JPH0698441A - 耐火型配線器具及び耐火板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐火板をサポート及び化粧板に直接取り付け
ることにより、部品点数、加工箇所を低減し得る耐火型
配線器具及び耐火板を提供する。 【構成】 電気接続部品５を保持して壁面１内に固定さ
れるサポート６を設け、電気接続部品５の前面に対向す
る窓孔１３が形成された化粧板９を設け、電気接続部品
５の周囲を囲繞する開口部１０を有してサポート６と化
粧板９との間に挿入される金属製の耐火板８に、サポー
ト６に取り付けられる取付部１２と化粧板９を保持する
保持部とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、室内配線に際して利用
される耐火型配線器具及び耐火板に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、スイッチ或いはコンセント等の電
気接続部品を保持するサポートと、前記電気接続部品の
前面に対向する窓孔が形成された化粧板とを着脱自在に
結合してなる一般型の配線器具がある。このような配線
器具は、まず、化粧板とサポートとを分離し、室内の壁
面に埋設された前面開口の箱体から電線を引き出して電
気接続部品に接続し、電気接続部品を箱体に収納してサ
ポートを箱体に固定した後に、化粧板をサポートに取り
付けることにより配線作業が行われる。

【０００３】一方、化粧板は一般に合成樹脂製であるた
め、室内で火災が発生した場合には熱により燃焼又は溶
解することがある。このような場合には、箱体を埋設す
るために壁面に形成した開口部から壁面の内方空間に炎
が入るため、他の部屋への類焼時間が早まり、住人が余
裕をもって避難することが困難な事態が発生する。

【０００４】このようことから、類焼時間を伸ばすため
に、上記構成を基礎とし、電気配線部品の周囲を囲繞す
る開口部が形成された金属製の耐火板を化粧板の裏側に
設けた耐火型配線器具がある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従来の耐火型配線器具
は、耐火板を取り付けるために、サポートに取り付けら
れるアダプタ等の支持部材を設け、この支持部材に耐火
板を加締め或いは螺子により結合し、支持部材に化粧板
を取り付ける構造が採用されている。したがって、部品
点数や加工箇所が増え、組立時間も長くなる欠点があ
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
電気接続部品を保持して壁面内に固定されるサポートを
設け、前記電気接続部品の前面に対向する窓孔が形成さ
れた化粧板を設け、前記電気接続部品の周囲を囲繞する
開口部を有して前記サポートと前記化粧板との間に挿入
される金属製の耐火板に、前記サポートに取り付けられ
る取付部と前記化粧板を保持する保持部とを設けたもの
である。

【０００７】請求項２記載の発明は、電気接続部品を保
持して壁面内に固定されるサポートと前記電気接続部品
の前面に対向する窓孔が形成された化粧板との間に装着
される金属板を設け、この金属板に、前記電気接続部品
の周囲を囲繞する開口部と、前記サポートに取り付けら
れる取付部と、前記化粧板を保持する保持部とを設けた
ものである。

【０００８】

【作用】請求項１記載の発明は、火災時に熱により化粧
板が燃焼或いは溶解した場合でも、室内の壁面が燃焼し
きるまでの間に炎が壁面内に侵入することを耐火板によ
り阻止することができ、これにより、類焼時間を延期さ
せることができる。また、他の部材を用いることなく、
耐火板を取付部によってサポートに直接取り付けるとと
もに、保持部により化粧板を直接保持することができる
ため、部品点数及び加工箇所を少なくし、組立作業を容
易にすることができる。

【０００９】請求項２記載の発明は、耐火板を取付部に
よってサポートに直接取り付けるとともに、保持部によ
り化粧板を直接保持することにより、請求項１記載の発
明と同様の目的を達成することが可能である。

【００１０】

【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。図１において、１は室内の壁面で、この壁面１に形
成された開口部２の内方には箱体３が設けられ、この箱
体３には外部から電線４が導入されている。前記壁面１
の表側には電気接続部品の一例としてのコンセント５を
保持する金属製のサポート６が設けられ、このサポート
６は螺子７により前記箱体３に固定されるものである。
また、前記開口部２及び前記サポート６の周囲を覆う耐
火板８と、この耐火板８を覆う合成樹脂製の化粧板９と
が設けられている。耐火板８には、前記コンセント５の
周囲を囲繞する開口部１０と、螺子１１により前記サポ
ート６に取り付けられる取付部としての取付孔１２とが
形成されている。前記化粧板９には前記コンセント５の
前面に対向する窓１３が形成されている。

【００１１】図２に示すように、前記サポート６には、
複数個分の前記コンセント５或いはスイッチ等の他の電
気接続部品を位置させる矩形孔１４と、それらの電気接
続部品を保持するための支持部１５と、前記螺子７を通
すための長孔１６と、前記螺子１１を螺合させる螺子孔
１７とが形成されている。

【００１２】図３に示すように、前記耐火板８はステン
レス等の金属板８ａにより形成され、この耐火板８に
は、前記開口部１０及び前記取付孔１２の他に、前記化
粧板９を保持するための保持部としての複数の切り起し
片１８と、これらの切り起し片１８を形成するための小
孔１９とが形成されている。そして、図４に示すよう
に、前記化粧板９の裏面には、前記切り起し片１８に弾
発的に係止される複数の係止爪２０が一体に形成されて
いる。

【００１３】このような構成において、箱体３から電線
４の先端を壁面１の外側に引き出してコンセント５に接
続し、コンセント５を電線４とともに箱体３に収納し、
サポート６を螺子７により箱体３に固定し、耐火板８を
螺子１１によりサポート６に固定し、化粧板９の係止爪
２０を耐火板８の小孔１９に挿入して切り起し片１８に
係止させて化粧板９を固定することにより配線作業が完
了する。

【００１４】ここで、火災が発生し、熱により化粧板９
が燃焼或いは溶解した場合でも、室内の壁面１が燃焼し
きるまでの間に炎が壁面１の開口部２に侵入することを
耐火板８により阻止することができる。これにより、類
焼時間を延期させることができる。

【００１５】また、他の部材を用いることなく、耐火板
８をその取付孔１２に通した螺子１１によってサポート
６に直接取り付けるとともに、耐火板８の切り起し片１
８により化粧板９を直接保持することができるため、部
品点数及び加工箇所を少なくし、組立作業を容易にする
ことができる。

【００１６】

【発明の効果】請求項１記載の発明は、上述のように、
金属製の耐火板に、電気接続部品を保持して壁面内に固
定されるサポートに取り付けられる取付部と、化粧板を
保持する保持部とを設けたので、火災時に熱により化粧
板が燃焼或いは溶解した場合でも、室内の壁面が燃焼し
きるまでの間に炎が壁面内に侵入することを耐火板によ
り阻止することができ、これにより、類焼時間を延期さ
せることができ、また、他の部材を用いることなく、耐
火板を取付部によってサポートに直接取り付けるととも
に、保持部により化粧板を直接保持することができるた
め、部品点数及び加工箇所を少なくし、組立作業を容易
にすることができる等の効果を有する。

【００１７】請求項２記載の発明は、上述のように、電
気接続部品を保持して壁面内に固定されるサポートと化
粧板との間に装着される金属板を設け、この金属板に、
前記電気接続部品の周囲を囲繞する開口部と、前記サポ
ートに取り付けられる取付部と、前記化粧板を保持する
保持部とを設けたので、耐火板を取付部によってサポー
トに直接取り付けるとともに、保持部により化粧板を直
接保持することにより、請求項１記載の発明と同様の目
的を達成することができる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す縦断側面図である。

【図２】サポートの正面図である。

【図３】耐火板の正面図である。

【図４】化粧板の正面図である。

【符号の説明】

１ 壁面 ５ 電気接続部品 ６ サポート ８ 耐火板 ８ａ 金属板 ９ 化粧板 １０ 開口部 １２ 取付部 １３ 窓孔 １８ 保持部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電気接続部品を保持して壁面内に固定さ
   れるサポートを設け、前記電気接続部品の前面に対向す
   る窓孔が形成された化粧板を設け、前記電気接続部品の
   周囲を囲繞する開口部を有して前記サポートと前記化粧
   板との間に挿入される金属製の耐火板に、前記サポート
   に取り付けられる取付部と前記化粧板を保持する保持部
   とを設けたことを特徴とする耐火型配線器具。
2. 【請求項２】 電気接続部品を保持して壁面内に固定さ
   れるサポートと前記電気接続部品の前面に対向する窓孔
   が形成された化粧板との間に装着される金属板を設け、
   この金属板に、前記電気接続部品の周囲を囲繞する開口
   部と、前記サポートに取り付けられる取付部と、前記化
   粧板を保持する保持部とを設けたことを特徴とする耐火
   板。