JPH0519464B2 - - Google Patents

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JPH0519464B2
JPH0519464B2 JP60131181A JP13118185A JPH0519464B2 JP H0519464 B2 JPH0519464 B2 JP H0519464B2 JP 60131181 A JP60131181 A JP 60131181A JP 13118185 A JP13118185 A JP 13118185A JP H0519464 B2 JPH0519464 B2 JP H0519464B2
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Japan
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laminate
coating layer
manufacturing
transparent conductive
film
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JP60131181A
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Kazuo Maejima
Takahiro Mori
Tomohiro Fukai
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、防眩性を有する導電性プラスチツク
シートフイルムまたはプレート、特に透明プラス
チツク基材上に防眩性、導電性を兼ねそなえた塗
膜が形成され、その塗膜が優れた透明性、硬度、
強度および耐擦過傷性をそなえている防眩性を有
する導電性プラスチツクシート、フイルムまたは
プレートの製造法に関する。 (従来の技術) 電子、電機、コンピユーター部材である各種計
器パネル等は、防眩性を有するものが望まれてい
る。そのために従来は、各種計器パネル上を無機
粒子や有機粒子を含む塗料でコーテイングし、内
部散乱を発生させることで防眩性を出すことや、
プラスチツク計器パネル上を表面処理して凹凸を
形成し、光を計器パネル表面で散乱させることで
防眩性を出すことが行われている。しかし従来法
では、防眩性計器パネル等の表面が、プラスチツ
クまたはアラスであるため、簡単に静電気が帯電
する欠点があつた。プラスチツクが帯電防止効果
を有するためには、プラスチツク表面を、カーボ
ン粉末や金属粉末入り塗料でコーテイングした
り、あるいはカーボン粉末、カーボン繊維、金属
繊維などを樹脂に練り込んで成型することが行わ
れている。しかしこれらの従来法では塗膜および
成型品自体が着色しているため不透明であり、内
容物を透視することができず、計器、パネル等の
用途には使用できない。 特開昭57−85866号公報には、酸化錫を主成分
とする導電性微粉末を塗料バインダー中に含有し
た塗料が開示されている。この塗料は透明でかつ
帯電防止機能を有する塗膜を形成しうるが、塗料
バインダーは熱可塑性の樹脂であるため得られる
塗膜は一般に耐擦過傷性のみならず耐溶剤性をも
発現し得ない。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明は上記従来の欠点を解決するものであ
り、その目的とするところは、防眩性を有し、硬
度、強度および耐擦過傷性に優れた導電性プラス
チツクシート、フイルムまたはプレートを提供す
ることにある。本発明の他の目的は、容易に光硬
化もしくは放射線硬化しうる導電性塗料の塗膜層
が表面に形成された防眩性を有し、硬度および耐
擦過傷性の高い導電性プラスチツクシート、フイ
ルムまたはプレートを提供することにある。 (問題点を解決するための手段) 本発明の防眩性を有する導電性プラスチツクシ
ート、フイルムまたはプレートの製造法は、(a)分
子内に少なくとも2個のラジカル反応性不飽和基
を有するオリゴマーを主成分とするバインダー;
および平均粒径0.2μm以下の酸化錫を主成分とす
る導電性粉体を含有する透明導電性塗料を得る工
程、(b)該透明導電性塗料の塗膜層を該塗膜に対し
密着性が低く、しかも塗膜層側が表面処理により
凹凸面とされたプラスチツクフイルム上に形成し
て第一の積層体を得る工程、(c)分子内に少なくと
も2個のラジカル反応性不飽和基を有するオリゴ
マーを含有し常温又は加熱時粘着性を示す樹脂組
成物層を透明なプラスチツク基材上に形成し第二
の積層体を得る工程、(d)上記第一積層体と上記第
二積層体とを、該第一積層体の塗膜層面と該第二
積層体の粘着性樹脂組成物層面とが対応するよう
に積層する工程、そして(e)該(d)工程で得られた積
層体に紫外線もしくは放射線を照射する工程、を
包含し、そのことにより上記目的が達成される。
本発明方法によれば、まず、表面が凹凸面とされ
たプラスチツクフイルム上に透明導電性塗料の塗
膜層が形成される。 透明導電性塗料のバインダーは分子内に少なく
とも2個のラジカル反応性不飽和基を有するオリ
ゴマーを主成分とする。このオリゴマーは光また
は放射線により高度に架橋して硬化する性質を有
する。このようなオリゴマーには、例えば、(メ
タ)アクリルオリゴマーがある。これは2個以上
のアクリロイル基もしくはメタクリロイル基を有
する。この(メタ)アクリルオリゴマーには、エ
チレングリコールジアクリレート、エチレングリ
コールジメタクリレート、プロピレングリコール
ジアクリレート、プロピレングリコールジメタク
リレート、テトラエチレングリコールジアクリレ
ート、テトラエチレングリコールジメタクリレー
トなどの二官能のアクリレートもしくはメタクリ
レートが、またトリメチロールプロパントリアク
リレート、トリメチロールプロパントリメタクリ
レート、グリセロールトリアクリレート、グリセ
ロールトリメタクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリ
メタクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチ
ル)イソシアヌル酸エステルアクリレート、トリ
ス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸エス
テルメタクリレートなどの三官能以上のアクリレ
ートもしくはメタクリレートもある。塗料の粘度
を下げたいとき、もしくは塗膜の所望の特性を得
たいときには反応性単官能のアクリレートまたは
メタクリレートが添加されうる。 分子骨格にウレタン結合を有する(メタ)アク
リルオリゴマーを用いると塗膜の耐摩耗性や耐擦
過傷性が向上する。このような分子末端にアクリ
ロイル基もしくはメタクリロイル基を有するウレ
タンオリゴマーの調製は、ポリオールと1分子に
2個以上のイソシアネート基を有する化合物とを
重合させ、その分子末端のイソシアネート基に、
活性水素を有するアクリレートまたはメタクリレ
ートを作用させて行われうる。上記ポリオールに
は例えばエチレングリコール、1・2−プロパン
ジオール、1・3−プロパンジオール、ネオペン
チルグリコール、1・2−ブタンジオール、1・
3−ブタンジオール、1・4−ブタンジオール、
2・3−ブタンジオール、1・5−ヘペタンジオ
ール、1・6−ヘキサンジオール、ジエチレング
リコール、ジプロピレングリコール、トリメチロ
ールプロパンなどの短鎖のジオールがある。また
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、ポリオキシテトラメチレングリコールなど
もある。アジピン酸とエチレングリコール、アジ
ピン酸とプロパンジオール、アジピン酸とネオペ
ンチルグリコール、アジピン酸とブタンジオー
ル、アジピン酸とヘキサンジオールとの縮合ポリ
エステルグリコールもある。ε−カプロラクトン
開環重合体もポリオールとして使用可能である。
1分子に2個以上のイソシアネート基を有する化
合物として例えばヘキサメチレンジイソシアネー
ト、メチレンジフエニルジイソシアネート、トル
エンジイソシアネート、キシレンジイソシアネー
ト、メチレンジシクロヘキシルジイソシアネート
などがある。活性水素含有のアクリレートもしく
はメタクリレートとしては、例えば2−ヒドロキ
シエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレ
ート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、
アクリル酸などがある。 以上のように本発明方法に用いられる透明導電
性塗料には、バインダーとして少なくとも2個の
ラジカル反応性不飽和基を有するオリゴマー、好
ましくは二官能以上の(メタ)アクリルオリゴマ
ーの1種あるいは2種以上が含有される。 透明導電性塗料に含有される導電性粉体は酸化
錫を主成分とし、その粒径は平均0.2μm以下であ
る。平均粒径が0.2μmを越えると可視光線を散乱
させるため得られる塗膜の透明性が劣る。その含
量は、塗膜の透明性と導電性を確保するうえで塗
料バインダー100重量部に対し、100〜350重量部
の割合である。この導電性粉体が100重量部を下
まわるとその分散度合いは充分であつても得られ
る塗膜が充分な導電性を示さず、したがつて、本
発明の目的のひとつである帯電防止作用が充分に
発揮され得ない。350重量部を越えると過密状と
なるため粉体の分散が悪くなり、その結果、得ら
れる塗膜の透明性が損なわれる。 本発明では、導電性粉体の分散を高めるため
に、分散剤としてメチルメタクリレートと一般
式: (R1=H、CH3;R2=H、CH3;n=1〜10)
で表されるモノマーとの共重合体が必要に応じて
添加されうる。このような、水酸基をもつメタク
リル系共重合体の添加により、得られる塗膜は導
電性を保持しつつ透明性に優れしかもその耐擦過
傷性も向上する。加えて塗料の沈降性および再分
散性にも優れる。このような優れた効果を得るう
えで必要な共重合体の添加量はバインダー100重
量部に対して0.1重量部以上であることが好まし
い。 塗料バインダーの光硬化性を向上させる目的
で、光増感剤が必要に応じて適宜添加される。こ
の光増感剤としては例えばベンゾイン、ベンジ
ル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイ
ンイソメチルエーテル、α−メチルベンゾイン、
α−フエニルベンゾインベンジル、ジアセチルメ
チルアントラキノン、クロルアントラキノン、ベ
ンゾフエノン、アントラキノン、ミフイラーケン
ト、4・4′−ビス(N・N′−ジエチルアミノ)ベ
ンゾフエノン、アセトフエノンなどのカルボニル
化合物;ジフエニルスルフイド、ジフエニルジス
ルフイド、ジチオカーバメートなどの硫黄化合
物;α−クロルメチルナフタレン、アントラセン
などのナフタレン、アントラセン系化合物;テト
ラクロルフタル酸ジメチル、ヘキサクロルブタジ
エンなどのハロゲン化炭化水素;硫酸ウラニル、
塩化鉄、塩化銀などの金属塩類;アクリフラビ
ン、フルオレセイン、リボフラビン、ローダミン
Bなど色素類などが挙げられる。これら増感剤の
添加量は前記オリゴマーに対して好ましくは0.01
重量%以上である。光硬化反応の助剤としては例
えばアミン類が用いられ得る。アミン類としては
例えばトリエチルアミン、トリブチルアミン、ジ
エチルアミノエチルメタクリレートなどがある。 本発明方法に用いられる透明導電性塗料は、上
記バインダー、酸化錫を主成分とする導電性粉
体、さらに必要に応じて上記分散剤、光増感剤な
どを有機溶媒に加え、混合して得られる。導電性
粉体を塗料中に充分分散させるために塗料の分散
や配合に通常用いられる機器、例えばサンドミ
ル、ボールミル、高速回転攪拌装置、三本ロール
などが使用され得る。この微粉末の分散をより高
めるためには、シランカツプリング剤、チタネー
トカツプリング剤、界面活性剤、オレイン酸、レ
シチンなどの分散助剤も併用され得る。 このようにして得られた透明導電性塗料に第1
図aに示されるように、表面処理により凹凸面と
され、かつ該塗料の塗膜に対し密着性の低いプラ
スチツクフイルム11上にコーターなどで塗布さ
れ、平均厚さ1〜2μmの透明導電性塗膜層12
が形成される。このプラスチツクフイルム11と
透明導電性塗膜層12とで第一の積層体1が形成
される。表面が凹凸面とされたプラスチツクフイ
ルム11の素材には、例えば、ポリエステル、ポ
リエチレン、ポリプロピレンが用いられる。プラ
スチツクフイルム11の塗料塗布面は、あらかじ
め、離型処理を施しておくことが推奨される。 加えて、プラスチツクフイルム11表面の凹凸
の大きさは、深さ0.1〜2μm、かつ、凹凸の周期
は10〜300μmが望ましい。これより凹凸の深さ
が大きいときもしくは周期が小さいとき、透明性
が著しく低下する。また、凹凸の深さが小さいと
きあるいは周期が大きいときは、上記透明導電性
塗膜表面の乱反射が低下し、防眩の効果が薄れ
る。 次に、プラスチツクプレート、プラスチツクシ
ート、プラスチツクフイルムなどの透明なプラス
チツク基材21を準備し、第1図bに示すよう
に、この基材表面に透明な常温又は加熱時粘着性
を示す樹脂組成物を塗布し樹脂組成物層22を形
成する。このプラスチツク基材21と樹脂組成物
層22とで第二の積層体2が形成される。プラス
チツク基材21の素材にはアクリル、塩化ビニ
ル、ポリカーボネートなどが用いられる。樹脂組
成物も上記透明導電性塗料と同様に、分子内に少
なくとも2個のラジカル反応性不飽和基を有する
オリゴマーを含有する。このオリゴマーは、上記
第一の積層体1を調製するときに使用した透明導
電性塗料に含有されるオリゴマーと同種であるこ
とが好ましい。粘着性樹脂組成物は、好ましく
は、上記オリゴマーとポリメタクリル酸メチルと
の混合物である。このような樹脂組成物は常温又
は加熱時適度の粘着性と粘度とを有するため、後
述の積層体を形成する工程で、前記第一の積層体
1の塗膜層とよく接着し、粘度が低いために流れ
出るようなことはない。この樹脂組成物には、必
要に応じて、光増感剤が添加されていてもよい。
光増感剤は、透明導電性塗料に含有されるのと同
種のものが利用されうる。粘着性樹脂組成物層2
2はプラスチツク基材21上に厚みが4μm以上
となるように形成される。 このようにして得られた第一積層体1と第二積
層体2とを、第1図cに示すように、第一積層体
1の透明導電性塗膜層12面と第二積層体2の常
温又は加熱時粘着性を示す樹脂組成物層22とが
対応するように積層し、ラミネーターなどで、必
要に応じて加温しながら、接着させる。このよう
にして得られた積層体に紫外線もしくは放射線を
照射すると、透明導電性塗料および樹脂組成物層
に含有されるオリゴマーの架橋反応が進み、硬化
する。積層体のプラスチツクフイルム11を剥離
すると、第1図dに示すように、透明導電性塗膜
層12を表面に有する所望のプラスチツクシー
ト、フイルムまたはプレートが得られる。 (作用) 本発明方法で得られたプラスチツクシート、フ
イルムまたはプレートの導電性塗膜層表面は、第
一積層体に用いたプラスチツクフイルムの表面状
態が転写されるため、凹凸面とされこれにより塗
膜層表面での光の乱反射が発生し、防眩効果を発
揮することができしかもプラスチツクシートを通
して物を見ることができる。 さらに、第一積層体に用いたプラスチツクフイ
ルムの表面形状は第2図a,b,cのようなもの
が考えられる。 本発明方法により得られたプラスチツクシー
ト、フイルムまたはプレートはプラスチツク基材
上に、硬化した樹脂組成物層と硬化した透明導電
性塗膜層とが順次積層された形態をとるため、透
明導電性塗膜層が薄くまたは塗膜層表面が微細な
凹凸面とされていても、高硬度な樹脂組成物層が
プライマー層として存在し、結局、硬度、強度、
耐擦過傷性および防眩性に優れた導電性プラスチ
ツクシート、フイルムまたはプレートが得られ
る。 (実施例) 以下に本発明を好適な実施例について説明す
る。 実施例 1 (A) ウレタン結合を有するオリゴマーの合成:冷
却管、攪拌機および滴下ロウトを備えたセパラ
ブルフラスコ反応器にε−カプロラクトン開環
重合体(平均分子量530:ダイセル社プラクセ
ル205)530gを仕込み、窒素ガスを流しながら
80℃まで昇温させた。これにウレタン生成触媒
としてジブチルチンラウレート1gを加えた。
4・4′−ジフエニルメタンジイソシアネート
524gを滴下ロウトに仕込み1時間かけて滴下
し、さらに80℃で1時間攪拌を続けた。次い
て、この反応系に重合禁止剤としてハイドロキ
ノン1gを加えた後、2−ヒドロキシエチルア
クリレート232gを加え、攪拌を1時間続けた。
得られたオリゴマーの重量平均分子量は1000で
あつた。 (B) 水酸基含有メタクリル系共重合体(分散剤)
の合成:冷却管、攪拌機および滴下ロウトを備
えたセパラブルフラスコ反応器にトルエン130
gを仕込んだ。これを窒素気流下で110℃まで
昇温させた。他方、メチルメタクリレート115
g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート35
g、そして重合開始剤としてアゾビスイソブチ
ロニトリル0.7gからなる混合液を調製し、こ
れを滴下ロウトから反応器内へ2時間かけて滴
下し重合させた。その後、反応器内の温度を90
℃とした。次いでアゾビスイソブチロニトリル
2gをトルエン20gに溶解し、これを滴下ロウ
トから2時間かけて反応器内へ滴下した。滴下
後さらに90℃で2時間重合を継続した。得られ
た水酸基含有メタクリル系共重合体の重量平均
分子量は42000であつた。 (C) 透明導電性塗料の調製:(B)項で作成した水酸
基含有メタクリル系共重合体溶液84g、平均粒
系0.2μm以下の三酸化アンチモン含有酸化錫
280gおよびメチルエチルケトン400gをボール
ミルに仕込み24時間かけて分散させた。次にこ
れに(A)項で調製したウレタン結合を有するオリ
ゴマー20g、トリメチロールプロパントリメタ
クリレート20g、ジエチレングライコールジメ
タクリレート10g、ペンタエリスリトールテト
ラアクリレート38g、ベンゾフエノン14gおよ
びミフイラーケトン2.9gを加え、さらに24時
間攪拌を継続し塗料を得た。 (D) 導電性プラスチツクプレートの調製および性
能評価:表面に深さ1.0μm、周期50μmの凹凸
を持ち厚さ15μmの透明延伸ポリエチレン
(HDPE)フイルムに(C)項で調製した透明導電
性塗料を乾燥後の平均厚さが10μmとなるよう
に塗布した。溶剤を50℃にて乾燥・除去し第一
積層体を得た。 分子量10万のポリメチルメタクリレート30
g、(A)項で調製したウレタン結合を有するオリ
ゴマー20g、トリメチロールプロパントリメタ
クリレート20g、ジエチレングライコールジメ
タクリレート10g、ペンタエリスリトールテト
ラアクリレート38gおよび光増感剤として2ヒ
ドロキシ−2メチル−1フエニル−プロパン1
オン10gをメチルエチルケトン60gとエチルセ
ロソルブ10との混合液に溶解させた。この溶液
を透明アクリル板上に乾燥後の厚さが10μmと
なるように塗布・乾燥し第二積層体を得た。 第二積層体の粘着性樹脂面と第一積層体の透
明導電性塗膜面が接するように積層し、ラミネ
ーターを用い常温で接着させた。この積層体の
HDPEフイルム片側から高圧水銀ランプ(出力
5.6KW;有効ランプ長170cm)により、25cmの
距離から10分間照射したのち、上記ポリエチレ
ンフイルムを剥離した。 得られた導電性プラスチツクプレートの透明
アクリル波上の塗膜の表面固有抵抗率、全光線
透過率および防眩度を測定した。さらに、スチ
ールウールによる耐擦過傷性テストを行つた。
それぞれの結果を下表に示す。表面抵抗率は
ASTM−D−257、全光線透過率および防眩度
はJIS K 7105にもとづく試試験法により測定
した。スチールウールによる耐擦過傷性テスト
では1cm2当り500gの荷重をかけ500回こすつた
後の傷の有無により判定を行つた。○印は塗膜
層表面に傷がつかない状態を示す。 実施例 2 (A) ウレタン結合を有するオリゴマーの合成実施
例1(A)項と同様である。 (B) 水酸基含有メタクリル系共重合体の合成実施
例1(B)項と同様である。 (C) 透明導電性塗料の調製:本実施例(B)項で調製
した水酸基含有メタクリル系共重合体溶液60
g、平均粒径0.2μm以下の三酸化アンチモン含
有酸化錫270gおよびメチルエチルケトン400g
をボールミルに仕込み24時間かけて分散させ
た。これに本実施例(A)項で得られたウレタン結
合を有するオリゴマー30g;トリメチロールプ
ロパントリメタクリレート20g;テトラエチレ
ングリコールジメタクリレート10g;ジペンタ
エリスリトールヘキサアクリレート30g;光開
始剤としてベンゾフエノン140gとミフイラー
ケトン3g:そしてエチルセロソルブ300gを
仕込み、さらに24時間分散を行い塗料を得た。 (D) 導電性プラスチツクプレートの調製および性
能評価;実施例1(D)項に準じて第一積層体を得
たが、上記第一積層体に用いたプラスチツクフ
イルムが、表面に深さ0.5μm、周期100μmの凹
凸を持ち、厚さ100μmのポリエチレン(PE)
フイルムであることが異なる。 分子量10万のポリメチルメタクリレート30
g、本実施例(A)項で調製したウレタン結合を有
するオリゴマー30g、トリメチロールプロパン
トリアクリート20g、テトラエチレングリコー
ルジメタヤリレート10g、ジペンタエリスリト
ールヘキサアクリレート30gおよび光増感剤と
して2ヒドロキシ−2メチル−1フエニル−プ
ロパン1オン7gをメチルエチルケトン60gと
エチルセロソルブ60gとの混合液に溶解させ
た。この溶液を透明アクリル板上へ乾燥後の厚
さが10μmとなるように、塗布・乾燥し、第二
積層体を得た。 得られた第一積層体および第二積層体を用い
て実施例1に準じてプラスチツクプレートを得
た。 実施例1と同様にプラスチツクプレートの塗
膜表面の性能評価を行つた。その結果を下表に
示す。 比較例 1 第一積層体に用いたプラスチツクフイルムに表
面平滑で凹凸のない厚さ38μmの二軸延伸ポリプ
ロピレン(OPP)フイルムを用いていること、
かつプラスチツク基材として透明アクリル板の代
わりに透明塩化ビニル板を用いたこと以外は実施
例2と同様である。
【表】 実施例1、2と比較例1の防眩性を肉眼で識別
してみると、実施例1及び2で防眩度40%、95%
では計器パネルに使用すると、表示部が鮮明に見
え、防眩性も優れており眩しさを感じないが、比
較例1の防眩度148%では計器パネルに使用する
と外部からの反射光で眩しさを感じる。 (発明の効果) 本発明方法によれば、このように導電性はもと
より透明性、硬度、強度、耐擦過傷性、および防
眩性に著しく優れた導電性プラスチツクシート、
フイルムまたは、プレートが得られる。プラスチ
ツクシート、フイルムまたはプレート表面に微細
な凹凸が存在するが、硬度、強度において優れて
いるため、長期に渡つて使用したときにも微細な
擦過傷により、防眩性・透明性が損なわれない。 最外面に位置する透明導電性塗膜層が比較的薄
くてもその内側に樹脂組成物層がプライマー層と
して存在するため、本発明のプラスチツクシー
ト、フイルムまたはプレートは充分な透明性・硬
度・強度・耐擦過傷性、防眩性を有し得る。透明
導電性塗膜層が薄いため高価な導電性粉体の量は
極少量ですみ、プラスチツクシート、フイルムま
たはプレートが安価に得られうる。
【図面の簡単な説明】
第1図aは本発明方法において調製される第一
の積層体の断面図、第1図bは第二の積層体の断
面図、第1図cは第一の積層体と第二の積層体と
を積層した状態を示す断面図、そして第1図dは
本発明方法によつて得られる防眩性を有する導電
性プラスチツクプレートの断面図、第2図a,b
及びcは、それぞれ、本発明法において調製され
る第一の積層体に用いるプラスチツクフイルムの
表面形状を示す正面図である。 1……第一の積層体、2……第二の積層体、1
1……表面が凹凸面とされたプラスチツクフイル
ム、12……透明導電性塗膜層、21……プラス
チツク基材、22……粘着性組成物層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a) 分子内に少なくとも2個のラジカル反応
    性不飽和基を有するオリゴマーを主成分とする
    バインダー;および平均粒径0.2μm以下の酸化
    錫を主成分とする導電性粉体を含有する透明導
    電性塗料を得る工程、 (b) 該透明導電性塗料の塗膜層を該塗膜層に対
    し、密着性が低く、しかも塗膜層側が表面処理
    により凹凸面とされたプラスチツクフイルム上
    に形成して第一の積層体を得る工程、 (c) 分子内に少なくとも2個のラジカル反応性不
    飽和基を有するオリゴマーを含有し、室温又は
    加熱時、粘着性を示す樹脂組成物層を透明なプ
    ラスチツク基材上に形成し第二の積層体を得る
    工程、 (d) 上記第一積層体と上記第二積層体とを、該第
    一積層体の塗膜層面と該第二積層体の樹脂組成
    物層面とが対応するように積層する工程、 そして (e) 該(d)工程で得られた積層体に紫外線もしくは
    放射線を照射する工程、 を包含する防眩性を有する導電性プラスチツクシ
    ート、フイルムまたはプレートの製造法。 2 前記密着性が低く、しかも塗膜層側が表面処
    理により凹凸面とされたプラスチツクフイルムの
    凹凸の深さが0.1〜2μmかつ凹凸の周期が10〜
    300μmである特許請求の範囲第1項記載の製造
    法。 3 前記密着性が低く、しかも塗膜層側が表面処
    理により凹凸面とされたプラスチツクフイルムの
    素材がポリエステル、ポリエチレンまたはポリプ
    ロピレンである特許請求の範囲第1項記載の製造
    法。 4 前記密着性が低く、しかも塗膜層側が表面処
    理により凹凸面とされたプラスチツクフイルムの
    凹凸面側が離型処理されたものである特許請求の
    範囲第3項記載の製造法。 5 前記導電性粉体が、バインダー100重量部に
    対し100〜350重量部の割合で含有されたものであ
    る特許請求の範囲第1項記載の製造法。 6 前記透明導電性塗料および/または前記第二
    積層体樹脂組成物が光増感剤を含有するものであ
    る特許請求の範囲第1項記載の製造法。 7 前記透明導電性塗料がメチルメタクリレート
    と下記式で示されるモノマーとの共重合体を含有
    するものである特許請求の範囲第1項記載の製造
    法: (ここで、R1はHもしくはCH3;R2はHもしく
    はCH3;そしてnは1〜10の自然数)。
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