JPH06247852A - 炎症性皮膚疾患治療用外用剤 - Google Patents
炎症性皮膚疾患治療用外用剤Info
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- JPH06247852A JPH06247852A JP3181393A JP3181393A JPH06247852A JP H06247852 A JPH06247852 A JP H06247852A JP 3181393 A JP3181393 A JP 3181393A JP 3181393 A JP3181393 A JP 3181393A JP H06247852 A JPH06247852 A JP H06247852A
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- JP
- Japan
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- skin diseases
- vitamin
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- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】副腎皮質ホルモンを主成分とする炎症性皮膚疾
患治療用外用剤と同等以上の薬理効果を持ち、かつ副作
用の少ない該外用剤を提供することにある。 【構成】薬物として、ビタミンEおよびスクワレン含有
する炎症性皮膚疾患治療用外用剤。上記ビタミンEおよ
びスクワレンの含有量は、該外用剤中1〜30重量%で
ある。
患治療用外用剤と同等以上の薬理効果を持ち、かつ副作
用の少ない該外用剤を提供することにある。 【構成】薬物として、ビタミンEおよびスクワレン含有
する炎症性皮膚疾患治療用外用剤。上記ビタミンEおよ
びスクワレンの含有量は、該外用剤中1〜30重量%で
ある。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炎症性皮膚疾患治療用
外用剤に関する。
外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、炎症性皮膚疾患の治療、特に難治
アレルギー性皮膚疾患の治療のために、有効成分として
副腎皮質ホルモンを含む外用剤が汎用され、その薬理効
果が高いことが知られている(月刊薬事、26巻、8
号、56頁、1985年)。そして、特開昭62−14
9620号公報には、副腎皮質ホルモンを主たる有効成
分とした外用剤が開示されている。
アレルギー性皮膚疾患の治療のために、有効成分として
副腎皮質ホルモンを含む外用剤が汎用され、その薬理効
果が高いことが知られている(月刊薬事、26巻、8
号、56頁、1985年)。そして、特開昭62−14
9620号公報には、副腎皮質ホルモンを主たる有効成
分とした外用剤が開示されている。
【0003】しかしながら、上記副腎皮質ホルモンを含
む炎症性皮膚疾患治療用外用剤は、その適用部位に対
し、易感染性の亢進、皮膚の菲薄化、血管壁の脆弱化、
毛包脂腺系の異常活性化といった副作用を惹起する恐れ
がある上に、経皮吸収された薬剤が全身性の副作用を示
す可能性があり、その使用量には細心の注意が必要とさ
れる。このため日本薬局方においては、代表的な副腎皮
質ホルモンであるデキサメタゾンおよびプレドニゾロン
に対して、その使用濃度の上限が外用剤中の0.1重量
%程度に規制されている。
む炎症性皮膚疾患治療用外用剤は、その適用部位に対
し、易感染性の亢進、皮膚の菲薄化、血管壁の脆弱化、
毛包脂腺系の異常活性化といった副作用を惹起する恐れ
がある上に、経皮吸収された薬剤が全身性の副作用を示
す可能性があり、その使用量には細心の注意が必要とさ
れる。このため日本薬局方においては、代表的な副腎皮
質ホルモンであるデキサメタゾンおよびプレドニゾロン
に対して、その使用濃度の上限が外用剤中の0.1重量
%程度に規制されている。
【0004】一方、副作用の少ない炎症性皮膚疾患治療
用外用剤としては、非ステロイド性抗炎症剤および抗ヒ
スタミン剤からなる外用剤があるが、難治アレルギー性
皮膚疾患に対しては副腎皮質ホルモンを含むものに比較
するとその薬理効果は弱い(新薬と治療、35巻、29
8頁、1985年)。
用外用剤としては、非ステロイド性抗炎症剤および抗ヒ
スタミン剤からなる外用剤があるが、難治アレルギー性
皮膚疾患に対しては副腎皮質ホルモンを含むものに比較
するとその薬理効果は弱い(新薬と治療、35巻、29
8頁、1985年)。
【0005】これらの問題点を解決するために、特開平
4−210628号公報に、スクワレンを含有する炎症
性皮膚疾患治療用外用剤が開示されているが、該外用剤
の抗炎症効果は十分ではない。
4−210628号公報に、スクワレンを含有する炎症
性皮膚疾患治療用外用剤が開示されているが、該外用剤
の抗炎症効果は十分ではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記欠点に
鑑みてなされたものであって、その目的とするところ
は、副腎皮質ホルモンを有効成分とする炎症性皮膚疾患
治療用外用剤と同等以上の薬理効果を有し、かつ副作用
の少ない該外用剤を提供することにある。
鑑みてなされたものであって、その目的とするところ
は、副腎皮質ホルモンを有効成分とする炎症性皮膚疾患
治療用外用剤と同等以上の薬理効果を有し、かつ副作用
の少ない該外用剤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明で使用されるビタ
ミンEとは、トコフェロール(ビタミンE)およびその
誘導体として日本薬局方に収載されているものをいい、
誘導体としては、例えば、酢酸トコフェロ−ル(ビタミ
ンE酢酸エステル)、コハク酸トコフェロ−ル(ビタミ
ンEコハク酸エステル)等が挙げられる。上記ビタミン
Eの含有量は、少なくなると炎症性皮膚疾患の治療効果
が十分発現しなくなり、多くなると流動性が高くなり過
ぎて外用剤としての剤型保持が困難になるので、本発明
の炎症性皮膚疾患治療用外用剤中1〜30重量%に限定
される。
ミンEとは、トコフェロール(ビタミンE)およびその
誘導体として日本薬局方に収載されているものをいい、
誘導体としては、例えば、酢酸トコフェロ−ル(ビタミ
ンE酢酸エステル)、コハク酸トコフェロ−ル(ビタミ
ンEコハク酸エステル)等が挙げられる。上記ビタミン
Eの含有量は、少なくなると炎症性皮膚疾患の治療効果
が十分発現しなくなり、多くなると流動性が高くなり過
ぎて外用剤としての剤型保持が困難になるので、本発明
の炎症性皮膚疾患治療用外用剤中1〜30重量%に限定
される。
【0008】本発明で使用されるスクワレンとは、深海
産の魚類、特に、サメ類の肝油中に存在する不飽和炭化
水素であり、人の皮脂、綿実油、オリ−ブ油等の中にも
存在する化合物である。
産の魚類、特に、サメ類の肝油中に存在する不飽和炭化
水素であり、人の皮脂、綿実油、オリ−ブ油等の中にも
存在する化合物である。
【0009】上記スクワレンの含有量は、少なくなると
炎症性皮膚疾患の治療効果が十分発現しなくなり、多く
なると流動性が高くなり過ぎて外用剤としての剤型保持
が困難になるので、本発明の炎症性皮膚疾患治療用外用
剤中1〜30重量%に限定される。本発明の炎症性皮膚
疾患治療用外用剤は、薬物として、ビタミンEおよびス
クワレンを含有するものであるが、その剤型は特に限定
されるものではなく、例えば、基剤中に上記薬物を溶解
または混合分散させてクリーム状、ペースト状、ジェリ
−状、ゲル状、乳液状、液状等の形状となされたもの
(軟膏剤、リニメント剤、ロ−ション剤等);基剤中に
上記薬物を溶解または混合分散させたものを支持体上に
展延したもの(パップ剤);粘着剤中に上記薬物を溶解
または混合分散させたものを支持体上に展延したもの
(プラスタ−剤、テ−プ剤等)などが挙げられる。
炎症性皮膚疾患の治療効果が十分発現しなくなり、多く
なると流動性が高くなり過ぎて外用剤としての剤型保持
が困難になるので、本発明の炎症性皮膚疾患治療用外用
剤中1〜30重量%に限定される。本発明の炎症性皮膚
疾患治療用外用剤は、薬物として、ビタミンEおよびス
クワレンを含有するものであるが、その剤型は特に限定
されるものではなく、例えば、基剤中に上記薬物を溶解
または混合分散させてクリーム状、ペースト状、ジェリ
−状、ゲル状、乳液状、液状等の形状となされたもの
(軟膏剤、リニメント剤、ロ−ション剤等);基剤中に
上記薬物を溶解または混合分散させたものを支持体上に
展延したもの(パップ剤);粘着剤中に上記薬物を溶解
または混合分散させたものを支持体上に展延したもの
(プラスタ−剤、テ−プ剤等)などが挙げられる。
【0010】上記基剤としては、薬学的に許容しうるも
のであればよく、従来から軟膏剤、リニメント剤、ロ−
ション剤等に用いられていたものが使用でき、例えば、
アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、コ−ンスタ−チトラ
ガントガム、メチルセルロ−ス、ヒドロキシエチルセル
ロ−ス、カルボキシメチルセルロ−ス、デキストリン、
カルボキシメチルデンプン、ポリビニルアルコ−ル、ポ
リアクリル酸ナトリウム、メトキシエチレン−無水マレ
イン酸共重合体、ポリビニルエ−テル、ポリビニルピロ
リドン等のポリマ−;ミツロウ、オリ−ブ油、カカオ
油、ゴマ油、ダイズ油、ツバキ油、ラッカセイ油、牛
油、豚油、ラノリン等の油脂;白色ワセリン;パラフィ
ン;プラスチベ−ス;ステアリン酸等の高級脂肪酸;セ
チルアルコ−ル、ステアリルアルコ−ル等の高級アルコ
−ル;ポリエチレングリコ−ル;水などが挙げられる。
のであればよく、従来から軟膏剤、リニメント剤、ロ−
ション剤等に用いられていたものが使用でき、例えば、
アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、コ−ンスタ−チトラ
ガントガム、メチルセルロ−ス、ヒドロキシエチルセル
ロ−ス、カルボキシメチルセルロ−ス、デキストリン、
カルボキシメチルデンプン、ポリビニルアルコ−ル、ポ
リアクリル酸ナトリウム、メトキシエチレン−無水マレ
イン酸共重合体、ポリビニルエ−テル、ポリビニルピロ
リドン等のポリマ−;ミツロウ、オリ−ブ油、カカオ
油、ゴマ油、ダイズ油、ツバキ油、ラッカセイ油、牛
油、豚油、ラノリン等の油脂;白色ワセリン;パラフィ
ン;プラスチベ−ス;ステアリン酸等の高級脂肪酸;セ
チルアルコ−ル、ステアリルアルコ−ル等の高級アルコ
−ル;ポリエチレングリコ−ル;水などが挙げられる。
【0011】また、必要に応じて、カオリン、ベントナ
イト、酸化亜鉛、酸化チタン等の無機充填剤;粘度調節
剤;老化防止剤;pH調節剤などが添加されてもよい。
さらに、パップ剤に使用する際には、グリセリン、プロ
ピレングリコ−ル等の保湿剤が添加されてもよい。
イト、酸化亜鉛、酸化チタン等の無機充填剤;粘度調節
剤;老化防止剤;pH調節剤などが添加されてもよい。
さらに、パップ剤に使用する際には、グリセリン、プロ
ピレングリコ−ル等の保湿剤が添加されてもよい。
【0012】上記支持体は、その剤型(例えば、パップ
剤、プラスタ−剤、テ−プ剤等)に応じて適宜選択され
るが、有効成分が不透過または難透過性のものであって
柔軟なものが好ましく、例えば、酢酸セルロ−ス、エチ
ルセルロ−ス、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩
化ビニル、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−一酸化
炭素共重合体、エチレン−ブチルアクリレ−ト−一酸化
炭素共重合体、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン、ナ
イロン、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリブチレンテ
レフタレ−ト等の樹脂フィルム、アルミニウムシ−トな
どが挙げられ、これらの積層シ−トであってもよく、織
布や不織布と積層されてもよい。
剤、プラスタ−剤、テ−プ剤等)に応じて適宜選択され
るが、有効成分が不透過または難透過性のものであって
柔軟なものが好ましく、例えば、酢酸セルロ−ス、エチ
ルセルロ−ス、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩
化ビニル、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−一酸化
炭素共重合体、エチレン−ブチルアクリレ−ト−一酸化
炭素共重合体、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン、ナ
イロン、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリブチレンテ
レフタレ−ト等の樹脂フィルム、アルミニウムシ−トな
どが挙げられ、これらの積層シ−トであってもよく、織
布や不織布と積層されてもよい。
【0013】上記粘着剤は、薬学的に許容しうるもので
あればよく、従来公知の任意の粘着剤が使用でき、例え
ば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘
着剤、ウレタン系粘着剤等が挙げられ、アクリル系粘着
剤およびゴム系粘着剤が好適に使用される。また、上記
支持体上に展延するに際し、粘着剤の性状としては、溶
剤系、エマルジョン系、ホットメルト系等任意のものが
使用可能である。
あればよく、従来公知の任意の粘着剤が使用でき、例え
ば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘
着剤、ウレタン系粘着剤等が挙げられ、アクリル系粘着
剤およびゴム系粘着剤が好適に使用される。また、上記
支持体上に展延するに際し、粘着剤の性状としては、溶
剤系、エマルジョン系、ホットメルト系等任意のものが
使用可能である。
【0014】上記アクリル系粘着剤は、アクリル(メ
タ)アクリレ−トを共重合して得られるポリアクリル
(メタ)アクリレ−トを主体とする粘着剤であり、アク
リル(メタ)アクリレ−トと共重合可能な多官能性モノ
マ−やその他のビニルモノマ−との共重合体であっても
よい。上記アクリル(メタ)アクリレ−トとしては、例
えば、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレ−ト、ドデ
シル(メタ)アクリレ−ト等が挙げられ、多官能性モノ
マ−としては、例えば、1,6−ヘキサングリコ−ルジ
メタクリレ−ト、テトラエチレングリコ−ルジアクリレ
−ト等が挙げられ、その他のビニルモノマ−としては、
例えば、N−ビニル−2−ピロリドン、酢酸ビニル等が
挙げられる。
タ)アクリレ−トを共重合して得られるポリアクリル
(メタ)アクリレ−トを主体とする粘着剤であり、アク
リル(メタ)アクリレ−トと共重合可能な多官能性モノ
マ−やその他のビニルモノマ−との共重合体であっても
よい。上記アクリル(メタ)アクリレ−トとしては、例
えば、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレ−ト、ドデ
シル(メタ)アクリレ−ト等が挙げられ、多官能性モノ
マ−としては、例えば、1,6−ヘキサングリコ−ルジ
メタクリレ−ト、テトラエチレングリコ−ルジアクリレ
−ト等が挙げられ、その他のビニルモノマ−としては、
例えば、N−ビニル−2−ピロリドン、酢酸ビニル等が
挙げられる。
【0015】上記ゴム系粘着剤は天然ゴム、スチレン−
イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−オ
レフィン−スチレンブロック共重合体等のゴムを含有す
る粘着剤であって、一般に、ロジン、水添ロジン、ロジ
ンエステル、テルペン樹脂、テルペンフェノ−ル樹脂、
石油系樹脂、クマロン樹脂、クマロン−インデン樹脂等
の粘着付与剤が添加されてなる。
イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−オ
レフィン−スチレンブロック共重合体等のゴムを含有す
る粘着剤であって、一般に、ロジン、水添ロジン、ロジ
ンエステル、テルペン樹脂、テルペンフェノ−ル樹脂、
石油系樹脂、クマロン樹脂、クマロン−インデン樹脂等
の粘着付与剤が添加されてなる。
【0016】本発明2の炎症性皮膚疾患治療用外用剤
は、本発明の外用剤に経皮吸収促進剤が添加されてな
る。
は、本発明の外用剤に経皮吸収促進剤が添加されてな
る。
【0017】上記経皮吸収促進剤は、N−アシルサルコ
シン(塩);炭素数10〜18の高級脂肪酸と炭素数1
〜20のアルコ−ルとの反応生成物である高級脂肪酸エ
ステル;炭素数2〜10のジカルボン酸(塩);および
炭素数3〜6のヒドロキシカルボン酸と炭素数1〜20
のアルコ−ルとの反応生成物であるヒドロキシカルボン
酸エステルからなる群より選ばれる一種以上の化合物で
ある。
シン(塩);炭素数10〜18の高級脂肪酸と炭素数1
〜20のアルコ−ルとの反応生成物である高級脂肪酸エ
ステル;炭素数2〜10のジカルボン酸(塩);および
炭素数3〜6のヒドロキシカルボン酸と炭素数1〜20
のアルコ−ルとの反応生成物であるヒドロキシカルボン
酸エステルからなる群より選ばれる一種以上の化合物で
ある。
【0018】上記N−アシルサルコシン(塩)として
は、例えば、N−ラウロイルサルコシン、N−ステアロ
イルサルコシン、N−オレオイルサルコシン、N−パル
ミトイルサルコシン、ヤシ油脂肪酸サルコシン等および
これらN−アシルサルコシンのナトリウム塩、カリウム
塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩等
の塩が挙げられ、N−ラウロイルサルコシンが好適に使
用される。上記高級脂肪酸エステルは、高級脂肪酸とア
ルコ−ルとの反応生成物であり、該高級脂肪酸は、炭素
数が小さくなると揮発し易くなり、大きくなると経皮吸
収促進効果が低下するので、10〜18に限定され、例
えば、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミ
チン酸、ステアリン酸等の飽和脂肪族モノカルボン酸;
パルミトレイン酸、オレイン酸、バクセン酸、リノ−ル
酸、リノレン酸等の不飽和脂肪族モノカルボン酸および
セバシン酸等の飽和脂肪族ジカルボン酸が挙げられる。
は、例えば、N−ラウロイルサルコシン、N−ステアロ
イルサルコシン、N−オレオイルサルコシン、N−パル
ミトイルサルコシン、ヤシ油脂肪酸サルコシン等および
これらN−アシルサルコシンのナトリウム塩、カリウム
塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩等
の塩が挙げられ、N−ラウロイルサルコシンが好適に使
用される。上記高級脂肪酸エステルは、高級脂肪酸とア
ルコ−ルとの反応生成物であり、該高級脂肪酸は、炭素
数が小さくなると揮発し易くなり、大きくなると経皮吸
収促進効果が低下するので、10〜18に限定され、例
えば、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミ
チン酸、ステアリン酸等の飽和脂肪族モノカルボン酸;
パルミトレイン酸、オレイン酸、バクセン酸、リノ−ル
酸、リノレン酸等の不飽和脂肪族モノカルボン酸および
セバシン酸等の飽和脂肪族ジカルボン酸が挙げられる。
【0019】また、上記アルコ−ルは、炭素数が大きく
なると経皮吸収促進効果が低下するので、1〜20に限
定され、例えば、メチルアルコ−ル、エチルアルコ−
ル、プロピルアルコ−ル、イソプロピルアルコ−ル、ブ
チルアルコ−ル、ペンチルアルコ−ル、ヘキシルアルコ
−ル、ヘプチルアルコ−ル、オクチルアルコ−ル、デシ
ルアルコ−ル、ミリスチルアルコ−ル、セチルアルコ−
ル等の脂肪族飽和アルコ−ルが挙げられる。上記高級脂
肪酸エステルとしては、例えば、ミリスチン酸イソプロ
ピルおよびパルミチン酸イソプロピルが好適に使用され
る。
なると経皮吸収促進効果が低下するので、1〜20に限
定され、例えば、メチルアルコ−ル、エチルアルコ−
ル、プロピルアルコ−ル、イソプロピルアルコ−ル、ブ
チルアルコ−ル、ペンチルアルコ−ル、ヘキシルアルコ
−ル、ヘプチルアルコ−ル、オクチルアルコ−ル、デシ
ルアルコ−ル、ミリスチルアルコ−ル、セチルアルコ−
ル等の脂肪族飽和アルコ−ルが挙げられる。上記高級脂
肪酸エステルとしては、例えば、ミリスチン酸イソプロ
ピルおよびパルミチン酸イソプロピルが好適に使用され
る。
【0020】上記ジカルボン酸(塩)は、炭素数が大き
くなると経皮吸収促進効果が低下するので、2〜8に限
定され、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グル
タル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸等の飽和
脂肪族ジカルボン酸;フマル酸、マレイン酸等の不飽和
脂肪族ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフ
タル酸等の芳香族ジカルボン酸およびこれらジカルボン
酸のナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カル
シウム塩、アルミニウム塩等の塩が挙げられ、フマル酸
およびマレイン酸が好適に使用される。
くなると経皮吸収促進効果が低下するので、2〜8に限
定され、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グル
タル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸等の飽和
脂肪族ジカルボン酸;フマル酸、マレイン酸等の不飽和
脂肪族ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフ
タル酸等の芳香族ジカルボン酸およびこれらジカルボン
酸のナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カル
シウム塩、アルミニウム塩等の塩が挙げられ、フマル酸
およびマレイン酸が好適に使用される。
【0021】上記ヒドロキシカルボン酸エステルは、ヒ
ドロキシカルボン酸とアルコ−ルとの反応生成物であ
り、該ヒドロキシカルボン酸は、炭素数が小さくなると
揮発し易くなり、大きくなると経皮吸収促進効果が低下
するので、3〜6に限定され、例えば、乳酸、グリセリ
ン酸等のモノカルボン酸;およびリンゴ酸、酒石酸等の
ジカルボン酸が挙げられる。
ドロキシカルボン酸とアルコ−ルとの反応生成物であ
り、該ヒドロキシカルボン酸は、炭素数が小さくなると
揮発し易くなり、大きくなると経皮吸収促進効果が低下
するので、3〜6に限定され、例えば、乳酸、グリセリ
ン酸等のモノカルボン酸;およびリンゴ酸、酒石酸等の
ジカルボン酸が挙げられる。
【0022】また、上記アルコ−ルとしては、上記高級
脂肪酸エステルの反応に使用されたものと同様のものが
挙げられる。上記ヒドロキシカルボン酸エステルとして
は、例えば、乳酸ミリスチルおよび乳酸セチルが好適に
使用される。
脂肪酸エステルの反応に使用されたものと同様のものが
挙げられる。上記ヒドロキシカルボン酸エステルとして
は、例えば、乳酸ミリスチルおよび乳酸セチルが好適に
使用される。
【0023】本発明で使用される経皮吸収促進剤の含有
量は、少なくなると経皮吸収促進効果が低下し、多くな
ると流動性が高くなり過ぎて外用剤としての剤型保持が
困難になるので、本発明の炎症性皮膚疾患治療用外用剤
中0.3〜10重量%が好ましく、より好ましくは0.
5〜3重量%である。
量は、少なくなると経皮吸収促進効果が低下し、多くな
ると流動性が高くなり過ぎて外用剤としての剤型保持が
困難になるので、本発明の炎症性皮膚疾患治療用外用剤
中0.3〜10重量%が好ましく、より好ましくは0.
5〜3重量%である。
【0024】本発明および本発明2の炎症性皮膚疾患治
療用外用剤の治療対象疾患としては、アトピー性皮膚
炎、接触性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、ヴィダール苔癬、貨
幣状湿疹、主婦湿疹、日光皮膚炎、虫刺症、皮膚掻痒
症、痒疹、薬疹、中毒疹、乾癬、類乾癬、掌蹠膿疱症、
偏平苔癬、光沢苔癬、毛孔性紅色粃糠症、ジべル薔薇色
粃糠症、紅斑症、紅皮症、円板状紅斑性狼瘡、全身性紅
斑性狼瘡、天疱瘡、類天疱瘡、ジューリング疱疹状皮膚
炎、円形脱毛症、尋常性白斑、サルコイドーシス、皮膚
アミロイドーシス、ケロイド、肥厚性瘢痕などが挙げら
れる。本発明および本発明2の炎症性皮膚疾患治療用外
用剤の使用量は、炎症性皮膚疾患の種類や症状の程度、
患部の大きさなどにもよるが、ビタミンEおよびスクワ
レンの量として1日当たり0.01〜0.2g/3.1
4cm2 が好ましい。
療用外用剤の治療対象疾患としては、アトピー性皮膚
炎、接触性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、ヴィダール苔癬、貨
幣状湿疹、主婦湿疹、日光皮膚炎、虫刺症、皮膚掻痒
症、痒疹、薬疹、中毒疹、乾癬、類乾癬、掌蹠膿疱症、
偏平苔癬、光沢苔癬、毛孔性紅色粃糠症、ジべル薔薇色
粃糠症、紅斑症、紅皮症、円板状紅斑性狼瘡、全身性紅
斑性狼瘡、天疱瘡、類天疱瘡、ジューリング疱疹状皮膚
炎、円形脱毛症、尋常性白斑、サルコイドーシス、皮膚
アミロイドーシス、ケロイド、肥厚性瘢痕などが挙げら
れる。本発明および本発明2の炎症性皮膚疾患治療用外
用剤の使用量は、炎症性皮膚疾患の種類や症状の程度、
患部の大きさなどにもよるが、ビタミンEおよびスクワ
レンの量として1日当たり0.01〜0.2g/3.1
4cm2 が好ましい。
【0025】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を説明する。なお、
以下「部」とあるのは「重量部」を意味する。 実施例1〜10、比較例1〜8 表1に示した所定量(部)のプラスチベ−ス(大正製薬
社製)、ビタミンE酢酸エステル(和光純薬社製)、ス
クワレン(シグマ社製)、N−ラウロイルサルコシン
(ナカライテスク社製)、パルミチン酸イソプロピル
(ナカライテスク社製)、フマル酸(ナカライテスク社
製)、乳酸セチル(VAN−DYK社製)、デキサメサ
ゾン(和光純薬社製)およびプレドニゾロン(和光純薬
社製)を乳鉢に供給し、プラスチベ−スに他の添加物が
溶解するまで混練して軟膏剤を得た。
以下「部」とあるのは「重量部」を意味する。 実施例1〜10、比較例1〜8 表1に示した所定量(部)のプラスチベ−ス(大正製薬
社製)、ビタミンE酢酸エステル(和光純薬社製)、ス
クワレン(シグマ社製)、N−ラウロイルサルコシン
(ナカライテスク社製)、パルミチン酸イソプロピル
(ナカライテスク社製)、フマル酸(ナカライテスク社
製)、乳酸セチル(VAN−DYK社製)、デキサメサ
ゾン(和光純薬社製)およびプレドニゾロン(和光純薬
社製)を乳鉢に供給し、プラスチベ−スに他の添加物が
溶解するまで混練して軟膏剤を得た。
【0026】
【表1】
【0027】以下、上記で得られた外用剤を使用して行
った下記試験を行った。なお、それぞれの試験において
は、5匹のラットを使用し、得られた結果はその平均値
である。
った下記試験を行った。なお、それぞれの試験において
は、5匹のラットを使用し、得られた結果はその平均値
である。
【0028】試験例1(III 型アレルギー反応に対する
作用) III 型アレルギー反応のモデルとして、ラット4時間異
種受身皮膚アナフィラキシ−(heterologousPCA)反
応を採用し、以下に示した手順で色素漏出抑制率を求
め、III 型アレルギー反応に対する本発明の外用剤の作
用の強さを評価した。この場合、抑制率が高いほど作用
が強く、アレルギ−性皮膚疾患に対する治療効果が高
い。
作用) III 型アレルギー反応のモデルとして、ラット4時間異
種受身皮膚アナフィラキシ−(heterologousPCA)反
応を採用し、以下に示した手順で色素漏出抑制率を求
め、III 型アレルギー反応に対する本発明の外用剤の作
用の強さを評価した。この場合、抑制率が高いほど作用
が強く、アレルギ−性皮膚疾患に対する治療効果が高
い。
【0029】ウサギ抗オブアルブミン(ovalbumin )血
清の調製 江田らの方法(日本薬理学会誌、66巻、237頁、1
970年)に準じて以下の手法でウサギ抗オブアルブミ
ン血清を調製した。すなわち、生理的食塩水に溶解した
オブアルブミン(シグマ社製)2mg/ml 溶液とフロイン
ト完全アジュバント(ディフコ社製)との等量混合乳化
液を抗原液として、その0.5mlづつを雄性家兎(ニュ
ージーランドホワイト種)の左右臀筋内に1週間毎に4
回注射した。最終注射の7日後に頚動脈から採血し、血
清を分離採取してウサギ抗オブアルブミン血清を得た。
清の調製 江田らの方法(日本薬理学会誌、66巻、237頁、1
970年)に準じて以下の手法でウサギ抗オブアルブミ
ン血清を調製した。すなわち、生理的食塩水に溶解した
オブアルブミン(シグマ社製)2mg/ml 溶液とフロイン
ト完全アジュバント(ディフコ社製)との等量混合乳化
液を抗原液として、その0.5mlづつを雄性家兎(ニュ
ージーランドホワイト種)の左右臀筋内に1週間毎に4
回注射した。最終注射の7日後に頚動脈から採血し、血
清を分離採取してウサギ抗オブアルブミン血清を得た。
【0030】ラット4時間異種受身皮膚アナフィラキシ
−反応に対する外用剤の効果 上記で得られたウサギ抗オブアルブミン血清を生理的食
塩水で4倍に希釈し、それを体重200g前後の雄性ウ
イスター系ラットの背部皮内に0.05mlづつ2ケ所に
注射した。ついで、得られた軟膏0.1gを半径1cmの
円形ポリエチレンシート(厚み38μm)の片面に展延
した供試剤を用い、ラット皮膚の抗オブアルブミン血清
注射部位の一方の個所に軟膏が皮膚に接触するように貼
付した。上記の試験のコントロールとして、軟膏基剤
(プラスチベ−ス)0.1gのみを該シートの片面に展
延した供試剤を用い、抗オブアルブミン血清注射部位の
他の個所に同様に貼付した。次に、抗オブアルブミン血
清注射4時間後に、オブアルブミン(抗原)2mg/ml を
含む0.5W/V%エバンスブルー(色素)生理的食塩
水溶液を2.5ml/kg ラットで静脈内投与して反応を惹
起した。
−反応に対する外用剤の効果 上記で得られたウサギ抗オブアルブミン血清を生理的食
塩水で4倍に希釈し、それを体重200g前後の雄性ウ
イスター系ラットの背部皮内に0.05mlづつ2ケ所に
注射した。ついで、得られた軟膏0.1gを半径1cmの
円形ポリエチレンシート(厚み38μm)の片面に展延
した供試剤を用い、ラット皮膚の抗オブアルブミン血清
注射部位の一方の個所に軟膏が皮膚に接触するように貼
付した。上記の試験のコントロールとして、軟膏基剤
(プラスチベ−ス)0.1gのみを該シートの片面に展
延した供試剤を用い、抗オブアルブミン血清注射部位の
他の個所に同様に貼付した。次に、抗オブアルブミン血
清注射4時間後に、オブアルブミン(抗原)2mg/ml を
含む0.5W/V%エバンスブルー(色素)生理的食塩
水溶液を2.5ml/kg ラットで静脈内投与して反応を惹
起した。
【0031】上記皮内反応を惹起した部位の漏出色素を
原田らの方法(Japan Journal of Pharmacology 、23
巻、218頁、1971年)に従って抽出定量した。す
なわち、抗原注射の30分後に動物を屠殺し、抗オブア
ルブミン血清注射部位の皮膚を剥ぎ、それを直径2cmに
打抜き細切した。これを、0.3W/V%の硫酸ナトリ
ウム水溶液3容とアセトン7容の混合液10mlに48時
間浸漬して漏出色素を抽出し、620nmで比色定量し
た。この定量結果から、コントロールとして用いた供試
剤の漏出色素量(A)と得られた軟膏を用いた供試剤の
漏出色素量(B)とから、次式によりそれぞれの供試剤
の色素漏出抑制率(%)を求め、結果を表2に示した。 色素漏出抑制率(%)=(A−B)/A×100
原田らの方法(Japan Journal of Pharmacology 、23
巻、218頁、1971年)に従って抽出定量した。す
なわち、抗原注射の30分後に動物を屠殺し、抗オブア
ルブミン血清注射部位の皮膚を剥ぎ、それを直径2cmに
打抜き細切した。これを、0.3W/V%の硫酸ナトリ
ウム水溶液3容とアセトン7容の混合液10mlに48時
間浸漬して漏出色素を抽出し、620nmで比色定量し
た。この定量結果から、コントロールとして用いた供試
剤の漏出色素量(A)と得られた軟膏を用いた供試剤の
漏出色素量(B)とから、次式によりそれぞれの供試剤
の色素漏出抑制率(%)を求め、結果を表2に示した。 色素漏出抑制率(%)=(A−B)/A×100
【0032】試験例2(IV型アレルギー反応に対する作
用)IV型アレルギー反応のモデルとして、ラット遅延型
皮膚過敏(DHT)反応を採用し、その結果表れた皮膚
の紅斑および腫張について、以下に示した手順で紅斑抑
制率および腫張抑制率を求め、IV型アレルギー反応に対
する本発明の作用の強さを評価した。この場合、抑制率
が高いほど作用が強く、アレルギ−性皮膚疾患に対する
治療効果が高い。
用)IV型アレルギー反応のモデルとして、ラット遅延型
皮膚過敏(DHT)反応を採用し、その結果表れた皮膚
の紅斑および腫張について、以下に示した手順で紅斑抑
制率および腫張抑制率を求め、IV型アレルギー反応に対
する本発明の作用の強さを評価した。この場合、抑制率
が高いほど作用が強く、アレルギ−性皮膚疾患に対する
治療効果が高い。
【0033】ラット遅延型皮膚過敏反応に対する外用剤
の効果 栗山らの方法(日本薬理学会誌、94巻、113頁、1
989年)に準じて次の手法で行った。すなわち、生理
的食塩水溶液1mlにBacillus Calmette-Guerin(BC
G)菌(日本BCG社製)を2.5mg懸濁した液を12
1℃、5分間加熱処理した後、9週齢のウイスター系ラ
ットの腹腔内に0.2ml注射した。BCG菌注射の7日
後に、生理的食塩水溶液1mlに精製ツベルクリン(日本
BCG社製)を200μg溶解した溶液の0.1mlずつ
を上記のラットの刈毛背部皮内の2ケ所に注射した。ま
た、刈毛背部皮内の他の1ケ所には、精製ツベルクリン
溶液を含まない生理的食塩水溶液のみを同様に注射し
た。ついで、得られた軟膏0.1gを半径1cmの円形ポ
リエチレンシート(厚み38μm)の片面に展延した供
試剤を、ラット皮膚のツベルクリン血清注射部位の一方
の個所に軟膏が皮膚に接触するように貼付した。上記の
試験のコントロールとして、軟膏基剤(プラスチベ−
ス)0.1gのみを該シートの片面に展延した供試剤
を、ツベルクリン注射部位の他の一方の個所に同様に貼
付した。
の効果 栗山らの方法(日本薬理学会誌、94巻、113頁、1
989年)に準じて次の手法で行った。すなわち、生理
的食塩水溶液1mlにBacillus Calmette-Guerin(BC
G)菌(日本BCG社製)を2.5mg懸濁した液を12
1℃、5分間加熱処理した後、9週齢のウイスター系ラ
ットの腹腔内に0.2ml注射した。BCG菌注射の7日
後に、生理的食塩水溶液1mlに精製ツベルクリン(日本
BCG社製)を200μg溶解した溶液の0.1mlずつ
を上記のラットの刈毛背部皮内の2ケ所に注射した。ま
た、刈毛背部皮内の他の1ケ所には、精製ツベルクリン
溶液を含まない生理的食塩水溶液のみを同様に注射し
た。ついで、得られた軟膏0.1gを半径1cmの円形ポ
リエチレンシート(厚み38μm)の片面に展延した供
試剤を、ラット皮膚のツベルクリン血清注射部位の一方
の個所に軟膏が皮膚に接触するように貼付した。上記の
試験のコントロールとして、軟膏基剤(プラスチベ−
ス)0.1gのみを該シートの片面に展延した供試剤
を、ツベルクリン注射部位の他の一方の個所に同様に貼
付した。
【0034】次いで、上記ツベルクリン注射の24時間
後に生じた紅斑の直径を測定し、コントロールとして用
いた供試剤の紅斑の直径(C)と、得られた軟膏を用い
た供試剤の紅斑の直径(D)とから、次式により供試剤
の紅斑抑制率(%)を求め、結果を表2に示した。 紅斑抑制率(%)=(C−D)/C×100
後に生じた紅斑の直径を測定し、コントロールとして用
いた供試剤の紅斑の直径(C)と、得られた軟膏を用い
た供試剤の紅斑の直径(D)とから、次式により供試剤
の紅斑抑制率(%)を求め、結果を表2に示した。 紅斑抑制率(%)=(C−D)/C×100
【0035】その後、ラットを屠殺し、ツベルクリン注
射部位および生理的食塩水溶液のみの注射部位の皮膚を
剥ぎ、それを直径1.6cmにパンチで打抜きこの部分の
重量を測定した。このツベルクリン注射部位と生理的食
塩水溶液のみの注射部位のそれぞれの打抜き部分の重量
の差を求め、これを腫脹重量とした。コントロールとし
て用いた供試剤の腫脹重量(E)と、得られた軟膏を用
いた供試剤の腫脹重量(F)とから、次式により供試剤
の腫脹抑制率(%)を求め、結果を表2に示した。 腫脹抑制率(%)=(E−F)/E×100
射部位および生理的食塩水溶液のみの注射部位の皮膚を
剥ぎ、それを直径1.6cmにパンチで打抜きこの部分の
重量を測定した。このツベルクリン注射部位と生理的食
塩水溶液のみの注射部位のそれぞれの打抜き部分の重量
の差を求め、これを腫脹重量とした。コントロールとし
て用いた供試剤の腫脹重量(E)と、得られた軟膏を用
いた供試剤の腫脹重量(F)とから、次式により供試剤
の腫脹抑制率(%)を求め、結果を表2に示した。 腫脹抑制率(%)=(E−F)/E×100
【0036】試験例3(副作用の影響) 上記試験例2に供したラット全例の試験後の体重、およ
び試験に供しなかった(無処置)ラットの体重を測定
し、無処置ラットの体重との差を求め、結果を表2に示
した。この場合、無処置ラットの体重との比較で重量減
少が少ないほど副作用の影響が少ない。
び試験に供しなかった(無処置)ラットの体重を測定
し、無処置ラットの体重との差を求め、結果を表2に示
した。この場合、無処置ラットの体重との比較で重量減
少が少ないほど副作用の影響が少ない。
【0037】
【表2】
【0038】実施例11 ビタミンE酢酸エステル(和光純薬社製)20部、スク
ワレン(シグマ社製)20部およびオリーブ油60部を
ビ−カ−に供給し、全体が均一に相溶するまで攪拌し
て、リニメント剤を得た。
ワレン(シグマ社製)20部およびオリーブ油60部を
ビ−カ−に供給し、全体が均一に相溶するまで攪拌し
て、リニメント剤を得た。
【0039】実施例12 ビタミンE酢酸エステル(和光純薬社製)5部、スクワ
レン(シグマ社製)5部およびオリーブ油90部をビ−
カ−に供給し、全体が均一に相溶するまで攪拌して、リ
ニメント剤を得た。
レン(シグマ社製)5部およびオリーブ油90部をビ−
カ−に供給し、全体が均一に相溶するまで攪拌して、リ
ニメント剤を得た。
【0040】実施例13 アクリル系粘着剤の合成 2─エチルヘキシルメタクリレート301.0部、2─
エチルヘキシルアクリレート34.9部、ドデシルメタ
クリレ−ト48.3部、1,6−ヘキサングリコ−ルメ
タクリレ−ト0.0384部および酢酸エチル256.
0部を攪拌装置および冷却装置付きセパラブルフラスコ
に供給し、攪拌および窒素置換しながら70℃に昇温し
た。過酸化ラウロイル2.0部をシクロヘキサン10
0.0部に溶解した溶液を10分割し、その1をセパラ
ブルフラスコに添加して重合を開始した。重合開始後、
5時間目から残部の9を1時間間隔で添加し、添加終了
後さらに19時間反応した。なお、粘度調節のため反応
開始後、5時間毎に酢酸エチルを27部づつ5回添加し
た。反応終了後、冷却し、次いで酢酸エチルを追加して
固形分濃度が50重量%の粘着剤溶液を得た。
エチルヘキシルアクリレート34.9部、ドデシルメタ
クリレ−ト48.3部、1,6−ヘキサングリコ−ルメ
タクリレ−ト0.0384部および酢酸エチル256.
0部を攪拌装置および冷却装置付きセパラブルフラスコ
に供給し、攪拌および窒素置換しながら70℃に昇温し
た。過酸化ラウロイル2.0部をシクロヘキサン10
0.0部に溶解した溶液を10分割し、その1をセパラ
ブルフラスコに添加して重合を開始した。重合開始後、
5時間目から残部の9を1時間間隔で添加し、添加終了
後さらに19時間反応した。なお、粘度調節のため反応
開始後、5時間毎に酢酸エチルを27部づつ5回添加し
た。反応終了後、冷却し、次いで酢酸エチルを追加して
固形分濃度が50重量%の粘着剤溶液を得た。
【0041】テ−プ剤の作製 上記粘着剤溶液120部、ビタミンE酢酸エステル(和
光純薬社製)20部およびスクワレン(シグマ社製)を
ディゾルバー型高速攪拌機に供給して均一に攪拌し、混
合液を得た。得られた混合液を、シリコン処理されたポ
リエチレンテレフタレートフイルム(厚さ38μm)上
に塗布した後、60℃で30分間乾燥して厚さ80μm
の粘着剤層を形成した。次いで、厚さ34μmのポリエ
チレンテレフタレート・エチレン−酢酸ビニル共重合体
積層フィルムのエチレン−酢酸ビニル共重合体層上に上
記粘着剤層を転写してテ−プ剤を得た。
光純薬社製)20部およびスクワレン(シグマ社製)を
ディゾルバー型高速攪拌機に供給して均一に攪拌し、混
合液を得た。得られた混合液を、シリコン処理されたポ
リエチレンテレフタレートフイルム(厚さ38μm)上
に塗布した後、60℃で30分間乾燥して厚さ80μm
の粘着剤層を形成した。次いで、厚さ34μmのポリエ
チレンテレフタレート・エチレン−酢酸ビニル共重合体
積層フィルムのエチレン−酢酸ビニル共重合体層上に上
記粘着剤層を転写してテ−プ剤を得た。
【0042】実施例14 実施例13において、粘着剤溶液、ビタミンE酢酸エス
テルおよびスクワレンの量をそれぞれ180部、5部、
5部とした以外は実施例13と同様にしてテ−プ剤を得
た。
テルおよびスクワレンの量をそれぞれ180部、5部、
5部とした以外は実施例13と同様にしてテ−プ剤を得
た。
【0043】
【発明の効果】本発明および本発明2の炎症性皮膚疾患
治療用外用剤の構成は上述の通りであるから、炎症性皮
膚疾患に対する治療効果が高く、しかも副腎皮質ホルモ
ンを主成分とする外用剤と比較して副作用が少ない。し
たがって、上記外用剤は、アレルギ−性皮膚疾患をはじ
めとする各種炎症性皮膚疾患に有効に使用できる。
治療用外用剤の構成は上述の通りであるから、炎症性皮
膚疾患に対する治療効果が高く、しかも副腎皮質ホルモ
ンを主成分とする外用剤と比較して副作用が少ない。し
たがって、上記外用剤は、アレルギ−性皮膚疾患をはじ
めとする各種炎症性皮膚疾患に有効に使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 9/70 363 9165−4C 364 9165−4C 31/01 ABE 9283−4C 47/14 E 7433−4C 47/18 E 7433−4C //(A61K 31/355 31:01) 9283−4C
Claims (2)
- 【請求項1】薬物として、ビタミンE1〜30重量%お
よびスクワレン1〜30重量%を含有することを特徴と
する炎症性皮膚疾患治療用外用剤。 - 【請求項2】さらに、N−アシルサルコシン(塩);炭
素数10〜18の高級脂肪酸と炭素数1〜20のアルコ
−ルとの反応生成物である高級脂肪酸エステル;炭素数
2〜10のジカルボン酸(塩);および炭素数3〜6の
ヒドロキシカルボン酸と炭素数1〜20のアルコ−ルと
の反応生成物であるヒドロキシカルボン酸エステルから
なる群より選ばれる一種以上の経皮吸収促進剤を含有す
る請求項1記載の炎症性皮膚疾患治療用外用剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3181393A JPH06247852A (ja) | 1993-02-22 | 1993-02-22 | 炎症性皮膚疾患治療用外用剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3181393A JPH06247852A (ja) | 1993-02-22 | 1993-02-22 | 炎症性皮膚疾患治療用外用剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06247852A true JPH06247852A (ja) | 1994-09-06 |
Family
ID=12341535
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3181393A Pending JPH06247852A (ja) | 1993-02-22 | 1993-02-22 | 炎症性皮膚疾患治療用外用剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06247852A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1996032933A1 (fr) * | 1995-04-21 | 1996-10-24 | Sekisui Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha | Preparations a usage externe destinees au traitement de dermatoses |
EP0775486A1 (de) * | 1995-11-23 | 1997-05-28 | Beiersdorf Aktiengesellschaft | Gegen Bakterien, Mycota und Viren wirksame Zusammensetzungen auf der Basis von alpha-Hydroxyalkansäuren und Squalen |
JPH09169637A (ja) * | 1995-10-18 | 1997-06-30 | Sekisui Chem Co Ltd | 皮膚疾患治療用外用剤 |
WO1997026858A1 (de) * | 1996-01-22 | 1997-07-31 | Beiersdorf Ag | Gegen bakterien, parasiten, protozoen, mycota and viren wirksame zusammensetzungen auf der basis von squalen und sphingolipiden |
JP2006520803A (ja) * | 2003-03-20 | 2006-09-14 | イマジェネティックス, インコーポレイテッド | エステル化脂肪酸組成物 |
-
1993
- 1993-02-22 JP JP3181393A patent/JPH06247852A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1996032933A1 (fr) * | 1995-04-21 | 1996-10-24 | Sekisui Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha | Preparations a usage externe destinees au traitement de dermatoses |
EP0766960A4 (en) * | 1995-04-21 | 2000-07-12 | Seikisui Chemical Co Ltd | PREPARATIONS FOR EXTERNAL USE FOR THE TREATMENT OF DERMATOS |
US6248779B1 (en) | 1995-04-21 | 2001-06-19 | Sekisui Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha | External preparations for treating dermatoses |
EP1374861A1 (en) * | 1995-04-21 | 2004-01-02 | Sekisui Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha | External preparations for treating dermatoses |
JPH09169637A (ja) * | 1995-10-18 | 1997-06-30 | Sekisui Chem Co Ltd | 皮膚疾患治療用外用剤 |
EP0775486A1 (de) * | 1995-11-23 | 1997-05-28 | Beiersdorf Aktiengesellschaft | Gegen Bakterien, Mycota und Viren wirksame Zusammensetzungen auf der Basis von alpha-Hydroxyalkansäuren und Squalen |
WO1997026858A1 (de) * | 1996-01-22 | 1997-07-31 | Beiersdorf Ag | Gegen bakterien, parasiten, protozoen, mycota and viren wirksame zusammensetzungen auf der basis von squalen und sphingolipiden |
JP2006520803A (ja) * | 2003-03-20 | 2006-09-14 | イマジェネティックス, インコーポレイテッド | エステル化脂肪酸組成物 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20031224 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |