JPH07107827B2 - 含浸型カソードの製造方法 - Google Patents

含浸型カソードの製造方法

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JPH07107827B2
JPH07107827B2 JP23558593A JP23558593A JPH07107827B2 JP H07107827 B2 JPH07107827 B2 JP H07107827B2 JP 23558593 A JP23558593 A JP 23558593A JP 23558593 A JP23558593 A JP 23558593A JP H07107827 B2 JPH07107827 B2 JP H07107827B2
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JP
Japan
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cap
sintered pellet
sleeve
dummy pipe
impregnated cathode
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JP23558593A
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JPH0765713A (ja
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昌男 大久保
俊一郎 西崎
康良 吉光
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Japan Electronic Materials Corp
Original Assignee
Japan Electronic Materials Corp
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、含浸型カソードの製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】含浸型カソードは、図3(A)に示すよ
うに、焼結ペレット100と、この焼結ペレット100
が圧入されるキャップ200と、このキャップ200が
一端に圧入される円筒形状のスリーブ400と、スリー
ブ400の内部に設けられるヒーター500とを有して
いる。
【0003】焼結ペレット100は、タングステンの微
粉末を気孔率が約20%となるように焼結したものであ
って、その空隙にはBaO、CaO、Al2 3 を4:
1:1の割合で含浸させている。キャップ200とスリ
ーブ400とは、ヒーター500からの熱が効率良く伝
達されるように溶接されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の含浸型カソードに以下のような問題点がある。
すなわち、図3(B)に示すように、焼結ペレット10
0を別個に形成したキャップ200に圧入するために、
焼結ペレット100とキャップ200との間に隙間Gが
生じるのである。この隙間Gは、焼結ペレット100が
キャップ200に接触していない部分であるので、キャ
ップ200の熱が焼結ペレット100に効率良く伝達さ
れない原因となる。このように焼結ペレット100とキ
ャップ200との間の隙間Gは、電子放出の悪化の要因
となる。例えば、3本の含浸型カソードを用いる場合、
3本の含浸型カソードともキャップ200と焼結ペレッ
ト100との隙間Gが等しければ問題はないが、各製品
によって隙間Gには微妙な個体差があるので問題となっ
ている。
【0005】本発明は上記事情に鑑みて創案されたもの
で、焼結ペレットとキャップとの間に隙間が生じること
がない含浸型カソードの製造方法を提供することを目的
としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る含浸型カソ
ードの製造方法は、加熱されると電子を放出する金属の
微粉末を焼結した焼結ペレットを基板の上に載せた状態
でCVDを行い、焼結ペレットの周囲に所望の金属でキ
ャップを積層形成する工程と、前記キャップの上端部分
の側面を露出させてキャップを焼結ペレットとともにダ
ミーパイプの一端に圧入する工程と、再びCVDでダミ
ーパイプの側面とダミーパイプから露出した前記キャッ
プの側面とに所望の金属でスリーブを積層形成する工程
と、所望のスリーブが積層形成された後に前記ダミーパ
イプを除去する工程と、前記スリーブの内側にヒーター
を設ける工程とを有している。
【0007】
【実施例】図1は本発明の一実施例に係る含浸型カソー
ドの製造方法で製造された含浸型カソードの概略的断面
図、図2はこの含浸型カソードの製造方法を示す説明図
である。なお、従来のものと略同一の部分等には同一の
符号を付して説明を行う。
【0008】本実施例に係る含浸型カソードの製造方法
は、加熱されると電子を放出する金属の微粉末を焼結し
た焼結ペレット100を基板600の上に載せた状態で
CVDを行い、焼結ペレット100の周囲に所望の金属
でキャップ200を積層形成する工程と、前記キャップ
200の上端部分の側面を露出させてキャップ200を
焼結ペレット100とともにダミーパイプ300の一端
に圧入する工程と、再びCVDでダミーパイプ300の
側面とダミーパイプ300から露出した前記キャップ1
00の側面とに所望の金属でスリーブ400を積層形成
する工程と、所望のスリーブ400が積層形成された後
に前記ダミーパイプ300を除去する工程と、前記スリ
ーブ400の内側にヒーター500を設ける工程とを有
している。
【0009】焼結ペレット100は、例えば直径が1.
5ミリ〜2.5ミリで、高さが0.5ミリ〜1.0ミリ
の円柱形状に形成されている。かかる焼結ペレット10
0は、気孔率が約20%であって、タングステンの微粉
末を焼結したものである。そして、その隙間には、Ba
O、CaO、Al2 3 が4:1:1の割合で含浸され
ている。
【0010】このように構成された焼結ペレット100
は、図2(A)に示すように、基板600の上に載置し
CVDを行うのであるが、基板600には焼結ペレット
100のサイズに対応した凹部610が形成されてい
る。このため、焼結ペレット100は、安定して基板6
00の上に載置されることができる。
【0011】この状態でCVDを行い、焼結ペレット1
00の周囲にモリブデン又はタングステンからなるキャ
ップ200を積層形成する(図2(B)参照)。ここ
で、キャップ200はCVDにより焼結ペレット100
の周囲に積層形成されるのであるから、焼結ペレット1
00を別個に形成したキャップ200に圧入した場合の
ように、焼結ペレット100とキャップ200との間に
は隙間が生じることがない。なお、キャップ200とな
るモリブデン等の成長厚さは、0.05ミリ〜0.1ミ
リ程度であるとする。
【0012】ここで、焼結ペレット100の一部は、基
板600の凹部610に嵌まり込んでいるため、その部
分にはモリブデン等が積層形成されていない。従って、
キャップ200が積層形成された焼結ペレット100を
基板600から取り外した後には、その部分をカットす
る工程が施される。ただし、凹部610がない基板を用
いた場合には、前記カット工程は行う必要がない。
【0013】図2(C)に示すように、周囲にキャップ
200が積層形成された焼結ペレット100を銅製のダ
ミーパイプ300の一端に圧入する。この際、キャップ
200を完全にダミーパイプ300に圧入するのではな
く、キャップ200の上端部分の側面は露出するように
する。
【0014】この状態で、再びCVDを行う。これによ
ってダミーパイプ300の側面と、ダミーパイプ300
から露出したキャップ200の上端部分の側面とに均一
なモリブデン又はタングステンからなるスリーブ400
が形成される(図2(D)参照)。ここで、スリーブ4
00はCVDにより積層形成されるのであるから、スリ
ーブ400を別個に形成し、キャップ200を圧入した
場合より高い密着性を有している。なお、スリーブとな
るモリブデン等の成長厚さは、0.1ミリ程度までであ
ることが望ましい。
【0015】次に、ダミーパイプ300の他端に余分に
積層形成された部分410をカットした後、ダミーパイ
プ300を溶解させて除去する。すると、焼結ペレット
100とキャップ200とスリーブ400とがほとんど
一体となったものが完成する。
【0016】このように構成されたもののスリーブ40
0の内側にヒーター500を設けると、図1に示すよう
な含浸型カソードが完成する。
【0017】なお、上述した実施例では、焼結ペレット
100は円柱形状であるとしたが、本発明がこれに限定
されるのではなく、用途等に応じて適宜な形状とするこ
とができるのは勿論である。
【0018】また、上述した実施例では、CVDによっ
て積層されるものとしてモリブデン又はタングステンを
挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものでは
なく適宜な材料を選択使用
【0019】
【発明の効果】本発明に係る含浸型カソードの製造方法
は、加熱されると電子を放出する金属の微粉末を焼結し
た焼結ペレットを基板の上に載せた状態でCVDを行
い、焼結ペレットの周囲に所望の金属でキャップを積層
形成する工程と、前記キャップの上端部分の側面を露出
させてキャップを焼結ペレットとともにダミーパイプの
一端に圧入する工程と、再びCVDでダミーパイプの側
面とダミーパイプから露出した前記キャップの側面とに
所望の金属でスリーブを積層形成する工程と、所望のス
リーブが積層形成された後に前記ダミーパイプを除去す
る工程と、前記スリーブの内側にヒーターを設ける工程
とを有している。従って、焼結ペレットとキャップとの
間に従来のような隙間が生じることがない。このため、
キャップから焼結ペレットに対する熱伝導の効率を高く
することができ、電子放出に悪影響を与えることがな
い。よって、製品による個体差をより減少させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る含浸型カソードの製造
方法で製造された含浸型カソードの概略的断面図であ
る。
【図2】この含浸型カソードの製造方法を示す説明図で
ある。
【図3】従来の含浸型カソードの製造方法の図面であっ
て、同図(A)は概略的断面図、同図(B)はその問題
点を示す説明図である。
【符号の説明】
100 焼結ペレット 200 キャップ 300 ダミーパイプ 400 スリーブ 500 ヒーター

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱されると電子を放出する金属の微粉
    末を焼結した焼結ペレットを基板の上に載せた状態でC
    VDを行い、焼結ペレットの周囲に所望の金属でキャッ
    プを積層形成する工程と、前記キャップの上端部分の側
    面を露出させてキャップを焼結ペレットとともにダミー
    パイプの一端に圧入する工程と、再びCVDでダミーパ
    イプの側面とダミーパイプから露出した前記キャップの
    側面とに所望の金属でスリーブを積層形成する工程と、
    所望のスリーブが積層形成された後に前記ダミーパイプ
    を除去する工程と、前記スリーブの内側にヒーターを設
    ける工程とを具備したことを特徴とする含浸型カソード
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 キャップとスリーブとはモリブデン又は
    タングステンで形成されることを特徴とする請求項1記
    載の含浸型カソードの製造方法。
JP23558593A 1993-08-27 1993-08-27 含浸型カソードの製造方法 Expired - Lifetime JPH07107827B2 (ja)

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