JP2003183476A - 繊維強化複合材料用樹脂組成物、プリプレグおよび繊維強化複合材料 - Google Patents

繊維強化複合材料用樹脂組成物、プリプレグおよび繊維強化複合材料

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JP2003183476A
JP2003183476A JP2001385568A JP2001385568A JP2003183476A JP 2003183476 A JP2003183476 A JP 2003183476A JP 2001385568 A JP2001385568 A JP 2001385568A JP 2001385568 A JP2001385568 A JP 2001385568A JP 2003183476 A JP2003183476 A JP 2003183476A
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Japan
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fiber
prepreg
resin
reinforced composite
composite material
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JP2001385568A
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Hideki Okita
英樹 沖田
Nobuyuki Tomioka
伸之 富岡
Hajime Kishi
肇 岸
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】取り扱い性に優れたプリプレグ、および強度特
性に優れた繊維強化複合材料製管状体を提供すること。 【解決手段】(A)、(B)、(C)を含んでなり、か
つガラス転移温度が6℃以下であることを特徴とする繊
維強化複合材料用樹脂組成物。 (A)分子内にエポキシ基を2個以上有する化合物 (B)硬化剤 (C)下記一般式(1)または(2)で表される部分構
造を有し、かつ構成要素(A)または(B)と反応して
化学結合を形成し得る官能基を1個有する分子量400
以下の化合物 【化1】 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スポーツ用途、航
空宇宙用途、一般産業用途に適した繊維強化複合材料、
これを得るためのマトリックス樹脂としての繊維強化複
合材料用樹脂組成物、およびプリプレグに関する。
【0002】
【従来の技術】強化繊維とマトリックス樹脂とからなる
繊維強化複合材料は、特にその機械強度特性が優れてい
るために、ゴルフクラブシャフト、釣り竿、テニスやバ
トミントンのラケットなどのスポーツ用途をはじめ、航
空宇宙用途、一般産業用途に広く用いられる。
【0003】繊維強化複合材料を得るためには各種成形
法が知られるが、例えば、シート状に引き揃えられた強
化繊維に未硬化の樹脂組成物を含浸したシート状のプリ
プレグを中間基材とし、このプリプレグを複数枚積層し
て加熱・加圧処理により樹脂を硬化させ、繊維強化複合
材料を得ることができる。
【0004】特に、材料の軽量化や高強度化の要求が高
い用途においては、その優れた比弾性率、比強度のた
め、強化繊維としては炭素繊維が好適に用いられる。
【0005】そして、炭素繊維と組み合わせるマトリッ
クス樹脂としては、その優れた機械物性、耐熱性、炭素
繊維との良好な接着性などの面から、分子内に2官能以
上のエポキシ基を有する化合物を含んでなる樹脂組成
物、すなわちエポキシ樹脂組成物が好適に用いられる。
【0006】繊維強化複合材料に用いる樹脂組成物は、
強化繊維への含浸性などのために低粘度であることが好
ましい場合が多く、また、シート状プリプレグを用いた
成形法で繊維強化複合材料を得る場合、プリプレグの柔
軟性などの取り扱い性の面から、樹脂組成物はある程度
低粘度であることが好ましい。
【0007】樹脂組成物を低粘度化するためには、低粘
度の成分を添加する方法があるが、そのような低粘度成
分を加えることは硬化物の耐熱性の低下が避けられない
場合が多い。分子内に2個以上のエポキシ基を有しかつ
低分子量のエポキシ樹脂を添加して低粘度化すると比較
的耐熱性の低下が少ない場合があるものの、そのような
低分子量のエポキシ樹脂は樹脂硬化物の架橋密度を高め
るため、その靭性や塑性変形能力を低下させ、得られる
繊維強化複合材料の強度、疲労特性などが犠牲になる傾
向にある。
【0008】さらに、近年の材料の軽量化要求を受け
て、材料の充分な剛性を保つために、繊維含有率をより
高め、さらにはより高弾性率の強化繊維を用いた繊維強
化複合材料が求められているが、これにともない、強化
繊維への含浸性やプリプレグの取り扱い性、さらには材
料の強度や疲労特性を満足することはますます困難にな
ってきている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の背景に鑑み、強化繊維への含浸性、プリプレグの
取り扱い性などを確保し、さらに硬化物の高靭性化、高
塑性変形能力化によって材料の強度、疲労特性、耐熱性
をも満足できるような樹脂組成物、およびこれを用いた
プリプレグ、繊維強化複合材料を提供せんとするもので
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次のような手段を採用するものであ
る。すなわち、本発明の繊維強化複合材料用樹脂組成物
は、(A)、(B)、(C)を含んでなり、かつガラス
転移温度が6℃以下であることを特徴とするものであ
る。 (A)分子内にエポキシ基を2個以上有する化合物 (B)硬化剤 (C)下記一般式(1)または(2)で表される部分構
造を有し、かつ構成要素(A)または(B)と反応して
化学結合を形成し得る官能基を1個有する分子量400
以下の化合物
【0011】
【化3】
【0012】
【化4】
【0013】また、本発明におけるプリプレグは、かか
る樹脂組成物と強化繊維とを含んでなることを特徴とす
るものであり、さらに、本発明における繊維強化複合材
料は、かかる樹脂組成物を加熱硬化した樹脂硬化物と、
強化繊維とを含んでなることを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0015】本発明において、エポキシ樹脂組成物に構
成要素(C)を含ませ、かつ未硬化樹脂のTgを適正な
範囲とすることで、硬化物の耐熱性を犠牲にすることな
く、プリプレグの取り扱い性が向上する。さらに、構成
要素(C)を含ませることにより、強化繊維とマトリッ
クス樹脂の間の接着性を高めることで繊維強化複合材料
の機械物性をも向上するという極めて顕著な効果が得ら
れるものである。
【0016】本発明の構成要素(A)である分子内にエ
ポキシ基を2個以上有する化合物は特に限定されない
が、例えば、分子内に水酸基を有する化合物から得られ
るグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、分子内にアミノ
基を有する化合物から得られるグリシジルアミン型エポ
キシ樹脂、分子内にカルボキシル基を有する化合物から
得られるグリシジルエステル型エポキシ樹脂、分子内に
不飽和結合を有する化合物から得られる環式脂肪族エポ
キシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレートなどの複素
環式エポキシ樹脂、あるいはこれらから選ばれる2種類
以上のタイプが分子内に混在するエポキシ樹脂などを用
いることができる。
【0017】また、本発明においては、樹脂の硬化物に
充分な塑性変形能力を持たせるために、構成要素(A)
100重量%中に、2官能性エポキシ樹脂を75〜10
0重量%含ませることが好ましく、85〜100重量%
含ませることがより好ましい。かかる2官能性エポキシ
樹脂の配合比が75重量%未満であると、塑性変形能力
が不足して得られる材料の強度が低下する場合がある。
【0018】2官能性エポキシ樹脂の具体例としては、
ビスフェノールAから得られるビスフェノールA型エポ
キシ樹脂およびその水素添加物、ビスフェノールFから
得られるビスフェノールF型エポキシ樹脂およびその水
素添加物、ビスフェノールSから得られるビスフェノー
ルS型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールAか
ら得られるテトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹
脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、ビスフェノール
ADから得られるビスフェノールAD型エポキシ樹脂、
レゾルシンジグリシジルエーテル、ヒドロキノンジグリ
シジルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’、
5,5’−テトラメチルビフェニルジグリシジルエーテ
ル、1,6−ジヒドロキシナフタレンのジグリシジルエ
ーテル、アニリンのジグリシジルアミン、o−トルイジ
ンのジグリシジルアミン、9,9−ビス(4-ヒドロキシ
フェニル)フルエオレンのジグリシジルエーテル、ビス
フェノールA型エポキシ樹脂とトリレンジイソシアネー
トなどのジイソシアネート類との反応で得られるイソシ
アネート変性品、フタル酸ジグリシジルエステル、テレ
フタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸
ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロテレフタル酸ジグ
リシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステル、
1,4−ジ−tert−ブチル−2,5−ビス(2,3
−エポキシプロポキシ)−ベンゼン、2,2’−ジメチ
ル−4,4’−ジヒドロキシ−5,5’−ジ−tert
−ブチルジフェニルスルフィドとクロロメチルオキシラ
ンとの反応生成物、4,4’−メチレンビス(2,6−
ジメチルフェノール)とクロロメチルオキシランとの反
応生成物、分子内に2個の2重結合を有する化合物を酸
化して得られるポリエポキシド等が挙げられ、これらを
単独あるいは複数を組み合わせて用いることができる。
【0019】さらに、本発明における2官能性エポキシ
樹脂は、得られる樹脂硬化物に高度な塑性変形能力を発
現させるために、エポキシ当量が750以上、より好ま
しくは900以上、さらに好ましくは1000以上であ
る高分子量の2官能性エポキシ樹脂を2官能性エポキシ
樹脂100重量%中に5〜50重量%含ませることがで
きる。かかる高分子量エポキシ樹脂の配合比が5重量%
未満であるとその効果は十分でない場合があり、また5
0重量%を超えると樹脂組成物の粘度が高くなりすぎ、
強化繊維への含浸性や、プリプレグ同士の接着性、プリ
プレグの柔軟性などの取り扱い性を損なう場合がある。
【0020】本発明の樹脂組成物には、得られる繊維強
化複合材料の耐熱性のため、樹脂硬化物の塑性変形能力
を著しく損なわない程度に、分子内に2個を超えるエポ
キシ基を有する多官能エポキシ樹脂を含ませることがで
きる。
【0021】多官能エポキシ樹脂としては特に限定され
ないが、例えばトリス(p−ヒドロキシフェニル)メタ
ンのトリグリシジルエーテルおよびその誘導体、テトラ
キス(p−ヒドロキシフェニル)エタンのテトラグリシ
ジルエーテルおよびその誘導体、グリセリンのトリグリ
シジルエーテル、ペンタエリスリトールのテトラグリシ
ジルエーテル、フェノールやアルキルフェノール、ハロ
ゲン化フェノール等のフェノール誘導体から得られるノ
ボラックのグリシジルエーテル、テトラグリシジルジア
ミノジフェニルメタン、テトラグリシジル−m−キシリ
レンジアミン、トリグリシジル−m−アミノフェノー
ル、トリグリシジル−p−アミノフェノール、トリグリ
シジルイソシアヌレート等を用いることができる。
【0022】本発明における構成要素(B)の硬化剤と
しては特に限定されないが、例えば、4,4’−ジアミ
ノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルス
ルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、m−
フェニレンジアミン、m−キシリレンジアミンのような
活性水素を有する芳香族アミン、ジエチレントリアミ
ン、トリエチレンテトラミン、イソホロンジアミン、ビ
ス(アミノメチル)ノルボルナン、ビス(4−アミノシ
クロヘキシル)メタン、ポリエチレンイミンのダイマー
酸エステルのような活性水素を有する脂肪族アミン、こ
れらの活性水素を有するアミンにエポキシ化合物、アク
リロニトリル、フェノールとホルムアルデヒド、チオ尿
素などの化合物を反応させて得られる変性アミン、ジメ
チルアニリン、ジメチルベンジルアミン、2,4,6−
トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールや1−置換
イミダゾールのような活性水素を持たない第三アミン、
ジシアンジアミド、テトラメチルグアニジン、ヘキサヒ
ドロフタル酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、メ
チルヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルナジック酸無
水物のようなカルボン酸無水物、アジピン酸ヒドラジド
やナフタレンジカルボン酸ヒドラジドのようなポリカル
ボン酸ヒドラジド、ノボラック樹脂などのポリフェノー
ル化合物、チオグリコール酸とポリオールのエステルの
ようなポリメルカプタン、三フッ化ホウ素エチルアミン
錯体のようなルイス酸錯体、芳香族スルホニウム塩など
を用いることができる。
【0023】これらの硬化剤には、硬化活性を高めるた
めに適当な硬化助剤を組合わせることができる。例え
ば、本発明においては、ジシアンジアミドに、3-フェ
ニル-1,1-ジメチル尿素、3-(3,4-ジクロロフェニ
ル)-1,1-ジメチル尿素(DCMU)、3-(3−クロ
ロ−4-メチルフェニル)-1,1-ジメチル尿素、2,4
−ビス(3,3−ジメチルウレイド)トルエンのような
尿素誘導体を硬化助剤として組合せたり、カルボン酸無
水物やノボラック樹脂に第三アミンを硬化助剤として組
合わせて好適に用いることができる。
【0024】本発明において構成要素(C)は、下記一
般式(1)または(2)で表されるような耐熱性の高い
イミド骨格を有すること、分子内に構成要素(A)また
は(B)と反応して化学結合を形成し得る官能基を1個
有し硬化物のネットワーク中に取り込まれること、さら
にはその分子量が400以下未満であることを特徴とす
る。このような構造を有することにより、構成要素
(C)を含ませることで硬化物の耐熱性を著しく損なう
ことなく、未硬化の樹脂組成物のガラス転移温度(以下
未硬化樹脂Tgと記す)の低下や粘度の低下などの効果
を得ることができ、プリプレグとした時に良好な粘着性
や柔軟性を得ることができる。
【0025】
【化5】
【0026】
【化6】
【0027】さらには、構成要素(C)のイミド骨格
は、強化繊維表面の水素結合性官能基、あるいは強化繊
維表面に付着した水素結合性の官能基を有するサイジン
グ剤との間に水素結合を形成し、強化繊維とマトリック
ス樹脂との間の接着性をも高める効果を有する。
【0028】かかる強化繊維とマトリックス樹脂との接
着性向上効果は、JIS K7079に従って繊維強化
複合材料についての±45#引張試験を行うことによっ
て測定される面内剪断強度を比較することで確認でき
る。本発明の樹脂組成物をマトリックス樹脂とする繊維
強化複合材料は、構成要素(C)による剪断モードの接
着性向上効果により、面内剪断強度が向上する。
【0029】構成要素(C)において、構成要素(A)
と反応して化学結合を形成し得る官能基の例としては、
アミノ基、フェノール性水酸基、チオール基、カルボキ
シル基、酸無水物基などが挙げられる。
【0030】構成要素(C)において、構成要素(B)
と反応して化学結合を形成し得る官能基の例としては、
エポキシ基、アクリレート基、メタクリレート基などが
挙げられる。
【0031】構成要素(C)は、未硬化樹脂Tg低下の
効果を得るために、分子量は400以下であることが必
要であり、300以下であればより好ましい。かかる分
子量が400を超えると、未硬化樹脂Tgが充分低下し
ない、あるいは樹脂組成物の粘度が上昇してその取り扱
い性を損なう場合がある。
【0032】構成要素(C)において、構成要素(A)
と反応して化学結合を形成し得る官能基としてアミノ基
を有する化合物の具体例としては、次に示す一般式
(I)〜(V)で表される化合物が一例として挙げられ
る。
【0033】
【化7】
【0034】(ここで、R1〜R4は、水素、アルキル
基、アリール基、アルコキシ基、アシル基、ハロゲン等
の有機残基を表す。R1〜R4から選ばれる隣り合う二
つの間で環状構造を形成していても良いし、該環状構造
が芳香族環であっても良い。さらに、それぞれの置換基
が他の置換基を有していても良い。)
【0035】
【化8】
【0036】(ここで、R5〜R10は、水素、アルキ
ル基、アリール基、アルコキシ基、アシル基、ハロゲン
等の有機残基を表す。R5〜R10から選ばれる隣り合
う二つの間で環状構造形成していても良いし、該環状構
造が芳香族環でも良い。さらに、それぞれの置換基が他
の置換基を有していても良い。)
【0037】
【化9】
【0038】(ここで、R11〜R15から選ばれる一
つはアミノ基であり、該アミノ基を除く置換基につい
て、R11はアルキル基、アリール基から選ばれる有機
残基、R12〜R15は水素、アルキル基、アリール
基、アルコキシ基、アシル基、ハロゲン等の有機残基表
す。R12〜R15から選ばれる隣り合う二つの間で環
状構造を形成していても良いし、該環状構造が芳香族環
であっても良い。さらに、それぞれの置換基が他の置換
基を有していても良い。)
【0039】
【化10】
【0040】(ここで、R16〜R22から選ばれる一
つはアミノ基であり、該アミノ基を除く置換基につい
て、R16はアルキル基、アリール基から選ばれる有機
残基、R17〜R22は水素、アルキル基、アリール
基、アルコキシ基、アシル基、ハロゲン等の有機残基表
す。R17〜R22から選ばれる隣り合う二つの間で環
状構造を形成していても良いし、該環状構造が芳香族環
であっても良い。さらに、それぞれの置換基が他の置換
基を有していても良い。)
【0041】
【化11】
【0042】(ここで、R23はアルキレン基、アリー
レン基、ポリオキシアルキレン基等の2価の有機残基、
R24は水素、アルキル基、アリール基から選ばれる有
機残基、R25〜R28は水素、アルキル基、アリール
基、アルコキシ基、アシル基、ハロゲン等の有機残基表
す。R25〜R28から選ばれる隣り合う二つの間で環
状構造を形成していても良いし、該環状構造が芳香族環
であっても良い。さらに、それぞれの置換基が他の置換
基を有していても良い。) 一般式(I)で表される化合物は、フタル酸無水物のイ
ミド化などにより得られるフタルイミド(分子量14
7)等が挙げられる。
【0043】一般式(II)で表される化合物は、ナフタ
ル酸無水物のイミド化などにより得られる1,8−ナフ
タルイミド(分子量197)等が挙げられる。
【0044】一般式(III)で表される化合物は、フタ
ルイミドを出発原料として得られるN−アミノフタルイ
ミド(分子量162)、4−アミノ−N−メチルフタル
イミド(分子量176)等が挙げられる。
【0045】一般式(IV)で表される化合物は、N−メ
チル−1,8−ナフタルイミドを出発原料として得られ
る4−アミノ−N−メチル−1,8−ナフタルイミド
(分子量226)等が挙げられる。
【0046】一般式(V)で表される化合物は、フタル
酸無水物を出発原料として得られるN−(2−アニリノ
エチル)−フタルイミド(分子量266)、N−(4−
イソプロピルアニリノメチル)フタルイミド(分子量2
94)、N−(2,6−ジクロロフェニルアミノエチ
ル)フタルイミド(分子量320)等が挙げられる。
【0047】構成要素(C)において、構成要素(A)
と反応して化学結合を形成し得る官能基としてフェノー
ル性水酸基を有する化合物の具体例としては、次に示す
一般式(VI)で表される化合物が一例として挙げられ
る。
【0048】
【化12】
【0049】(ここで、R30〜R34から選ばれる一
つは水酸基であり、R30〜R34のうち水酸基を除く
ものについてはアルキル基、アリール基、アルコキシ
基、アシル基、ハロゲン等の有機残基を表し、これらの
うち隣り合う二つの間で環状構造を形成していても良い
し、該環状構造が芳香族環であってもよい。また、R3
5〜R38は水素、アルキル基、アリール基、アルコキ
シ基、アシル基、ハロゲン等の有機残基を表し、R25
〜R28から選ばれる隣り合う二つの間で環状構造を形
成していても良いし、該環状構造が芳香族環であっても
良い。さらに、R30〜R38それぞれの置換基が他の
置換基を有していても良い。) 一般式(VI)で表される化合物としては、フタル酸無水
物とp−アミノフェノールとの反応で得られるN−(4
−ヒドロキシフェニル)フタルイミド(分子量239)
等が挙げられる。
【0050】構成要素(C)において、構成要素(A)
と反応して化学結合を形成し得る官能基としてチオール
基を有する化合物の具体例としては、次に示す一般式
(VII)で表される化合物が一例として挙げられる。
【0051】
【化13】
【0052】(ここで、R39はアルキレン基、フェニ
レン基、ポリオキシアルキレン基等の2価の有機残基を
表す。また、R40〜R43は水素、アルキル基、アリ
ール基、アルコキシ基、アシル基、ハロゲン等の有機残
基を表し、R40〜R43から選ばれる隣り合う二つの
間で環状構造を形成していても良いし、該環状構造が芳
香族環であっても良い。さらに、R39〜R43それぞ
れの置換基が他の置換基を有していても良い。) 一般式(VII)で表される化合物としては、フタル酸無
水物を出発原料として得られるN−(2−メルカプトエ
チル)フタルイミド(分子量207)等が挙げられる。
【0053】構成要素(C)において、構成要素(B)
と反応して化学結合を形成し得る官能基としてエポキシ
基を有する化合物の具体例としては、次に示す一般式
(VIII)、(IX)で表される化合物が一例として挙げら
れる。
【0054】
【化14】
【0055】(ここで、R44〜R47は水素、アルキ
ル基、アリール基、アルコキシ基、アシル基、ハロゲン
等の有機残基を表し、R44〜R47から選ばれる隣り
合う二つの間で環状構造を形成していても良いし、該環
状構造が芳香族環であっても良い。さらに、R44〜R
47それぞれの置換基が他の置換基を有していても良
い。)
【0056】
【化15】
【0057】(ここで、R48〜R53は水素、アルキ
ル基、アリール基、アルコキシ基、アシル基、ハロゲン
等の有機残基を表し、R48〜R53から選ばれる隣り
合う二つの間で環状構造を形成していても良いし、該環
状構造が芳香族環であっても良い。さらに、R48〜R
53それぞれの置換基が他の置換基を有していても良
い。) 一般式(VIII)で表される化合物はフタルイミドとエピ
クロルヒドリンより得られるN−グリシジルフタルイミ
ド等が挙げられる。
【0058】一般式(VIII)で表される化合物の市販品
としてはN−グリシジルフタルイミドである“デナコー
ル”EX731(登録商標、ナガセケムテックス(株)
製、分子量203)等を使用することができる。
【0059】一般式(IX)で表される化合物としては
1,8−ナフタルイミドとエピクロルヒドリンより得ら
れるN−グリシジル−1,8−ナフタルイミド(分子量
253)等が挙げられる。
【0060】構成要素(C)において、構成要素(B)
と反応して化学結合を形成し得る官能基としてアクリレ
ート基またはメタクリレート基を有する化合物の具体例
としては、次に示す一般式(X)、(XI)で表される
化合物が一例として挙げられる。
【0061】
【化16】
【0062】(ここで、R54は水素またはアルキル基
を表し、R55はアルキレン基、フェニレン基、ポリオ
キシアルキレン基等の2価の有機残基を表す。また、R
56〜R59は水素、アルキル基、アリール基、アルコ
キシ基、アシル基、ハロゲン等の有機残基を表し、R5
6〜R59から選ばれる隣り合う二つの間で環状構造を
形成していても良いし、該環状構造が芳香族環であって
も良い。さらに、R54〜R59それぞれの置換基が他
の置換基を有していても良い。)
【0063】
【化17】
【0064】(ここで、R60は水素またはアルキル基
を表し、R61はアルキレン基、フェニレン基、ポリオ
キシアルキレン基等の2価の有機残基を表す。また、R
62〜R67は水素、アルキル基、アリール基、アルコ
キシ基、アシル基、ハロゲン等の有機残基を表し、R6
2〜R67から選ばれる隣り合う二つの間で環状構造を
形成していても良いし、該環状構造が芳香族環であって
も良い。さらに、R62〜R67それぞれの置換基が他
の置換基を有していても良い。) 一般式(X)で表される化合物としては、N−グリシジ
ルフタルイミドとアクリル酸との反応により得られるエ
ポキシアクリレート(分子量275)等が挙げられる。
【0065】一般式(XI)で表される化合物として
は、N−グリシジル−1,8−ナフタルイミドとアクリ
ル酸との反応により得られるエポキシアクリレート(分
子量253)等が挙げられる。
【0066】構成要素(C)は単体で用いても良いし、
複数種混合しても良い。
【0067】本発明の樹脂組成物において、構成要素
(C)は、構成要素(A)100重量部に対して2〜2
0重量部含ませることが好ましく、2〜10重量部含ま
せることがより好ましい。かかる配合量が2重量部未満
であると未硬化樹脂Tg低下などの効果が充分でない場
合があり、20重量部を超えると硬化物の耐熱性を損な
う場合がある。
【0068】本発明の樹脂組成物は、その未硬化樹脂T
gが6℃以下であることが必要であり、−30℃〜6℃
であることがより好ましい。さらには、3℃以下である
ことがより好ましく、−10℃〜3℃であることが最も
好ましい。かかる未硬化樹脂Tgが6℃を超えると、室
温における樹脂組成物の流動性が著しく低下し、その取
り扱い性、作業性が低下する場合があり、未硬化樹脂T
gが−30℃よりも低いとプリプレグとしての形態を保
持することが困難な場合がある。
【0069】また、本発明の樹脂組成物と強化繊維とか
らなるシート状プリプレグの場合、未硬化樹脂Tgが6
℃を超えると、プリプレグ同士の粘着力が不足してプリ
プレグの積層作業が困難になったり、プリプレグの柔軟
性が著しく低下して賦形性が損なわれる場合がある。特
に、径の小さいマンドレルにプリプレグを巻き付けてゴ
ルフシャフトや釣り竿などの管状体を成形する場合、か
かるプリプレグ同士の粘着性や柔軟性が不足すると、そ
の成形が不可能になる場合すらある。
【0070】なお、本発明の樹脂組成物の未硬化物Tg
は示差走査熱量測定法(DSC)によって測定される値
である。
【0071】また、本発明のプリプレグに含まれる樹脂
組成物の未硬化樹脂Tgは、プリプレグについて示差走
査熱量測定法(DSC)によって測定される値である。
【0072】樹脂組成物が保管中に熱履歴を受けると、
構成要素(A)と(B)との反応が部分的に進行するな
どして未硬化樹脂Tgが製造直後の値から変化する場合
がある。
【0073】本発明における未硬化樹脂Tgは、樹脂組
成物の場合は樹脂組成物の調合後、30℃未満の雰囲気
下にて保管されるものについて、製造後1時間〜24時
間の間に測定される値とする。
【0074】プリプレグであればプリプレグ製造後、3
0℃未満の雰囲気下にて保管されるものについて、製造
後2週間以内に測定される値とする。
【0075】本発明の樹脂組成物を加熱硬化せしめて得
られる硬化物(以下硬化物という)のガラス転移温度
(以下硬化物Tgという)は80℃〜200℃あること
が好ましい。より好ましくは90℃〜190℃あり、特
に好ましくは100℃〜150℃である。硬化物Tgが
200℃を超えると、繊維強化複合材料に残留する熱応
力が大きくなったり、硬化物が脆くなりがちであり、得
られる繊維強化複合材料の強度特性が低下する場合があ
る。硬化物Tgが80℃未満であると、繊維強化複合材
料に成形後、表面を研磨するとき、熱により軟化した樹
脂が研磨機に目詰まりを起こさせる場合があったり、材
料として使用時に熱による変形を起こしやすくなる場合
がある。なお、硬化物Tgは、樹脂組成物を100℃〜
200℃の範囲から選ばれる一定温度で90分間加熱処
理して得られる硬化物について、示差走査熱量測定法
(DSC)によって測定される値である。
【0076】また、繊維強化複合材料から切り出したサ
ンプルについて測定することによって、繊維強化複合材
料に含まれる樹脂硬化物のガラス転移温度を測定でき
る。
【0077】さらに、本発明の樹脂組成物は、硬化物T
gがかかる範囲の温度であることに加えて、硬化物の圧
縮破壊時呼び歪みが50%〜80%であることが好まし
い。ここで、硬化物の圧縮破壊時呼び歪みは後述する方
法により樹脂の圧縮試験により測定される値であるが、
この値が大きいほど硬化物の塑性変形能力は高いと考え
られる。かかる圧縮破壊時呼び歪みが50%未満である
と硬化物の塑性変形能力が不足して繊維強化複合材料の
強度が不足する場合があり、80%を超えると硬化物の
弾性率が低下して繊維強化複合材料の強度低下をまねく
場合がある。
【0078】本発明の樹脂組成物には、構成要素(A)
に溶解可能な熱可塑性樹脂を適宜含ませることができ
る。熱可塑性樹脂を含ませて樹脂組成物の粘弾性を調整
することで、プリプレグの粘着力を高める効果がある。
さらに、熱可塑性樹脂として水素結合性の官能基を有す
るものを用いると、強化繊維とマトリックス樹脂との接
着性を高める効果があってより好ましい。
【0079】かかる熱可塑性樹脂としては、強化繊維と
マトリックス樹脂との接着性の向上効果が高い水素結合
性の官能基、特にアルコール性水酸基、アミド結合、ス
ルホニル基を有するものを好適に用いることが出来る。
【0080】アルコール性水酸基を有する熱可塑性樹脂
としては、ポリビニルホルマールやポリビニルブチラー
ル等のポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルアルコー
ル、フェノキシ樹脂等が挙げられる。
【0081】アミド結合を有する熱可塑性樹脂として
は、ポリアミド、ポリイミド、スルホニル基を有する熱
可塑性樹脂、例えばポリスルホン等が挙げられる。
【0082】ポリアミド、ポリイミド及びポリスルホン
は主鎖にエーテル結合、カルボニル基等の官能基を有す
るものでも良い。なおポリアミドは、アミド基の窒素原
子に置換基を有するものでも良い。
【0083】かかる熱可塑性樹脂は構成要素(A)10
0重量部に対して2〜20重量部含ませることができ
る。2重量部未満の場合粘度調整の効果が少なく、20
重量部を超えると著しい粘度上昇を招く場合がある。
【0084】本発明の樹脂組成物は、50℃における貯
蔵弾性率G’が200〜2000Pa・sであることが
好ましく、300〜1500Pa・sであるとより好ま
しい。かかる貯蔵弾性率G’は、後述するように、パラ
レルプレートを用い、周波数0.5Hzの動的粘弾性測
定で得られる値であるが、50℃における貯蔵弾性率
G’が200Pa・s未満であると樹脂組成物の流動性
が高くなりすぎて、得られるプリプレグのタック、べと
つきが過多になる、あるいはプリプレグ表面の樹脂が強
化繊維中に沈み込んでしまってプリプレグ同士の粘着性
が失われてしまう場合がある。また、50℃における貯
蔵弾性率G’が2000Pa・sを超えるとプリプレグ
の柔軟性が損なわれる場合がある。
【0085】本発明の樹脂組成物は、80℃における貯
蔵弾性率G’が0.1〜50Pa・sであることが好ま
しく、0.1〜30GPaであることがより好ましい。
かかる貯蔵弾性率G’が0.1Pa・s未満であると強
化繊維への含浸や繊維強化複合材料の成形過程において
樹脂フローが大きくなり過ぎ、樹脂の含有率などが安定
しない場合があり、また、50Pa・sを超えると強化
繊維への含浸が困難となる場合がある。
【0086】本発明のプリプレグおよび繊維強化複合材
料においては、強化繊維として炭素繊維、ガラス繊維、
アラミド繊維、ボロン繊維、PBO繊維、高強力ポリエ
チレン繊維、アルミナ繊維、および炭化ケイ素繊維など
を用いることができる。これらの繊維を2種以上混合し
て用いても構わない。強化繊維の形態や配列については
限定されず、例えば、一方向に引き揃えられた長繊維、
単一のトウ、織物、ニット、不織布、マット、および組
み紐などの繊維構造物が用いられる。
【0087】特に材料の軽量化や高強度化の要求が高い
用途においては、その優れた比弾性率、比強度のため、
炭素繊維を好適に用いることができる。
【0088】強化繊維の取り扱い性向上のため、その表
面に一定量のサイジング剤を付着してなることが好まし
い。特に、水素結合性の官能基を有する成分を含んでな
るサイジング剤を付着した強化繊維を好適に用いること
が出来る。かかるサイジング剤を付着することで、強い
水素結合性の官能基を有する構成要素(C)を含んだ本
発明の樹脂組成物と組み合わせた場合に、マトリックス
樹脂と強化繊維との接着性を特に高める効果があり、得
られる繊維強化複合材料の機械強度や疲労特性などを高
いレベルとすることができる。
【0089】本発明では、炭素繊維表面に付着するサイ
ジング剤には、水素結合性の官能基としてアルコール性
水酸基、フェノール性水酸基、カルボキシル基、酸無水
物基、アミド基、ウレタン基、ウレア基からなる群から
選ばれる官能基を有するものを含ませることができる。
特に、熱安定性が優れる点や安価なものが入手しやすい
点などから、アルコール性水酸基あるいはアミド基を有
する化合物をサイジング剤に含ませることが好ましい。
【0090】本発明において、サイジング剤に含ませる
ことができる化合物について、水素結合性官能基として
アルコール性水酸基を有する化合物としては特に限定さ
れないが、ポリエチレングリコールやポリプロピレング
リコールなどのポリアルキレングリコール、ヘキサンジ
オールなどのアルキレンジオール、ポリエーテルポリオ
ール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルアルコールを部分的にアセタ
ール化したポリビニルアセタールなどの化合物、または
これらの化合物が有するアルコール性水酸基を部分的に
エピクロルヒドリンなどと反応させて修飾した化合物、
あるいは複数のビスフェノール骨格を有するオリゴマー
タイプのビスフェノールA型エポキシ樹脂などを好適に
用いることができる。
【0091】本発明において、サイジング剤に含ませる
ことができる化合物について、水素結合性官能基として
アミド基を有する化合物としては特に限定されないが、
アクリルアミド、ジメチルアクリルアミドなどのアクリ
ルアミド誘導体およびこれらを重合して得られる重合
体、ポリアミド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルア
セトアミドなどを用いることができる。
【0092】ゴルフクラブ用シャフト、釣竿ロッドなど
のスポーツ用品の軽量化を実現し、好適なフィーリング
を得るためには、その目的とする用途の設計に合わせて
ストランド引張弾性率の適切な炭素繊維を選択すると良
い。
【0093】強度が重視される場合は、ストランド引張
弾性率が200〜290GPaである炭素繊維を適用す
ることが好ましい。このような標準弾性率領域から中弾
性率領域の炭素繊維を用いたプリプレグは、高弾性率領
域の炭素繊維を用いたプリプレグに比べて、炭素繊維の
ストランド引張強度、圧縮強度が高いため、複合材料管
状体の曲げ強度が高い。その上、上記の関係式を満たす
ことにより、さらに、ねじり強さが向上する。従って、
例えばハードヒッター向けゴルフクラブ用シャフト、ジ
ギング用釣竿ロッド、磯竿ロッドなどに好適に用いられ
る。また、撓りと強度が要求される竿の穂先等に好適で
ある。
【0094】強度と軽量化のバランスが必要とされる場
合は、ストランド引張弾性率が230〜350GPaで
ある炭素繊維を適用することが好ましい。このような中
弾性率領域の炭素繊維を用いたプリプレグは、適度な曲
げ強度と剛性を発現し、かつ上記式を満たすことにより
ねじり強さも向上するのでさらに軽量化を図ることがで
きる。従って例えばウッドタイプのゴルフクラブ用シャ
フト、ルアー用釣竿ロッドなどに好適に用いられる。
【0095】軽量化を特に必要とする場合、ストランド
引張弾性率が320GPa〜800GPaの炭素繊維を
用いることが好ましい。このような中弾性率から高弾性
率領域の炭素繊維を用いたプリプレグは、材料を少量使
用しただけで充分な剛性を発現することができる。その
ため軽量化を必要とする、長尺ゴルフクラブ用シャフ
ト、女性用・高齢者向けゴルフクラブ用シャフト、鮎竿
用ロッドなどに好適に用いられる。
【0096】炭素繊維が強化繊維として用いられる場
合、得られる繊維強化複合材料の強度と弾性率は、炭素
繊維の含有量に大きく依存する。従って、一定量の強化
繊維を含有する場合、含浸させるマトリックス樹脂の量
を少なくするほど、繊維強化複合材料や最終製品の性能
をほぼ一定に維持したままで、製品重量を軽量化するこ
とができる。このような目的のため、本発明におけるプ
リプレグおよび繊維強化複合材料全重量に対する強化繊
維の含有量は70〜90重量%であることが好ましく、
さらには75〜85重量%であることがより好ましい。
強化繊維の含有量が70重量%未満の場合は、軽量化効
果が十分でない場合があり、95重量%を越えると樹脂
量が少ないため複合材料中にボイドが残存し機械特性が
低下する場合がある。
【0097】このように強化繊維のストランド引張弾性
率が高い、あるいは強化繊維の含有率の高いプリプレグ
を得るときに、本発明の樹脂組成物を用いると、プリプ
レグ同士の粘着性、プリプレグの柔軟性あるいはマンド
レルへの巻き付け性などの取扱性、さらには得られる繊
維強化複合材料の物性などにおいて従来得られなかった
優れた特性を得ることができる。
【0098】以下、本発明で好適に適用できるプリプレ
グの製造方法、及びこれを積層して加熱硬化して繊維強
化複合材料を得る方法について説明する。
【0099】本発明のプリプレグは、例えばマトリック
ス樹脂をメチルエチルケトン、メタノールなどの溶媒に
溶解して低粘度化し、含浸させるウエット法、あるいは
加熱により低粘度化し、含浸させるホットメルト法など
の方法により製造することができる。
【0100】ウェット法では、強化繊維をマトリックス
樹脂を含む液体に浸漬した後、引き上げ、オーブンなど
を用いて溶媒を蒸発させてプリプレグを得ることができ
る。
【0101】ホットメルト法では、加熱により低粘度化
したマトリックス樹脂を直接強化繊維に含浸させる方
法、あるいは一旦樹脂組成物を離型紙などの上にコーテ
ィングしたフィルムをまず作成し、ついで強化繊維の両
側あるいは片側から該フィルムを重ね、加熱加圧するこ
とにより樹脂を含浸させたプリプレグを製造することが
できる。ホットメルト法は、プリプレグ中に残留する溶
媒がないため好ましい。
【0102】また、本発明のプリプレグに含まれるマト
リックス樹脂の未硬化樹脂Tgは6℃以下であることが
必要であるが、そのためには強化繊維に樹脂を含浸する
工程において、樹脂組成物が到達する最高温度が70℃
〜150℃の範囲であることが好ましい。さらには80
〜130℃であることが好ましい。かかる最高温度が1
50℃を超えると樹脂組成物中で構成要素(A)と
(B)との反応が部分的に進行し、未硬化樹脂Tgが上
昇してしまう場合があり、また70℃未満であると充分
な含浸が困難となる場合がある。
【0103】本発明のプリプレグは、エポキシ樹脂組成
物が必ずしも炭素繊維束の内部まで含浸されている必要
はなく、シート状に一方向に引き揃えた炭素繊維や、炭
素繊維織物の表面付近にエポキシ樹脂組成物を局在化さ
せておいても良い。
【0104】本発明のプリプレグを用いて繊維複合材料
を成形するには、プリプレグを積層後、積層物に圧力を
付与しながら樹脂を加熱硬化させる方法などを用いるこ
とができる。
【0105】熱及び圧力を付与する方法には、プレス成
形法、オートクレーブ成形法、バッギング成形法、ラッ
ピングテープ法、内圧成形法などがあり、特にスポーツ
用品に関しては、ラッピングテープ法、内圧成形法が好
ましく採用される。
【0106】ラッピングテープ法は、マンドレルなどの
芯金にプリプレグを巻いて、管状体を成形する方法であ
り、ゴルフクラブ用シャフト、釣り竿などの棒状体を作
製する際に好適である。具体的には、マンドレルにプリ
プレグを巻き付け、プリプレグの固定及び圧力付与のた
めに、プリプレグの外側に熱可塑性樹脂フィルムからな
るラッピングテープを巻き付け、オーブン中で樹脂を加
熱硬化させた後、芯金を抜き去ることで管状体を得るこ
とができる。
【0107】内圧成形法では、熱可塑性樹脂のチューブ
などの内圧付与体にプリプレグを巻きつけたプリフォー
ムを金型中にセットし、次いで内圧付与体に高圧の気体
を導入して圧力をかけると同時に金型を加熱することに
よって管状体を成形することができる。
【0108】また、本発明の繊維複合材料を得る方法と
しては、プリプレグを用いて得る方法の他に、ハンドレ
イアップ、RTM、SCRIMP(登録商標)、フィラ
メントワインディング、プルトルージョン、レジンフィ
ルムインフュージョンなどの成形法を目的に応じて選択
し適用することが出来る。
【0109】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。樹脂組成物の調製、樹脂組成物、樹脂硬化物の物性
測定、炭素繊維のストランド引張弾性率、プリプレグの
作製、プリプレグの特性評価、繊維強化複合材料の物性
測定は次の方法で行った。なお、物性測定はすべて温度
23℃、相対湿度50%の環境で行った。各測定の結果
は表1にまとめて記した。 (1)樹脂組成物の特性 A.未硬化樹脂Tgの測定 ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製DSC
2910を用い、示差走査熱量測定法(DSC)によっ
て測定した。昇温速度は10℃/分とし、窒素雰囲気下
で昇温してDSCカーブを得た。
【0110】次に、このDSCカーブについて、図1に
示すようにベースラインの接線と吸熱中のラインの接線
との交点の温度と吸熱の終点温度を求め、その2点の中
点を樹脂組成物の未硬化樹脂Tgとした。
【0111】B.貯蔵弾性率G’の測定 レオメトリックス社製のダイナミックアナライザーAR
ESを使用して測定した。半径20mmの平行平板を用
い、測定開始温度25℃、測定周波数0.5Hz、昇温
速度1.5℃/分の条件で昇温しながら測定し、50℃
および80℃における貯蔵弾性率G’を求めた。 (2)樹脂硬化物の物性測定 A.樹脂硬化物の作製 樹脂組成物を80℃に加熱して真空ポンプにて脱泡後、
離形処理を施したモールドに注入し、130℃の熱風オ
ーブン中で90分間加熱処理することにより、厚さ6m
mの樹脂硬化物の板を作製した。
【0112】B.圧縮破壊時呼び歪みの測定 樹脂硬化物の板から一辺の長さが6mmの立方体の試験
片を切り出し、試験速度1±0.2mm/分で、他の条
件はJIS K7181に基づいた条件により圧縮破壊
時呼び歪みを測定した。
【0113】B.硬化物Tgの測定 樹脂硬化物サンプルについて、昇温速度を40℃/分と
した以外は未硬化樹脂Tgと同様の条件にてDSCカー
ブより硬化物Tgを求めた。 (3)炭素繊維のストランド引張弾性率・強度測定 JIS R7601に記載の方法に準じて、次の組成の
樹脂を炭素繊維束に含浸し、130℃、35分の条件で
加熱硬化させ、引張試験片を作製し、引張強度および引
張弾性率を測定した。 樹脂組成:3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−
3,4−エポキシ−シクロヘキサン−カルボキシレート
(100重量部)/3フッ化ホウ素モノエチルアミン
(3重量部)/アセトン(4重量部) (4)プリプレグの特性評価 A.プリプレグの作製 樹脂組成物をリバースロールコーターを用いて離型紙上
に塗布し、樹脂フィルムを作製した。次に、シート状に
一方向に整列させた炭素繊維に樹脂フィルム2枚を炭素
繊維の両面から重ね、加熱加圧して樹脂組成物を含浸さ
せ、片側の離型紙を剥がし、離型紙を剥いだ側にポリエ
チレンフィルムを張り合わせながら巻き取ることで、炭
素繊維目付125g/m2、繊維含有率76重量%のシ
ート状プリプレグを得た。
【0114】B.マンドレルへの巻き付け性(巻き剥が
れ指数) プリプレグのマンドレルへの巻き付け性について、以下
に記す手順により測定される巻き剥がれ指数を測定する
ことにより定量化した。指数が小さいほど巻き剥がれが
少なく、取り扱い性が良好であることを示す。
【0115】(a)炭素繊維の配向が各辺に対して45
#の角度をなすように、100mm×30mmの長方形
状にプリプレグをカットする。
【0116】(b)カットしたプリプレグからポリエチ
レンフィルム、離型紙を剥がす。剥がしてから30分以
内に、直径10mm、長さ1000mmのSUS製円柱
状マンドレルに、長さ30mmの辺がマンドレル長手方
向に直角になるように巻き付ける。
【0117】(c)15分放置後のプリプレグの巻き付
き状態を観察し、プリプレグの巻き終わりに生じた巻き
剥がれ部分の剥離最大高さa(mm)に応じて以下のよ
うに分類し、その剥離長さb(mm)を測定する。(図
2(1)、(2)) S:剥離最大高さaが0を超えて2mm未満のものの剥
離長さb M:剥離最大高さaが2mm以上、4mm未満のものの
剥離長さb L:剥離最大高さが4mm以上のものの剥離長さb (d)下記の式により算出される巻き剥がれ指数をマン
ドレルへの巻き付け製の指標とした。
【0118】巻き剥がれ指数=S+2M+4L (5)繊維強化複合材料の物性測定 A.面内剪断強度の測定 一方向プリプレグを炭素繊維の方向が±45°になるよ
う[+45/−45]sの積層構成で成形物の厚みが2
mmになるように積層し、オートクレーブ中で温度13
5℃、圧力290Paで2時間加熱加圧して硬化して作
製したサンプルについて、JIS K7079に従って
±45#引張試験を行うことにより測定した。 (実施例1)表1に示す原料を下に示す手順でニーダー
で混合し、ポリビニルホルマールが均一に溶解したエポ
キシ樹脂組成物を得た。 (a)構成要素(A)の各エポキシ樹脂原料とポリビニ
ルホルマールとを150〜170℃に加熱しながら1〜
2時間攪拌し、ポリビニルホルマールを均一に溶解す
る。 (b)樹脂温度を90℃〜110℃まで降温し、構成要
素(C)を加えて20〜40分間攪拌し、構成要素
(C)を溶解する。 (c)樹脂温度を60〜70℃まで降温し、構成要素
(B)であるジシアンジアミド、および3-(3,4-ジクロ
ロフェニル)-1,1-ジメチルウレアを加え、該温度で30
〜40分間混練後、ニーダー中から取り出して樹脂組成
物を得る。
【0119】この樹脂組成物について、前記した方法に
従い未硬化樹脂Tg、50℃および80℃における貯蔵
弾性率G’を測定した。
【0120】この樹脂組成物を用い、前記した方法に従
い樹脂硬化物の板を作製し、硬化物Tg、圧縮破壊時呼
び歪みを測定したところ、良好な耐熱性と、高い圧縮破
壊時呼び歪みを示した。
【0121】さらに、該樹脂組成物とストランド引張弾
性率377GPa、水素結合性官能基として水酸基を有
するソルビトールポリグリシジルエーテル(ナガセケム
テックス(株)製“デナコール”(登録商標)EX61
4B)をサイジング剤として繊維重量に対して1.0重
量%ほど表面に付着した炭素繊維を用い、前記した方法
に従ってプリプレグを作製したところ、柔軟性、粘着力
ともに優れ取り扱い性良好であり、マンドレルへの巻き
付け性も良好であった。
【0122】このプリプレグを用いて前記した方法に従
って繊維強化複合材料を成形し、面内剪断強度を測定し
たところ、構成要素(C)の効果などにより炭素繊維と
マトリックス樹脂との接着性が向上したことを反映し、
高い値を示した。 (実施例2)表2に示す原料を用いた他は、実施例1と
同様の内容で樹脂組成物、樹脂硬化物、プリプレグ、繊
維強化複合材料の特性の評価を行った。
【0123】実施例1と同様、構成要素(C)の効果に
より樹脂組成物のTgと粘弾性、樹脂硬化物の良好なT
gと圧縮破壊時呼び歪み、プリプレグのマンドレルへの
巻き付け性、繊維強化複合材料の面内剪断強度のいずれ
も良好な値を示した。 (実施例3)炭素繊維として、表面にサイジング剤を付
着していないものを用いた他は、実施例2と同様の内容
で作製したプリプレグと繊維強化複合材料の面内剪断強
度を評価した。
【0124】プリプレグのマンドレルへの巻き付け性は
実施例2と同様に良好であり、また面内剪断強度はサイ
ジング剤が無いことにより実施例2よりは若干劣るもの
の、比較的良好な値を示した。 (実施例4)表2に示す原料を用いた他は、実施例1と
同様の内容で樹脂組成物、樹脂硬化物、プリプレグ、繊
維強化複合材料の特性の評価を行った。
【0125】圧縮破壊時呼び歪みがやや低く、面内剪断
強度は実施例1と比較してやや低いものの、構成要素
(C)の効果により樹脂組成物のTgと粘弾性、樹脂硬
化物の良好なTg、プリプレグのマンドレルへの巻き付
け性を示した。 (比較例1)実施例2の樹脂組成から構成要素(C)を
除いた表2に示す組成の原料を用い、また炭素繊維とし
て表面にサイジング剤を付着していないものを用いた他
は、実施例2と同様の内容で樹脂組成物、樹脂硬化物、
プリプレグ、繊維強化複合材料の特性を評価した。
【0126】構成要素(C)を除いたことによって未硬
化樹脂Tgが上昇し、プリプレグの柔軟性が不十分とな
ったため、マンドレルへの巻き付け性は劣るものであっ
た。
【0127】さらに、構成要素(C)を除いたことで炭
素繊維とマトリックス樹脂との接着性も低下し、面内剪
断強度も実施例3に対し著しく低下した。 (比較例2)表2に示すように、構成要素(C)は含む
ものの構成要素(A)に含まれる高分子量のエポキシ樹
脂成分の割合を大きくした組成のものを用いた他は、比
較例1と同様に各種特性の評価を行った。
【0128】硬化物Tg、圧縮破壊時呼び歪みは良好で
あり樹脂硬化物としての物性は良好であったが、未硬化
樹脂Tgが高すぎたことによりプリプレグの粘着力、柔
軟性が著しく低下し、マンドレルへ巻き付けることがで
きず、また、プリプレグを精度良く積層する事が出来な
かったため、繊維強化複合材料の成形およびその面内剪
断強度の測定も行えなかった。 (比較例3)表2に示すように、構成要素(C)に替え
てジメチルアクリルアミド(興人(株)製、DMAA)
を用いた他は、実施例1と同様の内容で各種特性の評価
を行った。
【0129】実施例1と同様、樹脂組成物のTgと粘弾
性、樹脂硬化物の圧縮破壊時呼び歪み、プリプレグのマ
ンドレルへの巻き付け性、繊維強化複合材料の面内剪断
強度は良好な値を示したが、ジメチルアクリルアミドを
加えたことにより耐熱性が低下し、硬化物Tgが低く不
十分であった。
【0130】
【表1】
【0131】
【発明の効果】本発明による樹脂組成物は、強化繊維へ
の含浸性に優れ、プリプレグの柔軟性や粘着力を向上す
るものである。また本発明による樹脂組成物の硬化物は
塑性変形能力、靭性、耐熱性に優れる。
【0132】本発明によるプリプレグは柔軟性や粘着性
に優れ、良好な取り扱い性を有するさらに、本発明の繊
維強化複合材料は優れた強度特性、疲労特性を有し、耐
熱性を満足する本発明による繊維強化複合材料は、ゴル
フクラブ用シャフト、釣り竿、自転車用フレーム、バト
ミントンラケット用シャフト、自転車用フレーム・ハン
ドル、車椅子用フレーム、ホッケー用スティックなどに
好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】示差走査熱量測定によるTg測定の概念図
【図2】マンドレルへの巻き付け性評価の模式図(1)
【図3】マンドレルへの巻き付け性評価の模式図(2)
【符号の説明】
1:マンドレル 2:プリプレグ 3:プリプレグの巻き剥がれ部分 a:巻き剥がれ部分の最大剥離高さ b:巻き剥がれ部分の剥離長さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F072 AA04 AA07 AB04 AB06 AB09 AB10 AB11 AB22 AC05 AD24 AD28 AE01 AE14 AF15 AF27 AG03 AG20 AH06 AH12 AH13 AH20 AH44 AK05 AL04 AL05 4J002 CD051 CD061 CD071 CD131 CD141 EF126 EN076 EN086 EU027 EU057 FD146

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記構成要素(A)、(B)、(C)を含
    んでなり、かつガラス転移温度が6℃以下であることを
    特徴とする繊維強化複合材料用樹脂組成物。 (A)分子内にエポキシ基を2個以上有する化合物 (B)硬化剤 (C)下記一般式(1)または(2)で表される部分構
    造を有し、かつ構成要素(A)または(B)と反応して
    化学結合を形成し得る官能基を1個有する分子量400
    以下の化合物 【化1】 【化2】
  2. 【請求項2】ガラス転移温度が3℃以下であることを特
    徴とする請求項1記載の繊維強化複合材料用樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】構成要素(A)100重量部に対して、構
    成要素(A)に溶解可能な熱可塑性樹脂を2〜20重量
    部含んで成ることを特徴とする請求項1または2に記載
    の繊維強化複合材料用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】50℃における貯蔵弾性率G’が200〜
    2000Pa・sであることを特徴とする請求項1〜3
    に記載の繊維強化複合材料用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】80℃における貯蔵弾性率G’が0.1〜
    50Pa・sであることを特徴とする請求項1〜4に記
    載の繊維強化複合材料用樹脂組成物。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂組成
    物を硬化してなる樹脂硬化物。
  7. 【請求項7】ガラス転移温度が80℃〜200℃である
    ことを特徴とする請求項6記載の樹脂硬化物。
  8. 【請求項8】圧縮破壊時呼び歪みが50〜80%である
    ことを特徴とする請求項6または7に記載の樹脂硬化
    物。
  9. 【請求項9】請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂組成
    物と強化繊維とを含んでなることを特徴とするプリプレ
    グ。
  10. 【請求項10】強化繊維の表面に水素結合性の官能基を
    有するサイジング剤を付着してなることを特徴とする請
    求項9記載のプリプレグ。
  11. 【請求項11】強化繊維のストランド引張弾性率が32
    0GPa〜800GPaであることを特徴とする請求項
    9または10に記載のプリプレグ。
  12. 【請求項12】プリプレグの全重量当たり、強化繊維の
    含有量が70〜90重量%であることを特徴とする請求
    項9〜11のいずれかに記載のプリプレグ。
  13. 【請求項13】請求項6〜8のいずれかに記載の樹脂硬
    化物と、強化繊維とを含んでなることを特徴とする繊維
    強化複合材料。
  14. 【請求項14】強化繊維の表面に水素結合性の官能基を
    有するサイジング剤を付着してなることを特徴とする請
    求項13に記載の繊維強化複合材料。
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