JPH069905A - 微細な凹凸表面を形成することができる塗工剤 - Google Patents

微細な凹凸表面を形成することができる塗工剤

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JPH069905A
JPH069905A JP18971691A JP18971691A JPH069905A JP H069905 A JPH069905 A JP H069905A JP 18971691 A JP18971691 A JP 18971691A JP 18971691 A JP18971691 A JP 18971691A JP H069905 A JPH069905 A JP H069905A
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JP
Japan
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uneven surface
calcium carbonate
coating agent
forming
silica gel
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JP18971691A
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Inventor
Norinaga Nakamura
典永 中村
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被塗物に塗工したときに表面が、しっとりし
た、ヌメリ感のある、スエード調を形成することができ
る塗工剤を提供する。 【構成】 被塗物に塗工剤を塗工したときに、塗工物の
表面に凹凸模様を形成することができ、その凹凸の平均
間隔が20〜50μm、凹凸の平均表面粗さRaが0.
7〜2.0μm、および表面の60°グロス値が2.0
以下となるような塗工剤である。その塗工剤は、無機系
フィラーとバインダー樹脂からなり、無機系フィラーは
炭酸カルシウム対シリカゲルの重量比が20:10〜2
9:1とし、炭酸カルシウムの粒径が2〜5μmとし、
シリカゲルの平均粒径が炭酸カルシウムのものより3倍
程度である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被塗物の表面に微細な
凹凸を付与することができる塗工剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、成形体の表面に微細な凹凸、すな
わち、マットと呼ばれる艶消し表面を形成する技術とし
て以下に述べるものがあった。はじめに、転写シートに
よる被転写体の表面に微細な凹凸を形成する技術につい
て説明する。転写シートは、剥離性の基材フィルム上
に、剥離層、絵柄層、接着剤層からなる転写層を形成し
てなるものであり、この転写シートを、別の被転写体に
接触させ、被転写体表面に接着層、絵柄層、剥離層の順
に移行させて転写する技術である。したがって、被転写
体の表面は剥離層となる。従来、このような被転写体の
表面に凹凸模様を形成するには、予め剥離性の基材フィ
ルムの表面に、凹凸模様を形成したものを用い、この上
に転写層を形成して、被転写体に接触させ、転写を行な
っていた。この転写により被転写体の表面には、凹凸模
様を有する転写層が移行し、マット状の表面を得てい
た。
【0003】つぎに、成形体の表面に微細な凹凸を形成
する従来の技術について説明する。成形品には、例え
ば、化粧板があり、これは、化粧原紙を熱硬化性樹脂で
含浸し、乾燥したものを、コアー紙、オーバーレイ紙、
基材フィルムと共に積層し、これを上下熱盤間に金属鏡
面板を介して挟み加熱圧締したものである。このような
化粧板には、例えば、フェノール樹脂含浸コア紙4枚程
度の上にメラミン樹脂含浸紙を積層し、さらにその上に
オーバーレイ紙をメラミン樹脂で含浸したものを積層し
て加熱圧締したメラミン化粧板がある。また、他の例と
して、ジアリルフタレート(以下、DAPと略す)樹脂
含浸紙を板状基材の上に順次積み重ね、加熱圧締したD
AP化粧板がある。これらの化粧板の表面に凹凸を付与
する場合には、鏡面板の間に、表面に凹凸を形成した賦
型フィルムを挿入して前記板状基材を挟み、加熱圧締し
て成形し、その後、離型して表面に凹凸を有する化粧板
を得ていた。
【0004】さらに、成形品の他の例としては、電離放
射線硬化性樹脂を被塗物の表面に塗工して、その上に表
面に凹凸を形成した賦型フィルムを覆い、電離放射線を
照射して塗膜を硬化させ、表面に凹凸を形成した賦型フ
ィルムを剥離して、表面に凹凸を有する被塗物を得てい
た。さらにまた、成形品の他の例としては、賦型フィル
ムを、不飽和ポリエステル樹脂が含浸されたものに被
せ、該樹脂を硬化させ、賦型フィルムを剥離して、表面
に凹凸を有する成形体を得ていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の凹凸模様を形成した賦型フィルムを用いて製造され
た成形体は、それらの表面はマット状になっているが、
触った感じが、ツルツルしていたり、ざらざらしていた
りして、ヌメリ感がなかった。そこで、本発明は、被塗
物に塗工したときに表面がしっとりとした、ヌメリ感の
ある、スエード調を形成することができる塗工剤を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記した問題点を解決す
るために、本発明の塗工剤は、これを被塗物に塗工した
ときに、その表面の凹凸の平均間隔が20〜50μm、
表面の凹凸の平均表面粗さRaが0.7〜2.0μm、
および表面の60°グロス値が2.0以下である微細な
凹凸表面を形成することのできるものである。
【0007】また、本発明の塗工剤はスリットリバース
コーティング方式によって凹凸表面が形成されるもので
ある。また、本発明の塗工剤は、無機系フィラーとバイ
ンダー樹脂からなるものである。また、本発明の塗工剤
は、無機系フィラーが、炭酸カルシウムCaCO3 およ
びシリカゲルSiO2 であり、主たるバインダー樹脂
が、ポリイソシアネートで架橋されたアクリルポリオー
ルである。
【0008】また、本発明の塗工剤は、無機系フィラー
が、炭酸カルシウムCaCO3 およびシリカゲルSiO
2 であり、配合重量比が20:10〜29:1であり、
炭酸カルシウムの粒径が2〜5μm、望ましくは3μm
とする。シリカゲルの平均粒径が炭酸カルシウムの粒径
の3倍程度である。本発明の塗工剤によって塗工された
表面は、外観が砂目形状の微細な凹凸表面が形成されて
いるものである。その凹凸表面は、凹凸の平均間隔が2
0〜50μm、凹凸の平均表面粗さRaが0.7〜2.
0μm、および表面の60°グロス値が2.0以下とな
るように、塗工剤を配合したものである。このような特
定数値範囲の砂目形状を形成できるようにしたので、塗
工物表面の触った感じが、しっとりとしたヌメリ感のあ
る艶消し表面を得ることができる。この感触は、ツルツ
ル、またはテカテカしたものではなく、それでいて、ザ
ラザラした感じとは異なり、柔らかな、スエードのよう
な滑らかさで、或種の高級感を漂わせるものである。こ
こで、平均傾斜角とは、図2に示されるように、凹凸の
山の高さをh1,h2 ,h3 〜hn としたときに、次の
〔数1〕の式によって表されるθaのことをいう。
【0009】
【数1】
【0010】本発明の塗工剤に使用されるバインダー樹
脂は、任意のものが使用できるが、例えば、ポリエステ
ル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂等
が使用できる。本発明の塗工剤に含まれるシリカゲル
は、塗工物表面の表面粗さを調整するために働くもので
あり、シリカゲルを添加せずに炭酸カルシウムだけを使
用した場合は、得られた表面がフラットに近くなり、前
記の目的の表面が得られない。また、シリカゲルは、炭
酸カルシウムが沈降するのを防ぐ働きもする。
【0011】本発明の塗工剤を適用することのできる対
象、即ち、被塗物には、紙、布、プラスチック、金属、
木等が好適に用いられる。これらの被塗物に本発明の塗
工剤を塗工する方法は、スリットリバースコーティング
方式、スプレーコーティング方式が用いられるが、特
に、スリットリバースコーティング方式が好適に用いら
れる。グラビアコート等の通常のコーティング方式では
凹凸層2を形成する樹脂組成物中のフィラー粒子が輪を
書くように流れて賦型フィルム上に筋を形成してしま
い、適切に塗布を行なうことが困難である。本発明で
は、そのような筋を形成しないように、塗工方式とし
て、前記の2つのコーティング方式が好適である。図3
に、塗膜にある程度厚みを形成できるスリットリバース
コート方式を示す。この方式では、ノズル塗工装置4か
ら吐出された樹脂組成物は、バックアップロール6上に
走行している基材フィルム1に塗布され、次いでスクイ
ズロール5によって塗膜厚を規制されて塗工される。
【0012】このようにして被塗物に塗工された塗膜
は、表面に微細な凹凸を有し、表面の触った感じが、し
っとりとしたヌメリ感のある、しかも、柔らかで、スエ
ードのように滑らかな、塗工体を得ることができる。
【0013】
【実施例1】粒径3μの炭酸カルシウムCaCO3 と粒
径10μのシリカゲルSiO2 を重量比28対2の割合
で混合して、無機系フィラーを構成した。つぎに、アク
リルポリオール100重量部とポリイソシアネート8.
5重量部とからバインダー樹脂を構成した。
【0014】前記無機系フィラーを52重量部および前
記バインダー樹脂を48重量部用いて凹凸層形成用の樹
脂組成物とした。この樹脂組成物を易接着処理されたP
ETフィルム(ダイヤホイル(株)製:TE,商品名,
厚み38μm)上に15μm(乾燥塗膜厚)となるよう
に、スリットリバースコーティング方式により塗工し、
110℃で30秒間乾燥したのち、60℃で3日間エー
ジングした。
【0015】図1はPETフィルムからなる基材フィル
ム1上に塗工された凹凸槽2からなる塗工物を示す。こ
うして得られた塗工フィルムの表面の平均表面粗さRa
は1.2μになった。また凸部と凹部の最大高低差が
8.0μm、凹凸の平均間隔が30μm、凹凸の平均傾
斜角が14°となった。
【0016】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、賦型フィルムの表面形状を凹凸の平均間隔が20〜
50μm、凹凸の平均表面粗さRaが0.7〜2.0μ
m、および表面の60°グロス値が2.0以下としたの
で、その表面は、しっとりとしたヌメリ感のある艶消し
表面を得ることができた。この感触は、ツルツル、また
はテカテカしたものではなく、それでいて、ザラザラし
た感じとは異なり、柔らかな、スエードのような滑らか
さであり、或種の高級感を漂わせるものとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗工剤を塗布して製造された塗工フィ
ルムを示す。
【図2】凹凸の平均傾斜角を説明するための図である。
【図3】本発明で用いるスリットリバースコーティング
方式を示す。
【符号の説明】
1 基材フィルム 2 凹凸層 4 ノズル塗工装置 5 スクイズロール 6 バックアップロール

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面の凹凸の平均間隔が20〜50μ
    m、表面の凹凸の平均表面粗さRaが0.7〜2.0μ
    m、および表面の60°グロス値が2.0以下である微
    細な凹凸表面を形成することのできる塗工剤。
  2. 【請求項2】 凹凸表面が、スリットリバースコーティ
    ングによって形成されたものである請求項1記載の微細
    な凹凸表面を形成することのできる塗工剤。
  3. 【請求項3】 凹凸表面が、無機系フィラーとバインダ
    ー樹脂を用いて形成されたものであることを特徴とする
    請求項1記載の微細な凹凸表面を形成することのできる
    塗工剤。
  4. 【請求項4】 無機系フィラーが、炭酸カルシウムおよ
    びシリカゲルであり、主たるバインダー樹脂が、ポリイ
    ソシアネートで架橋されたアクリルポリオールであるこ
    とを特徴とする請求項3記載の微細な凹凸表面を形成す
    ることのできる塗工剤。
  5. 【請求項5】 無機系フィラーが、炭酸カルシウムおよ
    びシリカゲルであり、配合重量比が20:10〜29:
    1であり、炭酸カルシウムの粒径が2〜5μm、シリカ
    ゲルの平均粒径が炭酸カルシウムの粒径の3倍程度であ
    ることを特徴とする請求項3記載の微細な凹凸表面を形
    成することのできる塗工剤。
JP18971691A 1991-07-30 1991-07-30 微細な凹凸表面を形成することができる塗工剤 Pending JPH069905A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013226838A (ja) * 2011-03-29 2013-11-07 Showa Denko Packaging Co Ltd 成形用包装材および電池用ケース

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013226838A (ja) * 2011-03-29 2013-11-07 Showa Denko Packaging Co Ltd 成形用包装材および電池用ケース

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