JPH07102982B2 - 低温封着用フリット - Google Patents

低温封着用フリット

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JPH07102982B2
JPH07102982B2 JP14958987A JP14958987A JPH07102982B2 JP H07102982 B2 JPH07102982 B2 JP H07102982B2 JP 14958987 A JP14958987 A JP 14958987A JP 14958987 A JP14958987 A JP 14958987A JP H07102982 B2 JPH07102982 B2 JP H07102982B2
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glass
powder
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low
sealing
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俊郎 山中
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Nippon Electric Glass Co Ltd
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Nippon Electric Glass Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は低温封着用フリットに係り、特にアルミナを使
用したICセラミックパッケージの気密封着用フリットに
関するものである。
[従来技術とその問題点] 従来より半導体チップを外気から遮断し、機械的に保護
するためのICセラミックパッケージを封着する場合、ガ
ラスを用いる方法が透湿性がなく、気密性に優れ、機械
的強度が高いため広く採用されており、この用途の封着
用ガラスとしてはPbO−B2O3系の結晶性粉末ガラスある
いは非晶質粉末ガラスが用いられている。
近年半導体技術の発達に伴って半導体集積回路の集積度
は著しく高くなり、回路パターンは著しく微細化してい
る。これらの微細な回路パターンを有する半導体素子を
ICセラミックパッケージに実装する際に封着を高温下で
行うと半導体素子の特性劣化を招きやすく、歩留まりが
悪くなる等の問題があり、できるだけ低い温度、具体的
には380℃以下の温度で短時間に封着できるガラスが望
まれている。
しかしながら先記した封着用ガラスの中でPbO−B2O3
の結晶性粉末ガラスは、封着する際に結晶化工程を必要
とし、通常480〜530℃で約10分間置いて封着するため上
記要求を全く満足しない。
またPbO−B2O3系の非晶性粉末ガラスは、結晶性粉末ガ
ラスに比べて低温で短時間に封着可能であり、380℃以
下の温度で封着可能なガラスも一部存在し、例えば特開
昭40−14301号公報にはガラスの低融化をはかるためPbO
−B2O3系ガラスにTl2O3を添加したガラスが開示されて
いる。このガラスはTl2O3の含有量を多くするほど融点
が下がり、封着温度も低くなるが、熱膨張係数が約140
〜170×10-7/℃であり、アルミナセラミックのそれ(約
70×10-7/℃)と大幅に相違するため、実際ICセラミッ
クパッケージの封着に使用すると熱膨張差に起因する応
力によってガラスに亀裂が生じる。
[発明の目的] 本発明は、380℃以下の温度で短時間にICセラミックパ
ッケージを気密封着することができ、熱膨張係数がアル
ミナのそれに近似している低温封着用フリットを提供す
ることを目的とするものである。
[発明の構成] 本発明の低温封着用フリットは体積%で低融点ガラス粉
末50〜70、Ca置換チタン酸鉛粉末10〜48、低膨張セラミ
ック粉末2〜35からなり、上記低融点ガラス粉末が重量
%でPbO35〜60、Tl2O 20〜55、B2O35〜15、ZnO+Bi2O3
+CuO 0.5〜12、SiO2+Al2O3 0.5〜5からなることを
特徴とする。
すなわち本発明は封着温度が低く熱膨張係数が高いPbO
−B2O3−Tl2O系ガラス50〜70体積%にCa置換チタン酸鉛
粉末10〜48体積%、低膨張セラミック粉末2〜35体積%
を混合することによってフリットの熱膨張係数を下げて
アルミナのそれに近づけたことを特徴とする。
本発明におけるCa置換チタン酸鉛粉末は、本発明者が先
に特願昭61−87542号にて提案のPbTiO3のPbを40モル%
以下Caで置換したフィラーであり、その置換量によって
熱膨張係数を最低約−80×10-7/℃にすることができ、
このフィラーを上記系のガラスと混合した場合ガラスの
熱膨張係数を大幅に下げることができる。しかしながら
このような熱膨張係数が大きく相違するガラスとフィラ
ーとを混合するとガラスに微細なクラックが生じやすく
フリットの機械的強度や気密性を低下させるという問題
が生じるため本発明では熱膨張係数が0〜40×10-7/℃
の低膨張セラミック粉末を添加させてクラックの発生を
抑える。
本発明において低融点ガラス粉末、Ca置換チタン酸鉛粉
末、低膨張セラミック粉末の割合を上記のように限定し
たのは次のとおりである。
低融点ガラス粉末が50体積%以下の場合はフリットの流
動性が悪くなり、70体積%以上の場合はフリットの熱膨
張係数をアルミナのそれに近づけることができない。
Ca置換チタン酸鉛粉末が10体積%以下の場合はフリット
の熱膨張係数をアルミナのそれに近づけることができ
ず、48体積%以上の場合はフリットの流動性が悪くな
る。
低膨張セラミック粉末はガラスとCa置換チタン酸鉛粉末
との熱膨張係数の大きな相違によってガラスにクラック
が生じるのを防ぐものでフリットの機械的強度や気密性
を改善する効果を有する物質を用いることが必要であ
り、具体的にはジルコン粉末、ベータユークリプタイト
粉末、ウィレマイト粉末、コーディエライト粉末、チタ
ン酸鉛粉末、酸化スズ粉末などの熱膨張係数が0〜40×
10-7/℃の物質を用いる。しかしながら低膨張セラミッ
ク粉末が2体積%以下の場合は上記の効果が得られず、
35体積%以上の場合はフリットの流動性が悪くなる。
また本発明における低融点ガラス粉末の各成分を上記の
ように限定した理由は次のとおりである。
PbOが60%以上、Tl2Oが20%以下の場合はガラスの粘性
が高くなるため流動性が悪くなり、PbOが35%以下、Tl2
Oが55%以上の場合はガラスの化学的耐久性が悪くな
る。
B2O3が5%以下の場合はガラスが結晶性になるため流動
性が悪くなり、15%以上の場合はガラスの粘性が高くな
るため流動性が悪くなる。
ZnO、Bi2O3、CuOはガラスの粘性を高くすることなく熱
膨張係数を下げる効果を有する成分であるが、ZnO+Bi2
O3+CuOが0.5%以下の場合はガラスの粘性が高くなるた
め流動性が悪くなり、12%以上の場合はガラスが結晶性
になるため流動性が悪くなる。
SiO2+Al2O3が0.5%以下の場合はガラスが結晶性になる
ため流動性が悪くなり、5%以上の場合はガラスの粘性
が高くなるため流動性が悪くなる。
本発明においては上記成分以外にもV2O5、TiO2、Nb
2O5、TeO2、CeO2、BaO、SrO、CaO、TiO2、ZrO2を合計で
3%まで含有させることにより結晶化傾向を抑制し、ま
た化学的耐久性を改善することができる。
[実施例] 以下に本発明の実施例について説明する。
第1表は本発明における低融点ガラス粉末の実施例を示
すものである。
第1表に示した低融点ガラス粉末は、鉛丹、炭酸タリウ
ム、硼酸、亜鉛華、酸化ビスマス、酸化第二銅、光学ガ
ラス用珪石粉、アルミナ、五酸化バナジウム、五酸化ニ
アブ、酸化チタン、炭酸バリウムを原料として使用し、
第1表に示す組成になるように調合したバッチを白金ル
ツボに入れて電気路中で700℃、1時間溶融した後、薄
板状に成形してアルミナボールミルで粉砕し、200メッ
シュのふるいを通過させた。
第2表は第1表の低融点ガラス粉末にCa置換型チタン酸
鉛粉末及び低膨張セラミック粉末を混合したフリットの
実施例である。
第2表のCa置換型チタン酸鉛粉末は、リサージ、炭酸カ
ルシウム及び酸化チタンをPb0.70Ca0.30TiO3の組成にな
るように調合、混合した後、1250℃で4時間焼成し、粉
砕後350メッシュのステンレスふるいを通過させたもの
を用いた。
ジルコン粉末は、U、Thを除去し、α線放出量を非常に
少なくしたジルコニア、光学ガラス用珪石粉及び酸化第
二鉄を重量%でZrO266.9、SiO231.2、Fe2O31.9になるよ
うに調合混合した後1400℃で16時間焼成した。焼成物は
粉砕し、350メッシュのステンレスふるいを通過させ
た。
ベータユークリプタイト粉末は炭酸リチウム、アルミ
ナ、光学ガラス用珪石粉をLi2O3・Al2O3・2SiO2の組成
にるように調合、混合し1250℃で5時間焼成したものを
粉砕して350メッシュのステンレスふるいを通過させた
ものを用いた。
ウイレマイト粉末は亜鉛華、光学ガラス用珪石粉、アル
ミナを重量%でZnO70.6、SiO224.7、Al2O34.7になるよ
うに調合、混合し、1400℃で15時間焼成した後、粉砕し
て350メッシュのステンレスふるいを通過させたものを
用いた。
第2表のフリットは低融点ガラス粉末、Ca置換チタン酸
鉛粉末、低膨張セラミック粉末を第2表に示す割合に混
合し、ビークルを使用してペーストを作製した後、アル
ミナセラミックにスクリーン印刷し、乾燥後電気炉中で
10分間加熱することによって封着した。
また第2表の各試料の流動性を評価するために、粉末試
料をその比重に相当するグラム数採取し、直径20mmの円
柱状に加圧成形した後、表に示した封着温度で10分間加
熱し、流動したフリットの直径を測定した。ICセラミッ
クパッケージの封着に用いるためには流動径は24〜25mm
あるのが望ましいが各試料ともこの条件を満足するもの
であった。
[発明の効果] 本発明の低温封着用フリットは、380℃以下の低い温度
でICセラミックパッケージを気密封着でき、しかも熱膨
張係数がアルミナのそれに近似しているので特に封着工
程を低温で行う必要のあるLSI用パッケージの封着に好
適であるが、それ以外にも電子工業分野における各種の
封着材料として用いることが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 23/31

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】体積%で低融点ガラス粉末50〜70、Ca置換
    チタン酸鉛粉末10〜48、低膨張セラミック粉末2〜35か
    らなり、上記低融点ガラス粉末が重量%でPbO35〜60、T
    l2O 20〜55、B2O35〜15、ZnO+Bi2O3+CuO 0.5〜12、
    SiO2+Al2O3 0.5〜5からなることを特徴とする低温封
    着用フリット。
JP14958987A 1987-06-16 1987-06-16 低温封着用フリット Expired - Lifetime JPH07102982B2 (ja)

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