JPH07108827A - 車両用ドアの補強構造 - Google Patents
車両用ドアの補強構造Info
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- JPH07108827A JPH07108827A JP5258278A JP25827893A JPH07108827A JP H07108827 A JPH07108827 A JP H07108827A JP 5258278 A JP5258278 A JP 5258278A JP 25827893 A JP25827893 A JP 25827893A JP H07108827 A JPH07108827 A JP H07108827A
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- door
- inner panel
- reinforcement
- reinforcing plate
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ドアの剛性を高めることができ且つ重量の軽
減を図ることができる車両用ドアの補強構造を提供す
る。 【構成】 この発明は、第1補強板26の上端部26a
をウエストレインフォース6に結合すると共に下端部2
6bをドアインナパネル5の下部に結合し、且つインナ
フレーム15の前端部を前記第1補強板26に結合する
と共に後端部を第2補強板30に結合したものである。
減を図ることができる車両用ドアの補強構造を提供す
る。 【構成】 この発明は、第1補強板26の上端部26a
をウエストレインフォース6に結合すると共に下端部2
6bをドアインナパネル5の下部に結合し、且つインナ
フレーム15の前端部を前記第1補強板26に結合する
と共に後端部を第2補強板30に結合したものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は車両用ドアの補強構造
に関するものである。
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の車両用ドアの補強構造としては、
例えば図5〜図8に示すようなものが知られている(類
似技術として、特開昭63−60375号公報参照)。
例えば図5〜図8に示すようなものが知られている(類
似技術として、特開昭63−60375号公報参照)。
【0003】ドア1は、下部のドア本体2と上部のサッ
シュ部3とから構成されており、ドア本体2はドアアウ
タパネル4とドアインナパネル5とを接合した中空構造
をしている。ドア本体2のウエスト部Wにはドアガラス
用の昇降口2aが形成されており、このウエスト部Wに
おけるドアアウタパネル4及びドアインナパネル5の各
上端部には各々ウエストレインフォース6が前後方向に
沿って設けられている。一方、ドアインナパネル5の前
端5aにはフロントレインフォース7が上下方向に沿っ
て設けられている。このフロントレインフォース7は、
アッパヒンジ8及びロアヒンジ9の取付部を補強するた
めと、ドア1の開度を規制するチェックリンク10の係
合孔11を補強するために設けられている。
シュ部3とから構成されており、ドア本体2はドアアウ
タパネル4とドアインナパネル5とを接合した中空構造
をしている。ドア本体2のウエスト部Wにはドアガラス
用の昇降口2aが形成されており、このウエスト部Wに
おけるドアアウタパネル4及びドアインナパネル5の各
上端部には各々ウエストレインフォース6が前後方向に
沿って設けられている。一方、ドアインナパネル5の前
端5aにはフロントレインフォース7が上下方向に沿っ
て設けられている。このフロントレインフォース7は、
アッパヒンジ8及びロアヒンジ9の取付部を補強するた
めと、ドア1の開度を規制するチェックリンク10の係
合孔11を補強するために設けられている。
【0004】ドアインナパネル5の略中央部には作業用
の開口12が形成されている。この開口12の前後部位
には、それぞれ内側への凹部13、14がそれぞれ形成
されている。そして、この開口12の略中央位置にはイ
ンナフレーム15が前後に架け渡されている。つまり、
開口12の前縁部12a及び後縁部12bにはそれぞれ
グロメット16が上下に2個づつ取付けられており、こ
のグロメット16にインナフレーム15の前後端部が各
々ビス17を介して結合されている。
の開口12が形成されている。この開口12の前後部位
には、それぞれ内側への凹部13、14がそれぞれ形成
されている。そして、この開口12の略中央位置にはイ
ンナフレーム15が前後に架け渡されている。つまり、
開口12の前縁部12a及び後縁部12bにはそれぞれ
グロメット16が上下に2個づつ取付けられており、こ
のグロメット16にインナフレーム15の前後端部が各
々ビス17を介して結合されている。
【0005】ドア本体2内には、上下に動くドアガラス
(図示せず)をガイドするためのレール18が設置され
ており、このレール18にはドアガラス(図示せず)に
駆動力を伝達するワイヤ19が掛け回されている。この
ワイヤ19は、開口12の前側の凹部13に取付けたウ
インドウレギュレータ20により駆動される。この凹部
13の内側には、該ウインドウレギュレータ20の取付
部位を補強するための第1補強板21が接合されてい
る。
(図示せず)をガイドするためのレール18が設置され
ており、このレール18にはドアガラス(図示せず)に
駆動力を伝達するワイヤ19が掛け回されている。この
ワイヤ19は、開口12の前側の凹部13に取付けたウ
インドウレギュレータ20により駆動される。この凹部
13の内側には、該ウインドウレギュレータ20の取付
部位を補強するための第1補強板21が接合されてい
る。
【0006】一方、開口12の後側の凹部14に対応す
るドアインナパネル5の後端5bには第2補強板22が
接合されており、この第2補強板22にドアロック23
が取付けられている。更に、インナフレーム15と同じ
高さ位置には、前後のブラケット24にて支持されたガ
ードバー25が前後方向に設けられている。このガード
バー25とドアアウタパネル4との間には、発泡樹脂材
による補強材Hが形成されている。
るドアインナパネル5の後端5bには第2補強板22が
接合されており、この第2補強板22にドアロック23
が取付けられている。更に、インナフレーム15と同じ
高さ位置には、前後のブラケット24にて支持されたガ
ードバー25が前後方向に設けられている。このガード
バー25とドアアウタパネル4との間には、発泡樹脂材
による補強材Hが形成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の技術にあっては、ドアインナパネル5に作業
用の開口12を形成したことにより、ドア1のドアイン
ナパネル5側における剛性が低下するため、ドア1に歪
みが生じ易く、高速走行時に風切音が発生したりするお
それがある。例えば、図8に示すように、ドア1の前後
方向での剛性に着目した場合、ドア1が上下方向にわた
って固められているのは、フロントレインフォース7に
よるドアインナパネル5の前端5aだけである。従っ
て、このドア1では、フロントレインフォース7からド
ア1の後端5bまでの部分が撓み易い部分となるが、こ
の部分の距離S1 が大きいため、後端5bに一定の力P
を加えると、該後端5b(特に、ウエストレインフォー
ス6がない下側)が大きな変位量D1 で車室内側へ撓み
得る。そのため、従来は、ドアインナパネル5の板厚を
上げたり、補強板を追加したりする等の剛性対策が必要
となり、重量及びコストの面で不利である。
うな従来の技術にあっては、ドアインナパネル5に作業
用の開口12を形成したことにより、ドア1のドアイン
ナパネル5側における剛性が低下するため、ドア1に歪
みが生じ易く、高速走行時に風切音が発生したりするお
それがある。例えば、図8に示すように、ドア1の前後
方向での剛性に着目した場合、ドア1が上下方向にわた
って固められているのは、フロントレインフォース7に
よるドアインナパネル5の前端5aだけである。従っ
て、このドア1では、フロントレインフォース7からド
ア1の後端5bまでの部分が撓み易い部分となるが、こ
の部分の距離S1 が大きいため、後端5bに一定の力P
を加えると、該後端5b(特に、ウエストレインフォー
ス6がない下側)が大きな変位量D1 で車室内側へ撓み
得る。そのため、従来は、ドアインナパネル5の板厚を
上げたり、補強板を追加したりする等の剛性対策が必要
となり、重量及びコストの面で不利である。
【0008】また、開口12からの作業性を考慮して、
インナフレーム15はグロメット16とビス17により
取り外し自在とされているが、このグロメット16とビ
ス17による結合強度が十分でないため、例えばドア1
の中央に側方から外力Fが加わったような場合には、こ
のグロメット16とビス17との結合が容易に外れて、
ドア1が外力Fの入力点から折れ易くなる。このよう
に、ドア1が外力Fの入力点から折れると、ドア1の前
端5a及び後端5bが図中α方向へ変形し、ガードバー
25を固定しているブラケット24がドアインナパネル
5から剥離し易くなるため、従来はその対策として、ガ
ードバー25を固定するブラケット24の板厚を十分に
上げたり、或いはガードバー25とドアアウタパネル4
との間に前述の如き補強材Hを形成しなければならず、
その分、重量及びコストの面で不利である。
インナフレーム15はグロメット16とビス17により
取り外し自在とされているが、このグロメット16とビ
ス17による結合強度が十分でないため、例えばドア1
の中央に側方から外力Fが加わったような場合には、こ
のグロメット16とビス17との結合が容易に外れて、
ドア1が外力Fの入力点から折れ易くなる。このよう
に、ドア1が外力Fの入力点から折れると、ドア1の前
端5a及び後端5bが図中α方向へ変形し、ガードバー
25を固定しているブラケット24がドアインナパネル
5から剥離し易くなるため、従来はその対策として、ガ
ードバー25を固定するブラケット24の板厚を十分に
上げたり、或いはガードバー25とドアアウタパネル4
との間に前述の如き補強材Hを形成しなければならず、
その分、重量及びコストの面で不利である。
【0009】更に、ドアインナパネル5の前端5aに
は、前述の如く、アッパ・ロアヒンジ8、9やチェック
リンク10用のフロントレインフォース7が、ドア1の
上下幅に渡って設けられているため、このフロントレイ
ンフォース7の存在も、ドア1の重量増の原因になって
いる。
は、前述の如く、アッパ・ロアヒンジ8、9やチェック
リンク10用のフロントレインフォース7が、ドア1の
上下幅に渡って設けられているため、このフロントレイ
ンフォース7の存在も、ドア1の重量増の原因になって
いる。
【0010】この発明はこのような従来の技術に着目し
てなされたものであり、ドアの剛性を高めることができ
且つ重量の軽減を図ることができる車両用ドアの補強構
造を提供するものである。
てなされたものであり、ドアの剛性を高めることができ
且つ重量の軽減を図ることができる車両用ドアの補強構
造を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明に係る車両用ド
アの補強構造は、上記の目的を達成するために、第1補
強板の上端部をウエストレインフォースに結合すると共
に下端部をドアインナパネルの下部に結合し、且つイン
ナフレームの前端部を前記第1補強板に結合すると共に
後端部を第2補強板に結合したものである。
アの補強構造は、上記の目的を達成するために、第1補
強板の上端部をウエストレインフォースに結合すると共
に下端部をドアインナパネルの下部に結合し、且つイン
ナフレームの前端部を前記第1補強板に結合すると共に
後端部を第2補強板に結合したものである。
【0012】別の発明に係る車両用ドアの補強構造は、
前記ドアインナパネルの前端に、互いに上下方向で離間
配置された、アッパヒンジ用のアッパ部、チェックリン
ク用のミドル部、ロアヒンジ用のロア部の三部品から成
るフロントレインフォースが設けられているものであ
る。
前記ドアインナパネルの前端に、互いに上下方向で離間
配置された、アッパヒンジ用のアッパ部、チェックリン
ク用のミドル部、ロアヒンジ用のロア部の三部品から成
るフロントレインフォースが設けられているものであ
る。
【0013】
【作用】この発明によれば、第1補強板の上端部をウエ
ストレインフォースに結合すると共に下端部をドアイン
ナパネルの下部に結合するので、ドアインナパネルの中
間部分がこの第1補強板によって固められることにな
り、ドアの全体剛性が高まる。従って、ドアインナパネ
ルに開口を形成したものでありながら、ドアに歪みが生
ぜず、高速走行時における風切音等の発生を防止するこ
とができる。
ストレインフォースに結合すると共に下端部をドアイン
ナパネルの下部に結合するので、ドアインナパネルの中
間部分がこの第1補強板によって固められることにな
り、ドアの全体剛性が高まる。従って、ドアインナパネ
ルに開口を形成したものでありながら、ドアに歪みが生
ぜず、高速走行時における風切音等の発生を防止するこ
とができる。
【0014】また、インナフレームの前端部を前記第1
補強板に結合すると共に後端部を第2補強板に結合して
いるので、インナフレームのドアインナパネルに対する
結合強度が高まり、ドアに側方からの外力が加わって
も、ドアが外力の入力点から折れたりすることはない。
補強板に結合すると共に後端部を第2補強板に結合して
いるので、インナフレームのドアインナパネルに対する
結合強度が高まり、ドアに側方からの外力が加わって
も、ドアが外力の入力点から折れたりすることはない。
【0015】更に、別の発明によれば、フロントレイン
フォースを、アッパヒンジ用のアッパ部、チェックリン
ク用のミドル部、ロアヒンジ用のロア部の三部品に分割
したため、フロントレインフォースの本来の機能は略維
持したまま、該フロントレインフォースの重量を軽減す
ることができる。
フォースを、アッパヒンジ用のアッパ部、チェックリン
ク用のミドル部、ロアヒンジ用のロア部の三部品に分割
したため、フロントレインフォースの本来の機能は略維
持したまま、該フロントレインフォースの重量を軽減す
ることができる。
【0016】
【実施例】以下、この発明の好適な実施例を図1〜図4
に基づいて説明する。尚、従来と共通する部分には同一
の符号を付し、重複する説明は省略する。
に基づいて説明する。尚、従来と共通する部分には同一
の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0017】この実施例に係るウインドウレギュレータ
20用の第1補強板26は上下に長い形状をしており、
その上端部26aはウエストレインフォース6とドアイ
ンナパネル5との間に接合され、下端部26bはドアイ
ンナパネル5の下部に接合されている。即ち、この第1
補強板26にはドアインナパネル5の凹部13を上下に
跨いだ状態で取付けられているもので、この第1補強板
26にもドアインナパネル5の凹部13に対応する凹部
27が形成されている。この第1補強板26の凹部27
の後側部分27aは、開口12の前縁部12aまで延長
された状態となっており、この後側部分27aと前縁部
12aの接合部には上下一対の取付孔28が形成され、
この取付孔28の内側には溶接ナット29が取付けてあ
る。
20用の第1補強板26は上下に長い形状をしており、
その上端部26aはウエストレインフォース6とドアイ
ンナパネル5との間に接合され、下端部26bはドアイ
ンナパネル5の下部に接合されている。即ち、この第1
補強板26にはドアインナパネル5の凹部13を上下に
跨いだ状態で取付けられているもので、この第1補強板
26にもドアインナパネル5の凹部13に対応する凹部
27が形成されている。この第1補強板26の凹部27
の後側部分27aは、開口12の前縁部12aまで延長
された状態となっており、この後側部分27aと前縁部
12aの接合部には上下一対の取付孔28が形成され、
この取付孔28の内側には溶接ナット29が取付けてあ
る。
【0018】一方、開口12の後側に設けられているド
アロック23用の第2補強板30も、その前側部分30
aが開口12の後縁部12bまで延長されていて、この
前側部分30aと後縁部12bの接合部にも溶接ナット
29付きの取付孔28が上下に形成されている。そし
て、インナフレーム15の前後端部は、この開口12の
前後に設けられた溶接ナット29付きの取付孔28に、
各々ボルト31を用いて取付けられている。従って、イ
ンナフレーム15のドアインナパネル5に対する結合強
度は従来に比べ格段と向上している。このような溶接ナ
ット29とボルト31による結合手段が採用できたの
も、第1補強板26及び第2補強板30の対応部分をそ
れぞれ開口12の前後縁部12a、12bまで延長し、
そこへインナフレーム15の前後端部を結合するように
したからである。
アロック23用の第2補強板30も、その前側部分30
aが開口12の後縁部12bまで延長されていて、この
前側部分30aと後縁部12bの接合部にも溶接ナット
29付きの取付孔28が上下に形成されている。そし
て、インナフレーム15の前後端部は、この開口12の
前後に設けられた溶接ナット29付きの取付孔28に、
各々ボルト31を用いて取付けられている。従って、イ
ンナフレーム15のドアインナパネル5に対する結合強
度は従来に比べ格段と向上している。このような溶接ナ
ット29とボルト31による結合手段が採用できたの
も、第1補強板26及び第2補強板30の対応部分をそ
れぞれ開口12の前後縁部12a、12bまで延長し、
そこへインナフレーム15の前後端部を結合するように
したからである。
【0019】そして、この実施例に係るフロントレイン
フォース32は、アッパヒンジ8用のアッパ部32a
と、チェックリンク10用のミドル部32bと、ロアヒ
ンジ9用のロア部32cの三部品に分割され、各部品が
上下方向で離間配置された状態となっている。従って、
この実施例のフロントレインフォース32は、従来のよ
うに上下方向に連続形成されたものに比べて、重量が大
変軽くなっている。また、このフロントレインフォース
32は、上下に分割されているとはいえ、アッパヒンジ
8及びロアヒンジ9の取付部位をアッパ部32a及びロ
ア部32cにて補強し、且つミドル部32bにはチェッ
クリンク10用の係合孔11も形成されているため、フ
ロントレインフォース32の本来の機構は維持されてい
る。更に、フロントレインフォース32を構成するアッ
パ部32a、ミドル部32b、ロア部32cの三部品
が、ドアインナパネル5の前端5aで上下方向に並んで
いるため、ドアインナパネル5の前端5aを固める機能
もある。
フォース32は、アッパヒンジ8用のアッパ部32a
と、チェックリンク10用のミドル部32bと、ロアヒ
ンジ9用のロア部32cの三部品に分割され、各部品が
上下方向で離間配置された状態となっている。従って、
この実施例のフロントレインフォース32は、従来のよ
うに上下方向に連続形成されたものに比べて、重量が大
変軽くなっている。また、このフロントレインフォース
32は、上下に分割されているとはいえ、アッパヒンジ
8及びロアヒンジ9の取付部位をアッパ部32a及びロ
ア部32cにて補強し、且つミドル部32bにはチェッ
クリンク10用の係合孔11も形成されているため、フ
ロントレインフォース32の本来の機構は維持されてい
る。更に、フロントレインフォース32を構成するアッ
パ部32a、ミドル部32b、ロア部32cの三部品
が、ドアインナパネル5の前端5aで上下方向に並んで
いるため、ドアインナパネル5の前端5aを固める機能
もある。
【0020】次に、この実施例に係るドア33の優位点
を述べる。第1補強板26による剛性機能(図3、図4参照): こ
の実施例に係るドア33の前後方向における剛性に着目
した場合、図4に示すように、ドアインナパネル5の前
端5aがフロントレインフォース32にて固められると
共に、その若干後側の強度的に弱い部分(凹部13が形
成されている部分)も第1補強板26により固められる
ことになる。従って、この実施例のドア33では、この
第1補強板26からドア33の後端5bまでの部分が撓
み易い部分となるが、この部分の距離S2 が小さいた
め、この後端5bに一定の力Pを加えても車室内側へ撓
む変位量D2 が小さくなる。このように、ドア33の全
体剛性が従来に比べて向上し、ドア33が変形しにくく
なっているため、高速走行時における風切音の発生を防
止する。また、ドア33の全体剛性が向上することは、
ドア33の水密性が高まり、更にドアロック23による
ロック性能も高まることとなる。
を述べる。第1補強板26による剛性機能(図3、図4参照): こ
の実施例に係るドア33の前後方向における剛性に着目
した場合、図4に示すように、ドアインナパネル5の前
端5aがフロントレインフォース32にて固められると
共に、その若干後側の強度的に弱い部分(凹部13が形
成されている部分)も第1補強板26により固められる
ことになる。従って、この実施例のドア33では、この
第1補強板26からドア33の後端5bまでの部分が撓
み易い部分となるが、この部分の距離S2 が小さいた
め、この後端5bに一定の力Pを加えても車室内側へ撓
む変位量D2 が小さくなる。このように、ドア33の全
体剛性が従来に比べて向上し、ドア33が変形しにくく
なっているため、高速走行時における風切音の発生を防
止する。また、ドア33の全体剛性が向上することは、
ドア33の水密性が高まり、更にドアロック23による
ロック性能も高まることとなる。
【0021】インナフレーム15による剛性機能(図2
参照):インナフレーム15のドアインナパネル5に対
する結合強度が高く、第1補強板26と第2補強板30
とがインナフレーム15にて強固に連結される。従っ
て、ドアインナパネル5に開口12があるものの、前記
インナフレーム15により、ドアインナパネル5の剛性
が高められるため、仮にドア33に側方からの外力Fが
加わり、この外力Fの入力点を中心にして、ドア33の
前端5a及び後端5bがぞれぞれ図中α方向へ折れよう
としても、前記インナフレーム15により、このような
折れ方向での変形に対抗することができる。従って、従
来のように、ガードバー25とドアアウタパネル4との
間に発泡樹脂材等による補強材を形成する必要がなくな
る。
参照):インナフレーム15のドアインナパネル5に対
する結合強度が高く、第1補強板26と第2補強板30
とがインナフレーム15にて強固に連結される。従っ
て、ドアインナパネル5に開口12があるものの、前記
インナフレーム15により、ドアインナパネル5の剛性
が高められるため、仮にドア33に側方からの外力Fが
加わり、この外力Fの入力点を中心にして、ドア33の
前端5a及び後端5bがぞれぞれ図中α方向へ折れよう
としても、前記インナフレーム15により、このような
折れ方向での変形に対抗することができる。従って、従
来のように、ガードバー25とドアアウタパネル4との
間に発泡樹脂材等による補強材を形成する必要がなくな
る。
【0022】また、インナフレーム15により第1補強
板26と第2補強板30とを連結するということは、第
1補強板26及び第2補強板30自体もインナフレーム
15により補強されることになるので、前記外力Fの如
き衝撃を受けたような場合でも、重量物であるウインド
ウレギュレータ20やドアロック23がドアインナパネ
ル5から外れてしまうのを更に確実に防止する。加え
て、インナフレーム15により、ウインドウレギュレー
タ20の用の第1補強板26の補強性能が高められると
いうことは、ウインドウレギュレータ20が手動式の場
合は、そのハンドル部(図示せず)の操作性も向上する
こととなり、またハンドル部(図示せず)を乱暴に扱っ
ても故障しにくくなる。
板26と第2補強板30とを連結するということは、第
1補強板26及び第2補強板30自体もインナフレーム
15により補強されることになるので、前記外力Fの如
き衝撃を受けたような場合でも、重量物であるウインド
ウレギュレータ20やドアロック23がドアインナパネ
ル5から外れてしまうのを更に確実に防止する。加え
て、インナフレーム15により、ウインドウレギュレー
タ20の用の第1補強板26の補強性能が高められると
いうことは、ウインドウレギュレータ20が手動式の場
合は、そのハンドル部(図示せず)の操作性も向上する
こととなり、またハンドル部(図示せず)を乱暴に扱っ
ても故障しにくくなる。
【0023】フロントレインフォース32による重量軽
減(図1参照) ドアインナパネル5の前端5aを固めるためのフロント
レインフォース32を上下に三分割構造としたため、フ
ロントレインフォース32自体の重量が減り、ドア33
の全体的な重量軽減を図ることができる。特に、この実
施例では、第1補強板26の上下長さを従来よりも拡大
したことにより、第1補強板26自体の重量が若干増し
ているため、フロントレインフォース32の重量を軽減
することにより、第1補強板26による重量増の相殺、
或いはそれ以上の重量軽減を期待できる。
減(図1参照) ドアインナパネル5の前端5aを固めるためのフロント
レインフォース32を上下に三分割構造としたため、フ
ロントレインフォース32自体の重量が減り、ドア33
の全体的な重量軽減を図ることができる。特に、この実
施例では、第1補強板26の上下長さを従来よりも拡大
したことにより、第1補強板26自体の重量が若干増し
ているため、フロントレインフォース32の重量を軽減
することにより、第1補強板26による重量増の相殺、
或いはそれ以上の重量軽減を期待できる。
【0024】この実施例では、開口12が形成されたド
アインナパネル5を用いる例を示したが、これに限定さ
れず、開口12に代えて作業用の切欠部を例えばドアイ
ンナパネルの上側から切欠形成したような構造のもので
も良い。また、ドアインナパネル5にウインドウレギュ
レータ20やドアロック23を設置するための凹部1
3、14を形成したが、本発明はこのような凹部13、
14が無いドアインナパネルにも適用できる。更に、ウ
インドウレギュレータ20として、ワイヤ駆動式のもの
を例としたが、ワイヤを使用しないアーム式のものであ
っても良い。また、ウインドウレギュレータ20の駆動
方式としては、手動式でも、モータ式でも良い。
アインナパネル5を用いる例を示したが、これに限定さ
れず、開口12に代えて作業用の切欠部を例えばドアイ
ンナパネルの上側から切欠形成したような構造のもので
も良い。また、ドアインナパネル5にウインドウレギュ
レータ20やドアロック23を設置するための凹部1
3、14を形成したが、本発明はこのような凹部13、
14が無いドアインナパネルにも適用できる。更に、ウ
インドウレギュレータ20として、ワイヤ駆動式のもの
を例としたが、ワイヤを使用しないアーム式のものであ
っても良い。また、ウインドウレギュレータ20の駆動
方式としては、手動式でも、モータ式でも良い。
【0025】
【発明の効果】この発明に係る車両用ドアの補強構造
は、以上説明してきた如き内容のものであって、第1補
強板の上端部をウエストレインフォースに結合すると共
に下端部をドアインナパネルの下部に結合するので、ド
アインナパネルの中間部分がこの第1補強板によって固
められることになり、ドアの全体剛性が高まる。従っ
て、ドアインナパネルに開口を形成したものでありなが
ら、ドアに歪みが生ぜず、高速走行時における風切音等
の発生を防止することができる。
は、以上説明してきた如き内容のものであって、第1補
強板の上端部をウエストレインフォースに結合すると共
に下端部をドアインナパネルの下部に結合するので、ド
アインナパネルの中間部分がこの第1補強板によって固
められることになり、ドアの全体剛性が高まる。従っ
て、ドアインナパネルに開口を形成したものでありなが
ら、ドアに歪みが生ぜず、高速走行時における風切音等
の発生を防止することができる。
【0026】また、インナフレームの前端部を前記第1
補強板に結合すると共に後端部を第2補強板に結合して
いるので、インナフレームのドアインナパネルに対する
結合強度が高まり、ドアに側方からの外力が加わって
も、ドアが外力の入力点から折れたりすることはない。
補強板に結合すると共に後端部を第2補強板に結合して
いるので、インナフレームのドアインナパネルに対する
結合強度が高まり、ドアに側方からの外力が加わって
も、ドアが外力の入力点から折れたりすることはない。
【0027】更に、フロントレインフォースを、アッパ
ヒンジ用のアッパ部、チェックリンク用のミドル部、ロ
アヒンジ用のロア部の三部品に分割することにより、フ
ロントレインフォースの本来の機能は略維持したまま、
該フロントレインフォースの重量の軽減を図ることがで
きる。
ヒンジ用のアッパ部、チェックリンク用のミドル部、ロ
アヒンジ用のロア部の三部品に分割することにより、フ
ロントレインフォースの本来の機能は略維持したまま、
該フロントレインフォースの重量の軽減を図ることがで
きる。
【図1】この発明の一実施例に係る車両用ドアの補強構
造を示す側面図である。
造を示す側面図である。
【図2】図1中矢示SA−SA線に沿うドアの断面図で
ある。
ある。
【図3】図1中矢示SB−SB線に沿うドアの概略断面
図である。
図である。
【図4】図1中矢示DA方向から見たドアの概略平面図
である。
である。
【図5】従来の車両用ドアの補強構造を示す側面図であ
る。
る。
【図6】図5中矢示SC−SC線に沿うドアの断面図で
ある。
ある。
【図7】図5中矢示SD−SD線に沿うドアの概略断面
図である。
図である。
【図8】図5中矢示DB方向から見たドアの概略平面図
である。
である。
5 ドアインナパネル 6 ウエストレインフォース 8 アッパヒンジ 9 ロアヒンジ 10 チェックリンク 12 開口 13 ウインドウレギュレータ取付け用の凹部 15 インナフレーム 20 ウインドウレギュレータ 23 ドアロック 26 第1補強板 30 第2補強板 32 フロントレインフォース 32a アッパ部 32b ミドル部 32c ロア部 33 ドア W ウエスト部 F 外力
Claims (4)
- 【請求項1】 ドアインナパネルの上部には前後方向に
沿うウエストレインフォースが設けられ且つ略中央部に
は開口が形成されており、該開口の前側にはウインドウ
レギュレータ用の第1補強板が設けられ且つ後側にはド
アロック用の第2補強板が設けられていて、該開口の前
後部位にインナフレームの前後端部が結合されている車
両用ドアの補強構造において、 前記第1補強板の上端部をウエストレインフォースに結
合すると共に下端部をドアインナパネルの下部に結合
し、且つインナフレームの前端部を前記第1補強板に結
合すると共に後端部を第2補強板に結合したことを特徴
とする車両用ドアの補強構造。 - 【請求項2】 ドアインナパネルの前端に、互いに上下
方向で離間配置された、アッパヒンジ用のアッパ部、チ
ェックリンク用のミドル部、ロアヒンジ用のロア部の三
部品から成るフロントレインフォースが、設けられてい
る請求項1記載の車両用ドアの補強構造。 - 【請求項3】 開口に代えて切欠部がドアインナパネル
に形成されている請求項1又は2記載の車両用ドアの補
強構造。 - 【請求項4】 ドアインナパネルにおけるウインドウレ
ギュレータの取付部位がドア内部側への凹部となってい
る請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用ドアの補
強構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25827893A JP3432256B2 (ja) | 1993-10-15 | 1993-10-15 | 車両用ドアの補強構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25827893A JP3432256B2 (ja) | 1993-10-15 | 1993-10-15 | 車両用ドアの補強構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07108827A true JPH07108827A (ja) | 1995-04-25 |
JP3432256B2 JP3432256B2 (ja) | 2003-08-04 |
Family
ID=17318031
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25827893A Expired - Fee Related JP3432256B2 (ja) | 1993-10-15 | 1993-10-15 | 車両用ドアの補強構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3432256B2 (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20030005868A (ko) * | 2001-07-10 | 2003-01-23 | 기아자동차주식회사 | 사이드 도어의 외판 강성 보강구조 |
JP2004017742A (ja) * | 2002-06-14 | 2004-01-22 | Mitsubishi Automob Eng Co Ltd | 車両用ドア |
JP2006306389A (ja) * | 2005-04-28 | 2006-11-09 | L & L Products Inc | 運搬車両のドアアセンブリ |
JP2007253896A (ja) * | 2006-03-24 | 2007-10-04 | Toyota Motor Corp | 車体側面構造 |
JP2007253895A (ja) * | 2006-03-24 | 2007-10-04 | Toyota Motor Corp | 車体側面構造 |
JP2009023473A (ja) * | 2007-07-19 | 2009-02-05 | Nissan Motor Co Ltd | 車両用ドア構造 |
US7530624B2 (en) | 2006-06-09 | 2009-05-12 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vehicle door structure |
JP2010006208A (ja) * | 2008-06-26 | 2010-01-14 | Mazda Motor Corp | 車両のドア構造 |
JP2013099979A (ja) * | 2011-11-07 | 2013-05-23 | Toyota Motor Corp | 車両のサイドドア構造 |
-
1993
- 1993-10-15 JP JP25827893A patent/JP3432256B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20030005868A (ko) * | 2001-07-10 | 2003-01-23 | 기아자동차주식회사 | 사이드 도어의 외판 강성 보강구조 |
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JP2013099979A (ja) * | 2011-11-07 | 2013-05-23 | Toyota Motor Corp | 車両のサイドドア構造 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3432256B2 (ja) | 2003-08-04 |
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