JPH0699874B2 - 紋付染色方法 - Google Patents

紋付染色方法

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JPH0699874B2
JPH0699874B2 JP3217943A JP21794391A JPH0699874B2 JP H0699874 B2 JPH0699874 B2 JP H0699874B2 JP 3217943 A JP3217943 A JP 3217943A JP 21794391 A JP21794391 A JP 21794391A JP H0699874 B2 JPH0699874 B2 JP H0699874B2
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cloth
fabric
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JP3217943A
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JPH0544179A (ja
Inventor
田中良一
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田中 良一
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防染糊板の貼付けによ
り、紋を染抜く、紋付染色方法に関する。
【0002】
【従来の技術】和装業界において、現在フォーマル和装
が大きな分野を占めているが、フォーマル品に欠かせな
いのが紋付である。紋付は着物に家紋をつけて、正装を
表現するものであるが、家紋の部分を着物に染め付ける
ために、現在染色時に紋を置く部分に防染糊を施して白
く上げ、染色後に該部分に家紋を染め抜く方法、及び、
簡便法として刺繍で家紋を縫い込む方法や家紋を染めた
布切れを貼付ける方法等が実施されている。防染糊によ
る紋の染抜き方法が、最も実用的なものであるが、この
方法は、染色後、不用となった防染糊を生地から剥離す
るのに、手作業によらねばならず、労力負担が大きく、
また、剥離時に生地を傷付けるなど問題が多い。
【0003】特に、黒紋付、色紋付の和装品の染色は、
昔から紋部分を防染加工して、円形の白抜きに仕上げ
て、販売し、消費者が生地を購入後、紋入れをすること
が多いため、紋部分の防染加工の能率を上げるために、
防水紙の上にもち糊を数層にわたって塗布して1−3mm
程度の厚みの防染糊板を製造し、この防染糊板を紋の大
きさに切り抜き、生地の家紋の染められる位置に貼付
け、染色するという方法が広く利用されている。
【0004】この防染糊板は、一般に「めんこ」と称さ
れているものであるが、木綿の布を数枚重ね、その上に
水で薄めた糊を引いて、よく馴染ませた上に、防染糊板
の糊面を下にして置き、防染糊板の糊が水分で充分に膨
潤し、塗布された薄め糊が表面に付着した状態にした
後、防染糊板を布から剥がし、生地の表面の所定位置の
両面を貼り付け、乾燥するという方法で使用される。
【0005】防染糊板を貼り付けた後、この部分を乾燥
してから染色し、水洗した後、防染糊板を剥がす必要が
あるが、この防染糊板の剥離工程では、生地と防染糊板
の間の糊層に、作業者の爪や金属スプーン、ヘラ等の道
具を差し込み、生地表面から強制的に剥がす必要があ
り、この際、爪や道具により、生地表面が傷つき易く、
製品に光沢変化、スレ、毛羽立ち等の障害を生じ、染色
物の品位の低下を招き易い。また、作業が手作業のた
め、非常に非能率的であるばかりでなく、作業者に熟練
が要求されるため、現在の労務事情に適合せず、この作
業の早急なる改革が求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
防染糊板を使用する紋付染色方法において、防染糊板の
剥離を熟練を要することなく、作業性よく実施でき、し
かも、生地を傷つけることなく、品質のよい紋付染色が
可能な方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、生地の紋部分
の表裏両面に所定の大きさの防染糊板を貼付け、染色
し、紋部分を白く残すという方法において、防染糊板
を、目の粗い編織布からなる布片を介して生地に貼付け
ることによって、上記課題を解決した。即ち、本発明で
は、染色後、防染糊板の周囲からはみ出した布片を引っ
張り、この布片と共に防染糊板を剥離除去することがで
きる。
【0008】本発明で使用される目の粗い編織布とは、
防染糊板と生地の間に存在しながら、防染糊板の糊剤を
透過して、防染糊板を生地に密着させるものであればよ
く、その種類は特に限定されず、例えばガーゼ、紗、ス
クリーン捺染型用織物、トリコット、チュール等がいず
れも効果的に使用できる。なお、編織布の素材は、天然
繊維、化学繊維いずれであってもよいが、ポリエステ
ル、ナイロン等の疎水性繊維が、防染部分への色の差し
込みを完全に防止でき、また引き剥がし易く、好都合で
ある。編織布の目の粗さは、使用する繊維の種類及び編
織組織によって適当に選べばよいが、一般に50〜10
00メッシュ程度、特に100〜500メッシュ程度で
あるのが、好ましい。
【0009】また、このような編織布からなる布片の大
きさ及び形状も特に限定されないが、防染糊板の周囲全
体にはみ出し、はみ出した部分を手又は器具にて掴むこ
とができるように選定するのが好ましく、一般に、防染
糊板の大きさの2〜3倍であるのがよい。
【0010】なお、本発明で使用する防染糊板とは、シ
ート基材に防染糊を数層にわたって塗布したものであ
り、一般に「めんこ」と称されるものが、いずれも使用
できる。
【0011】
【実施例】精練後の絽の生地1の家紋を染め抜く位置
に、青花液を用いて印を付け、次いで、直径2cmの円形
に切り抜いたもち糊を主体とした防染糊板3及び350
メッシュのポリエステル平織物を4cm角に裁断した布片
2を準備した。木綿布数枚を重ね、その上に薄いひめ糊
を引き十分馴染ませた後、上記防染糊板3の糊面を重ね
て置き、防染糊板3の糊を十分膨潤させた。その後、生
地1の所定位置に、前記布片2を置き、その上に、糊が
十分膨潤した防染糊板3を載せ、押圧し、十分接着さ
せ、同様に、生地裏面にも、対応位置に、布片2及び防
染糊板3を貼り付け、2日間自然乾燥した(図1参
照)。このようにして、防染糊板3を張りつけた生地1
を浸染法にて黒色に染色し、水洗した後、湿潤状態で、
生地と防染糊板3の間に位置する布片2を静かに持ち上
げると、防染糊板3は簡単に剥離できた。その後、生地
1をデンプン分解酵素溶液に浸漬処理し、水洗し、生地
1に残留するわずかな接着糊剤を除去し、乾燥すること
により、防染糊板3の存在した部分が、完全に白く残っ
た、品質のよい染色布が得られた。
【0012】次に、布片2として使用する編織布の種類
を変化させて、上記実施例と同様の方法を実施し、布片
の種類が本発明の方法に及ぼす影響を試験した。試験結
果は、次の5段階評価により、評価した。その結果を表
1に示す。防染部分への色の差し込み 1 色の差し込み多く、使用に耐えない。 2 色の差し込みが、かなり認められる。 3 色の差し込みが、わずか認められる。 4 色の差し込みが、殆ど認められない。 5 色の差し込みが、全くない。防染型の際の上がり 及び剥離時の作業性 1 悪い。 2 あまり良くない。 3 良い。 4 優れる。 5 非常に優れる。
【0013】
【表1】
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、生地に傷つけることな
く、効率よく防染糊板を剥がすことができる。しかも、
熟練を要することなく、だれもが簡単に防染糊板を剥が
すことができ、その作業時間も従来の1/2以下と短時
間となる。更に、生地と防染糊板の間からはみ出して存
在する、目の粗い布片を引っかけて、容易に防染糊板を
除去できるので、機械的に連続して、防染糊板を除去す
ることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による防染糊板の適用例を示す要部断面
図である。
【符号の説明】
1 生地 2 布片 3 防染糊板

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生地の紋部分の表裏両面に所定の大きさ
    の防染糊板を貼付け、染色し、紋部分を白く残すもので
    あって、上記防染糊板を、目の粗い編織布からなる布片
    を介して生地に貼付け、染色後、上記防染糊板の周囲か
    らはみ出した上記布片を引っ張り、上記布片と共に上記
    防染糊板を剥離除去することを特徴とする紋付染色方
    法。
JP3217943A 1991-08-02 1991-08-02 紋付染色方法 Expired - Lifetime JPH0699874B2 (ja)

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JPH0544179A JPH0544179A (ja) 1993-02-23
JPH0699874B2 true JPH0699874B2 (ja) 1994-12-07

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US6001017A (en) * 1993-08-25 1999-12-14 Sega Enterprises, Ltd. Game device for displaying game input operations on the display

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JPH0544179A (ja) 1993-02-23

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