JPH0710203U - 置敷き用床板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の置敷き床板における、床板接合部の接
着剤塗布作業とその後の養生を省略させ、さらに、床板
自体に発生していた反りをも防止させる。 【構成】 表面が適宜印刷手段により印刷化粧層（１）
が施された木質繊維板や木片成型板からなる基板（２）
の周縁端部に段差を設けることにより接合部（３）が形
成され、上部が突出している接合部の裏側と下部が突出
している接合部の表側にはマジックファスナー（登録商
標）（４）を固着。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、床下地上に置くだけで施工ができる床板の構成に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、置敷き用床板は、図２に示すように表面には化粧単板を貼着した化粧層 １を形成するとともに、施工後のずれ等の防止の為、合板等の基板の側端部には 本実加工を施し、裏面に硬質ゴム等からなる比重の大きいシート材８を貼着して 重量を付与していた。

【０００３】

【考案が解決すべき課題】

しかしながら、上記構成の床板は、床板全体の重量が増して持ち運びに労力を 要し、また、施工の際、床下地上には確かに置くだけで施工できたが、床板同志 を接合する際は接合部に接着剤を塗布する必要があった。その為、施工性は従来 の直貼り用床板と比較して若干改善はされたものの、施工に要する時間はほとん ど変わらず、施工後の養生もやはり必要であった。

【０００４】 また、基板の上面に化粧層として化粧単板が貼着された場合は、基板の両面に 貼着される物の形状が異なる為、つり合いが取れずに床板に反りが発生し、その 反りを防止する為に基板の裏面に溝を切削する等の処置を必要とする問題があっ た。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案の置敷き用床板は、上記課題を解決するために成されたもので、表面 が適宜印刷手段により印刷化粧層が施された木質繊維板や木片成型板からなる基 板の周縁端部に段差を設けることにより接合部が形成され、上部が突出している 接合部の裏側と下部が突出している接合部の表側にマジックファスナーが固着さ れたことを特徴とする。

【０００６】

【作用】

この考案において、床板同志を接合する手段としてマジックファスナーを用い るのは、接着剤の塗布を必要とせず、接着後の養生も省略できるようにする為で あり、また、基板表面に印刷による化粧層を形成するのは、床板の反りの発生を 防止し、基板裏面の溝の加工等の面倒な処置を省略する為である。

【０００７】 以下、この考案の実施例を示す。

【０００８】

【実施例】

（実施例１）厚さ９ｍｍの木質繊維板の表面に、通常のグラビア印刷装置等で木 目模様１を印刷後、アミノアルキッド樹脂塗料を塗布して基板２を構成した。つ いで、基板２の周縁端部に対向する形状に段差を設けて接合部３を形成し、前記 接合部３の上部が突出している接合部の裏側と下部が突出している接合部の表側 にマジックファスナー４を貼着した。

【０００９】 そして、上記得られた置敷き用床板を、コンクリート床スラブ７上に厚さ１． ０ｍｍの発泡ゴムシート６を敷き詰めた後、墨出しで位置決めをし、まず、１枚 目の床板を釘で固定し、順次床板を上面から置くようにして施工を行った。施工 時は、従来のように床板を床下地上に載置した後、横にずらしてハンマー等では め込む必要もなく、上面からマジックファスナーを留める感覚で容易に施工がで きた。施工後は接着剤を一切使用しなかった為、養生の必要が全くなく、また、 反りや突き上げ等も発生しなかった。

【００１０】 （実施例２）厚さ９ｍｍのパーティクルボードの表面に、木目模様に通常のグラ ビア印刷装置等で木目模様１を印刷した後、ウレタン樹脂塗料を塗布して基板２ を構成した。ついで、基板２の周縁端部に対向する形状に段差を設けて接合部３ を形成し、前記接合部３の上部が突出している接合部の裏側と下部が突出してい る接合部３の表側にマジックファスナー４を貼着した。

【００１１】 そして、上記得られた置敷き用床板を、根太上に厚さ１５ｍｍの耐水合板を捨 張りして床下地７を構成し、上面に厚さ１．０ｍｍの発泡ポリエチレンシート８ を敷き詰めた後、墨出しで位置決めをし、まず、１枚目の床板を釘で固定し、順 次床板を上面から置くようにして施工を行った。施工時は、従来のように床板を 床下地上に載置した後、横にずらしてハンマー等ではめ込む必要もなく、上面か らマジックファスナーを留める感覚で容易に施工ができた。施工後は接着剤を一 切使用しなかった為、養生の必要が全くなく、また、反りや突き上げ等も発生し なかった。

【００１２】

【考案の効果】

この考案によれば、以下のような効果を奏する。 基板表面に形成される化粧層は印刷による為、従来の天然木化粧単板等のシー ト状物を貼着したものと比較して反りが発生しにくい。したがって、反りを防 止する為の基板裏面の溝加工の処置を必要としない。 基板の周縁端部に段差を設けることにより、一般に本実と呼ばれている従来の 凹凸形状の接合部と比較して基板の厚さを薄くすることができ、材料コストを 下げることができる。 接合部の上部が突出している接合部の裏側と、下部が突出している接合部の表 側にマジックファスナーを固着した構成の為、施工時、従来のように床板を床 下地上に載置した後、横にずらしてハンマー等ではめ込む必要がなく、熟練者 でなくても容易に施工ができる。 床下地上、および、床板同志の固定は接着剤を一切使用しない為、施工後の養 生は一切必要としない。 基板の厚さが薄く、また、施工後、床板は脱着自在である為、リフォームや店 舗改築等にも有用である。

【００１３】

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の直貼り床板の接合部の断面図

【図２】従来の直貼り床板の接合部の断面図

【符号の説明】

１ 化粧層 ２ 基板 ３ 接合部 ４ マジックファスナー ５ 床スラブ ６ クッション材 ７ 床下地 ８ シート材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 表面が適宜印刷手段により印刷化粧層
   （１）が施された木質繊維板や木片成型板からなる基板
   （２）の周縁端部に段差を設けることにより接合部
   （３）が形成され、上部が突出している接合部の裏側と
   下部が突出している接合部の表側にマジックファスナー
   （４）が固着されたことを特徴とする置敷き用床板。