JPH0710288B2 - ゴルフクラブシャフト - Google Patents

ゴルフクラブシャフト

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JPH0710288B2
JPH0710288B2 JP1308399A JP30839989A JPH0710288B2 JP H0710288 B2 JPH0710288 B2 JP H0710288B2 JP 1308399 A JP1308399 A JP 1308399A JP 30839989 A JP30839989 A JP 30839989A JP H0710288 B2 JPH0710288 B2 JP H0710288B2
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良司 樋口
隆志 伊藤
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はテーパー付きのゴルフクラブシャフトに関し、
特に耐衝撃性を向上させた繊維強化樹脂製のシャフトに
係わるものである。
(従来の技術) 従来ゴルフクラブシャフトは木製あるいは金属製が主流
であったが、近年は軽量、高強度、高弾性率の利点を有
する繊維強化樹脂製のシャフトが使用されるようになっ
た。
これらのシャフトにおいて、補強繊維としては比強度、
比弾性に優れる炭素繊維が主として用いられ、その他ガ
ラス繊維、アラミド繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、
炭化珪素繊維等を組み合わせて使用することもできる。
マトリックス樹脂としては、エポキシ樹脂、が主である
が、その他不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、
ポリウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリプロピレン樹
脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルエ
ーテルケトン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ABS樹
脂、ナイロン樹脂等の熱可塑性樹脂が使用される。
一般的に行われている繊維強化樹脂製シャフトの製法と
しては、上記強化繊維の引き揃えシート、織布に上記マ
トリックス樹脂を含浸させてプリプレグ化したものをシ
ャフト成形用のマンドレルに巻回積層して成形するシー
トワィンディング法、あるいは上記強化繊維を一方向に
引き揃え上記マトリックス樹脂を含浸させてフィラメン
トワィンディングする方法がある。いずれもその上から
テープ状フィルムを巻き締め加熱硬化後、テープを除去
し、研磨、塗装して成形する。
そのほか特開昭54-45383,特公昭58-293号にシャフト成
形用のプリプレグの中間層に熱可塑性樹脂フィルムシー
トを入れ、そり、あるいは層間剥離を防止した釣り竿等
の管状体が開示されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら従来の炭素繊維を主としたシャフトにおい
ては、炭素繊維は伸びが小さく耐衝撃性に劣るから、ボ
ール打撃時等のような繰り返しの応力集中によるシャフ
トの破損を防止するために、部分的に補強材を入れる
が、この補強材によってシャフトが補強される反面、部
分的に硬くなるため、しなりに悪影響を与えたり、重量
が増加する。
またショットの際の衝撃あるいは振動吸収性に問題があ
り、この為いわゆるショットの際の打球感が悪い。これ
らを改良するための手段としてアラミド繊維を併用する
ことがなされているものの、アラミド繊維は繊維と直角
方向の強度が不十分であるといった異方性であるため、
衝撃強度を満足するにいたらず、衝撃強度は満足させよ
うとすれば剛性が大きくなりすぎ、また重量が増加す
る。
そのほかアラミド繊維の切れ難い、けば立つ等の機械加
工性の悪さのため、きわめて限られた使い方しか行われ
ていない。
(課題を解決するための手段) 本発明は、これらの点に鑑み、繊維強化樹脂の軽量、高
強度、高弾性率の利点を損なうことなく、耐衝撃性、加
工性に優れ、ショット時のフィーリングに優れたゴルフ
クラブシャフトを供給する目的でなされたものである。
即ち、本発明は繊維強化樹脂シートで形成するシャフト
の最内層及び/または層間に、300℃未満に融点を持た
ず、かつ20kg/mm2以上の引張強度を有する、実質的に有
機系重合体からなるフィルム層を一体的に形成してな
り、シャルピー衝撃強度が、30kg・cmであることを特徴
とするゴルフクラブ用シャフトである。
本発明に用いられる補強繊維としては炭素繊維、ガラス
繊維、アラミド繊維、シリコンカーバイド繊維、アルミ
ナ繊維等を単独あるいは組み合わせて使用することも可
能である。
本発明に用いられるマトリックス樹脂としてはエポキシ
樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、フ
ェノール樹脂等の熱硬化性樹脂あるいはポリプロピレ
ン、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルエ
ーテルケトン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ABS樹
脂、ナイロン樹脂等の熱可塑性樹脂が使用できる。
本発明に用いるフィルムには、以下の要件が必要であ
る。まず第1にフィルムは、300℃未満には融点を持た
ない有機系重合体から実質的に構成される必要がある。
融点が300℃未満であると、樹脂の硬化等のシャフト製
造工程で、融解したり、熱変形したりするので好ましく
ない。
次に、フィルムは20kg/mm2以上の引張強度を有している
ことが必要である。本発明に言う引張強度20kg/mm2以上
とは、フィルムの少なくとも一方向の引張強度が20kg/m
m2以上を有することを意味するものであり、例えば、一
方向において20kg/mm2以上であり、それと直交する方向
の強度が20kg/mm2以下であるフィルムも含まれる。
また、引張弾性率は、高い方が好ましく700kg/mm2以上
であるのがよい。
得られるシャフトの物性を低下させないためには、これ
らの要件が満足されねばならない。更に好ましくは45kg
/mm2以上の引張強度及び1000kg/mm2以上の引張弾性率を
有していることである。さらに好ましくは、フィルムが
50kg/mm2以上の引張強度を有していることであり、また
は1200kg/mm2以上の引張弾性率を有していることであ
る。
本発明に用いられるフィルム用の素材としては、上記要
件が満たされる範囲で、特に限定されないが、成形にお
ける繊維強化樹脂層の硬化あるいは溶融操作中に、フィ
ルムが、劣化、分解、溶融等を起こさないものであるこ
とが好ましく、このような好ましい有機系重合体として
は、アラミド、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケト
ン、全芳香族ポリエステル、ポリベンゾイミダゾール、
ポリベンゾビスチアゾール等が挙げられるが、樹脂との
接着性の良さや高強度、高弾性率の発現のしやすさから
アラミドとポリイミドが好ましい。
好ましく用いられるアラミドには以下の一般式(I)、
(II)で表される構造のもの、または、これらの共重合
体がある。
(式中において、R1、R2、R3およびR3は から選ばれる。
またポリイミドとしては例えば、下記構造式で表される
ものが好ましく用いられる。
これらの水素原子がハロゲン、メチル、エチル、メトキ
シ、ニトロ、スルホン等の官能基で置換されてもよい。
m、nは平均重合度であり約50〜1000である。
本発明に用いられるフィルムが特定の有機系重合体から
実質的になるという意味は、上記特定の有機系重合体以
外の成分が、本発明の効果を損なわない範囲で少量含ま
れていてもよいことであり、例えば上記以外の有機系重
合体、有機系低分子化合物、無機化合物などを少量含有
してもよい。
本発明において、一体的に形成するとは、フィルムと繊
維強化樹脂シートとが樹脂層で接着されていることをい
うのであり、補強効果を十分に発現させるために、フィ
ルムとシャフト成形体を構成しているマトリックス樹脂
とが十分な接着力を持つことが好ましい。
大きな接着力は、フィルムまたはテープの表面を粗にす
る(製膜上の工夫、製膜後の物理的または化学的なエッ
チング等)、表面に化学活性種を導入する(コロナ放電
処理、プラズマ処理、化学分解等)、接着用の含浸前処
理をする(エポキシ化合物、イソシアネート化合物、レ
ゾルシン・ホルマリン・ラテックス混合物等)、または
これらを組み合わせる等の方法が好ましく用いられ、そ
れにより達成される。
本発明に用いられるフィルムの厚みは成形品における繊
維強化樹脂層との積層構成を考慮して適宜決定されるが
通常2〜100μmであり、好ましくは5〜50μmであ
る。
2μm以下あるいは100μm以上では共に操作性が悪
く、またフィルム層の厚みをコントロールし難いため適
当でない。
かかるフィルムを巻回積層するにあたり、フィルムとフ
ィルムの層間も一体化される必要があり、例えば、必要
に応じて接着剤等を予めフィルムの少なくとも片面に塗
布する、接着剤を塗布しつつ巻回する等の方法が用いら
れる。特殊な場合には、フィルム状の接着剤と交互に巻
くこともなされてよい。接着剤は、基材との接着力が充
分であれば良く、何等限定されない。
ゴルフクラブでボールを打撃した時の応力はシャフトの
ネック部に集中するが、従来の木製ヘッドのように比較
的ネック部分の長い構造のクラブでは打撃時に応力が集
中しない。一方、金属製等のネック部分が短い構造とな
っているヘッドは材料の剛性が高いので、打撃時の応力
が集中しやすい。また、上記のような剛性の高い材料の
ヘッドにおいては、ネック部の端面がシャフトを傷つけ
る恐れがあった。このような応力集中にも破損しないた
めには、本発明のシャフトは30kg・cm以上のシャルピー
衝撃値が必要である。
本発明のシャフトは、上記補強繊維とマトリックス樹脂
によりプリプレグを形成し、該プリプレグをシャフト成
形用に適宜切り出し、シャフト成形用のテーパー付きマ
ンドレルに巻回積層する際に、予めマンドレルに上記フ
ィルムを巻回して後、プリプレグを巻き付けシャフトを
加熱硬化成形する。また、テーパー付きマンドレルにプ
リプレグを巻き付けるに際しては、プリプレグとプリプ
レグの間にもフィルム層を設けることが出来る。
(作用) 本発明のシャフトは、厚みが5〜50μmであって、しか
も機械的特性においてほぼ等方性を有しているフィルム
をシャフトの最内層及び/または層間に一体的に設けた
から、シャフトの重量をあまり増加させることなく耐衝
撃性、曲げ強度、捻り強度を向上させることが出来る。
またフィルムの積層量や、積層する箇所により、剛性を
変えることも可能である。
(実施例) 本発明の実施例を図面に基づき説明する。第1図〜第3
図は本発明に係わる説明図であり、第1図はシャフト1
の外観図、第2図は第1図のa−a線断面図で、実施例
1の説明図、第3図は第1図のb−b線断面図で、実施
例2の説明図である。
実施例1:離型材で処理したテーパー付きマンドレルに片
面にエポキシ樹脂を塗布したアラミドフィルム2を巻回
積層し、この外側に、扇形に切り出した炭素繊維強化プ
リプレグ3にフィルム2をラミネートしたものを、シー
トローリング装置を用いて、マンドレルに巻き付ける。
その後、加熱硬化させることにより成形する。
実施例2:アラミドのフィルム2を、プリプレグのシャフ
トの先端から300mm程度の部分にラミネートし、テーパ
ー付きマンドレルに常法により積層した後、加熱成形し
た。
(比較例) アラミドフィルムの層を設けない、従来のシートワィン
ディング法により加熱硬化成形したシャフトを比較用シ
ャフトとした。
実施例1.2および比較例のシャフトについて衝撃強度を
調べた。測定の方法は、第4図に示すように、両端支
持、中央荷重とし、テストピースは先端から120mm間隔
で採取する。
シャルピー衝撃試験機の容量は10kg・mである。
測定結果を表1に示す。
(効果) 本発明のシャフトは、厚みが5〜50μmで、しかも機械
的特性においてほぼ等方性を有するフィルムを繊維強化
樹脂製シャフトの最内層及び/または層間に設けた構成
であるから、シャフトの重量をあまり増加させることな
く、従来のシャフトよりも、大きな曲げ強度を示し、ま
た耐衝撃性が格段に改善された。
また層間に設ける場合には、例えばフィルムの厚みを調
節したり、層間に巻回する量を調節する等フィルム層と
炭素繊維強化樹脂層の比率を変えることにより、ゴルフ
ァーの好みに応じてシャフトの剛性を変えることも容易
であり、さらには乱振動が解消され、打球感もきわめて
向上する。
また、繊維強化樹脂層をフィルムで挟み込むことにな
り、クラックの発生が効果的に押え込まれ、強度、耐衝
撃性とも更にアップすることが出来る。
そのほか、剛性をあまり変えないで強度を特に必要とす
る部分、例えば打撃時の応力が集中するネック部分に設
ければ、シャフトのしなりにあまり影響を及ぼすことな
く強度、耐衝撃性を向上させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は本発明に係わる説明図であり、第1図
はシャフトの外観図、第2図は第1図のa−a線断面図
で、実施例1の説明図、第3図は第1図のb−b線断面
図で、実施例2の説明図である。第4図は、シャルピー
衝撃強度を測定する方法の説明図である。 1:シャフト、2:フィルム、3:プリプレグ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維強化樹脂シートにより形成するテーパ
    ー付きシャフトの、最内層または/および層間に、300
    ℃未満に融点を持たず、かつ20kg/mm2以上の引張強度を
    有する、実質的に有機系重合体からなるフィルム層を一
    体的に形成してなり、シャルピー衝撃強度が30kg・cm以
    上であることを特徴とするゴルフクラブシャフト。
  2. 【請求項2】前記フィルム層は、シャフトの全長にわた
    り設けたことを特徴とする請求項1記載のゴルフクラブ
    シャフト。
  3. 【請求項3】前記フィルム層は、シャフトの部分的に設
    けたことを特徴とする請求項1記載のゴルフクラブシャ
    フト。
JP1308399A 1989-11-28 1989-11-28 ゴルフクラブシャフト Expired - Fee Related JPH0710288B2 (ja)

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US20040052997A1 (en) * 2002-09-17 2004-03-18 Ietsugu Santo Composite pressure container or tubular body and composite intermediate

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