JPH07101165A - 転写型ラミネートフィルム - Google Patents

転写型ラミネートフィルム

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JPH07101165A
JPH07101165A JP5276181A JP27618193A JPH07101165A JP H07101165 A JPH07101165 A JP H07101165A JP 5276181 A JP5276181 A JP 5276181A JP 27618193 A JP27618193 A JP 27618193A JP H07101165 A JPH07101165 A JP H07101165A
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JP
Japan
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layer
laminate
paper
thermoplastic resin
transfer type
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Application number
JP5276181A
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English (en)
Inventor
Satoru Shinohara
悟 篠原
Motohiro Mizumachi
元弘 水町
Fui Samu
フイ サム
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 印画紙の画像形成面上に転写によりラミネー
ト層を形成するための転写型ラミネートフィルムにおい
て、印画紙上に転写したラミネート層の表面状態に所望
のマット状態を付与できるようにする。また、ラミネー
ト層の転写時にエアが巻き込まれないようにする。 【構成】 基材と、熱可塑性樹脂からなるラミネート層
14とを有し、該ラミネート層が熱圧着により印画紙の
画像形成面上に転写される転写型ラミネートフィルム1
0aにおいて、基材が、天然紙11と熱可塑性樹脂層1
2との積層体13からなり、この積層体13の熱可塑性
樹脂層12側にラミネート層14が積層される。積層体
13とラミネート層14との間には離型層15を設けて
もよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、印画紙に形成された
画像の上に、表面保護等のための透明フィルムを形成す
るラミネートフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、印画紙に形成された画像、特
に昇華性あるいは熱拡散性染料を使用した昇華型熱転写
方式により形成された画像に対し、その表面保護、変退
色の防止、耐皮脂性の付与等のために、透明フィルムを
ラミネートすることがなされている。
【0003】透明フィルムのラミネート方法としては、
基材と該基材上に形成された熱可塑性樹脂からなるラミ
ネート層とを有するラミネートフィルムであって、その
ラミネートフィルムを部分的に加熱加圧することにより
加熱部分のラミネート層のみを印画紙上に転写すること
ができる転写型ラミネートフィルムを使用する方法が提
案されている(特開昭60−204397号公報、特開
昭59−85793号公報、特開昭59−76298号
公報)。このような転写型ラミネートフィルムを使用す
ることにより、透明フィルムをラミネートした印画紙の
カールを防止でき、また手脂に対する耐皮脂性や、壁
紙、フロアマット、テーブルクロス等の塩化ビニル製品
に含有されているような可塑剤に対する耐可塑剤性も良
好に高めることが可能となる。
【0004】しかし、これらの透明フィルムをラミネー
トした画像は、通常、光沢性の高いグロス調であるた
め、指紋が目立ちやすいという問題がある。また、画面
の光沢性が高い場合には、表面反射光が多いので画面が
見づらくなる場合があり、特に画面が大きいときにはそ
の全面を見ることが困難になるという問題がある。
【0005】そこで、このような問題を解決するため、
印画紙の画像面がマット状になるように透明フィルムを
ラミネートすることがなされている。このようなラミネ
ート方法の一つとして、図6に示したように、転写型ラ
ミネートフィルム1として、基材2の表面にマット加工
を施し、そのマット加工した基材2の上にラミネート層
3を塗布形成したものを使用する方法が知られている。
このような転写型ラミネートフィルム1の使用方法とし
ては、図7に示したように、転写型ラミネートフィルム
1を、画像を形成した印画紙4の画像形成面(画像が昇
華型熱転写方式により形成されたものである場合には、
染料受容層4a)上に重ねてローラ5で加熱圧着し(同
図(a))、その後、基材2を剥離する(同図
(b))。これにより、基材2のマット加工面の凹凸
が、印画紙4に転写したラミネート層3の表面に転写さ
れるので、印画紙4の画像面はマット状となる。
【0006】また、印画紙の画像面をマット状にする他
の方法としては、画像形成前の印画紙の表面に予めマッ
ト加工を施しておき、そのマット加工面に熱転写画像を
形成し、更にその上に透明フィルムをラミネートすると
いう方法も知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、印画紙
の画像面にラミネートした透明フィルムの表面をマット
状にするために、図6に示した転写型ラミネートフィル
ム1を使用する場合には、その転写型ラミネートフィル
ム1の製造に際して予め基材2にマット加工を施さなく
てはならないため、製造コストが高くなるという問題が
ある。
【0008】また、ラミネート層3は、マット加工した
基材2の上に塗布形成したものであるため、その表面は
基材2のマット加工面の凹凸に追従した凹凸を有するも
のとなる。そのため、ラミネート層3と印画紙4とをラ
ミネートした際にエアを巻き込み、両者の接着強度が低
下し、画像品位も低下するという問題が生じている。
【0009】一方、印画紙の画像面にラミネートした透
明フィルムの表面をマット状にするために、印画紙に予
めマット加工を施しておく方法では、熱転写画像形成時
に印画紙とインクリボンとの密着性が損なわれるので、
印画むらが生じるという問題がある。
【0010】この発明は以上のような従来技術の課題を
解決しようとするものであり、透明フィルムを転写した
印画紙の表面を、画像品位を低下させることなく、低コ
ストにマット状にすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明者は、転写型ラ
ミネートフィルムの基材として、天然紙と熱可塑性樹脂
層との積層体を使用し、この熱可塑性樹脂層の上に、更
にラミネート層として熱可塑性樹脂層を形成すると上記
の目的が達成できることを見出し、この発明を完成させ
るに至った。
【0012】即ち、この発明は、基材と、熱可塑性樹脂
からなるラミネート層とを有し、該ラミネート層が熱圧
着により印画紙の画像形成面上に転写される転写型ラミ
ネートフィルムにおいて、基材が、天然紙と熱可塑性樹
脂層との積層体からなり、この積層体の熱可塑性樹脂層
側にラミネート層が積層されていることを特徴とする転
写型ラミネートフィルムを提供する。
【0013】以下、この発明を図面に基づいて詳細に説
明する。なお、各図中、同一符号は同一又は同等の構成
要素を表している。
【0014】図1は、この発明の転写型ラミネートフィ
ルムの基本的態様の断面図である。同図のように、この
転写型ラミネートフィルム10aは、基材として、天然
紙11と熱可塑性樹脂層12との積層体13を使用して
いる。そして、この積層体13の熱可塑性樹脂層12上
に、熱圧着により印画紙の画像形成面上に転写されて印
画紙の画像面上に透明フィルムを形成することとなるラ
ミネート層14が形成されている。
【0015】この転写型ラミネートフィルム10aにお
いて基材となっている積層体13は、天然紙11に熱可
塑性樹脂12をコーティングするか、あるいは押し出し
を行うことなどにより得ることができる。より具体的に
は、例えば図4に示したように、エクストルーダ41を
使用して天然紙11上に熱可塑性樹脂12を溶融押し出
し、次いで鏡面を有する冷却ロール42で、天然紙11
と熱可塑性樹脂12とを冷却しつつ加圧する。このよう
に熱可塑性樹脂12の押し出しを行うと、天然紙11上
に積層された熱可塑性樹脂12の表面は、冷却ロール4
2の鏡面がキャストされて鏡面となる。したがって、後
述するように、この熱可塑性樹脂12上に形成したラミ
ネート層の表面も鏡面となり、印画紙に転写型ラミネー
トフィルム10aからラミネート層を転写させる際のエ
アの巻き込みを防止できることとなる。
【0016】なお、図1の積層体13は天然紙11の片
面に熱可塑性樹脂層12を形成したものであるが、この
発明において積層体としては、天然紙の両面に熱可塑性
樹脂層を形成したものも使用することができる。
【0017】ここで天然紙11としては、天然パルプを
ベースとした紙類、例えば、中質紙、上質紙、コート
紙、グラシン紙等を使用することができる。
【0018】また、熱可塑性樹脂層12を形成する樹脂
としては、特にその種類に限定はないが、一般に軟化点
が低いものが好ましい。例えば、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹
脂、塩化ビニル、酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニリ
デン、ポリビニルブチラール、ポリビニルブチラール、
ポリビニルアルコール等のビニル系共重合体、アクリル
系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、セルロ
ース、セルロースアセテート、セルロースアセテートブ
チレート、セルロースアセテートプロピオネート、エチ
ルセルロース等のセルロース系樹脂、ポリスチレン、ア
クルロニトリル−スチレン共重合体等のスチレン系樹脂
を使用することができる。
【0019】この転写型ラミネートフィルム10aにお
いて、ラミネート層14は印画紙の表面保護を保護し、
耐皮脂性や耐可塑剤性等を向上させる機能を担う層であ
る。また、ラミネート層14は、熱圧着により印画紙の
画像形成面上に転写される層である。このため、ラミネ
ート層14を形成する樹脂としては、印画紙の表面を良
好に保護できると共に、熱圧着時に容易に積層体13の
熱可塑性樹脂層12から剥離して印画紙の画像形成面に
転着するように、熱可塑性樹脂12と非相溶性又は低相
溶性であって且つ印画紙の画像形成面と接着性の高い樹
脂から適宜選択することが好ましい。例えば、熱可塑性
樹脂層12をポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオ
レフィン系樹脂かを形成する場合、ラミネート層14は
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等から形成することが
好ましい。
【0020】ラミネート層14の厚さは、それを印画紙
に転写させるときにエアの巻き込みを防止し、また印画
紙に対する接着力を高めるため、通常は15〜50μm
とすることが好ましい。
【0021】また、ラミネート層14は、それを印画紙
に転写させるときにエアの巻き込みが生じないように、
その表面を平滑とすることが好ましい。表面が平滑とな
るようにラミネート層14を形成する方法としては、通
常は、積層体13の熱可塑性樹脂層12の上にラミネー
ト層形成用の樹脂を常法によりコーティングすればよ
く、コーティング後更にその表面を平滑にするために光
沢化処理を行う必要はない。即ち、前述の図4に示した
ように積層体13を形成すると、その積層体13の熱可
塑性樹脂層12の表面は鏡面となっているので、この熱
可塑性樹脂層12上にコーティングにより形成したラミ
ネート層14の表面も鏡面となる。なお、コーティング
によりラミネート層14を形成した後、必要に応じて光
沢化処理を行ってもよい。光沢化処理としては、例え
ば、ラミネート層14上に剥離処理を施した光沢性プラ
スチックフィルムを、鏡面を有する加熱ロールを使用し
て加熱加圧し、その後その光沢性プラスチックフィルム
を剥離すればよい。
【0022】図2は、この発明の転写型ラミネートフィ
ルムの他の態様の断面図である。この転写型ラミネート
フィルム10bは、図1に示した転写型ラミネートフィ
ルム10aと同様に、基材として、天然紙11と熱可塑
性樹脂層12からなる積層体13を有し、この熱可塑性
樹脂層12上にラミネート層14を有するが、更に熱可
塑性樹脂層12とラミネート層14との間に離型層15
を有している。
【0023】この離型層15は、ラミネート層14を印
画紙の画像形成面に転写する際に、ラミネート層14が
転写型ラミネートフィルム10bから容易に剥離して印
画紙へ転着するようにするための層である。したがっ
て、この離型層15を有する態様においては、ラミネー
ト層14を形成する樹脂として、前述の図1に示した転
写型ラミネートフィルム10aのように、熱可塑性樹脂
層12に対して非相溶性又は低相溶性の樹脂だけではな
く、高相溶性の樹脂も好ましく使用することができる。
【0024】また、離型層15を設けるに際しては、ラ
ミネート層14、離型層15及び熱可塑性樹脂層12の
それぞれの層相互の接着力の大小を変えることにより、
ラミネート層14の印画紙への転写時に、離型層15と
ラミネート層14とが剥離するようにしてもよく、離型
層15と熱可塑性樹脂層12とが剥離するようにしても
よい。このため、離型層15の構成材料は、ラミネート
層14を印画紙へ転写するときに剥離を生じさせる位置
や、ラミネート層12や熱可塑性樹脂層12の構成樹脂
として選択する樹脂の種類に応じて適宜定める。
【0025】例えば、ラミネート層14と離型層15と
の界面で剥離が生じるようにする場合には、ラミネート
層14として酢酸酪酸セルロースを使用し、離型層15
として付加反応型シリコーンや縮合反応型シリコーンを
使用し、熱可塑性樹脂層12として塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体を使用することができる。
【0026】また、離型層15と熱可塑性樹脂層12と
の界面で剥離が生じるようにする場合には、転写後に印
画紙の最外面は離型層15で構成されることとなる。そ
のため、この場合には離型層15として表面保護機能を
有するものを使用することが好ましい。例えば、ラミネ
ート層14として酢酸酪酸セルロースを使用し、離型層
15としてポリメチルメタクリレートを使用し、熱可塑
性樹脂層12としてポリエチレンを使用すると、離型層
15は熱可塑性樹脂層12と相溶性が低く、ラミネート
層14と相溶性が高くなるので、転写時に離型層15と
熱可塑性樹脂層12との界面で剥離が生じ、転写後に離
型層15は印画紙の最外面を構成する。そして、良好な
表面保護機能を発揮する。
【0027】なお、離型層15の形成方法は特に制限は
なく、熱可塑性樹脂層12上に離型層形成用樹脂を常法
によりコーティングするか、あるいは押し出しすること
により形成することができる。
【0028】図3は、この発明の転写型ラミネートフィ
ルムのさらに異なる態様の断面図である。この転写型ラ
ミネートフィルム10cは、図2に示した転写型ラミネ
ートフィルム10bと同様に、基材として天然紙11と
熱可塑性樹脂層12からなる積層体13、離型層15、
及びラミネート層14を有するが、更に離型層15とラ
ミネート層14との間にスタンプ層16を有している。
このスタンプ層16は、転写後に印画紙の最外面を構成
し、印画紙に水性スタンプ性及び筆記性を付与する層で
ある。
【0029】このようなスタンプ層16は、例えば、ポ
リビニルピロリドン系高分子等からなる吸水性樹脂と粘
土系層間化合物等のイオン交換体とからなる水性インク
定着層用組成物(特願平5−125445号明細書)を
使用して形成することができる。また、この転写型ラミ
ネートフィルム10cにおいては、転写時の剥離はスタ
ンプ層と離型層15との界面で生じるようにするため、
離型層15は、熱可塑性樹脂層12よりもスタンプ層1
6と接着力が小さくなる樹脂を適宜選択して形成する。
例えば、付加反応型シリコーンや縮合反応型シリコーン
を含有する樹脂を使用することができる。
【0030】この他、この発明の転写型ラミネートフィ
ルムは、基材として、天然紙11と熱可塑性樹脂層12
との積層体13を有し、その熱可塑性樹脂層12上にラ
ミネート層を有する限り、他の層を有していてもよい。
【0031】
【作用】この発明の転写型ラミネートフィルムは、基材
として、天然紙11と熱可塑性樹脂層12との積層体1
3を有し、その熱可塑性樹脂層12上にラミネート層1
4を有する。
【0032】このため、例えば、この発明の基本的態様
の転写型ラミネートフィルム10aを、図5に示したよ
うに、そのラミネート層14が印画紙4の画像形成面
(染料受容層4a)と重なり合うように、転写型ラミネ
ートフィルム10aと印画紙4とをローラ5で熱圧着し
(同図(a))、その後、転写型ラミネートフィルム1
0aを剥離し、ラミネート層14を印画紙4の画像形成
面上に転写させると(同図(b))、転写型ラミネート
フィルム10aの基材を構成している天然紙11の表面
状態の凹凸が、天然紙11の種類、その上に積層されて
いる熱可塑性樹脂12の種類や厚さ等に応じて、印画紙
4に転写したラミネート層14の表面に反映される。し
たがって、印画紙に転写した後のラミネート層14に付
与すべき表面の凹凸状態に応じて好適な表面状態を有す
る天然紙11を適宜選択し、熱可塑性樹脂12の種類や
厚さを適宜設定することにより、印画紙に転写した後の
ラミネート層14に所望のマット状態あるいは光沢性等
の表面状態を実現することが可能となる。
【0033】また、この発明の転写型ラミネートフィル
ム10aのラミネート層14は天然紙11の上に積層さ
れた熱可塑性樹脂層12の上に形成されているので、そ
の表面は特に光沢化処理を施さなくても平滑なものとな
る。したがって、ラミネート層14を印画紙4に加熱圧
着して転写させる際のエアの巻き込みを防止することが
でき、印画紙に形成されていた画像品位を良好に維持す
ることが可能となる。
【0034】
【実施例】以下、この発明を実施例に基づいて具体的に
説明する。
【0035】実施例1 坪量81.4g/mの上質紙上に、ポリエチレン層を
厚さ10μm押し出しコーティングし、上質紙とポリエ
チレン層との積層体を形成した。次に、この積層体のポ
リエチレン層上に次のラミネート層形成用組成物(a)
を厚さ30μm(乾燥厚)コーティングし、転写型ラミ
ネートフィルムを作製した。
【0036】 [ラミネート層形成用組成物(a)] 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 24重量% (デンカビニール#1000D、電気化学工業(株)製) 可塑剤(ダイヤサイザ−DBP、三菱化成ビニル(株)製) 6重量% メチルエチルケトン 35重量% トルエン 35重量% 実施例2、3 積層体のポリエチレン層の厚さを25又は50μmにす
る以外は実施例1と同様にして、転写型ラミネートフィ
ルムを作製した。
【0037】実施例4 坪量127.9g/mの上質紙にポリエチレン層を厚
さ15μm押し出しコーティングし、上質紙とポリエチ
レン層との積層体を形成した。次に、この積層体のポリ
エチレン層上に実施例1と同様のラミネート層形成用組
成物(a)を厚さ20μm(乾燥厚)コーティングし、
転写型ラミネートフィルムを作製した。
【0038】実施例5 坪量127.9g/mの上質紙に代えて、坪量12
7.9g/mのコート紙を使用する以外は実施例4と
同様にして転写型ラミネートフィルムを作成した。
【0039】実施例6 坪量127.9g/mの上質紙に代えて、坪量12
7.9g/mのキャストコート紙を使用する以外は実
施例4と同様にして転写型ラミネートフィルムを作製し
た。
【0040】実施例7 坪量81.4g/mの上質紙上に、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体層(デンカビニール#1000D、電気
化学工業(株)製)を厚さ10μm押し出しコーティン
グし、上質紙と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体層との
積層体を形成した。次に、この積層体の塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体層上に、ヒドロキシプロピルセルロー
ス(HPC−L、日本曹達(株)製)10%エタノール
溶液を厚さ5μm(乾燥厚)コーティングし、その上に
次のラミネート層形成用組成物(b)を厚さ30μm
(乾燥厚)コーティングし、転写型ラミネートフィルム
を作製した。
【0041】 [ラミネート層形成用組成物(b)] セルロースアセテートブチレート 24重量% (CAB551−0.2、イーストマンケミカル(株)製) 可塑剤(ダイヤサイザ−D160、三菱化成ビニル(株)製) 6重量% メチルエチルケトン 35重量% トルエン 27重量% エタノール 8重量% 実施例8 実施例2と同様に、坪量81.4g/mの上質紙上
に、ポリエチレン層を厚さ25μm押し出しコーティン
グし、上質紙とポリエチレン層との積層体を形成した。
次に、この積層体のポリエチレン層上にポリメチルメタ
クリレート(パラロイドA−11、ロームアンドハース
社製)20%メチルエチルケトン溶液を厚さ2μm(乾
燥厚)コーティングし、その上に実施例7と同様のラミ
ネート層形成用組成物(b)を厚さ40μm(乾燥厚)
コーティングし、転写型ラミネートフィルムを作製し
た。
【0042】実施例9 実施例2と同様に転写型ラミネートフィルムを作製し、
さらにそのラミネート層上にPETフィルムを重ね合わ
せ、ラミネータ(IC−320、インターコスモス
(株)製)を使用して最低速で熱ラミネートし、次いで
PETフィルムを剥離し、転写型ラミネートフィルムの
ラミネート層表面を光沢化処理した。
【0043】実施例10 実施例2と同様に、坪量81.4g/mの上質紙上
に、ポリエチレン層を厚さ25μm押し出しコーティン
グし、上質紙とポリエチレン層との積層体を形成した。
次に、この積層体のポリエチレン層上に付加反応型シリ
コーン(SD7335、東レダウコーニングシリコーン
社(製))を厚さ0.2μm(乾燥厚)コーティング
し、その上に次のスタンプ層形成用組成物(c)を厚さ
5μm(乾燥厚)コーティングし、さらにその上に前述
のラミネート層形成組成物(b)を厚さ25μm(乾燥
厚)コーティングし、転写型ラミネートフィルムを作製
した。
【0044】 [スタンプ層形成用組成物(c)] ポリビニルブチラール 4重量% (エスレックBL−S、積水化学工業(株)製) ポリビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体 12重量% (ルビスコールVA64、BASF社製) 合成ヘクトライト(RDS、日本シリカ(株)製) 8重量% トルエン 38重量% イソプロピルアルコール 38重量% 比較例1 坪量81.4g/mの上質紙上に実施例1と同様のラ
ミネート層形成用組成物(a)を直接厚さ25μm(乾
燥厚)塗布し、転写型ラミネートフィルムを作製した。
【0045】比較例2 富士写真フィルム(株)製マット印画紙に実施例1と同
様のラミネート層形成用組成物(a)を厚さ25μm
(乾燥厚)塗布し、転写型ラミネートフィルムを作製し
た。
【0046】評価 実施例1〜10及び比較例1〜2の転写型ラミネートフ
ィルムを、それぞれ次のように画像形成した印画紙A又
は印画紙Bの画像形成面上に、ラミネータ(IC−32
0、インターコスモス(株)製)を使用して最低速で温
度約140℃で熱ラミネートし、次いで、印画紙と転写
型ラミネートフィルムを剥離した。そして、印画紙の表
面状態(マット状態)を観察した。
【0047】この結果を表1に示す。なお、表中、印画
紙のマット状態は、光沢性をA<B<C<D<E の5
段階に評価した。
【0048】印画紙A 印画紙(UPC3010、ソニー(株)製)に、カラー
プリンター(UP−3000、ソニー(株)製)を使用
して黒ベタ印画したもの。
【0049】印画紙B 合成紙(YUPO、王子製紙(株)製)60μm/コー
ト紙60μm/合成紙(YUPO、王子製紙(株)製)
60μmの張り合わせ基材上に次の染料受容層用組成物
(d)を乾燥厚5μm塗布したものを印画紙とし、プリ
ンター(CVP−G7、ソニー(株)製)でインクリボ
ン(VPM−30STA、ソニー(株)製)を用いて印
画したもの。
【0050】 [染料受容層用組成物(d)] セルロースアセテートブチレート 7.7重量% (CAB500−5、イーストマンケミカル(株)製) セルロースアセテートブチレート 7.7重量% (CAB551−0.01、イーストマンケミカル(株)製) シリコンオイル 0.8重量% (SF8427、東レダウコーニングシリコーン(株)製) ポリイソシアネート 3.8重量% (タケネートD11ON、武田薬品工業(株)製) メチルエチルケトン 40重量% トルエン 40重量%
【0051】
【表1】 表1から、この発明の実施例の転写型ラミネートフィル
ムにより、印画紙に転写したラミネート層に所望のマッ
ト状態を実現できることがわかる。特に、実施例1〜3
の結果から、転写型ラミネートフィルムの基材とする積
層体の熱可塑性樹脂層の厚さを変えることにより、印画
紙に転写したラミネート層の光沢性を変えられることが
わかる。
【0052】また、実施例9と実施例2とを比較するこ
とにより、熱可塑性樹脂層の表面に光沢化処理しても得
られる印画紙上のラミネート層の光沢性は変わらないこ
とがわかる。ただし、熱可塑性樹脂層の表面に光沢化処
理を施すとその上のラミネート層の表面も平滑になるの
で、印画紙にラミネート層を転写するときのエアの巻き
込みを一層低減させることが可能となる。
【0053】一方、比較例1の転写型ラミネートフィル
ムを使用して印画紙にラミネート層を転写しようとした
場合には、ラミネート層が上質紙と剥離せず、転写型ラ
ミネートフィルムとして使用不能であった。
【0054】また、比較例2の転写型ラミネートフィル
ムを使用して印画紙にラミネート層を転写した場合に
は、印画紙に転写したラミネート層のマット状態はマッ
ト印画紙の凹凸を反映したマット状になったが、転写時
にエアの巻き込みが多く、印画紙に形成されていた画像
の品位を低下させた。
【0055】
【発明の効果】この発明の転写型ラミネートフィルムに
よれば、画像を形成した印画紙上にラミネート層を転写
するにあたり、エアを巻き込んで画像品位を低下させる
ことがない。また、印画紙上に転写したラミネート層の
表面状態を所望のマット状にすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の転写型ラミネートフィルムの断面図
である。
【図2】この発明の転写型ラミネートフィルムの他の態
様の断面図である。
【図3】この発明の転写型ラミネートフィルムの他の態
様の断面図である。
【図4】この発明の転写型ラミネートフィルムを構成す
る積層体の製造方法の説明図である。
【図5】この発明の転写型ラミネートフィルムを使用し
て印画紙にラミネート層を転写する方法の説明図であ
る。
【図6】従来の転写型ラミネートフィルムの断面図であ
る。
【図7】従来の転写型ラミネートフィルムを使用して印
画紙にラミネート層を転写する方法の説明図である。
【符号の説明】
1 従来の転写型ラミネートフィルム 2 従来の転写型ラミネートフィルムの基材 3 従来の転写型ラミネートフィルムのラミネート層 4 印画紙 10a、10b、10c この発明の転写型ラミネート
フィルム 11 天然紙 12 熱可塑性樹脂層 13 積層体 14 ラミネート層 15 離型層 16 スタンプ層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材と、熱可塑性樹脂からなるラミネー
    ト層とを有し、該ラミネート層が熱圧着により印画紙の
    画像形成面上に転写される転写型ラミネートフィルムに
    おいて、基材が、天然紙と熱可塑性樹脂層との積層体か
    らなり、この積層体の熱可塑性樹脂層側にラミネート層
    が積層されていることを特徴とする転写型ラミネートフ
    ィルム。
  2. 【請求項2】 ラミネート層を構成する熱可塑性樹脂
    が、基材を構成する熱可塑性樹脂と非相溶性又は低相溶
    性であり、且つ印画紙の画像形成面と接着性を有する請
    求項1記載の転写型ラミネートフィルム。
  3. 【請求項3】 基材をなす積層体とラミネート層との間
    に離型層を有し、印画紙との熱圧着後、ラミネート層が
    離型層から剥離して印画紙に転写される請求項1記載の
    転写型ラミネートフィルム。
  4. 【請求項4】 基材をなす積層体とラミネート層との間
    に離型層を有し、印画紙との熱圧着後、離型層が積層体
    から剥離してラミネート層と共に印画紙に転写される請
    求項1記載の転写型ラミネートフィルム。
JP5276181A 1993-10-06 1993-10-06 転写型ラミネートフィルム Pending JPH07101165A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011194834A (ja) * 2010-03-23 2011-10-06 Dainippon Printing Co Ltd 保護層転写シート、及び保護層転写シートを用いて形成される印画物、並びに保護層転写シートの製造方法

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