JPH0710759A - 経皮吸収製剤 - Google Patents

経皮吸収製剤

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JPH0710759A
JPH0710759A JP15707493A JP15707493A JPH0710759A JP H0710759 A JPH0710759 A JP H0710759A JP 15707493 A JP15707493 A JP 15707493A JP 15707493 A JP15707493 A JP 15707493A JP H0710759 A JPH0710759 A JP H0710759A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】長期間均一に17−β−エストラジオ−ル(エ
ステル体)、必要に応じて酢酸ノルエチステロン(エス
テル体)を角質を有する皮膚を通して供給することので
きる、皮膚刺激性に優れ、かつ皮膚貼付性に優れた経皮
吸収製剤を提供することにある。 【構成】支持体の一面に、粘着剤100重量部、17−
β−エストラジオ−ルおよびその17−エステル体より
なる群から選ばれた一種以上の薬物1〜6重量部、なら
びに経皮吸収促進剤からなる粘着剤層が積層されてい
る。上記粘着剤が2−エチルヘキシル(メタ)アクリレ
−トおよびドデシル(メタ)アクリレ−トよりなる群か
ら選ばれた二種以上のアクリレ−ト化合物からなるアク
リル系共重合体であり、上記経皮吸収促進剤が炭素数8
〜16の脂肪族モノカルボン酸とモノまたはジエタノ−
ルアミンとの反応生成物である脂肪酸アミド1〜5重量
部および炭素数10〜18の高級脂肪酸と炭素数1〜1
8のアルコ−ルとの反応生成物である高級脂肪酸エステ
ル1〜20重量部からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は経皮吸収製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】17−β−エストラジオ−ル(エステル
体)は、エストロゲンの一種であり、更年期障害の軽減
効果や骨粗鬆症、月経異常などに有効であることが知ら
れている。また、ノルエチステロン(エステル体)は、
プロゲストゲンの一種であり、避妊効果や更年期障害の
軽減効果などが知られている。さらに、17−β−エス
トラジオ−ル(エステル体)とノルエチステロン(エス
テル体)との共投与が避妊効果や更年期障害の軽減に有
効であることも知られている(特開昭61−93119
号公報、特開昭62−153219号公報等)。
【0003】しかしながら、このようなプロゲストゲン
は副作用が大きいため、大量投与すると、脳血栓、脳梗
塞、動脈硬化、狭心症、心筋梗塞等の原因となるという
欠点を有していた。また、エストロゲンは、大量に連続
投与すると子宮内膜症、子宮癌等の発生リスクが増加す
ると共に、脂質代謝系、血液凝固系、心血管系等に悪影
響を及ぼすという欠点があった。更に、経口投与した場
合は、注射した場合と比較して薬効が非常に低いという
欠点があった。
【0004】この欠点を解消するため、経皮吸収させる
ことにより徐放化する方法が種々報告されている。例え
ば、特表平2−500740号公報には、シリコ−ン系
ポリマ−基剤中にエストロゲン〔例えば、17−β−エ
ストラジオ−ル(エステル体)〕とプロゲストゲン〔例
えば、ノルエチステロン(エステル体)〕を含有する経
皮吸収製剤が提案され、特開平3−220121号公報
には、アクリル酸エステル系ポリマ−基剤中にエストロ
ゲン〔例えば、17−β−エストラジオ−ル(エステル
体)〕を含有する経皮吸収製剤が提案されている。
【0005】しかしながら、上記2つの製剤において
は、17−β−エストラジオ−ル、ノルエチステロン等
を用いた場合、血中への吸収性が速いため徐放性が十分
ではないという欠点を有しており、これらのエステルを
用いた場合においても、初期は徐放性が発揮されるが、
皮膚代謝によって17−β−エストラジオ−ル、ノルエ
チステロン等に変化するので結果的に徐放性が十分でな
くなるという欠点を有していた。
【0006】また、特表平3−502925号公報に
は、(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エストラジ
オ−ル、ならびに、イソプロピルミリスチレ−トおよび
グリセリルモノラウレ−トよりなる皮膚透過向上剤から
なる感圧接着剤皮膜が支持体の一面に設けられた経皮吸
収製剤が提案されているが、この経皮吸収製剤において
は、徐放性は向上するものの、単位面積当たりの薬物の
経皮吸収量が十分でなく、薬物を必要量吸収させるため
には皮膚への貼付面積を大きくする必要があり、その結
果、貼付時に違和感を生じたり、皮膚刺激による紅斑を
生じたりすることがあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記欠点に
鑑みてなされたものであって、その目的とするところ
は、長期間均一に、17−β−エストラジオ−ル(エス
テル体)を、必要に応じて、ノルエチステロン(エステ
ル体)と共に、角質を有する皮膚を通して供給すること
のできる、経皮吸収性に優れ、かつ皮膚刺激性に優れた
経皮吸収製剤を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
【0009】本発明で使用される支持体としては、例え
ば、酢酸セルロ−ス、エチルセルロ−ス、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、酢酸ビニル−塩
化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エ
チレン−酢酸ビニル−一酸化炭素共重合体、エチレン−
ブチルアクリレ−ト−一酸化炭素共重合体、ポリ塩化ビ
ニリデン、ポリウレタン、ナイロン、ポリエチレンテレ
フタレ−ト、ポリブチレンテレフタレ−ト等の樹脂フィ
ルム、アルミニウムシ−トなどが挙げられ、これらの積
層シ−トであってもよく、織布や不織布と積層されても
よい。
【0010】本発明で使用される粘着剤は、2−エチル
ヘキシル(メタ)アクリレ−トおよびドデシル(メタ)
アクリレ−トよりなる群から選ばれた二種以上のアクリ
レ−ト化合物からなるアクリル系共重合体であり、例え
ば、2−エチルヘキシルアクリレ−ト、2−エチルヘキ
シルメタクリレ−トおよびドデシルメタクリレ−トを構
成成分とするアクリル系共重合体が好適に使用される。
上記2−エチルヘキシルアクリレ−ト、2−エチルヘキ
シルメタクリレ−トおよびドデシルメタクリレ−トの含
有量は、多くなっても少なくなっても、薬物(17−β
−エストラジオ−ルおよびその17−エステル体)との
相溶性のバランスがくずれ、相溶性がよすぎる場合は薬
物の徐放性が低下し、相溶性が悪い場合は粘着剤の粘着
力が低下するので、上記アクリル系共重合中、2−エチ
ルヘキシルアクリレ−トは3〜60重量%が好ましく、
2−エチルヘキシルメタクリレ−トは35〜90重量%
が好ましく、ドデシルメタクリレ−トは2〜30重量%
が好ましい。上記アクリル系共重合体は、薬物との相溶
性のバランスがくずれない範囲で多官能性モノマ−が添
加されてもよく、多官能性モノマ−としては、例えば、
1,6−ヘキサングリコ−ルジメタクリレ−ト、テトラ
エチレングリコ−ルジアクリレ−ト、トリメチロ−ルプ
ロパントリアクリレ−ト等が挙げられ、その含有量は上
記アクリル系共重合体中0.005〜0.5重量%が好
ましい。
【0011】本発明で使用される粘着剤を調製するに
は、通常、重合開始剤の存在下で所要モノマ−の溶液重
合を行う。ただし、重合形態はこれに限定されない。ま
た、重合反応条件は主としてモノマ−の種類により適宜
選定される。溶液重合を行う場合、例えば、所要モノマ
−の所定量に、酢酸エチルまたはその他の一般的な重合
溶媒を加え、攪拌装置および冷却還流装置を備えた反応
器中で、アゾビス系、過酸化物系等の重合開始剤の存在
下、窒素雰囲気で70〜90℃、8〜40時間反応させ
ればよい。なお、上記モノマ−および溶媒は一括投入し
てもよいし、適宜分割投入してもよい。重合開始剤は反
応の進行状況に応じて、適宜分割投入するのが好まし
い。上記アゾビス系重合開始剤としては、例えば、2,
2’−アゾビス−iso−ブチロニトリル、1,1’−
アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、
2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)等があげられ、過酸化物系重合開始剤としては、例
えば、過酸化ラウロイル、過酸化ベンゾイル、ジ(te
r−ブチル)パ−オキサイド等があげられる。
【0012】本発明で使用される薬物は、17−β−エ
ストラジオ−ルおよびその17−エステル体よりなる群
から選ばれ、エステル体はモノエステルであってもよい
し、ジエステルであってもよい。上記17−β−エスト
ラジオ−ルのエステル体は、17−β−エストラジオ−
ルを酸でエステル化することにより得られ、酸としては
酢酸、吉草酸、安息香酸、プロピオン酸、ウンデシレン
酸、エナント酸等の有機モノカルボン酸が挙げられる。
【0013】上記薬物の添加量は、少なくなると必要な
皮膚透過量が得られず薬効がなくなり、多くなると基剤
中に結晶が析出して皮膚透過量が低下し、薬効が悪くな
るので、前記粘着剤100重量部に対して1〜6重量部
に制限される。
【0014】本発明で使用される経皮吸収促進剤は、脂
肪族モノカルボン酸とモノまたはジエタノ−ルアミンと
の反応生成物である脂肪酸アミドおよび高級脂肪酸とア
ルコ−ルとの反応生成物である高級脂肪酸エステルより
なる。
【0015】上記脂肪酸アミドは、脂肪族モノカルボン
酸とモノまたはジエタノ−ルアミンとの反応生成物であ
り、該脂肪族モノカルボン酸は、炭素数が小さくなると
揮発性が増して製剤化しにくくなるとともに、皮膚への
移行性が大きく身体に害を与えるようになり、炭素数が
大きくなると粘着剤に対する溶解性が低下して製剤化し
にくくなるので、その炭素数は8〜16に限定され、脂
肪族モノカルボン酸としては、例えば、カプリル酸、カ
プリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸等
が挙げられる。上記脂肪酸アミドとしては、ラウリン酸
モノ(ジ)エタノ−ルアミドが好適に使用され、その添
加量は、少なくなると経皮吸収促進効果が得られなくな
り、多くなると粘着剤の粘着性が低下するので、前記粘
着剤100重量部に対して1〜5重量部に限定される。
【0016】上記高級脂肪酸エステルは、高級脂肪酸と
アルコ−ルとの反応生成物であり、該高級脂肪酸は、炭
素数が小さくなると揮発性が増して製剤化しにくくなる
とともに、製剤の保存安定性が低下し、炭素数が大きく
なると経皮吸収促進効果が低下するので、その炭素数は
10〜18に限定され、高級脂肪酸としては、例えば、
カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸等の飽和脂肪族モノカルボン酸;パル
ミトレイン酸、オレイン酸、バクセン酸、リノ−ル酸、
リノレン酸等の不飽和脂肪族モノカルボン酸およびセバ
シン酸等の飽和脂肪族ジカルボン酸が挙げられる。
【0017】また、上記アルコ−ルは、炭素数が大きく
なると経皮吸収促進効果が低下するので、1〜20に限
定され、例えば、メチルアルコ−ル、エチルアルコ−
ル、プロピルアルコ−ル、イソプロピルアルコ−ル、ブ
チルアルコ−ル、ペンチルアルコ−ル、ヘキシルアルコ
−ル、ヘプチルアルコ−ル、オクチルアルコ−ル、デシ
ルアルコ−ル、セチルアルコ−ル等の脂肪族飽和アルコ
−ルが挙げられる。上記高級脂肪酸エステルとしては、
例えば、ミリスチン酸イソプロピルおよびパルミチン酸
イソプロピルが好適に使用され、その添加量は、少なく
なると経皮吸収促進効果が得られなくなり、多くなると
粘着剤の粘着性が低下するので、前記粘着剤100重量
部に対して1〜20重量部に限定され、好ましくは3〜
10重量部である。
【0018】本発明で使用される粘着剤層の厚みは、特
に限定されるものではないが、薄くなると薬物を多量に
添加せねばならず、その結果、粘着力が低下し、厚くな
ると製剤中の薬物が有効に利用されなくなり、コストが
上昇するだけで性能は向上しないので、10〜200μ
mが好ましい。
【0019】本発明2の経皮吸収製剤は、前記粘着剤層
にさらに、ノルエチステロンおよびそのエステル体より
なる群から選ばれた一種以上の薬物が添加されてなる。
上記薬物の添加量は、少なくなると必要な皮膚透過量が
得られず薬効がなくなり、多くなると基剤中に結晶が析
出して皮膚透過量が低下し、薬効が悪くなるので、前記
粘着剤100重量部に対して1〜6重量部に制限され
る。
【0020】本発明のテ−プ製剤の構成は上述の通りで
あり、その製造は従来公知の粘着テ−プの製造方法が使
用できる。その代表例は溶剤塗工法であり、その他ホッ
トメルト塗工法、エマルジョン塗工法等があげられる。
溶剤塗工を行う場合、例えば、粘着剤、薬物および経皮
吸収促進剤を所定量、酢酸エチル等の溶媒に溶解または
分散させ、得られた液を支持体上に塗布、乾燥する方
法、剥離紙上に塗布、乾燥した後、支持体上に転写する
方法等が好適に使用される。
【0021】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を説明する。なお、
以下「部」とあるのは「重量部」を意味する。 粘着剤A〜Dの合成 表1に示した所定量のモノマ−および酢酸エチル25
6.0部を攪拌装置および冷却装置付きセパラブルフラ
スコに供給し、攪拌および窒素置換しながら70℃に昇
温した。過酸化ラウロイル2.0部をシクロヘキサン1
00.0部に溶解した溶液を10分割し、その1をセパ
ラブルフラスコに添加して重合を開始した。重合開始
後、5時間目から残部の9を1時間間隔で添加し、添加
終了後さらに19時間反応した。なお、粘度調節のため
反応開始後、5時間毎に酢酸エチルを27部づつ5回添
加した。反応終了後、冷却し、次いで酢酸エチルを追加
して固形分濃度が50重量%の粘着剤溶液を得た。
【0022】粘着剤Eの合成 表1に示した所定量のモノマ−および酢酸エチル40
0.0部を攪拌装置および冷却装置付きセパラブルフラ
スコに供給し、攪拌および窒素置換しながら70℃に昇
温した。過酸化ラウロイル2.0部をシクロヘキサン1
00.0部に溶解した溶液を10分割し、その1をセパ
ラブルフラスコに添加して重合を開始した。重合開始
後、5時間目から残部の9を1時間間隔で添加し、添加
終了後さらに19時間反応した。なお、粘度調節のため
反応開始後、5時間毎に酢酸エチルを50部づつ5回添
加した。反応終了後、冷却し、次いで酢酸エチルを追加
して固形分濃度が35重量%の粘着剤溶液を得た。
【0023】粘着剤F ダウ・コ−ニング社製のシリコ−ン系粘着剤(商品名;
シラスコン355)をそのまま用いた。
【0024】粘着剤Gの合成 天然ゴム100部、ポリブテン20部、ポリテルペン樹
脂(安原樹脂社製、商品名;YSレジンPX1150)
80部、ブチルヒドロキシトルエン2部および酢酸エチ
ル1500部を攪拌装置および冷却装置付きセパラブル
フラスコに供給し、145℃に昇温して6時間攪拌して
樹脂を溶解した。次いで、酢酸エチル1000部を添加
して固形分16.7重量%の粘着剤を得た。
【0025】
【表1】
【0026】実施例1〜18、比較例1〜10 表2および表3に示した所定量の粘着剤、17−β−エ
ストラジオ−ル、酢酸ノルエチステロン、ラウリン酸ジ
エタノ−ルアミドおよびミリスチン酸イソプロピルを容
器に供給し、酢酸エチルで希釈しながらミックスロ−タ
−にて18時間均一に混合して固形分(粘着剤固形分、
薬物および経皮吸収促進剤の合計重量)28重量%の混
合液を得た。得られた混合液を、シリコン処理されたポ
リエチレンテレフタレ−トフィルム(厚み40μm)上
に塗布、60℃で30分間乾燥して厚さ60μmの粘着
剤層を形成し、次いで、厚さ50μmのポリエチレンテ
レフタレ−ト・エチレン−酢酸ビニル共重合体積層フィ
ルムのエチレン−酢酸ビニル共重合体層上に粘着剤層を
転写して本発明の経皮吸収製剤を得た。
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】皮膚透過量試験 実施例1〜18および比較例1〜10で得られた製剤を
用い、図1に示した拡散セル1により、皮膚透過量(μ
g)を測定した。拡散セル1は、有底円筒状のレセプタ
ー槽2と、同槽2の上に配置された有底円筒状のドナー
槽3から形成されている。ドナー槽3の底壁中央部には
開口部4が設けられており、底壁は周囲方向に延設され
フランジ5が設けられている。レセプター槽2の上部に
はフランジ6が設けられ、側壁には側方に突出したサン
プリング口7が取り付けられている。フランジ5とフラ
ンジ6が対向して重ね合わされ、ドナ−槽3とレセプタ
ー槽2が気密状かつ同心状に積み重ねられている。ま
た、レセプター槽2の内部にはマグネット攪拌子9が入
れてある。
【0030】ヘアレスマウス(6週齢、雄)を頸椎脱臼
により屠殺した後、直ちに背部皮膚を剥離し、皮下脂肪
と筋層を除去して約5cm×5cmの皮膚片8を得た。
得られた皮膚片8を拡散セル1のフランジ5とフランジ
6との間に挟着し、ドナー層3の開口部4を皮膚片8で
完全に閉じた。得られた経皮吸収貼付剤10を円形
(3.14cm2 )に切断し、粘着剤層が皮膚片8に接
するように皮膚片8の中央部に貼付した。
【0031】レセプター層2にはレセプター溶液を満た
し、温度37℃に保持された恒温槽内に設置し、マグネ
ット攪拌装置によりマグネット攪拌子9を回転させて攪
拌した。試験開始後、5、18、24時間に、サンプリ
ング口7からレセプター液1mlを採取し、採取したレ
セプター液中の薬物量を高速クロマトグラフィにより測
定した。レセプター液の採取に際しては、採取後レセプ
ター液を補充した。また、試験はn=3で行い、平均値
を計算した。結果を図2〜9に示した。
【0032】なお、レセプター液は、NaH2PO4 5×10-4
mol 、Na2HPO4 2×10-4mol 、NaCl1.5×10-1mol 及び
ゲンタマイシン10ppm が溶解された水溶液にNaOHの1N
水溶液を添加してpHを 7.2に調製した水溶液80部にポ
リエチレングリコ−ル400を20部溶解することによ
り得た。
【0033】皮膚刺激性試験 実施例1〜18および比較例1〜10で得られた製剤、
ならびに日本薬局方絆創膏(標準製剤)を用い、健常人
男子10人に対して以下の試験を行い、下記判定基準
(Draize法、紅斑判定基準に準拠)にて評価を行
い、その最頻値の結果を表4に示した。 〔試験法〕上記製剤を5mm角にして左右上腕部に貼付
し、入浴なしに48時間貼付状態を持続した後、製剤を
剥離し、剥離30分後および24時間後の皮膚の状態を
目視評価した。 〔評価基準〕 0:紅斑なし、1:非常に軽度な紅斑(やっと認められ
る程度)、2:明らかな紅斑、3:中程度ないし強い紅
【0034】皮膚貼付性試験 実施例1〜18および比較例1〜10で得られた製剤、
ならびに日本薬局方絆創膏(標準製剤)を用い、健常人
男子10人に対して以下の試験を行い、下記判定基準に
て評価を行い、その結果を表4に示した。 〔試験法〕上記製剤を5mm角にして左右上腕部に貼付
し、入浴なしに48時間貼付状態を持続した後、皮膚に
対する製剤の剥がれ状態を目視評価した。 〔評価基準〕 5:全ての被験者で剥がれが認められなかった(20%未
満の剥がれ面積許容) 4:剥がれ面積20%以上の被験者が1〜3人 3:剥がれ面積20%以上の被験者が半分以上(剥落1
人以下) 2:剥がれ面積20%以上の被験者が30〜80%(剥
落3人以下) 1:剥がれ面積20%以上の被験者が全員(剥落7人以
下) 0:8人以上の剥落が認められた
【0035】
【表4】
【0036】
【発明の効果】本発明の経皮吸収製剤の構成は上述の通
りであり、特定の経皮吸収促進剤(脂肪酸アミドおよび
高級脂肪酸エステル)を特定量含有するから、長期間均
一に17−β−エストラジオ−ル(17−βエステル
体)、必要に応じて、ノルエチステロン(エステル体)
を皮膚を通して供給することができ、かつ皮膚に対する
刺激性が低く、しかも貼付性に優れる。
【0037】
【図面の簡単な説明】
【図1】皮膚透過性試験に用いた拡散セルの斜視図であ
る。
【図2】実施例1〜4および比較例1、2の透過試験
(17−β−エストラジオ−ル)の結果を示すグラフで
ある。
【図3】実施例5〜8および比較例3、4の透過試験
(17−β−エストラジオ−ル)の結果を示すグラフで
ある。
【図4】実施例9〜11および比較例5、6の透過試験
(17−β−エストラジオ−ル)の結果を示すグラフで
ある。
【図5】実施例12〜14および比較例7、8の透過試
験(17−β−エストラジオ−ル)の結果を示すグラフ
である。
【図6】実施例15〜18および比較例9、10の透過
試験(17−β−エストラジオ−ル)の結果を示すグラ
フである。
【図7】実施例2、4〜6および比較例3、4の透過試
験(酢酸ノルエチステロン)の結果を示すグラフであ
る。
【図8】実施例8、10、12、14および比較例6、
8の透過試験(酢酸ノルエチステロン)の結果を示すグ
ラフである。
【図9】実施例16、18および比較例10の透過試験
(酢酸ノルエチステロン)の結果を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 9/70 363 364 47/14 E 47/16 E

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体の一面に、粘着剤100重量部、1
    7−β−エストラジオ−ルおよびその17−エステル体
    よりなる群から選ばれた一種以上の薬物1〜6重量部、
    ならびに経皮吸収促進剤からなる粘着剤層が積層されて
    いる経皮吸収製剤であって、上記粘着剤が2−エチルヘ
    キシル(メタ)アクリレ−トおよびドデシル(メタ)ア
    クリレ−トよりなる群から選ばれた二種以上のアクリレ
    −ト化合物からなるアクリル系共重合体であり、上記経
    皮吸収促進剤が炭素数8〜16の脂肪族モノカルボン酸
    とモノまたはジエタノ−ルアミンとの反応生成物である
    脂肪酸アミド1〜5重量部および炭素数10〜18の高
    級脂肪酸と炭素数1〜18のアルコ−ルとの反応生成物
    である高級脂肪酸エステル1〜20重量部からなること
    を特徴とする経皮吸収製剤。
  2. 【請求項2】粘着剤層に、さらに、ノルエチステロンお
    よびそのエステル体よりなる群から選ばれた一種以上の
    薬物1〜6重量部添加されてなる請求項1記載の経皮吸
    収製剤
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