JPH10165713A - 汚濁液の処理方法 - Google Patents

汚濁液の処理方法

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JPH10165713A
JPH10165713A JP8327169A JP32716996A JPH10165713A JP H10165713 A JPH10165713 A JP H10165713A JP 8327169 A JP8327169 A JP 8327169A JP 32716996 A JP32716996 A JP 32716996A JP H10165713 A JPH10165713 A JP H10165713A
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inorganic
acid
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alkaline earth
contaminated liquid
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JP8327169A
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Inventor
Yoshihiro Mitani
佳裕 三谷
Hiroshi Onodera
浩 小野寺
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Fuji Chemical Co Ltd
Original Assignee
Fuji Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 凝集物の脱水性がよく処理作業を迅速に行う
ことのできる汚濁液の処理方法を提供すること。 【解決手段】 汚濁液(固形分は4.5wt%)1リッ
トルにつき、75%硫酸19g、3号ケイ酸ソーダ20
g、消石灰15gをこの順に添加し、その後5分間撹拌
したあと、この汚濁液のうち500mlを用いて以下の
脱水試験を行った。即ち、吸引ビンに直径12.5cm
のヌッチェを取り付け、濾紙を用いて吸引濾過を行い、
そのときの濾過完了時間を測定した。その結果、従来と
比較して濾過完了時間が約半分に短縮化された。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、汚濁液(河川湖沼
等の汚泥、工場廃水、上水処理施設から排出される凝集
汚泥など)を処理する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、河川湖沼等の汚泥、工場
廃水、上水処理施設で処理される前の未処理水などのよ
うに、細かい固形物が浮遊又は沈降している汚濁液を処
理する方法としては、凝集剤を投入し攪拌することによ
り細かい固形物を凝集させて粗大フロックとし、これを
濾過器等により液体と凝集物とに分離する方法が知られ
ている。
【0003】上記凝集剤としては、例えば、ポリアクリ
ルアミドなどの有機高分子凝集剤が知られている。しか
し、このような有機高分子凝集剤を用いた場合には、凝
集物を回収した後の液体中にこの凝集剤が混入している
ことがあり、安全性が問題になるおそれがあった。
【0004】一方、例えば無機系凝集剤も知られてお
り、このような無機系凝集剤を用いた場合には、処理し
た液体の安全性が高いという利点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例え
ば、汚濁液に無機系凝集剤として消石灰を添加し攪拌し
たあと脱水したり、あるいは汚濁液に無機系凝集剤とし
て活性ケイ酸ゾルを単独で添加し攪拌したあと脱水した
りする方法が採られていたが、いずれも脱水が完了する
までに要する時間が長く、作業性がよくないという問題
があった。
【0006】本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
り、凝集物の脱水性がよく処理作業を迅速に行うことの
できる汚濁液の処理方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段、発明の実施の形態及び発
明の効果】上記課題を解決するため、本発明の汚濁液の
処理方法うち、第1の方法は、汚濁液に対して、無機
酸、ケイ酸(又はその塩)及び無機アルカリ土類化合物
を添加した後、脱水して凝集物を回収することを特徴と
する。
【0008】第2の方法は、汚濁液に対して、無機酸及
びケイ酸(又はその塩)から調製したシリカゾル及び無
機アルカリ土類化合物を添加した後、脱水して凝集物を
回収することを特徴とする。第3の方法は、汚濁液に対
して、無機酸及び無機アルカリ土類化合物を添加した
後、脱水して凝集物を回収することを特徴とする。
【0009】本発明は、河川湖沼等の汚泥、工場廃水、
上水処理施設から排出される凝集汚泥などのような汚濁
液を処理する方法である。本発明において使用可能な無
機酸は、特に限定しないが、例えば硝酸、塩酸、硫酸、
リン酸などが挙げられ、このうち硝酸、塩酸、硫酸が好
ましい。無機酸の使用量は、特に限定しないが、例えば
硝酸(61%硝酸)の使用量は汚濁液1リットルに対し
て5〜50g、好ましくは15〜40gであり、塩酸
(36%)の使用量は汚濁液1リットルに対して5〜5
0g、好ましくは15〜40gであり、硫酸(75%硫
酸)の使用量は、汚濁液1リットルに対して3〜30
g、好ましくは8〜19gである。
【0010】また、ケイ酸塩は、特に限定しないが、例
えばケイ酸アルカリ(ケイ酸ソーダ、ケイ酸カリウムな
ど)、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸
鉄(II)などが挙げられる。ケイ酸又はその塩の使用量
は、特に限定しないが、例えばケイ酸アルカリの使用量
は、JIS3号ケイ酸ソーダ(溶液)を用いた場合には
汚濁液1リットルに対して5〜50g、好ましくは10
〜25gである。
【0011】また、シリカゾルは、粒子の大きさがコロ
イドレベルであるシリカが溶液中で沈降せず安定に分散
しているものであり、例えば、無機酸水溶液などの酸中
にケイ酸アルカリなどのケイ酸塩を添加することにより
得られるシリカゾル(以下これを「活性ケイ酸ゾル」と
いう)や、ケイ酸塩を酸で分解し電解透析することによ
り得られるシリカゾルや、ケイ酸メチル、ケイ酸エチ
ル、硫化ケイ素、四塩化ケイ素等の加水分解により得ら
れるシリカゾルや、シリカゲルを解膠して得られるシリ
カゾル、ケイ酸塩をイオン交換樹脂に通すことにより得
られるシリカゾルなどが挙げられる。このシリカゾルの
使用量は、特に限定しないが、例えば汚濁液中の固形分
重量に対するシリカゾル中のシリカ重量割合が0.5〜
20%、好ましくは2〜15%となるように用いる。
【0012】本発明において使用可能な無機アルカリ土
類化合物は、特に限定しないが、例えば、水酸化カルシ
ウム、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウ
ム、塩化カルシウム、水酸化マグネシウム、塩化マグネ
シウム、及びセメントスラグ系化合物からなる群より選
ばれた1種又は2種以上の化合物であることが好まし
く、特に良好な脱水性が得られる点で水酸化カルシウム
(消石灰)が好ましい。無機アルカリ土類化合物の使用
量は、特に限定しないが、例えば消石灰の場合には汚濁
液1リットルに対して1〜50g、好ましくは3〜20
gであり、セメントスラグ系化合物を用いた場合には1
〜50g、好ましくは1〜20gである。なお、セメン
トスラグ系化合物としては、例えば、ポルトランドセメ
ント、スラグセメント、スラグ、フライアッシュ(酸化
カルシウム等の無機アルカリ土類化合物を含む)等が挙
げられる。
【0013】本発明の第1の方法においてケイ酸(又は
その塩)及び無機アルカリ土類化合物を添加する代わり
に、上記セメントスラグ系化合物を添加してもよい。こ
のようなセメントスラグ系化合物は、酸化カルシウム等
の無機アルカリ土類化合物のほか、ケイ酸が含まれてい
る。セメントスラグ系化合物の使用量は、特に限定しな
いが、例えば5〜50g、好ましくは10〜30gであ
る。
【0014】本発明において、凝集物が生成するメカニ
ズムは明らかではないが、上記第1又は第2の方法で
は、汚濁液中の不溶性物質に活性ケイ酸ゾル(汚濁液中
で無機酸とケイ酸(又はその塩)とが反応して生成して
もよいし、添加前に予め調製されていてもよい)が付着
して粗大フロックが生成したり、あるいは活性ケイ酸ゾ
ル粒子と不溶性物質との間の荷電中和によりフロックが
生成したりすることにより、凝集が促進されると考えら
れる。また、無機アルカリ土類化合物を添加することに
よって、例えば自らが核となったフロックが生成した
り、濾過の際に濾過助剤となり得る物質となって脱水時
に取り扱いが容易になったりする等の役割を果たすと考
えられる。尚、第3の方法については、メカニズムは現
在のところ不明である。
【0015】本発明の汚濁液の処理方法によれば、従来
の無機系凝集剤を用いた場合と比べて、凝集物と液体と
の分離即ち脱水性が良好になる。このため、処理作業を
迅速に行うことができるという効果が得られる。尚、使
用する薬剤(無機酸、ケイ酸又はその塩、無機アルカリ
土類化合物)の種類や配合は、脱水により得られる凝集
物(ケーキ)を再利用するときの条件や脱水された水の
pH基準に合わせて設定してもよい。
【0016】
【実施例】
[実施例1〜19、比較例1〜10]神奈川県S浄水場
から採取した汚濁液(固形分は4.5wt%)1リット
ルにつき、表1に示した実施例1〜19、表2に示した
比較例1〜10の条件で実験を行った。
【0017】実施例1では塩化カルシウム2水塩、75
%硫酸、3号ケイ酸ソーダの順に、実施例2、3では塩
化カルシウム2水塩、75%硫酸、3号ケイ酸ソーダ、
消石灰の順に、実施例4〜17では75%硫酸、3号ケ
イ酸ソーダ、消石灰の順に、実施例18、19では75
%硫酸、消石灰の順に薬剤を添加した。各薬剤の添加量
については表1に示した。
【0018】また、比較例1〜4では75%硫酸、3号
ケイ酸ソーダの順に、比較例5、6では活性ケイ酸ゾ
ル、3号ケイ酸ソーダの順に、比較例7〜9では消石灰
のみを、比較例10は塩化カルシウム2水塩のみを添加
した。各薬剤の添加量については表2に示した。
【0019】なお、比較例5の活性ケイ酸ゾルは、3号
ケイ酸ソーダ35.0gに水35.0g添加したケイ酸
ソーダ水溶液と、水19.3gに62.5%硫酸16.
2gを添加した硫酸水溶液とを用意し、硫酸水溶液を攪
拌しながらその中にゆっくりとケイ酸ソーダ水溶液を添
加することによって調製した。また、比較例6の活性ケ
イ酸ゾルは、3号ケイ酸ソーダ52.5gに水52.5
g添加したケイ酸ソーダ水溶液と、水19.3gに6
2.5%硫酸16.2gを添加した硫酸水溶液とを用意
し、硫酸水溶液を攪拌しながらその中にゆっくりとケイ
酸ソーダ水溶液を添加することによって調製した。
【0020】上記各実施例及び各比較例において、各薬
剤を添加して次の薬剤を添加するまでの時間を1分と
し、ラボスターラーを用いて全工程を通じて一定の回転
数で撹拌した。また、すべての薬剤を添加し終えた後さ
らに5分間撹拌した。そして、薬剤混合時のpHを測定
し、その後、薬剤を添加した汚濁液のうち500mlを
用いて脱水試験を行った。即ち、吸引ビンに直径12.
5cmのヌッチェを取り付け、濾紙(5種A)を用いて
吸引濾過を行った。吸引はアスピレーターを用いて70
cmHgで吸引した。吸引時間は上限10分間とし、濾
液採取量、濾液のpH、及び濾過完了時間(脱水を始め
てからヌッチェ中で脱水ケーキがひび割れるまでの時
間)を測定した。その結果を下記表1、表2に示す。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】上記表1、2から明らかなように、各比較
例(硫酸+ケイ酸ソーダ、活性ケイ酸ゾル+ケイ酸ソー
ダ、消石灰単独、塩化カルシウム単独)では濾過採取量
が155〜345cc、濾過完了時間が10分以上であ
った。これに対して、各実施例(硫酸+ケイ酸ソーダ+
塩化カルシウム、硫酸+ケイ酸ソーダ+消石灰+塩化カ
ルシウム、硫酸+ケイ酸ソーダ+消石灰、硫酸+消石
灰)では濾過採取量が365〜400g、濾過完了時間
が310〜590秒(但し、実施例1のみ10分以上)
であった。
【0024】このように、上記各実施例の条件によれ
ば、上記各比較例に比べてケーキの脱水性がよく、汚濁
液の処理を短時間で終えることができることがわかっ
た。また、実施例11、17を除き中性域(pH6〜
8.5程度)での処理が可能なため作業性が向上した。
上記実施例のうち、特に実施例12、13は濾過完了時
間が極めて短く(5分強)、非常に優れた条件といえ
る。
【0025】なお、実施例1では濾液採取量は比較的多
かったものの濾過完了時間がやや長くなったが、これは
無機カルシウム化合物として塩化カルシウムを用いた場
合には消石灰を用いた場合に比べて若干脱水性が劣ると
考えられ、使用する汚濁液の性質によっては今回のよう
にやや性能が劣る場合もあると考えられる(無機カルシ
ウム化合物として塩化カルシウムを用いた場合でも良好
な結果が得られた例として、後述の実施例31〜34参
照)。
【0026】[実施例20〜30、比較例11]大阪市
D川から採取した汚濁液(固形分は8.5wt%)1リ
ットルにつき、表3に示した実施例20〜30、比較例
11の条件で実験を行った。実施例20〜22では活性
ケイ酸ゾル、消石灰の順に、実施例23〜28では塩化
カルシウム2水塩、活性ケイ酸ゾル、消石灰の順に、実
施例29ではフライアッシュ、活性ケイ酸ゾル、消石灰
の順に、実施例30ではポルトランドセメント、活性ケ
イ酸ゾルの順に薬剤を添加した。各薬剤の添加量につい
ては表3に示した。
【0027】また、比較例11では活性ケイ酸ゾルのみ
を添加した。その添加量については表3に示した。な
お、上記各実施例及び比較例で用いた活性ケイ酸ゾル
は、3号ケイ酸ソーダ35.0gに水25.0g添加し
たケイ酸ソーダ水溶液と、水41.3gに75%硫酸1
3.7gを添加した硫酸水溶液とを用意し、硫酸水溶液
を攪拌しながらその中にゆっくりとケイ酸ソーダ水溶液
を添加することによって調製した。
【0028】上記各実施例及び比較例において、各薬剤
を添加して次の薬剤を添加するまでの時間を1分とし、
ラボスターラーを用いて全工程を通じて一定の回転数で
撹拌した。また、すべての薬剤を添加し終えた後さらに
5分間撹拌した。そして、薬剤混合時のpHを測定し、
その後、薬剤を添加した汚濁液のうち500mlを用い
て脱水試験を行った。即ち、汚濁液を遠心式脱水機に投
入後、所定回転数で2分間脱水を行った。そのとき脱水
された水の量(脱水濾過水量)を測定した。その結果を
表3に示す。
【0029】
【表3】
【0030】上記表3から明らかなように、比較例11
(従来法、活性ケイ酸ゾル単独)では脱水濾過水量が2
40mlであったのに対して、上記各実施例(活性ケイ
酸ゾル+消石灰、活性ケイ酸ゾル+塩化カルシウム+消
石灰、活性ケイ酸ゾル+フライアッシュ、活性ケイ酸ゾ
ル+ポルトランドセメント)では脱水濾過水量が340
〜440mlであった。
【0031】また、実施例20と実施例24との対比、
実施例21と実施例25との対比、実施例22と実施例
26との対比から明らかなように、消石灰のほかに塩化
カルシウムを加えた場合(実施例24、25、26)の
方が脱水性が一層向上した。また、活性ケイ酸ゾルの添
加量が増加するにつれて脱水性が向上する傾向にあっ
た。
【0032】尚、実施例30ではポルトランドセメント
を使用したが、この場合には活性ケイ酸ゾルを添加した
時点でpHが8を超えていたため、消石灰は添加しなか
った。このとき得られた濾液は一連の試験の中で最も透
明であった。このように、上記各実施例の条件によれ
ば、上記比較例に比べてケーキの脱水性がよく、汚濁液
の処理を短時間で終えることができることがわかった。
また、中性域(pH7〜8.5)での処理が可能であ
り、作業性がよいことがわかった。
【0033】[実施例31〜38、比較例12〜16]
神奈川県S湖から採取した汚濁液(固形分は9wt%)
1リットルにつき、表4に示した実施例31〜38、比
較例12〜16の条件で実験を行った。実施例31〜3
4では活性ケイ酸ゾル、塩化カルシウム2水塩の順に、
実施例35〜38ではフライアッシュ、硫酸(酸側にp
Hを調整するために添加)の順に薬剤を添加した。各薬
剤の添加量については表4に示した。
【0034】また、比較例12〜16では活性ケイ酸ゾ
ルのみを添加した。添加量については表4に示した。な
お、上記各実施例及び各比較例で使用した活性ケイ酸ゾ
ルは、3号ケイ酸ソーダ35.0gに水25.0g添加
したケイ酸ソーダ水溶液と、水41.8gに75%硫酸
13.7gを添加した硫酸水溶液とを用意し、硫酸水溶
液を攪拌しながらその中にゆっくりとケイ酸ソーダ水溶
液を添加することによって調製した。
【0035】上記各実施例及び各比較例において、各薬
剤を添加して次の薬剤を添加するまでの時間を1分と
し、ラボスターラーを用いて全工程を通じて一定の回転
数で撹拌した。また、すべての薬剤を添加し終えた後さ
らに5分間撹拌した。そして、薬剤混合時のpHを測定
し、その後、薬剤を添加した汚濁液のうち500mlを
用いて脱水試験を行った。即ち、吸引ビンに直径12.
5cmのヌッチェを取り付け、濾紙(1番濾紙)を用い
て所定の吸引圧で吸引濾過を行った。吸引時間は上限1
0分間とし、濾液採取量及び濾過完了時間(脱水を始め
てからヌッチェ中で脱水ケーキがひび割れるまでの時
間)を測定した。その結果を表4に示す。
【0036】
【表4】
【0037】上記表4から明らかなように、各比較例
(従来法、活性ケイ酸ゾルのみ)では濾過採取量が35
0〜440ml、濾過完了時間が10分以上であったの
に対して、各実施例(活性ケイ酸ゾル+塩化カルシウ
ム、フライアッシュ+硫酸)では濾過採取量が440〜
465ml、濾過完了時間が317〜542秒であっ
た。
【0038】このように、上記各実施例の条件によれ
ば、上記各比較例に比べてケーキの脱水性がよく、汚濁
液の処理を短時間で終えることができることがわかっ
た。上記実施例のうち、特に実施例32は濾過完了時間
が極めて短く(5分強)、従来法に比べて非常に優れた
条件といえる。
【0039】[実施例39〜44]実施例1〜19、比
較例1〜10で用いた汚濁液につき、更に別の条件を検
討した。即ち、神奈川県S浄水場から採取した汚濁液
(固形分は4.5wt%)1リットルにつき、表5に示
した実施例39〜44の条件で実験を行った。
【0040】実施例39、40では61%硝酸、3号ケ
イ酸ソーダ、消石灰の順に、実施例41では36%塩
酸、3号ケイ酸ソーダ、消石灰の順に、実施例42〜4
4では活性ケイ酸ゾル、消石灰の順に薬剤を添加した。
各薬剤の添加量については表5に示した。
【0041】なお、実施例42の活性ケイ酸ゾルは、3
号ケイ酸ソーダ20gに水35.0g添加したケイ酸ソ
ーダ水溶液と、水8.9gに75%硫酸19.0gを添
加した硫酸水溶液とを用意し、硫酸水溶液を攪拌しなが
らその中にゆっくりとケイ酸ソーダ水溶液を添加するこ
とによって調製した。また、実施例43の活性ケイ酸ゾ
ルは、3号ケイ酸ソーダ20.0gに水35.0g添加
したケイ酸ソーダ水溶液と、水9.0gに61%硝酸3
0.0gを添加した硝酸水溶液とを用意し、硝酸水溶液
を攪拌しながらその中にゆっくりとケイ酸ソーダ水溶液
を添加することによって調製した。更に、実施例44の
活性ケイ酸ゾルは、3号ケイ酸ソーダ20.0gに水3
5.0g添加したケイ酸ソーダ水溶液と、水9.0gに
36%塩酸29.1gを添加した塩酸水溶液とを用意
し、塩酸水溶液を攪拌しながらその中にゆっくりとケイ
酸ソーダ水溶液を添加することによって調製した。
【0042】上記各実施例において、処理手順は上記実
施例1〜19の場合と同様の手順を採用した。即ち、上
記各実施例において、各薬剤を添加して次の薬剤を添加
するまでの時間を1分とし、ラボスターラーを用いて全
工程を通じて一定の回転数で撹拌した。また、すべての
薬剤を添加し終えた後さらに5分間撹拌した。
【0043】そして、薬剤混合時のpHを測定し、その
後、薬剤を添加した汚濁液のうち500mlを用いて脱
水試験を行った。即ち、吸引ビンに直径12.5cmの
ヌッチェを取り付け、濾紙(5種A)を用いて吸引濾過
を行った。吸引はアスピレーターを用いて70cmHg
で吸引した。吸引時間は上限10分間とし、濾液採取
量、濾液のpH、及び濾過完了時間を測定した。結果を
下記表5に示す。
【0044】
【表5】
【0045】表5から明らかなように、無機酸として硝
酸又は塩酸を用いてケイ酸ソーダ、消石灰と組み合わせ
た場合(実施例39〜41)や、硫酸とケイ酸ソーダを
添加する代わりに活性ケイ酸ゾルを用いた場合(実施例
42〜44)には、無機酸として硫酸を用いてケイ酸ソ
ーダ、消石灰と組み合わせた場合等(実施例1〜19)
に比べて、濾過完了時間が短縮化され、一層脱水性が向
上した。
【0046】[実施例45、46]実施例1〜19、比
較例1〜10で用いた汚濁液につき、更に別の条件を検
討した。即ち、神奈川県S浄水場から採取した汚濁液
(固形分は4.5wt%)1リットルにつき、表6に示
した実施例45、46の条件で実験を行った。
【0047】実施例45、46では75%硫酸、3号ケ
イ酸ソーダ、水酸化マグネシウムの順に薬剤を添加し
た。各薬剤の添加量については表6に示した。上記各実
施例において、処理手順は上記実施例1〜19の場合と
同様の手順を採用した。即ち、上記各実施例において、
各薬剤を添加して次の薬剤を添加するまでの時間を1分
とし、ラボスターラーを用いて全工程を通じて一定の回
転数で撹拌した。また、すべての薬剤を添加し終えた後
さらに5分間撹拌した。
【0048】そして、薬剤混合時のpHを測定し、その
後、薬剤を添加した汚濁液のうち500mlを用いて脱
水試験を行った。即ち、吸引ビンに直径12.5cmの
ヌッチェを取り付け、濾紙(5種A)を用いて吸引濾過
を行った。吸引はアスピレーターを用いて70cmHg
で吸引した。吸引時間は上限10分間とし、濾液採取
量、濾液のpH、及び濾過完了時間を測定した。結果を
下記表6に示す。
【0049】
【表6】
【0050】表6から明らかなように、無機アルカリ土
類化合物としてカルシウム化合物以外にマグネシウム化
合物(上記実施例では水酸化マグネシウム)を用いた場
合でも、比較例1〜10(上記表2参照)に比べて、濾
過完了時間が短く脱水性がよいため、汚濁液の処理が短
時間で済むことがわかった。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 汚濁液に対して、無機酸、ケイ酸(又は
    その塩)及び無機アルカリ土類化合物を添加した後、脱
    水して凝集物を回収することを特徴とする汚濁液の処理
    方法。
  2. 【請求項2】 汚濁液に対して、無機酸及びケイ酸(又
    はその塩)から調製したシリカゾル及び無機アルカリ土
    類化合物を添加した後、脱水して凝集物を回収すること
    を特徴とする汚濁液の処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の汚濁液の処理方法
    であって、 前記無機アルカリ土類化合物は、水酸化カルシウム、酸
    化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、塩化
    カルシウム、水酸化マグネシウム、塩化マグネシウム、
    及びセメントスラグ系化合物からなる群より選ばれた1
    種又は2種以上の化合物であることを特徴とする汚濁液
    の処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の汚濁液の処理方法であっ
    て、 前記ケイ酸(又はその塩)及び無機アルカリ土類化合物
    を添加する代わりに、セメントスラグ系化合物を添加す
    ることを特徴とする汚濁液の処理方法。
  5. 【請求項5】 汚濁液に対して、無機酸及び無機アルカ
    リ土類化合物を添加した後、脱水して凝集物を回収する
    ことを特徴とする汚濁液の処理方法。
JP8327169A 1996-12-06 1996-12-06 汚濁液の処理方法 Pending JPH10165713A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100990196B1 (ko) 2010-05-06 2010-10-29 주식회사두합크린텍 세척과 슬러지 배출이 용이한 상수 및 하폐수 처리용 하이브리드 여과지

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