JP2691944B2 - アルキルアミノピリミジン誘導体、その製造法及び有害生物防除剤 - Google Patents

アルキルアミノピリミジン誘導体、その製造法及び有害生物防除剤

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JP2691944B2 JP2126956A JP12695690A JP2691944B2 JP 2691944 B2 JP2691944 B2 JP 2691944B2 JP 2126956 A JP2126956 A JP 2126956A JP 12695690 A JP12695690 A JP 12695690A JP 2691944 B2 JP2691944 B2 JP 2691944B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規なアルキルアミノピリミジン誘導体又
はその酸付加塩を有効成分とする有害生物防除剤に関す
るものである。
〔従来の技術〕 本発明のアルキルアミノピリミジン誘導体は、新規化
合物であることから、その生物活性についても全く知ら
れていない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は、新規なアルキルアミノピリミジン誘
導体又はその酸付加塩,その製造法及びそれを有効成分
とする有害生物防除剤を提供することである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、前記の問題点を解決するために鋭意研
究した結果、新規なアルキルアミノピリミジン誘導体が
顕著な有害生物防除活性を有することを見出し、本発明
を完成するに至った。
即ち、本発明は、 (1)次式: (式中、R1は水素原子,C1〜C4のアルキル基,又はC3〜C
6のシクロアルキル基を表し;R2及びR3はC1〜C4のアル
キル基,又はハロゲン原子を表し;或いは、R2とR3
は、それらが結合している炭素原子と共にピリミジン環
に縮合して、硫黄原子1個を有していてもよい飽和又は
不飽和の5もしくは6員環を表し、当該環上には1〜2
個のC1〜C4のアルキル基,又はハロゲン原子が置換して
いてもよい;R4は水素原子,又はC1〜C4のアルキル基を
表し;R5はC3〜C5のアルケニル基,C3〜C5のアルキニル
基,置換基を有していてもよいフェニル基,置換基を有
していてもよいアラルキル基,又はC1〜C4のアルコキシ
基かC1〜C4のアルキルチオ基か1〜3個のハロゲン原子
が置換していてもよいC1〜C10のアルキル基を表し;mは
1〜10の整数を表し;nは0,1又は2を表す。)で示され
るアルキルアミノピリミジン誘導体又はその酸付加塩。
(2)次式: (式中、R1、R2及びR3は前記の記載と同義であり;Xは脱
離基を表す。) で示される化合物と 次式: (式中、R4、R5、m及びnは前記の記載と同義であ
る。) で示される化合物とを反応させることを特徴とする前記
の式(I)で示されるアルキルアミノピリミジン誘導体
又はその酸付加塩の製造法 (3)次式: (式中、R1,R2,R3,R4及びmは前記と同義である。) で示される化合物と 次式: R5−X (V) (式中、R5及びXは前記と同義である。) で示される化合物とを反応させることを特徴とする、前
記の式(I)において、 (式中、R1,R2,R3,R4及びmは前記と同義である。) で示されるアルキルアミノピリミジン誘導体又はその酸
付加塩の製造法 (4)前記の式(I−1)で示されるアルキルアミノピ
リミジン誘導体と過酸化物とを反応させることを特徴と
する、前記の式(I)において、 次式: (式中、R1,R2,R3,R4及びmは前記と同義であり;n′
は1又は2を表す。) で示されるアルキルアミノピリミジン誘導体,又はその
酸付加塩の製造法 (5)前記の式(I)で示されるアルキルアミノピリミ
ジン誘導体又はその酸付加塩を有効成分とする有害生物
防除剤 に関するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
前記の目的化合物である新規なピリミジン誘導体
(I)、その製造原料である(II)〜(V)の化合物に
おいて、 R1としては、水素原子,C1〜C4の直鎖状又は分岐状の
アルキル基(例えば、メチル,エチル,プロピル,イソ
プロピル,ブチル,イソブチル,sec−ブチル,t−ブチル
など),C3〜C6のシクロアルキル基(例えば、シクロプ
ロピル,シクロペンチル,シクロヘキシルなど),ハロ
ゲン原子などを挙げることができるが;好ましくは、水
素原子,C1〜C4の直鎖状又は分岐状のアルキル基がよ
く;さらに好ましくは、C1〜C4のアルキル基においては
メチル基がよい。
R2及びR3としては、C1〜C4の直鎖状又は分岐状のアル
キル基(例えば、前記に記載した低級アルキル基な
ど),ハロゲン原子(例えば,フッ素、塩素、臭素、ヨ
ウ素など)などを挙げることができるが;好ましくは、
C1〜C4のアルキル基においてはC1〜C4の直鎖状のアルキ
ル基がよい。
或いはまた、R2とR3とは、それらが結合している炭素
原子と共にピリミジン環に縮合して、硫黄原子1個を有
していてもよい飽和又は不飽和の5もしくは6員環を表
し、当該環上には1〜2個の炭素原子数1〜4のアルキ
ル基,又はハロゲン原子が置換していてもよいが;炭素
原子と共にピリミジン環に縮合した環としては、 が好ましい。
R4としては、水素原子,C1〜C4の直鎖状又は分岐状の
アルキル基(例えば、前記に記載したものなど),C3〜C
6のシクロアルキル基などを挙げることができるが;好
ましくは、水素原子,又はC1〜C4のアルキル基がよく;C
1〜C4のアルキル基においては、エチル基がさらに好ま
しい。
R5としては、C3〜C5のアルケニル基(例えば、アリ
ル,1−ブテニル,2−ブテニル,1−メチルアリル,2−メチ
ルアリル,2−ペンテニル,イソプレニルなど)、C3〜C5
のアルキル基(例えば、1−プロピニル,2−プロピニ
ル,2−ブチニルなど)、置換基(例えば、低級アルキ
ル,ハロゲン原子,ハロ低級アルキルなど)を有してい
てもよいフェニル基(例えば、フェニル,4−クロルフェ
ニル,4−フルオロフェニル,4−メチルフェニル,4−トリ
フルオロメチルフェニルなど)、置換基(例えば、低級
アルキル,ハロゲン原子,ハロ低級アルキルなど)を有
していてもよいアラルキル基(例えば、ベンジル,4−ク
ロルベンジル,4−フルオロベンジル、4−メチルベンジ
ル、3,4−ジクロロベンジル、α−メチルベンジル、α
−エチルベンジルなど)、C1〜C4のアルコキシ基(例え
ば、メトキシエチル,エトキシエチル,プロポキシエチ
ルなど)か,C1〜C4のアルキルチオ基(例えば、メチル
チオメチルなど)か,C3〜C6のシクロアルキル基(例え
ば、シクロプロピルメチルなど)か,1〜3個のハロゲン
原子のいずれかが置換していてもよいC1〜C10の直鎖状
又は分岐状のアルキル基などを挙げることができるが;
好ましくは、C3〜C5のアルケニル基においてはアリル基
がよく、C3〜C5のアルキニル基においては2−プロピニ
ル基がよく、置換基を有していてもよいアラルキル基に
おいてはベンジル基,又はα−メチルベンジル基がよ
く、C1〜C4のアルコキシ基か,C1〜C4のアルキルチオ基
か,C3〜C6のシクロアルキル基か,1〜3個のハロゲン原
子のいずれかが置換していてもよいC1〜C10の直鎖状又
は分岐状のアルキル基においては,C1〜C4のアルコキシ
基か,C1〜C4のアルキルチオ基か,1〜3個のハロゲン原
子のいずれかが置換していてもよいC1〜C10の直鎖状の
アルキル基がよく;C1〜C4のアルコキシ基か,C1〜C4のア
ルキルチオ基か,1〜3個のハロゲン原子のいずれかが置
換していてもよいC1〜C10の直鎖状のアルキル基におけ
るさらに好ましいものとしては、C1〜C4のアルキル基,C
1〜C4のアルコキシ基が置換したC1〜C4のアルキル基,C1
〜C4のアルキルチオ基が置換したC1〜C4のアルキル基,
又は1〜3個のハロゲン原子が置換したC1〜C4のアルキ
ル基などを挙げることができる。
mは1〜10の整数を表すが;好ましくは、3〜8の整
数がよい。
nは0,1又は2を表す。
Xとしては、特に限定されず、例えば、ハロゲン原子
(塩素,臭素,ヨウ素など)、アルキルチオ基(メチル
チオ,エチルチオ,プロピルチオ,ブチルチオなど)、
ハロゲンで置換されていてもよいアルカンスルホニルオ
キシ基(メタンスルホニルオキシ,エタンスルホニルオ
キシ,トリフルオロメタンスルホニルオキシなど)、ア
リールスルホニルオキシ基(ベンゼンスルホニルオキ
シ,p−トルエンスルホニルオキシなど)、水酸基などを
挙げることができる。
本発明の化合物(I)は、アミノ基を有しているの
で、容易にその酸付加塩を形成することができる。
そのような酸付加塩を形成させるために使用できる酸
としては、例えば、無機酸(例えば、臭化水素酸,硝
酸,硫酸,リン酸など)、カルボン酸,ステアリン酸,
オレイン酸,アコニット酸など)、有機スルホン酸(例
えば、メタンスルホン酸,ベンゼンスルホン酸,p−トル
エンスルホン酸など)などを挙げることができる。
原料化合物における*印の炭素原子が不斉炭素原子で
あるときには、得られた目的化合物(I)には、個々の
光学異性体、ラセミ化合物又はそれらの混合物が含まれ
る。
本発明の目的化合物(I)は、例えば、以下に示すよ
うな製造法(A〜C)によって、得ることができる。
(式中、R1,R2,R3,R4,R5,m,n及びXは前記の記載と
同義である。) 目的化合物(I)は、脱離した化合物H−Xを補足す
ることによって反応を円滑にするために、通常、原料化
合物(II)と原料化合物(III)とを溶媒中で塩基存在
下に反応させることによって製造するのが好ましいが、
塩基を加えないでも反応させて得ることができるし、ま
た、無溶媒で原料化合物の(II)と(III)とを加熱溶
解させて反応させることによって得ることもできる。
溶媒としては、本反応に直接関与しないものであれば
特に限定されず、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、メチルナフタリン、石油エーテル、リグロン、ヘキ
サン、クロルベンゼン、ジクロルベンゼン、塩化メチレ
ン、クロロホルム、ジクロルエタン、トリクロルエチレ
ン、シクロヘキサンのような塩素化された又はされてい
ない芳香族、脂肪族、脂環式の炭化水素類;ジエチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのような
エーテル類;アセトン、メチルエチルケトンなどのよう
なケトン類;メタノール、エタノール、エチレングリコ
ールなどのようなアルコール類又はその含水物;N,N−ジ
メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなど
のようなアミド類;トリエチルアミン、ピリジン、N,N
−ジエチレンアニリンなどのような有機塩基;1,3−ジメ
チル−2−イミダゾリジノン;ジメチルスルホキシド;
前記溶媒の混合物などを挙げることができる。
塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ピリジ
ン、N,N−ジエチルアニリンなどのような有機塩基;ナ
トリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドなどのよう
なアルカリ金属アルコキシド類;ナトリウムアミド、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸
ナトリウム、水素化ナトリウムなどの無機塩基などを挙
げることができる。そして、反応速度を上げるために、
触媒として4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジンを添
加することが好ましい。
反応温度は、特に限定されないが、通常は室温から使
用する溶媒の沸点以下の温度範囲内であり、沸点以下の
温度範囲内で加温することによって反応時間を短縮する
ことができる。
(製造法B) 前記式(I)において、nが0の化合物(I−1)
は、次の方法で製造することができる。
(式中、R1,R2,R3,R4,R5,m及びXは前記の記載と同
義である。) 目的化合物(I−1)は、脱離した化合物H−Xを補
足することによって反応を円滑にするために、通常、原
料化合物(IV)と原料化合物(V)とを溶媒中で塩基存
在下に反応させることによって製造するのが好ましい。
溶媒や塩基の種類としては、製造法Aにおいて記載し
たものを挙げることができる。
反応温度も製造法Aと同様に、特に限定されず、通常
は室温から使用する溶媒の沸点以下の温度範囲内であ
り、沸点以下の温度で加温することによって反応時間を
短縮することができる。
(製造法C) 前記式(I)において、nが1又は2の化合物(I−
2)は、次の方法で製造することができる。
(式中、R1,R2,R3,R4,R5,m及びXは前記の記載と同
義であり;n′は1又は2を表す。) 目的化合物(I−2)は、原料化合物(I−1)と過
酸化物(VI)とを反応させることによって製造すること
ができる。
溶媒としては、製造法Aにおいて記載したものを挙げ
ることができる。
過酸化物としては、特に限定されず、例えば、過酸化
水素、m−クロロ過安息香酸、メタ過ヨウ素酸ナトリウ
ム、過マンガン酸カリウム、次亜塩素酸ナトリウムなど
を挙げることができる。
反応温度は、−10℃から使用する溶媒の沸点以下の温
度範囲内で行う限り特に限定されないが、通常、−10℃
〜室温が好ましい。
以上のように、製造法A〜Cによって製造された目的
化合物(I)は、再結晶、各種クロマトグラフィーなど
の公知の手段で適宜精製することができる。
目的化合物(I)における酸付加塩は、例えば、反応
終了後の反応液中に酸を導入し、次いで溶媒を除去する
ことによって容易に得ることができる。
本発明で用いる原料化合物(II)は、例えば、ジャー
ナル・オブ・ケミカル・ソサイエティ(J.C.S)、3478
〜3481(1955年)に記載の方法に準じて、次式に示すよ
うに行うことによって、容易に製造することができる。
(式中、R1、R2及びR3は前記の記載と同義である。) 本発明で用いる原料化合物(III)は、例えば、次式
に示すように行うことによって、容易に製造することが
できる。
(式中、R6を表し;R4,R5,m,n及びXは前記の記載と同義であ
る。) 本発明で用いる原料化合物(IV)は、例えば、次式に
示すように行うことによって、容易に製造することがで
きる。
(式中、R1,R2,R3,R4,m及びXは前記の記載と同義で
ある。) 本発明の化合物(I)で防除効果が認められる有害生
物としては、農園芸病害虫〔例えば、半翅目(ウンカ
類,ヨコバイ類,アブラムシ類,コナジラミ類など)、
鱗翅目(ヨトウムシ類,コナガ,ハマキムシ類,メイガ
類,モンシロチョウなど)、鞘翅目(ゴミムシダマシ
類,ゾウムシ類,ハムシ類など)、ダニ目(ミカンハダ
ニ,ナミハダニなど)〕、衛生害虫(例えば、ハエ,
カ,ゴキブリなど)、貯穀害虫、土壌虫のネコブセンチ
ュウ、マツノザイセンチュウ、ネダニなどを挙げること
ができ、また、農園芸病原菌(例えば、コムギ赤さび
病,オオムギうどんこ病,キュウリべと病、イネいもち
病、トマト疫病など)を挙げることができる。
本発明の有害生物防除剤は、顕著な殺虫・殺ダニ・殺
線虫・殺菌効果を有しており、化合物(I)の1種以上
を有効成分として含有するものである。
本発明の有害生物防除剤は、化合物(I)の1種以上
を有効成分として含有するものである。
化合物(I)は、単独で使用することもできるが、通
常は常法によって、担体,界面活性剤,分散剤,補助剤
などを配合(例えば、粉剤,乳剤,微粒剤,粒剤,水和
剤,油性の懸濁液,エアゾールなどの組成物として調製
する)して使用することが好ましい。
担体としては、例えば、タルク,ベントナイト,クレ
ー,カオリン,ケイソウ土,ホワイトカーボン,バーミ
キュライト,消石灰,ケイ砂,硫安,尿素などの固体担
体;炭化水素(ケロシン,鉱油など)、芳香族炭化水素
(ベンゼン,トルエン,キシレンなど)、塩素化炭化水
素(クロロホルム,四塩化炭素など)、エーテル類(ジ
オキサン,テトラヒドロフランなど)、ケトン類(アセ
トン,シクロヘキサノン,イソホロンなど)、エステル
類(酢酸エチル,エチレングリコールアセテート,マレ
イン酸ジブチルなど)、アルコール類(メタノール,n−
ヘキサノール,エチレングリコールなど)、極性溶媒
(ジメチルホルムアミド,ジメチルスルホキシドな
ど)、水などの液体担体;空気,窒素,炭酸ガス,フレ
オンなどの気体担体(この場合には、混合噴射すること
ができる)などを挙げることがでる。
本剤の動植物への付着,吸収の向上,薬剤の分散,乳
化,展着などの性能を向上させるために使用できる界面
活性剤や分散剤としては、例えば、アルコール硫酸エス
テル類,アルキルスルホン酸塩,リグニンスルホン酸
塩,ポリオキシエチレングリコールエーテルなどを挙げ
ることができる。そして、その製剤の性状を改善するた
めには、例えば、カルボキシメチルセルロース,ポリエ
チレングリコール,アラビアゴムなどを補助剤として用
いることができる。
本剤の製造では、前記の担体,界面活性剤,分散剤及
び補助剤をそれぞれの目的に応じて、各々単独で又は適
当に組み合わせて使用することができる。
本発明の化合物(I)を製剤化した場合の有効成分濃
度は、乳剤では通常1〜50重量%,粉剤では通常0.3〜2
5重量%,水和剤では通常1〜90重量%,粒剤では通常
0.5〜5重量%,油剤では通常0.5〜5重量%,エアゾー
ルでは通常0.1〜5重量%である。
これらの製剤を適当な濃度に希釈して、それぞれの目
的に応じて、植物茎葉,土壌,水田の水面に散布する
か、又は直接施用することによって各種の用途に供する
ことができる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例によって示す。なお、これらの
実施例は、本発明の範囲を限定するものではない。
実施例1 〔5−クロロ−エチル−4−(8−メチルチオオクチ
ルアミノ)ピリミジン(化合物1)の合成〕 製造法Aで以下に記載するようにして、目的化合物
(I)を得ることができた。
原料化合物(III)である8−メチルチオオクチルア
ミン4.0gとトリエチルアミン4mlとをトルエン50mlに溶
解し、原料化合物(II)である4,5−ジクロロピリミジ
ン4.0gを加え、攪拌下で5時間加熱還流した。
反応終了後、生成したトリエチルアミン塩酸塩を濾過
によって除き、濾液を減圧下で濃縮した。
得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(ワコーゲルC−200、トルエン:酢酸エチル=3:1溶
出)によって単離し、無色油状物である目的化合物(以
下に掲げた第1表中に、化合物1として示した。)を5.
7g得た。
〔5−クロロ−エチル−4−〔8−(1−フェニルエ
チルチオ)オクチルアミノ〕ピリミジン(化合物57)の
合成〕 製造法Bで以下に記載するようにして、目的化合物
(I)を得ることができた。
原料化合物(IV)である5−クロロ−6−エチル−4
−(8−メルカプトオクチルアミノ)ピリミジン0.80g
と1−フェニルエチルブロミド0.58gと炭酸カリウム0.5
5gとをジメチルホルムアミド(DMF)10mlに加え、攪拌
下、100℃で5時間加熱した。
反応終了後、酢酸エチルを用いて生成物を抽出し、そ
の抽出液を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、酢酸
エチルを減圧下で留去した。
得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(ワコーゲルC−200、トルエン:酢酸エチル=3:1溶
出)によって単離し、無色油状物である目的化合物(以
下に掲げた第1表中に、化合物57として示した。)を0.
85g得た。
〔5−クロロ−6−エチル−4−(8−メチルスルフ
ィニルオクチルアミノ)ピリミジン(化合物7)の合
成〕 製造法Cで以下に記載するようにして、目的化合物
(I)を得ることができた。
メタ過ヨウ素酸ナトリウム0.8gを水8mlに溶解して0
℃に冷却し、攪拌下で原料化合物(I−1)である(実
施例1−)1.2gのエタノール5ml溶液を滴下した。滴
下終了後、同温度で1時間攪拌して反応を完結させた。
反応終了後、この反応液から減圧下でエタノールを留
去し、酢酸エチルを用いて生成物を抽出し、その抽出液
を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、酢酸エチルを
減圧下で留去した。
得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(ワコーゲルC−200、エタノール:酢酸エチル=1:9
溶出)によって単離し、無色粒状結晶である目的化合物
(以下に掲げた第1表中に、化合物7として示した。)
を0.8g得た。
〔5−クロロ−6−エチル−4−(8−メチルスルホ
ニルオクチルアミノ)ピリミジン(化合物8)の合成〕 製造法Cで以下に記載するようにして、目的化合物
(I)を得ることができた。
原料化合物(I−1)である(実施例1−)2.0gを
ジクロロメタン30mlに溶解し、5℃以下に冷却して、攪
拌下でm−クロロ過安息香酸3.0gを加え、3時間攪拌し
た。反応終了後、1N水酸化ナトリウム水溶液で洗浄し、
次いで水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で
ジクロロメタンを留去した。
得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(ワコーゲルC−200、トルエン:酢酸エチル=1:1溶
出)によって単離し、無色粉状結晶である目的化合物
(以下に掲げた第1表中に、化合物7として示した。)
を1.8g得た。
〔第1表中の化合物2〜6,9〜80の合成〕 〜のいずれかの合成方法と同様にして、第1表に示
したような目的化合物(I)(以下に掲げた第1表中
に、化合物2〜6,9〜56,58〜81として示した。)を得る
ことができた。
実施例2 〔粒剤の調製〕 化合物1を5重量部,ベントナイト35重量部,タルク
57重量部,ネオペレックスパウダー(商品名;花王アト
ラス製)1重量部及びリグニンスルホン酸ソーダ2重量
部を均一に混合し、次いで少量の水を添加して混練した
後、造粒、乾燥して粒剤を得た。
〔水和剤の調製〕
化合物1を10重量部,カオリン70重量部,ホワイトカ
ーボン18重量部,ネオペレックスパウダー(商品名;花
王アトラス製)1.5重量部及びデモール(商品名;花王
アトラス製)0.5重量部とを均一に混合し、次いで粉砕
して水和剤を得た。
〔乳剤の調製〕
化合物1を20重量部及びキシレン70重量部に、トキサ
ノン(商品名;三洋化成工業製)10重量部を加えて均一
に混合し、溶解して乳剤を得た。
〔粉剤の調製〕
化合物1を5重量部,タルク50重量部及びカオリン45
重量部を均一に混合して粉剤を得た。
実施例3 〔コナガに対する効力試験〕 実施例2に準じて調製した第1表に示す目的化合物
(I)の水和剤を、界面活性剤(0.01%)を含む水で30
0ppmに希釈し、その薬液中にキャベツ葉片(5cm×5cm)
を30秒間浸漬して風乾燥、プラスチックカップに入れ
た。
そして、その中にコナガ3齢幼虫を10頭放って蓋をし
た後、2日間25℃の定温室に放置し、生死虫数を数えて
死虫率を求めた。
薬剤効果の評価は、死虫率の範囲によって、4段階
(A:100%、B:99〜88%、C:79〜60%、D:59%以下)で
示した。
その結果を第2表に示す。
〔トビイロウンカに対する効力試験〕 実施例2に準じて調製した第1表に示す目的化合物
(I)の各水和剤を、界面活性剤(0.01%)を含む水で
300ppmに希釈し、それらの各薬液中に各イネ稚苗を30秒
間づつ浸漬して風乾後、それぞれのガラス円筒に挿入し
た。
そして、それらの各円筒中にトビイロウンカ3齢幼虫
を10頭づつ放って多孔質の栓をした後、4日間25℃の定
温室に放置し、各円筒中における生死虫数を数えて死虫
率を求めた。
その結果を、前記のに記載した4段階の評価方法
で、第3表に示す。
〔ナミハダニ雌成虫に対する効力試験〕 実施例3に準じて調製した第1表に示す目的化合物
(I)の各水和剤を、界面活性剤(0.01%)を含む水で
300ppmに希釈し、これらの各薬液中に10頭のナミハダニ
雌成虫を寄生させた各インゲン葉片(直径20mm)を10秒
間づつ浸漬した。
次に、これらの各葉片を25℃の定温室に放置し、3日
後に各葉片における生死虫数を数えて殺ダニ率を求め
た。
その結果を、前記のに記載した4段階の評価方法
で、第4表に示す。
〔サツマイモネコブセンチュウに対する効力試験〕 実施例2に準じて調製した第1表に示す目的化合物
(I)の水和剤を、水で20ppmに希釈した。そして、試
験管にその薬液を0.5ml入れ、さらに、30〜40頭のサツ
マイモネコブセンチュウを含む液0.5mlを加えた。
25℃の定温室に放置してから2日後に顕微鏡下で生死
虫数を数えて、死虫率を求めた。
薬剤効果の評価は、死虫率の範囲によって、4段階
(A:100〜90%、B:89〜80%、C:79〜60%、D:59%以
下)で示した。
その結果を第5表に示す。
〔コムギ赤さび病に対する防除効力試験(予防効
果)〕 直径6cmのプラスチック植木鉢に1鉢あたり10本づつ
コムギ(品種;コブシコムギ)を育成し、1.5葉期の幼
植物体に、実施例2に準じて調製した第1表で示した目
的化合物(I)の水和剤を、界面活性剤(0.01%)を含
む水で500ppmに希釈して、1鉢あたり20mlで散布した。
散布後、2日間ガラス温室で栽培し、次いで、コムギ赤
さび病菌(Puccinia dispersa)の胞子懸濁液(7×104
胞子/ml)を植物体に均一に噴霧接種した。
接種後、1週間ガラス温室内で育成し、第一葉に現れ
たコムギ赤さび病病斑の程度を調査した。
薬剤効果の評価は、無処理区の病斑の程度と比較し
て、6段階(0:全体が罹病、1:病斑面積が60%程度、2:
病斑面積が40%程度、3:病斑面積が20%程度、4:病斑面
積が10%以下、5:病斑無し)で示した。
その結果を第6表に示す。
〔イネいもち病に対する防除効力試験(予防効果)〕 直径6cmのプラスチック植木鉢に1鉢あたり10本のイ
ネ(品種;日本晴)を育成し、1.5葉期の幼植物体に、
実施例40に準じて調製した第1表で示した目的化合物
(I)の各水和剤を、界面活性剤(0.01%)を含む水で
500ppmに希釈して、1鉢あたり20mlづつ散布した。
散布後、2日間ガラス温室で栽培し、次いで、罹病葉
から調製したイネいもち病菌(Pyricularia oryzae)の
分生胞子懸濁液(7×104胞子/ml)を植物葉に均一に噴
霧接種した。
接種後、5日間28℃湿室内で育成し、葉に現れたイネ
いもち病病斑の程度を調査した。
その結果を、前記のに記載した6段階の評価方法
で、第7表に示す。
〔発明の効果〕 本発明の新規なアルキルアミノピリミジン誘導体及び
その酸付加塩は、有害生物防除剤として有用な農薬であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 495/04 105 C07D 495/04 105Z 111 111

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式: (式中、R1は水素原子,C1〜C4のアルキル基,又はC3〜C
    6のシクロアルキル基を表し;R2及びR3はC1〜C4のアル
    キル基,又はハロゲン原子を表し;或いは、R2とR3
    は、それらが結合している炭素原子と共にピリミジン環
    に縮合して、硫黄原子1個を有していてもよい飽和又は
    不飽和の5もしくは6員環を表し、当該環上には1〜2
    個のC1〜C4のアルキル基,又はハロゲン原子が置換して
    いてもよい;R4は水素原子,又はC1〜C4のアルキル基を
    表し;R5はC3〜C5のアルケニル基,C3〜C5のアルキニル
    基,置換基を有していてもよいフェニル基,置換基を有
    していてもよいアラルキル基,又はC1〜C4のアルコキシ
    基かC1〜C4のアルキルチオ基か1〜3個のハロゲン原子
    が置換していてもよいC1〜C10のアルキル基を表し;mは
    1〜10の整数を表し;nは0,1又は2を表す。)で示され
    るアルキルアミノピリミジン誘導体又はその酸付加塩。
  2. 【請求項2】次式: (式中、R1、R2及びR3は請求項1記載と同義であり;Xは
    脱離基を表す。) で示される化合物と 次式: (式中、R4、R5、m及びnは請求項1記載と同義であ
    る。) で示される化合物とを反応させることを特徴とする請求
    項1記載の式(I)で示されるアルキルアミノピリミジ
    ン誘導体又はその酸付加塩の製造法。
  3. 【請求項3】次式: (式中、R1,R2,R3,R4及びmは請求項1記載と同義で
    ある。) で示される化合物と 次式: R5−X (V) (式中、R5及びXは,請求項1及び2記載と同義であ
    る。) で示される化合物とを反応させることを特徴とする、請
    求項1記載の式(I)において、 (式中、R1,R2,R3,R4及びmは請求項1記載と同義で
    ある。) で示されるアルキルアミノピリミジン誘導体又はその酸
    付加塩の製造法。
  4. 【請求項4】請求項3記載の式(I−1)で示されるア
    ルキルアミノピリミジン誘導体と過酸化物とを反応させ
    ることを特徴とする、請求項1記載の式(I)におい
    て、 次式: (式中、R1,R2,R3,R4及びmは請求項1記載と同義で
    あり;n′は1又は2を表す。) で示されるアルキルアミノピリミジン誘導体又はその酸
    付加塩の製造法。
  5. 【請求項5】請求項1記載の式(I)で示されるアルキ
    ルアミノピリミジン誘導体又はその酸付加塩を有効成分
    とする有害生物防除剤。
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