JPH07102091A - 帯電防止透明プラスチックプレートの製造方法 - Google Patents

帯電防止透明プラスチックプレートの製造方法

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JPH07102091A
JPH07102091A JP5246761A JP24676193A JPH07102091A JP H07102091 A JPH07102091 A JP H07102091A JP 5246761 A JP5246761 A JP 5246761A JP 24676193 A JP24676193 A JP 24676193A JP H07102091 A JPH07102091 A JP H07102091A
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conductive layer
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JP5246761A
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Koji Maruyama
耕司 丸山
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 導電性、透明性、耐摩耗性、耐薬品性に優れ
た帯電防止透明プラスチックプレートの製造方法を提供
すること。 【構成】 透明プラスチックプレート上に導電性塗料を
塗布し導電層塗膜を形成する工程と、該導電層塗膜を硬
化させて導電層を形成する工程と、硬化した導電層の表
面をバフ処理する工程と、該プラスチックプレートをフ
ッ素ガスで処理する工程とを含むことを特徴とし、上記
プラスチックプレートに対するフッ素ガス処理によりそ
の耐薬品性、耐摩耗性が向上し、かつ、フッ素処理被膜
の屈折率が低いためその透明性の向上も図れる効果を有
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、帯電防止透明プラスチ
ックプレートの製造方法に関し、さらに詳しくは、導電
性、透明性、耐摩耗性、耐薬品性に優れた帯電防止透明
プラスチックプレートの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体ウエハー保存容器、電子、電気部
材、半導体の製造工場の床材、壁材などは多くの場合、
帯電防止性を有することが必要とされる。その中で、特
に、クリーンルームで使用される機器カバー類は、帯電
防止性に加えて、透明性、耐摩耗性、耐薬品性の機能が
要求される。
【0003】一般に、導電性を持たせるために、カーボ
ン粉末、カーボン繊維、金属粉末、金属繊維を用いた塗
料を基材にコーティングしたり、樹脂に練り込んで成型
したりすることが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、塗膜お
よび成型品自体が着色しているために、不透明であり、
内容物を透視することができず、透明性が必要な用途に
は使用することができないという欠点がある。このよう
な問題点を解決するために、特開昭58−91777号
公報には、平均粒径0.4μm以下の酸化錫を主成分と
する導電性粉末を塗料バインダーに含有させる旨の提案
がなされている。このものは、透明でかつ帯電防止機能
を備えるものの、バインダーが熱可塑性樹脂であるため
に、塗膜の耐摩耗性、耐溶剤性(耐薬品性)が劣るとい
う欠点を有する。すなわち、この塗料を用いた帯電防止
プレートは、その塗膜を無塵布などで拭くことによって
導電性が低下したり、有機溶剤が付着したりして塗膜が
剥れるという不都合が生じる。
【0005】この一方で、特開昭60−60166号公
報には、酸化錫を主成分とする導電性微粉末を光硬化性
塗料バインダー中に含有させる旨の提案がなされてい
る。このものを用いた塗膜は、耐摩耗性、耐薬品性に関
し、かなりの改善が見られるが、いまだ十分とはいえ
ず、例えば、アルカリ水溶液、メタノール等に数時間浸
漬させると、透明性が失われてしまうという不都合が生
じる。
【0006】本発明は、このような実情のもとに創案さ
れたものであって、その目的は、導電性、透明性、耐摩
耗性、耐薬品性に極めて優れる帯電防止透明プラスチッ
クプレートの製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に係
る発明は、透明プラスチックプレート上に導電性塗料を
塗布し導電層塗膜を形成する工程と、該導電層塗膜を硬
化させて導電層を形成する工程と、硬化した導電層の表
面をバフ処理する工程と、該プラスチックプレートをフ
ッ素ガスで処理する工程とを含むことを特徴とするもの
である。
【0008】本発明は、まず第一の工程として、透明プ
ラスチックプレート上に導電性塗料が塗布され、導電層
塗膜が形成される。この場合、透明プラスチックプレー
トの上に、導電性塗料を塗布し、塗膜を形成する方法と
しては、スプレー法、ロールコーター法、バーコート
法、ドクターブレード法などの一般的な塗布方法があ
り、乾燥後の厚みが0.5〜3μmになるように塗布し
た後、熱風、赤外線等で乾燥させることが好ましい。厚
みが0.5μm未満となると、導電性、耐摩耗性が低下
してしまい、この一方で、3μmを越えると透明性が低
下してしまう。
【0009】用いるプラスチックプレートとしては、例
えば、塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリメタクリレ
ート、ABS樹脂等の透明なプラスチックプレートが挙
げられる。そして、この第一の工程で、用いられる導電
性塗料としては、以下の組成物を用いることが好まし
い。
【0010】すなわち、導電性塗料には、平均粒径0.
01〜0.4μmの酸化錫を主成分とする導電性粉末が
含有される。この導電性粉末は、酸化錫を主成分とする
ものであり、アンチモンを0.1〜20重量%含有する
酸化錫が好適に使用される。粉末の粒径が大きくなり過
ぎると可視光線を散乱し得られた塗膜の透明性が低下す
るので、その粒径は0.4μm以下限定される。なお、
導電性粉末の導電層中の含有量は、45〜85%の範囲
とされ、この値が下限値未満となると塗膜の導電性が低
下するという不都合が生じ、この一方で、この値が上限
値を越えると塗膜の透明性が低下したり、機械的強度が
低下したりする等の不都合が生じる。
【0011】さらに、導電性塗料には、分子内に少なく
とも2個以上のアクリロイル基もしくはメタクリロイル
基を有する(メタ)アクリレート化合物が含有される。
【0012】このような化合物としては、例えば、エチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、テトラプロピレンエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ノナプロピレンエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス〔4−
(アクリロキシジエトキシ)フェニル〕プロパン、2,
2−ビス〔4−(メタクリロキシジエトキシ)フェニ
ル〕プロパン等の2官能(メタ)アクリレート、もしく
はペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ト
リメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリ
セロールトリ(メタ)アクリレート、トリス−(2−ヒ
ドロキシエチル)−イソシアヌル酸エステル(メタ)ア
クリレート等の3官能(メタ)アクリレート、その他ペ
ンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペ
ンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペ
ンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、オリ
ゴエステルアクリレート等の4官能以上の(メタ)アク
リレートが挙げられる。
【0013】これらのアクリレート化合物は、導電性の
酸化錫粉末100重量部に対して、10〜100重量部
添加されるのが好ましく、さらに好ましくは20〜60
重量部添加される。この添加量が10重量部未満となる
と、塗膜の機械的強度が低下してしまい、逆に、100
重量部を越えると、導電性粉末の分散性が悪化し塗膜の
透明性を低下させてしまうという不都合が生じる。
【0014】さらに、本発明では、導電性粉末の分散性
を向上させるために、分散剤として水酸基を有する高分
子化合物が導電性塗料中に添加される。このような高分
子化合物としては、メチルメタクリレート/ヒドロキシ
エチルメタクリレート共重合体、メチルメタクリレート
/ヒドロキシプロピルメタクリレート共重合体、メチル
メタクリレート/塩化ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル
部分ケン物、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体部分ケン
化物、アセタール樹脂等が挙げられる。
【0015】このような高分子化合物の添加量は、前記
導電性粉末100重量部に対して5〜50重量部添加さ
れるのが好ましい。この値が5重量部未満になると分散
効果がなくなり、また、50重量部を越えると、硬度、
耐摩耗性が悪くなるという不都合が生じる。
【0016】また、本発明では、後述のごとく第2の工
程として、導電性塗料を塗布して導電層塗膜を形成した
後、該導電層塗膜を硬化させて導電層を形成している。
硬化の手段としては、特に限定はなく、例えば、加熱に
よる硬化や、紫外線、電子線等を含む電離放射線の照射
による硬化等が挙げられる。もちろん可視光線を用いて
もよい。硬化の手段として紫外線、可視光線などの活性
光線を用いる場合には、増感効果を持たせるために光重
合開始剤が塗料中に含有される。用いる光重合開始剤と
しては、例えば、ソジウムメチルジチオカーバメイトサ
ルファイド、ジフェニルモノサルファイド、ジベンゾチ
アゾイルモノサルファイドおよび、ジサルファイド等の
サルファイド類;チオキサントン、2−エチルチオキサ
ントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチル
チオキサントン等のチオキサントン誘導体;ヒドラゾ
ン、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物;ベン
ゼンジアゾニウム塩等のジアゾ化合物;ベンゾイン、ベ
ンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、
ベンゾフェノン、ジメチルアミノベンゾフェノン、ミヒ
ラーケトン、ベンジルアントラキノン、t−ブチルアン
トラキノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルア
ントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−クロロ
アントラキノン等の芳香族カルボニル化合物;p−ジメ
チルアミノ安息香酸メチル、p−ジメチルアミノ安息香
酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸ブチル、p−ジ
エチルアミノ安息香酸イソプロピル等のジアルキルアミ
ノ安息香酸エステル;ベンゾインパーオキサイド、ジ−
t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、
キュメンハイドロパーオキサイド等の過酸化物;9−フ
ェニルアクリジン、9−p−メトキシフェニルアクリジ
ン、9−アセチルアミノアクリジン、ベンズアクリジン
等のアクリジン誘導体;9,10−ジメチルベンズフェ
ナジン、9−メチルベンズフェナジン、10−メトキシ
ベンズフェナジン等のフェナジン誘導体;6,4’,
4”−トリメトキシ−2,3−ジフェニルキノキサリン
等のキノキサリン誘導体;2,4,5−トリフェニルイ
ミダゾイル二量体、2−ニトロフルオレン、2、4、6
−トリフェニルピリリウム四弗化ホウ素塩、2,4,6
−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジ
ン、3,3’−カルボニルビスクマリン、チオミヒラー
ケトン等が挙げられる。
【0017】これらの光重合開始剤の添加量は、導電粉
末100重量部に対して、0.1〜10重量部が好まし
い。この値が0.1重量部未満となると、重合が完全に
進まず、硬度、耐摩耗性が不十分となり、この値が10
重量部を越えると増感効果の向上はほとんど見られず、
逆に耐候性が低下してしまう。
【0018】上述のごとく好適な導電性塗料から、請求
項2に係る発明は、請求項1に係る帯電防止透明プラス
チックプレートの製造方法を前提とし、前記導電性塗料
が、粒径0.01〜0.4μmの酸化錫を主成分とする
導電性粉末を含み、当該導電性粉末100重量部に対し
て、分子内に少なくとも2個以上のアクリロイル基もし
くはメタクリロイル基を有する(メタ)アクリレート化
合物を主成分とする塗料バインダーを10〜100重量
部と、水酸基を有する高分子化合物を5〜50重量部
と、光重合開始剤を0.1〜10重量部とを含有するこ
とを特徴とするものである。
【0019】さらにこれらの主成分以外にも、紫外線吸
収剤、酸化防止剤、熱重合禁止剤、界面改質剤、脱泡剤
等の各種添加剤と加えても良い。
【0020】導電性塗料の調整は、例えば、(メタ)ア
クリレート化合物、光重合開始剤などを有機溶剤に加え
混合した後、水酸基含有高分子化合物と導電性粉末を加
え、さらに混合して行われる。使用される溶媒は、水酸
基含有高分子化合物を溶解し得るものであれば限定はさ
れず、メタノール、メチルエチルケトン、シクロヘキサ
ノン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレ
ングリコールモノエチルエーテル等が好適に用いられ
る。混合には、導電性粉末を塗料中に十分分散させるた
めに塗料の分散や配合に通常用いられる機器、例えば、
サンドミル、ボールミル、アトライター、高速回転攪拌
装置、三本ロールなどが使用される。
【0021】このような塗料を用いて導電層塗膜を形成
した後に、第2工程として導電層塗膜が硬化され導電層
が形成される。上述したように、塗膜を硬化させる手段
は特に限定されないが、硬化手段として紫外線を照射す
る場合には、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ等
の紫外線を放出するランプを用い、365nmの積算露
光量が2000mJ/cm2 以上となるように照射させ
ることが好ましい。照射量がこの値未満となると、塗膜
の硬化が不十分となり、耐摩耗性、硬度、プレートの密
着性が低下してしまう。
【0022】このようにして得られた導電層の表面は、
次なる第3の工程にて、バフ処理によって研磨される。
バフ仕上げすることにより、塗膜の透明性が良くなり、
また、表面に存在していた脱落しやすい粉末が除去され
るため塵の発生がなくなり、塵埃を極度に嫌う半導体の
製造装置に好適な製品を作製することができる。
【0023】このようにして得られた帯電防止透明プラ
スチックプレートは、次なる第4の工程にて、耐摩耗
性、耐薬品性を向上させるために、直接フッ素ガスで処
理し、表面にフッ素化合物の層を形成させる。当該処理
は、フッ素ガスを窒素やヘリウム等の不活性ガスで0.
1〜10重量%に希釈し、室温あるいはそれ以下の反応
温度で行う。フッ素ガスの濃度が0.1重量%未満であ
ると、反応速度が遅くなり、耐摩耗性、耐薬品性の付与
が不十分となる。また、この濃度が10重量%を越える
と、反応の制御が難しくなり、フッ素ガスが樹脂の内部
にまで浸透し塗膜の密着性や導電性が低下したり、ポリ
マーの主鎖が切断されて塗膜の強度が低下したりすると
いう不都合が生じる。
【0024】
【作用】請求項1〜2に係る発明によれば、透明プラス
チックプレート上に導電性塗料を塗布し導電層塗膜を形
成する工程と、該導電層塗膜を硬化させて導電層を形成
する工程と、硬化した導電層の表面をバフ処理する工程
と、該プラスチックプレートをフッ素ガスで処理する工
程とを含んでおり、上記プラスチックプレートに対する
フッ素ガス処理によりその耐薬品性、耐摩耗性が向上
し、かつ、フッ素処理被膜の屈折率が低いためその透明
性の向上をも図ることが可能となる。
【0025】
【実施例】以下、具体的実施例を挙げて、本発明をさら
に詳細に説明する。
【0026】まず、以下の要領で、光硬化性の導電性塗
料を調整してA〜C各種の塗料を作製した。
【0027】塗料A 一次粒径0.02μmの酸化アンチモン含有酸化錫粉末
(三菱マテリアル製、T−1)100重量部、残存水酸
基34mol%、ブチラール化度65mol%、アセチ
ル基1%、重合度1900のアセタール樹脂10重量
部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート40重
量部、ヒドロキノン0.1重量部、エチルセロソルブ2
50重量部、2,4−ジエチルチオキサントン1重量部
およびジメチルアミノアセトフェノン1重量部を、アト
ライターに仕込み10時間分散を行い、光硬化性の導電
性塗料Aを調製した。
【0028】塗料B 一次粒径0.02μmの酸化アンチモン含有酸化錫粉末
(三菱マテリアル製、T−1)100重量部、メタクリ
ル酸ヒドロキシエチル/メタクリル酸メチル共重合体
(モル比2:8)23重量部、ペンタエリスリトールト
リアクリレート9重量部、ペンタエリスリトールテトラ
アクリレート15重量部、ヒドロキノン0.1重量部、
メチルエチルケトン220重量部、エチルセロソルブ1
90重量部、ベンゾフェノン1重量部およびミヒラーケ
トン1重量部を、アトライターに仕込み10時間分散を
行い、光硬化性の導電性塗料Bを調製した。
【0029】塗料C 一次粒径0.02μmの酸化アンチモン含有酸化錫粉末
(三菱マテリアル製、T−1)100重量部、メタクリ
ル酸ヒドロキシエチル/塩化ビニル共重合体(モル比
1:9)30重量部、ジペンタエリスリトールヘキサア
クリレート50重量部、ヒドロキノン0.1重量部、シ
クロヘキサン400重量部、ベンゾフェノン1重量部お
よびミヒラーケトン1重量部を、アトライターに仕込み
10時間分散を行い、光硬化性の導電性塗料Cを調製し
た。
【0030】次にこのような塗料A〜Cを用いて、以下
の要領で、実施例および比較例のサンプルを作製した。
【0031】〔実施例1〕厚さ3mmの透明アクリル板
上に、バーコーターを用いて乾燥後の膜厚が1.5μm
になるように、上記塗料Aを塗布し、常温で30分間乾
燥させた後、50℃で10分間熱風乾燥させた(第1の
工程)。
【0032】次に、120W/cmの高圧水銀ランプを
用いて、高さ200mmから積算光量が2500mJ/
cm2 になるように紫外線を照射し、塗膜を硬化させた
(第2の工程)。
【0033】次いで、得られた塗膜を、直径30cmの
ウール性ポリッシャーを3000rpmで作用させるこ
とで、表面のバフ仕上げを行った(第3の工程)。
【0034】このようにして得られたプレートを、容器
に入れ、約20℃において窒素で5重量%に希釈したフ
ッ素ガスを約60秒接触させ(第4の工程)、(ガス流
量は、フッ素:30ml/min、窒素:800ml/
min)実施例1のプレートサンプルを作製した。
【0035】このサンプルについて、基本性能としての
表面固有抵抗値(ASTM−D257に基づく試験によ
る)、全光線透過率(以下、T%とする)、およびヘイ
ズ(ASTM−D1003に基づく試験による)を測定
し評価した。また耐摩耗性として、JIS−K7204
に基づく試験(テーパー摩耗試験:500g、100
回)後の表面固有抵抗値の変化で評価した。さらに、耐
薬品性について、30%NaOH水溶液1時間とメチル
アルコール12時間浸漬後の透明性(ヘイズ)で評価し
た。結果を下記表1に示す。
【0036】〔実施例2〕前記塗料Bを用い、フッ素ガ
スの濃度を1重量%(フッ素ガス流量:6ml/mi
n)、反応時間を300秒とした以外は、前記実施例1
と同様にして実施例2のプレートサンプルを作製した。
評価も同様に行った。
【0037】〔実施例3〕前記塗料Cを用い、フッ素ガ
スの濃度を8重量%(フッ素ガス流量:47ml/mi
n)、反応時間を30秒とした以外は、前記実施例1と
同様にして実施例3のプレートサンプルを作製した。評
価も同様に行った。
【0038】〔比較例1〕フッ素ガスの処理をしないこ
と以外は、前記実施例1と同様にして比較例1のプレー
トサンプルを作製した。評価も同様に行った。
【0039】〔比較例2〕フッ素ガスの処理をしないこ
と以外は、前記実施例2と同様にして比較例2のプレー
トサンプルを作製した。評価も同様に行った。
【0040】〔比較例3〕フッ素ガスの処理をしないこ
と以外は、前記実施例3と同様にして比較例3のプレー
トサンプルを作製した。評価も同様に行った。
【0041】
【表1】 『評価』上記表1の結果から、基本性能については各実
施例並びに各比較例は略同等の性能を有しているが、耐
摩耗性及び耐薬品性については比較例に較べ実施例が格
段に優れていることが確認できる。
【0042】
【発明の効果】請求項1〜2に係る発明によれば、透明
プラスチックプレート上に導電性塗料を塗布し導電層塗
膜を形成する工程と、該導電層塗膜を硬化させて導電層
を形成する工程と、硬化した導電層の表面をバフ処理す
る工程と、該プラスチックプレートをフッ素ガスで処理
する工程とを含んでおり、上記プラスチックプレートに
対するフッ素ガス処理によりその耐薬品性、耐摩耗性が
向上し、かつ、フッ素処理被膜の屈折率が低いためその
透明性の向上も図れる効果を有している。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明プラスチックプレート上に導電性塗料
    を塗布し導電層塗膜を形成する工程と、該導電層塗膜を
    硬化させて導電層を形成する工程と、硬化した導電層の
    表面をバフ処理する工程と、該プラスチックプレートを
    フッ素ガスで処理する工程とを含むことを特徴とする帯
    電防止透明プラスチックプレートの製造方法。
  2. 【請求項2】前記導電性塗料が、粒径0.01〜0.4
    μmの酸化錫を主成分とする導電性粉末を含み、当該導
    電性粉末100重量部に対して、分子内に少なくとも2
    個以上のアクリロイル基もしくはメタクリロイル基を有
    する(メタ)アクリレート化合物を主成分とする塗料バ
    インダーを10〜100重量部と、水酸基を有する高分
    子化合物を5〜50重量部と、光重合開始剤を0.1〜
    10重量部とを含有することを特徴とする請求項1に記
    載の帯電防止透明プラスチックプレートの製造方法。
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