JPH07102009B2 - 苗床シート製造装置 - Google Patents

苗床シート製造装置

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JPH07102009B2
JPH07102009B2 JP2100195A JP10019590A JPH07102009B2 JP H07102009 B2 JPH07102009 B2 JP H07102009B2 JP 2100195 A JP2100195 A JP 2100195A JP 10019590 A JP10019590 A JP 10019590A JP H07102009 B2 JPH07102009 B2 JP H07102009B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) この発明は、苗床シートを形成するための苗床シート製
造装置に関する。
(従来の技術) 街づくりを初め、公園、緑地、その他において花壇を設
けることが美観や潤いを与えるうえで必須となってい
る。
従来では、花を植生させる地盤に花の種子を蒔くか、あ
るいは苗を植えて生育させるようにしている。
(発明が解決しようとする課題) しかし広大な面積の地盤に花の種子を蒔いたり、別途育
生した苗を所要の植生パターンで植付けることは容易で
なく、生産性が悪いものであった。
中には芝種のように同一種の種子を高密度に植生させる
に、むしろのような地中で腐蝕ないしは溶解する材料で
形成されたシートの面に芝種を蒔きつけ、これをPVA
(ポリビニールアルコール)等の水溶性材料でシートに
定着させ、このシートを地中に浅く埋設することにより
広範囲に芝種の播種を高能率に行なえるようにしたもの
がある。
しかし同一種の種子を高密度に播種する場合にはこれで
目的を達成することはできるが、花のように一定の間隔
をあけて所要の植生パターンに規則的に植生させるには
到底用をなさない。
この発明は上述した事情を考慮してなされたもので、花
ないしはこれに準ずる植物を所定の植生パターンに従っ
て植生することができる苗床シートを高能率に製造する
ことができる苗床シート製造装置を提供することを目的
とする。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、この発明は表面に植物種子
を保持する種子保持手段が種々の模様・図形・文字形等
の予定の播種パターンに即して形成された無端状の播種
ベルトを、軸線が平行な対をなすロール間に巻回して回
転駆動自在に形成し、一方のロール側で播種ベルトの一
部を苗床ベースを搬送する搬送路を構成するロールに対
向するよう配設し、播種ベルトの表面に植物種子を供給
して前記種子保持手段に保持させる種子供給部を設け、
この種子供給部の下流側に余分な植物種子を取り除く排
除手段を設け、余分な植物種子が排除され、播種ベルト
の種子保持手段に保持された植物種子が苗床ベース上に
種々の模様・図形・文字形等の予定の播種パターンに配
列された苗床シートを形成したものである。
(作用) 播種ベルトを回転させながらその表面に種子供給部から
植物種子を散着させると、その種子は播種ベルトの種子
保持手段の部分に保持され、播種ベルト上に所定のパタ
ーン状に種子が付いた状態になる。この播種ベルト搬送
路上を搬送される苗床ベースに接すると、播種ベルトの
表面に保持されている植物種子が順次苗床ベース上に転
移され、播種ベルト上のパターンと同じパターンをもっ
て苗床ベース上に転移固定され、苗床シートが形成され
る。これにより植物種子が種々の模様、文字形、図形等
に種子が固定され、こうして得た苗床シートを用いて地
中に施工すれば、種子が発芽し、前述のパターンと同じ
配列によって植物が生育される。
(実施例) 以下この発明の実施例を図面について説明する。
播種ベルト1は、ゴム、合成樹脂等の可撓性のある材料
によりエンドレスに形成されたもので、その外表面には
種子保持手段2が設けられている。この種子保持手段2
は、この実施例では第3図に一部の拡大断面を示すよう
に、植物種子3の大きさまたは1箇所に植生させる本数
に応じて1個ないし数個の植物種子3が納まる凹部4か
らなっており、この凹部4は例えば第4図(A),
(B)に示すように図形、文字形などを表わすパターン
5状に配列されている。なお文字の場合は表裏反転した
形態とする。
この播種ベルト1は、第2図に示すように、互いに軸線
を平行として機枠6に軸7,8により取り付けられたロー
ル9,10間に例えば傾斜姿勢に巻回され、一方のロール9
にギヤ11を通じて図示しない駆動装置から回転力が伝達
されることにより播種ベルト1が矢印a方向に回動する
ようになっている。そして下方のロール9に巻回する部
分の周面が連続ウェブ状をなす苗床ベース(播種帯ベー
ス)12の搬送路13に対向するように配設されている。符
号14は搬送路13を構成するロールの1つで、前記ロール
9と対向して位置されている。
前記ロール9の肩部分に相当する位置に種子供給部とし
て例示するホッパ15が設けられ、このホッパ15の排出口
16は播種ベルト1の幅方向ほぼ全域に亘って開口され、
播種ベルト1の表面に近接して置かれており、この排出
口16から排出される植物種子3が播種ベルト1の種子保
持手段2を構成する各凹部4,4…に入るようになってい
る。
ホッパ15の排出口16の直下位置には、余分な植物種子を
剥離して排除するための排除ローラ17(スクレーパであ
ってもよい。)が設けれられ、余分な種子を排出部18へ
回収するようになされている。またこの排除ローラ17の
下部位置から搬送路13上の苗床ベース(播種帯ベース)
12の上面に近い位置までの播種ベルト1の外表面に沿っ
て円弧状のガイド板19が設けられており、播種ベルト1
の凹部4,4…内に入った植物種子3が途中で脱落するこ
となく搬送路13上の苗床ベース12まで運ばれるように形
成されている。
苗床ベース12は、例えば紙、スポンジ、その他適当な連
続シート状あるいは連続ウェブ状のもので、播種ベルト
1から苗床ベース12の表面に植物種子3が転移したとき
これを定着させるため、例えば第5図に拡大断面を示す
よに苗床ベース12の表面にPVA等の水溶性樹脂、その他
これに類似の接着機能を持つ物質20を予め塗布しておく
か、あるいは植物種子3が転移した直後に散布するなど
して植物種子3を定着させるようになされる。苗床ベー
ス12の表面に植物種子3が付着し、定着された苗床シー
トは、そのまま図示しない巻取装置にて巻き取られる
か、または必要に応じて切断装置により所要長さ毎、あ
るいは所要のパターン毎に切断され、積層状態に堆積さ
れる。
なお播種ベルト1の回動を確実にするため、第2図に示
しているように播種ベルト1の一側または両側にパーフ
ォレーション21を形成し、ロール9側にスプロケット22
を設けてこれらを係合させるようにすれば、スリップせ
ずに確実に回動させることができる。
次に上記実施例の作用について説明する。
ロール9を駆動して播種ベルト1を矢印a方向に回転を
与えると同時に搬送路13を駆動して苗床ベース12を矢印
b方向に播種ベルト1の周速と同一速度で搬送させなが
ら、種子供給手段としてのホッパ15の排出口16から植物
種子3を供給する。この排出口16から出る植物種子3は
播種ベルト1の外表面の凹部4,4…に入り、余分な植物
種子は排除ローラ17により排出部18へ戻される。
播種ベルト1の各凹部4,4…に入った植物種子3は、ガ
イド板19により脱落することが防がれつつ下方へ移行
し、搬送路13上を送られる苗床ベース12に接触する。こ
れにより各凹部4,4…に納まっていた植物種子3は苗床
ベース12上に転移し、苗床シートが形成される。この苗
床シートは播種ベルト1上の凹部4,4…の配列パターン
と同じ配列パターンをもって植物種子3が配列固定され
る。したがって、でき上った苗床シートは、その表面に
図形、文字形、その他の所定のパターン5状に植物種子
3が固定された形態に形成され、この苗床シートを用い
て地中に施工すれば、前記のパターン5状に植物種子3
が発芽生育し、花や観葉植物を所定のパターンの配列で
植生することができる。
なお、上述の実施例においては、播種ベルト1の種子保
持手段2を凹部4による場合を示したが、溝状であって
もよく、またその他の手段であってもよい。
また、苗床ベース12は連続ウェブ状に形成した例を説明
したが、この苗床ベースは連続ウェブ状ではなく、枚葉
物であってもよい。この場合には、枚葉物の苗床ベース
をカセット状の供給装置から順次供給するようにすれば
よい。
〔発明の効果〕
以上に述べたように、この発明に係る苗床シート製造装
置においては、無端状播種ベルトは対をなすロール間に
巻回されているので、対をなすロールの間隔調整により
播種ベルトのベルト長を自由に選択でき、播種パターン
の交換は播種ベルトのみの交換でよく、播種ベルトの交
換も簡単かつ容易に行なうことができ、ベルト着脱交換
作業が簡素化される。搬送路の苗床ベースは無端状播種
ベルトの回転駆動に追従して移送させるので、苗床ベー
スの移動を播種ベルトの回転駆動と同期させる必要がな
く、駆動が容易である。
また、播種ベルトの表面には種々の模様・図形・文字形
等の予定の播種パターンに即した種子保持手段が形成さ
れ、播種パターンの形成自由度が大きいのみならず、播
種ベルトが苗床ベースに直接接触して植物種子が転位さ
れ、余分な植物種子は排除手段で予め取り除かれ、苗床
ベースに種々の模様・図形・文字形等の予定の播種パタ
ーンを保って植物種子を正確に転位させ、定着させた苗
床シートを形成できるので、この苗床シートを用いて施
工することにより植物を予定の播種パターンの配列をも
って植生することができ、従来のように人手によりパタ
ーンに個人差のある播種や苗の植付け作業が不要とな
り、播種作業を高能率的にしかも精度よく行なうことが
できる。さらに、上記の苗床シートの植物種子配列パタ
ーンは、播種ベルトに形成する種子保持手段によって得
るようにしたことにより、この播種ベルトの長さを長く
するだけで1回転により多種多様のパターンを得ること
ができ、変化に富んだ播種パターンの苗床シートを容易
に製作することができて花壇の造成希望に合った苗床シ
ートを容易に提供することが可能となるなどの種々の効
果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を示す側面図、第2図は第
1図A−A線で切断し播種ベルトは切断しないで示す断
面図、第3図は播種ベルトの一部の斜視図、第4図
(A),(B)はパターン例を示す平面図、第5図は播
種帯の断面図である。 1……播種ベルト、2……種子保持手段、3……植物種
子、4……凹部、5……パターン、6……機枠、9,10…
…ロール、12……苗床ベース(播種帯ベース)、13……
搬送路、15……種子供給部の一例としてのホッパ、16…
…排出口、17……排除ローラ、18……排出部、19……ガ
イド板。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に植物種子を保持する種子保持手段が
    種々の模様・図形・文字形等の予定の播種パターンに即
    して形成された無端状の播種ベルトを、軸線が平行な対
    をなすロール間に巻回して回転駆動自在に形成し、一方
    のロール側で播種ベルトの一部を苗床ベースを搬送する
    搬送路を構成するロールに対向するよう配設し、播種ベ
    ルトの表面に植物種子を供給して前記種子保持手段に保
    持させる種子供給部を設け、この種子供給部の下流側に
    余分な植物種子を取り除く排除手段を設け、播種ベルト
    の種子保持手段に保持されて余分な植物種子が排除され
    た植物種子を苗床ベース上に種々の模様・図形・文字形
    等の予定の播種パターンに配列された苗床シートを形成
    したことを特徴とする苗床シート製造装置。
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