JPH069629U - 浴用シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、寝たままで、お湯が使用できる浴
用シートを提供することを目的とする。 【構成】 非透水シート１の周縁に引き締め可能な紐５
を設け、この紐５を引っ張って結ぶと周縁が立ち上が
り、その四隅３にクリップ７を設け、足元に外部に連通
する透孔４を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、寝たままでも容易に入浴サービスが受けられるようにした浴用シー トに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、寝たきりの人が入浴する場合、病院ではハバートタンクに入れるため、 ストレッチャーで搬送するので人手を要し、家庭では風呂場を改装しても、数人 でかかえて入浴させたり、巡回入浴サービスを受けても月１回で費用もかかる上 、地域によっては、巡回サービスも受けられないことがあった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、寝たままで使用できて、介護者が高齢者一人の場合でも介助できる ようにした浴用シートの提供を目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記課題を解決するために、長方形の非透水シート１の四隅部に一 辺の長さが所望の高さに等しい正方形状折り畳み部片３を設け、この部分を除く 周縁に紐通し部２を複数個隔設し、前記紐通し部２に周縁を引き締め可能にする 紐５を挿通すると共に、前記非透水性シート１の一部に外部と連通する排水口４ を設けたものである。

【０００５】

【作用】

本考案は、上記の手段を講じたので、広げた状態では平面状であるので、これ を折り畳んだり、一端から巻いたりして保管しておく。

【０００６】 此の浴用シートを使用する際は、まず平面状である本案浴用シートを広げた状 態で、寝たきりの人を体位変換によってシーツを交換する要領でベッド上に敷き 、浴用シートの中央に体位変換をさせてから紐５を引きしめて直方体状として使 用する。

【０００７】 非透水シート１の隅部を除く周縁に設けた紐通し部２に通した紐５を引っ張っ て締めると、紐通し部２を形成していない部分がタック状となり、隅部の紐通し 部２を設けていない正方形状折り畳み部片部は三角形状に折り畳まれる。この部 分を外方に突出させ、外側から丸棒等の外周に巻きつけて直立させ、その外側か ら断面Ω字状外套で挟持すると本案浴用シートは上面が開口した直方体状となる 。

【０００８】 次に、紐通し部２を形成しない部分に露出した紐５を後述のつり具８等で紐５ の部分を支え、直方体状とした本案品が弛まないように吊り、排水口４に排水用 のゴム管１０を連結してその端をバケツ９で受け、排水用ゴム管は適宜のクリッ プ等で閉塞し、湯を張り使用する。この際、ギャジベッドの上半身部を少し挙上 してると好適である。

【０００９】 使用後は、排水用ゴム管のクリップを外して湯を抜き、水気を拭って排水用の ゴム管１０を外し、つり具８を除き、紐５をゆるめて本案浴用シートを平面状と し、ギャジベッドを降ろしてシーツ交換の要領で本案浴用シートを取り除いて終 了することになる。

【００１０】

【実施例】

本考案の実施例について、図面に従って説明する。

【００１１】 図１に示すものは、本案品の平面図であって、長方形の非透水シート１の四隅 部に一辺の長さが所望の高さＨに等しい正方形状折り畳み片３をそれぞれ形成し 、この部分を除く周縁に紐通し部２を長辺方向には３箇所、短辺方向には２か所 、それぞれ若干の間隔を置いて設け、この紐通し部２に周縁を引き締め可能にす る紐５を挿通し、紐５端部に端止め具６を取着すると共に、前記非透水性シート １の一部に外部と連通する排水口４を設けている。

【００１２】 図２は、本案品に使用する排水口４の一例であって、適宜の取着用座と排水用 ゴム管挿入部を設けている。

【００１３】 図３は、紐５を引き締めて直方体状とした状態を示すもので、隅部に二等辺三 角形状となった正方形状折り畳み部片３の端部から、図４に示すクリップ７ａで 巻き込み、その外側にクリップ７ｂを嵌着し、又はリング７ｃで止着ける。又、 ７ｄに示すような、バネ入りのクリップを使用して止め着けることもできるが、 この部分は折り畳まれて止め着けられておればよいので、スナップ、ファスナー 、フック等の係止手段を使用して、係止してもよい。この正方形状折り畳み部片 ３を外方に出したものを例示したが、これを内側に折り畳んでその端部を前記の 適宜の係止手段で係止することもできる。

【００１４】 浴用シートの素材は、非透水性のもので、肌に触れても刺激がなく、使用に当 たってシーツのように自由自在で取り扱いやすいものがよい。

【００１５】 図５に示すものは、つり具８で、紐５を吊り支えた状態を示している。つり具 ８は図６に示すように、台部に蝶番で起倒自在に取着し、上端面にフックＦを設 けたもので、図示のようにマットレス１２の下に台部を挿入して使用する。なお 、このつり具は、他に紐５を吊り下げるところがある場合には不用である。例え ば図８に示すようにベッドで使用する場合、本案品の短辺部はベッドに紐等で固 定することができ、ベッドの周辺に柵がある場合には、その柵で保持してもよく 、また洗濯挟みやポール等を使用して止めてももよい。

【００１６】 図７は、本案品を使用状態としたときの足元方向からの斜視図であって、図示 のように排水口４は足元部Ａの方向に位置させ、排水用ゴム管１０を接続し、止 め金１１で閉塞しバケツ等の容器９で受けておく。なお、排水口４を足下部中央 に設けたものを例示したが、これを側方の中央部に設けたり、中央部でなく、端 部に設けることもある。

【００１７】 使用後は、止め金１１を外し、排水口４に接続した排水用ゴム管１０から容器 ９に排水し、浴用シートの水気を拭いて除き、排水用ゴム管１０を外し、ギャジ ベッドを下げて平らにする。つり具を全部除去し、浴用シートの紐の結び目を解 き、シートを一方からくるくるまるめるか、扇状に畳んで身体の下にさし込み、 介助者は反対側から寝たきりの人の体交によって本案浴用シートを完全にベッド 上よりとり除くことができる。

【００１８】 使用後の浴用シートは、陰干しした後、筒状に巻いたり、折り畳んだりして保 管すれば、場所を取らない。

【００１９】 なお、紐５を引き締めたとき、折り目となる部分は、予めアイロン等で折れる 方向の折り目をつけておいたり、この部分の補強も兼ねて適宜の縫い目を設けた り、補強のために別布を縫い着けたりできることは自明であり、このようにする ときは、水洩れしないような手段を講ずることも自明であろう。

【００２０】

【考案の効果】

以上に述べたように本案品は、広げた状態では平面状であるので、シーツ交換 の要領で寝たきりの人の下に敷き、紐５を引き締めることによって、容易に上面 が開口した直方体状となり、浴槽として使用でき、使用後も同様に取り外すこと ができるので、介助者が高齢者一人の場合でも極めて容易に入浴サービスを施す ことができると共に、巻いたり畳んだりすることができるので、輸送、保管に場 所をとらない効果が得られるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す平面図である。

【図２】本考案品に使用する排水口の斜視図である。

【図３】本考案の一実施例の紐５を引き締めて直方体状
としたときの側面図である。

【図４】本考案品に使用するクリップを例示する斜視図
である。

【図５】本考案の一実施例の紐５を引き締めて直方体状
とし、つり具で支えたたときの側面図である。

【図６】本考案品に使用するつり具を一例を示す斜視図
である。

【図７】本考案の一実施例を使用状態としたときの足元
方向から見た斜視図である。

【図８】本考案の一実施例をギャジベッドに取り付けた
ときの斜視図である。

【符号の説明】

１・・・非透水シート ２・・・紐通し部 ３・・・正方形状折り畳み部片 ４・・・排水口 ５・・・紐 ６・・・紐の端止め具 ７・・・クリップ ８・・・つり具 ９・・・バケツ １０・・・排水用ゴム管 １１・・・止め金 １２・・・マットレス Ａ・・・足元部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 長方形の非透水シート（１）の四隅部
   に、一辺の長さが所望の高さに等しい正方形状折り畳み
   部片（３）を設け、この部分を除く周縁に紐通し部
   （２）を複数個隔設し、前記紐通し部（２）に周縁を引
   き締め可能にする紐（５）を挿通すると共に、前記非透
   水性シート（１）の一部に外部と連通する排水口（４）
   を設けたことを特徴とする浴用シート。
2. 【請求項２】