JP3216663B2 - 廃液の処理方法 - Google Patents

廃液の処理方法

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  • Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は繊維加工、塗料、紙、接
着剤、合成樹脂、ゴムなどに多量に使用されている重合
体系エマルジョン(以下、エマルジョンと記述する。)
またはラテックスの製造あるいは使用の際に排出される
廃液の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年エマルジョンまたはラテックスは繊
維加工、塗料、紙、接着剤、合成樹脂、ゴムなどに多量
に使用されている。エマルジョンまたはラテックスの製
造、貯蔵、配合、加工、使用等の工程から排出される廃
液そのものは白濁色を呈しており、またこれらの工程の
装置、容器、配管類に残留あるいは付着したエマルジョ
ンまたはラテックスを水等で洗浄する際に生ずる廃液も
濃度によって程度の差はあるが同様に白濁色を呈してい
る。
【0003】エマルジョンまたはラテックスを含有する
これらの廃液は、主成分としての合成高分子あるいは天
然高分子である樹脂分と、界面活性剤の一種である乳化
剤とからなる数ミクロン以下の微細な粒子が水中に安定
に懸濁しているものである。かかるエマルジョンまたは
ラテックスを含有する廃液は、白濁色を呈しかつその化
学的酸素要求量(以下、CODと記述する。)も許容値
を大幅に超えているので、そのまま下水や河川に放流す
ることは水質汚染の問題を生じ、公害防止の観点からこ
れらの廃液の処理方法を確立することが急務になってい
る。
【0004】従来このようなエマルジョンまたはラテッ
クスを含有する廃液を処理する方法としては希釈法、凝
集法、焼却法、活性汚泥法などが一般的に採用されてい
る。例えば、希釈法では多量の水で希釈するかあるいは
少量の酸、アルカリを併用するが、単に白濁色を消した
だけであり、合成高分子と乳化剤とからなる物質は全く
除去されていない。このような状態で放流すると合成高
分子と乳化剤がCODを高め、水質を著しく悪化させ
る。
【0005】また、特開昭50−117687号公報の
ベントナイトおよび無機質凝集剤を添加し、次いで有機
高分子系凝集剤を添加する方法、特公昭51−4434
3号公報の特殊な陽イオン性電荷を有する水性分散体を
使用する方法、特公昭52−9558号公報のラテック
ス含有廃液のpHを調整し、樹脂分を分離後空気攪拌条
件下で無機沈降剤を添加してフロックを形成させ、沈降
分離する方法等が提案されているが、いずれの方法も満
足できる結果を与えるものではない。
【0006】焼却法は、エマルジョンまたはラテックス
を含有する廃液を適当な焼却設備で燃焼させる方法であ
るが、多大な熱エネルギーが必要であり、また燃焼排ガ
ス中に有害物質が含有される懸念もあって二次公害を生
じる恐れがある。
【0007】活性汚泥法は、エマルジョンまたはラテッ
クッスを含有する廃液中の樹脂分や乳化剤を微生物の作
用によって分解する方法であるが、完全に分解させよう
とすると処理時間が長くなり大規模な設備を必要とす
る。また、エマルジョンまたはラテックスの成分によっ
ては毒性のために高濃度の廃液には適用し難いという欠
点がある。さらに、活性汚泥の曝気工程から悪臭を発生
する場合には二次公害の恐れがある。一般に、活性汚泥
法から発生するスラッジは量が多くて含水率も高いこと
が多く、このスラッジの処理方法が課題になってくる。
【0008】このような従来の処理方法の課題を解決す
るために、本出願人は先に特開平2−111407号公
報においてCaO−MgO−SiO2 系の熱分解生成物
と鉄塩またはマグネシウム塩からなる金属塩との混合物
によって、エマルジョンまたはラテックスを含有する廃
液を処理する方法を提案している。また、特願平3−6
3828号明細書において、CaO−MgO−SiO2
系の熱分解生成物の単独物あるいはこの熱分解生成物と
鉄塩またはマグネシウムからなる金属塩との混合物に、
アルミニウム系無機凝集剤と高分子系凝集剤を混合し、
これらによってエマルジョンまたはラテックッスを含有
する廃液を処理する方法を提案している。さらに、特願
平4−137454号明細書において、CaO−MgO
−SiO 2 系の熱分解生成物とアルミニウム系無機凝集
剤とからなる混合物に硼素化合物を混合し、この混合物
によってエマルジョンまたはラテックッスを含有する廃
液を処理する方法を提案している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本出願人が先に出願し
た特開平2−111407号公報、特願平3−6382
8号明細書、および特願平4−137454号明細書の
方法は、エマルジョンまたはラテックスを含有する廃液
の処理には極めて有効である。しかし主成分となるCa
O−MgO−SiO2 系の熱分解生成物は、CaC
3 、MgCO3 、硅石などの原料を高温で焼成−熱分
解し、さらに粉砕して製造されるものである。従って、
焼成−熱分解の工程が必要であり、焼成−熱分解の条
件、粉砕条件等により品質のバラツキ生じやすく、これ
が廃液の処理効果のばらつきにつながりやすいといった
欠点がある。
【0010】本願発明は、上記の方法の特長を生かし、
CaO−MgO−SiO2 系の熱分解生成物の代わりと
なる、安価で品質のばらつきの小さい材料を使用するエ
マルジョンまたはラテックスを含有する廃液の処理方法
を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願発明は、本出願人が
先に出願した特開平2−111407号公報、特願平3
−63828号明細書、および特願平4−137454
号明細書の方法を使用する場合の品質の課題、経済性の
課題を解決する。本出願人は、エマルジョンまたはラテ
ックスを含有する廃液に本願発明の方法に使用する混合
物を添加することにより、懸濁状態で存在する樹脂分が
分離され、白濁色の廃液が容易に無色透明に清澄化で
き、CODも大幅に低下し、処理後排水のpHも10以
下となり、また処理によって発生したスラッジの色は白
色もしくは白色に近い色であることを見出し本願発明を
完成した。
【0012】即ち、本願発明の要旨は、重合体系エマル
ジョンもしくはラテックスを含有する廃液に、生石灰
または酸化マグネシウムと、硫酸アルミニウムを主成
分とする物質、鉄塩またはマグネシウム塩の中の少なく
とも一つとを混合してなる処理材を添加し、該廃液中の
樹脂を主成分とする粒子を凝集分離させることを特徴と
する廃液の処理方法、である。
【0013】本願発明の処理方法が適用できるエマルジ
ョンまたはラテックスは、前述の特開平2−11140
7号公報、特願平3−63828号明細書、および特願
平4−137454号明細書に記載されているとおり、
アクリル酸エステル重合体系エマルジョン、スチレン重
合体系エマルジョン、スチレン−アクリル酸エステル−
酢酸ビニル共重合体系エマルジョン、クロロプレン重合
体系エマルジョン、エチレン−酢酸ビニル共重合体系エ
マルジョン、ウレタン樹脂系エマルジョン、ブタジエン
重合体系エマルジョン、塩化ビニル重合体系エマルジョ
ン、塩化ビニリデン重合体系エマルジョン、エポキシ樹
脂系エマルジョン、アクリロニトリル重合体系エマルジ
ョン、アクリロニトリル−スチレン共重合体系エマルジ
ョン、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体系エマ
ルジョン、酢酸ビニル−ベオバ(Vinyl versatic aci
d )共重合体系エマルジョン、スチレン−アクリル酸エ
ステル共重合体系エマルジョン、スチレン−ブタジエン
共重合体系エマルジョン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体系エマルジョン、メチルメタアクリレート−スチレ
ン−ブタジエン共重合体系エマルジョン、アクリロニト
リル−スチレン−ブタジエン共重合体系ラテックス、天
然ゴムラテックスなどを一種以上含有する廃液である。
【0014】本願発明では処理材として重合体系エマル
ジョンもしくはラテックスを含有する廃液に、生石灰
または酸化マグネシウムと、硫酸アルミニウムを主成
分とする物質、鉄塩またはマグネシウム塩とを混合して
得られる混合物を使用する。次に、本願発明に使用する
処理材の各成分について説明する。生石灰は特に限定さ
れないが、コスト等を考慮すると鉄鋼用、公害処理用等
に使用されている工業用が好ましく、粉末状で使用する
が純度あるいは有効濃度を予め確認しておく必要があ
る。
【0015】酸化マグネシウムは、海水からの水酸化マ
グネシウムあるいは天然のマグネサイト鉱を400℃〜
800℃の温度で焼成した軽焼マグネシアもしくはカ焼
マグネシアと呼ばれる活性の高いものが好ましい。
【0016】硫酸アルミニウムを主成分とする物質とし
ては、特に限定されないが、コスト等を考慮すると硫酸
バンドと呼ばれている工業用が好ましく、粉末状あるい
は水溶液状で使用するが純度あるいは有効濃度を予め確
認しておく必要がある。鉄塩またはマグネシウム塩は、
水溶性であればいかなるものでもよいが、排水としての
基準や入手の容易さから硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、塩化
マグネシウムおよび硫酸マグネシウムが好ましい。
【0017】処理材における生石灰または酸化マグネシ
ウム、硫酸アルミニウムを主成分とする物質、鉄塩また
はマグネシウム塩の配合比率は、処理対象のエマルジョ
ンまたはラテックスを含有する廃液の種類および濃度、
さらには処理後の二次処理の有無によって変える必要が
あるが通常下記の範囲である。
【0018】・生石灰:硫酸アルミニウムを主成分とす
る物質(固形分基準)+鉄塩+マグネシウム塩=1:9
〜4:6(重量比) ・酸化マグネシウム:硫酸アルミニウムを主成分とする
物質(固形分基準)+鉄塩+マグネシウム塩=2:8〜
9:1(重量比)
【0019】生石灰と酸化マグネシウムは単独または任
意の割合で配合して使用することができる。また、硫酸
アルミニウムを主成分とする物質、鉄塩またはマグネシ
ウム塩はそれぞれ単独あるいは任意に配合して使用する
ことができる。
【0020】本願発明に使用する処理材の処理対象の廃
液への添加割合は、処理対象の廃液の種類および濃度、
さらには処理後の二次処理の有無によって変える必要が
あるが、通常廃液中の樹脂分重量に対して0.1〜1.
5倍重量である。
【0021】また本願発明において、特願平3−638
28号明細書に記載のように、無機凝集剤またあ高分子
系凝集剤を併用すると好ましい結果が得られる。処理剤
の廃液への添加は、バッチ式あるいは連続式のいずれの
方式も採用できる。
【0022】この処理材を処理対象の廃液に添加して所
定時間攪拌することにより、処理材の固体粒子表面およ
び処理材が水中で反応して生成した固体粒子表面に、樹
脂分を吸着凝集させる。生成した凝集物の沈降分離性は
極めて良好なため、短時間の静置で無色透明かあるいは
それに近い上澄液と樹脂分を含有した下相が得られる。
下相を慣用の濾過方法で分離すると無色透明かあるいは
それに近い濾液が得られる。工業的な濾過方法としては
フィルタープレスや遠心分離機が用いられる。本願発明
の処理方法によって得られた上澄液および濾液は、透明
度が高く且つCODも大幅に低下しているので、そのま
まあるいはpH調整などの二次処理後放流してよい。
【0023】
【作用】エマルジョンまたはラテックスを含有する廃液
のpHは通常7前後であり、廃液の中に懸濁している樹
脂分は乳化剤と共に安定して分散している。エマルジョ
ンまたはラテックスを構成している粒子の大きさは0.
1〜5μmの非常に微細な粒子であり、水中に30pp
m以上存在すると白濁色を呈する。
【0024】生石灰または酸化マグネシウムと硫酸アル
ミニウムを主成分とする物質、鉄塩またはマグネシウム
塩とからなる混合物を処理材としてエマルジョンまたは
ラテックスを含有する廃液に添加すると、処理材の固体
粒子および処理材が水中での反応して生成した固体粒子
は、白濁の原因物質である粒子の吸着凝集剤として有効
に作用し、粒子の乳化状態を破壊し、樹脂分と界面活性
剤の一種である乳化剤を吸着凝集して大きな凝集物(フ
ロック)を形成する。
【0025】
【実施例】
実施例1 A社工場から排出するスチレン−アクリル酸エステル−
酢酸ビニル共重合体系エマルジョンを含有する白濁色の
廃液1000ミリリットルをコニカルビーカーに採り、
生石灰2.5gと硫酸アルミニウムを主成分とする物資
として工業用硫酸バンド5.0gおよび鉄塩として硫酸
第二鉄2.5gを攪拌しながら添加し、室温で30分間
攪拌した。次いでアニオン系高分子凝集剤の0.1%水
溶液5ミリリットルを添加、混合した。その後、分析用
A濾紙を用いて自然濾過を行い、濾液の透明度、pHお
よびCODを測定した。
【0026】使用したスチレン−アクリル酸エステル−
酢酸ビニル共重合体系エマルジョンを含有する廃液の樹
脂分濃度(固形分濃度)は1.0%であった。結果を表
1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】CODはJIS−K102「工業排水試験
方法」に従い、100℃における過マンガン酸カリウム
による酸素消費量(CODMn)により測定した。透明
度は、上澄液を内径32mmで底部に十字の標字のつい
たメスシリンダーに入れ、標字が見えるまでの上澄液の
高さ(cm)から求めた。また、目視により上澄液の状
態を下記のように評価した。 ◎:完全に透明。 ○:ほんの少し濁りがある。 △:濁りはあるが透明感がある。 ×:濁っていて透明感がない。
【0029】実施例2 アクリロニトリル重合体系エマルジョン含有廃液を水で
希釈し、樹脂分濃度を1%に調製した白濁色の廃液10
00ミリリットルをコニカルビーカーに採り、生石灰
3.0gと硫酸アルミニウムを主成分とする物資として
工業用硫酸バンド6.0gおよび鉄塩として硫酸第二鉄
1.0gを攪拌しながら添加し、室温で30分間攪拌し
た。その後、分析用A濾紙を用いて自然濾過を行い、濾
液の透明度、pHおよびCODを測定した。結果を表1
に示す。
【0030】実施例3 エチレン−酢酸ビニル共重合体系エマルジョン含有廃液
を水で希釈し、樹脂分濃度を1%に調製した白濁色の廃
液1000ミリリットルをコニカルビーカーに採り、生
石灰3.5gと硫酸アルミニウムを主成分とする物資と
して工業用硫酸バンド5.5gおよび鉄塩として硫酸第
一鉄1.0gを攪拌しながら添加し、室温で30分間攪
拌した。次いでカチオン系高分子凝集剤の0.1%水溶
液5ミリリットルを添加、混合した。その後、分析用A
濾紙を用いて自然濾過を行い、濾液の透明度、pHおよ
びCODを測定した。結果を表1に示す。
【0031】実施例4 実施例1で使用したスチレン−アクリル酸エステル−酢
酸ビニル共重合体系エマルジョンを含有する白濁色の廃
液1000ミリリットルをコニカルビーカーに採り、生
石灰3.0gと硫酸アルミニウムを主成分とする物資と
して工業用硫酸バンド7.0gを攪拌しながら添加し、
室温で30分間攪拌した。次いでアニオン系高分子凝集
剤の0.1%水溶液5ミリリットルを添加、混合した。
その後、分析用A濾紙を用いて自然濾過を行い、濾液の
透明度、pHおよびCODを測定した。結果を表1に示
す。
【0032】実施例5 実施例1で使用したスチレン−アクリル酸エステル−酢
酸ビニル共重合体系エマルジョンを含有する白濁色の廃
液1000ミリリットルをコニカルビーカーに採り、生
石灰2.5gと硫酸アルミニウムを主成分とする物資と
して市販の硫酸バンド水溶液(固形分濃度40%)1
0.0ミリリットルおよび鉄塩として硫酸第二鉄2.5
gとを攪拌しながら添加し、室温で30分間攪拌した。
次いでアニオン系高分子凝集剤の0.1%水溶液5ミリ
リットルを添加、混合した。その後、分析用A濾紙を用
いて自然濾過を行い、濾液の透明度、pHおよびCOD
を測定した。結果を表1に示す。
【0033】実施例6 実施例1で使用したスチレン−アクリル酸エステル−酢
酸ビニル共重合体系エマルジョンを含有する白濁色の廃
液1000ミリリットルをコニカルビーカーに採り、軽
焼マグネシア6.3gと硫酸アルミニウムを主成分とす
る物資として工業用硫酸バンド1.0gおよび鉄塩とし
て硫酸第二鉄2.7gを攪拌しながら添加し、室温で3
0分間攪拌した。次いでアニオン系高分子凝集剤の0.
1%水溶液5ミリリットルを添加、混合した。その後、
分析用A濾紙を用いて自然濾過を行い、濾液の透明度、
pHおよびCODを測定した。結果を表1に示す。
【0034】実施例7 実施例1で使用したスチレン−アクリル酸エステル−酢
酸ビニル共重合体系エマルジョンを含有する白濁色の廃
液1000ミリリットルをコニカルビーカーに採り、軽
焼マグネシア8.0gと鉄塩として硫酸第一鉄2.0g
を攪拌しながら添加し、室温で30分間攪拌した。次い
でアニオン系高分子凝集剤の0.1%水溶液5ミリリッ
トルを添加、混合した。その後、分析用A濾紙を用いて
自然濾過を行い、濾液の透明度、pHおよびCODを測
定した。結果を表1に示す。
【0035】実施例8 実施例1で使用したスチレン−アクリル酸エステル−酢
酸ビニル共重合体系エマルジョンを含有する白濁色の廃
液1000ミリリットルをコニカルビーカーに採り、生
石灰2.5gと硫酸アルミニウムを主成分とする物資と
して工業用硫酸バンド5.0gおよびマグネシウム塩と
して塩化マグネシウム2.5gを攪拌しながら添加し、
室温で30分間攪拌した。次いでアニオン系高分子凝集
剤の0.1%水溶液5ミリリットルを添加、混合した。
その後、分析用A濾紙を用いて自然濾過を行い、濾液の
透明度、pHおよびCODを測定した。結果を表1に示
す。
【0036】比較例1 実施例1において、生石灰を添加しない以外は実施例1
と同様に濾液を調製し、実施例1と同様に測定を行っ
た。結果を表2に示す。
【0037】
【表2】
【0038】比較例2 実施例1で使用した白濁色の廃液1000ミリリットル
をコニカルビーカーに採り、生石灰5.0gを攪拌しな
がら添加し、室温で30分間攪拌した。次いでアニオン
系高分子凝集剤の0.1%水溶液5ミリリットルを添
加、混合した。その後、分析用A濾紙を用いて自然濾過
を行い、濾液の透明度、pHおよびCODを測定した。
結果を表2に示す。
【0039】比較例3 実施例1で使用した白濁色の廃液1000ミリリットル
をコニカルビーカーに採り、アニオン系高分子凝集剤の
0.1%水溶液10ミリリットルを添加、混合し、室温
で30分間攪拌した。その後、分析用A濾紙を用いて自
然濾過を行い、濾液の透明度、pHおよびCODを測定
した。結果を表2に示す。
【0040】比較例4 実施例1において、生石灰を消石灰に変更した以外は実
施例1と同様に濾液を調製し、実施例1と同様に測定を
行った。結果を表2に示す。
【0041】比較例5 実施例6において、軽焼マグネシアを水酸化マグネシウ
ムに変更した以外は実施例6と同様に濾液を調製し、実
施例6と同様に測定を行った。結果を表2に示す。
【0042】
【発明の効果】本出願人は、エマルジョンまたはラテッ
クスを含有する廃液を処理する方法として、先に特開平
2−111407号公報、特願平3−63828号明細
書および特願平4−137454号明細書として、Ca
O−MgO−SiO2 系の熱分解生成物と鉄塩またはマ
グネシウム塩からなる金属塩との混合物を該廃液に添加
する方法、さらにこの混合物にアルミニウム系無機凝集
剤またはアルミニウム系無機凝集剤と高分子凝集剤を混
合して該廃液に添加する方法、CaO−MgO−SiO
2 系の熱分解生成物とアルミニウム系無機凝集剤、水溶
性硼酸化合物とを混合して該廃液に添加する方法を提案
している。
【0043】本願発明は、前述の一連の発明において処
理剤の構成成分として使用するCaO−MgO−SiO
2 系の熱分解生成物に代わる材料を見出して完成したも
のである。即ち、エマルジョンまたはラテックスを含有
する廃液処理に、生石灰または酸化マグネシウムと硫酸
アルミニウムを主成分とする物質、硫酸第一鉄、硫酸第
二鉄などの鉄塩、または塩化マグネシウム、硫酸マグネ
シウムなどのマグネシウム塩とを混合してなる処理剤を
添加すると、CaO−MgO−SiO2 系の熱分解生成
物を構成成分とする前述の発明の場合と同様に、該廃液
の白濁色の原因物質である樹脂を主成分とする粒子は凝
集分離されて該廃液は無色透明な処理液になり、COD
についても大幅に除去される。
【0044】さらに、CaO−MgO−SiO2 系の熱
分解生成物を含有する前述の発明の場合、CaO−Mg
O−SiO2 系の熱分解生成物は高温における焼成−熱
分解の工程と、粉砕の工程を経て製造されるので品質が
安定せず、処理効果にばらつきを生ずる懸念があった
が、本願発明の方法に使用する処理材は、原料の入荷別
に処理効果を検査することなく安定して廃液を処理する
ことができる。また、処理後のスラッジは白色もしくは
白色に近く、処理液の上澄液は比較的中性域に近いので
pH値に関して二次公害の恐れはない。
【0045】以上のように、本願発明の方法は従来の方
法に比較して処理効果、処理の簡便さ、処理コストに優
れており、産業上の利用価値は極めて大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−363192(JP,A) 特開 平5−285483(JP,A) 特開 昭50−159149(JP,A) 特開 昭55−137084(JP,A) 特開 昭52−77454(JP,A) 特開 昭52−71538(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/52 - 1/56 B01D 17/05 B01D 21/01

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合体系エマルジョンもしくは
    ラテックスを含有する廃液に、生石灰または酸化マグ
    ネシウムと、硫酸アルミニウムを主成分とする物質、
    鉄塩またはマグネシウム塩とを混合してなる処理材を添
    加し、該廃液中の樹脂を主成分とする粒子を凝集分離さ
    せることを特徴とする廃液の処理方法。
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