JPH0697971B2 - 調味料の製造法 - Google Patents

調味料の製造法

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JPH0697971B2
JPH0697971B2 JP61081880A JP8188086A JPH0697971B2 JP H0697971 B2 JPH0697971 B2 JP H0697971B2 JP 61081880 A JP61081880 A JP 61081880A JP 8188086 A JP8188086 A JP 8188086A JP H0697971 B2 JPH0697971 B2 JP H0697971B2
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善範 兼松
孝樹 山縣
俊夫 田中
文雄 原
靖 高橋
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は調味料の製造法に係り、その目的とするところ
は、呈味性の優れた調味料を効率よく得る方法を提供せ
んとするにある。
〔従来の技術〕
従来、調味料を製造する方法としては、醤油製造用原料
に、実質的にペプチダーゼを含まないプロテアーゼを作
用させ、次いでこれにペプチダーゼとグルタミナーゼを
無塩条件下で作用させてグルタミン酸含有率の高い調味
料を得る方法が知られている(特公昭57-48946号)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記方法によるときは、酵素を繰り返し
使用できないと共に、pH、温度等の反応条件を調整して
も、基質と酵素との接触、反応効率が低く、コスト高と
なるという欠点があつた。
従つて、基質と酵素との接触効率を高め、効率よく調味
料を得ることのできる方法の開発が望まれていた。
〔問題点を解決するための手段〕
斯かる実情において、本発明者は鋭意研究を行つた結
果、予じめ醤油製造用原料に食塩の存在下、蛋白分解酵
素剤又は蛋白分解酵素剤と澱粉分解酵素剤を加えて加水
分解したものを、本発明者によつて新たに調製されたブ
レラ属起源のグルタミナーゼを固定化したもの、あるい
はこれと固定化ペプチダーゼに接触させればグルタミン
酸含有率の高い呈味性のよい調味料が効率よく得られる
ことができることを見出し、本発明を完成した。
従って、本発明は、醤油製造用原料に蛋白分解酵素剤又
は蛋白分解酵素剤と澱粉分解酵素剤を加えて加水分解し
たものを、食塩濃度3〜20重量%、pH3〜8の液体状態
に調整し、これをブレラ属固定化グルタミナーゼ又は固
定化ペプチダーゼとブレラ属固定化グルタミナーゼに接
触させることを特徴とする調味料の製造法を提供するも
のである。
本発明に用いられる醤油製造用原料としては、醤油製造
に通常用いられるもの、即ち蛋白質原料に澱粉質原料を
加えたものが用いられ、蛋白質原料としては、例えば脱
脂大豆、丸大豆、小麦グルテン、コーングルテン、大豆
精製蛋白、可溶性分離蛋白、魚介類、獣肉類、酵母エキ
ス及び脱脂大豆と小麦粉を両味混合後湿熱膨化処理した
「こうじ麦EX」のEX-WB、EX-WU-60が、また澱粉質原料
としては、例えば小麦、大麦、トウモロコシ、「こうじ
麦EX」のEXW-100が好適なものとして挙げられる。
そして、「こうじ麦EX」のEX-WB、EXWU-60、EXW-100以
外の原料に対しては常法による原料処理、即ち原料組織
の軟化、蛋白質の変性、澱粉のα化、殺菌等が行われ
る。
本発明で用いられる蛋白分解酵素剤としては、例えば醤
油用麹菌であるアスペルギルス・オリゼー、アスペルギ
ルス・ソーヤ等の黄麹菌、クモノスカビ、バチルス属等
の蛋白分解酵素生産能を有する菌株を適当な培地に培養
して得られる培養物、該培養物より例えば水等により抽
出して得た粗酵素液、これより常法例えば有機溶媒によ
る沈澱法等を用いて得た粗酵素剤、さらにこれを精製し
た精製酵素剤等が特に好適であるが、その他一般に市販
されている各種蛋白分解酵素製剤等も有効に用いられ
る。なお上記した蛋白分解酵素剤に例えばα‐アミラー
ゼ、β‐アミラーゼ、セルラーゼ、ペクチナーゼ等の澱
粉分解酵素剤を併用して用いてもよい。
上記蛋白分解酵素剤による加水分解は、通常原料処理し
た醤油製造用原料に必要に応じて水又は塩水を加え、基
質が沈澱しない程度の撹拌を行ないつつ30〜60℃程度で
行なう。この加水分解工程の食塩濃度は0〜15%(W/
V)が好ましく、比較的高温で加水分解するのが良い。
そして酵素剤による醤油製造用原料の加水分解は約10〜
96時間行なうのが好ましい。
本発明において、醤油製造用原料に蛋白分解酵素剤を加
えて加水分解する際、ペプチダーゼを含有する酵素剤を
用いれば分解効率を上昇させるが、苦味を発生させるた
め、ペプチダーゼ含有蛋白分解酵素の加水分解時間は約
10〜48時間、ペプチダーゼをほとんど含有していないバ
チルス属の蛋白分解酵素の加水分解時間は約10〜96時間
が望ましい。
次に、上記醤油製造用原料に蛋白分解酵素剤を加えて加
水分解したものを、アルカリもしくは酸を加えてpH3.0
〜8.0、好ましくはpH4.0〜7.0に調整する。
そして上記加水分解したものが分解残渣(固形分)をほ
とんどもしくは全く含まない液体の状態である場合はそ
のまま使用し、そうでない場合は、上記アルカリもしく
は酸を加えてpH3.0〜8.0に調整する前および/または後
に、常法の圧搾、過、遠心分離、MF、UF膜等の分離操
作により固液分離して液汁を得る。
本発明の固定化ペプチダーゼ及びブレラ属固定化グルタ
ミナーゼは次の如くして調製される。
ペプチダーゼとしては、アミノペプチダーゼでは例えば
アスペルギルス属、バチルス属等の起源のものが望まし
く、またカルボキシペプチダーゼでは例えばアスペルギ
ルス属等の微生物起源のものを用いるのが望ましい。ま
たグルタミナーゼとしては、ブレラ属に属する菌、例え
ばブレラ・アルバ(Bullera alba)から得られるものが
使用される。そして、このペプチダーゼ及びグルタミナ
ーゼとしては、菌体を常法により培地に接種し、培養し
て得られるペプチダーゼ又はグルタミナーゼを含有する
培養液、該培養液から分離して得られる分離菌体、破砕
菌体、アセトン菌体もしくは凍結乾燥菌体又は前記培養
液より過もしくは遠心分離して得られる粗酵素液もし
くはこれを常法により精製して得られる精製酵素等が使
用される。
当該酵素の固定化は、一般に行われている通常の方法に
よつて行われる。すなわち、固定化ペプチダーゼを得る
ための固定化法としては、上記した粗酵素液もしくは精
製酵素の場合、例えばDEAE-セルロース、Diaion Wa-10
等のイオン交換体に吸着させた後、必要によりグルタル
アルデヒドで架橋処理をするイオン結合法。キトパール
BCW-1000、BCW-3000(架橋タイプ)、BCW-3500(架橋タ
イプ)に吸着させた後、必要によりグルタルアルデヒド
で架橋処理する吸着法、ゲル基材としてアルギン酸塩と
の混合液に混合し、これをゲル化剤と接触させるか、あ
るいはゲル基材としてカラギーナンもしくは寒天を加熱
溶解した液と混合し、次いでこれを冷却する包括法等が
好適な固定化手段として挙げられる。また、ブレラ属固
定化グルタミナーゼを得るための固定化法としては、分
離菌体、アセトン菌体、破砕菌体、凍結乾燥菌体の場合
には、例えばこれらをゲル基材としてのアルギン酸塩と
混合し、これをゲル化剤と接触させるか、又はゲル基材
としてカラギーナンもしくは寒天を加熱溶解した液と混
合し、次いでこれを冷却する等の包括固定化法等が固定
化手段として望ましい。また菌体より常法により精製し
て得られる精製酵素をイオン結合法、吸着法にて吸着
後、必要に応じてグルタルアルデヒドで架橋処理をして
用いてもよい。
斯くして得た固定化ペプチダーゼ、ブレラ属固定化グル
タミナーゼを分解容器、例えば充填層、撹拌槽、流動
層、懸濁気泡塔、フイルム反応槽等の容器に入れ、これ
に上記の醤油製造用原料を加水分解し、pH3〜8に調整
した液体状態のもの、すなわち液体基質を導入し、ブレ
ラ属固定化グルタミナーゼ、固定化ペプチダーゼに食塩
の存在下連続的もしくは断続的に接触させて呈味性の優
れた調味料を得る。なお、当該固定化酵素との接触は、
ブレラ属固定化グルタミナーゼのみでも目的を達成する
ことができるが、固定化ペプチダーゼとの接触を組合せ
るのがより好ましい。両者を併用する場合の接触順序は
特に制限されないが、分解効率を上昇させるためには固
定化ペプチダーゼ、次いでブレラ属固定化グルタミナー
ゼと接触させるのが好ましい。
当該固定化酵素と液体基質を接触させる際の食塩濃度
は、通常3〜20%(W/W)、特に5〜15%(W/W)が好ま
しく、反応温度は20〜60℃、反応時間は5分〜24時間程
度が好ましい。
上記の如くして固定化酵素と接触させて得た調味液は、
必要に応じて、醤油酵母を固定化させた固定化醤油酵母
菌体と接触させて酵母発酵を行うことができる。この場
合の接触反応時間は1時間以上、特に2〜30時間程度が
好ましい。醤油酵母の固定化及び接触方法は上記方法と
同様にして行われる。
斯くして得た諸味液汁は、通常の過、火入、引等の
処理を行つて呈味の優れた調味料とすることができる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、アミノ酸含量が高く著しく呈味の優れ
た調味料を効率良く得ることが出来るので、本発明は産
業上極めて有意義である。
〔実施例〕
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明す
る。
実施例1 (i) グルコース1%(W/V)、ポリペプトン0.5%
(W/V)、酵母エキス0.3%(W/V)を含む液体培地(pH
5.5)3を、5容ジヤーフアーメンターに投入し、
これを常法により殺菌したものにグルタミナーゼ生産菌
であるブレラ・アルバ(Bullera alba)IFO1192を予め
上記組成の培地に接種し、25℃で48時間振とう培養を行
なつた種培養液150mlを添加し、これを25℃、通気量1
/分、撹拌回転数200rpmで48時間好気的に培養を行な
つた。この培養終了液を遠心分離して得た菌体を3回水
洗した。得られた培養菌体20gを3.3%(W/V)アルギン
酸ナトリウム80gと充分混合し、これを注射器で10%(W
/V)塩化カルシウム溶液に滴下して球状の固定化グルタ
ミナーゼを得た。
(ii) こうじ麦EXWU-60 1Kg、EXW-100 1Kgに12%食塩
水5.6を加え、さらにプロテアーゼ製剤(商品名:
「プロテアーゼNアマノ」、天野製薬株式会社製)5.4g
と澱粉分解酵素(商品名:「グルクザイム6000」、天野
製薬株式会社製)2.0gを添加し、50℃で48時間消化後、
カルボキシペプチダーゼ製剤(商品名:「カルボキシペ
プチダーゼW」、ペンテル株式会社製)2.0gを加え、30
℃で10時間さらに酵素分解を継続し、これを遠心分離し
て酵素分解液汁を得た。
(iii) 酵素分解液汁をpHを5〜6に調整し、上記の
ブレラ属固定化グルタミナーゼ200gを30℃に保温したジ
ヤケツト付カラム(2.5×40cm)に充填したカラムに、2
0ml(液汁)/時の割合で流下させてグルタミン酸含量
の著しく多い呈味のすぐれた調味液を得た。
実施例2. (i) 常法により加熱変性した数1Kgにアスペルギル
ス・オリゼーRIB430を接種し、30〜35℃で42時間製麹し
て固体麹を得、該固体麹を5倍量の冷水で抽出して、粗
酵素液を得た。次いで、キトパールBCW-3510〔富士紡績
株式会社製〕を30℃に保温したジヤケツト付カラム(2.
5×30cm)に充填し、粗酵素液1,000mlを50ml/時間の割
合で流下させてアミノペプチダーゼ、カルボキシペプチ
ダーゼを吸着固定化し、固定化ペプチダーゼを得た。
(ii) こうじ麦EXWU-60 8.0Kgに12%食塩水22.4を
加え、さらにプロテアーゼ製剤(商品名 コクラーゼS
S::三共株式会社)64gを添加し50℃で48時間酵素分解し
た。次いで、これを遠心分離して得た酵素分解液汁をpH
5〜6に調整し、上記固定化ペプチダーゼカラムに15ml
液汁/時の割合で流下させた。次いでこのペプチダーゼ
処理液を、実施例1の(i)と同様にして調製した固定
化グルタミナーゼに実施例1の(iii)と同様にして接
触させて、呈味のすぐれた調味液を得た。
実施例1及び2で得られた調味液の物性は表1のとおり
である。
フロントページの続き (72)発明者 高橋 靖 千葉県浦安市東野2−7−32 (56)参考文献 特公 昭57−48946(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】醤油製造用原料に蛋白分解酵素剤又は蛋白
    分解酵素剤と澱粉分解酵素剤を加えて加水分解したもの
    を、食塩濃度3〜20重量%、pH3〜8の液体状態に調整
    し、これをブレラ属固定化グルタミナーゼ又は固定化ペ
    プチダーゼとブレラ属固定化グルタミナーゼに接触させ
    ることを特徴とする調味料の製造法。
JP61081880A 1986-04-09 1986-04-09 調味料の製造法 Expired - Lifetime JPH0697971B2 (ja)

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