JPH0673666B2 - 廃液の処理方法 - Google Patents

廃液の処理方法

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JPH0673666B2
JPH0673666B2 JP63263900A JP26390088A JPH0673666B2 JP H0673666 B2 JPH0673666 B2 JP H0673666B2 JP 63263900 A JP63263900 A JP 63263900A JP 26390088 A JP26390088 A JP 26390088A JP H0673666 B2 JPH0673666 B2 JP H0673666B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は繊維加工、塗料、紙、接着剤、合成樹脂、ゴム
等の産業の発展と共に多量に消費されている重合体系エ
マルジョン(以下エマルジョンと記述する)又はラテッ
クスの製造あるいは使用時に排出される廃液の処理方法
に関するものである。
従来の技術 近年エマルジョン又はラテックスは繊維加工、塗料、
紙、接着剤、合成樹脂、ゴム等の産業の発展と共に多量
に消費されている。
これらのエマルジョン又はラテックスの製造、貯蔵、輸
送、配合、加工、使用等の工程から排出する廃液そのも
のは白濁色をしており、更にこれらの工程の装置、容
器、配管類に残留あるいは付着したエマルジョン又はラ
テックスを水等で洗滌する際に発生する廃液も濃度によ
って程度の差はあるが同様に白濁色をしている。
又、上記工程の装置、容器、配管類に残留あるいは付着
したエマルジョン又はラテックスの種類によっては水等
で洗滌するのみでは完全に除去することが困難な場合も
ある。
これらの廃液は界面活性剤の一種である乳化剤と合成高
分子あるいは天然高分子からなる数ミクロン以下の非常
に微細な粒子が水中に懸濁しており、かかるエマルジョ
ン又はラテックスを含有する廃液をそのまま放流すると
水質汚染が問題となる。従って公害防止の立場からこれ
らの廃液の処理技術の確立が急務となっている。
従来このようなエマルジョン又はラテックスを含有する
廃液を処理する方法として、希釈法、凝集法、電解法、
焼却法、加圧浮上法、活性汚泥法などが一般的に採用さ
れている。
例えば希釈法では多量の水で希釈するかあるいは同時に
少量の酸、アルカリを併用することにより白濁色を消し
ただけで乳化剤と合成高分子からなる物質は全く除去さ
れていない。
このような状態で放流すると乳化剤や合成高分子が水中
の化学的酸素要求量(以下CODと記す)を高め、水質を
著しく汚染する。
ベントナイト及び無機系凝集剤を添加し、次いで有機高
分子系凝集剤を添加する方法(特開昭50−117687号公
報)、特殊な陽イオン性電荷を有する水性分散体を使用
する方法(特公昭51−44343号公報)、ラテックス含有
廃液のpHを調整し、樹脂分を分離後空気攪拌条件下で無
機沈降剤を添加してフロックを形成させ、沈降分離する
方法(特公昭52−9558号公報)等が提案されているがい
ずれの方法も満足できる結果を与えるものではない。
発明が解決しようとする問題点 廃液に乳化剤とともに懸濁している高分子であり樹脂分
を除去するために無機系あるいは高分子系凝集剤を廃液
に添加すると、例えば無機系凝集剤を用いた場合にはAl
イオン又はFeイオンを核としてフロックを形成するか、
ラテックス又はエマルジョンの種類によってはフロック
の生成が起こらないか、又は生成したフロック自体の結
合力が弱いために分離が困難な場合がある。高分子系凝
集剤を用いた場合には、処理すべきエマルジョン又はラ
テックスと反対の電荷を帯びた凝集剤を添加して、エマ
ルジョン又はラテックスを破壊し樹脂分を分離除去して
も水中に残存する乳化剤である界面活性剤や、添加した
高分子系凝集剤を十分除去することが困難である。
硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、塩化第二鉄
等の無機系凝集剤や、ポリアクリルアミド、ポリアクリ
ル酸の変性物等の高分子系凝集剤を使用したり、あるい
は凝集剤の効果をたかめるために消石灰、ソーダ灰、フ
ライアッシュ等を併用しても、本発明で清澄化処理の対
象としている廃液の中に存在するエマルジョン又はラテ
ックスの粒子は元来非常に安定に懸濁しているので、前
述の公知の方法では凝集粒子の沈降速度が遅く、短時間
で十分な清澄化処理を行うことは困難である。
そのため排水基準の一つであるCODが十分に低くならな
いようという問題点がある。場合によってはエマルジョ
ン又はラテックスの乳化状態を安定に保つために添加す
界面活性剤の一種であるリン酸エステルが廃液に存在す
ると、無機系あるいは高分子系の凝集剤を添加してもほ
とんど除去されることなく、そのまま処理排水として放
流されて最近問題になっている閉鎖水系の富栄養化現象
を助長することになる。
高分子系凝集剤は一般的に価格も高く凝集剤の種類によ
っては河川へ流入すると毒性を有するものもある。
従ってかかるエマルジョン又はラテックスを含有する廃
液の樹脂分を除去するだけでは不十分であり、COD成分
および/又はリン成分を同時に除去する必要がある。
前述のエマルジョン又はラテックスを含有する廃液に対
する微生物利用の活性汚泥処理においては、樹脂成分や
界面活性剤をほぼ完全に分解するためには滞留時間が長
くなり、大規模な設備を必要とする。エマルジョン又は
ラテックスの成分によっては毒性のために高濃度の廃液
には適用し難いという欠点がある。
活性汚泥法のばっき工程から悪臭を発生する場合には二
次公害の恐れがある。通常活性汚泥法から発生するスラ
ッジは量も多く含水率も高いことが多く、このスラッジ
の処理方法が問題となってくる。
エマルジョン又はラテックスを含有する廃液には通常有
害重金属イオンを含んでいないので、かかる溶液の処理
方法について関心を呼ばなかったこともあるがこれまで
に見るべき提案がなされていない。しかしながらそのCO
Dは許容値を大幅に越え、又、これらの廃液が下水、河
川に流入すると下水、河川の汚染は勿論のこと植物、魚
類の生育に悪影響を与える場合も生じる。
さらに詳しく本発明の目的を述べる。
繊維加工、塗料、紙、接着剤、合成樹脂、ゴム等の産業
において巾広く使用されているエマルジョン又はラテッ
クスを含有する廃液は、主成分の樹脂分とエマルジョン
又はラテックス製造時に添加する界面活性剤の一種であ
る乳化剤とが一体になって、例えば0.1〜5μm前後の
極めて微細な粒子として安定に懸濁しているものであ
る。又、乳化剤が水で希釈された場合にそのまま粒子と
して廃液中に存在し分散している場合も多い。更に、樹
脂を主成分とする粒子の密度が水の密度に近く、かつ粒
子の表面に水の分子がよく水和している場合には粒子が
容易に凝集しがたく、通常の濾過方法又は濾過装置では
原液がほぼそのままの状態で通過することが多く、懸濁
状態の粒子を効率よく分離することが著しく困難であ
る。
本発明は、先に出願した特願昭62−139850号明細書(特
開昭63−305990号公報、特公平4−55755号公報)の方
法で必ずしも好適な処理対象とは言えなかったエマルジ
ョン又はラテックスを含有する廃液に対して特に優れた
効果を発揮する廃液の清澄化処理に関するものである。
先に出願した特願昭62−139850号明細書に記載した方法
によって調製したCaO−MgO−SiO2系からなる熱分解後の
生成物と鉄塩又はマグネシウム塩からなる金属塩を混合
した組成物を攪拌下で添加することにより、この混合組
成物を核として溶液中に懸濁している粒子を凝集、会合
させ、より粗大粒子を生成せしめ、沈澱、濾過等の操作
を行うことによりエマルジョン又はラテックスの主成分
である樹脂分等の除去を容易ならしめる廃液の清澄化処
理方法を提供することを目的としている。
問題点を解決するための手段 本発明は先に出願した特願昭62−139850号明細書(特開
昭63−305990号公報、特公平4−55755号公報)の方法
における好適な処理対象のエマルジョン又はラテックス
を含有する廃液、ならびに必ずしも好適な処理対象とは
言えなかったエマルジョン又はラテックスを含有する廃
液に、CaO−MgO−SiO2系からなる熱分解後の生成物と鉄
塩又はマグネシウム塩からなる金属塩の混合組成物を添
加し、該廃液中の樹脂を主成分とする粒子を凝集分離さ
せることを特徴とする廃液の処理方法に関する。
本発明者らはエマルジョン又はラテックスを含有する廃
液の安価で簡単な操作でかつ実用性のある処理方法につ
いて研究、検討を行った結果、これらの廃液にCaO−MgO
−SiO2系からなる熱分解後の生成物と鉄塩又はマグネシ
ウム塩からなる金属塩の混合組成物を添加することによ
り懸濁状態で存在する樹脂成分を凝集分離させ、白濁色
の廃液が容易に無色透明な溶液に清澄化でき、さらにCO
D、リン分を大巾に低下させ、かつ窒素分の除去も可能
であることを見出し本発明を完成した。
本発明の処理方法が適用できるエマルジョン又はラテッ
クスを含有する廃液の種類としては、先に出願した特願
昭62−139850号に記載した酢酸ビニル重合体系エマルジ
ョン、アクリル酸エステル重合体系エマルジョン、スチ
レン重合体系エマルジョン、クロロプレン重合体系エマ
ルジョン、ウレタン樹脂系エマルジョン、ブタジエン系
ラテックス、スチレン−ブタジエン系ラテックス、アク
リロニトリル−ブタジエン系ラテックス、アクリロニト
リル−ブタジエン−スチレン共重合体系エマルジョン、
スチレン−アクリル酸エステル−酢酸ビニル系エマルジ
ョン、天然ゴム系ラテックスを一種類以上含有する廃液
は勿論であり、更にアクリロニトリル重合体系エマルジ
ョン、エチレン−酢酸ビニル共重合体系エマルジョン、
塩化ビニル重合体系エマルジョン、低アクリロニトリル
−ブタジエン系ラテックスを一種類以上含有する廃液に
対してもすぐれた処理性能を有する。
本発明の要旨は、 (1)CaO−MgO−SiO2系からなる熱分解後の生成物であ
って、生成物中の各成分の重量がCaO/MgO(重量比)>
1、MgO/SiO2(重量比)>1およびCaO+MgO+SiO2>80
重量%のいずれをも満足する前記熱分解後の生成物と、
鉄塩又はマグネシウム塩からなる金属塩との混合組成物
を重合体系エマルジョン又はラテックスを含有する廃液
に添加し、該廃液中の樹脂を主成分とする粒子を凝集分
離させることを特徴とする廃液の処理方法、 (2)鉄塩又はマグネシウム塩からなる金属塩が硫酸第
一鉄、硫酸第二鉄、塩化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸マグ
ネシウム、塩化マグネシウムから選ばれる一種類以上か
らなることを特徴とする上記(1)記載の廃液の処理方
法、および (3)重合体系エマルジョン又はラテックスはアクリロ
ニトリル重合体系エマルジョン、エチレン−酢酸ビニル
共重合体系エマルジョン、低アクリロニトリル−ブタジ
エン系ラテックス、塩化ビニル重合体系エマルジョンを
一種類以上含有するものである上記(1)記載の廃液の
処理方法、 である。
本発明に使用されるCaO−MgO−SiO2系からなる熱分解後
の生成物の製造方法は先に出願した特願昭62−139850号
明細書(特開昭63−305990号公報、特公平4−55755号
公報)に記載の通りである。すなわちCaOを主成分とす
る原料例えば炭酸カルシウム、消石灰とMgOを主成分と
する原料例えば炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム
或いはCaOとMgOを主成分とする原料例えばドロマイト、
蛇紋岩、SiO2を主成分とする例えば硅石、フライアッシ
ュ、高炉スラグの各種原料を700〜1000℃の温度範囲で
加熱する。加熱による熱分解後の生成物の成分組成が下
記の範囲を満足するように各原料を混合する必要があ
る。
CaO/MgO(重量比)>1、 MgO/SiO2(重量比)>1、 CaO/MgO/SiO2>80重量% 好ましくは CaO/MgO(重量比)>1.2、 MgO/SiO2(重量比)>1.2 CaO+MgO+SiO2>90重量% の範囲になるように各原料を混合する。熱分解の所要時
間は加熱温度によっても異なるが700℃の場合1時間以
上である。この熱分解時の生成物を粉砕機にて粒度149
μm以下に粉砕する。得られた粉砕物の成分分析を行
い、前述の範囲を満足していることを確認する。
例えば原料に炭酸塩を使用した場合には熱分解によって
炭酸ガスが発生し、水酸化物を使用した場合には熱分解
によって水分が発生する。
加熱温度が700℃未満の場合には原料中の炭酸ガス又は
水分の除去が不十分となり廃液の処理性能が低下する。
又加熱温度が1000℃をかなり超える場合は熱分解生成物
の中の融点の低い物性が熔融して同様に廃液の処理性能
が低下する。
このような場合には熱分解を繰り返すことにより炭酸ガ
ス、水分等の強熱減量成分を減少させるか場合によって
は未燃カーボンを焼成により除去してCaO+MgO+SiO2
合計含量が前述の範囲を満足するように調整する。
本発明に使用される金属塩としては例えば塩化第一鉄、
塩化第二鉄、臭化第一鉄、臭化第二鉄、硝酸第一鉄、硝
酸第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄等の鉄塩の無水物或
いは水和物、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、硝
酸マグネシウム、硫酸マグネシウム等のマグネシウム塩
の無水物或いは水和物があげられ、中でも塩化鉄、硫酸
鉄、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウムが好ましい。
これらの金属塩の粒度は前述のCaO−MgO−SiO2系からな
る熱分解後の生成物とほぼ同じであればよい。
本発明の方法は、エマルジョン又はラテックスを含有す
る廃液の樹脂分の濃度が0.05〜6重量%である廃液を好
適な対象とし、CaO−MgO−SiO2系からなる熱分解後の生
成物と鉄塩又はマグネシウム塩からなる金属塩の混合組
成物の粉末又はスラリーを、エマルジョン又はラテック
スを含有する廃液に攪拌下で添加することにより実施す
る。粉末の添加量は処理すべき廃液の種類や組成、濃
度、乳化剤の種類や濃度による。一般的には、廃液の含
有樹脂分の濃度が高いほど上述の混合組成物の添加量も
多くなるが清澄化処理後の性状を考慮して添加量を決定
する必要がある。
CaO−MgO−SiO2系からなる熱分解後の生成物と鉄塩又は
マグネシウム塩からなる金属塩の混合組成物の添加量
は、廃液中の樹脂分重量に対して0.10〜1.5倍量であ
り、0.7倍量以下が好ましい。
上述の混合組成物の添加はバッチ式あるいは連続式のい
ずれの方法を採用してもよい。
上述の混合組成物中のCaO−MgO−SiO2系からなる熱分解
後の生成物と鉄塩又はマグネシウム塩からなる金属塩の
混合比率は5:1〜1:3の範囲内にあればよい。又これらの
混合比率はエマルジョン又はラテックスの種類、濃度に
よって変える必要がある。
このようにして調整した混合組成物を樹脂分含有の廃液
に添加して所定の時間攪拌することにより、混合組成物
の固体粒子表面に樹脂分を吸着凝集させた後、生成した
凝集物の良好な沈降分離性を生かして短時間静置するこ
とにより無色透明又はそれに近い上澄液と樹脂分含有率
の高い下相が得られる。この下相を慣用の濾過方法で分
離すると無色透明又はそれに近い濾液が得られる。
工業的な濾過方法としては各種フィルターや遠心分離機
等が用いられる。
前述の処理方法により得られた上澄液および濾液はpH調
整後放流してもよいがエマルジョン又はラテックスを含
有する廃液中の樹脂分濃度が高い場合には、再度pHを中
性に調整後、混合組成物を添加して前述と同様の処理方
法を行う。このようにして得られた上澄液あるいは濾液
は勿論の無色透明でCODも未処理液に比較して大幅に低
下している。なお廃液中にリン分および/又は窒素分が
共存する場合には上記の処理方法でこれらの成分の含有
量も大幅に低下する。
エマルジョン又はラテックスの種類あるいは樹脂分の濃
度によっては静置することなく直接濾過してもよい。
CaO−MgO−SiO2系からなる熱分解後の生成物と鉄塩又は
マグネシウム塩からなる金属塩が共存することにより樹
脂分が攪拌槽、濾過槽、配管等の装置に粘着するといっ
た現象も避けられる。
作用 エマルジョン又はラテックスを含有する廃液のpHは通常
7前後でこの廃液の中に懸濁している樹脂分は乳化剤と
ともに水に安定に分散している。エマルジョン又はラテ
ックスを構成している粒子の大きさは0.1〜5μ程度の
非常に微細な粒子であり、これらが水中に30ppm程度以
上存在すると白濁する。
先に出願した特願昭62−139850号で処理困難であったエ
マルジョン又はラテックスを含有する廃液に熱分解時の
生成物がCaO−MgO−SiO2系からなる熱分解後の生成物と
鉄塩又はマグネシウム塩からなる金属塩の混合組成物を
添加すると、白濁の原因物質である微細なエマルジョン
又はラテックスの粒子の吸着凝集剤として有効に作用
し、CaO−MgO−SiO2系からなる熱分解後の生成物のみを
添加した場合より鉄塩又はマグネシウム塩からなる金属
塩が共存することにより両者の相乗作用が働き大きな凝
集物(フロック)を形成する。加えて凝集物(フロッ
ク)の生成速度を加速する作用もあり、生成フロックの
沈降速度を増加させると共に上澄液の清澄度を向上せし
めるという特長を有する。
さらに前述の生成フロックは大きな粒子であるから濾過
操作も容易である。なお、CaO−MgO−SiO2系からなる熱
分解後の生成物のみ廃液に添加すると処理液のpHが10以
上のアルカリ性を呈する。CaO−MgO−SiO2系からなる熱
分解後の生成物に対して鉄塩又はマグネシウム塩からな
る金属塩の混合割合を増加させると金属塩の種類によっ
ては処理液のpHを中性に保つことが可能となり、処理液
を中和する工程を省略できる。
本発明の清澄化処理方法の詳細な作用機構は明らかでな
いが、CaO−MgO−SiO2系からなる熱分解後の生成物と鉄
塩又はマグネシウム塩の混合組成物を廃液に添加するこ
とにより、溶液に安定に分散していたエマルジョン又は
ラテックスの主成分である樹脂の乳化状態が破壊されて
混合組成物の固体粒子の表面に吸着されて凝集する。又
エマルジョン又はラテックスの中に少量含まれている界
面活性剤の一種である乳化剤も同時に溶液中に共存する
固体粒子表面に吸着され、樹脂粒子の乳化状態が一層破
壊されて樹脂分の凝集がより加速され、より大きなフロ
ックが生成し分離速度が一段と加速されるものと考え
る。
なお、前述のエマルジョン又はラテックスを含有する廃
液にNaOH水溶液を添加してpHを11.0に調整し、長時間放
置しても白濁状態は何ら変化せず、勿論樹脂分の凝集現
象も全く認められなかった。又、本発明で使用したFe塩
又はマグネシウム塩のみを廃液に所定量添加して、攪拌
後長時間放置してもやはり白濁状態は何ら変化せず樹脂
分の凝集現象は全く認められなかった。
次に本発明の実施例により説明する。以下に示す%は重
量%を意味する。
実施例 実施例1 N社工場から排出するアクリロニトリル重合体系エマル
ジョンを含有する白濁色の廃液1000mlをコニカルビーカ
ーに採り、後述するCaO−MgO−SiO2系からなる熱分解後
の生成物5gと硫酸第一鉄FeSiO4・7H2O5gを混合して上
述の排水に攪拌下で添加し室温で30分管攪拌を行った。
その後A濾紙を用いて自然濾過を行った。得られた無色
透明な濾液のpH、COD、T−Nを測定した。
その結果を第1表に示す。
なお、CaO−MgO−SiO2系からなる熱分解後の生成物は次
のようにして調整した。すなわち、天然に産するドロマ
イト鉱石100gと輸入石炭の粉砕品30gを混合して電気炉
にて810℃で1時間加熱し、これを試験ミルで標準ふる
い149μm全通になるように粉砕した。この粉砕品の組
成分析結果はCaO54.3%、MgO36.3%、SiO22.6%であっ
た。
CODはJISK102「工業排水試験法」に従い、100℃におけ
る過マンガン酸カリウムによる酸素消費量(CODMn)に
より測定した。
T−Nは三菱化成工業(株)製電量滴定方式ディジタル
全窒素分析装置TN−02型を用いて測定した。
前述のアクリロニトリル重合体系エマルジョン廃液中の
樹脂分濃度は1%であった。
実施例2〜6 実施例1において試薬硫酸第一鉄FeSO4・7H2Oのかわ
りに塩化第一鉄FeCl2・nH2O、硫酸第二鉄Fe(SO4)3・nH
2O、塩化第二鉄FeCl3・6H2O、硫酸マグネシウムMgS
O4、無水塩化マグネシウムMgCl2、各々5gに変更し、攪
拌時間を40分に変更した以外は実施例1と同じ処理方法
で実験を行った。得られた濾液は無色透明であった。そ
の結果を第1表に示す。
実施例7、8 S社エチレン−酢酸ビニル共重合体系エマルジョン製造
工程から得られたエチレン−酢酸ビニル共重合体系エマ
ルジョン含有廃液を水道水で希釈して廃液中の樹脂分の
濃度を3.0%、6.0%に調整し、実施例1で使用したCaO
−MgO−SiO2系からなる熱分解後の生成物と硫酸第一鉄F
eSO4・4.5H2Oの比が1:0.4の混合組成物の添加量を15
g、25gに変更した外は実施例1と同じ処理方法で実験を
行った。得られた濾液は無色透明であった。その結果を
第2表に示す。
実施例9、10 N社製の低アクリロニトリル−ブタジエン系ラテックス
又は塩化ビニル重合体系エマルジョンを含有する廃液を
水道水で希釈して樹脂分の濃度を1.0%に調整した廃水1
000mlに、実施例1で使用したCaO−MgO−SiO2系からな
る熱分解後の生成物と硫酸第一鉄FeSO4・7H2Oの比が
1:1の混合組成物5gを攪拌下で添加し室温で1時間攪拌
を行った。実施例1と同様にして得られた濾液について
CODを測定した。その結果を第2表に示す。
実施例11〜13 実施例3においてCaO−MgO−SiO2系からなる熱分解後の
生成物と硫酸第二鉄の混合比を変更した以外は実施例3
と同じ処理方法で実験を行った。得られた濾液は無色透
明であった。その結果を第3表に示す。
実施例14 K社工場から排出するスチレン−アクリル酸エステル−
酢酸ビニル系エマルジョンを含有する廃液1000mlに、実
施例3で使用したと同じCaO−MgO−SiO2系からなる熱分
解後の生成物と硫酸第二鉄を1:2に混合した組成物6gを
攪拌下で添加し室温で10分間攪拌を行った後攪拌を止め
て10分間静置した。その時点で上澄液を無色透明であっ
た。得られた無色透明な濾液のpH、CODを測定した。そ
の結果を第3表に示す。
実施例15 U社工場から排出するアクリロニトリル−ブタジエン−
スチレン共重合体系エマルジョンを含有する廃液1000ml
に実施例1で使用したと同じCaO−MgO−SiO2系からなる
熱分解後の生成物と硫酸第一鉄を1:1に混合した組成物6
gを攪拌下で添加し室温で30分間攪拌を行った後攪拌を
止めて静置した。30分間後上澄液を採取した。得られた
上澄液は無色透明でpH、COD、T−N、P2O5を測定し
た。その結果を第4表に示す。
なお、廃液中の樹脂分濃度は0.5%であった。廃液又は
上澄液のP2O5濃度はJISK102「工業排水試験法」46.3.1
項の全リン測定法し過塩素酸と硝酸による分解に従い
(株)日立製作所製分光光度計型式220Aを用いて行っ
た。
比較例1 比較例1において混合組成物用に調製したCaO−MgO−Si
O2系からなる熱分解後の生成物のかわりに次のような方
法でCaO−MgO−SiO2系からなる熱分解後の生成物を調製
した。即ち、石津製薬(株)試薬CaCO3100g、Mg(OH)210
0gと硅砂30gを混合して電気炉にて600℃で1時間加熱
し、これを試験ミルで標準ふるい149μm全通になるよ
うに粉砕した。この粉砕品の組成分析結果はCaO28.1
%、MgO34.7%、SiO215.0%強熱残分23.2%であった。
このようにして調製したCaO−MgO−SiO2系からなる熱分
解後の生成物5gと硫酸第一鉄5gの混合組成物10gを用い
た以外は実施例1と同じ処理方法で実験を行った。得ら
れた濾液は白濁色を呈しておりその分析結果を第1表に
示す。
発明の効果 本発明は、先に出願した特願昭62−139850号明細書(特
開昭63−305990号公報、特公平4−55755号公報)の方
法では必ずしも好適な処理対象とは言えなかったエマル
ジョン又はラテックスを含有する廃液に、CaO−MgO−Si
O2系からなる熱分解後の生成物と鉄塩又はマグネシウム
塩からなる金属塩の混合組成物を添加することにより、
白濁色の原因物質である樹脂分を凝集させて除去し無色
透明な溶液とすると同時にCOD、T−N、P2O5成分につ
いてもすぐれた除去性能を示すものである。
なお、本発明は特願昭62−139850号に記載したエマルジ
ョン又はラテックスを含有する廃液についてもすぐれた
除去性能を示す。
さらに本発明により発生する凝集物の沈降分離性も良好
でかつスラッジの発生量も少ないために後処理が簡単に
なるという特長を有しており工業的利用価値は極めて大
きい。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】CaO−MgO−SiO2系からなる熱分解後の生成
    物であって、生成物中の各成分の重量がCaO/MgO(重量
    比)>1、MgO/SiO2(重量比)>1およびCaO+MgO+Si
    O2>80重量%のいずれをも満足する前記熱分解後の生成
    物と、鉄塩又はマグネシウム塩からなる金属塩との混合
    組成物を重合体系エマルジョン又はラテックスを含有す
    る廃液に添加し、該廃液中の樹脂を主成分とする粒子を
    凝集分離させることを特徴とする廃液の処理方法。
  2. 【請求項2】鉄塩又はマグネシウム塩からなる金属塩が
    硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、塩化第一鉄、塩化第二鉄、硫
    酸マグネシウム、塩化マグネシウムから選ばれる一種類
    以上からなることを特徴とする請求項(1)記載の廃液
    の処理方法。
  3. 【請求項3】重合体系エマルジョン又はラテックスはア
    クリロニトリル重合体系エマルジョン、エチレン−酢酸
    ビニル共重合体系エマルジョン、低アクリロニトリル−
    ブタジエン系ラテックス、塩化ビニル重合体系エマルジ
    ョンを一種類以上含有するものである請求項(1)記載
    の廃液の処理方法。
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