JPH07106355B2 - 廃液の処理方法 - Google Patents
廃液の処理方法Info
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- JPH07106355B2 JPH07106355B2 JP6382891A JP6382891A JPH07106355B2 JP H07106355 B2 JPH07106355 B2 JP H07106355B2 JP 6382891 A JP6382891 A JP 6382891A JP 6382891 A JP6382891 A JP 6382891A JP H07106355 B2 JPH07106355 B2 JP H07106355B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は繊維加工、塗料、紙、接
着剤、合成樹脂、ゴム等の産業の発展と共に多量に消費
されている重合体系エマルジョン(以下エマルジョンと
記す)又はラテックスの製造あるいは使用時に排出され
る廃液の処理方法に関するものである。
着剤、合成樹脂、ゴム等の産業の発展と共に多量に消費
されている重合体系エマルジョン(以下エマルジョンと
記す)又はラテックスの製造あるいは使用時に排出され
る廃液の処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年エマルジョン又はラテックスは繊維
加工、塗料、紙、接着剤、合成樹脂、ゴム等の産業の発
展と共に多量に消費されている。これらのエマルジョン
又はラテックスの製造、貯蔵、輸送、配合、加工、使用
等の工程から排出する廃液そのものは白濁色をしてお
り、更にこれらの工程の装置、容器、配管類に残留ある
いは付着したエマルジョン又はラテックスを水などで洗
浄する際に発生する廃液も濃度によって程度の差はある
が同様に白濁色をしている。又、上記工程の装置、容
器、配管類に残留あるいは付着したエマルジョン又はラ
テックスの種類によっては水などで洗浄するのみでは完
全に除去することが困難な場合もある。これらのエマル
ジョン又はラテックスは界面活性剤の一種である乳化剤
と合成高分子あるいは天然高分子からなる数ミクロン以
下の微細な粒子が水中に懸濁しており、かかるエマルジ
ョンまたはラテックスを含有する廃液をそのまま放流す
ると水質汚染が問題となる。したがって、公害防止の立
場からこれらの廃液の処理技術の確立が急務となってい
る。従来このようなエマルジョン又はラテックスを含有
する廃液を処理する方法として、希釈法、凝集法、電解
法、焼却法、加圧浮上法、活性汚泥法などが一般に採用
されている。例えば、希釈法では多量の水で希釈するか
あるいは同時に少量の酸、アルカリを併用することによ
って白濁色を消しただけで乳化剤と合成高分子からなる
物質は全く除去されていない。このような状態で放流す
ると乳化剤や合成高分子が水中の化学的酸素要求量(以
下CODと記す)を高め、水質を著しく汚染する。又、
ベントナイト及び無機系凝集剤を添加し、次いで有機高
分子系凝集剤を添加する方法(特開昭50-1176879号公
報)、特殊な陽イオン性電荷を有する水性分散体を使用
する方法(特公昭51-44343号公報)、ラテックス含有廃
液のpHを調整し、樹脂分を分離後空気撹拌条件下で無
機沈降剤を添加してフロックを形成させ、沈降分離する
方法(特公昭52-9558 号公報)等が提案されているが、
いずれの方法も満足できる結果を与えるものではない。
又、本発明者等は特開昭63−305990号公報、特願昭63−
263900号明細書の通り、CaO−MgO−SiO2系化
合物からなる熱分解生成物単独あるいはこの化合物と鉄
塩又はマグネシウムとの混合組成物をエマルジョン又は
ラテックス廃液に添加することにより、エマルジョン又
はラテックス廃液を処理する方法を発明した。しかし、
これらの方法も処理剤の添加量や処理後のpH調整等に
ついて課題があった。
加工、塗料、紙、接着剤、合成樹脂、ゴム等の産業の発
展と共に多量に消費されている。これらのエマルジョン
又はラテックスの製造、貯蔵、輸送、配合、加工、使用
等の工程から排出する廃液そのものは白濁色をしてお
り、更にこれらの工程の装置、容器、配管類に残留ある
いは付着したエマルジョン又はラテックスを水などで洗
浄する際に発生する廃液も濃度によって程度の差はある
が同様に白濁色をしている。又、上記工程の装置、容
器、配管類に残留あるいは付着したエマルジョン又はラ
テックスの種類によっては水などで洗浄するのみでは完
全に除去することが困難な場合もある。これらのエマル
ジョン又はラテックスは界面活性剤の一種である乳化剤
と合成高分子あるいは天然高分子からなる数ミクロン以
下の微細な粒子が水中に懸濁しており、かかるエマルジ
ョンまたはラテックスを含有する廃液をそのまま放流す
ると水質汚染が問題となる。したがって、公害防止の立
場からこれらの廃液の処理技術の確立が急務となってい
る。従来このようなエマルジョン又はラテックスを含有
する廃液を処理する方法として、希釈法、凝集法、電解
法、焼却法、加圧浮上法、活性汚泥法などが一般に採用
されている。例えば、希釈法では多量の水で希釈するか
あるいは同時に少量の酸、アルカリを併用することによ
って白濁色を消しただけで乳化剤と合成高分子からなる
物質は全く除去されていない。このような状態で放流す
ると乳化剤や合成高分子が水中の化学的酸素要求量(以
下CODと記す)を高め、水質を著しく汚染する。又、
ベントナイト及び無機系凝集剤を添加し、次いで有機高
分子系凝集剤を添加する方法(特開昭50-1176879号公
報)、特殊な陽イオン性電荷を有する水性分散体を使用
する方法(特公昭51-44343号公報)、ラテックス含有廃
液のpHを調整し、樹脂分を分離後空気撹拌条件下で無
機沈降剤を添加してフロックを形成させ、沈降分離する
方法(特公昭52-9558 号公報)等が提案されているが、
いずれの方法も満足できる結果を与えるものではない。
又、本発明者等は特開昭63−305990号公報、特願昭63−
263900号明細書の通り、CaO−MgO−SiO2系化
合物からなる熱分解生成物単独あるいはこの化合物と鉄
塩又はマグネシウムとの混合組成物をエマルジョン又は
ラテックス廃液に添加することにより、エマルジョン又
はラテックス廃液を処理する方法を発明した。しかし、
これらの方法も処理剤の添加量や処理後のpH調整等に
ついて課題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】廃液に乳化剤とともに
懸濁している高分子である樹脂分を除去するために無機
系あるいは高分子系凝集剤を廃液に添加すると、例えば
無機系凝集剤を用いた場合にはAlイオン又はFeイオ
ンを核としてフロックを形成するが、ラテックス又はエ
マルジョンの種類によってはフロックの生成が起こらな
いか、又は生成したフロック自体の結合力が弱いために
分離が困難な場合がある。高分子系凝集剤を用いた場合
には、処理すべきエマルジョン又はラテックスと反対の
電荷を帯びた凝集剤を添加して、エマルジョン又はラテ
ックスを破壊し、樹脂分を分離除去しても水中に残存す
る乳化剤である界面活性剤や、添加した高分子系凝集剤
を十分除去することが困難である。硫酸アルミニウム、
ポリ塩化アルミニウム、塩化第二鉄等の無機系凝集剤
や、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸の変性物など
の高分子系凝集剤を使用したり、あるいは凝集剤の効果
を高めるために、消石灰、ソーダ灰、フライアッシュ等
を併用しても、本発明で清澄化処理の対象としている廃
液の中に存在するラテックス又はエマルジョンの粒子は
元来非常に安定に懸濁しているので、前述の公知の方法
では凝集粒子の沈降速度が遅く、短時間で十分な清澄化
処理を行うことは困難である。そのため排水基準の一つ
であるCODが十分に低くならないという問題点があ
る。場合によってはラテックス又はエマルジョンの乳化
状態を安定に保つために添加する界面活性剤の一種であ
るリン酸エステルが廃液に存在すると、無機系あるいは
高分子系の凝集剤を添加してもほとんど除去されること
なく、そのまま処理排水として放流されて最近問題にな
っている閉鎖水系の富栄養化現象を助長することにな
る。高分子系凝集剤は、一般的に価格も高く凝集剤の種
類によっては河川へ流入すると毒性を有するものもあ
る。したがって、かかるラテックス又はエマルジョンを
含有する廃液の樹脂分を除去するだけでは不十分であ
り、COD成分及び/又はリン成分を同時に除去する必
要がある。前述のラテックス又はエマルジョンを含有す
る廃液に対する微生物利用の活性汚泥処理においては、
樹脂成分や界面活性剤をほぼ完全に分解するためには滞
留時間が長くなり、大規模な設備を必要とする。ラテッ
クス又はエマルジョンの成分によつては毒性のために高
濃度の廃液には適用できないという欠点がある。活性汚
泥法の曝気工程から悪臭を発生する場合には二次公害の
恐れがある。通常活性汚泥法から発生するスラッジは量
も多く含水率も高いことが多く、このスラッジの処理方
法が問題となってくる。ラテックス又はエマルジョンを
含有する廃液には通常有害金属イオンを含んでいないの
で、かかる溶液の処理方法については関心を呼ばなかっ
たこともあるが、これまでに見るべき提案がなされてい
ない。しかしながら、そのCODは許容値を大巾に越
え、又、これらの廃液が下水、河川に流入すると下水、
河川の汚染は勿論のこと植物、魚類の生育に悪影響を与
える場合も生じる。
懸濁している高分子である樹脂分を除去するために無機
系あるいは高分子系凝集剤を廃液に添加すると、例えば
無機系凝集剤を用いた場合にはAlイオン又はFeイオ
ンを核としてフロックを形成するが、ラテックス又はエ
マルジョンの種類によってはフロックの生成が起こらな
いか、又は生成したフロック自体の結合力が弱いために
分離が困難な場合がある。高分子系凝集剤を用いた場合
には、処理すべきエマルジョン又はラテックスと反対の
電荷を帯びた凝集剤を添加して、エマルジョン又はラテ
ックスを破壊し、樹脂分を分離除去しても水中に残存す
る乳化剤である界面活性剤や、添加した高分子系凝集剤
を十分除去することが困難である。硫酸アルミニウム、
ポリ塩化アルミニウム、塩化第二鉄等の無機系凝集剤
や、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸の変性物など
の高分子系凝集剤を使用したり、あるいは凝集剤の効果
を高めるために、消石灰、ソーダ灰、フライアッシュ等
を併用しても、本発明で清澄化処理の対象としている廃
液の中に存在するラテックス又はエマルジョンの粒子は
元来非常に安定に懸濁しているので、前述の公知の方法
では凝集粒子の沈降速度が遅く、短時間で十分な清澄化
処理を行うことは困難である。そのため排水基準の一つ
であるCODが十分に低くならないという問題点があ
る。場合によってはラテックス又はエマルジョンの乳化
状態を安定に保つために添加する界面活性剤の一種であ
るリン酸エステルが廃液に存在すると、無機系あるいは
高分子系の凝集剤を添加してもほとんど除去されること
なく、そのまま処理排水として放流されて最近問題にな
っている閉鎖水系の富栄養化現象を助長することにな
る。高分子系凝集剤は、一般的に価格も高く凝集剤の種
類によっては河川へ流入すると毒性を有するものもあ
る。したがって、かかるラテックス又はエマルジョンを
含有する廃液の樹脂分を除去するだけでは不十分であ
り、COD成分及び/又はリン成分を同時に除去する必
要がある。前述のラテックス又はエマルジョンを含有す
る廃液に対する微生物利用の活性汚泥処理においては、
樹脂成分や界面活性剤をほぼ完全に分解するためには滞
留時間が長くなり、大規模な設備を必要とする。ラテッ
クス又はエマルジョンの成分によつては毒性のために高
濃度の廃液には適用できないという欠点がある。活性汚
泥法の曝気工程から悪臭を発生する場合には二次公害の
恐れがある。通常活性汚泥法から発生するスラッジは量
も多く含水率も高いことが多く、このスラッジの処理方
法が問題となってくる。ラテックス又はエマルジョンを
含有する廃液には通常有害金属イオンを含んでいないの
で、かかる溶液の処理方法については関心を呼ばなかっ
たこともあるが、これまでに見るべき提案がなされてい
ない。しかしながら、そのCODは許容値を大巾に越
え、又、これらの廃液が下水、河川に流入すると下水、
河川の汚染は勿論のこと植物、魚類の生育に悪影響を与
える場合も生じる。
【0004】更に詳しく本発明の目的を述べる。廃液中
に含有されているラテックス又はエマルジョンは繊維加
工、塗料、紙、接着剤、合成樹脂、ゴム等の産業におい
て幅広く使用されており、該ラテックス又はエマルジョ
ン中には、主成分としての樹脂分、その他の成分として
のラテックス又はエマルジョン製造時に添加する界面活
性剤の一種である乳化剤あるいは保護コロイドが例えば
0.1〜5μ前後の極めて微細な粒子の表面に吸着されて安
定に懸濁している。この粒子表面に吸着されていない乳
化剤あるいは保護コロイドは水相にそのまま溶液として
溶液中に存在している。さらに、樹脂を主成分とする粒
子の密度が水の密度に近く、かつ粒子の表面に水の分子
がよく水和している場合には、粒子が容易に凝集し難
く、通常の濾過方法又は濾過装置ではラテックス又はエ
マルジョン粒子がそのまま通過することが多く、懸濁状
態の粒子を効率よく分離することが著しく困難である。
本発明は、このように分離困難な各種の粒子が懸濁して
いるエマルジョン又はラテックスを含有する廃液にCa
O−MgO−SiO2系化合物からなる熱分解生成物あ
るいはCaO−MgO−SiO2系からなる熱分解生成
物と鉄塩及びマグネシウム塩からなる群から選ばれた少
なくとも一つの金属塩の混合組成物を撹拌下で添加する
ことにより、CaO−MgO−SiO2系からなる熱分
解生成物を核として溶液中に懸濁しているエマルジョン
又はラテックス粒子をアルミニウム系無機凝集剤又はア
ルミニウム系無機凝集剤と高分子凝集剤と共に凝集、会
合させ、より粗大粒子を生成せしめた後、沈澱、濾過等
の操作を行うことによってエマルジョン又はラテックス
の主成分である樹脂分などの除去を容易ならしめる廃液
の清澄化処理方法を提供することを目的としている。す
なわち、本発明は本発明者等が既に提案した特開昭63−
305990号公報、特願昭63−263900号明細書に記載の廃液
の処理方法を改良し、処理剤の使用量を減少した処理方
法、あるいはpHの調整を必要としない処理方法を提供
するものである。
に含有されているラテックス又はエマルジョンは繊維加
工、塗料、紙、接着剤、合成樹脂、ゴム等の産業におい
て幅広く使用されており、該ラテックス又はエマルジョ
ン中には、主成分としての樹脂分、その他の成分として
のラテックス又はエマルジョン製造時に添加する界面活
性剤の一種である乳化剤あるいは保護コロイドが例えば
0.1〜5μ前後の極めて微細な粒子の表面に吸着されて安
定に懸濁している。この粒子表面に吸着されていない乳
化剤あるいは保護コロイドは水相にそのまま溶液として
溶液中に存在している。さらに、樹脂を主成分とする粒
子の密度が水の密度に近く、かつ粒子の表面に水の分子
がよく水和している場合には、粒子が容易に凝集し難
く、通常の濾過方法又は濾過装置ではラテックス又はエ
マルジョン粒子がそのまま通過することが多く、懸濁状
態の粒子を効率よく分離することが著しく困難である。
本発明は、このように分離困難な各種の粒子が懸濁して
いるエマルジョン又はラテックスを含有する廃液にCa
O−MgO−SiO2系化合物からなる熱分解生成物あ
るいはCaO−MgO−SiO2系からなる熱分解生成
物と鉄塩及びマグネシウム塩からなる群から選ばれた少
なくとも一つの金属塩の混合組成物を撹拌下で添加する
ことにより、CaO−MgO−SiO2系からなる熱分
解生成物を核として溶液中に懸濁しているエマルジョン
又はラテックス粒子をアルミニウム系無機凝集剤又はア
ルミニウム系無機凝集剤と高分子凝集剤と共に凝集、会
合させ、より粗大粒子を生成せしめた後、沈澱、濾過等
の操作を行うことによってエマルジョン又はラテックス
の主成分である樹脂分などの除去を容易ならしめる廃液
の清澄化処理方法を提供することを目的としている。す
なわち、本発明は本発明者等が既に提案した特開昭63−
305990号公報、特願昭63−263900号明細書に記載の廃液
の処理方法を改良し、処理剤の使用量を減少した処理方
法、あるいはpHの調整を必要としない処理方法を提供
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来の方法で
処理困難であったエマルジョン又はラテックスを含有す
る廃液に、(1)CaO−MgO−SiO2系からなる
熱分解生成物、あるいはCaO−MgO−SiO2系化
合物からなる熱分解生成物と鉄塩及びマグネシウム塩か
ら選ばれた少なくとも1つの金属塩の混合組成物と、
(2)アルミニウム系無機凝集剤又はアルミニウム系無
機凝集剤と高分子凝集剤を添加混合し、該廃液中の樹脂
を主成分とする粒子を凝集分離させることを特徴とする
廃液の処理方法に関する。本発明者らは、エマルジョン
又はラテックスを含有する廃液の安価で簡単な操作でか
つ実用性のある処理方法について研究、検討を行った結
果、これらの廃液にCaO−MgO−SiO2系からな
る熱分解生成物、あるいはこのCaO−MgO−SiO
2系化合物からなる熱分解生成物と鉄塩及びマグネシウ
ム塩からなる群から選ばれた一つの金属塩の混合組成物
とアルミニウム系無機凝集剤又はアルミニウム系無機凝
集剤と高分子凝集剤を添加混合することにより、懸濁状
態で存在する樹脂成分を凝集分離させ、白濁色の廃液が
容易に無色透明な溶液に清澄化でき、更にCOD、リン
分を大巾に低下させ、かつ窒素分の除去も可能であるこ
とを見出だし、本発明を完成した。本発明の処理方法が
適用できる廃液中のエマルジョン又はラテックスの種類
としては、酢酸ビニル系エマルジョン、アクリル酸エス
テル重合体系エマルジョン、スチレン重合体系エマルジ
ョン、クロロプレン重合体系ラテックス、エチレン−酢
酸ビニル共重合体系エマルジョン、ウレタン樹脂系エマ
ルジョン、ブタジエン重合体系ラテックス、塩化ビニル
重合体系エマルジョン、塩化ビニリデン重合体系エマル
ジョン、エポキシ樹脂系エルジョン、アクリロニトリル
重合体系エマルジョン、アクリロニトリル−スチレン共
重合体系エマルジョン、酢酸ビニル−アクリル酸エステ
ル共重合体系エマルジョン、酢酸ビニル−ネオデカン酸
ビニルエステル共重合体系エマルジョン、スチレン−ア
クリル酸エステル共重合体系エマルジョン、スチレン−
ブタジエン共重合体系エマルジョン、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体系エマルジョン、アクリロニトリル−ス
チレン−ブタジエン共重合体系ラテックス、メチルメタ
クリレート−スチレン−ブタジエン共重合体系エマルジ
ョン、天然ゴム系ラテックスを一種以上含有する廃液が
挙げられる。又、上記のスチレンの一部をα−メチルス
チレンに置き換えたエマルジョン又はラテックスを含有
する廃液も含まれる。
処理困難であったエマルジョン又はラテックスを含有す
る廃液に、(1)CaO−MgO−SiO2系からなる
熱分解生成物、あるいはCaO−MgO−SiO2系化
合物からなる熱分解生成物と鉄塩及びマグネシウム塩か
ら選ばれた少なくとも1つの金属塩の混合組成物と、
(2)アルミニウム系無機凝集剤又はアルミニウム系無
機凝集剤と高分子凝集剤を添加混合し、該廃液中の樹脂
を主成分とする粒子を凝集分離させることを特徴とする
廃液の処理方法に関する。本発明者らは、エマルジョン
又はラテックスを含有する廃液の安価で簡単な操作でか
つ実用性のある処理方法について研究、検討を行った結
果、これらの廃液にCaO−MgO−SiO2系からな
る熱分解生成物、あるいはこのCaO−MgO−SiO
2系化合物からなる熱分解生成物と鉄塩及びマグネシウ
ム塩からなる群から選ばれた一つの金属塩の混合組成物
とアルミニウム系無機凝集剤又はアルミニウム系無機凝
集剤と高分子凝集剤を添加混合することにより、懸濁状
態で存在する樹脂成分を凝集分離させ、白濁色の廃液が
容易に無色透明な溶液に清澄化でき、更にCOD、リン
分を大巾に低下させ、かつ窒素分の除去も可能であるこ
とを見出だし、本発明を完成した。本発明の処理方法が
適用できる廃液中のエマルジョン又はラテックスの種類
としては、酢酸ビニル系エマルジョン、アクリル酸エス
テル重合体系エマルジョン、スチレン重合体系エマルジ
ョン、クロロプレン重合体系ラテックス、エチレン−酢
酸ビニル共重合体系エマルジョン、ウレタン樹脂系エマ
ルジョン、ブタジエン重合体系ラテックス、塩化ビニル
重合体系エマルジョン、塩化ビニリデン重合体系エマル
ジョン、エポキシ樹脂系エルジョン、アクリロニトリル
重合体系エマルジョン、アクリロニトリル−スチレン共
重合体系エマルジョン、酢酸ビニル−アクリル酸エステ
ル共重合体系エマルジョン、酢酸ビニル−ネオデカン酸
ビニルエステル共重合体系エマルジョン、スチレン−ア
クリル酸エステル共重合体系エマルジョン、スチレン−
ブタジエン共重合体系エマルジョン、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体系エマルジョン、アクリロニトリル−ス
チレン−ブタジエン共重合体系ラテックス、メチルメタ
クリレート−スチレン−ブタジエン共重合体系エマルジ
ョン、天然ゴム系ラテックスを一種以上含有する廃液が
挙げられる。又、上記のスチレンの一部をα−メチルス
チレンに置き換えたエマルジョン又はラテックスを含有
する廃液も含まれる。
【0006】本発明に使用されるCaO−MgO−Si
O2系からなる熱分解生成物の製造方法を次に説明す
る。CaOを主成分とする原料例えば炭酸カルシウム、
消石灰と、MgOを主成分とする原料例えば炭酸マグネ
シウム、水酸化マグネシウム、蛇紋岩、あるいはCaO
とMgOを主成分とする原料例えばドロマイト、SiO
2を主成分とする例えば硅石、フライアッシュ、高炉ス
ラグの各種原料を700〜1000℃の温度範囲で加熱する。
加熱による熱分解生成物の成分組成が下記の範囲を満足
するように各原料を混合する必要がある。 CaO:50〜70重量%、 MgO:20〜45重量%、 SiO2:1〜10重量%であって、かつ CaO/MgO(重量比)>1、 MgO/SiO2(重量比)>1 CaO+MgO+SiO2>80重量% より好ましくは、 CaO:50〜65重量%、 MgO:25〜45重量%、 SiO2:1〜5重量%であって、かつ CaO/MgO(重量比)>1.2、 MgO/SiO2(重量比)>1.2 CaO+MgO+SiO2>90重量% の範囲になるように各原料を混合する。熱分解の所要時
間は加熱温度によっても異なるが700℃の場合1時間以
上である。この熱分解時の生成物を粉砕機にて粒度149
μm以下に粉砕する。得られた粉砕物の成分分析を行
い、前述の範囲を満足していることを確認する。上記に
限定された本発明に用いる熱分解生成物についての組成
は、多岐にわたる数多くの実験の結果に基づくものであ
り、本発明の所期の目的を達成するために満たさなけれ
ばならない条件である。例えば原料に炭酸塩を使用した
場合には熱分解によって炭酸ガスが発生し、水酸化物を
使用した場合には熱分解によって水分が発生する。加熱
温度が700℃未満の場合には原料中の炭酸ガス又は水分
の除去が不十分となり廃液の処理性能が低下する。又、
加熱温度が1000℃をかなり越える場合は熱分解生成物の
中の融点の低い物質が熔融して同様に廃液の処理性能が
低下する。このような場合には熱分解を繰り返すことに
より炭酸ガス、水分等の強熱減量成分を減少させるか場
合によっては未然カーボンを燃焼により除去してCaO
+MgO+SiO2の合計含量が前述の範囲を満足する
ように調整する。
O2系からなる熱分解生成物の製造方法を次に説明す
る。CaOを主成分とする原料例えば炭酸カルシウム、
消石灰と、MgOを主成分とする原料例えば炭酸マグネ
シウム、水酸化マグネシウム、蛇紋岩、あるいはCaO
とMgOを主成分とする原料例えばドロマイト、SiO
2を主成分とする例えば硅石、フライアッシュ、高炉ス
ラグの各種原料を700〜1000℃の温度範囲で加熱する。
加熱による熱分解生成物の成分組成が下記の範囲を満足
するように各原料を混合する必要がある。 CaO:50〜70重量%、 MgO:20〜45重量%、 SiO2:1〜10重量%であって、かつ CaO/MgO(重量比)>1、 MgO/SiO2(重量比)>1 CaO+MgO+SiO2>80重量% より好ましくは、 CaO:50〜65重量%、 MgO:25〜45重量%、 SiO2:1〜5重量%であって、かつ CaO/MgO(重量比)>1.2、 MgO/SiO2(重量比)>1.2 CaO+MgO+SiO2>90重量% の範囲になるように各原料を混合する。熱分解の所要時
間は加熱温度によっても異なるが700℃の場合1時間以
上である。この熱分解時の生成物を粉砕機にて粒度149
μm以下に粉砕する。得られた粉砕物の成分分析を行
い、前述の範囲を満足していることを確認する。上記に
限定された本発明に用いる熱分解生成物についての組成
は、多岐にわたる数多くの実験の結果に基づくものであ
り、本発明の所期の目的を達成するために満たさなけれ
ばならない条件である。例えば原料に炭酸塩を使用した
場合には熱分解によって炭酸ガスが発生し、水酸化物を
使用した場合には熱分解によって水分が発生する。加熱
温度が700℃未満の場合には原料中の炭酸ガス又は水分
の除去が不十分となり廃液の処理性能が低下する。又、
加熱温度が1000℃をかなり越える場合は熱分解生成物の
中の融点の低い物質が熔融して同様に廃液の処理性能が
低下する。このような場合には熱分解を繰り返すことに
より炭酸ガス、水分等の強熱減量成分を減少させるか場
合によっては未然カーボンを燃焼により除去してCaO
+MgO+SiO2の合計含量が前述の範囲を満足する
ように調整する。
【0007】本発明に使用される金属塩としては例えば
塩化第一鉄、塩化第二鉄、臭化第一鉄、臭化第二鉄、硝
酸第一鉄、硝酸第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄等の鉄
塩の無水物あるいは水和物、塩化マグネシウム、臭化マ
グネシウム、硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウム等の
マグネシウム塩の無水物あるいは水和物が挙げられ、中
でも硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、塩化第一鉄、塩化第二
鉄、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウムが好ましい。
これらの金属塩の粒度は前述のCaO−MgO−SiO
2系からなる熱分解生成物とほぼ同じであればよい。本
発明の方法は、エマルジョン又はラテックスを含有する
廃液の樹脂分の濃度が0.05〜6重量%である廃液を好適
な対象とし、CaO−MgO−SiO2系化合物からな
る熱分解生成物あるいはCaO−MgO−SiO2系化
合物からなる熱分解生成物と鉄塩及びマグネシウム塩か
らなる群から選ばれた少なくとも1つの金属塩の混合組
成物の粉末またはこれらを水に懸濁したスラリーを総称
して以下廃液処理剤と呼ぶ。このようにして調製した、
廃液処理剤をエマルジョンまたはラテックスを含有する
廃液に撹拌下で添加し、次いでアルミニウム系無機凝集
剤の粉末または水溶液を添加混合する。この段階で廃液
中の含有されているエマルジョンまたはラテックスの種
類によっては結合力の強い凝集体(フロック)が生成す
る。この段階で結合力のあまり強くない凝集体を生成す
るようなエマルジョンまたはラテックス含有廃液の場合
には、更に高分子凝集剤の水溶液を添加混合し、一段と
結合力の強い凝集体を生成させる。このような処理方法
を行った後通常の濾過方法または濾過装置により清澄な
溶液が得られる。処理剤の添加量は、処理すべき廃液の
樹脂分の種類や組成、濃度、乳化剤又は保護コロイドの
種類や濃度による。一般的には、廃液中の含有樹脂分濃
度が高いほど前述した廃液処理剤の添加量も多くなるが
清澄化処理後の性状を考慮して添加量を決定する必要が
ある。前述の廃液処理剤の添加量は、スラリーの状態で
使用する場合には、固形物含有量を考慮して、廃液中の
樹脂分重量に対して0.1〜1.5倍量であり、0.5倍量以下
が好ましい。廃液処理剤の添加量は、アルミニウム系無
機凝集剤の影響で特開昭63−305990号公報及び特願昭63
−263900号明細書に記載の廃液の処理方法に比べて減少
している。又、アルミニウム系無機凝集剤は酸性物質で
あり、廃液処理剤はアルカリ性であるので、特開昭63−
305990号公報及び特願昭63−263900号明細書に記載の廃
液の処理方法におけるpHの調整という課題を解決して
いる。前述の廃液処理剤の添加はバッチ式あるいは連続
式のいずれの方法を採用してもよい。前述の混合組成物
中のCaO−MgO−SiO2系化合物からなる熱分解
生成物と鉄塩又はマグネシウム塩からなる金属塩の混合
比率は5:1〜1:3の範囲内にあればよい。又、これ
らの混合比率はエマルジョン又はラテックスの種類、濃
度によって変える必要がある。このようにして調製した
廃液処理剤を樹脂分含有の廃液に添加して所定の時間撹
拌した後、アルミニウム系無機凝集剤又はアルミニウム
系無機凝集剤と高分子凝集剤を添加混合することによ
り、廃液処理剤の固体粒子表面に樹脂分が、前述の凝集
剤により、更に強固に吸着凝集させた後、生成した凝集
体の良好な沈降分離性を生かして短時間静置することに
より無色透明な上澄液と樹脂分を主とする凝集体からな
る下相が得られる。この際に、添加するアルミニウム系
凝集剤としては、硫酸バンドの粉末あるいは、水溶液、
ボリ塩化アルミニウムのいずれかを使用すればよい。粉
末状のアルミニウム系凝集剤を使用する場合には、前述
の廃液処理剤中に予め混合しておいてもよい。又、高分
子凝集剤としては、市販のアニオン系、ノニオン系、カ
チオン系のいずれのポリアクリルアミド系高分子凝集剤
も使用できるが、エマルジョン又はラテックスの種類あ
るいは乳化剤、保護コロイドの種類を考慮して使用する
ことが好ましい。このようにして得られた下相を慣用の
濾過方法で分離すると無色透明な濾液が得られる。工業
的な濾過方法としては各種フィルターや遠心分離機が用
いられる。前述の処理方法により得られた上澄液および
瀘液はアルミニウム系無機凝集剤の添加により、そのま
ま放流してもよいpHになっているのでpH調整する工程が
省略できる。このようにして得られた上澄液あるいは瀘
液は勿論無色透明でCODも未処理液に比較して大幅に
低下している。なお廃液中にリン分及び/又は窒素分が
共存する場合には上記の処理方法でこれらの成分の含有
量も大幅に低下する。エマルジョン又はラテックスの種
類あるいは樹脂分の濃度によっては静置することなく直
接濾過してもよい。一方、凝集沈澱物は廃液処理剤中の
CaO−MgO−SiO22系化合物からなる熱分解生
成物の固結防止作用、ブロキング防止作用により濾過が
容易となり、得られたケーキ中の含液率も低く、後処理
をする際にも何ら問題がない。CaO−MgO−SiO
2系化合物からなる熱分解生成物が共存することにより
樹脂分が撹拌槽、瀘過槽、配管などの装置に粘着すると
いった現象も避けられる。
塩化第一鉄、塩化第二鉄、臭化第一鉄、臭化第二鉄、硝
酸第一鉄、硝酸第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄等の鉄
塩の無水物あるいは水和物、塩化マグネシウム、臭化マ
グネシウム、硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウム等の
マグネシウム塩の無水物あるいは水和物が挙げられ、中
でも硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、塩化第一鉄、塩化第二
鉄、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウムが好ましい。
これらの金属塩の粒度は前述のCaO−MgO−SiO
2系からなる熱分解生成物とほぼ同じであればよい。本
発明の方法は、エマルジョン又はラテックスを含有する
廃液の樹脂分の濃度が0.05〜6重量%である廃液を好適
な対象とし、CaO−MgO−SiO2系化合物からな
る熱分解生成物あるいはCaO−MgO−SiO2系化
合物からなる熱分解生成物と鉄塩及びマグネシウム塩か
らなる群から選ばれた少なくとも1つの金属塩の混合組
成物の粉末またはこれらを水に懸濁したスラリーを総称
して以下廃液処理剤と呼ぶ。このようにして調製した、
廃液処理剤をエマルジョンまたはラテックスを含有する
廃液に撹拌下で添加し、次いでアルミニウム系無機凝集
剤の粉末または水溶液を添加混合する。この段階で廃液
中の含有されているエマルジョンまたはラテックスの種
類によっては結合力の強い凝集体(フロック)が生成す
る。この段階で結合力のあまり強くない凝集体を生成す
るようなエマルジョンまたはラテックス含有廃液の場合
には、更に高分子凝集剤の水溶液を添加混合し、一段と
結合力の強い凝集体を生成させる。このような処理方法
を行った後通常の濾過方法または濾過装置により清澄な
溶液が得られる。処理剤の添加量は、処理すべき廃液の
樹脂分の種類や組成、濃度、乳化剤又は保護コロイドの
種類や濃度による。一般的には、廃液中の含有樹脂分濃
度が高いほど前述した廃液処理剤の添加量も多くなるが
清澄化処理後の性状を考慮して添加量を決定する必要が
ある。前述の廃液処理剤の添加量は、スラリーの状態で
使用する場合には、固形物含有量を考慮して、廃液中の
樹脂分重量に対して0.1〜1.5倍量であり、0.5倍量以下
が好ましい。廃液処理剤の添加量は、アルミニウム系無
機凝集剤の影響で特開昭63−305990号公報及び特願昭63
−263900号明細書に記載の廃液の処理方法に比べて減少
している。又、アルミニウム系無機凝集剤は酸性物質で
あり、廃液処理剤はアルカリ性であるので、特開昭63−
305990号公報及び特願昭63−263900号明細書に記載の廃
液の処理方法におけるpHの調整という課題を解決して
いる。前述の廃液処理剤の添加はバッチ式あるいは連続
式のいずれの方法を採用してもよい。前述の混合組成物
中のCaO−MgO−SiO2系化合物からなる熱分解
生成物と鉄塩又はマグネシウム塩からなる金属塩の混合
比率は5:1〜1:3の範囲内にあればよい。又、これ
らの混合比率はエマルジョン又はラテックスの種類、濃
度によって変える必要がある。このようにして調製した
廃液処理剤を樹脂分含有の廃液に添加して所定の時間撹
拌した後、アルミニウム系無機凝集剤又はアルミニウム
系無機凝集剤と高分子凝集剤を添加混合することによ
り、廃液処理剤の固体粒子表面に樹脂分が、前述の凝集
剤により、更に強固に吸着凝集させた後、生成した凝集
体の良好な沈降分離性を生かして短時間静置することに
より無色透明な上澄液と樹脂分を主とする凝集体からな
る下相が得られる。この際に、添加するアルミニウム系
凝集剤としては、硫酸バンドの粉末あるいは、水溶液、
ボリ塩化アルミニウムのいずれかを使用すればよい。粉
末状のアルミニウム系凝集剤を使用する場合には、前述
の廃液処理剤中に予め混合しておいてもよい。又、高分
子凝集剤としては、市販のアニオン系、ノニオン系、カ
チオン系のいずれのポリアクリルアミド系高分子凝集剤
も使用できるが、エマルジョン又はラテックスの種類あ
るいは乳化剤、保護コロイドの種類を考慮して使用する
ことが好ましい。このようにして得られた下相を慣用の
濾過方法で分離すると無色透明な濾液が得られる。工業
的な濾過方法としては各種フィルターや遠心分離機が用
いられる。前述の処理方法により得られた上澄液および
瀘液はアルミニウム系無機凝集剤の添加により、そのま
ま放流してもよいpHになっているのでpH調整する工程が
省略できる。このようにして得られた上澄液あるいは瀘
液は勿論無色透明でCODも未処理液に比較して大幅に
低下している。なお廃液中にリン分及び/又は窒素分が
共存する場合には上記の処理方法でこれらの成分の含有
量も大幅に低下する。エマルジョン又はラテックスの種
類あるいは樹脂分の濃度によっては静置することなく直
接濾過してもよい。一方、凝集沈澱物は廃液処理剤中の
CaO−MgO−SiO22系化合物からなる熱分解生
成物の固結防止作用、ブロキング防止作用により濾過が
容易となり、得られたケーキ中の含液率も低く、後処理
をする際にも何ら問題がない。CaO−MgO−SiO
2系化合物からなる熱分解生成物が共存することにより
樹脂分が撹拌槽、瀘過槽、配管などの装置に粘着すると
いった現象も避けられる。
【0008】
【作用】エマルジョン又はラテックスを含有する廃液の
pHは通常7前後でこの廃液の中に懸濁している樹脂分は
乳化剤または保護コロイドとともに水に安定に分散して
いる。エマルジョン又はラテックスを構成している粒子
の大きさは0.1〜5μm程度の非常に微細な粒子であり、
これらが水中に30ppm程度以上存在すると白濁する。こ
のような廃液にCaO−MgO−SiO2系化合物から
なる熱分解生成物あるいは、CaO−MgO−SiO2
系化合物からなる熱分解生成物と鉄塩又はマグネシウム
塩からなる群から選ばれた少なくとも1つの金属塩の混
合組成物とアルミニウム系凝集剤又はアルミニウム系無
機凝集剤と高分子系凝集剤を添加混合すると、白濁の原
因物質である微細なエマルジョン又はラテックスの粒子
同士の凝集反応が進みながら段々と大きな凝集体(フロ
ック)が形成されていく。この際にアルミニウム系凝集
剤又はアルミニウム系無機凝集剤と高分子凝集剤が共存
すると粒子同士の結合がより強固なものとなって行く。
又、この過程で界面活性剤の1種である乳化剤又は保護
コロイドも同時に上記フロック中に吸着される。このフ
ロック中には比重が2.0以上のCaO−MgO−SiO2
系化合物からなる熱分解生成物を含有しているために処
理液の比重より大きくなり、生成フロックの沈降速度を
増加させると共に上澄液の清澄度を向上せしめるという
特徴を有する。更に前述の生成フロックは結合力の大き
な粒子であるから瀘過操作も容易である。なお、CaO
−MgO−SiO2系化合物からなる熱分解生成物と共
に前述の金属塩を併用した場合にはCaO−MgO−S
iO2系化合物からなる熱分解生成物のみを添加した場
合より鉄塩又はマグネシウム塩からなる金属塩が共存す
ることにより、両者の相乗作用が働き大きな凝集物(フ
ロック)を形成する。なお、CaO−MgO−SiO2
系化合物からなる熱分解生成物のみを廃液に添加すると
処理液のpHが10以上のアルカリ性を呈する。CaO−M
gO−SiO2系化合物からなる熱分解生成物又はCa
O−MgO−SiO2系化合物からなる熱分解生成物を
鉄塩及びマグネシウム塩からなる群から選ばれた少なく
とも1つの金属塩の混合組成物を廃液に添加するとやは
りアルカリ性を呈する。しかしながら、アルミニウム系
無機凝集剤を組み合わせて用いると処理液のpHを中性に
保つことが可能となり処理液を中和する工程を省略する
ことができる。本発明の清澄化処理方法の詳細な作用機
構は十分には明らかでないが、CaO−MgO−SiO
2系化合物からなる熱分解生成物あるいはCaO−Mg
O−SiO2系化合物からなる熱分解生成物と鉄塩及び
マグネシウム塩からなる群から選ばれた少なくとも1つ
の金属塩の混合組成物を廃液に添加することにより、溶
液に安定に分散していたエマルジョン又はラテックスの
主成分である樹脂の乳化状態が破壊されて廃液処理剤粒
子の表面に吸着されて凝集する。このような工程をへ
て、凝集体が生成する際にアルミニウム系凝集剤が共存
すると生成反応が加速されると共に強固な凝集体が生成
する。又、凝集体同士が更に凝集して大きな凝集物に生
長していくものと考える。この凝集体の生長反応が進む
際に高分子凝集剤が共存すると一段と凝集体同士の強固
な結合を助長するものと考える。又、エマルジョン又は
ラテックスの中に少量含まれている界面活性剤の一種で
ある乳化剤又は保護コロイドも同時に廃液処理剤の表面
に吸着され、樹脂粒子の乳化状態は一層破壊されて樹脂
分の凝集がより加速され、より大きなフロックが生成し
分離速度が一段と加速されるものと考える。本発明にお
いて使用されるCaO−MgO−SiO2系化合物から
なる熱分解生成物の粉末は特開昭63-305990号公報に記
載の通りである。この生成物の製法も特開昭63-305990
号公報に記載の通りである。なお、前述のエマルジョン
又はラテックスを含有する廃液にNaOH水溶液を添加
してpHを11.0に調整し、長時間放置しても白濁状態は
何ら変化せず、勿論樹脂分の凝集現象も認められなかっ
た。前述のpHを11.0に調整した処理液に硫酸を添加し
てpHを7.0に再度調整し撹拌後長時間放置しても白濁
状態は何ら変化せず樹脂分の凝集現象は全く認められな
かった。次に前述のエマルジョン又はラテックスを含有
する廃液にアルミニウム系凝集剤を添加撹拌したのち、
少量のNaOH水溶液を添加して中性に調整した場合に
もやはり白濁状態の変化ならびに樹脂分の凝集現象に関
して何も認められなかった。次に本発明を実施例により
説明する。以下に示す%は重量%は意味する。
pHは通常7前後でこの廃液の中に懸濁している樹脂分は
乳化剤または保護コロイドとともに水に安定に分散して
いる。エマルジョン又はラテックスを構成している粒子
の大きさは0.1〜5μm程度の非常に微細な粒子であり、
これらが水中に30ppm程度以上存在すると白濁する。こ
のような廃液にCaO−MgO−SiO2系化合物から
なる熱分解生成物あるいは、CaO−MgO−SiO2
系化合物からなる熱分解生成物と鉄塩又はマグネシウム
塩からなる群から選ばれた少なくとも1つの金属塩の混
合組成物とアルミニウム系凝集剤又はアルミニウム系無
機凝集剤と高分子系凝集剤を添加混合すると、白濁の原
因物質である微細なエマルジョン又はラテックスの粒子
同士の凝集反応が進みながら段々と大きな凝集体(フロ
ック)が形成されていく。この際にアルミニウム系凝集
剤又はアルミニウム系無機凝集剤と高分子凝集剤が共存
すると粒子同士の結合がより強固なものとなって行く。
又、この過程で界面活性剤の1種である乳化剤又は保護
コロイドも同時に上記フロック中に吸着される。このフ
ロック中には比重が2.0以上のCaO−MgO−SiO2
系化合物からなる熱分解生成物を含有しているために処
理液の比重より大きくなり、生成フロックの沈降速度を
増加させると共に上澄液の清澄度を向上せしめるという
特徴を有する。更に前述の生成フロックは結合力の大き
な粒子であるから瀘過操作も容易である。なお、CaO
−MgO−SiO2系化合物からなる熱分解生成物と共
に前述の金属塩を併用した場合にはCaO−MgO−S
iO2系化合物からなる熱分解生成物のみを添加した場
合より鉄塩又はマグネシウム塩からなる金属塩が共存す
ることにより、両者の相乗作用が働き大きな凝集物(フ
ロック)を形成する。なお、CaO−MgO−SiO2
系化合物からなる熱分解生成物のみを廃液に添加すると
処理液のpHが10以上のアルカリ性を呈する。CaO−M
gO−SiO2系化合物からなる熱分解生成物又はCa
O−MgO−SiO2系化合物からなる熱分解生成物を
鉄塩及びマグネシウム塩からなる群から選ばれた少なく
とも1つの金属塩の混合組成物を廃液に添加するとやは
りアルカリ性を呈する。しかしながら、アルミニウム系
無機凝集剤を組み合わせて用いると処理液のpHを中性に
保つことが可能となり処理液を中和する工程を省略する
ことができる。本発明の清澄化処理方法の詳細な作用機
構は十分には明らかでないが、CaO−MgO−SiO
2系化合物からなる熱分解生成物あるいはCaO−Mg
O−SiO2系化合物からなる熱分解生成物と鉄塩及び
マグネシウム塩からなる群から選ばれた少なくとも1つ
の金属塩の混合組成物を廃液に添加することにより、溶
液に安定に分散していたエマルジョン又はラテックスの
主成分である樹脂の乳化状態が破壊されて廃液処理剤粒
子の表面に吸着されて凝集する。このような工程をへ
て、凝集体が生成する際にアルミニウム系凝集剤が共存
すると生成反応が加速されると共に強固な凝集体が生成
する。又、凝集体同士が更に凝集して大きな凝集物に生
長していくものと考える。この凝集体の生長反応が進む
際に高分子凝集剤が共存すると一段と凝集体同士の強固
な結合を助長するものと考える。又、エマルジョン又は
ラテックスの中に少量含まれている界面活性剤の一種で
ある乳化剤又は保護コロイドも同時に廃液処理剤の表面
に吸着され、樹脂粒子の乳化状態は一層破壊されて樹脂
分の凝集がより加速され、より大きなフロックが生成し
分離速度が一段と加速されるものと考える。本発明にお
いて使用されるCaO−MgO−SiO2系化合物から
なる熱分解生成物の粉末は特開昭63-305990号公報に記
載の通りである。この生成物の製法も特開昭63-305990
号公報に記載の通りである。なお、前述のエマルジョン
又はラテックスを含有する廃液にNaOH水溶液を添加
してpHを11.0に調整し、長時間放置しても白濁状態は
何ら変化せず、勿論樹脂分の凝集現象も認められなかっ
た。前述のpHを11.0に調整した処理液に硫酸を添加し
てpHを7.0に再度調整し撹拌後長時間放置しても白濁
状態は何ら変化せず樹脂分の凝集現象は全く認められな
かった。次に前述のエマルジョン又はラテックスを含有
する廃液にアルミニウム系凝集剤を添加撹拌したのち、
少量のNaOH水溶液を添加して中性に調整した場合に
もやはり白濁状態の変化ならびに樹脂分の凝集現象に関
して何も認められなかった。次に本発明を実施例により
説明する。以下に示す%は重量%は意味する。
【0009】
実施例1 アクリル酸エステル−スチレン共重合体系エマルジョン
(アニオンタイプ)含有廃液を水で希釈し、樹脂分濃度
を1%に調整した白濁色の廃液1000mlをビーカーを採
り、特開昭63−305990号公報に記載の方法で調製した、
すなわち天然に産するドロマイト鉱石1,000gと輸入石炭
の粉砕品300gを混合して電気炉にて810℃で1時間加熱
した後、試験ミルで標準ふるい149μm全通してなるよう
に粉砕した。こうして調製したCaO−MgO−SiO
2系化合物からなる熱分解生成物1.0gを添加し、室温で
30分間撹拌した。次いで硫酸バンド2.8gを添加混合し
た。その後1時間静置後、得られた上澄液についてp
H、色調、COD、透明度を測定した。その結果を表1
に示す。CODはJISK 102「工業排水試験法」に従
い、100℃における過マンガン酸カリウムによる酸素消
費量(CODMn)により測定した。透明度は上澄液を
内径32mmで底部に十字の表示のついたメスシリンダーに
入れ標字の見えるまでの上澄液の高さ(cm)を求めた。
又、目視における上澄液の状態を下記のように評価し
た。 ◎:完全に透明。 ○:ほんの少しにぎりがある。 △:にごりがあるが少しは透明感がある。 ×:にごっていて透明感がない。
(アニオンタイプ)含有廃液を水で希釈し、樹脂分濃度
を1%に調整した白濁色の廃液1000mlをビーカーを採
り、特開昭63−305990号公報に記載の方法で調製した、
すなわち天然に産するドロマイト鉱石1,000gと輸入石炭
の粉砕品300gを混合して電気炉にて810℃で1時間加熱
した後、試験ミルで標準ふるい149μm全通してなるよう
に粉砕した。こうして調製したCaO−MgO−SiO
2系化合物からなる熱分解生成物1.0gを添加し、室温で
30分間撹拌した。次いで硫酸バンド2.8gを添加混合し
た。その後1時間静置後、得られた上澄液についてp
H、色調、COD、透明度を測定した。その結果を表1
に示す。CODはJISK 102「工業排水試験法」に従
い、100℃における過マンガン酸カリウムによる酸素消
費量(CODMn)により測定した。透明度は上澄液を
内径32mmで底部に十字の表示のついたメスシリンダーに
入れ標字の見えるまでの上澄液の高さ(cm)を求めた。
又、目視における上澄液の状態を下記のように評価し
た。 ◎:完全に透明。 ○:ほんの少しにぎりがある。 △:にごりがあるが少しは透明感がある。 ×:にごっていて透明感がない。
【0010】実施例2 酢酸ビニル重合体系エマルジョン(部分ケン化タイプ)
含有廃液を水で希釈し、樹脂分濃度を1%に調整し、C
aO−MgO−SiO2系化合物からなる熱分解生成物
と硫酸第1鉄の比を4:1(重量比)に混合した廃液処
理剤1.0gを添加し、硫酸バンド2.0g添加後アニオン系ポ
リアクリルアミド凝集剤の0.05%水溶液10mlを添加混合
した以外は実施例1と同様の方法で実験を行った。その
結果を表1に示す。
含有廃液を水で希釈し、樹脂分濃度を1%に調整し、C
aO−MgO−SiO2系化合物からなる熱分解生成物
と硫酸第1鉄の比を4:1(重量比)に混合した廃液処
理剤1.0gを添加し、硫酸バンド2.0g添加後アニオン系ポ
リアクリルアミド凝集剤の0.05%水溶液10mlを添加混合
した以外は実施例1と同様の方法で実験を行った。その
結果を表1に示す。
【0011】実施例3 スチレン−アクリル酸エステル共重合体系エマルジョ
ン、酢酸ビニル重合体系エマルジョン、塗料製造工程か
らの混合廃液中の樹脂分は1%であった。この廃液を用
いて実施例2においてアニオン系ポリアクリルアミド凝
集剤のかわりにカチオン系ポリアクリルアミド凝集剤を
用いた以外は実施例1と同じ処理方法で実験を行った。
得られた上澄液は無色透明で、測定結果を表1に示す。
ン、酢酸ビニル重合体系エマルジョン、塗料製造工程か
らの混合廃液中の樹脂分は1%であった。この廃液を用
いて実施例2においてアニオン系ポリアクリルアミド凝
集剤のかわりにカチオン系ポリアクリルアミド凝集剤を
用いた以外は実施例1と同じ処理方法で実験を行った。
得られた上澄液は無色透明で、測定結果を表1に示す。
【0012】実施例4 実施例2において硫酸バンド2.0gのかわりに市販の硫酸
バンド水溶液4.3ml添加した以外は実施例2と同様の処
理方法で実験を行った。その結果を表1に示す。
バンド水溶液4.3ml添加した以外は実施例2と同様の処
理方法で実験を行った。その結果を表1に示す。
【0013】実施例5 スチレン−アクリル酸エステル共重合体系エマルジョン
(ノニオンタイプ)含有廃液を水で希釈し、樹脂分濃度
を1%に調整した。この白濁色の廃液1000mlをビーカー
に採り、実施例2で調製した廃液処理剤1.0g添加し、硫
酸バンド2.0g添加後、アニオン系ポリアクリルアミド凝
集剤の0.05%水溶液10ml添加混合した以外は実施例1と
同様の方法で実験を行った。その結果を表1に示す。
(ノニオンタイプ)含有廃液を水で希釈し、樹脂分濃度
を1%に調整した。この白濁色の廃液1000mlをビーカー
に採り、実施例2で調製した廃液処理剤1.0g添加し、硫
酸バンド2.0g添加後、アニオン系ポリアクリルアミド凝
集剤の0.05%水溶液10ml添加混合した以外は実施例1と
同様の方法で実験を行った。その結果を表1に示す。
【0014】実施例6 実施例1で使用した同じ廃液1000mlにCaO−MgO−
SiO2系化合物からなる熱分解生成物と硫酸第2鉄の
比を1:2(重量比)に混合した廃液処理剤1.0gを添加
し、硫酸バンド0.3g添加後アニオン系ポリアクリルアミ
ド凝集剤の0.05%水溶液10ml添加混合した以外は実施例
1と同様の方法で実験を行った。その結果を表1に示
す。
SiO2系化合物からなる熱分解生成物と硫酸第2鉄の
比を1:2(重量比)に混合した廃液処理剤1.0gを添加
し、硫酸バンド0.3g添加後アニオン系ポリアクリルアミ
ド凝集剤の0.05%水溶液10ml添加混合した以外は実施例
1と同様の方法で実験を行った。その結果を表1に示
す。
【0015】実施例7〜9 実施例6において廃液処理剤の添加量を1.0gから10.0g
に、硫酸バンド0.3gを1.0gに増量し、更にアニオン系ポ
リアクリルアミド凝集剤の0.05%水溶液10mlをアニオン
系ポリアクリルアミド凝集剤0.5%水溶液10ml(実施例
7)に又ノニオン系ポリアクリルアミド凝集剤0.5%水
溶液10ml(実施例8)に、更にカチオン系ポリアクリル
アミド凝集剤0.5%水溶液10ml(実施例9)に変更した
以外は実施例1と同様の方法で実験を行った。その結果
を表1に示す。
に、硫酸バンド0.3gを1.0gに増量し、更にアニオン系ポ
リアクリルアミド凝集剤の0.05%水溶液10mlをアニオン
系ポリアクリルアミド凝集剤0.5%水溶液10ml(実施例
7)に又ノニオン系ポリアクリルアミド凝集剤0.5%水
溶液10ml(実施例8)に、更にカチオン系ポリアクリル
アミド凝集剤0.5%水溶液10ml(実施例9)に変更した
以外は実施例1と同様の方法で実験を行った。その結果
を表1に示す。
【0016】比較例1 実施例5と同様の廃液1000mlに対して、実施例2で使用
したと同様の廃液処理剤2gのみを添加して30分間撹拌
後静置し、上層部の溶液を採取しCODを測定した。そ
の結果を表1に示す。
したと同様の廃液処理剤2gのみを添加して30分間撹拌
後静置し、上層部の溶液を採取しCODを測定した。そ
の結果を表1に示す。
【0017】比較例2 実施例5で使用したのと同様の廃液1000mlにアニオン系
ポリアクリルアミド凝集剤の0.05%水溶液を10ml添加混
合し、室温で30分間撹拌した。静置後の処理液は白濁
色を呈し、処理液中のエマルジョン粒子凝集現象は全く
観察されなかった。その結果を表1に示す。
ポリアクリルアミド凝集剤の0.05%水溶液を10ml添加混
合し、室温で30分間撹拌した。静置後の処理液は白濁
色を呈し、処理液中のエマルジョン粒子凝集現象は全く
観察されなかった。その結果を表1に示す。
【0018】比較例3 実施例5で使用したのと同様の廃液1000mlに硫酸バンド
2gを添加混合し、室温で30分間撹拌した。静置後の液
は白濁色を呈し、処理液中のエマルジョン粒子凝集現象
は全く観察されなかった。その結果を表1に示す。
2gを添加混合し、室温で30分間撹拌した。静置後の液
は白濁色を呈し、処理液中のエマルジョン粒子凝集現象
は全く観察されなかった。その結果を表1に示す。
【0019】比較例4 実施例5で使用したのと同様の廃液1000mlに、硫酸バン
ド2gを添加混合し、更にアニオン系ポリアクリルアミド
凝集剤の0.05%溶液を10ml添加混合し、室温で30分間
撹拌した。静置後の液は白濁色を呈し、処理液中のエマ
ルジョン粒子凝集現象は全く観察されなかった。その結
果を表1に示す。
ド2gを添加混合し、更にアニオン系ポリアクリルアミド
凝集剤の0.05%溶液を10ml添加混合し、室温で30分間
撹拌した。静置後の液は白濁色を呈し、処理液中のエマ
ルジョン粒子凝集現象は全く観察されなかった。その結
果を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】実施例10 実施例1で用いた廃液1000mlに少量の汚泥を加え40℃で
72時間放置した腐敗液に実施例2で調製した廃液処理
剤3.0gを添加し30分間撹拌後、硫酸バンド6.4gを添加
後、アニオン系高分子凝集剤の0.05%水溶液10ml添加混
合した以外は実施例1と同様の方法で実験を行った。そ
の結果を表2に示す。
72時間放置した腐敗液に実施例2で調製した廃液処理
剤3.0gを添加し30分間撹拌後、硫酸バンド6.4gを添加
後、アニオン系高分子凝集剤の0.05%水溶液10ml添加混
合した以外は実施例1と同様の方法で実験を行った。そ
の結果を表2に示す。
【0022】実施例11 酢酸ビニル重合体系エマルジョン、アクリル酸エステル
重合系エマルジョン、ヒドロキシセルロース、無機系着
色顔料、有機系着色顔料、メチルエチルケトン等の成分
を含有する塗料廃液を樹脂分が 1%になるように調整し
た。この廃液1000mlを採り、実施例6で使用したと同様
の廃液処理剤15g を添加し、硫酸バンド0.4g添加後、ア
ニオン系ポリアクリルアミド凝集剤の 0.5%水溶液10ml
添加混合した以外は実施例1と同様の方法で実験を行っ
た。その結果を表2に示す。
重合系エマルジョン、ヒドロキシセルロース、無機系着
色顔料、有機系着色顔料、メチルエチルケトン等の成分
を含有する塗料廃液を樹脂分が 1%になるように調整し
た。この廃液1000mlを採り、実施例6で使用したと同様
の廃液処理剤15g を添加し、硫酸バンド0.4g添加後、ア
ニオン系ポリアクリルアミド凝集剤の 0.5%水溶液10ml
添加混合した以外は実施例1と同様の方法で実験を行っ
た。その結果を表2に示す。
【0023】実施例12〜19 第2表に示したエマルジョン又はラテックス含有廃液中
の樹脂分濃度を 1.0%に調整した。この廃液1000mlに実
施例3で調製した廃液処理剤3.0gを添加し、30分間撹
拌後、硫酸バンド0.6g添加後、アニオン系ポリアクリル
アミド凝集剤の0.05%水溶液10mlを添加混合した以外は
実施例1と同様の方法で実験を行った。その結果を表2
に示す。
の樹脂分濃度を 1.0%に調整した。この廃液1000mlに実
施例3で調製した廃液処理剤3.0gを添加し、30分間撹
拌後、硫酸バンド0.6g添加後、アニオン系ポリアクリル
アミド凝集剤の0.05%水溶液10mlを添加混合した以外は
実施例1と同様の方法で実験を行った。その結果を表2
に示す。
【0024】
【表2】
【0025】実施例20〜22 表3に示したエマルジョン又はラテックス含有廃液中の
樹脂分濃度を 1.0%に調整した。この廃液1000mlに実施
例3で調製した廃液処理剤3.0gを添加し、撹拌後硫酸バ
ンド0.6g添加後アニオン系ポリアクリルアミド凝集剤の
0.5%水溶液10mlを添加混合した以外は実施例1と同様
の方法で実験を行った。処理前の廃液と処理後の上澄液
についてT−N(全窒素含有量)、P2O5について分析
を行った。T−Nは三菱化成工業(株)製電量滴定方式
ディジタル全窒素分析装置TN−02型を用いて測定し
た。P2O5はJISK 102「工業排水試験法」46.3.1項
の全リン測定法(過塩素酸と硝酸による分解)に従い
(株)日立製作所製分光光度計型式 220Aを用いて行っ
た。この結果を表3、4に示す。
樹脂分濃度を 1.0%に調整した。この廃液1000mlに実施
例3で調製した廃液処理剤3.0gを添加し、撹拌後硫酸バ
ンド0.6g添加後アニオン系ポリアクリルアミド凝集剤の
0.5%水溶液10mlを添加混合した以外は実施例1と同様
の方法で実験を行った。処理前の廃液と処理後の上澄液
についてT−N(全窒素含有量)、P2O5について分析
を行った。T−Nは三菱化成工業(株)製電量滴定方式
ディジタル全窒素分析装置TN−02型を用いて測定し
た。P2O5はJISK 102「工業排水試験法」46.3.1項
の全リン測定法(過塩素酸と硝酸による分解)に従い
(株)日立製作所製分光光度計型式 220Aを用いて行っ
た。この結果を表3、4に示す。
【0026】
【表3】
【表4】
【0027】実施例23〜27 前記実施例3で用いた各種エマルジョンを含有する廃液
中の樹脂分濃度を変えて調製した表5に示す廃液を使
い、実施例6で調合した廃液処理剤及び硫酸バンドの添
加量の表5に示すように変えた以外は実施例6と同様の
方法で実験を行った。その結果を表5、6に示す。
中の樹脂分濃度を変えて調製した表5に示す廃液を使
い、実施例6で調合した廃液処理剤及び硫酸バンドの添
加量の表5に示すように変えた以外は実施例6と同様の
方法で実験を行った。その結果を表5、6に示す。
【0028】実施例28、29 実施例24、25において硫酸バンドのかわりに市販の
パック(ポリ塩化アルミニウム水溶液)の添加量を変え
た以外は実施例24、25と全く同様の方法で実験を行
った。その結果を表5、6に示す。
パック(ポリ塩化アルミニウム水溶液)の添加量を変え
た以外は実施例24、25と全く同様の方法で実験を行
った。その結果を表5、6に示す。
【0029】実施例30 実施例3と同様の廃液を用いて撹拌機付きの処理槽(有
効容積1100l)に廃液を25l/minの速度で連続的に供給
しながら、実施例2において調合し廃液処理剤を連続的
に75g/minの速度で供給した。この操作を40分間行っ
た後廃液と廃液処理剤の供給を停止したのち硫酸バンド
(粉末)を3.5kg、アニオン系ポリアクリルアミド凝集
剤の0.1%溶液20lを添加して10分間撹拌続けた後、
撹拌を停止して2時間放置後の上澄液を採取して分析を
行った。その結果を表5、6に示す。
効容積1100l)に廃液を25l/minの速度で連続的に供給
しながら、実施例2において調合し廃液処理剤を連続的
に75g/minの速度で供給した。この操作を40分間行っ
た後廃液と廃液処理剤の供給を停止したのち硫酸バンド
(粉末)を3.5kg、アニオン系ポリアクリルアミド凝集
剤の0.1%溶液20lを添加して10分間撹拌続けた後、
撹拌を停止して2時間放置後の上澄液を採取して分析を
行った。その結果を表5、6に示す。
【0030】
【表5】
【表6】
【0031】実施例31〜35 実施例3と同様の廃液を用いてCaO−MgO−SiO
2系化合物からなる熱分解生成物と表7に示す鉄塩又は
マグネシウム塩の混合比を1:1(重量比)に調合した
廃液処理剤3.0g添加撹拌後、硫酸バンド4.5g添加し、ノ
ニオン系ポリアクリルアミド凝集剤の1.0%水溶液10ml
を添加した以外実施例1と同様の操作で得られた上澄液
について分析を行った。
2系化合物からなる熱分解生成物と表7に示す鉄塩又は
マグネシウム塩の混合比を1:1(重量比)に調合した
廃液処理剤3.0g添加撹拌後、硫酸バンド4.5g添加し、ノ
ニオン系ポリアクリルアミド凝集剤の1.0%水溶液10ml
を添加した以外実施例1と同様の操作で得られた上澄液
について分析を行った。
【0032】実施例36 実施例2において廃液処理剤1.5gと硫酸バンド1.5gを予
め混合したものを添加し30分間撹拌した。次いでアニ
オン系ポリアクリルアミド凝集剤の0.05%の水溶液10ml
を添加混合した以外は実施例2と同様の方法で実験を行
った。その結果を表7に示す。
め混合したものを添加し30分間撹拌した。次いでアニ
オン系ポリアクリルアミド凝集剤の0.05%の水溶液10ml
を添加混合した以外は実施例2と同様の方法で実験を行
った。その結果を表7に示す。
【0033】実施例37 実施例3において廃液処理剤1.0gと硫酸バンド1.5gを予
め混合したものを添加し30分間撹拌した。次いでアニ
オン系ポリアクリルアミド凝集剤の0.15%水溶液10mlを
添加混合した以外は実施例2と同様の方法で実験を行っ
た。その結果を表7に示す。
め混合したものを添加し30分間撹拌した。次いでアニ
オン系ポリアクリルアミド凝集剤の0.15%水溶液10mlを
添加混合した以外は実施例2と同様の方法で実験を行っ
た。その結果を表7に示す。
【0034】
【表7】
【0035】実施例38 他の熱分解生成物を以下のようにして調製した。石灰石
(CaCO3)1000gと炭酸マグネシウム545gを混
合し、電気炉にて900℃、1.5時間加熱した。生成
した熱分解生成物を試験ミルで標準ふるい149μmメ
ッシュ全通してなるように粉砕した。この生成物を分析
したところ、CaO65.2重量%、MgO30.2重
量%、SiO22.1重量%であった。実施例1におい
て用いられた熱分解生成物に代えて、上記のようにして
得られた熱分解生成物を廃液処理剤として用いる他は、
実施例1と同様にして廃液の処理を行い、又実施例1と
同様にして試験を行った。その結果を表8に示す。
(CaCO3)1000gと炭酸マグネシウム545gを混
合し、電気炉にて900℃、1.5時間加熱した。生成
した熱分解生成物を試験ミルで標準ふるい149μmメ
ッシュ全通してなるように粉砕した。この生成物を分析
したところ、CaO65.2重量%、MgO30.2重
量%、SiO22.1重量%であった。実施例1におい
て用いられた熱分解生成物に代えて、上記のようにして
得られた熱分解生成物を廃液処理剤として用いる他は、
実施例1と同様にして廃液の処理を行い、又実施例1と
同様にして試験を行った。その結果を表8に示す。
【0036】実施例39 実施例2において用いられた熱分解生成物に代えて、実
施例38で調製した熱分解生成物を用いて得られた硫酸
第1鉄との混合廃液処理剤を用いる以外は実施例2と同
様にして廃液の処理を行い、又、試験を行った。その結
果を表8に示す。
施例38で調製した熱分解生成物を用いて得られた硫酸
第1鉄との混合廃液処理剤を用いる以外は実施例2と同
様にして廃液の処理を行い、又、試験を行った。その結
果を表8に示す。
【0037】実施例40 さらに別の方法で熱分解生成物を以下のようにして調製
した。石灰石(CaCO3)1000gと炭酸マグネシ
ウム979gを混合し、電気炉にて980℃、1.5時
間加熱した。生成した熱分解生成物を試験ミルで標準ふ
るい149μmメッシュ全通してなるように粉砕した。
この生成物を分析したところ、CaO52.2重量%、
MgO43.1重量%、SiO21.1重量%であっ
た。実施例1において用いられた熱分解生成物に代え
て、上記のようにして得られた熱分解生成物を廃液処理
剤として用いる他は、実施例1と同様にして廃液の処理
を行い、又試験を行った。その結果を表8に示す。
した。石灰石(CaCO3)1000gと炭酸マグネシ
ウム979gを混合し、電気炉にて980℃、1.5時
間加熱した。生成した熱分解生成物を試験ミルで標準ふ
るい149μmメッシュ全通してなるように粉砕した。
この生成物を分析したところ、CaO52.2重量%、
MgO43.1重量%、SiO21.1重量%であっ
た。実施例1において用いられた熱分解生成物に代え
て、上記のようにして得られた熱分解生成物を廃液処理
剤として用いる他は、実施例1と同様にして廃液の処理
を行い、又試験を行った。その結果を表8に示す。
【0038】実施例41 実施例2において用いられた熱分解生成物に代えて、実
施例40で調製された熱分解生成物を用い、かつこれと
硫酸第1鉄との混合比を3:1(重量比)として混合し
て得られた廃液処理剤を用いる以外は実施例2と同様に
して廃液の処理を行い、試験を行った。その結果を表8
に示す。
施例40で調製された熱分解生成物を用い、かつこれと
硫酸第1鉄との混合比を3:1(重量比)として混合し
て得られた廃液処理剤を用いる以外は実施例2と同様に
して廃液の処理を行い、試験を行った。その結果を表8
に示す。
【0039】比較例5 実施例38において、凝集剤を用いないこと以外は実施
例38と同様にして廃液の処理を行った。試験の結果を
表8に示す。 比較例6 実施例39において、凝集剤を用いないこと以外は実施
例39と同様にして廃液の処理を行った。試験の結果を
表8に示す。 比較例7 実施例40において、凝集剤を用いないこと以外は実施
例40と同様にして廃液の処理を行った。試験の結果を
表8に示す。 比較例8 実施例41において、凝集剤を用いないこと以外は実施
例41と同様にして廃液の処理を行った。試験の結果を
表8に示す。以上に述べてきた実施例以外にも、本発明
にしたがって廃水処理剤と無機アルミニウム凝集剤、場
合によりさらに有機高分子凝集剤を各種組み合わせて用
いることにより、同様に廃水を浄化することができる。
例38と同様にして廃液の処理を行った。試験の結果を
表8に示す。 比較例6 実施例39において、凝集剤を用いないこと以外は実施
例39と同様にして廃液の処理を行った。試験の結果を
表8に示す。 比較例7 実施例40において、凝集剤を用いないこと以外は実施
例40と同様にして廃液の処理を行った。試験の結果を
表8に示す。 比較例8 実施例41において、凝集剤を用いないこと以外は実施
例41と同様にして廃液の処理を行った。試験の結果を
表8に示す。以上に述べてきた実施例以外にも、本発明
にしたがって廃水処理剤と無機アルミニウム凝集剤、場
合によりさらに有機高分子凝集剤を各種組み合わせて用
いることにより、同様に廃水を浄化することができる。
【0040】
【表8】
【発明の効果】本発明はエマルジョン又はラテックスを
含有する廃液にCaO−MgO−SiO2系化合物から
なる熱分解生成物あるいはCaO−MgO−SiO2系
化合物からなる熱分解生成物と鉄塩及びマグネシウム塩
からなる群から選ばれた少なくとも1つの金属塩の混合
物を添加混合した後更にアルミニウム系無機凝集剤又は
アルミニウム系無機凝集剤と高分子凝集剤を添加すると
いう一連の廃液処理法を実施することにより、白濁色の
原因物質である樹脂分を凝集させて除去するか又は濾過
装置を用いて凝集物を分離することにより無色透明な溶
液とすると同時にCOD、T−N、P2O5成分について
も優れた除去性能を有する廃液処理法である。なお、本
処理方法は腐敗したエマルジョン又はラテックス含有廃
液についても優れた除去性能を有する。更に本発明の効
果を詳しく述べると廃液処理剤を添加後アルミニウム系
無機凝集剤又はアルミニウム系無機凝集剤と高分子凝集
剤を添加することにより生成する凝集フロックがより強
固な結合力を有し、かつ大きな凝集物を生成する。その
ために凝集物の沈降速度も速いので処理装置の大きさも
小さくてよく、又脱水性もよいので分離されたスラッジ
中の含水率も低く、よってスラッジの生成量も一段と少
くなる。又、粉末のアルミニウム系無機凝集剤を用いる
場合には予め廃液処理剤に混合しておいてもよい。更に
上澄液又は処理液のpHは勿論中性で、pH処理工程が
必要なくCOD成分の除去率も高いといった従来の処理
方法にはない、いくつもの優れた特徴を有しており、工
業的利用価値は極めて大きい。
含有する廃液にCaO−MgO−SiO2系化合物から
なる熱分解生成物あるいはCaO−MgO−SiO2系
化合物からなる熱分解生成物と鉄塩及びマグネシウム塩
からなる群から選ばれた少なくとも1つの金属塩の混合
物を添加混合した後更にアルミニウム系無機凝集剤又は
アルミニウム系無機凝集剤と高分子凝集剤を添加すると
いう一連の廃液処理法を実施することにより、白濁色の
原因物質である樹脂分を凝集させて除去するか又は濾過
装置を用いて凝集物を分離することにより無色透明な溶
液とすると同時にCOD、T−N、P2O5成分について
も優れた除去性能を有する廃液処理法である。なお、本
処理方法は腐敗したエマルジョン又はラテックス含有廃
液についても優れた除去性能を有する。更に本発明の効
果を詳しく述べると廃液処理剤を添加後アルミニウム系
無機凝集剤又はアルミニウム系無機凝集剤と高分子凝集
剤を添加することにより生成する凝集フロックがより強
固な結合力を有し、かつ大きな凝集物を生成する。その
ために凝集物の沈降速度も速いので処理装置の大きさも
小さくてよく、又脱水性もよいので分離されたスラッジ
中の含水率も低く、よってスラッジの生成量も一段と少
くなる。又、粉末のアルミニウム系無機凝集剤を用いる
場合には予め廃液処理剤に混合しておいてもよい。更に
上澄液又は処理液のpHは勿論中性で、pH処理工程が
必要なくCOD成分の除去率も高いといった従来の処理
方法にはない、いくつもの優れた特徴を有しており、工
業的利用価値は極めて大きい。
Claims (5)
- 【請求項1】 重合体系エマルジョン又はラテックスを
含有する廃液にCaO−MgO−SiO2系化合物から
なる熱分解生成物と、アルミニウム系無機凝集剤又はア
ルミニウム系無機凝集剤と高分子凝集剤を混合し、該廃
液中の樹脂を主成分とする粒子を凝集分離させることを
特徴とする廃液の処理方法。 - 【請求項2】 重合体系エマルジョン又はラテックスを
含有する廃液にCaO−MgO−SiO2系からなる熱
分解生成物と鉄塩及びマグネシウム塩からなる群から選
ばれた少なくとも1つの金属塩との混合組成物と、アル
ミニウム系無機凝集剤又はアルミニウム系無機凝集剤と
高分子凝集剤を混合し、該廃液中の樹脂を主成分とする
粒子を凝集分離させることを特徴とする廃液の処理方
法。 - 【請求項3】 熱分解時の生成物が CaO:50〜70重量%、 MgO:20〜45重量%、 SiO2:1〜10重量%の関係を有し、かつ CaO/MgO(重量比)>1 MgO/SiO2(重量)>1及び CaO+MgO+SiO2>80重量% のいずれをも満足する組成を有することを特徴とする請
求項1又は請求項2に記載の廃液の処理方法。 - 【請求項4】 重合体系エマルジョン又はラテックスは
酢酸ビニル重合体系エマルジョン、アクリル酸エステル
重合体系エマルジョン、スチレン重合体系エマルジョ
ン、クロロプレン重合体系ラテックス、エチレン−酢酸
ビニル共重合体系エマルジョン、ウレタン樹脂系エマル
ジョン、ブタジエン重合体系ラテックス、塩化ビニル重
合体系エマルジョン、塩化ビニリデン重合体系エマルジ
ョン、エポキシ樹脂系エマルジョン、アクリロニトリル
重合体系エマルジョン、アクリロニトリル−スチレン共
重合体系エマルジョン、酢酸ビニル系−アクリル酸エス
テル共重合体系エマルジョン、酢酸ビニル−ネオデカン
酸ビニルエステル共重合体系エマルジョン、スチレン−
アクリル酸エステル共重合体系エマルジョン、スチレン
−ブタジエン共重合体系エマルジョン、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体系エマルジョン、アクリロニトリル−
スチレン−ブタジエン共重合体糸ラテックス、メチルメ
タクリレート−スチレン−ブタジエン共重合体系エマル
ジョン、天然ゴム系ラテックスを一種類以上含有するこ
とを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の廃液の処
理方法。 - 【請求項5】 硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、塩化第一鉄、
塩化第二鉄、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウムから
選ばれる1種以上の鉄塩又はマグネシウム塩を使用する
ことを特徴とする請求項2に記載の廃液の処理方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP6382891A JPH07106355B2 (ja) | 1990-03-06 | 1991-03-06 | 廃液の処理方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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JP2-52634 | 1990-03-06 | ||
JP6382891A JPH07106355B2 (ja) | 1990-03-06 | 1991-03-06 | 廃液の処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04363192A JPH04363192A (ja) | 1992-12-16 |
JPH07106355B2 true JPH07106355B2 (ja) | 1995-11-15 |
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---|---|---|---|
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CN104017217B (zh) * | 2014-06-09 | 2016-06-15 | 锦西化工研究院有限公司 | 一种提高聚硫橡胶生产中水洗工序效率的方法 |
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KR102697862B1 (ko) * | 2019-08-16 | 2024-08-23 | 주식회사 엘지화학 | 비닐시안 화합물-공액디엔 화합물-방향족 비닐 화합물 그라프트 공중합체의 제조방법 및 이 그라프트 공중합체를 포함하는 열가소성 수지 조성물 |
KR102697861B1 (ko) * | 2019-08-16 | 2024-08-22 | 주식회사 엘지화학 | 비닐시안 화합물-공액디엔 화합물-방향족 비닐 화합물 그라프트 공중합체의 제조방법 및 이 그라프트 공중합체를 포함하는 열가소성 수지 조성물 |
-
1991
- 1991-03-06 JP JP6382891A patent/JPH07106355B2/ja not_active Expired - Fee Related
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