JPH07100955A - 空気入りラジアルタイヤの製造方法 - Google Patents
空気入りラジアルタイヤの製造方法Info
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- JPH07100955A JPH07100955A JP5238232A JP23823293A JPH07100955A JP H07100955 A JPH07100955 A JP H07100955A JP 5238232 A JP5238232 A JP 5238232A JP 23823293 A JP23823293 A JP 23823293A JP H07100955 A JPH07100955 A JP H07100955A
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29D—PRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
- B29D30/00—Producing pneumatic or solid tyres or parts thereof
- B29D30/06—Pneumatic tyres or parts thereof (e.g. produced by casting, moulding, compression moulding, injection moulding, centrifugal casting)
- B29D30/08—Building tyres
- B29D30/20—Building tyres by the flat-tyre method, i.e. building on cylindrical drums
- B29D30/24—Drums
- B29D30/242—Drums for manufacturing substantially cylindrical tyre components without cores or beads, e.g. treads or belts
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29D—PRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
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- B29D30/70—Annular breakers
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- Manufacturing & Machinery (AREA)
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- Tires In General (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 特別の補強層を設けることなしに、タイヤへ
の内圧の充填に際する、環状グルーブの深さの減少を有
効に防止し、併せて、トレッドの完全な摩耗後において
も、十分なウェット排水性能を確保する。 【構成】 トレッド踏面部のほぼ中央部分に環状グルー
ブを有する空気入りラジアルタイヤを製造するに際し、
ほぼ円筒状をなす平坦な成型ドラム1の外周にベルト4
を貼付した後、その成型ドラム1を局部的に拡径もしく
は縮径変形させ、次いで、そのベルト4の外周側にトレ
ッド6を配設して、ベルト5およびトレッド6のそれぞ
れを、それらの幅方向のほぼ中央部分で括れさせたベル
トトレッドバンド8を構成し、しかる後、そのベルトト
レッドバンド8をグリーンケースの外側に嵌め合わせて
成型して、幅方向のほぼ中央部分に凹陥溝を有するグリ
ーンタイヤを製造する。
の内圧の充填に際する、環状グルーブの深さの減少を有
効に防止し、併せて、トレッドの完全な摩耗後において
も、十分なウェット排水性能を確保する。 【構成】 トレッド踏面部のほぼ中央部分に環状グルー
ブを有する空気入りラジアルタイヤを製造するに際し、
ほぼ円筒状をなす平坦な成型ドラム1の外周にベルト4
を貼付した後、その成型ドラム1を局部的に拡径もしく
は縮径変形させ、次いで、そのベルト4の外周側にトレ
ッド6を配設して、ベルト5およびトレッド6のそれぞ
れを、それらの幅方向のほぼ中央部分で括れさせたベル
トトレッドバンド8を構成し、しかる後、そのベルトト
レッドバンド8をグリーンケースの外側に嵌め合わせて
成型して、幅方向のほぼ中央部分に凹陥溝を有するグリ
ーンタイヤを製造する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、トレッド踏面部のほ
ぼ中央部分に、広幅でかつ深さの深い環状グルーブを有
する空気入りラジアルタイヤの製造方法、とくには、完
成タイヤのトレッドの完全摩耗状態においてもなお、す
ぐれた排水性能をもたらし得るタイヤの製造方法に関す
るものである。
ぼ中央部分に、広幅でかつ深さの深い環状グルーブを有
する空気入りラジアルタイヤの製造方法、とくには、完
成タイヤのトレッドの完全摩耗状態においてもなお、す
ぐれた排水性能をもたらし得るタイヤの製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のタイヤとしては、たとえ
ば、出願人等が先に提案した、特開平4−243601
号公報、特開平4−243602号公報、特開平4−2
43603号公報等に開示されたものがあり、これらに
記載されたタイヤによれば、トレッドが完全摩耗状態に
至ってもなおすぐれた排水機能を発揮させることができ
る。
ば、出願人等が先に提案した、特開平4−243601
号公報、特開平4−243602号公報、特開平4−2
43603号公報等に開示されたものがあり、これらに
記載されたタイヤによれば、トレッドが完全摩耗状態に
至ってもなおすぐれた排水機能を発揮させることができ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来技術にあっては、トレッド中央部分の大きな環状グ
ルーブの形成のために、カーカスおよびベルトのそれぞ
れに、それらの幅方向のほぼ中央部分に位置する括れ部
を設けることが必要になる。
従来技術にあっては、トレッド中央部分の大きな環状グ
ルーブの形成のために、カーカスおよびベルトのそれぞ
れに、それらの幅方向のほぼ中央部分に位置する括れ部
を設けることが必要になる。
【0004】そこで、このような括れ部を、一般的なグ
リーンタイヤに対する加硫成形に当たって形成すること
が提案されており、これは、従来の一般的なラジアルタ
イヤと同様に成型して、カーカスおよびベルトのそれぞ
れをともに、タイヤの幅方向断面内で、半径方向外方へ
幾分突状となる傾向をもたせて配設したグリーンタイヤ
に加硫成形を施すに際して、加硫金型による大きな環状
グループの形成と同時に、カーカスおよびベルトのそれ
ぞれに所要の括れ部を形成するものである。これによれ
ば、カーカス、ベルト等に括れ部が生じることにより、
環状グルーブの深さを所要に応じて深めることができ、
従って、トレッドが完全に摩耗してもなお、括れ部の存
在の故に、所要のウェット排水性能をもたらすに十分な
溝容積を確保することができるとする。
リーンタイヤに対する加硫成形に当たって形成すること
が提案されており、これは、従来の一般的なラジアルタ
イヤと同様に成型して、カーカスおよびベルトのそれぞ
れをともに、タイヤの幅方向断面内で、半径方向外方へ
幾分突状となる傾向をもたせて配設したグリーンタイヤ
に加硫成形を施すに際して、加硫金型による大きな環状
グループの形成と同時に、カーカスおよびベルトのそれ
ぞれに所要の括れ部を形成するものである。これによれ
ば、カーカス、ベルト等に括れ部が生じることにより、
環状グルーブの深さを所要に応じて深めることができ、
従って、トレッドが完全に摩耗してもなお、括れ部の存
在の故に、所要のウェット排水性能をもたらすに十分な
溝容積を確保することができるとする。
【0005】しかしながら、加硫成形に当たって、ベル
ト、カーカスなどに上述したような形づけを施す場合に
は、十分な活れ量を確保することが甚だ困難である他、
そのことによって、加硫成形後の製品タイヤの各部の拡
張率、ベルト各部の張力などに大きな影響が表れるとい
う不都合があった。すなわち、上述したようにして加硫
成形されたタイヤにあっては、ベルトの括れ部分では、
加硫成形時の拡径量が少なく、一方、その括れ部分を隔
てて位置するそれぞれの側部部分では加硫成形時の拡径
量が多くなるため、完成タイヤへの内圧の充填に際して
は、ベルトの括れ部分が、他の部分に比して相対的に大
きく拡径することになり、環状グルーブの溝底の迫出
し、いいかえれば、その環状グルーブの深さの減少が不
可避となって、トレッドの完全摩耗状態での十分な溝容
積の確保が困難であった。
ト、カーカスなどに上述したような形づけを施す場合に
は、十分な活れ量を確保することが甚だ困難である他、
そのことによって、加硫成形後の製品タイヤの各部の拡
張率、ベルト各部の張力などに大きな影響が表れるとい
う不都合があった。すなわち、上述したようにして加硫
成形されたタイヤにあっては、ベルトの括れ部分では、
加硫成形時の拡径量が少なく、一方、その括れ部分を隔
てて位置するそれぞれの側部部分では加硫成形時の拡径
量が多くなるため、完成タイヤへの内圧の充填に際して
は、ベルトの括れ部分が、他の部分に比して相対的に大
きく拡径することになり、環状グルーブの溝底の迫出
し、いいかえれば、その環状グルーブの深さの減少が不
可避となって、トレッドの完全摩耗状態での十分な溝容
積の確保が困難であった。
【0006】これに対し、ベルトに形成される括れ部の
外周を、実質的にトレッド周方向に延びるコードからな
る補強層で押え込むことによって、タイヤへの内圧の充
填に際する、環状グルーブの深さの減少を抑制すること
も考えられるが、このことによれば、その補強層の厚み
その他に相当する深さだけ、環状グルーブの初期深さを
浅くすることを余儀なくされることから、これもまた、
トレッドの完全摩耗下での十分な溝容積の確保が困難で
あった。
外周を、実質的にトレッド周方向に延びるコードからな
る補強層で押え込むことによって、タイヤへの内圧の充
填に際する、環状グルーブの深さの減少を抑制すること
も考えられるが、このことによれば、その補強層の厚み
その他に相当する深さだけ、環状グルーブの初期深さを
浅くすることを余儀なくされることから、これもまた、
トレッドの完全摩耗下での十分な溝容積の確保が困難で
あった。
【0007】この発明は、従来技術の有するかかる問題
点を解決することを課題として検討した結果なされたも
のであり、この発明の目的は、特別の補強層を設けるこ
となしに、タイヤへの内圧の充填に際する、環状グルー
ブの深さの減少を有効に防止して、トレッドが完全に摩
耗した後においても十分な溝容積、ひいては、排水性能
を確保することができる空気入りラジアルタイヤの製造
方法を提供するにある。
点を解決することを課題として検討した結果なされたも
のであり、この発明の目的は、特別の補強層を設けるこ
となしに、タイヤへの内圧の充填に際する、環状グルー
ブの深さの減少を有効に防止して、トレッドが完全に摩
耗した後においても十分な溝容積、ひいては、排水性能
を確保することができる空気入りラジアルタイヤの製造
方法を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の、空気入りラ
ジアルタイヤの製造方法は、トレッド踏面部のほぼ中央
部分、すなわち、中央部分もしくはその近傍部分に、幅
も深さもともに大きい環状グルーブを有する空気入りラ
ジアルタイヤを製造するに際し、ほぼ円筒状をなす平坦
なベルト・トレッド成型ドラムの外周にベルトを貼付し
た後、所要に応じて配設されることのあるベルト補強層
の配設の前もしくは後において、そのベルト・トレッド
成型ドラムの軸線方向の特定部分を局部的に拡径もしく
は縮径変形させ、次いで、そのベルトの外周側にトレッ
ドを配設して、ベルトおよびトレッドのそれぞれを、そ
れらの幅方向の中央部分で括れさせたベルトトレッドバ
ンドを成型し、しかる後、ベルト・トレッド成型ドラム
から取り外したそのベルトトレッドバンドを、他の成型
ドラム上で成型したグリーンケースの外側に嵌め合わせ
るとともに成型し、これによって幅方向のほぼ中央部分
に凹陥溝を有するグリーンタイヤを製造するものであ
る。
ジアルタイヤの製造方法は、トレッド踏面部のほぼ中央
部分、すなわち、中央部分もしくはその近傍部分に、幅
も深さもともに大きい環状グルーブを有する空気入りラ
ジアルタイヤを製造するに際し、ほぼ円筒状をなす平坦
なベルト・トレッド成型ドラムの外周にベルトを貼付し
た後、所要に応じて配設されることのあるベルト補強層
の配設の前もしくは後において、そのベルト・トレッド
成型ドラムの軸線方向の特定部分を局部的に拡径もしく
は縮径変形させ、次いで、そのベルトの外周側にトレッ
ドを配設して、ベルトおよびトレッドのそれぞれを、そ
れらの幅方向の中央部分で括れさせたベルトトレッドバ
ンドを成型し、しかる後、ベルト・トレッド成型ドラム
から取り外したそのベルトトレッドバンドを、他の成型
ドラム上で成型したグリーンケースの外側に嵌め合わせ
るとともに成型し、これによって幅方向のほぼ中央部分
に凹陥溝を有するグリーンタイヤを製造するものであ
る。
【0009】
【作用】この製造方法では、ベルトトレッドバンドの成
型時点において既に、ベルト、トレッド等が、タイヤに
所要の環状グルーブと対応して位置する括れ部を有して
おり、それらの括れ部は、ベルトトレッドバンドをグリ
ーンケースに組合わせてグリーンタイヤとしてなお、ラ
ジアルカーカスその他の変形下で、凹陥溝としてそのま
ま存在することから、そのグリーンタイヤを加硫成形し
て完成タイヤとするに当たっては、グリーンタイヤの凹
陥溝部分、ひいては、その部分と対応して位置するベル
ト部分は、トレッド幅方向の他の部分と実質的に均等に
拡径されて加硫金型の内表面に押圧されることになり、
従って、完成タイヤにおいては、ベルト層コードの延在
方向は、トレッド幅方向の全体にわたってほぼ均一とな
る。
型時点において既に、ベルト、トレッド等が、タイヤに
所要の環状グルーブと対応して位置する括れ部を有して
おり、それらの括れ部は、ベルトトレッドバンドをグリ
ーンケースに組合わせてグリーンタイヤとしてなお、ラ
ジアルカーカスその他の変形下で、凹陥溝としてそのま
ま存在することから、そのグリーンタイヤを加硫成形し
て完成タイヤとするに当たっては、グリーンタイヤの凹
陥溝部分、ひいては、その部分と対応して位置するベル
ト部分は、トレッド幅方向の他の部分と実質的に均等に
拡径されて加硫金型の内表面に押圧されることになり、
従って、完成タイヤにおいては、ベルト層コードの延在
方向は、トレッド幅方向の全体にわたってほぼ均一とな
る。
【0010】これがため、この完成タイヤに所要の内圧
を充填しても、トレッド幅方向の特定部分だけが他の部
分に比して、半径方向外方へとくに大きく膨出すること
がなく、環状グルーブの溝底の迫出しが効果的に防止さ
れることになる。
を充填しても、トレッド幅方向の特定部分だけが他の部
分に比して、半径方向外方へとくに大きく膨出すること
がなく、環状グルーブの溝底の迫出しが効果的に防止さ
れることになる。
【0011】このようにここでは、ベルトの外周側に特
別の押え込み補強層を配設することなしに、ベルト、ト
レッド、ラジアルカーカス等の予めの凹陥変形下で、完
成タイヤに、所期した通りの深さを有する環状グルーブ
の形成を可能ならしめ、しかも、タイヤへの内圧の充填
に際する環状グルーブの迫出しを阻止することができる
ので、トレッドが完全に摩耗してもなお、所要に応じた
溝容積を確実に確保して必要なウェット排水性能を十分
に発揮することができる。
別の押え込み補強層を配設することなしに、ベルト、ト
レッド、ラジアルカーカス等の予めの凹陥変形下で、完
成タイヤに、所期した通りの深さを有する環状グルーブ
の形成を可能ならしめ、しかも、タイヤへの内圧の充填
に際する環状グルーブの迫出しを阻止することができる
ので、トレッドが完全に摩耗してもなお、所要に応じた
溝容積を確実に確保して必要なウェット排水性能を十分
に発揮することができる。
【0012】ところで、この発明によれば、前述したよ
うに、ベルト外周側への押え込み補強層の配設の必要な
しに、タイヤへの内圧の充填に際する環状グループの迫
出しを有効に阻止し得ることになるも、タイヤの高速耐
久性の向上を目的として、ベルトの外周側に補強層を配
設することは可能であり、その補強層の配設態様として
は、ベルトの全幅を覆う態様、ベルトの側端部分もしく
は中央部分だけを覆う態様または、それらの二種以上を
組合せた態様とすることができる。なおこの場合、補強
層コードの巻付け張力を、ベルト幅方向の所要位置で高
め、もしくは弱めることもでき、たとえば、トレッド側
端部分と対応する位置およびトレッド中央部分と対応す
る位置のそれぞれにおいて、他の部分より張力を高める
こともできる。
うに、ベルト外周側への押え込み補強層の配設の必要な
しに、タイヤへの内圧の充填に際する環状グループの迫
出しを有効に阻止し得ることになるも、タイヤの高速耐
久性の向上を目的として、ベルトの外周側に補強層を配
設することは可能であり、その補強層の配設態様として
は、ベルトの全幅を覆う態様、ベルトの側端部分もしく
は中央部分だけを覆う態様または、それらの二種以上を
組合せた態様とすることができる。なおこの場合、補強
層コードの巻付け張力を、ベルト幅方向の所要位置で高
め、もしくは弱めることもでき、たとえば、トレッド側
端部分と対応する位置およびトレッド中央部分と対応す
る位置のそれぞれにおいて、他の部分より張力を高める
こともできる。
【0013】
【実施例】以下にこの発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1は、ベルトトレッドバンドの成型に用いる
ことができるベルト・トレッド成型ドラムを、ベルトお
よびトレッドとともに例示する図であり、ここでははじ
めに、その成型ドラム1を図1(a)に示すような平坦
形状とした状態で、その外周に、たとえば、二層の金属
コードベルト層2,3からなるベルト4を貼着し、次い
で、そのベルト4の外周に、所要のベルト補強層を配設
した後もしくはその前に、たとえば図1(b)に示すよ
うに、成型ドラム1の中央部分だけを縮径変形させ、そ
して、そのベルト上からステッチャリングを施すことに
よって、ベルト4の幅方向のほぼ中央部分に、全周にわ
たって直線状に延在する括れ部5を形成する。
明する。図1は、ベルトトレッドバンドの成型に用いる
ことができるベルト・トレッド成型ドラムを、ベルトお
よびトレッドとともに例示する図であり、ここでははじ
めに、その成型ドラム1を図1(a)に示すような平坦
形状とした状態で、その外周に、たとえば、二層の金属
コードベルト層2,3からなるベルト4を貼着し、次い
で、そのベルト4の外周に、所要のベルト補強層を配設
した後もしくはその前に、たとえば図1(b)に示すよ
うに、成型ドラム1の中央部分だけを縮径変形させ、そ
して、そのベルト上からステッチャリングを施すことに
よって、ベルト4の幅方向のほぼ中央部分に、全周にわ
たって直線状に延在する括れ部5を形成する。
【0014】このように、ベルト4を、平坦な成型ドラ
ム上に貼着する場合には、その成型ドラム1を、予め図
1(b)に示すように縮径変形させた場合に比し、伸縮
変形することのないベルト層2,3の貼り付け作業、ジ
ョイント作業等を常に適正ならしめ、かつ、簡易迅速な
らしめることができる。
ム上に貼着する場合には、その成型ドラム1を、予め図
1(b)に示すように縮径変形させた場合に比し、伸縮
変形することのないベルト層2,3の貼り付け作業、ジ
ョイント作業等を常に適正ならしめ、かつ、簡易迅速な
らしめることができる。
【0015】ところで、ベルト4への括れ部5の形成
は、前述したステッチャリングに代えてもしくは加え
て、成型ドラム1の、図1(b)に示すような縮径変形
下で、1〜数本の熱収縮性有機繊維コードを一体的にゴ
ムコーティングしてなるストリップを、所要の張力でベ
ルト4の周りに螺旋卷回してベルト補強層とするに際し
て、そのベルト4を、成型ドラムの縮径部表面に密着さ
せることより行うこともできる他、ベルト4の外周側
に、後述するトレッドを配設した後のステッチャリング
によって行うこともでき、この場合には、ベルト4およ
びトレッドの双方に括れ部が同時に形成されることにな
る。
は、前述したステッチャリングに代えてもしくは加え
て、成型ドラム1の、図1(b)に示すような縮径変形
下で、1〜数本の熱収縮性有機繊維コードを一体的にゴ
ムコーティングしてなるストリップを、所要の張力でベ
ルト4の周りに螺旋卷回してベルト補強層とするに際し
て、そのベルト4を、成型ドラムの縮径部表面に密着さ
せることより行うこともできる他、ベルト4の外周側
に、後述するトレッドを配設した後のステッチャリング
によって行うこともでき、この場合には、ベルト4およ
びトレッドの双方に括れ部が同時に形成されることにな
る。
【0016】そしてその後は、ベルト4の外周側に、図
2に示すように、成型ドラム1の全幅にわたって位置す
るトレッド6を配設し、このトレッド6の幅方向のほぼ
中央部分にもまた、成型ドラム1の縮径部の存在に起因
する括れ部7を形成し、これらのことによってベルトト
レッドバンド8を構成する。ところで、括れ部5を有す
るベルト4の外周側へのトレッド6の上述したような配
設を容易ならしめるためには、そのトレッド6を、それ
の押し出し成形に当たって予め形づけておくことが好ま
しい。
2に示すように、成型ドラム1の全幅にわたって位置す
るトレッド6を配設し、このトレッド6の幅方向のほぼ
中央部分にもまた、成型ドラム1の縮径部の存在に起因
する括れ部7を形成し、これらのことによってベルトト
レッドバンド8を構成する。ところで、括れ部5を有す
るベルト4の外周側へのトレッド6の上述したような配
設を容易ならしめるためには、そのトレッド6を、それ
の押し出し成形に当たって予め形づけておくことが好ま
しい。
【0017】図3は、以上のように構成してなるベルト
トレッドバンドの軸線方向断面を例示する図であり、こ
の例のベルトトレッドバンド8は、その内周側からベル
ト4、そのベルト4とはほぼ等幅の、ナイロンコードか
らなるベルト補強層9、このベルト補強層9の側端部分
だけに重なる、これもナイロンコードからなる側部補強
層10およびトレッド6を順次に具えてなり、それを全
体としてみたときにも、その幅方向のほぼ中央部分に括
れ部を有する。
トレッドバンドの軸線方向断面を例示する図であり、こ
の例のベルトトレッドバンド8は、その内周側からベル
ト4、そのベルト4とはほぼ等幅の、ナイロンコードか
らなるベルト補強層9、このベルト補強層9の側端部分
だけに重なる、これもナイロンコードからなる側部補強
層10およびトレッド6を順次に具えてなり、それを全
体としてみたときにも、その幅方向のほぼ中央部分に括
れ部を有する。
【0018】しかる後は、そのベルトトレッドバンド8
を、ベルト・トレッド成型ドラム1から取り外し、そし
てそれを、他の成型ドラム上で成型したグリーンケース
の外周側に嵌め合わせるとともに、それらの両者を一体
に成型することによって、図4に示すように、幅方向の
ほぼ中央部分に凹陥溝11を有するグリーンタイヤ12
を製造する。
を、ベルト・トレッド成型ドラム1から取り外し、そし
てそれを、他の成型ドラム上で成型したグリーンケース
の外周側に嵌め合わせるとともに、それらの両者を一体
に成型することによって、図4に示すように、幅方向の
ほぼ中央部分に凹陥溝11を有するグリーンタイヤ12
を製造する。
【0019】そして、かかるグリーンタイヤ12はその
後、それを、所要の加硫金型によって加硫成形すること
により、図5に幅方向断面図で示すように、トレッド幅
方向のほぼ中央部分に、所期した通りの幅および深さの
環状グルーブ21を有する完成タイヤ22とされる。
後、それを、所要の加硫金型によって加硫成形すること
により、図5に幅方向断面図で示すように、トレッド幅
方向のほぼ中央部分に、所期した通りの幅および深さの
環状グルーブ21を有する完成タイヤ22とされる。
【0020】ところで、グリーンタイヤ12のこのよう
な加硫成形に当り、そのグリーンタイヤ10の、とくに
完成タイヤ22のトレッド踏面部23に相当する部分
は、凹陥溝11の形成部分をも含めて、その全幅にわた
って十分均一に拡径されることになり、完成タイヤ22
のトレッド踏面部23の輪郭形状は、グリーンタイヤ1
2の相当部分のそれに極めて近似したものとなるので、
トレッド踏面部23を補強するベルト5は、その全幅に
わたってほぼ等方向に延在する。
な加硫成形に当り、そのグリーンタイヤ10の、とくに
完成タイヤ22のトレッド踏面部23に相当する部分
は、凹陥溝11の形成部分をも含めて、その全幅にわた
って十分均一に拡径されることになり、完成タイヤ22
のトレッド踏面部23の輪郭形状は、グリーンタイヤ1
2の相当部分のそれに極めて近似したものとなるので、
トレッド踏面部23を補強するベルト5は、その全幅に
わたってほぼ等方向に延在する。
【0021】従って、完成タイヤ22への内圧の充填に
際しては、ベルト5の外周側で、環状グルーブ21と対
応する位置に、特別の押え込み補強層を配設する必要な
しに、環状グルーブ21の溝底部分の迫出しを有効に防
止して、その環状グルーブ21の深さを常に十分大なら
しめることができる。
際しては、ベルト5の外周側で、環状グルーブ21と対
応する位置に、特別の押え込み補強層を配設する必要な
しに、環状グルーブ21の溝底部分の迫出しを有効に防
止して、その環状グルーブ21の深さを常に十分大なら
しめることができる。
【0022】〔比較例1〕以下に、サイズが225/5
0 R16の発明タイヤと同サイズの比較タイヤとの、
内圧充填時における環状グルーブ深さおよび、内圧充填
時における、環状グルーブの溝底迫出し量に関する比較
試験について説明する。ここで発明タイヤのベルトトレ
ッドバンドは、図6に示すように、平坦な成型ドラム1
の外周に、二層の金属コードベルト層2,3からなるベ
ルト4を貼り付けした後、その成型ドラム1の、幅方向
の中央部分を除く他の部分を、直径寸法で24mm拡径さ
せ、かかる状態の下で、ベルト4の外周に、そのベルト
4をその全幅にわたって被う、二層のベルト補強層9お
よび、図示しないトレッド6を順次に配設することによ
り構成したものである。
0 R16の発明タイヤと同サイズの比較タイヤとの、
内圧充填時における環状グルーブ深さおよび、内圧充填
時における、環状グルーブの溝底迫出し量に関する比較
試験について説明する。ここで発明タイヤのベルトトレ
ッドバンドは、図6に示すように、平坦な成型ドラム1
の外周に、二層の金属コードベルト層2,3からなるベ
ルト4を貼り付けした後、その成型ドラム1の、幅方向
の中央部分を除く他の部分を、直径寸法で24mm拡径さ
せ、かかる状態の下で、ベルト4の外周に、そのベルト
4をその全幅にわたって被う、二層のベルト補強層9お
よび、図示しないトレッド6を順次に配設することによ
り構成したものである。
【0023】また、比較タイヤ1のベルトトレッドバン
ドは、成型ドラムを平坦に維持したままで、ベルトから
トレッドまでの、上述した各構成材料を、その上に順次
に積層して構成し、そして、比較タイヤ2のベルトトレ
ッドバンドは、ベルトの幅方向の中央部分に押さえ込み
補強層を配置した点を除いて、比較タイヤ1と同様に構
成したものである。なお、いずれのタイヤに対しても、
同一の加硫成形型による加硫を施して、環状グルーブ2
1を含むトレッドパターンを形成した。
ドは、成型ドラムを平坦に維持したままで、ベルトから
トレッドまでの、上述した各構成材料を、その上に順次
に積層して構成し、そして、比較タイヤ2のベルトトレ
ッドバンドは、ベルトの幅方向の中央部分に押さえ込み
補強層を配置した点を除いて、比較タイヤ1と同様に構
成したものである。なお、いずれのタイヤに対しても、
同一の加硫成形型による加硫を施して、環状グルーブ2
1を含むトレッドパターンを形成した。
【0024】これらの各タイヤを16×8JJのリムに
リム組みして、2.3 kgf /cm2 の内圧を充填した場合に
おける、発明タイヤの環状グルーブの深さは14.0mmであ
るに対し、比較タイヤ1のそれは13.0mm、比較タイヤ2
では13.3mmであった。また、そのときの環状グルーブの
溝底の迫出し量は、発明タイヤでは0.3 mm、比較タイヤ
1では1.2 mmそして比較タイヤ2では0.4 mmであった。
リム組みして、2.3 kgf /cm2 の内圧を充填した場合に
おける、発明タイヤの環状グルーブの深さは14.0mmであ
るに対し、比較タイヤ1のそれは13.0mm、比較タイヤ2
では13.3mmであった。また、そのときの環状グルーブの
溝底の迫出し量は、発明タイヤでは0.3 mm、比較タイヤ
1では1.2 mmそして比較タイヤ2では0.4 mmであった。
【0025】〔比較例2〕発明タイヤのベルトトレッド
バンドを、図7に示すように、平坦な成型ドラム1への
ベルト4の貼り付け後、その成型ドラム1の幅方向の中
央部分を直径寸法で20mm縮径させ、その上に一層のベ
ルト補強層9および、図示しないトレッド6を順次に配
設して構成した。一方、比較タイヤのベルトトレッドバ
ンドは、上述した各構成部材のそれぞれを、平坦に維持
した成型ドラム上に順次に積層して成型することにより
構成した。
バンドを、図7に示すように、平坦な成型ドラム1への
ベルト4の貼り付け後、その成型ドラム1の幅方向の中
央部分を直径寸法で20mm縮径させ、その上に一層のベ
ルト補強層9および、図示しないトレッド6を順次に配
設して構成した。一方、比較タイヤのベルトトレッドバ
ンドは、上述した各構成部材のそれぞれを、平坦に維持
した成型ドラム上に順次に積層して成型することにより
構成した。
【0026】これらのそれぞれのタイヤにつき、比較例
1で述べたと同様にして、環状グルーブの深さ、およ
び、環状グルーブの溝底迫出し量のそれぞれを測定した
ところ、発明タイヤではそれぞれ13.8mmおよび0.4 mmで
あるに対し、比較タイヤではそれぞれ12.7mmおよび1.5
mmであった。
1で述べたと同様にして、環状グルーブの深さ、およ
び、環状グルーブの溝底迫出し量のそれぞれを測定した
ところ、発明タイヤではそれぞれ13.8mmおよび0.4 mmで
あるに対し、比較タイヤではそれぞれ12.7mmおよび1.5
mmであった。
【0027】〔比較例3〕発明タイヤでは、図8に示す
ように、平坦な成型ドラム上で、ベルト4の貼着ならび
に、一層づつのベルト補強層9および側部補強層10の
順次の積層を行い、次いで、成型ドラム1の中央部分を
直径寸法で20mm縮径させ、そしてその上に、図示しな
いベルトを配設してベルトトレッドバンドを構成した。
また比較例タイヤでは、上記各構成部材を、平坦な成型
ドラム上に順次に積層することによってベルトトレッド
バンドを構成した。
ように、平坦な成型ドラム上で、ベルト4の貼着ならび
に、一層づつのベルト補強層9および側部補強層10の
順次の積層を行い、次いで、成型ドラム1の中央部分を
直径寸法で20mm縮径させ、そしてその上に、図示しな
いベルトを配設してベルトトレッドバンドを構成した。
また比較例タイヤでは、上記各構成部材を、平坦な成型
ドラム上に順次に積層することによってベルトトレッド
バンドを構成した。
【0028】これらのタイヤの、環状グルーブの深さお
よび、環状グルーブの溝底迫出し量のそれぞれを、比較
例1の場合と同様にして測定したところ、発明タイヤで
はそれぞれ、13.5mmおよび0.6 mmであり、従来タイヤで
はそれぞれ、12.5mmおよび1.7 mmであった。
よび、環状グルーブの溝底迫出し量のそれぞれを、比較
例1の場合と同様にして測定したところ、発明タイヤで
はそれぞれ、13.5mmおよび0.6 mmであり、従来タイヤで
はそれぞれ、12.5mmおよび1.7 mmであった。
【0029】〔比較例4〕発明タイヤのベルトトレッド
バンドを、図9に示すところに従って成型するに際し、
ベルト補強層9を成形するコードの、それの卷回時点で
の伸長率を、成型ドラム1の中央部分で3.4 %、それ以
外の部分では1.5 %として構成した。一方、比較タイヤ
のベルトトレッドバンドでは、全ての構成部材を平坦な
成型ドラム上で順次に積層して成型するに当り、ベルト
補強層を形成するコードの伸長率を、そのベルト補強層
の全幅にわたって0.8 %とした。
バンドを、図9に示すところに従って成型するに際し、
ベルト補強層9を成形するコードの、それの卷回時点で
の伸長率を、成型ドラム1の中央部分で3.4 %、それ以
外の部分では1.5 %として構成した。一方、比較タイヤ
のベルトトレッドバンドでは、全ての構成部材を平坦な
成型ドラム上で順次に積層して成型するに当り、ベルト
補強層を形成するコードの伸長率を、そのベルト補強層
の全幅にわたって0.8 %とした。
【0030】これらのそれぞれのタイヤにつき、前述し
たと同様にして、環状グルーブの深さおよび、そのグル
ーブの溝底の迫出量を測定したところ、発明タイヤでは
それぞれ、14.0mmおよび0.2 mmであるに対し、比較タイ
ヤではそれぞれ、12.7mmおよび1.5 mmであった。
たと同様にして、環状グルーブの深さおよび、そのグル
ーブの溝底の迫出量を測定したところ、発明タイヤでは
それぞれ、14.0mmおよび0.2 mmであるに対し、比較タイ
ヤではそれぞれ、12.7mmおよび1.5 mmであった。
【0031】〔比較例5〕サイズが185/70 R1
4の発明タイヤのベルトトレッドバンドを、図10に示
すように、平坦な成型ドラム上へのベルト4の貼着と、
成型ドラム1の、幅方向中央部分を除く他の部分の、直
径寸法で25mmの拡径と、ベルト4上への図示しないト
レッドの配設とを順次に行って構成し、また、同サイズ
の比較タイヤのベルトトレッドバンドを、平坦に維持し
た成型ドラム上への、ベルトおよびトレッドの順次の積
層成型によって構成した。
4の発明タイヤのベルトトレッドバンドを、図10に示
すように、平坦な成型ドラム上へのベルト4の貼着と、
成型ドラム1の、幅方向中央部分を除く他の部分の、直
径寸法で25mmの拡径と、ベルト4上への図示しないト
レッドの配設とを順次に行って構成し、また、同サイズ
の比較タイヤのベルトトレッドバンドを、平坦に維持し
た成型ドラム上への、ベルトおよびトレッドの順次の積
層成型によって構成した。
【0032】これらのタイヤを14×5 1/2Jのリムに
リム組みして2.0 kgf /cm2 の圧内を充填したところ、
発明タイヤにおける環状グルーブの深さおよび、そのグ
ルーブの溝底の迫出し量はそれぞれ、11.0mmおよび0.7
mmであるに対し、比較タイヤのそれらは、それぞれ9.5
mmおよび2.0 mmであった。
リム組みして2.0 kgf /cm2 の圧内を充填したところ、
発明タイヤにおける環状グルーブの深さおよび、そのグ
ルーブの溝底の迫出し量はそれぞれ、11.0mmおよび0.7
mmであるに対し、比較タイヤのそれらは、それぞれ9.5
mmおよび2.0 mmであった。
【0033】〔比較例6〕サイズが225/50 R1
6の発明タイヤのトレッドバンドを、図11に示すとこ
ろに従って成型するに当り、成型ドラム上に貼着したベ
ルト4の幅方向中央部分に、ベルト補強層9を形成する
コードを、伸長率2.0 %で巻回した後、成型ドラムの、
幅方向中央部分を除く側端部分を直径寸法で20mm拡径さ
せ、そしてこの拡径状態の下で、ベルト補強層コードを
伸長率0.8 %で巻回して、全体として二層構造のベルト
補強層9を形成し、さらに、そのベルト補強層9の外周
に図示しないトレッドを配設することによって構成し、
一方、比較タイヤは、平坦状態に維持した成型ドラム上
にベルトを貼着し、次いで、成型ドラムはそのままに、
ベルトをその全幅にわたって二層に覆うベルト補強層9
を、コード伸長率を0.8%として形成し、そのベルト
補強層9の外周にトレッドを配設することにより構成し
た。
6の発明タイヤのトレッドバンドを、図11に示すとこ
ろに従って成型するに当り、成型ドラム上に貼着したベ
ルト4の幅方向中央部分に、ベルト補強層9を形成する
コードを、伸長率2.0 %で巻回した後、成型ドラムの、
幅方向中央部分を除く側端部分を直径寸法で20mm拡径さ
せ、そしてこの拡径状態の下で、ベルト補強層コードを
伸長率0.8 %で巻回して、全体として二層構造のベルト
補強層9を形成し、さらに、そのベルト補強層9の外周
に図示しないトレッドを配設することによって構成し、
一方、比較タイヤは、平坦状態に維持した成型ドラム上
にベルトを貼着し、次いで、成型ドラムはそのままに、
ベルトをその全幅にわたって二層に覆うベルト補強層9
を、コード伸長率を0.8%として形成し、そのベルト
補強層9の外周にトレッドを配設することにより構成し
た。
【0034】これらのタイヤを16×8JJのリムに組
み付けて、2.3kgf/cm2の内圧を充填した場合、発明タイ
ヤでの環状グルーブの深さおよび、そのグルーブの溝底
迫出し量はそれぞれ14.8mmおよび0.3mm であり、比較タ
イヤのそれらはそれぞれ、13.0mmおよび1.2mm であっ
た。
み付けて、2.3kgf/cm2の内圧を充填した場合、発明タイ
ヤでの環状グルーブの深さおよび、そのグルーブの溝底
迫出し量はそれぞれ14.8mmおよび0.3mm であり、比較タ
イヤのそれらはそれぞれ、13.0mmおよび1.2mm であっ
た。
【0035】
【発明の効果】上記それぞれの比較例からも明らかなよ
うに、この発明によれば、ベルトトレッドバンドの成型
時において、ベルトおよびトレッドのそれぞれに括れ部
を形成するとともに、グリーンタイヤの成型時において
も、それらの括れ部をもって凹陥溝を形成することによ
り、タイヤの加硫成型に当たって十分な深さを有する環
状グルーブをもたらすことができ、しかも、完成タイヤ
への内圧の充填に際しても、ベルトコードの延在方向の
均一化の下で、そのグルーブの溝底の迫出しを有効に阻
止することができる。
うに、この発明によれば、ベルトトレッドバンドの成型
時において、ベルトおよびトレッドのそれぞれに括れ部
を形成するとともに、グリーンタイヤの成型時において
も、それらの括れ部をもって凹陥溝を形成することによ
り、タイヤの加硫成型に当たって十分な深さを有する環
状グルーブをもたらすことができ、しかも、完成タイヤ
への内圧の充填に際しても、ベルトコードの延在方向の
均一化の下で、そのグルーブの溝底の迫出しを有効に阻
止することができる。
【0036】加えて、この発明によれば、ベルトとトレ
ッドとの間にベルト補強層を介装する場合にあっても、
その補強層のコードは、完成タイヤにおいて、補強層幅
の全体にわたってほぼ均一な張力負担を行うことになる
ので、車両の高速走行時の遠心力によるトレッド部の迫
出しを、それの幅方向のいずれの部分においても有効に
阻止することができる。
ッドとの間にベルト補強層を介装する場合にあっても、
その補強層のコードは、完成タイヤにおいて、補強層幅
の全体にわたってほぼ均一な張力負担を行うことになる
ので、車両の高速走行時の遠心力によるトレッド部の迫
出しを、それの幅方向のいずれの部分においても有効に
阻止することができる。
【図1】ベルトへの括れ部の形成状態を示す説明図であ
る。
る。
【図2】トレッドへの括れ部の形成状態を示す図であ
る。
る。
【図3】ベルトトレッドバンドの軸線方向断面図であ
る。
る。
【図4】グリーンタイヤを示す斜視図である。
【図5】完成タイヤを示す幅方向断面図である。
【図6】ベルトトレッドバンドの成型例を示す工程図で
ある。
ある。
【図7】ベルトトレッドバンドの他の成型例を示す工程
図である。
図である。
【図8】ベルトトレッドバンドの他の成型例を示す工程
図である。
図である。
【図9】ベルトトレッドバンドのさらに他の成型例を示
す工程図である。
す工程図である。
【図10】ベルトトレッドバンドのさらに他の成型例を
示す工程図である。
示す工程図である。
【図11】ベルトトレッドバンドのさらに他の成型例を
示す工程図である。
示す工程図である。
1 ベルト・トレッド成型ドラム 2,3 金属コードベルト層 4 ベルト 5,7 括れ部 6 ベルト 8 ベルトトレッドバンド 9 ベルト補強層 10 側部補強層 11 凹陥溝 12 グリーンタイヤ 21 環状グルーブ 22 完成タイヤ 23 トレッド踏面部
Claims (1)
- 【請求項1】 トレッド踏面部のほぼ中央部分に、周方
向に連続する環状グルーブを有する空気入りラジアルタ
イヤを製造するに際し、 ほぼ円筒状をなす平坦な成型ドラムの外周にベルトを貼
付した後、その成型ドラムを局部的に拡径もしくは縮径
変形させ、次いで、そのベルトの外周側にトレッドを配
設して、ベルトおよびトレッドのそれぞれを、それらの
幅方向のほぼ中央部分で括れさせたベルトトレッドバン
ドを構成し、しかる後、そのベルトトレッドバンドをグ
リーンケースの外側に嵌め合わせて成型して、幅方向の
ほぼ中央部分に凹陥溝を有するグリーンタイヤを製造す
ることを特徴とする空気入りラジアルタイヤの製造方
法。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23823293A JP3397387B2 (ja) | 1993-08-09 | 1993-09-24 | 空気入りラジアルタイヤの製造方法 |
DE69309671T DE69309671T2 (de) | 1993-08-09 | 1993-12-06 | Verfahren zur Herstellung von Radialluftreifen |
EP93309743A EP0638410B1 (en) | 1993-08-09 | 1993-12-06 | Process for the manufacture of pneumatic radial tires |
AU52171/93A AU655380B1 (en) | 1993-08-09 | 1993-12-06 | Process for the manufacture of pneumatic radial tires |
ES93309743T ES2103063T3 (es) | 1993-08-09 | 1993-12-06 | Procedimiento para la fabricacion de neumaticos radiales. |
US08/161,344 US5425828A (en) | 1993-08-09 | 1993-12-06 | Process for the manufacture of pneumatic radial tires with initial formation of a central annular groove in the belt-tread band |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19721693 | 1993-08-09 | ||
JP5-197216 | 1993-08-09 | ||
JP23823293A JP3397387B2 (ja) | 1993-08-09 | 1993-09-24 | 空気入りラジアルタイヤの製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07100955A true JPH07100955A (ja) | 1995-04-18 |
JP3397387B2 JP3397387B2 (ja) | 2003-04-14 |
Family
ID=26510238
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23823293A Expired - Fee Related JP3397387B2 (ja) | 1993-08-09 | 1993-09-24 | 空気入りラジアルタイヤの製造方法 |
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---|---|
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EP (1) | EP0638410B1 (ja) |
JP (1) | JP3397387B2 (ja) |
AU (1) | AU655380B1 (ja) |
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ES (1) | ES2103063T3 (ja) |
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---|---|---|---|---|
FR2875736A1 (fr) * | 2004-09-24 | 2006-03-31 | Michelin Soc Tech | Pneumatique dont le sommet comporte une pluralite de zones formees avec un fil de renfort circonferentiel |
CN102802927A (zh) * | 2009-06-19 | 2012-11-28 | 米其林集团总公司 | 用于确定基本圆柱形接收表面的横向曲线的方法 |
KR102206804B1 (ko) * | 2013-08-01 | 2021-01-25 | 피렐리 타이어 소시에떼 퍼 아찌오니 | 차륜용 타이어 건조 방법 및 장치와 차륜용 타이어 |
Family Cites Families (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE834012C (de) * | 1946-03-05 | 1952-03-13 | Dunlop Rubber Co | Verfahren und Vorrichtung zum Herstellen von Fahrzeugluftreifen nach dem Flachbandverfahren |
US2691335A (en) * | 1949-08-09 | 1954-10-12 | Goodrich Co B F | Planter press wheel tire |
US2703517A (en) * | 1951-05-11 | 1955-03-08 | Goodrich Co B F | Planter tire |
US3693690A (en) * | 1970-06-29 | 1972-09-26 | Goodyear Tire & Rubber | Pneumatic aircraft tire |
US3735791A (en) * | 1971-06-07 | 1973-05-29 | Goodyear Tire & Rubber | Pneumatic tire |
IT1025486B (it) * | 1974-11-07 | 1978-08-10 | Pirelli | Procedimento di fabbricazione di pneumatici radiali |
US4308083A (en) * | 1980-03-26 | 1981-12-29 | The Goodyear Tire & Rubber Company | Pneumatic tire and method of building a pneumatic tire |
JPS61228940A (ja) * | 1985-04-04 | 1986-10-13 | Bridgestone Corp | 空気入りラジアルタイヤの製造方法 |
EP0319588B2 (en) * | 1987-06-18 | 1998-02-04 | Sumitomo Rubber Industries Limited | Pneumatic radial tire and production thereof |
JP2804379B2 (ja) * | 1991-01-25 | 1998-09-24 | 株式会社ブリヂストン | 空気入り偏平タイヤ |
JP2588064B2 (ja) * | 1991-01-25 | 1997-03-05 | 株式会社ブリヂストン | 空気入り偏平タイヤ |
JP2588065B2 (ja) * | 1991-01-25 | 1997-03-05 | 株式会社ブリヂストン | 空気入り偏平タイヤ |
-
1993
- 1993-09-24 JP JP23823293A patent/JP3397387B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 1993-12-06 AU AU52171/93A patent/AU655380B1/en not_active Ceased
- 1993-12-06 ES ES93309743T patent/ES2103063T3/es not_active Expired - Lifetime
- 1993-12-06 DE DE69309671T patent/DE69309671T2/de not_active Expired - Lifetime
- 1993-12-06 US US08/161,344 patent/US5425828A/en not_active Expired - Lifetime
- 1993-12-06 EP EP93309743A patent/EP0638410B1/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP0638410B1 (en) | 1997-04-09 |
ES2103063T3 (es) | 1997-08-16 |
AU655380B1 (en) | 1994-12-15 |
US5425828A (en) | 1995-06-20 |
DE69309671D1 (de) | 1997-05-15 |
DE69309671T2 (de) | 1997-10-02 |
JP3397387B2 (ja) | 2003-04-14 |
EP0638410A1 (en) | 1995-02-15 |
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