JPH07157696A - 透明導電性樹脂成形品 - Google Patents

透明導電性樹脂成形品

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JPH07157696A
JPH07157696A JP30540293A JP30540293A JPH07157696A JP H07157696 A JPH07157696 A JP H07157696A JP 30540293 A JP30540293 A JP 30540293A JP 30540293 A JP30540293 A JP 30540293A JP H07157696 A JPH07157696 A JP H07157696A
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JP
Japan
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meth
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conductive
acrylate
molecule
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JP30540293A
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English (en)
Inventor
Takashi Osugi
高志 大杉
Minoru Suezaki
穣 末崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】透明、且つ、導電性を有するプラスチックシ─
ト、フィルム、プ−ト、その他成形品などであって、耐
擦傷性が高く、且つ、曲率半径の小さい曲げ加工をして
も導電層にクラックの入らない透明導電性樹脂成形品を
提供することを目的とする。 【構成】成形品の表面に平均粒径3μm以下の導電性粉
末と(メタ)アクリレ−ト化合物を主成分とする光重合
性導電樹脂組成物を光硬化して形成される導電層が、分
子内に少なくとも4個以上の(メタ)アクリロイル基を
有する化合物、分子内に1〜3個の(メタ)アクリロイ
ル基を有する化合物からなる透明樹脂組成物を光硬化し
形成される厚さ1〜5μmの透明樹脂層を介して設けら
れていることを特徴とする透明導電性樹脂成形品

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明導電性プラスチッ
クシ−ト、フィルム、プレ−ト、容器等の成形品に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、導電性樹脂成形品は、カーボ
ン粉末、カーボン繊維、金属粉末、金属繊維を含有する
塗料を表面に塗工したり、樹脂に練り込んで成型され
る。
【0003】しかし、上記導電性樹脂成形品は不透明で
あり、内容物を透視することができず、透明性が必要な
用途には使用することができなかった。
【0004】上記欠点を解決するために、樹脂シ−ト、
フィルム、プレ−トの表面に塗工する透明導電性塗料が
提案されており、例えば、平均粒径0.4μm以下の酸
化錫を主成分とする導電性粉末と塗料バインダ−からな
る塗料を表面に塗工することにより、透明、且つ表面導
電性を有する樹脂成形品を製造できることが特開昭58
−91777号公報に開示されている。
【0005】しかしながら、上記塗料バインダーは熱可
塑性樹脂であるために、塗膜の耐擦傷性、耐溶剤性が低
い。
【0006】一方、酸化錫を主成分とする導電性微粉末
と光硬化性バインダ−とからなる塗料が、例えば、特開
昭60−60166号公報に開示されており、該塗料を
樹脂成形品の表面に塗工することにより、透明性、導電
性等に優れ、且つ耐擦傷性、耐薬品性もかなり改善され
た成形品が得られるがまだ充分ではない。
【0007】透明性、導電性及び耐擦傷性に優れた塗膜
を得る他の方法として、例えば,樹脂成形品に光硬化性
樹脂の透明樹脂層を介して導電層を設ける方法が、特開
昭60−61258号公報に開示されている。
【0008】しかしながら、上記透明樹脂層を設ける方
法では、建材、容器等の難燃性が要求される用途におい
て用いられる塩化ビニル樹脂プレートやポリカ−ボネ−
トプレ−ト表面に適用すると透明性、導電性及び耐擦傷
性に優れた導電層が得られるが透明樹脂層の塗膜強度が
不足しているため曲げ加工性が低く、例えば、プレ─ト
から曲げ加工して容器や建材のコナ─部を製造するとき
曲げ加工の曲率半径が小さくなると導電層にクラックが
入るという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の欠点に
鑑みてなされたもので、透明性、導電性に優れ耐擦傷性
が高く、且つ、曲率半径の小さい曲げ加工をしても導電
層にクラックの入らない透明導電性樹脂成形品を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明で用いられる樹脂
成形品は、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を公知の成形法
で成形されて得られるフィルム、シ−ト、プレ−ト、成
形品、押出成形品等である。
【0011】上記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリ
塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカ−ボネ
−ト系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポ
リメチルメタクリレ−ト樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポ
リプロピレン系樹脂、アクリルロニトリル/ブタジエン
/スチレンン共重合体樹脂等が挙げられる。
【0012】本発明で用いられる導電層は、光重合性導
電樹脂組成物を光硬化することによって得られる。
【0013】上記光重合性導電樹脂組成物は導電性粉
末、分子内に少なくとも2個以上の(メタ)アクリロイ
ル基を有する(メタ)アクリレート化合物および光重合
開始剤からなる。
【0014】上記(メタ)アクリレート化合物として
は、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ト
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレング
リコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ノナプロピレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス[4−(ア
クリロキシジエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−
ビス[4−(メタクリロキシジエトキシ)フェニル]プ
ロパン等の2官能(メタ)アクリレート;ペンタエリス
リトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ
(メタ)アクリレート、トリス−(2−ヒドロキシエチ
ル)−イソシアヌル酸エステル(メタ)アクリレート等
の3官能(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトール
テトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサ(メタ)アクリレート、オリゴエステルアクリレ
ート等の4官能以上の(メタ)アクリレートが挙げられ
る。
【0015】上記導電性粉末としては、例えば、導電性
金属酸化物、導電性金属酸化物を表面にコ−トした無機
物などが挙げられる。
【0016】前記導電性金属酸化物としては、例えば、
酸化錫(SnO2 )、アンチモンがド−プされた酸化
錫、酸化亜鉛、導電性金属酸化物を表面にコ−トした無
機物としては、アンチモンがド−プされた酸化錫で表面
をコ−トされた、鱗片状の硫酸バリウム(BaS
4 )、チタン酸カリウムのウィスカ−、ガラスビ−
ズ、ガラス繊維などが挙げられる。
【0017】上記導電性粉末の平均粒径は、大きくなる
と導電層としたとき透明樹性が低下するので平均粒径は
3μm以下である。
【0018】上記粒径は、導電性粉末が粒状の場合はそ
の直径の平均、鱗片状の場合は厚みの平均、繊維状の場
合は繊維径の平均のことをいう。
【0019】上記導電性粉末の添加量は、少なくなると
得られる導電層の充分な導電性が得られず、多くなると
透明が低下するので、前記(メタ)アクリレ−ト化合物
100重量部に対して50〜1000重量部が好まし
い。
【0020】上記光重合開始剤としては、活性光線で前
記(メタ)アクリレ−ト化合物の重合を開始させるもの
であれば公知の化合物が使用でき、例えば、後述の光重
合性樹脂組成物を構成するものとして挙げられるものと
同様のものが使用できる。
【0021】上記光重合開始剤の添加量は、少なくなる
と光重合性導電樹脂組成物の光硬化が不充分となり、導
電層の硬度が低下し、多くなっても硬化が飽和に達し、
耐候性が低下するので(メタ)アクリレ−ト化合物10
0重量部に対し0.01〜100重量部である。
【0022】上記光重合性導電樹脂組成物には、必要に
応じて、導電性粉末の(メタ)アクリレ−ト化合物への
分散を向上させるためにシランカップリング剤、チタネ
ート系カップリング剤、界面活性剤、オレイン酸、酢
酸、(メタ)アクリル酸等の有機酸系分散剤;ポリビニ
ルアセタール樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体の
鹸化物、メチルメタクリレ−ト/ヒドロキシエチルメタ
クリレ−ト共重合体等の水酸基含有高分子化合物を加え
てもよい。
【0023】さらに、上記以外に紫外線吸収剤、酸化防
止剤、熱重合禁止剤、表面改質剤、脱泡剤等の添加する
ことができる。
【0024】上記導電層の厚さは、厚くなると透明性、
可撓性が低下し、薄くなると、導電性が低下するため、
0.5〜3μmが好ましい。
【0025】本発明で用いられる透明樹脂層は、分子内
に少なくとも4個以上の(メタ)アクリロイル基を有す
る化合物、分子内に1〜3個の(メタ)アクリロイル基
を有する化合物および光重合開始剤よりなる光重合性樹
脂組成物を光硬化して形成される。
【0026】上記分子内に少なくとも4個以上の(メ
タ)アクリロイル基を有する化合物としては、例えば、
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジ
ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジ
ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の
4官能以上の(メタ)アクリレート;4官能以上の、ポ
リエステルアクリレートやウレタンアクリレート等が挙
げられる。
【0027】前記分子内に1〜3個の(メタ)アクリロ
イル基を有する化合物としては、例えば、フェノキシヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、エチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ノナプロピレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、2,2−ビス[4−(アクリロキシジエトキ
シ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(メタク
リロキシジエトキシ)フェニル]プロパン等の2官能
(メタ)アクリレート;エチレンオキサイド変性トリメ
チロ−ルプロパントリアクリレ−ト、ペンタエリスリト
ールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ントリ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メ
タ)アクリレート、トリス−(2−ヒドロキシエチル)
−イソシアヌル酸エステル(メタ)アクリレート等の3
官能(メタ)アクリレートが挙げられる。
【0028】上記分子内に1〜3個の(メタ)アクリロ
イル基を有する化合物は、少なくなると得られる透明樹
脂層の可撓性が不充分となり、透明導電性樹脂成形品の
曲げ加工性が低下し、多くなると耐擦傷性が低下するの
で、前記分子内に少なくとも4個以上の(メタ)アクリ
ロイル基を有する化合物100重量部に対して10〜1
00重量部に限定される。
【0029】上記光重合開始剤としては、可視光線、紫
外線等の活性光線によって上記分子内に少なくとも4個
以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物および分
子内に1〜3個の(メタ)アクリロイル基を有する化合
の光重合を開始させるのもであればよく、例えば、ソジ
ウムメチルジチオカーバメイトサルファイド、ジフェニ
ルモノサルファイド、ジベンゾチアゾイルモノサルファ
イド及びジサルファイド等のサルファイド類;チオキサ
ントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキ
サントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキ
サントン誘導体;ヒドラゾン、アゾビスイソブチロニト
リル等のアゾ化合物;ベンゼンジアゾニウム塩等のジア
ゾ化合1;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベ
ンゾインエチルエーテル、ベンゾフェノン、ジメチルア
ミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジルアント
ラキノン、t−ブチルアントラキノン、2−メチルアン
トラキノン、2−エチルアントラキノン、2−アミノア
ントラキノン、2−クロロアントラキノン等の芳香族カ
ルボニル化合物;p−ジメチルアミノ安息香酸メチル、
p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミ
ノ安息香酸ブチル、p−ジエチルアミノ安息香酸イソプ
ロピル等のジアルキルアミノ安息香酸エステル;ベンゾ
イルパーオキサイド、ジt−ブチルパーオキサイド、ジ
クミルパーオキサイド、キュメンハイドロパーオキサイ
ド等の過酸化物;9−フェニルアクリジン、9−p−メ
トキシフェニルアクリジン、9−アセチルアミノアクリ
ジン、ベンズアクリジン等のアクリジン誘導体;9,1
0−ジメチルベンズフェナジン、9−メチルベンズフェ
ナジン、10−メトキシベンズフェナジン等のフェナジ
ン誘導体;6,4’,4”−トリメトキシ−2,3−ジ
フェニルキノキサリン等のキノキサリン誘導体;2,
4,5−トリフェニルイミダゾイル二量体、2−ニトロ
フルオレン、2,4,6−トリフェニルピリリウム四弗
化ホウ素塩、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)
−1,3,5−トリアジン、3,3”−カルボニルビス
クマリン、チオミヒラーケトン;ジメチルアミノアセト
フェノン、ジメトキシフェニルアセトフェノン等のアセ
トフェノン誘導体等が挙げられる。
【0030】上記光重合開始剤の添加量は、少なくなる
と透明樹脂層の充分硬度が得られず導電層の耐擦傷性が
低下し、多くなっても硬度が飽和に達し耐擦傷性の向上
はほとんど見られず、逆に、透明樹脂層が着色するの
で、前記分子内に少なくとも4個以上の(メタ)アクロ
イル基を有する化合物100重量部に対して0.1〜1
0重量部に限定される。
【0031】前記光重合性樹脂組成物には、必要に応じ
て、紫外線吸収剤、酸化防止剤、熱重合禁止剤、表面改
質剤、脱泡剤等の各種添加剤を加えてもよい。
【0032】上記透明樹脂層の厚さは、薄くなると得ら
れる導電層の耐擦傷性低下し、厚くなると、透明性が低
下し、可撓性が低下して曲げ加工性が低下するので1〜
5μmに限定される。
【0033】本発明の透明導電性樹脂成形品の製造方法
としては、例えば、次のような方法が挙げられる。
【0034】分子内にすくなくとも4個以上の(メタ)
アクリロイル基を有する化合物、分子内に1〜3個の
(メタ)アクルロイル基を有する化合物、光重合開始
剤、有機溶剤を、例えばディゾルバ−により混合、溶解
しポリカ−ボネ−トなどの成形品の表面に、スプレ−
法、バ−コ−ト法、ドクタ−ブレ−ド法、ロ−ルコ−ト
法およびディッピング法などの公知な方法により塗工
し、溶剤を乾燥除去し、得られた塗膜を露光し、光硬化
させ透明樹脂層を形成する。
【0035】前記有機溶剤としては、分子内に少なくと
も4個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物、
分子内に1〜3個の(メタ)アクルロイル基を有する化
合物を溶解するもので、ポリ塩化ビニル、ポリカ−ボネ
−トなどの成形品を溶解または膨潤しないものであれば
よく、例えば、メタノール、メチルエチルケトン、シク
ロヘキサノン、エチレングリコールモノメチルエーテル
(メチルセロソルブ)、エチレングリコールモノエチル
エーテル(エチルセロソルブ)等が好適に用いられる。
【0036】次いで、導電性粉末、(メタ)アクリレ−
ト化合物、光重合開始剤および有機溶剤を、サンドミ
ル、ボールミル、アトライター、高速回転撹拌装置、三
本ロール等の、微粉末を塗料中に充分分散させるために
通常用いられる機器を用いて混合分散し、導電層の塗工
液とし、前記透明樹脂層の表面に、スプレ−法、バ−コ
−ト法、ドクタ−ブレ−ド法、ロ−ルコ−ト法およびデ
ィッピング法などの公知の方法により塗工し、溶剤を乾
燥除去し、得られた塗膜を露光し、光硬化させ導電層を
形成し、本発明の透明導電性樹脂成形品が製造される。
【0037】上記有機溶剤としては、前記透明樹脂層を
形成するために用いられるものと同様のものが使用でき
る。
【0038】前記露光のための光源としては、(メタ)
アクリレ−ト化合物、分子内に少なくとも4個以上の
(メタ)アクリロイル基を有する化合物および分子内に
1〜3個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の重
合を開始させる活性光線を発生するものであればよく、
例えば、ハロゲンランプ、(超)高圧水銀灯等が挙げら
れ、照射量は100〜5000mJ/cm2 が好まし
い。
【0039】
【実施例】以下に本発明の実施例を示す。尚以下「部」
とあるのは「重量部」を表す。 (実施例1)
【0040】ジペンタエリスリト−ルヘキサアクリレ−
ト(DPHA)100部、エチレンオキサイド変性トリ
メチロ−ルプロパントリアクリレ−ト100部、シクロ
ヘキサン200部、ベンゾフェノン4部、ジメチルアミ
ノアセトン2部をディゾルバーに入れ混合溶解し、透明
樹脂層の塗工液を製造し、次いで、厚さ3mmの透明ポ
リ塩化ビニルプレ−ト上に、バーコーターを用いて塗工
し、50℃で3分間熱風乾燥し、得られるた塗膜を高圧
水銀灯により照射量が1000mJ/cm2 になるよう
に紫外線を照射し、硬化し、厚さ3.0μmの透明樹脂
層を形成した。
【0041】次に、ペンタエリスリト−ルテトラアクリ
レート38部、ヒドロキノン0.1部、シクロヘキサノ
ン350部、2,4−ジエチルチオキサントン1部およ
びジメチルアミノアセトフェノン1部を、アトライター
に仕込み、混合溶解し、次に、平均粒径0.02μmの
アンチモンがドープされた酸化錫粉末(三菱マテリアル
製、商品名;T−1)100部、ビニルアルコ−ル成分
31モル%、ブチラール化度68モル%、酢酸ビニル成
分1モル%、平均重合度2300のポリビニルアセター
ル樹脂10部をアトライターを回転させながら20分間
かけて添加し、さらに、10時間分散を行い、導電層の
塗工液を製造した。
【0042】得られた導電層の塗工液を前記透明樹脂層
上に塗工し、常温で30分間乾燥させた後、50℃で1
0分間熱風乾燥し、得られた塗膜を高圧水銀ランプによ
り照射量が2000mJ/cm2 になるように紫外線を
照射し、硬化させ、厚さ1.5μmの導電層を形成し、
透明導電性樹脂成形品を製造した。
【0043】(実施例2)DPHA100部、エチレン
オキサイド変性トリメチロ−ルプロパントリアクリレ−
ト43部、シクロヘキサノン142部、ベンゾフェノン
2.9部、ジメチルアミノアセトフェノン1.4部を用
いて透明樹脂層の塗工液を製造した以外は実施例1と同
様にして透明導電性樹脂成形品を製造した。
【0044】(実施例3)DPHA100部、エチレン
オキサイド変性トリメチロ−ルプロパントリアクリレ−
ト43部をフェノキシヒドロキシプロピルアクリレ−ト
67部に、シクロヘキサノン350部を167部に、ベ
ンゾフェノン4部を8.3部に、ジメチルアミノアセト
フェノン2部を3.3部を用いて透明樹脂層の塗工液を
製造した以外は実施例1と同様にして透明導電性樹脂成
形品を製造した。
【0045】(実施例4)ペンタエリスリト−ルテトラ
アクリレ−ト100部、ポリエチレングリコ−ルジアク
リレ−ト25部、エチルセロソルブ125部、ジメトキ
シフェニルアセトフェノン3.8部、4−ジメチルアミ
ノ安息香酸エチル1.3部を用いて透明樹脂層の塗工液
とした以外は実施例1と同様にして透明導電性樹脂成形
品を製造した。
【0046】(比較例1)DPHA100部、エチレン
オキサイド変性トリメチロ−ルプロパントリアクリレ−
トを使用せずシクロヘキサノン100部、ベンゾフェノ
ン2部、ジメチルアミノアセトフェノン1部を用いて透
明樹脂層の塗工液とした以外は実施例1と同様にして透
明導電性樹脂成形品を製造した。
【0047】(比較例2)DPHA100部、エチレン
オキサイド変性トリメチロ−ルプロパントリアクリレ−
トを400部ベンゾフェノン25部、ジメチルアミノア
セトフェノン10部を用いて透明樹脂層の塗工液とした
以外は実施例1と同様にして透明導電性樹脂成形品を製
造した。
【0048】実施例1〜4、比較例1、2で得られた透
明導電性樹脂成形品について帯電性試験、透明性試験、
耐擦傷性試験および曲げ加工試験を行い評価結果を表1
に示した。
【0049】上記試験方法は以下に示す通りである。 (帯電性試験)導電性透明樹脂成形品の表面固有抵抗を
ASTM−D257に準拠して測定した。
【0050】(透明性試験)全光線透過率および曇価を
ASTM−D1003に準拠して測定した。
【0051】(耐擦傷性試験)引掻試験機(ケイエヌテ
−社製)を用いて#0000のスチールウールによる摺
動テストを荷重500g/cm2 で100回行い、摺動
の透明導電性樹脂成形品の導電層の外観を次の基準で評
価した。
【0052】1:傷多数、 2:傷数本、 3:2〜3本の傷がつく 4:かすかに傷が認められる 5:全く傷がつかない (曲げ加工試験)透明導電性樹脂成形品から30mm×
100mmの大きさの試験片を作製し、ギアオーブン中
で75℃に加熱して軟化させた後、導電層を内側にする
場合と外側にする場合の曲げ加工を行い、導電層に異常
がみられた時点で曲げを中止し、その時の曲率半径を測
定した。
【0053】
【表1】
【0054】
【発明の効果】本発明の透明導電性樹脂成形品は、上述
の通り導電層が特定の光重合性樹脂組成物の光硬化物か
らなる透明樹脂層を介して樹脂成形品上に設けられてい
るので、導電性、透明性、曲げ加工性に優れていおり、
クリーンルーム内の帯電防止性で且つ透明性が必要な部
材や機器カバーに使用することができる。また、柔らか
い樹脂成形品、例えば、難燃性ポリ塩化ビニル成形品に
も耐擦傷性の導電性層を形成できるので、難燃性透明性
導電性樹脂成形品とすることもできる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂成形品の表面に、光重合性導電樹脂組
    成物の光硬化物よりなる導電層が、光重合性樹脂組成物
    の光硬化物よりなる厚さ1〜5μmの透明樹脂層を介し
    て設けられている透明導電性樹脂成形品であって、上記
    光重合性導電樹脂組成物が平均粒径3μm以下の導電性
    金属酸化物を主成分とする導電性粉末50〜1000重
    量部、分子内に少なくとも2個以上の(メタ)アクリロ
    イル基100重量部および光重合開始剤0.01〜10
    0重量部からなり、上記光重合性樹脂組成物が分子内に
    少なくとも4個以上の(メタ)アクリロイル基を有する
    化合物100重量部、分子内に1〜3個の(メタ)アク
    リロイル基を有する化合物10〜100重量部、光重合
    開始剤0.1〜10重量部からなることを特徴とする透
    明導電性樹脂成形品。
JP30540293A 1993-12-06 1993-12-06 透明導電性樹脂成形品 Pending JPH07157696A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009179674A (ja) * 2008-01-30 2009-08-13 Sanyo Chem Ind Ltd 活性エネルギー線硬化型ハードコート用樹脂組成物
JP2013163765A (ja) * 2012-02-10 2013-08-22 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd 活性エネルギー線硬化性組成物

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