JPH0710728A - 口腔用組成物 - Google Patents

口腔用組成物

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JPH0710728A
JPH0710728A JP18197093A JP18197093A JPH0710728A JP H0710728 A JPH0710728 A JP H0710728A JP 18197093 A JP18197093 A JP 18197093A JP 18197093 A JP18197093 A JP 18197093A JP H0710728 A JPH0710728 A JP H0710728A
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JP
Japan
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antibody
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sodium
menthol
oral cavity
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JP18197093A
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English (en)
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Yasukuni Nishida
安邦 西田
Midori Morishima
みどり 森嶋
Maiyoshi Kawagoe
麻衣美 川越
Tetsuo Gomi
哲夫 五味
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 抗体安定性に優れ、長期間保存しても抗体の
効果が満足に発揮される上、良好な使用感を有する口腔
用組成物を得る。 【構成】 血清抗体、鶏卵抗体及び母乳抗体から選ばれ
る抗体を含有する口腔用組成物に、カルボン、アネトー
ル、シネオール、メチルサリシレート、オイゲノール、
エチルブチレート及びシンナミックアルデヒドから選ば
れる香料成分とl−メントールとを重量比で1:9〜
8:2の比率で配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ストレプトコッカス・
ミュータンス(S.mutans)菌等の血清抗体、鶏
卵抗体又は母乳抗体を含有する口腔用組成物に関し、更
に詳述すれば長期保存しても上記抗体の効果が満足に発
揮され、かつ良好な使用感を有する口腔用組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、う蝕の予防の有効成分としてS.mutans菌に
特異的に作用し、この菌体の歯面への付着阻止、歯垢形
成阻止作用のある抗体を歯磨等の口腔用組成物中に配合
する研究が行われている。
【0003】しかし、上記抗体は口腔用組成物中に含ま
れるアニオン活性剤等の影響で失活しやすい問題があ
り、このため抗体の安定化配合技術が以前から種々検討
されている。
【0004】一方、口腔用組成物は、口腔内で使用され
るものであるから使用感の優れているものでなければな
らない。それ故、消費者の嗜好のタイプ等に応じて使用
感の向上のために種々の香料成分を配合する必要がある
が、香料成分の多くは、抗体の安定性に好ましくない影
響を与えるという問題があった。
【0005】このため、抗体安定性及び使用感に優れた
口腔用組成物の開発が望まれる。
【0006】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
抗体安定性に優れ、長期間保存しても抗体の効果が満足
に発揮される上、良好な使用感を有する抗体含有口腔用
組成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は上記
目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、血清抗体、
鶏卵抗体及び母乳抗体から選ばれる抗体を含有する口腔
用組成物に、カルボン、アネトール、シネオール、メチ
ルサリシレート、オイゲノール、エチルブチレート及び
シンナミックアルデヒドから選ばれる香料成分とl−メ
ントールとを重量比で1:9〜8:2の比率で併用する
ことにより、意外にも上記抗体が安定に保持され、長期
間保存後も満足に抗体活性が残存してその効果が十分に
発揮される上、使用感に優れた口腔用組成物を得ること
ができることを知見し、本発明をなすに至った。
【0008】従って、本発明は、血清抗体、鶏卵抗体及
び母乳抗体から選ばれる抗体を含有する口腔用組成物
に、カルボン、アネトール、シネオール、メチルサリシ
レート、オイゲノール、エチルブチレート及びシンナミ
ックアルデヒドから選ばれる香料成分とl−メントール
とを重量比で1:9〜8:2の比率で配合したことを特
徴とする口腔用組成物を提供する。
【0009】以下、本発明につき更に詳細に説明する
と、本発明の口腔用組成物は、練歯磨、潤製歯磨、粉歯
磨、液状歯磨等の歯磨類、マウスウォッシュ等の液状口
中清涼剤、トローチ等の固形状口中清涼剤、チューイン
ガム等として調製されるもので、有効成分として血清抗
体、鶏卵抗体及び母乳抗体から選ばれる抗体を含有する
と共に、カルボン、アネトール、シネオール、メチルサ
リシレート、オイゲノール、エチルブチレート及びシン
ナミックアルデヒドから選ばれる香料成分とl−メント
ールとを重量比で1:9〜8:2の比率で併用してなる
ものである。
【0010】ここで、上記抗体としては、種々の抗原に
対する抗体を使用し得、例えばS.mutans菌等の
抗体を使用し得る。なお、血清抗体、鶏卵抗体及び母乳
抗体から選ばれる抗体の調製は、通常の方法で行うこと
ができ、その具体的な調製例を後述の参考例に示した。
【0011】上記抗体の配合量は特に制限されないが、
通常口腔用組成物中に0.0001〜10%(重量%、
以下同様)、特に0.01〜1%配合することができ
る。
【0012】本発明では、上記抗体含有口腔用組成物
に、カルボン、アネトール、シネオール、メチルサリシ
レート、オイゲノール、エチルブチレート及びシンナミ
ックアルデヒドから選ばれる1種類又は2種類以上を配
合するものであるが、中でもアネトールが好適に使用し
得る。
【0013】また、上記香料成分は、それぞれを単体と
して配合してもよいが、これらを含む精油等、例えばカ
ルボンの場合はスペアミント油等を配合してもよい。
【0014】更に、上記香料成分と併用するl−メント
ールについても、単体として配合してもよいが、これを
含有する精油等、例えばペパーミント油、和種ハッカ油
等を配合してもよい。
【0015】上記香料成分とl−メントールとの配合割
合は、重量比で1:9〜8:2、好ましくは2:8〜
7:3の比率とするもので、この比率範囲内で配合する
ことにより、抗体を安定配合することができ、かつ清涼
感、コク、から味などを適当なものにして使用感を向上
させることができる。これに対し、香料成分の配合割合
が上記範囲より少ないと、コク、から味が不足して使用
感が低下し、また香料成分が上記範囲より多いと、抗体
の安定性が低下し、かつ清涼感も不足して本発明の目的
を達成できない。
【0016】また、上記香料成分の配合量は、組成物全
体の0.01〜0.5%とすることが望ましく、0.0
1%に満たないと使用感が低下する場合があり、0.5
%を越えると抗体の安定性が低下すると共に使用感が低
下する場合がある。
【0017】更に、本発明では、上記香料成分とl−メ
ントールとの合計配合量を組成物全体の0.1〜5%、
特に0.3〜3%とすることが望ましい。合計配合量が
0.1%に満たないとコク、清涼感が不足する場合があ
り、5%を越えるとから味が強くなり過ぎることがあ
り、かつより多く配合しても抗体の安定性がそれ以上向
上しない場合がある。
【0018】本発明の口腔用組成物には、有効成分とし
て上記抗体に加え、デキストラナーゼ、アミラーゼ、プ
ロテアーゼ、ムタナーゼ、リゾチーム、溶菌酵素等の酵
素、アルカリ金属モノフルオロホスフェート、フッ化ナ
トリウム、フッ化第1錫等のフッ化物、第1錫化合物、
クロルヘキシジン塩類、イプシロンアミノカプロン酸、
トラネキサム酸、アルミニウムクロルヒドロキシアラン
トイン、ジヒドロコレステロール、グリチルリチン塩、
塩化ナトリウム、水溶性無機リン酸化合物等を配合し得
る。特に上記抗体にソジウムモノフルオロホスフェート
等のアルカリ金属モノフルオロホスフェートを併用する
と、抗体をより安定化し、長期保存後における抗体残存
率を高く維持することができるので望ましい。この場
合、アルカリ金属モノフルオロホスフェートの添加量
は、フッ素として10ppm〜10000ppmとする
ことが好ましい。なお、水溶性無機リン酸化合物として
は、正リン酸、ピロリン酸、ポリリン酸のカリウム塩、
ナトリウム塩等が例示されるが、特に上記リン酸のカリ
ウム塩が好ましい。
【0019】また、上記香料成分に加え、炭素数7〜1
7の脂肪族アルコールやそのエステル、テルペン系炭化
水素、フェノールエーテル、アルデヒド、ケトン、ラク
トンなどの他の香料成分、精油を本発明の効果を妨げな
い範囲で配合しても差し支えない。
【0020】本発明組成物には、その他の成分として組
成物の種類に応じて通常使用される成分を配合し得る。
例えば歯磨類の場合には、研磨剤として酸化アルミニウ
ム化合物、第2リン酸カルシウム・2水和物又は無水
物、シリカゲル、ジルコノシリケート、無水ケイ酸、ア
ルミノシリケート、炭酸カルシウム、ピロリン酸カルシ
ウム、ケイ酸アルミニウム、不溶性メタリン酸ナトリウ
ム、第3リン酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸
カルシウム、合成樹脂等の1種又は2種以上を通常全体
の20〜90%、特に練歯磨の場合には20〜60%の
配合量において配合し得る。なお、本発明では、シリカ
系化合物を主研磨剤として使用することが好ましく、こ
れにより抗体及び歯磨自体の安定性を更に確実に向上さ
せることができる。シリカ系化合物としては、例えば沈
降性シリカ、シリカゲル、アルミノシリケート、ジルコ
ノシリケート等を挙げることができ、また、その粒径は
1〜30μmであることが使用性の点から好ましい。
【0021】また、歯磨組成物には、カラゲナン、カル
ボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸ナトリ
ウム等をアルギン酸アルカリ金属塩、ガム類、ポリビニ
ルアルコール、ビーガム等を配合し得る(配合量通常
0.3〜5%)。特に有効成分としてアルカリ金属モノ
フルオロホスフェートを配合するときは、組成物の安定
性、使用感の面からカラゲナンとアルギン酸アルカリ金
属塩とを併用することが望ましい。この場合、カラゲナ
ンとしては、通常のカラゲナン(カッパー/イオター混
合系)に比べてカッパーカラゲナン(κ−カラゲナン)
が歯磨組成物の肌あれ防止の点で効果的であることか
ら、とりわけκ−カラゲナンを使用することが好まし
い。
【0022】更に、粘稠剤としてソルビット、グリセリ
ン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、キシリット、マルチッ
ト、ラクチット等を配合し得る(配合量通常10〜70
%)。この場合、粘稠剤分散液としてプロピレングリコ
ールを用いることが望ましいが、多量に配合すると保存
による抗体残存率が低下するため、主粘稠剤としてソル
ビットを配合し、プロピレングリコールを併用すること
が望ましい。
【0023】また更に、ソジウムラウリルサルフェー
ト、ラウロイルザルコシネート、α−オレフィンスルフ
ォネート、タウレート、ラウリルモノグリセライドサル
フェート、ラウリルモノグリセライドスルフォネート、
石鹸等のアニオン活性剤、ラウリン酸ジエタノールアミ
ド、ステアリルモノグリセライド、ショ糖脂肪酸エステ
ル、ラクトース脂肪酸エステル、ラクチトール脂肪酸エ
ステル、マルチトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチ
レンソルビタンモノステアレート等のノニオン活性剤、
ベタイン型、アミノ酸型等の両性活性剤(配合量通常
0.5〜7%)、サッカリンナトリウム、ステビオサイ
ド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、タウマチン、
グリチルリチン、ペリラルチン等の甘味剤、パラオキシ
安息香酸エステル、安息香酸ナトリウム等の防腐剤、ゼ
ラチン、ペプトン等の成分を配合し得る。
【0024】練歯磨を製造する場合は、上記成分を適当
量の水と練合することにより製造し得る。なお、このよ
うにして得られた練歯磨組成物は、アルミニウムチュー
ブ、アルミニウム箔の両面をプラスチック等でラミネー
トしたラミネートチューブ、プラスチックチューブや、
ボトル状容器、エアゾール容器等の所定の容器内に収容
して使用することができる。
【0025】また、練歯磨以外の口腔用組成物も通常用
いられる基材を使用し、常法に従って製造することがで
きる。
【0026】
【発明の効果】本発明の口腔用組成物は、血清抗体、鶏
卵抗体又は母乳抗体が安定に保持されてその効果が長期
間にわたって有効に発揮される上、香料成分を幅広く選
択でき、使用感が良好なものである。
【0027】
【実施例】以下、参考例、実施例及び比較例を示して本
発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限
されるものではない。なお、各例中の%はいずれも重量
%である。
【0028】〔参考例〕まず、下記方法で抗原を調製し
た。 (1)PAc抗原の調製 PAc抗原の調製はレーナーらの方法(J.Gener
al Microbiology,122,217−2
25,1981)に準じて行い、S.mutans 1
0449をTPY透析培地20リットルで培養し、遠心
して得られた上清を60%硫酸アンモニウムを用いて分
画し、沈澱を採取した。この沈澱を10mMのトリス−
塩酸緩衝液(pH7.5)に溶解させ、同緩衝液で透析
し、DEAE−Sephacelカラムクロマトグラフ
ィーに吸着させ、NaClの濃度勾配により溶出させ
た。更に、目的分画を濃縮後、Sepharose6B
によるゲルろ過によって精製した。
【0029】(2)全菌体抗原の調製 S.mutans 10449をTTY培地20リット
ルで好気条件下37℃で18時間静置培養した。培養液
を8000rpm、20分の遠心分離により菌体と培養
上清とに分離した。集菌後、リン酸緩衝液(PBS)に
て3回洗浄し、更に滅菌蒸留水にて3回洗浄後、凍結乾
燥させた。
【0030】(3)菌体結合グルコシルトランスフェラ
ーゼ(GTF)の調製 S.mutans 10449をTTY培地20リット
ルで好気条件下37℃で18時間静置培養した。培養液
を8000rpm、20分の遠心分離により菌体と培養
上清とに分離した。集菌後、生理食塩水にて3回洗浄
し、4M尿素と0.5M食塩を含む液で室温で1時間ゆ
っくりと撹拌しながら抽出を行った。遠心(8000r
pm,20分)により菌体から分離し、10mMのリン
酸緩衝液(pH6.0)にて透析した。生じた沈澱を遠
心により除去し、上清に60%飽和硫安沈澱処理を行
い、得られた沈澱物を上記の遠心条件で回収した。この
沈澱物を上記緩衝液に溶解させ、同緩衝液で透析し、透
析内液の沈澱物を遠心により除去し、上清を0.22μ
mのろ過滅菌膜でろ過滅菌し、免疫用抗原とした。
【0031】(4)水溶性グルカン合成酵素(GTF−
S)の調製 S.mutans 10449をTTY培地20リット
ルで好気条件下37℃で18時間静置培養した。培養液
を8000rpm、20分の遠心分離により菌体と培養
上清とに分離した。培養上清に55%飽和の硫安沈澱処
理を行い、得られた沈澱を遠心分離法により回収した。
次に、この沈澱物をHistidine−HCl緩衝液
pH6.0に溶解し、同溶液に透析した。生じた沈澱を
遠心分離法にて除去し、上清を0.22μmのろ過滅菌
膜でろ過滅菌後、ポリバッファーPBE94(ファルマ
シア社製)の2.5×25cmのカラムにかけた。カラ
ムに吸着した分画は、ポリバッファー74(ファルマシ
ア社製)を用いたpH勾配によって選択的に溶出させ
た。pH5.5〜4.9の分画に強いGTF活性が認め
られた。この分画を集め、80%飽和硫安沈澱処理を行
い、沈澱物を得た。沈澱物を10mMリン酸緩衝液pH
6.0に溶解し、同溶液に対して透析した。更に、溶液
中に生じた沈澱を遠心分離法により除去し、上清を抗原
とした。
【0032】なお、GTF活性は、試料10μmを基質
として20mM〔14C−グルコース〕シュークロース
(0.05ci/mol)を含む0.2Mリン酸緩衝液
(pH6.0)10μlと混合し、37℃で1時間反応
後、反応液液全量を濾紙(1×1cm)にスポットし、
これをメタノールで洗浄後、濾紙上に残ったメタノール
に不溶性のグルカン中に取り込まれた放射能量を測定し
てGTF活性を算出し、1分間に1μmolのグルコー
スをグルカンに転移させる活性を1単位とした。
【0033】次に、下記方法で上記で得られた各抗原に
対する鶏卵抗体、抗血清抗体、母乳抗体を調製した。 (1)鶏卵抗体の調製 上記抗原を1mg/ml含む液0.5mlとFIA(フ
ロイント不完全アジュバント)0.5mlを1:1の割
合で混合してW/O型のエマルジョンとした。得られた
エマルジョンを鶏の左右の胸筋に0.5mlずつ注射
し、初回免疫を行った後、更に1週間ごとに免疫を続
け、1ヶ月後から採卵した。なお、抗体価が低下したと
きは適宜免疫を繰り返し、約1年間採卵を続けた。次
に、卵から分離した卵黄に等量の水を加え、更に等量の
0.5%λ−カラギーナンの懸濁液を加えて撹拌後、8
000rpmで20分間遠心して上清を得、これを抗体
含有画分(WSF)とし、その抗体価を測定して利用し
た。以上の操作から鶏卵抗体80〜320単位/ml
(1mg/ml)の液10mlが得られた。
【0034】(2)母乳抗体の調製 抗原を50〜200μg/mlの濃度に調製して等量の
フロイント不完全アジュバントと混合し、これを妊娠ヤ
ギ、ウサギ、ウシ、ウマの背部皮下に体重1kg当たり
0.3mlとなるように注射して免疫し、更に2〜4週
間おきに抗原とフロイント不完全アジュバントとを混合
したもので3回免疫した後、出産後に初乳を採取した。
次に、上記初乳サンプルに等量の0.9%食塩水を加
え、1200rpmで60分間遠心分離した後、上層の
脂肪と沈澱物を除いて中間の液成分を採取し、これに濃
塩酸を加えてpH4に調製した。更に、5000rpm
で30分間遠心分離し、その上清をトリスハイドロキシ
アミノメタンで中和した後、硫酸アンモニウムを加えて
75%飽和にし、得られた沈澱物を採取した。この沈澱
物をリン酸緩衝液で透析して母乳の抗体成分(内液)を
得た。初乳抗体10〜20単位/ml(1mg/ml)
の液が得られた。
【0035】(3)抗血清抗体の調製 上記と同様に4回免疫後採血して凝固させ、その遠心上
清をサンプルとした。この抗血清に硫酸アンモニウムを
加えて50%飽和として得られた沈澱物をリン酸緩衝液
で透析し、抗血清の抗体(内液)を得た。血清抗体約8
0〜320単位/ml(1mg/ml)の液が得られ
た。
【0036】なお、上記各抗体の抗体価は菌体凝集試験
法を使用して下記方法で測定した。 抗体価の測定法: (1)菌体浮遊液 TYC寒天培地上のS.mutans 10449のコ
ロニー1〜2個を200mlのBHI液体培地に接種
し、37℃で18時間嫌気的に培養後、集菌し、0.1
%牛血清アルブミンを添加した生理食塩水(BSA生食
水)で3回洗浄した。洗浄した菌体をBSA生食水に浮
遊させ、OD550nm1.0に調整した。菌体浮遊液は、
用時調製とした。 (2)試料抗体 希釈倍率20、30、50、70、90からそれぞれ2
n 倍希釈した。 (3)操作法 マイクロプレート上で50μlの希釈抗体と50μlの
菌体浮遊液を混合して撹拌後、37℃で3時間、更に4
℃で一夜静置した。 (4)菌体凝集の判定 一夜静置後、マイクロプレート底を観察、菌体のスポッ
トが出現しない場合を凝集陽性とし、わずかなスポット
でも観察された場合は凝集陰性とした。
【0037】〔実施例1〜3、比較例1,2〕表1に示
す処方の練歯磨組成物を調製し、調製直後及び40℃で
1ヶ月保存した後の抗体量を免疫抗原を用いてELIS
A法により測定し、抗体の残存率を求めた。結果は、配
合直後値を100%として分母にし、40℃保存後の値
を分子にした残存活性として求めた。また、これらの練
歯磨組成物の使用感を専門パネルにて官能試験で評価し
た。結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】 〔実施例10〕歯磨剤 第2リン酸カルシウム・2無水和物 50.0% ソルビット 10.0 グリセリン 10.0 カラゲナン 1.0 ソデイウムラウリルサルフェート 1.0 l−メントール 0.3 ペパーミント油 0.6 オイゲノール 0.03 アネトール 0.17 サッカリン 0.1 エタノール 2.0 デキストラナーゼ 0.02 抗PAcヤギ乳抗体 0.2水 残 100.0%
【0041】 〔実施例11〕歯磨剤 無水ケイ酸 30.0% グリセリン 30.0 ソルビット 20.0 カルボキシメチルセルロース 1.0 ソデイウムラウリルサルフェート 1.2 l−メントール 0.1 カルボン 0.05 スペアミント油 0.4 ペパーミント油 0.3 サッカリン 0.1 エタノール 2.0 フッ化ナトリウム 0.1 抗PAc馬血清抗体 0.1水 残 100.0%
【0042】 〔実施例12〕歯磨剤 水酸化アルミニウム 45.0% ソルビット 20.0 カラゲナン 0.5 カルボキシメチルセルロース 1.0 ラウリルジエタノールアマイド 1.0 ショ糖モノラウレート 2.0 l−メントール 0.6 ペパーミント油 0.2 シネオール 0.4 サッカリン 0.1 抗PAc牛乳抗体 0.3水 残 100.0%
【0043】 〔実施例13〕歯磨剤 第2リン酸カルシウム 45.0% カルボキシメチルセルロース 1.0 カラゲナン 0.5 ソルビット 35.0 プロピレングリコール 3.0 N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム 0.5 ゼラチン 1.0 パラオキシ安息香酸エチル 0.2 サッカリンナトリウム 0.1 l−メントール 0.6 メチルサリシレート 0.3 モノフルオロリン酸ナトリウム 0.7 抗PAc鶏卵抗体 0.4水 残 100.0%
【0044】 〔実施例14〕歯磨剤 水酸化アルミニウム 40.0% カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.0 カラゲナン 0.5 ソルビット 35.0 プロピレングリコール 3.0 N−ミリストイルメチルタウリンナトリウム 0.5 ペプタイド 1.0 パラオキシ安息香酸メチル 0.2 サッカリンナトリウム 0.1 l−メントール 0.5 ペパーミント油 0.2 シンナミックアルデヒド 0.15 スパイスミックスフレーバー 0.05 抗PAc羊血清抗体 0.5水 残 100.0%
【0045】 〔実施例15〕歯磨剤 無水ケイ酸 20.0% カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.0 ソルビット 50.0 ポリエチレングリコール 5.0 N−パルミトイルメチルタウリンナトリウム 0.5 カゼイン 1.0 パラオキシ安息香酸ナトリウム 0.2 サッカリンナトリウム 0.1 l−メントール 0.3 シネオール 0.1 エチルブチレート 0.01 フッ化ナトリウム 0.2 抗GTF鶏卵抗体 0.3水 残 100.0%
【0046】 〔実施例16〕洗口剤 エタノール 20.0% l−メントール 0.2 ペパーミント油 0.2 オイゲノール 0.1 シネオール 0.05 アネトール 0.03 サッカリン 0.05 ラウリルジエタノールアマイド 0.3 クロルヘキシジングルコン酸塩 0.01 抗GTF馬血清抗体 0.1水 残 100.0%
【0047】 〔実施例17〕洗口剤 ソルビット 10.0% エタノール 20.0 N−ミリストイルメチルタウリンナトリウム 0.5 ショ糖ステアリン酸エステル 1.0 ペプタイド 0.5 パラオキシ安息香酸メチル 0.1 ステビオサイド 0.1 l−メントール 0.2 メチルサリシレート 0.3 シンナミックアルデヒド 0.1 エチルブチレート 0.05 デキストラナーゼ 0.2 フッ化ナトリウム 0.2 抗全菌体鶏卵抗体 0.2水 残 100.0%
【0048】 〔実施例18〕洗口剤 ソルビット 10.0% エタノール 20.0 N−ステアロイルメチルタウリンナトリウム 0.5 POE(20)ソルビタンモノオレート 1.0 コラーゲン 0.5 パラオキシ安息香酸メチル 0.1 サッカリンナトリウム 0.1 l−メントール 0.05 カルボン 0.1 スペアミント油 0.3 ペパーミント油 0.3 抗PAc牛乳抗体 0.4水 残 100.0%
【0049】 〔実施例19〕タブレット アラビアゴム 6.0% ブドウ糖 72.0 ゼラチン 3.0 l−メントール 0.2 シネオール 0.1 ベンズアルデヒド 0.05 アルコルビン酸ナトリウム 0.1 抗PAc羊乳抗体 0.1水 残 100.0%
【0050】 〔実施例20〕ガム ガムベース 43.9% 炭酸カルシウム 2.0 水アメ 15.0 砂糖 29.0 ショ糖パルミテイト 1.0 フルクトース 4.0 アルドース 3.0 l−メントール 0.6 カルボン 0.4 フルーツミックスフレーバー 1.0 抗PAc鶏卵抗体 0.1水 残 100.0%

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 血清抗体、鶏卵抗体及び母乳抗体から選
    ばれる抗体を含有する口腔用組成物に、カルボン、アネ
    トール、シネオール、メチルサリシレート、オイゲノー
    ル、エチルブチレート及びシンナミックアルデヒドから
    選ばれる香料成分とl−メントールとを重量比で1:9
    〜8:2の比率で配合したことを特徴とする口腔用組成
    物。
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