JPH07105371B2 - 半導体基材の洗浄方法 - Google Patents

半導体基材の洗浄方法

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JPH07105371B2
JPH07105371B2 JP5011808A JP1180893A JPH07105371B2 JP H07105371 B2 JPH07105371 B2 JP H07105371B2 JP 5011808 A JP5011808 A JP 5011808A JP 1180893 A JP1180893 A JP 1180893A JP H07105371 B2 JPH07105371 B2 JP H07105371B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリコンウエハーなど
の半導体基材の洗浄方法に関する。詳しくは、半導体基
材を洗浄後の有機溶剤廃液から不純物を効率よく除去し
て洗浄液として再使用することを可能とした半導体基材
の洗浄方法である。
【0002】
【従来の技術】シリコンウエハーなどの半導体基材の加
工において、該基材表面に、研磨処理、エッチング処理
水洗処理等によって付着する酸、水分、イオン性物質、
パーティクル等を除去する目的で有機溶剤による洗浄が
行われている。かかる半導体基材の洗浄に使用される有
機溶剤は、洗浄を繰り返すに従い、含有する酸分、水、
イオン性物質、パーティクル等の不純物の量が増加して
洗浄効果が低下し、半導体基材の品質の低下、歩留まり
の低下などを生じるようになる。
【0003】上記問題に対して、酸分、水、イオン性物
質、パーティクル等の不純物を含有する有機溶剤の廃液
を蒸留により精製して再使用する方法が考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記方
法により有機溶剤を精製する場合には、次のような問題
が生じる。即ち、前記洗浄において、有機溶剤は半導体
基材表面に付着した水、酸分等を効率よく除去するた
め、イソプロピルアルコール(以下、IPAともいう)
のような極性を有する有機溶剤が一般に使用されてい
る。しかしながら上記の如き有機溶剤は不純物として含
まれる水と共沸混合物となり、通常の蒸留では水を容易
に除去することが困難となる。従って、水の含有量を半
導体基材の洗浄において問題とならない濃度以下とした
留出液を得るためには、蒸留装置が複雑、かつ大規模に
なる。例えば、IPAの場合にはIPA濃度88%(wt
%)付近に水と共沸組成を有するため、これ以下の低濃
度のIPA水溶液を通常の蒸留操作で88%濃度以上に
IPAを濃縮することができない。この場合、一般にお
こなわれている濃縮方法は、ベンゼン等のエントレーナ
を加えて、共沸蒸留をする方法があるが、エントレーナ
による脱水塔、エントレーナの回収水除去塔、IPA精
製塔の3塔を少なくとも必要とし、水の含有量を半導体
基材の洗浄において問題とならない濃度以下の留出液を
うる為には、通常塔高が6m以上となりコンパクト化し
にくい欠点を有している。特に半導体基材の洗浄操作は
小容量の溶剤でクリーンルームのような小スペースの室
内で、実施されるため、このようなスペースの空間では
複雑な蒸留操作をおこなうことが実質的に困難である
し、設備費も高価なものになり、再生回収のメリットが
でない。
【0005】また、IPA−水の共沸を利用して、共沸
脱水塔の塔頂より、IPA−水の共沸物の形で水分を除
去し、塔底より水の含有量の少ないIPAを得る方法も
考えられるが、この方法も塔高が約5m以上の共沸脱水
塔が必要であり、処理液のIPA濃度にもよるが、IP
Aのロス率が数10%にもなり、経済的には利用できな
い。しかも、IPAを塔底から取り出すため、不純物の
パーティクルの除去がほとんどできない。
【0006】上記問題に対して、モレキュラシーブ等の
脱水剤を用いて脱水する方法が考えられるが、処理液の
適用範囲が狭く、(通常、含水率1%以下程度である
が)脱水剤の再生処理を必要とするし、又、清澄な洗浄
剤の中に、不純物が混入する恐れがあるような脱水剤を
用いる方法は、本質的に好ましくない。
【0007】洗浄有機溶媒中の水分濃度が変化すると半
導体基剤の品質や歩留まりに微妙に影響するため、洗浄
剤そのものの品質の安定が重要である。従って頻繁に新
液に入れ替えることが考えられるが、経済的損失が大き
く、又使用されたIPAを廃棄後、新液に入れ替える時
に容器や周囲からパーティクル塔の不純物が混入し、せ
っかくの新液が汚染されることがしばしば起こる。
【0008】従って、半導体基材の洗浄において、前記
有機溶剤廃液をクリーンルーム等の室内においても効率
よく、ロス率が低く、不純物の混入がなく再生できる精
製システムを有する洗浄方法の確立が大きな課題とされ
ていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、分離膜を介して液
体混合物中の一液体成分を選択的に気化分離する、いわ
ゆるパーベーパレーション法において、分離膜として陰
イオン交換膜を使用することにより、水、酸分、イオン
性物質、パーティクル等の不純物を含有する有機溶剤廃
液処理し、含有される水の大部分を分離、除去した後、
次いで蒸留を行い、留出液として精製された有機溶剤を
得ることにより、該蒸留装置を著しくコンパクト化で
き、しかも前記不純物を極めて効率よく除去できること
を見い出し、本発明を完成するに至った。
【0010】即ち、本発明は半導体基材を水と共沸点を
有する有機溶剤により洗浄する洗浄工程、該洗浄工程よ
り排出される水、酸分イオン性物質及びパーティクル等
の不純物を含有する有機溶剤廃液を分離膜として陰イオ
ン交換膜を使用したパーベーパレーション法により処理
して水を除去する脱水工程、脱水工程より得られる処理
液を蒸留し、留出液として精製された有機溶剤を得る蒸
留工程及び蒸留工程より得られる精製された有機溶剤を
前記半導体基材の洗浄工程に循環する循環工程よりなる
半導体基材の洗浄方法である。
【0011】本発明において、半導体基材の洗浄工程は
特に限定されず、有機溶剤を使用する公知の洗浄方法が
特に制限なく採用される。例えば、蒸気洗浄或いはスプ
レー洗浄と蒸気洗浄との組合わせが一般的である。
【0012】また、本発明は上記洗浄工程において、水
と共沸点を有する有機溶剤に対して特に好適である。か
かる有機溶剤を例示すれば、IPA、エタノール、n−
プロパノール、イソブタノール、イソアミルアルコール
等のアルコール類、塩化メチル、塩化メチレン、四塩化
炭素等の塩素化炭化水素等が挙げられる。そのうち、洗
浄効果などの点でIPAが最も好適である。
【0013】上記有機溶剤を用いて半導体基材を洗浄す
ると、該基材に付着している硝酸、フッ酸などの酸分、
水、パーティクル等の不純物が有機溶剤中に蓄積するた
め、基材の歩留りや品質の低下の面からある程度使用す
ると通常廃棄されるが、経済性や品質の安定面からは、
精製して再使用するのが好ましい。
【0014】本発明において精製の対象とされる有機溶
剤廃液は、水、酸分、イオン性物質、パーティクル等の
不純物を含む有機溶剤であれば特に制限されないが、一
般に、有機溶剤に対して5〜40%の割合で水を含有す
る有機溶剤廃液を処理する場合に特に効果的である。こ
の理由は、上記範囲より少ない量の水を含有する有機溶
剤廃液にあっては、水分による洗浄効果の低下が少な
く、後述する蒸留において、比較的簡単に不純物を除去
した有機溶剤を得ることができるからである。もちろ
ん、かかる有機溶剤廃液においても、本発明の方法を適
用することにより更に高品質化できるというメリットは
有する。通常、半導体洗浄工程より排出される有機溶剤
廃液の水含量は10%付近であり、本発明が極めて有効
に適用される。
【0015】本発明において、有機溶剤廃液は、まず脱
水工程に供給され、パーベーパレーション法により処理
されて、含有される水の大部分が除去される。即ち、パ
ーベーパレーション法によって大部分の水を除去するこ
とによって、次の蒸留工程において、塔高の低い蒸留装
置で、しかも留出液として水含量が充分低減された有機
溶剤を得ることができる。従って、精製システムのコン
パクト化が図れ、クリーンルーム内に配置された洗浄工
程に併設することができる。また、精製された有機溶剤
を留出液として得ることにより、パーティクル、イオン
性物質等を釜残液に残して分離することができる。更
に、酸分については、大部分の水をパーベーパレーショ
ン法により除去する際、同時に除去されるので、後段の
ステンレス等の金属製蒸留装置の酸による腐食や金属イ
オンの溶出による汚染の問題が解消される。前記パーベ
ーパレーション法は、分離膜として有機溶剤−水の系に
おいて水を選択的に透過し得る陰イオン交換膜を使用す
るものであれば、公知の装置及び条件が特に制限なく採
用される。分離膜としては、溶液の透過係数が0.01
kg/m2 ・Hr以上好ましくは0.05kg/m2 ・Hr以
上、分離係数が10以上、好ましくは30以上のものが
好適に使用される。尚、分離係数は式 で表される。具体的には、ピリジニウム塩基、アミン塩
基、第4級アンモニウム塩基等の交換基を有する陰イオ
ン交換膜が酸分の除去率も高く好適である。また、パー
ベーパレーション法が採用される装置及び条件を具体的
に示せば、装置としては前記分離膜により区間された処
理液室と透過蒸気室との2室を基本的に有するものが一
般に使用される。また、装置は分離膜を介して処理液室
と透過蒸気室とを交互に複数個配列した、いわゆるフィ
ルタープレス型の装置が好適である。また、気化熱量を
補給する為の加熱装置を備えた形式のものも利用でき
る。一方、運転条件は、処理液室に存在する被処理液の
温度が20〜100℃、透過蒸気室の真空度が0〜10
0Torrとなるように行うことが好ましい。このようにパ
ーベーパレーション処理に含水IPAから水分が除去さ
れるが、少量のIPAが分離係数値に応じて透過蒸気室
側に移行し、IPAの損失になる。しかし、前述の透過
係数、分離係数の分離膜を用いて10%含水IPAから
1%含水IPAまで脱水処理する時においても、IPA
の損失は一般的に5%以下であり、定期的に全量新液に
交換する場合と比べて非常に経済的となる。
【0016】上記パーベーパレーション法によって除去
される水の量は、有機溶剤廃液中の水の大部分であれば
よいが、特に、半導体基材の歩留り、品質面からみて、
水含量が有機溶剤に対して3%以下、好ましくは1%以
下に低減するよう水を除去することが望ましい。
【0017】上述した方法によって、水及び酸分を除去
された有機溶剤廃液は、蒸留工程に送られ、蒸留を行う
ことにより、留出液として精製された有機溶剤が取り出
される。
【0018】本発明に用いる蒸留装置としては通常の充
填塔泡鐘塔、多孔板塔等の公知の構造が制限なく使用で
きるが、寸法的に小型化しやすい点で充填塔が好まし
い。蒸留方式は単蒸留、あるいは発生蒸気の一部を分縮
させる還流式蒸留のいずれも使用できる。還流式蒸留塔
の場合、特願昭58−123154号、実願昭58−1
09008号に示される型式のものが、小型で簡便な装
置として好適に用いられる。いずれの場合でも、少なく
とも加熱源を備えた蒸留釜部と精留作用をおこなう精留
部(充填部)と凝縮部を設けた蒸留装置であって、蒸留
装置の内部に外部からパーティクル等の不純物が混入し
ないよう注意を払わねばならない。特に、蒸留装置内
部、接触配管内部等は、蒸留操作により微粒子が発生し
ないよう、バフ研磨、酸、アルカリ洗浄処理等による表
面処理をあらかじめ実施しておくことか望ましい。又、
蒸留装置の運転停止時、装置内に大気等の気体が入り込
みこの気体中の不純物、パーティクルにより装置内が汚
染されないよう、清澄な空気や窒素ガス等のシール用気
体でシールされていることが好ましい。特にこのシール
用気体としては、直径0.5μm以上のパーティクルが
350個/リットル以下であることが、処理液の品質管
理上、望ましい。蒸留装置の運転条件は、パーベーパレ
ーション法装置から脱水処理された有機溶媒の種類、組
成、蒸留塔形式等により適宜選択すればよいが、蒸留速
度があまり早いと飛沫同伴等によりパーティクルやイオ
ン性物質が濃縮液(処理液)に混入する恐れがあるので
注意を要する。一般にかかる蒸気速度は5〜50cm/se
c とすることが望ましい。このようにしてパーベーパレ
ーション法によって処理された処理液を次に蒸留装置に
送り込み、蒸留操作おこなうことにより、パーティクル
やイオン性物質、高沸点成分等は容易に除去ができ、処
理液は新液とほぼ同程度の高品質の有機溶剤となり、再
使用が可能になる。例えば、パーベーパレーション法に
よって処理されたIPAをサンプリングして分析した結
果、IPA濃度99.1%、パーティクル数(0.5μ
m以上)約9500個/100cc、イオン性物、Naイ
オン6ppm 、Kイオン5ppm 、Feイオン9ppm 、Cu
イオン8ppm 、比抵抗2MΩcmであったが、これをパー
ベーパレーション装置に連結された、充填塔で一部還流
操作をおこないながら、蒸留操作を実施したところ、I
PA濃度99.0%、パーティクル930個/100c
c、Naイオン0.02ppm 、Kイオン0.03ppm 、
Feイオン0.03ppm 、Cuイオン0.01ppm 、比
抵抗250MΩcmになりパーティクル数、イオン性物質
が非常に精製されていた。なお、市販のIPAを分析し
た結果、IPA濃度99.9%、パーティクル数260
0個、Naイオン0.05ppm 、Kイオン0.01ppm
、Feイオン0.01ppm 、Cuイオン0.01ppm
、比抵抗90MΩcmであり、パーベーパレーション処
理と蒸留処理を行った処理液は充分新液と同程度の品質
であった。
【0019】以上の方法によって精製された有機溶剤
は、洗浄工程に循環して再使用すればよい。この場合、
循環時に空気中のパーティクルの混入を防止するため、
循環系が大気と接触しないよう蒸留装置と洗浄工程とを
配管により連結することが望ましい。
【0020】また、精製された有機溶剤の量が不足する
場合には、新たに有機溶剤を追加してもよい。
【0021】本発明の方法の代表的な態様を図1に従っ
て簡単に説明する。洗浄装置1から使用済みの洗浄廃液
を引き出し、ライン2より廃液タンク3に受ける。廃液
タンク3からポンプによりパーベーパレーション装置の
処理液室4に給液し、大部分の水を脱水処理する。5は
分離膜で6は透過蒸気室で、分離膜を透過してきたガス
は、そのまま、或いは凝縮させて排出される。次に脱水
処理された処理液は、ライン7より背圧を利用して、蒸
留装置8に送液される。9は充填材、10は凝縮器であ
る。蒸留装置から留出液として取り出されるイオン性物
質やパーティクルを除去された精製IPA液は、中間タ
ンク11に貯められる。このようにして水分、酸分、イ
オン性物質、パーティクル等の不純物を除去された精製
IPAは、循環ライン12によって再び洗浄装置1に戻
され、再使用される。洗浄装置では、ロス分のIPAを
新液供給ライン13より補給する。
【0022】
【発明の効果】以上の説明により理解される如く、本発
明は、半導体基材の洗浄工程より排出される水、酸分、
イオン性物質、パーティクル等の不純物を含む有機溶剤
廃液を、特定の分離膜を使用したパーベーパレーション
法と蒸留とを組合わせて処理することにより、コンパク
トな蒸留装置で、効率よく、高純度の有機溶剤を再生
し、これを前記洗浄工程に循環して使用することが可能
である。従って、従来より困難とされていた、半導体基
材の洗浄工程に精製する工程を併設し、これらをパイプ
で連結したクローズドシステムが可能となり、外部から
の不純物の混入を著しく低減させて半導体の洗浄を行う
ことができる。
【0023】実施例1 ウエハー洗浄装置から排出された廃IPA溶液をイオン
交換膜を装填したパーベーパレーション装置と充填塔式
の蒸留装置を用いて精製処理をおこなった。該廃IPA
溶液をサンプリングして、分析を行ったところ、IPA
濃度91wt%、水分9wt%、酸分(HFとして)13pp
m 、Na;12ppm 、K;7ppm 、Fe;12ppm 、C
u;13ppm 、比抵抗0.3MΩcm、微粒子数(直径
0.5μm以上);9700個/100ccであった。廃
IPA液をまずパーベーパレーション装置に送り、主に
脱水処理を行った。該装置は、有効膜面積1mで、ピリ
ジニウム型の陰イオン交換によって処理液室と透過蒸気
室とに区画されたものを用いた。パーベーパレーション
は、廃IPA溶液を連続的に1.5kg/Hrの液量で供給
し、処理液室の液温60℃、透過蒸気室の真空度を10
Torrに調節しながらおこなった。用いた陰イオン交換膜
は、次のようにして作成した。2メチル−5ビニルピリ
ジン100部、ジビニルベンゼン(純度50%)10
部、ベンゾイルパーオキサイド2部、およびポリ塩化ビ
ニル微粉末50部から粘稠なペースト状混合物を調製
し、これをポリ塩化ビニル製の布に塗布後、加熱重合し
て高分子膜状物とした。この高分子膜状物をヨウ化メチ
ル:メタノール=1:1からなる4級化液中で常温16
時間浸漬し、陰イオン交換膜を得、さらに水:アセトン
=1:2(vol 比)の混合液中に約20時間浸漬した
後、次いで水中に浸漬して、アセトンを除去後、膜厚1
20μmのピリジニウム型陰イオン交換膜を得た。この
膜のパーベーパレーションによる分離特性は、IPA濃
度95%、液温60℃、真空度10Torrで透過係数0.
35kg/m・Hr、分離係数160である。但し、分離係
数は、透過液水濃度/透過液IPA濃度と処理液水濃度
/処理液IPA濃度の比で示される。パーベーパレーシ
ョン装置の蒸気透過室側からは、IPA濃度約22.5
%の水溶液が0.16kg/Hr量排出され、IPAロス率
は、約2.6%であった。パーベーパレーション装置で
処理された液を装置出口でサンプリングし、分析をおこ
なったところ、IPA濃度99.2wt%、水分0.8wt
%、酸分;1ppm 、Na;6ppm 、K;5ppm 、Fe;
9ppm 、Cu;8ppm 比抵抗2MΩcm微粒子係数950
0個/100ccで水分とともに、酸分がよく除去されて
いた。次にパーベーパレーション装置で大部分の水を除
去された液は、配管で連結された蒸留装置に連続して給
液し、イオン性物質やパーティクルの除去処理を行っ
た。蒸留装置は、内径60φ、充填物は、磁性の3/8
インチラシヒリングを用い、充填高さ100cm、蒸留塔
の全高は180cmのものである。また、材質はステンレ
スを用いた。運転は還流比1:1、留出速度1.34kg
/Hでおこない、蒸留塔、処理液タンクは、孔径0.1
μmのフィルターで濾過されたN2 ガスで、大気中の不
純物が混入しないようシールされた。蒸留装置からの留
出液(処理液)をサンプリングして分析した結果は、I
PA濃度99.1%、水分0.9%、酸分1ppm 以下、
Na;0.02ppm 、K;0.03ppm 、Fe;0.0
3ppm 、Cu;0.01ppm 、比抵抗250MΩcm、微
粒子数930個/100ccでイオン性物質、パーティク
ルがよく除去されており、洗浄工程に再使用しても問題
ない品質に精製されていた。処理された精製IPAを外
気とシールされた配管により前記洗浄工程に循環した結
果、不純物の混入もなく安定した洗浄効果で洗浄を行う
ことができた。また、ロス分のIPAは洗浄工程にて新
液を補給した。なお、実施例において、IPA、水分は
ガスクロ法、酸分はアルカリ滴定法、Na、Kは原子吸
光度法、Fe、CuはIPA法、比抵抗は、比抵抗計、
微粒子数は、自動微粒子計測機で測定した。
【0024】実施例2 実施例1のパーベーパレーション装置の分離膜として第
4級アンモニウム塩型の陰イオン交換膜として商品名ネ
オセプタAM−1(徳山曹達(株)製)を用いた以外
は、実施例1と同様に廃IPA液の精製処理をおこなっ
た。パーベーパレーション装置で供給液量1.1kg/Hr
でIPA濃度91%から99.0wt%まで水を除去し
た。Na、K、Fe、Cu微粒子数は、実施例1とほぼ
同じ値であったが、酸分は7ppm であった。また、IP
Aロス率は4.6%であった。パーベーパレーション処
理液を実施例1と同様にして後段の蒸留装置でイオン製
物質、微粒子を除去し、洗浄液として再使用したが、洗
浄効果の低下なく安定して洗浄を行うことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施する装置の代表的な態様を
示す概略図である。
【符号の説明】
1 洗浄装置 2 ライン 3 廃液タンク 4 処理液室 5 分離膜 6 透過蒸気室 7 ライン 8 蒸留装置 9 充填材 10 凝縮器 11 中間タンク 12 循環ライン 13 新液供給ライン

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基材を水と共沸点を有する有機溶
    剤により洗浄する洗浄工程、該洗浄工程より排出される
    水、酸分、イオン性物質及びパーティクル等の不純物を
    含有する有機溶剤廃液を分離膜として陰イオン交換膜を
    使用したパーベーパレーション法により処理して水を除
    去する脱水工程、脱水工程より得られる処理液を蒸留
    し、留出液として精製された有機溶剤を得る蒸留工程及
    び蒸留工程より得られる精製された有機溶剤を前記半導
    体基材の洗浄工程に循環する循環工程よりなる半導体基
    材の洗浄方法。
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