JPH07108830B2 - 陶磁器製品の加飾方法 - Google Patents

陶磁器製品の加飾方法

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JPH07108830B2
JPH07108830B2 JP2058461A JP5846190A JPH07108830B2 JP H07108830 B2 JPH07108830 B2 JP H07108830B2 JP 2058461 A JP2058461 A JP 2058461A JP 5846190 A JP5846190 A JP 5846190A JP H07108830 B2 JPH07108830 B2 JP H07108830B2
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JP
Japan
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glaze
granular
frit
sludge
ceramic product
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JP2058461A
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朗 岩橋
俊道 森岡
靖久 平野
Original Assignee
株式会社イナックス
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、陶磁器製品の表面に良好に凹凸,斑点模様
等の加飾をし得る加飾方法に関するものである。
(従来の技術及びその課題) 従来、陶磁器製品の表面に自然石等のような凹凸模様又
は斑点模様等を形成させる場合、陶磁器製品の表面に何
回も釉薬を塗り、辛うじて凹凸模様を形成させている
が、従来の方法では何回も釉薬を塗る工程が必要とな
り、作業工程が多くなってしまい、又、特に斑点模様等
を形成させる場合には3色〜4色程度の色の異なる釉薬
を塗る必要があり、工程が複雑となり、斑点模様等を均
一に形成させにくく、深み感,立体感等に乏しいものと
なってしまうという問題点があった。又、特に建物のコ
ーナー部等に用いられる陶磁器の役物においては平板状
でないため、その表面に凹凸,斑点模様等を形成させる
ことは極めて困難なものとなっていた。
(課題を解決するための手段) 本発明は上記従来の問題点に鑑み案出したものであっ
て、容易に凹凸,斑点模様等を形成させることのできる
陶磁器製品の加飾方法を提供せんことを目的とし、その
要旨は、溶融温度の低い粒径5mm以下の粒状フリット及
び/若しくは粒状釉と泥漿状釉薬とを混合比5〜50:100
の範囲で混合した加飾材を陶磁器製品の表面に施釉し、
焼成することである。
(作用) 粒状フリット又は粒状釉と泥漿状釉薬を適宜混合し、そ
の混合割合及び泥漿状釉薬の組成(融点)等を適宜調製
することにより、それらを混合状態で陶磁器製品の表面
に施釉し、その後に焼成すれば泥漿状釉薬と粒状フリッ
ト,粒状釉が溶けて陶磁器製品の表面を加飾するととも
に、粒状フリット又は粒状釉がガラス状の凹凸として残
り、良好な凹凸模様を形成することができる。特に粒状
フリット及び粒状釉に着色成分を含ませておけば、同時
に斑点模様も得ることができ、スプレーガン等により1
回塗りで良好な凹凸,斑点模様を陶磁器製品の表面に形
成させることができる。特に断面が折曲した形状を有す
る陶磁器製品の役物等において、その表面に1回で均一
に凹凸及び斑点模様を形成させることができ、作業工程
を単純化することができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を説明する。
先ず基材としては、本例ではセメントを主材とするセメ
ント製品を用いる。
これはセメントと所定量のフラックス成分と他の骨材を
含む混合材からなるものに水を加えて混練し、その混練
物を成形した後、乾燥させたものである。セメントとし
てはポルトランドセメント,アルミナセメント等が使用
されており、フラックスとしては各種のガラス粉,長
石,シラス,火山灰等が用いられ、又、骨材として陶磁
器質シャモット,川砂,海砂等が用いられている。
このように所定形状に形成し乾燥したセメント基材の表
面に施釉(加飾)をするに際し、本例では粒状フリット
或いは粒状釉と泥漿状釉薬を混合した加飾材が用いられ
る。
粒状フリット及び粒状釉とは、粒状のガラス或いは焼成
後ガラス状となり、泥漿状釉薬と同等な物性を有し溶融
温度が珪砂等の鉱物粒子よりかなり低いもので、透明な
ものと内部に着色成分を含んだものとがあり、粒径5mm
以下のものが使用される(本例では高島化学工業株式会
社製、商品名ドライグレースを用いる)。又、前記泥漿
状釉薬は500〜1500c・p程度の粘度を呈する泥漿状のも
のである。前記粒状フリット或いは粒状釉と前記泥漿状
釉薬との混合比は5〜50:100の範囲で、適宜選択するこ
とができる。
尚、造形する加飾表面の凹凸,光沢感を調製する場合は
前記泥漿状釉薬の組成を適宜選択する必要がある。泥漿
状釉薬の融点が低く、焼成時泥漿状釉薬と粒状フリッ
ト,粒状釉との反応が進む場合は表面凹凸は小さくな
る。逆に、泥漿状釉薬と粒状フリット,粒状釉との反応
が進みにくい場合は表面凹凸が大きくなる。
このように粒状フリット,粒状釉と泥漿状釉薬の配合及
び各組成を適宜変更させることにより、セメント基材の
表面に種々の凹凸模様,斑点模様を任意に造形すること
ができ、従来のように何回も釉薬を塗り重ねる必要がな
く、1回の施釉工程で任意の凹凸,斑点模様を得ること
ができる。
尚、本例においてはセメント基材の表面への加飾方法を
述べたが、セメント基材の表面に限らず粘度,長石,珪
石等を主原料とする他の陶磁器製品の表面にも同様に粒
状フリット,粒状釉を用いて良好な凹凸模様を形成させ
ることができるものである。
(発明の効果) 本発明の陶磁器製品の加飾方法は、溶融温度の低い粒径
5mm以下の粒状フリット及び/若しくは粒状釉と泥漿状
釉薬とを混合比5〜50:100の範囲で混合した加飾材を陶
磁器製品の表面に施釉し、焼成することとしたため、焼
成により粒状フリット,粒状釉と泥漿状釉薬とが溶融一
体化し粒状フリット又は粒状釉がガラス状の凹凸として
残り、表面に突出した異物感が残ることなく良好な凹凸
を形成することができ、スプレーガン等を用いて混合し
た加飾材を1回の施釉工程で陶磁器表面に塗布すること
により、良好な凹凸,斑点模様等を得ることができ、従
来のように何回も釉薬を塗る必要がなく、施釉工程を極
めて簡略化させることができる。しかも粒状フリット,
粒状釉と泥漿状釉薬との混合比及び各組成を適宜選択す
ることにより、任意の凹凸模様,斑点模様等を得ること
ができ、特に断面が折曲形状を呈する役物等の表面に極
めて良好に凹凸模様を形成し得る効果を有する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶融温度の低い粒径5mm以下の粒状フリッ
    ト及び/若しくは粒状釉と泥漿状釉薬とを混合比5〜5
    0:100の範囲で混合した加飾材を陶磁器製品の表面に施
    釉し、焼成することを特徴とする陶磁器製品の加飾方
    法。
JP2058461A 1990-03-10 1990-03-10 陶磁器製品の加飾方法 Expired - Lifetime JPH07108830B2 (ja)

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