30分間保ち、75℃に昇
温して更に1時間反応させ、室温まで冷却し上澄液を除
き、n−ヘキサン400mlを加えてデカンテーションで上
澄液を除く操作を4回繰返して、固体生成物(II)を得
た。該固体(II)の全量をn−ヘキサン300ml中に懸濁
させた状態で、20℃でジイソアミルエーテル16gと四塩
化チタン35gを室温にて約1分間で加え、65℃で1時間
反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、上澄液をデ
カンテーションによって除いた後、400mlのn−ヘキサ
ンを加え10分間攪拌し、静置して上澄液を除く操作を5
回繰返した後、減圧下で乾燥させ三塩化チタン触媒成分
を得た。該三塩化チタン触媒成分のTi含有量は26.4%で
あった。
(2)オレフィン重合体の製造 窒素置換した内容積3lの多段攪拌機付きの反応器に、ジ
エチルアルミニウムクロリド1.27mmol、過酸化ジクミル
0.13mmol、三塩化チタン触媒成分46mgおよび水素3l添加
後、70℃において全圧が22kg/cm2Gになるようにプロピ
レンを連続的に導入しながら2時間重合を行った。その
後、未反応プロピレンを排出してMFR5.6の粉末状ポリプ
ロピレン268gを得た。三塩化チタン触媒成分1g当りの重
合体収率は5,830g、該ポリプロピレンのESSは97.0%お
よびIR−πは0.930であった。ポリプロプレンの粒子は
球形であった。
(3)臭い官能試験 重合直後のポリプロピレンは未反応プロピレン臭がした
ので、窒素気流中、50℃において3時間放置した後、臭
い官能試験に供した。プロピレン臭はなく10人の実験者
が直接臭いをかいだ所、10人全員が臭いなしと判定した
(臭いランクA)。また、該官能試験後、ポリプロピレ
ンに酸化防止剤0.1重量%、および滑剤0.1重量%を添加
してヘンシェルミキサー(商品名)中にて十分混合し、
直径20mmの中央にベント部を有する単軸造粒機を使用し
て、220℃において造粒した所、ベント部排出気体につ
いて3人の実験者が臭いありと判定し(臭いランクB)
造粒機出口の溶融ポリマーについては全員臭いなしと判
定した(臭いランクA)。
比較例1 実施例1の(2)において過酸化ジクミルを用いないこ
と以外は実施例1と同様にしてオレフィン重合体の製造
および臭い官能試験を行った。
比較例2 実施例1の(2)において過酸化ジクミルの代りにトル
イル酸メチルを用いること以外は実施例1と同様にして
オレフィン重合体の製造および臭い官能試験を行った。
実施例2 実施例1の(2)において過酸化ジクミルの代りに過酸
化ベンゾイルを用いること以外は実施例1と同様にして
オレフィン重合体の製造および臭い官能試験を行った。
比較例3 実施例2において過酸化ベンゾイルの代りにアニス酸エ
チルを用いること以外は同様にしてオレフィン重合体の
製造および臭い官能試験を行った。
実施例3 実施例1の(2)において、実施例1の(1)で得られ
た三塩化チタン触媒成分の代りに東邦チタニウム社製Ti
Cl3(AA)(Ti含有量22.5%)200mg、ジエチルアルミニ
ウムクロリド4.7mmol、過酸化ジ−t−ブチル0.47mmol
および水素2.5lを用いること以外は実施例1と同様にし
てオレフィン重合体の製造および臭い官能試験を行っ
た。
【図面の簡単な説明】
図は、本発明の方法の製造工程を示すフローシートであ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】三塩化チタン触媒成分(A)、一般式AlRn
    X3-nで表わされる化合物(ここで、Rはアルキル基、ア
    リール基またはシクロアルキル基であり、nはO<n
    3の数であり、XはClである)(B)および下式で表わ
    される有機過酸化物成分(C)を組合せて得られる触媒
    を用いてα−オレフィンを重合させることを特徴とする
    オレフィン重合体製造方法。 R1−O−O−R2 (式中R1およびR2は酸素原子を含有するまたは含有しな
    い炭化水素基である)。
  2. 【請求項2】α−オレフィンの重合を気相で行う特許請
    求の範囲第(1)項に記載のオレフィン重合体製造方
    法。
JP16589786A 1986-07-15 1986-07-15 オレフイン重合体製造方法 Expired - Lifetime JPH07108925B2 (ja)

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