JP2649129B2 - ナフチルアルキルアミノピリミジン誘導体、その製法及び有害生物防除剤 - Google Patents

ナフチルアルキルアミノピリミジン誘導体、その製法及び有害生物防除剤

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JP2649129B2 JP24373192A JP24373192A JP2649129B2 JP 2649129 B2 JP2649129 B2 JP 2649129B2 JP 24373192 A JP24373192 A JP 24373192A JP 24373192 A JP24373192 A JP 24373192A JP 2649129 B2 JP2649129 B2 JP 2649129B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、殺虫剤、殺ダニ剤及び
殺菌剤として有用である新規なナフチルアルキルアミノ
ピリミジン誘導体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ナフチルアルキルアミノピリミジン誘導
体としては、ヨーロッパ特許公開公報第470600号
(特開平4−230670号公報)に記載の化合物が知
られている。しかし、本発明のナフチルアルキルアミノ
ピリミジン誘導体及びその有害生物防除活性は、前記公
報には開示されていない。即ち、前記公報に開示された
化合物の中で本発明に関連した化合物は、有害生物防除
活性を有するか否は不明であり、しかもその殆どが未合
成化合物である。また、本発明化合物の有害生物防除活
性は、前記公報開示化合物(例えば、化合物番号1.1
97など)よりも優れた防除効果を有するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、新規
なナフチルアルキルアミノピリミジン誘導体、その製法
及びそれを有効成分とする殺虫剤、殺ダニ剤及び殺菌剤
として有用である有害生物防除剤を提供することであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するために鋭意研究した結果、新規なナフチル
アルキルアミノピリミジン誘導体が殺虫剤、殺ダニ剤及
び殺菌剤として顕著な防除活性を有することを見出し、
本発明を完成するに至った。即ち、本発明は次の通りで
ある。第1の発明は、次式(I):
【0005】
【化4】
【0006】(式中、R1 はフッ素原子、水酸基、低級
アシルオキシ基又は低級アシルチオ基を表し;R2 は低
級アルキル基又はシクロアルキル基を表す。)で示され
るナフチルアルキルアミノピリミジン誘導体に関するも
のである。
【0007】本発明の化合物(I)において、*印を付
した炭素原子は不斉炭素原子であり、個々の光学異性
体、ラセミ化合物、ジアステレオマー化合物又はそれら
の混合物のいずれも本発明に含まれる。第2の発明は、
次式(II):
【0008】
【化5】
【0009】(式中、R1 は前記の記載と同義であり;
Xはハロゲン原子を表す。)で示されるピリミジン誘導
体と次式(III) :
【0010】
【化6】
【0011】(式中、R2 は前記の記載と同義であ
る。)で示されるナフチルアルキルアミン類とを反応さ
せることを特徴とする前記記載の式(I)で示されるナ
フチルアルキルアミノピリミジン誘導体の製法に関する
ものである。
【0012】第3の発明は、前記記載の式(I)で示さ
れるナフチルアルキルアミノピリミジン誘導体を有効成
分とする有害生物防除剤に関するものである。
【0013】以下、本発明について詳細に説明する。前
記の目的化合物である新規なナフチルアルキルアミノピ
リミジン誘導体(I)〔化合物(I-1) 〜(I-3) を含
む〕、その製造原料である化合物(II)〜(VII)におけ
るR1 、R2 、R3 、R4 、M及びXは次の通りであ
る。
【0014】本発明のR1 は、フッ素原子、水酸基、低
級アシルオキシ基又は低級アシルチオ基である。
【0015】R1 における低級アシルオキシ基は、総炭
素原子数1〜6個を有し、直鎖状又は分岐状のアルキル
基又は水素原子を有するもの(例えば、ホルミル基、ア
セトキシ基、プロピオニルオキシ基、n−ブチリルオキ
シ基、イソブチリルオキシ基、バレリルオキシ基又はイ
ソバレリルオキシ基など)、又は総炭素原子数4〜7個
を有し、シクロアルキル基を有するもの(例えば、シク
ロプロパンカルボニルオキシ基又はシクロペンタンカル
ボニルオキシ基など)を挙げることができるが;好まし
くは総炭素原子数1〜5個を有し、直鎖状又は分岐状の
アシルオキシ基、又は総炭素原子数4〜5個を有するシ
クロアルキルカルボニルオキシ基がよく;さらに好まし
くはアセトキシ基、プロピオニルオキシ基、バレリルオ
キシ基及びシクロプロパンカルボニルオキシ基を挙げる
ことができる。
【0016】R1 における低級アシルチオ基は、総炭素
原子数1〜4個を有し、直鎖状又は分岐状のアルキル基
又は水素原子を有するもの(例えば、ホルミルチオ基、
アセチルチオ基、プロピオニルチオ基、n−ブチリルチ
オ基又はイソブチリルチオ基など)を挙げることができ
るが;好ましくはアセチルチオ基がよい。
【0017】本発明のR2 は、低級アルキル基又はシク
ロアルキル基である。R2 における低級アルキル基は、
炭素原子数1〜6個の直鎖状又は分岐状のもの(例え
ば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペ
ンチル基又はヘキシル基など)を挙げることができる
が;好ましくは炭素原子数が1〜4個のものがよく;さ
らに好ましくはメチル基,エチル基がよい。
【0018】R2 におけるシクロアルキル基は、炭素原
子数3〜8個のもの(例えば、シクロプロピル基、シク
ロブチル基、シクロペンチル基又はシクロヘキシル基な
ど)を挙げることができるが;好ましくは炭素原子数が
3〜5個のものがよく;さらに好ましくはシクロプロピ
ル基がよい。
【0019】本発明のR3 は、ハロゲン原子を表し、例
えば、塩素原子、ヨウ素原子、臭素原子又はフッ素原子
を挙げることができるが;好ましくは塩素原子,臭素原
子がよい。
【0020】本発明のXは、ハロゲン原子を表し、例え
ば、塩素原子、ヨウ素原子、臭素原子又はフッ素原子を
挙げることができる。
【0021】本発明のR4 は、R1 の低級アシルオキシ
基又は低級アシルチオ基に対応した低級脂肪族カルボン
酸残基又は低級脂肪族チオカルボン酸残基それぞれ意味
する。本発明のMは、アルカリ金属であり、例えば、リ
チウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム及びセシウ
ムを挙げることができる。
【0022】本発明のナフチル基の置換位置としては、
1−位,2−位を挙げることができるが、好ましくは2
−位がよい。
【0023】本発明の化合物(I)はアミノ基を有して
おり、容易に酸付加塩を形成することができるので、そ
のような塩もまた本発明に含まれる。酸付加塩を形成す
る酸としては、例えば、無機酸(塩酸、臭化水素酸、硝
酸、硫酸、リン酸など)、有機カルボン酸(ギ酸、シュ
ウ酸、フマル酸、アジピン酸、ステアリン酸、オレイン
酸、アコニット酸など)、有機スルホン酸(メタンスル
ホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸
など)及びサッカリンを挙げることができる。
【0024】なお、前記記載の式(I)で示されるナフ
チルアルキルアミノピリミジン誘導体を製造する好まし
い態様としては、第2の発明として記載した合成法1の
他に、次の4種の製法(合成法2〜5)を挙げることが
できる。合成法2は、次式(IV):
【0025】
【化7】
【0026】(式中、R2 は前記の記載と同義であり;
3 はハロゲン原子を表す。)で示されるナフチルアル
キルアミノピリミジン誘導体と次式(V):
【0027】
【化8】
【0028】(式中、R4 は低級アシルオキシ基又は低
級アシルチオ基を表す。)で示される低級脂肪族カルボ
ン酸類とを反応させることを特徴とする前記記載の式
(I)においてR1 が低級アシルオキシ基又は低級アシ
ルチオ基で示されるナフチルアルキルアミノピリミジン
誘導体の製法に関するものである。合成法3は、次式(I
-1) :
【0029】
【化9】
【0030】(式中、R2 及びR4 は前記の記載と同義
である。)で示されるナフチルアルキルアミノピリミジ
ン誘導体と次式(VI):
【0031】
【化10】
【0032】(式中、Mはアルカリ金属を表す。)で示
される無機塩基類とを反応させることを特徴とする前記
記載の式(I)においてR1 が水酸基で示されるナフチ
ルアルキルアミノピリミジン誘導体の製法に関するもの
である。合成法4は、次式(I-2) :
【0033】
【化11】
【0034】(式中、R2 は前記の記載と同義であ
る。)で示されるナフチルアルキルアミノピリミジン誘
導体とフッ素化剤とを反応させることを特徴とする前記
記載の式(I)においてR1 がフッ素原子で示されるナ
フチルアルキルアミノピリミジン誘導体の製法に関する
ものである。合成法5は、前記記載の式(IV) で示され
るナフチルアルキルアミノピリミジン誘導体と次式(VI
I):
【0035】
【化12】
【0036】(式中、Mはアルカリ金属を表す。)で示
されるフッ素化合物とを反応させることを特徴とする前
記記載の式(I)においてR1 がフッ素原子で示される
ナフチルアルキルアミノピリミジン誘導体の製法に関す
るものである。
【0037】本発明の化合物(I)の合成を次に示す合
成法1〜5によってさらに詳細に述べる。 (合成法1)本発明の化合物(I)の合成は、次に示す
ように、通常、原料の化合物(II)と化合物(III)とを
溶媒中又は無溶媒で反応させることによって行うことが
できるが、反応を促進させるために、塩基の存在下で反
応させることが好ましい。
【0038】
【化13】
【0039】(式中、R1 、R2 及びXは前記の記載と
同義である。)溶媒としては、本反応に直接関与しない
ものであれば特に限定されず、例えば、ベンゼン、トル
エン、キシレン、メチルナフタリン、石油エーテル、リ
グロイン、ヘキサン、クロルベンゼン、ジクロルベンゼ
ン、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロメタン、ジ
クロルエタン、トリクロルエチレン、シクロヘキサンの
ような塩素化された又はされていない芳香族、脂肪族、
脂環式の炭化水素類;ジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジオキサンなどのようなエーテル類;アセト
ン、メチルエチルケトンなどのようなケトン類;N,N
−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ドなどのようなアミド類;アセトニトリル、プロピオニ
トリルなどのようなニトリル類;トリエチルアミン、ピ
リジン、N,N−ジメチルアニリンなどのような有機塩
基;1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン;ジメチ
ルスルホキシド;前記溶媒の混合物などを挙げることが
できる。
【0040】そして、その溶媒の使用量は、化合物(I
I)の濃度が5〜80重量%の濃度範囲になるようにし
て使用することができるが、好ましくは化合物(II)の
濃度が10〜70重量%になるようにして使用するのが
よい。
【0041】塩基としては、特に限定されず、例えば、
有機塩基(例えば、トリエチルアミン、ピリジン、N,
N−ジメチルアニリン、DBUなど)、アルカリ金属ア
ルコキシド(例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウ
ムエトキシドなど)、無機塩基(例えば、水素化ナトリ
ウム、ナトリウムアミド、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カ
リウムなど)などを挙げることができるが;有機塩基が
好ましい。
【0042】そして、その塩基の使用量は、化合物(I
I)に対して0.001〜5倍モルで使用することがで
きるが、好ましくは0.8〜5倍モルであるのがよい。
反応温度は、特に限定されないが、室温から使用する溶
媒の沸点以下の温度範囲内であり、80〜110℃が好
ましい。
【0043】反応時間は、前記の濃度、温度によって変
化するが、通常0.3〜2時間で行うことができる。原
料化合物の使用量は、化合物(II)に対して化合物(II
I)が0.5〜2倍モルであるが、好ましくは0.8〜
1.5倍モルであるのがよい。
【0044】本発明で用いる化合物(II)(R1 =Xの
とき)は、次に示すように、通常、原料の化合物(VIII-
1 )と化合物(IX-1)とを、溶媒中で反応させることによ
って行うことができる。
【0045】
【化14】
【0046】(式中、R1 =Xの場合で、Xは前記の記
載と同義である。)溶媒としては、前記記載のものを挙
げることができ;その使用量は、化合物(IX-1 )の濃度
が5〜80重量%の濃度範囲になるようにして使用する
ことができる。反応温度は、特に限定されないが、室温
から使用する溶媒の沸点以下の温度範囲内で行うことが
できる。反応時間は、前記の濃度、温度によって変化す
るが、通常2〜10時間で行うことができる。
【0047】原料化合物の使用量は、化合物(VIII-2)に
対して化合物(IX-2)が0.5〜3倍モルであるが、好
ましくは0.5〜1.7倍モルであるのがよい。化合物
(VIII-3)は、例えば、ジャーナル・オブ・ケミカル・ソ
サィエティ(J.C.S)3478〜3481頁(19
55年)に記載の方法に準じて、次式に示すように行う
ことによって、製造することができる。
【0048】
【化15】
【0049】(式中、Xは前記の記載と同義であり;R
は任意に低級アルキル基,水素原子,水酸基又はハロゲ
ン原子をとることができる。)以上のようにして製造さ
れた目的の化合物(II)は、反応終了後、抽出,濃縮,
濾過などの通常の後処理を行い、必要に応じて再結晶、
各種クロマトグラフィーなどの通常の手段で適宜精製す
ることができる。化合物(II)としては、例えば、表1
中に示した化合物(II-1)〜(II-7)などを挙げることがで
きる。
【0050】本発明で用いる化合物(III)は、例えば、
J.Am.Chem.Soc.,54巻,3441頁
(1932年)、J.Am.Chem.Soc.,61
巻,1321頁(1939年)などに記載の方法に準じ
て、次式に示すように行うことによって、製造すること
ができる。
【0051】
【化16】
【0052】(式中、R2 は前記の記載と同義であ
る。)化合物(III)としては、例えば、表3〜6中に示
した化合物1〜26などに対応した各置換基の種類から
なる各化合物(III)〔化合物(III)1 〜(III)26と称す
る。例えば、この化合物(III)1 とは化合物(III)で示
される式におけるR2がシクロプロピル基、ナフチル基
の置換位置が2−位であることを意味する。〕を挙げる
ことができる。
【0053】化合物(I)としては、例えば、表3〜6
中に示した化合物1〜26〔化合物1とは化合物(I)
で示される式におけるR1 がフッ素原子、R2 がシクロ
プロピル基、ナフチル基の置換位置が2−位であること
を意味する。〕を挙げることができる。
【0054】(合成法2)化合物(I-1) 〔化合物(I)
におけるR1 が低級アシルオキシ基である化合物〕の合
成は、通常、化合物(IV)と化合物(V)とを溶媒中又
は無溶媒で反応させることによって行うことができる
が、反応を促進させるために塩基の存在下で反応させる
ことが好ましい。
【0055】
【化17】
【0056】(式中、R2 ,R3 及びR4 は前記の記載
と同義である。)溶媒としては、合成法1に記載の溶媒
の他に、酢酸、プロピオン酸などのような脂肪族カルボ
ン酸、それらの混合物などを挙げることがきるが;N,
N−ジメチルホルムアミド及び導入するアシルオキシル
基と同一の脂肪族カルボン酸がよい。
【0057】そして、その溶媒の使用量は、化合物(I
V)の濃度が5〜80重量%の濃度範囲になるようにし
て使用することができるが、好ましくは化合物(IV)の
濃度が10〜70重量%になるようにして使用するのが
よい。塩基としては、合成法1に記載の塩基を挙げるこ
とができるが;無機塩基が好ましい。
【0058】そして、その塩基の使用量は、化合物(I
V)に対して1〜5倍モルで使用することができるが、
好ましくは2〜5倍モルであるのがよい。反応温度は、
特に限定されないが、室温から使用する溶媒の沸点以下
の温度範囲内であり、80〜120℃が好ましい。
【0059】反応時間は、前記の濃度、温度によって変
化するが、通常10〜50時間で行うことができる。化
合物(IV)としては、表2中に示した化合物(IV-1)〜(I
V-5)などを挙げることができ、その合成は合成法1と同
様の方法で行うことができる。化合物(V)は、市販品
を使用することができる。以上のようにして製造された
目的の化合物(I-1) は、反応終了後、抽出、濃縮、濾過
などの通常の後処理を行い、必要に応じて再結晶、各種
クロマトグラフィーなどの通常の手段で適宜精製するこ
とができる。
【0060】化合物(I-1) としては、例えば、表3〜6
中に示した化合物3〜9、15及び16に対応した各置
換基の種類からなる各化合物(I-1) は、化合物(I-1)3
(I-1) 9 、(I-1) 15及び(I-1) 16と称する。例えば、こ
の化合物(I-1)3とは、化合物(I)で示される式におけ
るR1 〔化合物(I-1) におけるR4 〕がアセトキシ基、
2 がシクロプロピル基、そしてナフチル基の置換位置
が2−位であることを意味する。
【0061】(合成法3)化合物(I-2) 〔化合物(I)
におけるR1 が水酸基である化合物〕の合成は、通常、
塩基の存在下、化合物(I-1) と化合物(VI)とを溶媒中
で反応させることによって行うことができる。
【0062】
【化18】
【0063】(式中、R2 、R4 及びMは前記の記載と
同義である。)溶媒としては、合成法1に記載のエーテ
ル類,ケトン類,アミド類の他に、アルコール類(例え
ば、メタノール,エタノール,プロパノール,ブタノー
ルなど)、水、及びそれらの混合物を挙げることがきる
が;好ましくは、アルコール類と水との混合物がよい。
そして、その溶媒の使用量は、化合物(I-1) の濃度が5
〜80重量%の濃度範囲になるようにして使用すること
ができるが、好ましくは化合物(I-1) の濃度が10〜7
0重量%になるようにして使用するのがよい。
【0064】塩基としては、合成法1に記載の無機塩基
を挙げることができるが;水酸化ナトリウム又は水酸化
カリウムが好ましい。そして、その塩基の使用量は、化
合物(I-1) に対して1〜5倍モルで使用することができ
るが、好ましくは2〜5倍モルであるのがよい。
【0065】反応温度は、特に限定されないが、室温か
ら使用する溶媒の沸点以下の温度範囲内であり、室温〜
50℃が好ましい。反応時間は、前記の濃度、温度によ
って変化するが、通常、0.5〜1時間で行うことがで
きる。
【0066】化合物(VI)は、市販品を使用することが
できる。以上のようにして製造された目的の化合物(I-
2) は、反応終了後、抽出、濃縮、濾過などの通常の後
処理を行い、必要に応じて再結晶、各種クロマトグラフ
ィーなどの通常の手段で適宜精製することができる。
【0067】化合物(I-2) としては、例えば、表3〜6
中に示した化合物2、10、11、17及び18に対応
した各置換基の種類からなる各化合物(I-2) は、化合物
(I-2) 2 、(I-2) 10、(I-2) 11、(I-2) 17及び(I-2) 18
と称する。例えば、この化合物(I-2) 2 とは化合物
(I)で示される式におけるR1 が水酸基、R2 がシク
ロプロピル基、そしてナフチル基の置換位置が2−位で
あることを意味する。
【0068】(合成法4)化合物(I-3) 〔化合物(I)
におけるR1 がフッ素原子である化合物〕の合成は、通
常、化合物(I-2) とフッ素化剤とを溶媒中又は無溶媒中
で反応させることによって行うことができる。
【0069】
【化19】
【0070】(式中、R2 は前記の記載と同義であ
る。)溶媒としては、合成法1に記載した塩素化された
又はされていない芳香族、脂肪族、脂環式の炭化水素
類、エーテル類、及びそれら溶媒の混合物を挙げること
ができる。
【0071】そして、その溶媒の使用量は、化合物(I-
2) の濃度が5〜80重量%の濃度範囲になるようにし
て使用することができるが、好ましくは化合物(I-2) の
濃度が10〜70重量%になるようにして使用するのが
よい。フッ素化剤としては、アルキルアミノサルファー
フッ素化物を挙げることができるが、例えば、次式;
【0072】
【化20】
【0073】で示されるジエチルアミノサルファートリ
フルオライド(DAST)などを使用することができ
る。そして、その使用量は、化合物(I-2) に対して1〜
5倍モルで使用することがきるが、好ましくは1〜2倍
モルであるのがよい。
【0074】反応温度は、特に限定されないが、氷冷温
度から使用する溶媒の沸点以下の温度範囲内であり、氷
冷〜室温が好ましい。反応時間は、前記の濃度、温度に
よって変化するが、通常、0.3〜2時間で行うことが
できる。
【0075】(合成法5)化合物(I-3) 〔化合物(I)
におけるR1 がフッ素原子である化合物〕の合成は、合
成法4の他にも、化合物(IV) と化合物(VII) 〔フッ素
化合物〕とを溶媒中又は無溶媒中で反応させることによ
っても行うことができる。
【0076】
【化21】
【0077】(式中、R2 、R3 及びMは前記の記載と
同義である。)溶媒としては、例えば、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1,
3−ジメチル−2−イミダゾリノンのようなアミド系極
性溶媒;ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド系
極性溶媒、スルホランのようなスルホン系極性溶媒、又
はそれらの混合物を挙げることができる。
【0078】そして、その溶媒の使用量は、化合物(I
V) の濃度が5〜80重量%の濃度範囲になるようにし
て使用することができるが、好ましくは化合物(IV) の
濃度が10〜70重量%になるようにして使用するのが
よい。化合物(VII) としては、アルカリ金属フッ素化
合物が挙げられるが、好ましくはフッ化セシウム又はフ
ッ化カリウムがよい。
【0079】そして、その使用量は、化合物(IV) に対
して1〜5倍モルで使用することがきるが、好ましくは
化合物(IV) に対して1.2〜3倍モルであるのがよ
い。反応温度は、特に限定されないが、室温から使用す
る溶媒の沸点以下の温度範囲内であり、100〜140
℃が好ましい。
【0080】反応時間は、前記の濃度、温度によって変
化するが、通常1〜8時間で行うことができる。合成法
4及び5によって製造された目的の化合物(I-3) は、反
応終了後、抽出,濃縮、濾過などの通常の後処理を行
い、必要に応じて再結晶、各種クロマトグラフィーなど
の通常の手段で適宜精製することができる。
【0081】化合物(I-3)としては、例えば、表3〜6
中に示した化合物1,12〜14,19〜26などに対
応した各置換基の種類からなる各化合物(I-3)〔化合物
(I-3) 1 ,(I-3) 12〜(I-3) 14,(I-3) 19 〜(I-3) 26
どと称する。例えば、この化合物(I-3) 1 とは化合物
(I)で示される式におけるR1 がフッ素原子、R2
シクロプロピル基、R3 がナフチル基の置換位置が2−
位であることを意味する。〕を挙げることができる。
【0082】本発明の化合物(I)で防除効果が認めら
れる有害生物としては、農園芸害虫、例えば、半翅目害
虫(ウンカ類、ヨコバイ類、アブラムシ類、コナジラミ
類など)、鱗翅目害虫(ヨトウムシ類、コナガ、ハマキ
ムシ類、メイガ類、シンクイムシ類、モンシロチョウな
ど)、鞘翅目害虫(ゴミムシダマシ類、ゾウムシ類、ハ
ムシ類、コガネムシ類など)、ダニ(ハダニ科のミカン
ハダニ、ナミハダニなど、フシダニ科のミカンサビダニ
など)、衛生害虫(ハエ、カ、ゴキブリなど)、貯穀害
虫(コクヌストモドキ類、マメゾウムシ類など)、土壌
中のネコブセンチュウ、マツノザイセンチュウ、ネダニ
などを挙げることができ、また、農園芸病原菌、例え
ば、コムギ赤さび病、大麦うどんこ病、キュウリべと
病、イネいもち病、トマト疫病などを挙げることができ
る。
【0083】本発明の有害生物防除剤は、顕著な殺虫・
殺ダニ・殺菌効果を有しており、化合物(I)の1種以
上を有効成分として含有するものである。化合物(I)
は、単独で使用することもできるが、通常は常法によっ
て、担体、界面活性剤、分散剤、補助剤などを配合し、
粉剤、乳剤、微粒剤、粒剤、水和剤、油性の懸濁液又は
エアゾールなどの組成物として製剤して使用することが
好ましい。
【0084】担体としては、例えば、タルク、ベントナ
イト、クレー、カオリン、ケイソウ土、ホワイトカーボ
ン、バーミキュライト、消石灰、ケイ砂、硫安又は尿素
などの固体担体;炭化水素(ケロシン、鉱油など)、芳
香族炭化水素(ベンゼン、トルエン、キシレンなど)、
塩素化炭化水素(クロロホルム、四塩化炭素など)、エ
ーテル類(ジオキサン、テトラヒドロフランなど)、ケ
トン類(アセトン,シクロヘキサノン、イソホロンな
ど)、エステル類(酢酸エチル、エチレングリコールア
セテート、マレイン酸ジブチルなど)、アルコール類
(メタノール、n−ヘキサノール、エチレングリコール
など)、極性溶媒(ジメチルホルムアミド,ジメチルス
ルホキシドなど)、水などの液体担体;空気、窒素、炭
酸ガス、フレオンなどの気体担体(この場合には、混合
噴射することができる)などを挙げることができる。
【0085】本剤の動植物への付着、吸収の向上、薬剤
の分散、乳化、展着などの性能を向上させるために使用
できる界面活性剤や分散剤としては、例えば、アルコー
ル硫酸エステル類、アルキルスルホン酸塩、リグニンス
ルホン酸塩、ポリオキシエチレングリコールエーテルな
どを挙げることができる。そして、その製剤の性状を改
善するためには、例えば、カルボキシメチルセルロー
ス、ポリエチレングリコール、アラビアゴムなどを補助
剤として用いることができる。
【0086】本剤の製造では、前記の担体、界面活性
剤、分散剤及び補助剤をそれぞれの目的に応じて、各々
単独で又は適当に組み合わせて使用することができる。
本発明の化合物(I)を製剤化した場合の有効成分濃度
は、乳剤では通常1〜50重量%、粉剤では通常0.3
〜25重量%、水和剤では通常1〜90重量%、粒剤で
は通常0.5〜5重量%、油剤では通常0.5〜5重量
%、エアゾールでは通常0.1〜5重量%である。これ
らの製剤を適当な濃度に希釈して、それぞれの目的に応
じて、植物茎葉、土壌、水田の水面に散布するか、又は
直接施用することによって各種の用途に供することがで
きる。
【0087】
【実施例】以下、本発明を参考例及び実施例によって具
体的に説明する。なお、これらの実施例は、本発明の範
囲を限定するものではない。 参考例1〔化合物(II)の合成〕 (1) 6−(1−クロロエチル)−4,5−ジクロロピリ
ミジン〔化合物(II-1)〕の合成 4,5−ジクロロ−6−エチルピリミジン(270g)
をジクロロメタン(750ml)に溶解し、30〜35
℃に加温、攪拌下に塩素ガスを2時間吹き込んだ。反応
液に窒素ガスを吹き込み、溶存する過剰の塩素ガスを除
いた。次いで、減圧下に溶媒を留去し、得られた残渣を
減圧蒸留することによって淡黄色の液体である目的物を
240g得た。
【0088】(2) 4,5−ジクロロ−6−(1−フルオ
ロエチル)ピリミジン〔化合物(II-4)〕の合成 6−(1−ヒドロキシエチル)−4,5−ジクロロピリ
ミジン(2.1g)をジクロロメタン(15ml)に溶
解し、氷冷、攪拌下にジエチルアミノサルファートリフ
ルオライド(2.0g)を滴下し、さらに1時間室温で
攪拌して反応を完結した。反応液に冷水(20ml)を
加え、ジクロロメタン層を分取し、水洗後、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した。次いで、減圧下に溶媒を留去し、
得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(ワコーゲル
C−200、クロロホルム溶出)で精製することによっ
て、淡黄色油状の液体である目的物を1.3g得た。
【0089】(物性) ・b.p.229〜231℃ ・ 1H−NMR(CDCl3 ) δppm 1.64〜1.81(d−d,3H)、5.84〜6.
19(d−q,1H)、8.92(s,1H)
【0090】(3) 5−クロロ−4−フルオロ−6−(1
−フルオロエチル)ピリミジン〔化合物(II-5)〕の合成 4,5−ジクロロ−6−(1−フルオロエチル)ピリミ
ジン(1.3g)をN,N−ジメチルホルムアミド(1
0ml)に溶解し、セシウムフルオライド(4.0g)
を加え、室温で1時間半攪拌して反応を完結した。反応
液に冷水(10ml)を加え、N,N−ジメチルホルム
アミド層を分取し、水洗後、無水硫酸ナトリウムで乾燥
した。次いで、減圧下に溶媒を留去し、得られた残渣を
カラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200、ク
ロロホルム溶出)で精製することによって、淡黄色油状
の液体である目的物を1.0g得た。
【0091】(物性) ・b.p.192〜194℃ ・ 1H−NMR(CDCl3 ) δppm 1.66〜1.82(d−d,3H)、5.85〜6.
21(d−q,1H)、8.83(s,1H)
【0092】(4) 6−(1−アセトキシエチル)−4,
5−ジクロロピリミジン〔化合物(II-6)〕の合成 6−(1−クロロエチル)−4,5−ジクロロピリミジ
ン(10.2g)をN,N−ジメチルホルムアミド(1
50ml)に溶解し、酢酸カリウム(12.0g)と炭
酸カリウム(3.0g)を加え、約60℃で3時間攪拌
した。反応液に水(200ml)を加え、分離する油状
物をトルエンで抽出し、水洗後、無水硫酸ナトリウムで
乾燥した。次いで、減圧下に溶媒を留去し、得られた残
渣をカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−20
0、トルエン:酢酸エチル=10:1溶出)で精製する
ことによって、淡黄色の液体である目的物を5.2g得
た。
【0093】(物性) ・ 1H−NMR(CDCl3 ) δppm 1.55〜1.62(d,3H)、2.15(s,3
H)、6.00〜6.12(q,1H)、8.84
(s,1H)
【0094】(5) 4,5−ジクロロ−6−(1−ヒドロ
キシエチル)ピリミジン〔化合物(II-7)〕の合成 6−(1−アセトキシエチル)−4,5−ジクロロピリ
ミジン(4.0g)をテトラヒドロフラン(50ml)
に溶解し、攪拌下に1N−水酸化ナトリウム水溶液(3
0ml)をゆっくりと滴下した。滴下後、更に1時間室
温で攪拌し、反応を完結した。次いで、酢酸エチルで目
的物を抽出し、水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後減
圧下に溶媒を留去した。得られた油状物をカラムクロマ
トグラフィー(ワコーゲルC−200、トルエン:酢酸
エチル=5:1溶出)で精製することによって、淡黄色
の液体である目的物を2.8g得た。
【0095】(物性) ・ 1H−NMR(CDCl3 ) δppm 1.47〜1.52(d,3H)、3.76〜3.85
(d,1H)、5.17〜5.25(m,1H)、8.
88(s,1H)
【0096】前記(1) 〜(5) の方法で合成した化合物
(II)を表1に示す。
【0097】
【表1】
【0098】参考例2〔化合物(IV)の合成〕 (1) 5−クロロ−6−(1−クロロエチル)−4[1−
(2−ナフチル)エチルアミノ]ピリミジン〔化合物(I
V-1)及び化合物(IV-2)〕の合成 1−(2−ナフチル)エチルアミン(12.0g)とト
リエチルアミン(8.5g)とをトルエン(100m
l)に溶解し、攪拌下に6−(1−クロロエチル)−
4,5−ジクロロピリミジン(14.8g)を加え、5
時間加熱還流した。反応終了後、水を加え、次いで、酢
酸エチルで抽出し、水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
した後に減圧下に溶媒を留去した。得られた油状物をカ
ラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200,トル
エン:酢酸エチル=20:1溶出)で精製することによ
って、目的物を得た。本目的物は、ジアステレオメリッ
クに異性体が分離でき、無色結晶である化合物(IV-1)を
11.0g及び淡黄色油状液である化合物(IV-2)を9.
0g得た。
【0099】(2) 5−クロロ−6−(1−クロロエチ
ル)−4[1−(1−ナフチル)エチルアミノ]ピリミ
ジン〔化合物(IV-3)及び化合物(IV-4)〕の合成 1−(1−ナフチル)エチルアミン(8.2g)とトリ
エチルアミン(8.2g)とをトルエン(100ml)
に溶解し、攪拌下に6−(1−クロロエチル)−4,5
−ジクロロピリミジン(14.8g)を加え、5時間加
熱還流した。反応終了後、水を加え、次いで、酢酸エチ
ルで抽出し、水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後
に減圧下に溶媒を留去した。得られた油状物をカラムク
ロマトグラフィー(ワコーゲルC−200,トルエン:
酢酸エチル=20:1溶出)で精製することによって、
目的物を得た。本目的物は、ジアステレオメリックに異
性体が分離でき、無色結晶である化合物(IV-3)を7.0
g及び化合物(IV-4)を6.3g得た。
【0100】(3) 5−クロロ−6−(1−クロロエチ
ル)−4[1−(2−ナフチル)シクロプロピルメチル
アミノ]ピリミジン〔化合物(IV-5)〕の合成 1−(2−ナフチル)シクロプロピルメチルアミン
(3.9g)とトリエチルアミン(3.0g)とをトル
エン(30ml)に溶解し、攪拌下に6−(1−クロロ
エチル)−4,5−ジクロロピリミジン(4.2g)を
加え、5時間加熱還流した。反応終了後、水を加え、次
いで、酢酸エチルで抽出し、水洗し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した後に減圧下に溶媒を留去した。得られた油
状物をカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−20
0,トルエン:酢酸エチル=20:1溶出)で精製する
ことによって、淡黄色油状液である目的物をジアステレ
オマーの混合物として4.0g得た。
【0101】前記(1) 〜(3) の方法で合成した化合物
(IV)を表2に示す。
【0102】
【表2】
【0103】実施例1〔化合物(I)の合成〕 参考例1及び2で得た化合物(II)及び(IV)を用い
て、目的化合物(I)を合成した。 (1)5−クロロ−6−(1−フルオロエチル)−4−
[1−(2−ナフチル)シクロプロピルメチルアミノ]
ピリミジン(化合物1)の合成 1−(2−ナフチル)シクロプロピルメチルアミン
(2.0g)とトリエチルアミン(1.3g)とをトル
エン(30ml)に溶解し、攪拌下に4,5−ジクロロ
−6−(1−フルオロエチル)−ピリミジン(2.0
g)を加え、5時間加熱還流した。反応終了後、水を加
え、次いで、酢酸エチルで抽出し、水洗し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した後に減圧下に溶媒を留去した。得ら
れた油状物をカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC
−200,トルエン:酢酸エチル=20:1溶出)で精
製することによって、無色油状液である目的物を3.1
g得た。
【0104】(2)5−クロロ−6−(1−ヒドロキシエ
チル)−4−[1−(2−ナフチル)シクロプロピルメ
チルアミノ]ピリミジン(化合物2)の合成 1−(2−ナフチル)シクロプロピルメチルアミン
(2.0g)とトリエチルアミン(1.3g)とをトル
エン(30ml)に溶解し、攪拌下に4,5−ジクロロ
−6−(1−ヒドロキシエチル)−ピリミジン(2.0
g)を加え、5時間加熱還流した。反応終了後、水を加
え、次いで、酢酸エチルで抽出し、水洗し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した後に減圧下に溶媒を留去した。得ら
れた油状物をカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC
−200,トルエン:酢酸エチル=10:1溶出)で精
製することによって、無色油状液である目的物を3.3
g得た。
【0105】(3)6−(1−アセトキシエチル)−5−
クロロ−4−[1−(2−ナフチル)シクロプロピルメ
チルアミノ]ピリミジン(化合物3)の合成 1−(2−ナフチル)シクロプロピルメチルアミン
(2.0g)とトリエチルアミン(1.3g)とをトル
エン(30ml)に溶解し、攪拌下に4,5−ジクロロ
−6−(1−アセトキシエチル)−ピリミジン(2.4
g)を加え、5時間加熱還流した。反応終了後、水を加
え、次いで、酢酸エチルで抽出し、水洗し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した後に減圧下に溶媒を留去した。得ら
れた油状物をカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC
−200,トルエン:酢酸エチル=20:1溶出)で精
製することによって、無色油状液である目的物を3.5
g得た。
【0106】(4)6−(1−アセトキシエチル)−5−
クロロ−4−[1−(2−ナフチル)エチルアミノ]ピ
リミジン(化合物4)の合成 化合物(IV-1)である5−クロロ−6−(1−クロロエチ
ル)−4−[1−(2−ナフチル)エチルアミノ]ピリ
ミジン(1.9g)をN,N−ジメチルホルムアミド
(50ml)に溶解し、次いで、酢酸カリウム(1.6
g)と炭酸カリウム(1.2g)とを加え、60℃で4
時間攪拌した。反応終了後、水を加え、次いで、酢酸エ
チルで抽出し、水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した
後に減圧下に溶媒を留去した。得られた油状物をカラム
クロマトグラフィー(ワコーゲルC−200,トルエ
ン:酢酸エチル=20:1溶出)で精製することによっ
て、淡黄色油状液である目的物を2.2g得た。
【0107】(5)5−クロロ−6−(1−アセトキシエ
チル)−4−[1−(2−ナフチル)エチルアミノ]ピ
リミジン(化合物5)の合成 化合物(IV-2)である5−クロロ−6−(1−クロロエチ
ル)−4−[1−(2−ナフチル)エチルアミノ]ピリ
ミジン(1.9g)をN,N−ジメチルホルムアミド
(50ml)に溶解し、次いで、酢酸カリウム(1.6
g)と炭酸カリウム(1.2g)とを加え、60℃で4
時間攪拌した。反応終了後、水を加え、次いで、酢酸エ
チルで抽出し、水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した
後に減圧下に溶媒を留去した。得られた油状物をカラム
クロマトグラフィー(ワコーゲルC−200,トルエ
ン:酢酸エチル=20:1溶出)で精製することによっ
て、淡黄色結晶である目的物を2.1g得た。
【0108】(6)5−クロロ−6−(1−アセチルチオ
エチル)−4−[1−(2−ナフチル)エチルアミノ]
ピリミジン(化合物6)の合成 化合物(IV-1)である5−クロロ−6−(1−クロロエチ
ル)−4−[1−(2−ナフチル)エチルアミノ]ピリ
ミジン(1.0g)をN,N−ジメチルホルムアミド
(20ml)に溶解し、次いで、チオ酢酸(0.4g)
と炭酸カリウム(0.6g)とを加え、60℃で6時間
攪拌した。反応終了後、水を加え、次いで、酢酸エチル
で抽出し、水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に
減圧下に溶媒を留去した。得られた油状物をカラムクロ
マトグラフィー(ワコーゲルC−200,トルエン:酢
酸エチル=20:1溶出)で精製することによって、淡
黄色油状液である目的物を1.1g得た。
【0109】(7)5−クロロ−6−(1−アセチルチオ
エチル)−4−[1−(2−ナフチル)エチルアミノ]
ピリミジン(化合物7)の合成 化合物(IV-2)である5−クロロ−6−(1−クロロエチ
ル)−4−[1−(2−ナフチル)エチルアミノ]ピリ
ミジン(1.0g)をN,N−ジメチルホルムアミド
(20ml)に溶解し、次いで、チオ酢酸(0.4g)
と炭酸カリウム(0.6g)とを加え、60℃で6時間
攪拌した。反応終了後、水を加え、次いで、酢酸エチル
で抽出し、水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に
減圧下に溶媒を留去した。得られた油状物をカラムクロ
マトグラフィー(ワコーゲルC−200,トルエン:酢
酸エチル=20:1溶出)で精製することによって、淡
黄色油状液である目的物を1.0g得た。
【0110】(8)5−クロロ−6−(1−シクロプロパ
ンカルボニルオキシエチル)−4−[1−(2−ナフチ
ル)エチルアミノ]ピリミジン(化合物8)の合成 化合物(IV-1)である5−クロロ−6−(1−クロロエチ
ル)−4−[1−(2−ナフチル)エチルアミノ]ピリ
ミジン(1.0g)をN,N−ジメチルホルムアミド
(20ml)に溶解し、次いで、シクロプロパンカルボ
ン酸(0.4g)と炭酸カリウム(0.6g)とを加
え、60℃で8時間攪拌した。反応終了後、水を加え、
次いで、酢酸エチルで抽出し、水洗し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した後に減圧下に溶媒を留去した。得られた
油状物をカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−2
00,トルエン:酢酸エチル=20:1溶出)で精製す
ることによって、淡黄色結晶である目的物を0.8g得
た。
【0111】(9)5−クロロ−6−(1−アセチルチオ
エチル)−4−[1−(2−ナフチル)エチルアミノ]
ピリミジン(化合物9)の合成 化合物(IV-2)である5−クロロ−6−(1−クロロエチ
ル)−4−[1−(2−ナフチル)エチルアミノ]ピリ
ミジン(1.0g)をN,N−ジメチルホルムアミド
(20ml)に溶解し、次いで、シクロプロパンカルボ
ン酸(0.4g)と炭酸カリウム(0.6g)とを加
え、60℃で6時間攪拌した。反応終了後、水を加え、
次いで、酢酸エチルで抽出し、水洗し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した後に減圧下に溶媒を留去した。得られた
油状物をカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−2
00,トルエン:酢酸エチル=20:1溶出)で精製す
ることによって、無色結晶である目的物を1.0g得
た。
【0112】(10) 5−クロロ−6−(1−ヒドロキシ
エチル)−4−[1−(2−ナフチル)エチルアミノ]
ピリミジン(化合物10)の合成 化合物4である5−クロロ−6−(1−アセトキシエチ
ル)−4−[1−(2−ナフチル)エチルアミノ]ピリ
ミジン(2.2g)をエタノールと10%水酸化ナトリ
ウム水溶液の1:1混合液(20ml)に溶解し、室温
で3時間攪拌した。反応終了後、減圧下でエタノールを
留去し、酢酸エチルで目的化合物を抽出した。この抽出
液を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に減圧下
に溶媒を留去した。得られた油状物をカラムクロマトグ
ラフィー(ワコーゲルC−200,トルエン:酢酸エチ
ル=10:1溶出)で精製することによって、淡黄色結
晶である目的物を1.6g得た。
【0113】(11) 5−クロロ−6−(1−ヒドロキシ
エチル)−4−[1−(2−ナフチル)エチルアミノ]
ピリミジン(化合物11)の合成 化合物5である5−クロロ−6−(1−アセトキシエチ
ル)−4−[1−(2−ナフチル)エチルアミノ]ピリ
ミジン(1.6g)をエタノールと10%水酸化ナトリ
ウム水溶液の1:1混合液(20ml)に溶解し、室温
で3時間攪拌した。反応終了後、減圧下でエタノールを
留去し、酢酸エチルで目的化合物を抽出した。この抽出
液を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に減圧下
に溶媒を留去した。得られた油状物をカラムクロマトグ
ラフィー(ワコーゲルC−200,トルエン:酢酸エチ
ル=10:1溶出)で精製することによって、淡黄色油
状液である目的物を1.4g得た。
【0114】(12) 5−クロロ−6−(1−フルオロエ
チル)−4−[1−(2−ナフチル)エチルアミノ]ピ
リミジン(化合物12)の合成 化合物10である5−クロロ−6−(1−ヒドロキシエ
チル)−4−[1−(2−ナフチル)エチルアミノ]ピ
リミジン(1.0g)をジクロロメタン(30ml)に
溶解し、氷冷下にジエチルアミノサルファートリフルオ
ライド(0.8g)を滴下し、室温で1時間攪拌した。
反応終了後、氷水(30ml)を加え、クロロホルムで
目的物を抽出した。この抽出液を水洗し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥した後に減圧下に溶媒を留去した。得られ
た油状物をカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−
200,トルエン:酢酸エチル=10:1溶出)で精製
することによって、淡黄色結晶である目的物を0.8g
得た。
【0115】(13) 5−クロロ−6−(1−フルオロエ
チル)−4−[1−(2−ナフチル)エチルアミノ]ピ
リミジン(化合物13)の合成 化合物11である5−クロロ−6−(1−ヒドロキシエ
チル)−4−[1−(2−ナフチル)エチルアミノ]ピ
リミジン(1.0g)をジクロロメタン(30ml)に
溶解し、氷冷下にジエチルアミノサルファートリフルオ
ライド(0.8g)を滴下し、室温で1時間攪拌した。
反応終了後、氷水(30ml)を加え、クロロホルムで
目的物を抽出した。この抽出液を水洗し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥した後に減圧下に溶媒を留去した。得られ
た油状物をカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−
200,トルエン:酢酸エチル=10:1溶出)で精製
することによって、無色油状液である目的物を0.9g
得た。
【0116】(14) 5−クロロ−6−(1−アセトキシ
エチル)−4−[1−(1−ナフチル)エチルアミノ]
ピリミジン(化合物15)の合成 化合物(IV-3)である5−クロロ−6−(1−クロロエチ
ル)−4−[1−(1−ナフチル)エチルアミノ]ピリ
ミジン(1.9g)をN,N−ジメチルホルムアミド
(50ml)に溶解し、次いで、酢酸カリウム(1.6
g)と炭酸カリウム(1.2g)とを加え、60℃で4
時間攪拌した。反応終了後、水を加え、次いで、酢酸エ
チルで抽出し、水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した
後に減圧下に溶媒を留去した。得られた油状物をカラム
クロマトグラフィー(ワコーゲルC−200,トルエ
ン:酢酸エチル=20:1溶出)で精製することによっ
て、無色結晶である目的物を2.0g得た。
【0117】(15) 5−クロロ−6−(1−アセトキシ
エチル)−4−[1−(1−ナフチル)エチルアミノ]
ピリミジン(化合物16)の合成 化合物(IV-4)である5−クロロ−6−(1−クロロエチ
ル)−4−[1−(1−ナフチル)エチルアミノ]ピリ
ミジン(1.6g)をN,N−ジメチルホルムアミド
(30ml)に溶解し、次いで、酢酸カリウム(1.6
g)と炭酸カリウム(1.2g)とを加え、60℃で4
時間攪拌した。反応終了後、水を加え、次いで、酢酸エ
チルで抽出し、水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した
後に減圧下に溶媒を留去した。得られた油状物をカラム
クロマトグラフィー(ワコーゲルC−200,トルエ
ン:酢酸エチル=20:1溶出)で精製することによっ
て、淡黄色結晶である目的物を1.5g得た。
【0118】(16) 5−クロロ−6−(1−ヒドロキシ
エチル)−4−[1−(1−ナフチル)エチルアミノ]
ピリミジン(化合物17)の合成 化合物15である5−クロロ−6−(1−アセトキシエ
チル)−4−[1−(1−ナフチル)エチルアミノ]ピ
リミジン(1.4g)をエタノールと10%水酸化アナ
トリウム水溶液の1:1混合液(20ml)に溶解し、
室温で3時間攪拌した。反応終了後、減圧下でエタノー
ルを留去し、酢酸エチルで目的化合物を抽出した。この
抽出液を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に減
圧下に溶媒を留去した。得られた油状物をカラムクロマ
トグラフィー(ワコーゲルC−200,トルエン:酢酸
エチル=10:1溶出)で精製することによって、無色
結晶である目的物を1.1g得た。
【0119】(17) 5−クロロ−6−(1−ヒドロキシ
エチル)−4−[1−(1−ナフチル)エチルアミノ]
ピリミジン(化合物18)の合成 化合物16である5−クロロ−6−(1−アセトキシエ
チル)−4−[1−(1−ナフチル)エチルアミノ]ピ
リミジン(0.8g)をエタノールと10%水酸化ナト
リウム水溶液の1:1混合液(10ml)に溶解し、室
温で3時間攪拌した。反応終了後、減圧下でエタノール
を留去し、酢酸エチルで目的化合物を抽出した。この抽
出液を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に減圧
下に溶媒を留去した。得られた油状物をカラムクロマト
グラフィー(ワコーゲルC−200,トルエン:酢酸エ
チル=10:1溶出)で精製することによって、無色結
晶である目的物を0.7g得た。
【0120】(18) 5−クロロ−6−(1−フルオロエ
チル)−4−[1−(1−ナフチル)エチルアミノ]ピ
リミジン(化合物19)の合成 化合物17である5−クロロ−6−(1−ヒドロキシエ
チル)−4−[1−(1−ナフチル)エチルアミノ]ピ
リミジン(0.5g)をジクロロメタン(10ml)に
溶解し、氷冷下にジエチルアミノサルファートリフルオ
ライド(0.3g)を滴下し、室温で1時間攪拌した。
反応終了後、氷水(10ml)を加え、クロロホルムで
目的物を抽出した。この抽出液を水洗し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥した後に減圧下に溶媒を留去した。得られ
た油状物をカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−
200,トルエン:酢酸エチル=10:1溶出)で精製
することによって、淡黄色結晶である目的物を0.4g
得た。
【0121】(19) 5−クロロ−6−(1−フルオロエ
チル)−4−[1−(2−ナフチル)エチルアミノ]ピ
リミジン(化合物20)の合成 化合物18である5−クロロ−6−(1−ヒドロキシエ
チル)−4−[1−(2−ナフチル)エチルアミノ]ピ
リミジン(0.8g)をジクロロメタン(20ml)に
溶解し、氷冷下にジエチルアミノサルファートリフルオ
ライド(0.6g)を滴下し、室温で1時間攪拌した。
反応終了後、氷水(20ml)を加え、クロロホルムで
目的物を抽出した。この抽出液を水洗し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥した後に減圧下に溶媒を留去した。得られ
た油状物をカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−
200,トルエン:酢酸エチル=10:1溶出)で精製
することによって、淡黄色結晶である目的物を0.7g
得た。
【0122】(20) 表3〜6中のその他の目的化合物
(I)の合成 前記(1) 〜(19)に記載の方法に準じて、表3〜6中のそ
の他の目的化合物(I)を合成した。 以上のようにして合成した化合物(I)を表3〜6に示
し、また、NMRデータを表7及び8に示す。
【0123】
【表3】
【0124】
【表4】
【0125】
【表5】
【0126】
【表6】
【0127】
【表7】
【0128】
【表8】
【0129】実施例2〔製剤の調製〕 (1) 粒剤の調製 化合物1を5重量部,ベントナイト35重量部,タルク
57重量部,ネオペレックスパウダー(商品名;花王株
式会社製)1重量部及びリグニンスルホン酸ソーダ2重
量部を均一に混合し、次いで少量の水を添加して混練し
た後、造粒、乾燥して粒剤を得た。
【0130】(2) 水和剤の調製 化合物1を10重量部,カオリン70重量部,ホワイト
カーボン18重量部,ネオペレックスパウダー(商品
名;花王株式会社製)1.5重量部及びデモール(商品
名;花王株式会社製)0.5重量部とを均一に混合し、
次いで粉砕して水和剤を得た。
【0131】(3) 乳剤の調製 化合物1を20重量部及びキシレン70重量部に、トキ
サノン(商品名;三洋化成工業製)10重量部を加えて
均一に混合し、溶解して乳剤を得た。
【0132】(4) 粉剤の調製 化合物1を5重量部,タルク50重量部及びカオリン4
5重量部を均一に混合して粉剤を得た。
【0133】実施例3〔効力試験〕 (1) コナガに対する効力試験 実施例2に準じて調製した表3〜6に示す化合物(I)
の各水和剤を界面活性剤(0.01%)を含む水で30
0ppmに希釈し、これらの各薬液中にキャベツ葉片
(5×5cm)を30秒間浸漬し、各プラスチックカッ
プに一枚づつ入れて風乾した。次に、これらのカップ内
に各々10頭のコナガ(3齢幼虫)を放って蓋をし、2
5℃の定温室に放置し、2日後に各カップの生死虫数を
数えて死虫率を求めた。殺虫効果の評価は、死虫率の範
囲によって、4段階(A:100%,B:99〜80
%,C:79〜60%,D:59%以下)で示した。な
お、ヨーロッパ特許公開公報第470600号に記載さ
れた化合物1.197〔表2に記載の化合物(IV-1)〕を
同様に調剤し、同様に試験し、比較例とした。これらの
結果を表9に示す。
【0134】
【表9】
【0135】(2) トビイロウンカに対する効力試験 実施例2に準じて調製した表3〜6に示す化合物(I)
の各水和剤を界面活性剤(0.01%)を含む水で30
0ppmに希釈し、これらの各薬液中にイネ稚苗を30
秒間浸漬し、風乾後、それぞれのガラス円筒に挿入し
た。次に、これらのガラス円筒に各々10頭のトビイロ
ウンカ(4齢幼虫)を放ち、多孔質の蓋をし、25℃の
定温室に放置し、4日後に各ガラス円筒の生死虫数を数
えて死虫率を求めた。殺虫効果の評価は、死虫率の範囲
によって、4段階(A:100%,B:99〜80%,
C:79〜60%,D:59%以下)で示した。なお、
比較例の化合物は、前記(1) に記載したものと同じ化合
物を使用した。これらの結果を表10に示す。
【0136】
【表10】
【0137】(3) ナミハダニ雌成虫に対する効力試験 実施例2に準じて調製した表3〜6に示す化合物(I)
の各水和剤を界面活性剤(0.01%)を含む水で30
0ppmに希釈し、これらの各薬液中に10頭のナミハ
ダニ雌成虫を寄生させた各インゲン葉片(直径20m
m)を15秒間づつ浸漬した。次に、これらの各葉片を
25℃の定温室に放置し、3日後に各葉片における生死
虫数を数えて殺ダニ率を求めた。殺ダニ効果の評価の結
果は、殺ダニ率の範囲によって、4段階(A:100
%,B:99〜80%,C:79〜60%,D:59%
以下)で示した。なお、比較例の化合物は、前記(1) に
記載したものと同じ化合物を使用した。これらの結果を
表11に示す。
【0138】
【表11】
【0139】(4) コムギ赤さび病に対する防除効力試験
(予防効果) 直径6cmのプラスチック植木鉢に1鉢あたり10本づ
つコムギ(品種;コシコムギ)を育成し、1.5葉期の
幼植物体に、実施例2に準じて調製した表3〜6で示し
た化合物(I)の水和剤を、界面活性剤(0.01%)
を含む水で50ppmに希釈して、1鉢あたり20ml
で散布した。散布後、2日間ガラス温室で栽培し、次い
で、コムギ赤さび病菌の胞子懸濁液(7×104 胞子/
ml)を植物体に均一に噴霧接種した。接種後、1週間
ガラス温室内で育成し、第一葉に現れたコムギ赤さび病
病斑の程度を調査した。
【0140】殺菌効果の評価は、無処理区の病斑の程度
と比較して、6段階(0:全体が罹病、1:病斑面積が
60%程度、2:病斑面積が40%程度、3:病斑面積
が20%程度、4:病斑面積が10%以下、5:病斑無
し)で示した。なお、比較例の化合物は、前記(1) に記
載したものと同じ化合物を使用した。これらの結果を表
12に示す。
【0141】
【表12】
【0142】(5) オオムギうどんこ病に対する防除効力
試験(予防効果) 直径6cmのプラスチック植木鉢に1鉢あたり10本づ
つオオムギ(品種;黒ムギ)を育成し、1.5葉期の幼
植物体に、実施例2に準じて調製した表3〜6で示した
化合物(I)の各水和剤を、界面活性剤(0.01%)
を含む水で各々50ppmに希釈して、これらの各薬液
を1鉢あたり20mlづつ散布した。これらを2日間ガ
ラス温室で栽培し、次いで、オオムギうどんこ病菌分成
胞子を罹病葉から集め、これを各植物体の上からまんべ
んなく振りかけて接種した。次に、これらを1週間ガラ
ス温室内で育成し、各第一葉に現れたオオムギうどんこ
病病斑の程度を調査した。殺菌効果の評価は、無処理区
の病斑の程度と比較して、6段階(0:全体が罹病、
1:病斑面積が60%程度、2:病斑面積が40%程
度、3:病斑面積が20%程度、4:病斑面積が10%
以下、5:病斑無し)で示した。なお、比較例の化合物
は、前記(1) に記載したものと同じ化合物を使用した。
これらの結果を表13に示す。
【0143】
【表13】
【0144】
【発明の効果】本発明の新規なナフチルアルキルアミノ
ピリミジン誘導体は、殺虫、殺ダニ、殺菌効果が優れ、
有害生物防除剤として有用である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式: 【化1】 (式中、R1 はフッ素原子、水酸基、低級アシルオキシ
    基又は低級アシルチオ基を表し;R2 は低級アルキル基
    又はシクロアルキル基を表す。)で示されるナフチルア
    ルキルアミノピリミジン誘導体。
  2. 【請求項2】 次式: 【化2】 (式中、R1 は請求項1の記載と同義であり;Xはハロ
    ゲン原子を表す。)で示されるピリミジン誘導体と 次式; 【化3】 (式中、R2 は請求項1の記載と同義である。)で示さ
    れるナフチルアルキルアミン類とを反応させることを特
    徴とする請求項1記載の式(I)で示されるナフチルア
    ルキルアミノピリミジン誘導体の製法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の式(I)で示されるナフ
    チルアルキルアミノピリミジン誘導体を有効成分とする
    有害生物防除剤。
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