JPH07102378B2 - 鋼板材質予測装置 - Google Patents

鋼板材質予測装置

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JPH07102378B2
JPH07102378B2 JP2101800A JP10180090A JPH07102378B2 JP H07102378 B2 JPH07102378 B2 JP H07102378B2 JP 2101800 A JP2101800 A JP 2101800A JP 10180090 A JP10180090 A JP 10180090A JP H07102378 B2 JPH07102378 B2 JP H07102378B2
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義之 渡部
潔 西岡
和夫 船戸
淳彦 吉江
政昭 藤岡
博 為広
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    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B37/00Control devices or methods specially adapted for metal-rolling mills or the work produced thereby

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Investigating And Analyzing Materials By Characteristic Methods (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、製品に対する人為的評価を行うことなく、厚
鋼板などの組織材質を製造段階で予測できるようにした
鋼板材質予測装置に関するものである。
[従来の技術] 例えば、厚鋼板などのユーザにおいては、製品の納入と
共に、その材質検査結果を添付することを要求される場
合がある。この要求に対し、従来は、製品の一部を切り
出し、これに対し物理的な特性測定(引張り強度,靭性
など)を行っている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、上記したような人為的な特性測定(材質評価)
は、多大な時間を要し、製品の出荷,納品などに影響を
与えている。
また、現状では完成品になった段階でしかその材質を知
ることができないが、将来的には、製造前に材質を予測
し、要求される材質を精度よく、確実に得られる製造条
件を設定するような技術の開発が望まれている。
そこで、本発明の目的は、与えられた条件に従って、材
質予測を自動的に行えるようにした鋼板材質予測装置を
提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するために、本発明は、圧延及び冷却
の対象となる鋼片の成分及び圧延条件に基づいて圧延後
のγ粒径を演算する熱間加工モデル演算部と、該熱間加
工モデル演算部による演算結果、冷却工程での冷却条件
及び前記成分に基づいて当該成分における状態図の計算
を行い、任意の微小時間ごとに各組織が熱力学的に変態
可能か否かを判定し、変態可能な場合、その組織につい
て変態量の増分を求め、同時にその変態量に応じた変態
潜熱を計算して冷却温度の補正を行うことを変態終了ま
で繰り返して最終的なα粒径,組織分率及び各組織の平
均生成温度を演算する変態モデル演算部と、該変態モデ
ル演算部による演算結果及び前記成分に基づいて前記鋼
板の材質を予測する組織・材質モデル演算部とを設ける
構成にしている。
また、圧延工程の前段に加熱工程が設けられたとき、そ
の加熱条件、前記鋼片の厚み及び成分に基づいて前記加
熱工程に装入後のγ粒径を演算し、この演算結果を前記
熱間加工モデル演算部にデータとして与える初期状態モ
デル演算部を設けることが望ましい。
[作用] 上記した手段によれば、圧延条件などにより熱間加工モ
デル演算部によって再結晶の潜伏期が定式化され、回復
と再結晶が明確に区別され、変態モデル演算部では、核
生成と成長が分離され、転位密度などの関数として定式
化され、これらに基づいて析出硬化量などが分離して定
式化され、これに基づいて鋼板の材質(引張強度,靭性
など)が演算される。従って、製造段階で材質予測を行
うことができ、従来のように完成品に対する検査測定が
不要になる。
また、初期状態モデル演算部は、加熱条件及び鋼片情報
に基づいてα→γ変態を演算し、加熱に伴うγ粒成長の
状態を把握する。この結果、加熱炉の影響が反映され、
正確な材質予測が可能になる。
[実施例] 第1図は本発明による鋼板材質予測装置を示すブロック
図であり、第2図はその予測処理を示すフローチャート
である。また、第3図は本発明が適用される鋼板製造ラ
インの例を示す設備構成図である。なお、以下において
は、厚鋼板の製造を例に説明する。
まず、第3図に示す圧延設備について説明する。
第3図に示すように、圧延設備は、圧延の前にスラブ
(例えば、長さ2〜4m,幅1〜2.5m厚み250mm前後)を加
熱する加熱炉102,大まかな圧延を行う粗圧延機103,粗圧
延された鋼板を要求板厚に圧延する仕上圧延機104,仕上
圧延された鋼板の反りを調整するホットレベラ(HL)10
5,このホットレベラ105を出た厚鋼板101を冷却する冷却
装置106の各々を備えて構成されている。
なお、加熱炉102,粗圧延機103,仕上圧延機104,ホットレ
ベラ105及び冷却機106の各々には、その駆動を制御し、
また稼動中の情報を得るためにプロセスコンピュータ
(以下、プロコンという)が接続されている(加熱プロ
コン107,圧延プロコン108,及び冷却プロコン109)。こ
れらプロコンは、中央制御室100に設置された上位コン
ピュータに接続され、この上位コンピュータは生産計画
に従って加熱プロコン107,圧延プロコン108及び冷却プ
ロコン109を管理する。
また、製品となった厚鋼板101に対し、機械試験を行う
ための機械試験システム110が設けられ、その試験結果
は中央制御室100に送られる。
次に、第1図に示す鋼板材質予測装置の構成について説
明する。
鋼板材質予測装置は、CPU(中央処理装置)1を中心に
構成される点線枠内のコンピュータ本体と、これに接続
される各種の入・出力装置(端末機)から構成されてい
る。
コンピュータ本体について説明すると、CPU1にバス(コ
ントロールバス,アドレスバス及びデータバスを含む)
2が接続され、このバス2に対し、第2図に示す処理を
実行するためのプログラムが格納されたROM(リード・
オンリー・メモリ)3,入力条件及び処理結果を一時的に
記憶するRAM(ランダム・アクセス・メモリ)4,キーボ
ード12の出力信号をバス2へ送出できるようにするキー
ボードインターフェース5,表示させる文字,記号などの
パターンが記憶されたVRAM(ビデオラム)6,表示装置へ
の出力を制御するCRTインターフェース7,ディスクイン
ターフェース8,ディスクインターフェース9,プリンタイ
ンターフェース10、及び外部のコンピュータシステムと
の通信を行うためのRS232Cなどによるシリアルインター
フェース11の各々を備えて構成されている。
入力端末としてのキーボード12はキーボードインターフ
ェース5に接続され、CRTインターフェース7には表示
装置としてのCRT(陰極線管)13が接続されている。
また、外部記憶装置として、ハードディスク装置14及び
フロッピーディスク装置15が、ディスクインターフェー
ス8及びディスクインターフェース9の各々に接続され
ている。更に、出力装置としてプリンタ16がプリンタイ
ンターフェース10に接続されている。
この装置においては、各種の入力条件をキーボード12ま
たはフロッピーディスク装置15から入力すると、CPU1は
キーボードインターフェース5及びバス2を介してRAM4
へストアする。予測処理の開始指令に従って、CPU1はRO
M3に格納されたプログラムを起動させ、RAM4からデータ
を続出しながら第2図の処理を順次実行する。その処理
過程はCRTインターフェース7の制御のもとにCRT13に表
示される。また、処理結果は、ハードディスク装置14ま
たはフロッピーディスク装置15に格納される。さらに、
予測結果がCRT13に表示されると共にプリンタ16で印字
出力される。
次に、第2図に示す鋼板材質予測処理について説明す
る。
第2図の処理を実行するには、これを実現するソフトウ
ェアを作成し、これを第1図に示すように、フロッピー
ディスク装置15を介してコンピュータ本体へロードすれ
ばよい。
本発明による鋼板材質予測処理は、大別して初期状態モ
デル演算,熱間加工モデル演算,析出モデル演算,変態
モデル演算及び組織・材質モデル演算からなる。
初期状態モデル20は、加熱条件21(スラブ厚,昇熱速
度,保定温度,保定時間)又は加熱モデル22に基づくス
ラブ温度・時間情報23とにより、昇熱カーブに沿って加
熱γ粒径26の計算を、板圧の表面から中心に向う複数の
点について計算する。
なお、加熱モデル22は、入力条件24(炉雰囲気温度,時
間及びスラブ厚)に基づいて算出される。また、成分条
件20.1は、WT%で示され、炭素(C),シリコン(S
i),マンガン(Mn),燐(P),硫黄(S),銅(C
u),ニッケル(Ni),クローム(Cr),モリブデン(M
o),ニオブ(Nb),バナジウム(V),チタン(T
i),タンタル(Ta),アルミニウム(Al)及び窒素
(N)などである。
熱間加工モデル27は、再結晶の潜伏期を定式化すること
により、回復と再結晶を明確にし、圧延中と圧延後の粒
径(単位体積当りの粒界面積)や残留転位密度などのオ
ーステナイト状態を定量的に計算するために設けられて
いる。
この熱間加工モデル27は、γ粒径26,圧延温度モデル28
に基づく温度・パス間時間情報29,及び歪モデル30に基
づく相当歪・歪速度情報31とにより、演算結果33(圧延
γ粒径,転位密度,歪み)を演算する。
なお、圧延温度モデル28及び歪モデル30は、圧延条件32
(入側板厚,出側板厚,加熱温度,パス間時間,ロール
径,ロール回転数)に基づいて算出される。
析出モデル35は、核生成と成長を分離し、さらに個々の
析出粒子の成長を考慮することで圧延中及び圧延後のオ
ーステナイト中における析出物状態を算出するために設
けられている。この析出モデル35により析出物状態を求
めるに際しては、圧延温度モデル28による温度情報34,
成分情報36及び熱間加工モデルの演算結果33に基づいて
析出元素(例えば、Nb:ニオブ)の固溶量,析出量,析
出物平均粒径を演算し、析出物状態37として出力する。
変態モデル38は、核生成と成長を分離し、各々を析出物
状態(析出量,析出物平均粒径),転位密度の関数とし
て定式化することで、粒界フェライトと粒内フェライト
の分率及び粒径,パーライト,ベイナイトの分率など変
態後組織状態を推定するために設けられている。
この変態モデル38は、冷却温度モデル39に基づく温度情
報40によって、演算結果43(フェライト粒径,組織分
率,平均生成温度)を出力する。
なお、冷却温度モデル39は、冷却条件42(空冷・水冷区
分,水量密度,冷却装置内通板速度,成分)及び変態モ
デル38による変態量41の各々に基づいて演算される。
組織・材質モデル44は、固溶強化,析出硬化、フェライ
ト粒径の影響を分離して定式化することで材質を算出す
るために設けられ、析出物状態37,演算結果43及び成分
情報36の各々に基づいて材質を出力する。
次に、各モデルの演算の詳細について第4図〜第8図を
参照して説明する。
第4図は初期状態モデル20の処理の詳細を示すフローチ
ャートである。
成分25をインプットし、次にスラブ温度・時間情報23又
は加熱条件21よりスラブ加熱リレキをインプットし、計
算に必要な定数及び初期値を設定する(ステップ20
1)。ついで、状態図の計算を行う(ステップ202)。
次に、加熱時間が設定値をオーバーしたか否か判定(ス
テップ203)し、否であれば析出物の固溶量及び析出物
粒径の計算を行う(ステップ204)。
この後、設定時間内であればγ粒成長を計算する。
ただし、周知のように鋼材は加熱温度が高くなるに伴っ
て、結晶構造の変化によってα粒状態あるいはθ(セメ
ンタイト)からγ粒状態へ変態する。
そこで、このγ粒の成長状態をステップ202で計算され
た各状態毎に異った手法で計算する。即ち、温度に応じ
てγ単相域のほか、γ+α域,γ+α+θ域の各々につ
いてもγ粒成長の計算を行う(ステップ205)。
第5図は熱間加工モデル27の処理の詳細を示すフローチ
ャートである。
この処理は、加熱γ粒径26,温度・パス間時間情報29及
び相当歪・歪速度情報31を入力条件として行われる。鋼
板を複数回パスさせて圧延を行った場合、各パス間にお
いて、圧延→回復→再結晶を経る過程で、転位密度が第
6図のように変化する。このために各パス毎に再結晶,
回復を計算する必要がある。各パス毎及び圧延終了後の
γ粒径,平均転位密度等の計算は以下のように行う。
また、無加工時の粒径に対し、圧延を行うことにより再
結晶が微細化した複数の粒の固まりになることにも着目
している。
まず、鋼板の内部の状態を知るために、表面から中心部
に向って一定距離ごとにm個の位置を定める(ステップ
271)。そして、この各々について前記入力条件に基づ
き、圧延後のγの単位体積当りの粒界面積を計算する
(ステップ272)。
圧延の圧下量が大きいと、瞬時的に再結晶即ち動的再結
晶を生じる。そこで、動的再結晶が生じているか否かを
判定し、生じている場合には転位密度及び再結晶粒径を
計算する(ステップ273)。動的再結晶が完了しない場
合には、この後、再結晶が生じるまでの時間を計算し、
さらに回復の時間及び静的再結晶を計算(再結晶率,再
結晶粒径)する(ステップ274)。
また、再結晶が終了している場合には、粒成長を計算し
(ステップ275)、さらに結晶粒の平均粒径及び平均転
位密度を算出(ステップ276)する。これを最終パスま
で繰返すことにより、最終パス情報(板厚m点のオース
テナイト粒界面積及びその転位密度)を得る(ステップ
277)。
第7図は変態モデル38の処理を詳細に示すフローチャー
トである。
鋼の変態挙動は変態前のγ状態(γ粒径あるいは単位体
積当りの粒下界面積,残留転位密度,析出物の固溶・析
出状態)、冷却速度の影響を受ける。本モデルはこれら
を33,37,40から入力し、変態の進行及び粒界フェライ
ト,粒内フェライト,パーライト,ベイナイト,マルテ
ンサイトの各組織分率、更に、フェライトのうち形状が
粒状のものについてはその粒径及び分率を計算するもの
である。こ計算方法は以下の通りである。
まず、当該成分における状態図を計算し(ステップ38
2)、各組織が熱力学的に生成可能な条件(温度領域)
を求める。
次に、生成可能と判断された組織について任意の微小時
間内の変態量の増分(ステップ383)、及びフェライト
については、この間の生成粒数の増分(ステップ382)
を求める。
又、フェライトが生成する場合には、形状が針状か粒状
かの判断を行い、粒状である場合にはステップ382で求
めた生成粒数を粒状フェライトの粒数の増分、ステップ
383で求めた変態量の増分を粒状フェライト量の増分と
し、針状である場合には、変態量の増分のみを求める
(ステップ384)。
次に、変態に伴う発熱等の冷却温度モデルにフィードバ
ックするためにステップ383で得られた変態量に応じた
温度変化を計算する(ステップ385)。
以上の計算を各板厚位置について冷却終了まで繰返し、
変態量及び粒状フェライト粒数の増分を加算することに
より、最終的な組織の各組織分率,粒状フェライトの分
率及びその粒数を求めることができる。
更に、板厚方向のm点について計算が終了した後(ステ
ップ386)に、粒状フェライトの粒径を粒数と分率から
求める(ステップ387)。
また、ステップ383,385の結果を基にフェライト,パー
ライト,ベイナイトの各々が生成した平均温度(平均生
成温度)を計算する(ステップ388)。
以上の計算で、フェライトを粒状,針状に分離しておく
理由は、粒状や針状の形状が材質に関与することに着目
したものであって、材質の予測を高精度に行うことを可
能とするためである。
また、平均生成温度は生成した温度によって材質が異な
ることから必要になるもので、後記する組織・材質モデ
ル44の硬度算出で用いられるものである。
第8図は組織・材質モデル44の処理の詳細を示すフロー
チャートである。
ここでは、鋼板1の材質を表現する硬度,引張強さ,及
び靭性を計算することを目的としている。まず、成分情
報36,固溶Nb情報37及び演算結果43の各入力条件に基づ
いて、フェライト,ベイナイト及びパーライトの各々の
硬さを計算する(ステップ441)。
さらに、粒径情報及び成分情報に基づいて降伏点の計算
(ステップ442)を行い、ついでステップ441による硬度
計算値を用いて引張強さを計算(ステップ443)する。
また、粒径情報,成分情報及び硬度計算値の各々に基づ
いて靭性を計算する(ステップ444)。以上の処理をm
個の点について実行し(ステップ445)、すべてについ
て行われた場合には、処理が終了し、材質予測を行うこ
とができる。この結果は、フロッピーディスクなどの記
録媒体に保存されると共に、プリンタによって打出され
る。
〈試験例〉 第9(a),(b)図は本発明による試験例結果を示す
ものである。
第9図(a),(b)では、6ロットの厚鋼板をサンプ
ルとし各々に対する長さ方向(L)及び幅方向(C)に
カットしたサンプルについて比較を行っている。ここで
は、顕微鏡などによる実測値と上記した予測方法による
計算値との比較を示しているが、図より明らかなよう
に、実測値と計算値とは近似し、極めて高い精度で予測
できたことがわかる。
このように、高信頼な予測が可能になることから、将来
的には、客先が要求する材質に応じた製品の製造条件を
容易に算出することも可能になる。
第10図,第11図及び第12図は、一貫シミュレーションを
行った場合の降伏点(YP),引張強さ(TS)及び靭性
(vTrs)の各々の計算値と実測値の関係を示している。
なお、以上の説明においては、厚鋼板のスラブ再加熱プ
ロセスを例にしたが、熱延鋼材全般及びそのスラブ直送
プロセスに対しても、本発明を適用することが可能であ
る。
[発明の効果] 本発明は、上記の通り構成されているので、次に記載す
る効果を奏する。
請求項(1)の鋼板材質予測装置においては、圧延及び
冷却の対象となる鋼片の成分及び圧延条件に基づいて圧
延後のγ粒径を演算する熱間加工モデル演算部と、該熱
間加工モデル演算部による演算結果、冷却工程での冷却
条件及び前記成分に基づいて当該成分における状態図の
計算を行い、任意の微小時間ごとに各組織が熱力学的に
変態可能か否かを判定し、変態可能な場合、その組織に
ついて変態量の増分を求め、同時にその変態量に応じた
変態潜熱を計算して冷却温度の補正を行うことを変態終
了まで繰り返して最終的なα粒径,組織分率及び各組織
の平均生成温度を演算する変態モデル演算部と、該変態
モデル演算部による演算結果及び前記成分に基づいて前
記鋼板の材質を予測する組織・材質モデル演算部とを設
けるようにしたので、製造段階で材質予測を行うことが
でき、従来のように完成品に対する検査測定が不要にな
る。
請求項(2)の鋼板材質予測装置においては、圧延工程
の前段に加熱工程が設けられたとき、その加熱条件、前
記鋼片の厚み及び成分に基づいて前記加熱工程に装入後
のγ粒径を演算し、この演算結果を前記熱間加工モデル
演算部にデータとして与える初期状態モデル演算部を設
けたので、加熱炉の影響が反映され、正確な材質予測が
可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による鋼板材質予測装置を示すブロック
図,第2図は本発明による鋼板材質予測処理を示すフロ
ーチャート,第3図は本発明が適用される鋼板製造ライ
ンの概要を示す設備構成図,第4図は初期状態モデルの
処理の詳細を示すフローチャート,第5図は熱間加工モ
デルの詳細を示すフローチャート,第6図は圧延時の転
位密度変化を示す特性図,第7図は変態モデルの処理の
詳細を示すフローチャート,第8図は組織・材質モデル
の処理の詳細を示すフローチャート,第9図(a),
(b)は本発明による実施例結果を示す比較図,第10
図,第11図及び第12図は、一貫シミュレーションを行っ
た場合の降伏点,引張強さ及び靭性の各々の計算値と実
測値の関係を示す特性図である。 図中、 1:CPU 2:バス 3:ROM 4:RAM 12:キーボード 13:CRT 14:ハードディスク装置 15:フロッピーディスク装置 16:プリンタ 20:初期状態モデル演算部 21:加熱条件 22:加熱モデル 23:スラブ温度・時間情報 27:熱間加工モデル 28:圧延温度モデル 30:歪モデル 31:相当歪・歪速度情報 32:圧延条件 34:温度情報 35:析出モデル 36:成分情報 37:固溶Nb情報 38:変態モデル 39:冷却温度モデル 40:温度情報 41:変態量 42:冷却条件 44:組織・材質モデル 101:厚鋼板 102:加熱炉 103:粗圧延機 104:仕上圧延機 106:冷却機 107:加熱プロセスコンピュータ 108:圧延プロセスコンピュータ 109:冷却プロセスコンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 船戸 和夫 千葉県君津市君津1 新日本製鐵株式会社 君津製鐵所内 (72)発明者 吉江 淳彦 福岡県北九州市八幡東区枝光1―1―1 新日本製鐵株式会社第3技術研究所内 (72)発明者 藤岡 政昭 福岡県北九州市八幡東区枝光1―1―1 新日本製鐵株式会社第3技術研究所内 (72)発明者 為広 博 千葉県君津市君津1 新日本製鐵株式会社 君津製鐵所内 (56)参考文献 特開 昭62−158816(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧延及び冷却の対象となる鋼片の成分及び
    圧延条件に基づいて圧延後のγ粒径を演算する熱間加工
    モデル演算部と、該熱間加工モデル演算部による演算結
    果、冷却工程での冷却条件及び前記成分に基づいて当該
    成分における状態図の計算を行い、任意の微小時間ごと
    に各組織が熱力学的に変態可能か否かを判定し、変態可
    能な場合、その組織について変態量の増分を求め、同時
    にその変態量に応じた変態潜熱を計算して冷却温度の補
    正を行うことを変態終了まで繰り返して最終的なα粒
    径,組織分率及び各組織の平均生成温度を演算する変態
    モデル演算部と、該変態モデル演算部による演算結果及
    び前記成分に基づいて前記鋼板の材質を予測する組織・
    材質モデル演算部とを具備したことを特徴とする鋼板材
    質予測装置。
  2. 【請求項2】圧延工程の前段に加熱工程が設けられたと
    き、その加熱条件、前記鋼片の厚み及び成分に基づいて
    前記加熱工程に装入後のγ粒径を演算し、この演算結果
    を前記熱間加工モデル演算部にデータとして与える初期
    状態モデル演算部を設けたことを特徴とする請求項
    (1)に記載の鋼板材質予測装置。
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