JPH07101939A - 4−アミノピリミジン誘導体、その製法及び有害生物防除剤 - Google Patents

4−アミノピリミジン誘導体、その製法及び有害生物防除剤

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JPH07101939A
JPH07101939A JP23790393A JP23790393A JPH07101939A JP H07101939 A JPH07101939 A JP H07101939A JP 23790393 A JP23790393 A JP 23790393A JP 23790393 A JP23790393 A JP 23790393A JP H07101939 A JPH07101939 A JP H07101939A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】新規な4−アミノピリミジン誘導体、その製法
及びそれを有効成分とする殺虫剤,殺ダニ剤,殺菌剤な
どとして有用な有害生物防除剤を提供することである。 【構成】5−クロロ−6−メチル−4−(α−メチル−
5−インダンメチルアミノ)ピリミジンなどの新規な4
−アミノピリミジン誘導体は、例えば、α−メチル−5
−インダンメチルアミンなどのアミン類と4,5−ジク
ロロ−6−メチルピリミジンなどの4−ハロピリミジン
誘導体とを反応させることによって合成することができ
る。そして、本発明の新規化合物を有効成分とする製剤
は有害生物防除剤として有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、殺虫剤,殺ダニ剤,殺
菌剤などとして有用である新規な4−アミノピリミジン
誘導体に関するものである。
【0002】
【従来技術の説明】本発明の4−アミノピリミジン誘導
体は、新規化合物であることから、その有害生物防除活
性を有することについても知られていない。
【0003】
【発明が解決すべき課題】本発明の目的は、新規な4−
アミノピリミジン誘導体、その製法及びそれを有効成分
とする殺虫剤,殺ダニ剤,殺菌剤などとして有用である
有害生物防除剤を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するために検討した結果、新規な4−アミノピ
リミジン誘導体が殺虫剤,殺ダニ剤,殺菌剤などとして
有用な有害生物防除剤として顕著な防除活性を有するこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明
は次の通りである。第1の発明は、次式(I):
【0005】
【化4】
【0006】(式中、R1 は炭素原子数1〜4個のアル
キル基又はハロゲン原子,水酸基もしくは炭素原子数2
〜5個のアシル基で置換されたエチル基を表し;R2
ハロゲン原子又は炭素原子数1〜4個のアルキル基を表
し;或いは、R1 とR2 とでそれらが結合している炭素
原子と共にピリミジン環に融合するベンゼン環又はチオ
フェン環を表し;R3 は炭素原子数1〜4個のアルキル
基又は炭素原子数3〜6個のシクロアルキル基を表し;
nは3又は4を表す。)で示される4−アミノピリミジ
ン誘導体に関するものである。第2の発明は、次式(I
I):
【0007】
【化5】
【0008】(式中、R1 及びR2 は前記と同義であ
り;Xはハロゲン原子を表す。)で示されるピリミジン
誘導体と次式(III) :
【0009】
【化6】
【0010】(式中、R3 及びnは前記と同義であ
る。)で示されるアミン類とを反応させることを特徴と
する前記の式(I)で示される4−アミノピリミジン誘
導体の製法に関するものである。第3の発明は、前記の
式(I)で示される4−アミノピリミジン誘導体を有効
成分とする有害生物防除剤に関するものである。
【0011】以下、本発明について詳細に説明する。新
規な4−アミノピリミジン誘導体(I)、その製造原料
である化合物(II)〜(V) におけるR1 〜R3 ,X及
びnは次の通りである。R1 としては、炭素原子数1〜
4個のアルキル基、ハロゲン原子,水酸基もしくは炭素
原子数2〜5個のアシル基で置換されたエチル基などを
挙げることができる。R1 におけるアルキル基として
は、例えば、炭素原子数1〜4個の直鎖状又は分岐状の
ものを挙げることができるが;好ましくは炭素原子数が
1〜3個のもの(例えば、メチル基,エチル基,n−プ
ロピル基,i−プロピル基など)がよい。
【0012】R1 におけるハロゲン原子で置換されたエ
チル基のハロゲン原子としては、例えば、塩素原子,ヨ
ウ素原子,臭素原子,フッ素原子などを挙げることがで
きるが;好ましくは塩素原子,フッ素原子がよい。そし
て、最も好ましいハロゲン原子で置換されたエチル基と
しては、例えば、1−クロロエチル基,1−フルオロエ
チル基などを挙げることができる。
【0013】R1 における水酸基で置換されたエチル基
としては、例えば、1−ヒドロキシエチル基を挙げるこ
とができる。R1 におけるアシル基で置換されたエチル
基のアシル基としては、例えば、炭素原子数1〜4個の
直鎖状又は分岐状のアルキル基を有するものを挙げるこ
とができるが;好ましくは総炭素原子数が2〜4個のも
のがよく(例えば、アセチルオキシ基,プロピオニルオ
キシ基,n−ブチロイルオキシ基,i−ブチロイルオキ
シ基など);さらに好ましくはアセチルオキシ基がよ
い。
【0014】R2 としては、ハロゲン原子,炭素原子数
1〜4個のアルキル基などを挙げることができる。R2
におけるハロゲン原子としては、例えば、塩素原子,ヨ
ウ素原子,臭素原子,フッ素原子などを挙げることがで
きるが;好ましくは塩素原子,臭素原子,フッ素原子が
よく;さらに好ましくは塩素原子,臭素原子がよい。R
2 におけるアルキル基としては、例えば、炭素原子数1
〜4個の直鎖状又は分岐状のものを挙げることができる
が;好ましくはメチル基がよい。
【0015】或いは、R1 とR2 とでそれらが結合して
いる炭素原子と共にピリミジン環に融合してベンゼン環
又はチオフェン環を形成してもよいが〔そのような環を
形成したキナゾリン環及びチエノピリミジン環として
は、例えば、表1に示した(A-1) 〜(A-6) などを挙げる
ことができる。〕;好ましくはベンゼン環を形成したも
のがよい。そして、R1 とR2 とでそれらが結合してい
る炭素原子と共にピリミジン環に融合して形成した最も
好ましいものとしては、表1に示した(A-1) を挙げるこ
とができる。
【0016】
【表1】
【0017】R3 としては、炭素原子数1〜4個のアル
キル基,炭素原子数3〜6個のシクロアルキル基などを
挙げることができる。R3 におけるアルキル基として
は、例えば、炭素原子数1〜4個の直鎖状又は分岐状の
ものを挙げることができるが;好ましくは炭素原子数が
1〜3個のものがよい(例えば、R1 として記載したも
のなど)がよい。R3 におけるシクロアルキル基として
は、好ましくはシクロプロピル基がよい。
【0018】Xとしては、ハロゲン原子(塩素原子,ヨ
ウ素原子,臭素原子,フッ素原子など)を挙げることが
できる。nは、3又は4である。
【0019】化合物(I)の合成は、次に示すように、
通常、原料の化合物(II)と化合物(III)とを溶媒中又
は無溶媒で反応させることによって行うことができる
が、反応を促進させるために、塩基の存在下で反応させ
ることが好ましい。
【0020】
【化7】
【0021】(式中、R1 ,R2 ,R3 ,X及びnは前
記と同義である。) 溶媒としては、本反応に直接関与しないものであれば特
に限定されず、例えば、ベンゼン,トルエン,キシレ
ン,メチルナフタリン,石油エーテル,リグロイン,ヘ
キサン,クロルベンゼン,ジクロルベンゼン,塩化メチ
レン,クロロホルム,ジクロロメタン,ジクロルエタ
ン,トリクロルエチレン,シクロヘキサンのような塩素
化された又はされていない芳香族,脂肪族,脂環式の炭
化水素類;ジエチルエーテル,テトラヒドロフラン,ジ
オキサンなどのようなエーテル類;アセトン,メチルエ
チルケトンなどのようなケトン類;メタノール,エタノ
ール,n−プロパノール,i−プロパノールのようなア
ルコール類;N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−
ジメチルアセトアミドなどのようなアミド類;アセトニ
トリル,プロピオニトリルなどのようなニトリル類;ト
リエチルアミン,ピリジン,N,N−ジメチルアニリン
などのような有機塩基;1,3−ジメチル−2−イミダ
ゾリジノン;ジメチルスルホキシド;前記溶媒の混合物
などを挙げることができる。
【0022】そして、その溶媒の使用量は、化合物(I
I)の濃度が5〜80重量%の濃度範囲になるようにし
て使用することができるが、好ましくは化合物(II)の
濃度が10〜70重量%になるようにして使用するのが
よい。
【0023】塩基としては、特に限定されず、例えば、
有機塩基(例えば、トリエチルアミン,ピリジン,N,
N−ジメチルアニリン,DBUなど)、アルカリ金属ア
ルコキシド(例えば、ナトリウムメトキシド,ナトリウ
ムエトキシドなど)、無機塩基(例えば、水素化ナトリ
ウム,ナトリウムアミド,水酸化ナトリウム,水酸化カ
リウム,炭酸ナトリウム,炭酸水素ナトリウム,炭酸カ
リウムなど)などを挙げることができるが;有機塩基が
好ましい。
【0024】そして、その塩基の使用量は、化合物(I
I)に対して0.001〜5倍モルで使用することがで
きるが、好ましくは0.8〜2倍モルであるのがよい。
反応温度は、特に限定されないが、室温から使用する溶
媒の沸点以下の温度範囲内であり、80〜110℃が好
ましい。反応時間は、前記の濃度,温度によって変化す
るが、通常0.3〜2時間で行うことができる。
【0025】原料化合物の使用量は、化合物(II)に対
して化合物(III)が0.5〜2倍モルであるが、好まし
くは0.8〜1.5倍モルであるのがよい。原料化合物
(II)は、例えば、J.Chem.Soc.,3478
(1955)に記載の方法に準じて、次式に示すように
行うことによって製造することができる。
【0026】
【化8】
【0027】(式中、R1 ,R2 及びXは前記と同義で
ある。) 化合物(II)としては、例えば、後述の表1中に示した
化合物1〜32に対応した各置換基の種類からなる各化
合物〔化合物(II)1 〜(II)32と称する。例えば、化
合物(II)1 は、化合物(II)で示される式におけるR
1 はメチル基,R2 及びXは塩素原子である。〕を挙げ
ることができる。
【0028】原料化合物(III)は、例えば、J.Am.
Chem.Soc.,70,1315(1948)及び
Org.Syn.,Coll.Vol.II,503(1
943)などに記載の方法に準じて、次式に示すように
行うことによって製造することができる。
【0029】
【化9】
【0030】(式中、R3 及びnは前記と同義であ
る。) 化合物(III)としては、例えば、後述の表2〜5中に示
した化合物1〜32などに対応した各置換基の種類から
なる化合物(III)〔化合物(III)1 〜(III)32と称す
る。例えば、化合物(III)1 は、化合物(III)で示され
る式におけるR3がメチル基,nが3である。〕を挙げ
ることができる。
【0031】化合物(I)において、R1 がハロゲン原
子,水酸基もしくはアシル基で置換されたエチル基は、
前記の方法以外にも、次式に示すように行うことによっ
て製造することができる。
【0032】
【化10】
【0033】〔式中、R2 ,R3 及びnは前記と同義で
あり;DASTはジエチルアミノサルファートリフルオ
ライドを表す。〕 以上のようにして合成された目的の化合物(I)は、反
応終了後、抽出,濃縮,濾過などの通常の後処理を行
い、必要に応じて再結晶,各種クロマトグラフィーなど
の公知の手段で適宜精製することができる。
【0034】化合物(I)としては、例えば、後述の表
2〜5中に示した化合物1〜32〔例えば、化合物1
は、化合物(I)で示される式におけるR1 及びR3
メチル基、R2 が塩素原子、nが3である。〕を挙げる
ことができる。本発明の化合物(I)はアミノ基を有し
ているので、これらに由来する酸付加塩も本発明に含ま
れる。
【0035】酸付加塩を形成する酸としては、例えば、
塩酸,臭化水素酸,硝酸,硫酸,リン酸などのような無
機酸;ギ酸,シュウ酸,フマル酸,アジピン酸,ステア
リン酸,オレイン酸,アコニット酸などのようなカルボ
ン酸;メタンスルホン酸,ベンゼンスルホン酸,p−ト
ルエンスルホン酸などのような有機スルホン酸;サッカ
リンなどを挙げることができる。
【0036】また、本発明の化合物(I)は不斉炭素原
子を1又は2個含むので、これらに由来する個々の光学
異性体,ラセミ体,ジアステレオマー体又はそれらの混
合物のいずれも本発明に含まれる。
【0037】本発明の化合物(I)で防除効果が認めら
れる有害生物としては、農園芸害虫〔例えば、半翅目
(ウンカ類,ヨコバイ類,アブラムシ類,コナジラミ類
など)、鱗翅目(ヨトウムシ類,コナガ,ハマキムシ
類,メイガ類,シンクイムシ類,モンシロチョウな
ど)、鞘翅目(ゴミムシダマシ類,ゾウムシ類,ハムシ
類,コガネムシ類など)、ダニ目(ハダニ科のミカンハ
ダニ,ナミハダニなど、フシダニ科のミカンサビダニな
ど)〕;衛生害虫(例えば、ハエ,カ,ゴキブリな
ど);貯穀害虫(コクストモドキ類,マメゾウムシ類な
ど);土壌中のネコブセンチュウ;マツノザイセンチュ
ウ;ネダニ;農園芸病原菌(例えば、コムギ赤さび病,
大麦うどんこ病,キュウリべと病、イネいもち病、トマ
ト疫病など)などを挙げることができる。
【0038】本発明の有害生物防除剤は、特に、殺虫・
殺ダニ・殺菌効果が顕著であり、化合物(I)の1種以
上を有効成分として含有するものである。化合物(I)
は、単独で使用することもできるが、通常は常法によっ
て、担体,界面活性剤,分散剤,補助剤などを配合(例
えば、粉剤,乳剤,微粒剤,粒剤,水和剤,油性の懸濁
液,エアゾールなどの組成物として調製する)して使用
することが好ましい。
【0039】担体としては、例えば、タルク,ベントナ
イト,クレー,カオリン,ケイソウ土,ホワイトカーボ
ン,バーミキュライト,消石灰,ケイ砂,硫安,尿素な
どの固体担体;炭化水素(ケロシン,鉱油など)、芳香
族炭化水素(ベンゼン,トルエン,キシレンなど)、塩
素化炭化水素(クロロホルム,四塩化炭素など)、エー
テル類(ジオキサン,テトラヒドロフランなど)、ケト
ン類(アセトン,シクロヘキサノン,イソホロンな
ど)、エステル類(酢酸エチル,エチレングリコールア
セテート,マレイン酸ジブチルなど)、アルコール類
(メタノール,n−ヘキサノール,エチレングリコール
など)、極性溶媒(ジメチルホルムアミド,ジメチルス
ルホキシドなど)、水などの液体担体;空気,窒素,炭
酸ガス,フレオンなどの気体担体(この場合には、混合
噴射することができる)などを挙げることができる。
【0040】本剤の動植物への付着,吸収の向上,薬剤
の分散,乳化,展着などの性能を向上させるために使用
できる界面活性剤や分散剤としては、例えば、アルコー
ル硫酸エステル類,アルキルスルホン酸塩,リグニンス
ルホン酸塩,ポリオキシエチレングリコールエーテルな
どを挙げることができる。そして、その製剤の性状を改
善するためには、例えば、カルボキシメチルセルロー
ス,ポリエチレングリコール,アラビアゴムなどを補助
剤として用いることができる。
【0041】本剤の製造では、前記の担体,界面活性
剤,分散剤及び補助剤をそれぞれの目的に応じて、各々
単独で又は適当に組み合わせて使用することができる。
本発明の化合物(I)を製剤化した場合の有効成分濃度
は、乳剤では通常1〜50重量%,粉剤では通常0.3
〜25重量%,水和剤では通常1〜90重量%,粒剤で
は通常0.5〜5重量%,油剤では通常0.5〜5重量
%,エアゾールでは通常0.1〜5重量%である。これ
らの製剤を適当な濃度に希釈して、それぞれの目的に応
じて、植物茎葉,土壌,水田の水面に散布するか、又は
直接施用することによって各種の用途に供することがで
きる。
【0042】
【実施例】以下、本発明を参考例及び実施例によって具
体的に説明する。なお、これらの実施例は、本発明の範
囲を限定するものではない。 参考例1〔化合物(III)の合成〕 (1) α−メチル−5−インダンメチルアミンの合成 水素化リチウムアルミニウム(6g)を無水テトラヒド
ロフラン(300ml)に懸濁させ、攪拌下に5−アセ
トインダノンオキシム(22.9g)のテトラヒドロフ
ラン溶液(100ml)をゆっくり滴下し、次いで6時
間加熱還流した。反応終了後、氷−水で冷却し、攪拌下
に水(100ml)をゆっくり滴下し、セライトで不溶
物を濾別し、濾液を減圧下、溶媒を留去した。得られた
残渣にトルエンを加え、1N−塩酸で抽出し、得られた
水相を水酸化ナトリウムでアルカリ性(pH約10)に
し、トルエンで抽出した。この抽出液を無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去し、得られた残渣を
真空蒸留することによって無色の液体である目的物を1
5g得た。 b.p.87〜88℃/1mmHg
【0043】 (2) α−エチル−5−インダンメチルアミンの合成 オートクレーブ(300ml容。ステンレススチール
製。)に5−プロピオニルインダンオキシム(20
g),ラネーニッケル(7g),エタノール(50m
l),アンモニア(2g)を仕込み、水素ガスを圧入
し、全圧を50kg/cm 2 とし、次いで100℃で5
時間加熱攪拌した。反応混合物を放冷後、ラネーニッケ
ルを濾別除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣
を真空蒸留し、無色の液体である目的物を14g得た。 b.p.92〜94℃/1mmHg
【0044】(3) α−〔2−(5,6,7,8−テトラ
ヒドロナフチル)〕エチルアミンの合成 水素化リチウムアルミニウム(8g)を無水テトラヒド
ロフラン(300ml)に懸濁させ、攪拌下に5,6,
7,8−テトラヒドロ−2’−アセトナフトンオキシム
(33.2g)のテトラヒドロフラン溶液(200m
l)をゆっくり滴下し、次いで6時間加熱還流した。反
応終了後、氷−水で冷却し、攪拌下に水(100ml)
をゆっくり滴下し、セライトで不溶物を濾別し、濾液を
減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣にトルエンを加
え、1N−塩酸で抽出し、得られた水相を水酸化ナトリ
ウムでアルカリ性(pH約10)にし、トルエンで抽出
した。この抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧
下で溶媒を留去し、得られた残渣を真空蒸留することに
よって無色の液体である目的物を26g得た。 b.p.142〜144℃/7mmHg
【0045】実施例1〔化合物(I)の合成〕 (1)5−クロロ−6−メチル−4−(α−メチル−5−
インダンメチルアミノ)ピリミジン(化合物1)の合成 α−メチル−5−インダンメチルアミン(1.0g)を
トリエチルアミン(10ml)に溶解し、4,5−ジク
ロロ−6−メチルピリミジン(1.2g)を添加して4
時間加熱還流した。反応終了後、水を加え、酢酸エチル
で目的物を抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に
溶媒を減圧下で留去した。得られた油状物をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200,ト
ルエン:酢酸エチル=10:1溶出)で精製することに
よって、無色結晶である目的物を1.1g得た。
【0046】1H−NMR(CDCl3 ,δppm) 1.58〜1.60(d,3H),2.03〜2.15
(m,2H),2.45(s,3H),2.87〜2.
95(m,4H),5.30〜5.39(m,1H),
5.57〜6.01(d,1H),7.14〜7.28
(m,3H),8.38(s,1H)
【0047】(2)5−クロロ−6−エチル−4−(α−
メチル−5−インダンメチルアミノ)ピリミジン(化合
物3)の合成 α−エチル−5−インダンメチルアミン(1.0g)と
トリエチルアミン(1.0g)とをトルエン(20m
l)に溶解し、4,5−ジクロロ−6−メチルピリミジ
ン(1.0g)を添加して4時間加熱還流した。反応終
了後、減圧下で溶媒を留去し、酢酸エチルで目的物を抽
出し、水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に溶媒
を減圧下で留去した。得られた油状物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200,トルエ
ン:酢酸エチル=10:1溶出)で精製することによっ
て、淡黄色油状液である目的物を1.0g得た。
【0048】1H−NMR(CDCl3 ,δppm) 1.22〜1.28(t,3H),1.58〜1.60
(m,3H),2.02〜2.09(m,2H),2.
73〜2.80(m,2H),2.86〜2.94
(m,4H),5.29〜5.38(m,1H),5.
58〜5.60(d,1H),7.12〜7.27
(m,3H),8.39(s,1H)
【0049】(3)4−(α−メチル−5−インダンメチ
ルアミノ)キナゾリン(化合物9)の合成 α−メチル−5−インダンメチルアミン(2.0g)を
トリエチルアミン(10ml)に溶解し、4−クロロ−
キナゾリン(2.5g)を添加して4時間加熱還流し
た。反応終了後、水を加え、酢酸エチルで目的物を抽出
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に溶媒を減圧下で
留去した。得られた油状物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(ワコーゲルC−200,トルエン:酢酸エ
チル=10:1溶出)で精製することによって、無色結
晶である目的物を2.2g得た。
【0050】1H−NMR(CDCl3 ,δppm) 1.68〜1.71(d,3H),2.01〜2.15
(m,2H),2.90〜2.96(m,4H),5.
55〜5.68(m,1H),5.91〜5.92
(m,1H),7.20〜7.30(m,3H),7.
42〜7.50(m,1H),7.71〜7.78
(m,2H),7.82〜7.88(m,1H),8.
65(s,1H)
【0051】(4)4−(α−メチル−5−インダンメチ
ルアミノ)チエノ〔3,2−d〕ピリミジン(化合物1
1)の合成 α−メチル−5−インダンメチルアミン(1.0g)を
トリエチルアミン(10ml)に溶解し、4−クロロチ
エノ[3,2−d]ピリミジン(1.3g)を添加して
4時間加熱還流した。反応終了後、水を加え、酢酸エチ
ルで目的物を抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後
に溶媒を減圧下で留去した。得られた油状物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200,
トルエン:酢酸エチル=10:1溶出)で精製すること
によって、無色結晶である目的物を1.0g得た。
【0052】1H−NMR(CDCl3 ,δppm) 1.62〜1.65(d,3H),1.98〜2.10
(m,2H),2.87〜2.95(m,4H),5.
49〜5.61(m,2H),7.11〜7.30
(m,2H),7.38〜7.40(m,1H),7.
61〜7.65(m,1H),8.60(s,1H)
【0053】(5)5−クロロ−6−(1−クロロエチ
ル)−4−(α−メチル−5−インダンメチルアミノ)
ピリミジン(化合物12及び13)の合成 α−メチル−5−インダンメチルアミン(9.6g)と
トリエチルアミン(6.0g)とをトルエン(100m
l)に溶解し、4,5−ジクロロ−6−(1−クロロエ
チル)ピリミジン(15.0g)を添加して5時間加熱
還流した。反応終了後、減圧下で溶媒を留去して水を加
え、酢酸エチルで目的物を抽出し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した後に溶媒を減圧下で留去した。得られた油状
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲル
C−200,トルエン:酢酸エチル=20:1溶出)で
精製することによって、淡黄色の油状液である目的物2
種を得た。化合物12(ジアステレオマー−1)は8.
1gであり、化合物13(ジアステレオマー−2)は
6.2gであった。
【0054】(化合物12)1 H−NMR(CDCl3 ,δppm) 1.63〜1.65(d,3H),1.82〜1.84
(d,3H),2.02〜2.12(m,2H),2.
82〜2.91(m,4H),5.31〜5.45
(m,2H),5.70〜5.75(m,1H),7.
12〜7.24(m,3H),8.51(s,1H)
【0055】(化合物13)1 H−NMR(CDCl3 ,δppm) 1.56〜1.61(d,3H),1.82〜1.84
(d,3H),2.02〜2.15(m,2H),2.
88〜2.93(m,4H),5.31〜5.45
(m,2H),5.70〜5.73(m,1H),7.
12〜7.25(m,3H),8.53(s,1H)
【0056】(6)5−クロロ−6−(1−アセトキシエ
チル)−4−(α−メチル−5−インダンメチルアミ
ノ)ピリミジン(化合物17)の合成 前記(5) で得た化合物12(2.7g)をN,N−ジメ
チルホルムアミド(50ml)に溶解し、酢酸カリウム
(2.0g)と無水炭酸カリウム(2.6g)とを加
え、約60℃で9時間攪拌した。反応終了後、水を加
え、酢酸エチルで目的物を抽出し、水洗し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した後に溶媒を減圧下で留去した。得ら
れた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワ
コーゲルC−200,トルエン:酢酸エチル=10:1
溶出)で精製することによって、淡黄色の油状液である
目的物(ジアステレオマー−1)を2.3g得た。
【0057】1H−NMR(CDCl3 ,δppm) 1.52〜1.58(d,3H),1.59〜1.62
(d,3H),2.06〜2.14(m,2H),2.
14(s,3H),2.86〜2.95(m,4H),
5.28〜5.38(m,1H),5.66〜5.69
(m,1H),5.99〜6.06(m,1H),7.
11〜7.28(m,3H),8.47(s,1H)
【0058】(7)5−クロロ−6−(1−ヒドロキシエ
チル)−4−(α−メチル−5−インダンメチルアミ
ノ)ピリミジン(化合物15)の合成 前記(6) で得た化合物17(1.1g)をエタノール
(25ml)に溶解し、1N−水酸化ナトリウム水溶液
(10ml)を加え、約60℃で2時間攪拌した。反応
終了後、水を加え、酢酸エチルで目的物を抽出し、水洗
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に溶媒を減圧下で
留去した。得られた油状物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(ワコーゲルC−200,トルエン:酢酸エ
チル=10:1溶出)で精製することによって、無色結
晶である目的物(ジアステレオマー−1)を0.7g得
た。
【0059】1H−NMR(CDCl3 ,δppm) 1.42〜1.45(d,3H),1.58〜1.63
(d,3H),2.02〜2.13(m,2H),2.
85〜2.95(m,4H),4.17〜4.21
(d,1H),4.94〜5.07(m,1H),5.
32〜5.42(m,1H),5.68〜5.70
(m,1H),7.12〜7.25(m,3H),8.
45(s,1H)
【0060】(8)5−クロロ−6−(1−フルオロエチ
ル)−4−(α−メチル−5−インダンメチルアミノ)
ピリミジン(化合物19)の合成 前記(7) で得た化合物15(0.6g)をクロロホルム
(20ml)に溶解し、氷冷下、ジエチルアミノサルフ
ァートリフルオライド(DAST)(0.3g)を滴下
し、室温で4時間攪拌した。反応終了後、氷冷下、ゆっ
くりと水を加えて有機層を分液し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した後に溶媒を減圧下で留去した。得られた油状
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲル
C−200,トルエン:酢酸エチル=10:1溶出)で
精製することによって、無色油状液である目的物(ジア
ステレオマー−1)を0.4g得た。
【0061】1H−NMR(CDCl3 ,δppm) 1.55〜1.61(t,3H),1.59〜1.70
(d−d,3H),2.05〜2.10(m,2H),
2.86〜2.93(m,4H),5.33〜5.39
(m,1H),5.65〜5.74(m,1H),5.
78〜5.98(d−q,1H),7.15〜7.26
(m,3H),8.52(s,1H)
【0062】(9)5−クロロ−6−(1−フルオロエチ
ル)−4−(α−メチル−5−インダンメチルアミノ)
ピリミジン(化合物20)の合成 5−クロロ−6−(1−ヒドロキシエチル)−4−(α
−メチル−5−インダンメチルアミノ)ピリミジン(ジ
アステレオマー−2、化合物16)(0.6g)をクロ
ロホルム(20ml)に溶解し、氷冷下、DAST
(0.3g)を滴下し、室温で4時間攪拌した。反応終
了後、氷冷下、ゆっくりと水を加えて有機層を分液し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に溶媒を減圧下で留去
した。得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(ワコーゲルC−200,トルエン:酢酸エチル
=10:1溶出)で精製することによって、無色油状液
である目的物(ジアステレオマー−1)を0.4g得
た。
【0063】1H−NMR(CDCl3 ,δppm) 1.59〜1.61(t,3H),1.61〜1.72
(d−d,3H),2.02〜2.13(m,2H),
2.86〜2.93(m,4H),5.33〜5.39
(m,1H),5.69〜5.76(m,1H),5.
76〜6.00(d−q,1H),7.11〜7.26
(m,3H),8.52(s,1H)
【0064】(10)5−クロロ−6−(1−ヒドロキシエ
チル)−4−[1−〔2−(5,6,7,8−テトラヒ
ドロナフチル)〕エチルアミノ]ピリミジン(化合物2
8)の合成 1−〔2−(5,6,7,8−テトラヒドロナフチ
ル)〕エチルアミン(1.6g)とトリエチルアミン
(1.2g)とをトルエン(30ml)に溶解し、4,
5−ジクロロ−6−(1−ヒドロキシエチル)ピリミジ
ン(2.0g)を添加して4時間加熱還流した。反応終
了後、水を加え、酢酸エチルで目的物を抽出し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥した後に溶媒を減圧下で留去した。
得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ワコーゲルC−200,トルエン:酢酸エチル=1
0:1溶出)で精製することによって、無色の油状液で
ある目的物(ジアステレオマー−1,2の混合物)を
2.6g得た。
【0065】(11)6−(1−アセトキシエチル)−5−
クロロ−4−[1−〔2−(5,6,7,8−テトラヒ
ドロナフチル)〕エチルアミノ]ピリミジン(化合物2
9)の合成 1−〔2−(5,6,7,8−テトラヒドロナフチ
ル)〕エチルアミン(1.6g)とトリエチルアミン
(1.2g)とをトルエン(30ml)に溶解し、6−
(1−アセトキシエチル)−4,5−ジクロロ−ピリミ
ジン(2.1g)を添加して4時間加熱還流した。反応
終了後、水を加え、酢酸エチルで目的物を抽出し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥した後に溶媒を減圧下で留去し
た。得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ワコーゲルC−200,トルエン:酢酸エチル=
10:1溶出)で精製することによって、無色の油状液
である目的物(ジアステレオマー−1,2の混合物)を
2.8g得た。
【0066】(12)5−クロロ−6−(1−フルオロエチ
ル)−4−[1−〔2−(5,6,7,8−テトラヒド
ロナフチル)〕エチルアミノ]ピリミジン(化合物3
0)の合成 1−〔2−(5,6,7,8−テトラヒドロナフチ
ル)〕エチルアミン(1.6g)とトリエチルアミン
(1.2g)とをトルエン(30ml)に溶解し、4,
5−ジクロロ−6−(1−フルオロエチル)ピリミジン
(2.0g)を添加して4時間加熱還流した。反応終了
後、水を加え、酢酸エチルで目的物を抽出し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した後に溶媒を減圧下で留去した。得
られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ワコーゲルC−200,トルエン:酢酸エチル=1
0:1溶出)で精製することによって、無色結晶である
目的物(ジアステレオマー−1,2の混合物)を2.7
g得た。
【0067】1H−NMR(CDCl3 ,δppm) 1.58〜1.61(t,3H),1.61〜1.72
(d−d,3H),1.77〜1.82(m,4H),
2.75〜2.77(m,4H),5.27〜5.38
(m,1H),5.67〜5.70(m,1H),5.
76〜6.00(d−q,1H),7.04〜7.10
(m,3H),8.52(s,1H)
【0068】(13)表2〜5中のその他の化合物(I)の
合成 前記の(1) 〜(12)に記載の方法に準じて、表2〜5中の
その他の化合物(I)を合成した。以上のようにして合
成した化合物(I)を、ジアステレオマーについての説
明と共に、表2〜5中に示す。
【0069】なお、表中のジアステレオマーについての
記載の欄の表示は次の通りである。 − :ジアステレオマーなし(不斉炭素数1)。 1 :カラムクロマトグラフィーによる精製で早く流出
する化合物。 2 :カラムクロマトグラフィーによる精製で「1」の
次に流出する化合物。 1+2:「1」と「2」との混合物。
【0070】
【表2】
【0071】
【表3】
【0072】
【表4】
【0073】
【表5】
【0074】実施例2〔製剤の調製〕 (1) 粒剤の調製 化合物1を5重量部,ベントナイト35重量部,タルク
57重量部,ネオペレックスパウダー(商品名;花王株
式会社製)1重量部及びリグニンスルホン酸ソーダ2重
量部を均一に混合し、次いで少量の水を添加して混練し
た後、造粒、乾燥して粒剤を得た。
【0075】(2) 水和剤の調製 化合物1を10重量部,カオリン70重量部,ホワイト
カーボン18重量部,ネオペレックスパウダー(商品
名;花王株式会社製)1.5重量部及びデモール(商品
名;花王株式会社製)0.5重量部とを均一に混合し、
次いで粉砕して水和剤を得た。
【0076】(3) 乳剤の調製 化合物1を20重量部及びキシレン70重量部に、トキ
サノン(商品名;三洋化成工業製)10重量部を加えて
均一に混合し、溶解して乳剤を得た。
【0077】(4) 粉剤の調製 化合物1を5重量部,タルク50重量部及びカオリン4
5重量部を均一に混合して粉剤を得た。
【0078】実施例3〔効力試験〕 (1) コナガに対する効力試験 実施例2に準じて調製した表2〜5に示す化合物(I)
の各水和剤を界面活性剤(0.01%)を含む水で30
0ppmに希釈し、これらの各薬液中にキャベツ葉片
(5×5cm)を30秒間浸漬し、各プラスチックカッ
プに一枚づつ入れて風乾した。次に、これらのカップ内
に各々10頭のコナガ(3齢幼虫)を放って蓋をし、2
5℃の定温室に放置し、2日後に各カップの生死虫数を
数えて死虫率を求めた。殺虫効果の評価は、死虫率の範
囲によって、4段階(A:100%,B:99〜80
%,C:79〜60%,D:59%以下)で示した。な
お、比較例としては、特開平4−230670号公報に
記載された次式;
【0079】
【化11】
【0080】で示される比較化合物を化合物(I)の場
合と同様に検討した。その結果を表6に示す。
【0081】
【表6】
【0082】(2) ツマグロヨコバイに対する効力試験 実施例2に準じて調製した表2〜5に示す化合物(I)
の各水和剤を界面活性剤(0.01%)を含む水で各々
300ppmに希釈し、これらの各薬液中にイネ稚苗を
30秒間づつ浸漬して風乾後、それぞれのガラス円筒に
挿入した。次に、各円筒にツマグロヨコバイ(4齢幼
虫)を10頭放って多孔質の栓をし、25℃の定温室に
放置し、4日後に生死虫数を数えて殺虫率を求めた。殺
虫効果の評価の結果を、前記(1) の比較化合物を化合物
(I)の場合と同様に検討した結果と共に、前記(1) の
4段階の評価方法で表7に示す。
【0083】
【表7】
【0084】(3) ナミハダニ雌成虫に対する効力試験 実施例2に準じて調製した表2〜5に示す化合物(I)
の各水和剤を界面活性剤(0.01%)を含む水で30
0ppmに希釈し、これらの各薬液中に10頭のナミハ
ダニ雌成虫を寄生させた各インゲン葉片(直径20m
m)を15秒間づつ浸漬した。次に、これらの各葉片を
25℃の定温室に放置し、3日後に各葉片における生死
虫数を数えて殺ダニ率を求めた。殺ダニ効果の評価の結
果を、前記(1) の比較化合物を化合物(I)の場合と同
様に検討した結果と共に、殺ダニ率の範囲によって、4
段階(A:100%,B:99〜80%,C:79〜6
0%,D:59%以下)で表8に示す。
【0085】
【表8】
【0086】(4) オオムギうどんこ病に対する防除効力
試験(予防効果) 直径6cmのプラスチック植木鉢に1鉢あたり10本づ
つオオムギ(品種;黒ムギ)を育成し、1.5葉期の幼
植物体に、実施例2に準じて調製した表2〜5で示した
化合物(I)の各水和剤を、界面活性剤(0.01%)
を含む水で各々500ppmに希釈して、これらの各薬
液を1鉢あたり20mlづつ散布した。これらを2日間
ガラス温室で栽培し、次いで、オオムギうどんこ病菌分
成胞子を罹病葉から集め、これを各植物体の上からまん
べんなく振りかけて接種した。次に、これらを1週間ガ
ラス温室内で育成し、各第一葉に現れたオオムギうどん
こ病病斑の程度を調査した。殺菌効果の評価は、無処理
区の病斑の程度と比較して、6段階(0:全体が罹病、
1:病斑面積が60%程度、2:病斑面積が40%程
度、3:病斑面積が20%程度、4:病斑面積が10%
以下、5:病斑無し)で示した。その結果を表9に示
す。
【0087】
【表9】
【0088】(5) コムギ赤さび病に対する防除効力試験
(予防効果) 直径6cmのプラスチック植木鉢に1鉢あたり10本づ
つコムギ(品種;コブシコムギ)を育成し、1.5葉期
の幼植物体に、実施例2に準じて調製した表2〜5で示
した化合物(I)の水和剤を、界面活性剤(0.01
%)を含む水で500ppmに希釈して、1鉢あたり2
0mlづつ散布した。散布後、2日間ガラス温室で栽培
し、次いで、コムギ赤さび病菌の胞子懸濁液(7×10
4 胞子/ml)を植物体に均一に噴霧接種した。接種
後、1週間ガラス温室内で育成し、第一葉に現れたコム
ギ赤さび病病斑の程度を調査した。殺菌効果の評価の結
果を、前記(4) の6段階の評価方法で表10に示す。
【0089】
【表10】
【0090】
【発明の効果】本発明の新規な4−アミノピリミジン誘
導体は、殺虫,殺ダニ,殺菌などの優れた効果を有する
ものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 495/04 105 Z (72)発明者 山中 良典 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式: 【化1】 (式中、R1 は炭素原子数1〜4個のアルキル基又はハ
    ロゲン原子,水酸基もしくは炭素原子数2〜5個のアシ
    ル基で置換されたエチル基を表し;R2 はハロゲン原子
    又は炭素原子数1〜4個のアルキル基を表し;或いは、
    1 とR2 とでそれらが結合している炭素原子と共にピ
    リミジン環に融合するベンゼン環又はチオフェン環を表
    し;R3 は炭素原子数1〜4個のアルキル基又は炭素原
    子数3〜6個のシクロアルキル基を表し;nは3又は4
    を表す。)で示される4−アミノピリミジン誘導体。
  2. 【請求項2】 次式: 【化2】 (式中、R1 及びR2 は請求項1の記載と同義であり;
    Xはハロゲン原子を表す。)で示されるピリミジン誘導
    体と次式: 【化3】 (式中、R3 及びnは請求項1の記載と同義である。)
    で示されるアミン類とを反応させることを特徴とする請
    求項1記載の式(I)で示される4−アミノピリミジン
    誘導体の製法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の式(I)で示される4−
    アミノピリミジン誘導体を有効成分とする有害生物防除
    剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006225305A (ja) * 2005-02-17 2006-08-31 Ube Ind Ltd 4−置換アミノピリミジン誘導体及び抗菌剤

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US6867212B2 (en) * 2001-01-11 2005-03-15 Ube Industries, Ltd. 6-(1-fluoroethyl)-5-iodo-4-aminopyrimidine compounds process for preparation of the same and pest controllers for agricultural and horticultural use
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