JPH0699971A - 紙ハンカチの収容パック、そのためのブランクおよび前記パックの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】環境に無害、取扱い容易、反復開閉可能な紙ハ
ンカチパックの提供。 【構成】 パック（１１）の前面パネル（１３）の領域
で引き出し口（４０）を覆う閉鎖タブ（３０）が、パッ
クの開口時に引き裂くことができるように、引き出し口
のエッジ部（残存接続部３２）に接続される。この発明
は、なお、前記パック用のブランクと前記パックの製造
法にも関連する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、パック、特に、堆積
した（紙）ハンカチを収容するための、前面パネル、後
面パネル、複数の側面パネル、端部パネル、底面パネル
および少なくとも前面パネルの領域において引き出し口
を覆う閉鎖タブを有し、前記閉鎖タブは、端部パネルを
形成するパックの部分に接続され、少なくとも部分的に
引き出し口のエッジ部を覆っており、紙、疑似羊皮紙、
薄いカードボード、箔などから作られる立方体状のパッ
クに関する。この発明は、さらに、特に前記パックを形
成するためのブランクおよび、特にそのようなブランク
からパックを製造する方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】いわゆる紙ハンカチは、従来は、通常そ
の１０枚を一単位にしてプラスチック箔または紙製の包
装紙に包装される。ハンカチは、それらが使用のために
引き出されるまで外部の影響から保護されなければなら
ない。同時にまた、パックの最初の開口が容易でなけれ
ばならず、可能ならば、引き出し口を再閉鎖できること
が望ましい。さらに、パックは環境に優しくなければな
らない、すなわち、収容されたすべてのハンカチを使用
し尽くした後は、できるだけ紙屑を残さないようにすべ
きである。このような条件に合うパックは、DE-U-83 19
608.0に記載のものが知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】この発明は、前記のパ
ックを前記の観点からさらに一層改良することを目的と
する。特に、紙等の材料で作られる包装体に特に好まし
いパックを創出することを意図する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この発明によれば、この
目的は、閉鎖タブと引き出し口のエッジ部の間に、パッ
クの開口を妨げない引き裂き可能な接続部材を設けるこ
とによって達成される。このパックは、閉鎖タブと引き
出し口のエッジ部の間に、接着性接続部材、特に、好ま
しくはパックの引き出し口の再閉鎖を妨げない、いわゆ
る”ホットメルト（hot-melt) ”から形成される繰り返
して使用できる接着性接続部材をオプションとして備え
ることができる。この発明のパックは、開口が容易で、
かつ収容物に充分な保護を与え、包装体を紙製にできる
ので、特に環境に害をおよぼすことがない。

【０００５】

【作用】模範的には、この引き裂き可能な接続部材（接
続線）は、引き出し口の下方領域に、特に、前面パネル
に隣接する端部パネルと対向する領域に形成される。そ
の結果、パックを最初に開口する際に、これに加わる力
を有効に利用することができる。

【０００６】

【実施例】この発明のもっと立ち入った特徴は、他の請
求項に記載されており、特に、閉鎖タブの特定の構造と
形状に関連する。この発明のパックを形成するブランク
および前記パックを製造する方法もまた別の請求項に記
載されている。この発明の特に有利な実施例を添付図面
を参照しつつ詳細に説明する。

【０００７】図１に示すこの発明のパック１１を形成す
るブランク１０は、長方形の基本形を有する。ブランク
１０内の最大の面は、長く幅の狭い側面パネル１４によ
り互いに接続された後面パネル１２と前面パネル１３で
ある。側面パネル１４と対向する位置にある側面パネル
１７を構成する長手方向タブ１５，１６は、その左側で
後面パネル１２と、その右側で前面パネル１３と隣接し
ている。

【０００８】端部パネル１８を構成するさらに別の諸ブ
ランク部分は、上記の一連の諸ブランク部分１２−１６
の上方でこれらと隣り合う。これらの別の諸部分は、左
から右へ順に、側面タブ１９、（後面パネル１２に接続
された）外面カバータブ２０、側面タブ２１、（前面パ
ネル１３の上方にある）内面カバータブ２２および長手
方向タブ１６の延長部を構成する側面タブ２３である。
まったく同様に、底面パネル２４を構成するブランクの
諸部分は、ブランクの諸部分１２−１６の対向端部と隣
り合う。これらの諸部分は、側面タブ２５、（後面パネ
ル１２に接続する）外面カバータブ２６、側面タブ２
７、（前面パネル１３に接続する）内面カバータブ２８
および側面タブ２９である。

【０００９】図１，２の細い線は、必要に応じて予め打
ち抜かれる折り曲げ予定線を示し、これに対し太い線
は、輪郭および切り目を示している。前面パネル１３の
領域、特に、この前面パネルと前面パネルの上方にある
内面カバータブ２２の間の領域に特徴が認められるであ
ろう。この領域には、折り曲げ線３１によって内面カバ
ータブ２２から分離されるほぼ台形をした閉鎖タブ３０
が配置される。

【００１０】閉鎖タブ３０は、この折り曲げ線とは別
に、残存する接続部３２という例外を除き、特に、打ち
抜き部３３，３４によってブランク１０から分離され
る。打ち抜き部３３，３４は、切り目３３ａ，３４ａの
連続部分を形成し、前面パネル１３に向かい、側面タブ
２１と側面パネル１４の間、および側面タブ２３と長手
方向タブ１６の間に位置する接触点３５，３６から延在
する。打ち抜き部３３，３４は、これらの接触点３５，
３６から、内面カバータブ２８または底面パネル２４に
向かって収束する態様で延在する。切り目の両端部３
７，３８の領域では、打ち抜き部３３，３４は、最終的
に、既に述べた残存接続部３２によって繋がっている。

【００１１】さらに、打ち抜き部３３，３４は、残存接
続部３２の上方にある横断方向の短い折り曲げ線３９に
よって互いに繋がっている。この折り曲げ線の役割は図
２において明らかである。この発明のパックを製造する
とき、内面カバータブ２２は、閉鎖タブ３０を残存接続
部３２に沿って下方に折り曲げ、折り曲げ線３９に沿っ
て上方に折り曲げることによって、折り曲げ線３９と残
存接続部３２の間の距離の２倍の距離だけ下方にずらさ
れる。こうして、折り曲げ線３１は、接触点３５，３６
のところで終わる。

【００１２】ブランクが以上に説明したように折り曲げ
られるのに先だって、反復使用が有効な接着剤が、例え
ばホットメルト４１，４２の形態で、好ましくは予定さ
れた引き出し口４０を区画する打ち抜き部３３，３４の
領域に付与される（図４参照）。この接着剤は、後の段
階で接着剤と接触する閉鎖タブ３０を繰り返し開いたり
閉じたりするのに好適である。

【００１３】ブランク１０は、薄い紙または紙状の材料
で好ましく作られ、このことは、廃棄処分が特に容易な
ことを意味する。しかしながら、ブランク１０は、その
代わりに薄いカードボード、プラスチック箔などから作
ることもできる。残存接続部３２は材料に順応する。そ
れは、パックを開くために破壊されるか引き裂かれる。
この目的でミシン目のようなものが用いられる。引き裂
きの過程は、残存接続部３２と折り曲げ線３９の間に形
成されるウエブ４３があるので便利であり、このウエブ
４３は、片手でたやすく掴むことができる。

【００１４】図２，３は、閉鎖タブ３０のそれぞれのエ
ッジ部４４，４５が、引き出し口４０の領域において
（破線で示す）打ち抜き部３３，３４に重なる点を明確
に示すものである。

【００１５】以上に説明したようにブランクを折り曲
げ、ウエブ４３を形成する結果、内面カバータブ２２
は、外側カバータブ２０よりもその幅が減少する。端部
パネルは、その両端が開くような包装構造を形成し、前
記包装構造の下で長手方向タブ１５，１６が側面パネル
１７を形成するために重ねられた後、側面タブ１９，２
１，２３，２５，２７，２９が、まず、内側に曲がるよ
うに折り曲げられる。その後で、内面カバータブ２２，
２８が、そして最後に、外面カバータブ２０，２６が内
側に折り曲げられる。したがって、外面カバータブ２
０，２６は、図３，４に示すように、完成したパック１
１の外側に位置する。既述の諸タブは、好ましく互いに
接着結合される。

【００１６】閉鎖タブ３０を下側に折り曲げることおよ
び内面カバータブ２２の幅が結果として減少すること
は、ブランク１０を長方形状に完成する上で実質的に寄
与する。特に、上部および下部のブランクのエッジ部４
６，４７は、中断することなく直線的に延在する。その
結果、ブランク用ウエブからブランク１０を極めて単純
な態様で分離することが可能である。また同時に、完成
したパックの下方領域、すなわち、底面パネル２４の領
域は、側面タブ２５，２７，２９およびカバータブ２
６，２８がこの領域で互いに重なるので、特に、安定性
が高い。これによってパックを確実に掴むことができ、
ハンカチの最後の一枚が引き出されるまで形崩れを起こ
さない包装体となるのである。

【００１７】図４は、開いた状態にあるパック、すなわ
ち、残存接続部３２が切断され、接着による接続部（ホ
ットメルト４１，４２）が解除され、閉鎖タブ３０が上
に折り曲げられたパックを示している。一部が引き出さ
れているハンカチ４８は、今述べたようにして形成され
る引き出し口４０内に破線で示されている。ハンカチの
引き出しを容易にするために、閉鎖タブ３０ばかりでな
く隣接の端部パネル１８の小部分も、閉鎖タブと一緒に
上側に折り曲げることができる。この目的で、それぞれ
接触点３５，３６に発して側面タブ２１と側面パネル１
４の間および側面タブ２３と長手方向タブ１６の間に位
置する折り曲げ線４９，５０は、それぞれ、短い切り込
み４９ａ，５０ａを備えている。長手方向タブ１５，１
６、したがって側面タブ１９，２３が重なるので、切り
込み５１ａは、長手方向タブ１５と側面タブ１９の間の
折り曲げ線５１上にある切り込み５０ａに同様に配置さ
れる。引き出し口４０は、このようにして、広げられ、
個々のハンカチ４８を１０枚のハンカチを好ましく支持
するパック１１から容易に引き出すことができる。図示
しない別の実施例においては、閉鎖タブ３０を広げるた
めに、ウエブ４３に接着テープが取り付けられる。この
接着テープは、閉鎖タブ３０のみに接着するか、（パッ
ク１１を閉じるとき）この閉鎖タブと前面パネル１３と
に同時に接着する。

【００１８】

【発明の効果】この発明により、閉鎖タブと引き出し口
のエッジ部の間に、パックの開口を妨げない引き裂き可
能な接続部材が設けられる。このパックは、閉鎖タブと
引き出し口のエッジ部の間に、接着性接続部材、特に、
好ましくはパックの引き出し口の再閉鎖を妨げない、い
わゆる”ホットメルト（hot-melt) ”から形成される繰
り返して使用できる接着性接続部材をオプションとして
備えることができる。この発明のパックは、開口が容易
で、かつ収容物に充分な保護を与え、包装体を紙製にで
きるので、特に環境に害をおよぼすことがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明のパックに用いるこの発明のブランク
を示す図。

【図２】図１の１工程後の、すなわち下方に折り曲げら
れた閉鎖タブを持つ図１のブランクを示す図。

【図３】閉鎖した状態にあるこの発明のパックの斜視
図。

【図４】閉鎖タブが開き、ハンカチが部分的に引き出さ
れている状態にある図３のパックを示す図。

【符号の説明】

１１…パック，１３…前面パネル，１４，１６…長手方
向タブ，１８…端部パネル，２０，２２…カバータブ，
２１，２３…側面パネル，３０…閉鎖タブ，３２…残存
接続部，３３，３４…打ち抜き部，３３ａ，３４ａ…切
り込み，４０…引き出し口。

Claims (14)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 閉鎖タブ（３０）と引き出し口（４０）
   のエッジ部分（打ち抜き部３３，３４）の間に接続部
   （残存接続部３２）が存在し、前記接続部がパック（１
   １）を開くために引き裂くことができる点に特徴を有す
   る、特に、堆積した（紙）ハンカチを収容するための、
   前面パネル、後面パネル、複数の側面パネル、端部パネ
   ル、底面パネルおよび少なくとも前面パネルの領域にお
   いて引き出し口を覆う閉鎖タブを有し、前記閉鎖タブ
   は、端部パネルを形成するパックの部分に接続され、少
   なくとも部分的に引き出し口のエッジ部を覆っている、
   紙、疑似羊皮紙、薄いカードボード、箔などから作られ
   る立方体状のパック。
2. 【請求項２】 引き裂き可能な接続部（残存接続部３
   ２）が、引き出し口（４０）の下部領域、特に、前面パ
   ネル（１３）と隣り合う端部パネル（１８）に対向する
   位置に配設される請求項１に記載のパック。
3. 【請求項３】 閉鎖タブ（３０）が、前面パネル（１
   ３）および端部パネル（１８）に属するブランクの諸部
   分を少なくとも（部分的に）切断することによって形成
   される請求項１または２に記載のパック。
4. 【請求項４】 端部パネル（１８）と隣接する前面パネ
   ル（１３）の領域において、閉鎖タブ（３０）を形成す
   るために底面パネル（２４）に向かって延在する切り込
   み（打ち抜き部３３，３４）を有する請求項１−３のい
   ずれか１に記載のパック。
5. 【請求項５】 底面パネル（２４）に向かう切り込み
   （打ち抜き部３３，３４）が同時に互いに向かって収束
   する請求項４に記載のパック。
6. 【請求項６】 底面パネル（２４）に向かう切り込み端
   部（３７，３８）が、引き裂き可能な接続部（残存接続
   部３２）によって、好ましくはミシン目によって互いに
   接続される請求項４または５に記載のパック。
7. 【請求項７】 端部パネル（１８）が、前面パネル（１
   ３）と隣接する領域において、閉鎖タブ（３０）の端部
   （打ち抜き部３３，３４）を張り出し、後面パネル（１
   ２）の方を向き、特に、端部パネル（１８）の全幅を越
   えて張り出すことはない短い切り込み（４９ａ，５０
   ａ，５１ａ）を有する請求項１−６のいずれか１に記載
   のパック。
8. 【請求項８】 閉鎖タブ（３０）が、端部パネル（１
   ８）に向く前面パネル（１３）から始まって、引き裂き
   可能な接続部の接続線（残存接続部３２）の領域におい
   て、短い中間部材（ウエブ４３）とともに−底面パネル
   （２４）に向かって−外側および下側に折り曲げられ、
   そして、中間部材（ウエブ４３）の下端部（折り曲げ線
   ３９）から端部パネル（１８）に向かって上側に折曲げ
   られる請求項６または７に記載のパック。
9. 【請求項９】 閉鎖タブ（３０）が、引き出し口（４
   ０）の両端部（打ち抜き部３３，３４）を覆う領域にお
   いて、少なくとも部分的に、特に、接続状態を反復解除
   できる態様で、前面パネル（１３）と接続されている請
   求項１−８のいずれか１に記載のパック。
10. 【請求項１０】 前面パネル（１３）が、閉鎖タブ（３
    ０）を形成するための切り込み（打ち抜き部３３，３
    ４）を有し、 カバータブ（２０，２２）が、端部パネル（１８）を形
    成するための平行な切り込み（３３ａ，３４ａ）を有
    し、それによって、長手方向タブ（１４，１６）に隣接
    する側面タブ（２１，２３）を形成し、 平行な切り込み（３３ａ，３４ａ）が、切り目（打ち抜
    き部３３，３４）の形態で前面パネルの領域に延在す
    る、 前面パネル、後面パネル、（幅の狭い）側面パネル、端
    部パネルおよび底面パネルを形成するためのブランク諸
    部分を有し、前記ブランクにおいては、側面パネルを形
    成するための長手方向タブおよび端部パネルと底面パネ
    ルを形成するためのカバータブが、（長方形の）前面パ
    ネルに隣接する、紙、疑似羊皮紙、薄いカードボード、
    箔などから作られる、立方体状のパック、特に、請求項
    １−９のいずれか１に記載のパックを製造するためのブ
    ランク。
11. 【請求項１１】 ブランクの諸部分の領域において、端
    部パネル（１８）と底面パネル（２４）を形成するため
    に用意される、全体として長方形であるが、少なくとも
    平行する上部および下部エッジ部（４６，４７）を有す
    る請求項１０に記載のブランク。
12. 【請求項１２】 カバータブ（２０，２２）の領域にお
    いて互いに平行である切り込み（３３ａ，３４ａ）が、
    前面パネル（１３）の領域において、切り目（３３，３
    ４）の形態で、互いに向かって傾いた態様で、特に、底
    面パネル（２４）に向く切り込み端部（３７，３８）を
    接続するための、好ましいミシン目を備える（残存）接
    続線（残存接続部３２）を伴ってＶ字状をなして延在す
    る請求項１０または１１に記載のブランク。
13. 【請求項１３】 短い切り込み部（４９ａ，５０ａ）
    が、前面パネル（１３）と閉鎖タブ（３０）の間または
    前面パネル（１３）と側面タブ（２１，２２）の間の遷
    移域に配設されて、平行な切り込み部（３３ａ，３４
    ａ）と直角をなして外側を向き、平行な切り込み部（３
    ３ａ，３４ａ）に隣接し、前記短い切り込み部（４９
    ａ，５０ａ）は、好ましくも側面タブ（２１，２３）の
    全幅を越えることがなく、 必要な場合には、切り込み部（４９ａ，５０ａ）と一致
    する１つの切り込み（５１ａ）が、端部パネル（１８）
    を形成する別の側面タブ（１９）の領域に配設される請
    求項１０−１２のいずれか１に記載のブランク。
14. 【請求項１４】 まず最初に、ホットメルト（４１，４
    ２）のような接着剤を引き出し口（４０）のエッジ部
    （打ち抜き部３３，３４）に付与すること、次いで、閉
    鎖タブ（３０）を、これらのエッジ部により区画される
    ように前面パネル（１３）の領域内へＺ字状に折曲げる
    こと、最後に、パックが完成するまで、パックを折曲げ
    接着すること、からなる、特に、請求項１０−１３のい
    ずれか１に記載のブランクから、特に、請求項１−９の
    いずれか１に記載のパックを製造する方法。