JPH0695428A - 電子写真用粉体トナー組成物 - Google Patents

電子写真用粉体トナー組成物

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JPH0695428A
JPH0695428A JP4241886A JP24188692A JPH0695428A JP H0695428 A JPH0695428 A JP H0695428A JP 4241886 A JP4241886 A JP 4241886A JP 24188692 A JP24188692 A JP 24188692A JP H0695428 A JPH0695428 A JP H0695428A
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浩之 鞠子
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周一 山崎
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 トナー成分として三価以上のカルボン酸を含
有する多塩基酸と多価アルコールから成るポリエステル
樹脂を含有し、トナーのガラス転移点が70℃以上であ
り、 溶融粘度が1×105ポイズになる温度が140〜
170℃の範囲にあり、かつ、直径5mmのステンレスボ
ール(SUS No.440C)をキャリアとし、10
0mlポリビンにトナー濃度4%で配合したデベロッパー
を投入し、100rpmにて攪拌を行なう攪拌試験にお
いて、コールターカウンターにて測定した攪拌前の個数
95%粒径をA、攪拌後の個数95%粒径をBとした場
合に式 【数1】(B/A)×100≧80% を満足する電子写真用粉体トナー組成物。 【効果】 本発明によるトナーによれば、キャリアを用
いた二成分現像方式もしくは非磁性一成分方式において
実用に供する十分な定着性能を有し、かつ良質なる画像
品質を多数枚の現像に対しても安定的に提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法の現像に用
いられる粉体トナー組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真法で用いられる粉体トナーは、
現像及び転写性能と関係する摩擦帯電及び電気抵抗等の
電気的性質と、定着性能及び耐熱性能(貯蔵安定性)と
関係する熱的性質と、流動性及び硬度等の粉体としての
性質において、その使用条件に応じた適切なレベルが必
要とされている。従来より、粉体トナーに用いられてい
る樹脂材料として、ポリスチレン、スチレン−アクリル
酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、
ポリエステル、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、キシレ
ン樹脂、クマロンインデン樹脂等が挙げられ、樹脂の詳
細な設計は、その用途に応じて種々の提案が為されてき
た。特に、ヒートロール定着用の樹脂には、転写紙への
定着性能と耐オフセット性能の向上を要求されている。
トナーの定着性能とは、定着ローラー等により加熱溶融
され、転写紙への結着で達成され、また、耐オフセット
性能は、加熱ローラーで溶融されたトナーが、コールド
オフセットを生じず、粘性を失った時点でホットオフセ
ットを生じないことである。これらの目的達成として数
多くの設計例が提唱されており、中でも加熱溶融時の粘
弾性を維持する為、もしくは温度変化に対する粘度変化
を抑える為に、分子量分布拡大、架橋構造の付与、ゴム
弾性材料適用等の手段が施された技術が検討されてい
た。例えば、特開平1−267661号公報等には、こ
れらの手段を用いた技術が開示されている。
【0003】又、電子写真法としては、米国特許第2,
297,691号明細書、特公昭42−23910号公
報及び特公昭43−24748号公報などに各種の方法
が記載されているが、一般には、光導電性物質を利用
し、種々の手段により感光体上に静電潜像を形成させ、
次いで、該潜像を現像剤(静電荷現像用トナー)で現像
して可視画像とし、必要に応じて、紙などに可視画像を
転写した後、加圧、加熱あるいは溶剤蒸気などにより定
着し、定着画像を得るものである。
【0004】又、電子写真法における現像方法として多
くの方法が知られているが、大別すると、鉄粉、フェラ
イト、ニッケル、ガラス等の微粒子(20〜500μ
m)からなるキャリアとトナーとの混合物を現像剤とし
て用いる二成分現像法と、トナーのみからなる現像剤を
用いる一成分現像法とがある。いずれの方法において
も、一般的には、摩擦帯電的にトナーに電荷が注入され
る。
【0005】二成分現像法の代表例として、米国特許第
2,618,552号明細書記載のカスケード法、及び
米国特許2,874,063号明細書記載の磁気ブラシ
法がある。これらの方法によると、安定して良好な画像
が得られるが、その反面、トナー等によるキャリア表面
の汚染、キャリアとトナーとの混合比の変動等による摩
擦帯電性の変化に伴う画質の劣化等が発生し易く、その
防止策として様々な装置面、材料面での工夫が必要とな
る。
【0006】又、一成分現像方法は、このような二成分
現像方法の問題点を回避するものであり、例えば、米国
特許4,336,318号明細書に、電気絶縁性磁性ト
ナーを用いて現像する方法が記載されている。これらの
方法においては、トナー粒子とトナー担持体及びトナー
薄層化部材との間の摩擦帯電、又は、トナー粒子同士の
摩擦帯電によりトナーに電荷が注入されて、感光体上の
静電潜像に静電的に付着する。この現像方法は、キャリ
アを使用しないこと、及びキャリアとトナーとの混合比
を制御する装置が不要なことから、前記二成分現像方法
の問題点を回避でき、且つ現像装置が小型になるという
利点を有する。
【0007】一方、同方式は金属スリーブ上にトナーの
磁気ブラシ層を形成するために、トナー自体に適当な磁
気特性を持たせる必要が有り、その為、マグネタイト、
フェライト等の磁性材料がトナー構成成分中の必須材料
となっている。又、これら磁性材料の必要含有量は、そ
の現像条件、材料種類で多少異なるが、30〜60重量
%が一般的と言える。しかし、一般に電気抵抗が低く、
吸湿し易いこうした磁性材料を多く含有することは、ト
ナー自体の電気抵抗低下及び耐湿性低下を招き、その結
果として環境の変化に対し安定した現像性能を得ること
が難しくなり、種々の使用環境で、画像濃度或は地汚れ
レベルの大きな変動を招くこととなる。又、トナー中に
含有される結着剤としての樹脂材料の割合が2成分方式
トナーと比べて少ないことは定着性能面で設計上不利と
言える。さらには、最近、増加しつつあるカラー画像の
用途を考えた場合、磁性材料の多くが有色であることか
ら、対応できる色が限定される、或は鮮明なカラー画質
が得にくいといった不具合が生じる。
【0008】このような磁性トナーを用いた一成分現像
方法の問題点を解決するために、トナーに磁気特性を必
要としない非磁性一成分現像方法が提案されている。こ
うした方法として、種々の装置が検討されているが、そ
の多くは、現像スリーブ等に対し静電気力でトナーを付
着させ、潜像面へトナーを搬送させ現像せしめるもので
あり、従来の磁性1成分現像方法とは、用いられるトナ
ーの構成上、磁性材料を必須成分としない点が大きく相
違し、前記の磁性材料含有に起因する諸問題回避が期待
できるものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記問題の内、二成分
現像法は、トナーによるキャリア表面の汚染が高速複写
機、高速プリンターにおいてトナー帯電不足等で重大な
問題を起こしている。この問題に対し、トナー溶融粘度
を高温側にシフトするという処方を講じると、定着不良
等の問題を有し、又請求範囲外のトナーであるとキャリ
アとの混合により過粉砕されたトナーによるキャリア汚
染が発生という問題を有している。又、非磁性1成分現
像方法の多くは、トナーの保持、搬送は、トナーの帯
電、静電気力のみによる為、トナーが現像スリーブ等へ
補給された際、トナーが瞬時に適正レベルに帯電するこ
とが必要とされるため、装置設計上、トナー帯電付与機
構が重要とされ、それに対する種々の手法が提唱されて
いる。その中で現像スリーブとそれに圧接された帯電部
材との間にトナーを通過せしめ、トナーを摩擦帯電させ
る方法が、一般的である。その場合、スリーブ、帯電部
材の材料選択を充分考慮する必要があることは明らかで
あるが、その多くの場合、ある程度強い圧接条件が要求
される。しかし、こうした条件はトナーにとって、発熱
による融着、或いは、過粉砕が起こり易いものであり、
これらの現象が発生した場合、画像濃度低下、現像スリ
ーブ上へのトナー搬送が阻害される等による現像時白抜
けの発生等、好ましくない種々の画像劣化を引き起こす
ことになる。
【0010】本発明が解決しようとする課題は、必要と
される定着性能を維持しつつ、現像剤の高寿命化を可能
にする電子写真用トナー組成物の提供にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明に到達し
た。即ち、本発明は上記課題を解決するために、トナー
成分として三価以上のカルボン酸を含有する多塩基酸と
多価アルコールから成るポリエステル樹脂を含有し、ト
ナーのガラス転移点が70℃以上であり、 溶融粘度が
1×105ポイズになる温度が140〜170℃の範囲
にあり、かつ、直径5mmのステンレスボール(SUS
No.440C)をキャリアとし、100mlポリビンに
トナー濃度4%で配合したデベロッパーを投入し、10
0rpmにて攪拌を行なう攪拌試験において、コールタ
ーカウンターにて測定した攪拌前の個数95%粒径を
A、攪拌後の個数95%粒径をBとした場合に式
【0012】
【数2】(B/A)×100≧80%
【0013】を満足することを特徴とする電子写真用粉
体トナー組成物を提供する。
【0014】本発明で使用するポリエステル樹脂は、多
価アルコール及び多価カルボン酸のエステル化反応によ
って製造される。その具体的方法は、既に公知の溶液中
における縮重合等により容易に合成できるものである
が、本発明で使用するポリエステル樹脂の特徴とすると
ころは、原料モノマーとして多価アルコール成分と二塩
基酸成分に加えて三価以上のカルボン酸を用いる点であ
り、更には、そのエステル化反応を制御し、適正なガラ
ス転移点、溶融粘度特性を付与することにある。
【0015】なお、上記原料モノマーとしては、以下の
ものが挙げられる。多価アルコール成分としては、水添
ビスフェノールA、ビスフェノールAのプロピレンオキ
サイド付加物、ビスフェノールAのエチレンオキサイド
付加物等が挙げられる。又、二塩基酸成分としては、マ
レイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シ
トラコン酸の如き脂肪族不飽和二塩基酸;無水フタル
酸、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、ヘ
キサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、
シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、マロン酸、グ
ルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等が
挙げられる。又、三価以上のカルボン酸成分としては、
無水トリメリット酸が好ましいが、これに限定されるも
のでない。又、その他の成分として、反応促進を目的に
エステル化触媒、例えば、酸化亜鉛、酸化第一錫、ジブ
チル錫オキサイド、ジブチル錫ジラウレート等を適宜使
用することができる。
【0016】本発明のトナー組成物に使用し得る他の成
分としては、着色剤、帯電制御剤、離型剤等の各種助剤
が挙げられ、その使用目的及び使用条件に応じて種々選
択使用できる。又、流動性向上剤として、トナー表面に
付着させる所謂外添剤として必要に応じてシリカ等無機
物微粉末も使用できる。
【0017】着色剤としては、例えば、カーボンブラッ
ク、種々の有機、無機顔料等が用いられる。
【0018】帯電制御剤としては、正電荷付与を目的と
して使用されるものとしては、ニグロシン系染料、4級
アンモニウム塩、トリメチルエタン系染料等が挙げら
れ、又、負電荷付与を目的として使用されるものとして
は、Cr等の重金属含有酸性染料が挙げられる。
【0019】更にヒートロール定着用途では、トナーの
ヒートロール付着汚れ(オフセット)によるトラブル防
止を目的として、離型効果を高める助剤として、種々の
金属石鹸、ワックス類が必要に応じて使用することがで
きる。これらの具体例ととしは、例えば、モンタン酸エ
ステルワックスの如き天然ワックス、高圧法ポリエチレ
ン、ポリプロピレンの如きポリオレフィン系ワックスが
挙げられる。
【0020】本発明のトナー組成物は、特定の製造方法
によらず、極めて一般的な製造方法によって得ることが
できる。例えば、上記の各成分を2本ロール、3本ロー
ル、加圧ニーダー、又は2軸押し出し機等の混練手段に
より混合し、冷却後、ジェットミル等の粉砕機で微粉砕
し、風力分級機等により分級して、本発明の目的とする
トナー組成物が得られる。
【0021】なお、本発明におけるガラス転移点は、D
SCにより測定した。また、溶融粘度は、島津製作所高
化式フローテスターを用いて測定した。高速プリントに
おける多数枚印字時の画像安定性確保の為には、溶融粘
度は高いことが、本発明の一つの目的とするトナー過粉
砕性及びキャリア表面融着の改良に対し望ましいと言え
る。溶融温度の低いトナーは、軟質になり易く、現像装
置内でトナーとキャリアを混合攪拌する際に、トナー、
キャリア間に衝撃力が働き、キャリア表面にトナーが粘
着し、長期間使用するとキャリア表面はトナーの被膜に
よって部分的に被覆されてしまう、いわゆるスペントト
ナーと呼ばれる現象が生じトナーにより被覆されたキャ
リア表面は、トナーと混合攪拌しても摩擦帯電性が弱ま
り、現像能力を失う結果、トナー帯電低下を生じ、白地
部汚れ現象等好ましくない画像劣化を招く。
【0022】本発明では、こうした現像剤劣化現象に対
し、ステンレスボールをキャリア材として用いた過粉砕
性評価方法が、現像機内スペントトナー発生現象と密接
に関係している点を見い出し、本発明を完成するに至っ
たものである。本発明における過粉砕性評価方法は、所
定の条件下でのトナー粒子径変化を調べることに特徴が
あり、本発明で見いだした評価条件及びその数値限定
は、二成分方式現像剤及び一成分方式用トナーがランニ
ング安定性面(トナー過粉砕性、スペント発生、トナー
凝集固着等)から必要とされる硬度、耐熱性の好ましい
範囲を示すものである。このときの評価条件としては、
容積100ccのポリビンにステンレスボール(SUS
No.440C)120gとトナー5gを入れ、ボー
ルミル架台上で100RPMで60分回転させる。回転
させたポリビンから、トナーをサンプリングしコールタ
ーカウンターで粒径を測定する。コールターカウンター
の測定方法であるが、測定機としてコールターカウンタ
ー TAII型を用い、測定試料は、試料ビンにトナー少
量と水滴斑防止剤を加え、超音波でトナーを十分濡ら
し、さらにアイソトンIIを加え、超音波でよく分散させ
作成する。測定条件は、測定粒径範囲を2.0μm〜5
0.8μm、カウント数を30000個、アパーチャー
サイズは100μmで測定する。測定手順は、1)測定
用ビーカーの中にアイソトンIIを入れ超音波で気泡を抜
く。2)スコープディスプレイをパルスアンプとし、ノ
イズが無いことを確認する。3)試料をコンセントレー
ションメータが10〜20%付近を示すまで適下し測定
を行う。一方、コピー或いはプリント物として必要であ
るトナー定着性能面を考慮した場合、 溶融粘度が1×
105ポイズとなる温度が170℃を越えるトナーを使
用すると、例えば、ヒートロール定着では、実用上十分
な定着レベルを得るにはヒートロール温度は220℃を
越える条件が必要となり、それに伴い消費電力アップ及
びヒートロール劣化を早めるといった装置設計上の不具
合が生ずることになる。
【0023】
【実施例】以下、実施例及び比較例を用いて、本発明を
更に詳細に説明する。なお、以下において、「部」及び
「%」は夫々『重量部』及び『重量%』を表わす。
【0024】(樹脂合成例)樹脂X:ビスフェノールA
68モル部、テレフタル酸16モル部、無水トリメリッ
ト酸10モル部及びジブチル錫オキシド0.06モル部
をフラスコに仕込み、窒素雰囲気下220℃で約20時
間反応させた。
【0025】(比較樹脂合成例)樹脂Y:樹脂Xと同様
の原料モノマー組成物をフラスコに仕込み、窒素雰囲気
下200℃で約10時間反応させた。
【0026】樹脂Z:ビスフェノールA68モル部、テ
レフタル酸16モル部、無水トリメリット酸20モル部
及びジブチル錫オキシド0.06モル部をフラスコに仕
込み、窒素雰囲気下220℃で約20時間反応させた。
【0027】(実施例1)樹脂X92%、「モーガル
L」(キャボット社製カーボンブラック)4%、「ボン
トロンS−34」(オリエント社製帯電制御剤)2%及
び「ビスコール550P」(三洋化成社製ポリプロピレ
ンワックス)2%を溶融混練し、粉砕分級して平均粒径
が10.2μmのトナーを得た。得られたトナーのガラ
ス転移点は、71℃、溶融粘度が1×105ポイズとな
る温度は145℃、 過粉砕試験のB/Aの値は90%
であった。
【0028】このトナー表面に、「R−972」(日本
アエロジル社製疎水性シリカ微粉末)を0.5%混合添
加処理してトナーを得た。このトナー5%を平均粒径5
0〜100μmの鉄粉キャリア95%と混合して現像剤
を作成した。
【0029】この現像剤について、市販の中速ラインプ
リンター(3500行/分)を用いて印字試験を行った
ところ、40万ページ印字してもカブリ、文字ムラのな
い良好な画質が得られた。なお、画像濃度は印字部ベタ
黒部をマクベス反射濃度計により測定した。又、定着は
同機内蔵の定着機によらず、次の様なヒートロール定着
機条件を用いて行った。ヒートロール(上)はテフロン
製、下ロールはHTVシリコン製で、荷重は7kg/35
0mm、ニップ幅は4mm、紙通し速度は50mm/秒で定着
テストを行った。なお、定着性の評価は、市販の「スコ
ッチテープ」(住友スリーエム/810)を定着画像部
に張り付け、軽く指で擦り、緩やかな操作で剥した後、
その部分の画像濃度を測定し、テープ剥離前の画像濃度
に対する変化率によって判定した。判定基準は、その定
着率が90%以上ならば実用上問題の無いレベルと言え
る。
【0030】
【数3】定着率=(剥離後の画像濃度/剥離前の画像濃
度)×100
【0031】(実施例2)樹脂X90%、「MA−10
0」(三菱化成社製カーボンブラック)5%、「ボント
ロンN04」(オリエント化学社製ニグロシン)2%及
び「ビスコール660P」(三洋化成社製ポリプロピレ
ンワックス)3%を溶融混練し、粉砕分級を行ない、平
均粒径11.0μmのトナーを得た。得られたトナーの
ガラス転移点は70℃、溶融粘度が1×105ポイズと
なる温度は143℃、 過粉砕試験のB/Aの値は90
%であった。
【0032】このトナー5%を平均粒径50〜100μ
mの鉄粉キャリア95%と混合し現像剤を作成した。
【0033】この現像剤について、中速プリンター(7
000行/分)を使用し、印字試験を行ったところ、4
0万ページまで実施例1と同様な結果が得られた。ま
た、定着試験結果においても定着率100%であった。
【0034】(実施例3)実施例1で得たトナーを非磁
性一成分現像方式のプリンター(リコー社製市販機LP
−1060SP3改造機、以下A機という)に投入し、
印字試験を行った結果、5000枚印字後も画像劣化が
認められず、光学濃度O.D.は1.4と高い数値を示
した。なお、画像濃度は印字部ベタ黒部をマクベス反射
濃度計により測定した。又、定着は同機内蔵の定着機に
よらず、実施例1と同様のヒートロール定着機を用いて
行った。その定着率が100%であった。
【0035】(実施例4)樹脂Xを90%、「モーガル
L」6%、「ボントロンS−34」2%及び「ビスコー
ル550P」2%を二軸押し出し機により溶融混練し、
粉砕分級して平均粒径が11.0μm、ガラス転移点が
71℃、 溶融粘度が1×105ポイズとなる温度が15
5℃のトナーを得た。
【0036】このトナー表面に「R−972」を0.5
%混合添加処理してトナーを得た。このトナーを実施例
3と同様の印字テストを行ったところ、5000枚印字
後も画像劣化は認められず、光学濃度O.D.は1.4
と高い数値を示した。又、定着性においても実施例1と
同等の特性を示した。
【0037】(比較例1)実施例1において、樹脂Xに
代えて樹脂Yを用いた以外は、実施例1と同様にして、
ガラス転移点が62℃、 溶融粘度が1×105ポイズと
なる温度が135℃、過粉砕試験のB/Aの値が50%
のトナーを調製した。
【0038】このトナーについて、市販の中速ラインプ
リンター(3500行/分)を使用し、印字試験を行っ
たところ、30万ページ印字した時点で、定着性は良好
であったが、カブリ、文字ムラが発生し、著しい画像劣
化が認められた。
【0039】(比較例2)実施例2において、樹脂Xに
代えて樹脂Yを用いた以外は、実施例2と同様にして、
ガラス転移点が62℃、 溶融粘度が1×105ポイズに
なる温度が132℃、過粉砕試験のB/Aの値が50%
のトナーを調製した。
【0040】このトナーについて、市販の中速ラインプ
リンター(7000行/分)を使用し、印字試験を行っ
たところ、20万ページ印字した時点で、定着性は良好
であったが、カブリ、文字ムラが発生し、著しい画像劣
化が認められた。
【0041】(比較例3)実施例1において、樹脂Xに
代えて樹脂Zを用いた以外は、実施例1と同様にして、
ガラス転移点が75℃、 溶融粘度が1×105ポイズに
なる温度が180℃、過粉砕試験のB/Aの値が90%
のトナーを調製した。
【0042】このトナーについて、市販の中速ラインプ
リンター(3500行/分)を使用し、印字試験を行っ
たところ、40万ページ印字した時点で、カブリ、文字
ムラは良好であったが、定着性が悪化し、O.D.も
1.0程度と低く、プリント物を重ねるだけで、印字部
トナーの一部剥がれの発生が認められた。
【0043】(比較例4)比較例1で得たトナーを非磁
性一成分現像方式のプリンター(A機)に投入し、印字
試験を行った結果、定着性は良好だったが、30枚印字
時点で帯電部材にトナー付着が発生し、画像濃度低下、
白抜け現象による著しい画像劣化が認められた。
【0044】(比較例5)比較例3で得たトナーを非磁
性一成分現像方式のプリンター(A機)に投入し、印字
試験を行った結果、帯電部材にトナー付着は発生せず、
5000枚印字後も画像濃度低下、白抜け現象は認めら
れなかったが、定着性が悪化し、O.D.も1.0程度
と低く、又、プリント物を重ねるだけで、印字部トナー
の一部剥がれの発生が認められた。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】なお、表中の温度は、上ヒートロール表面
温度で示した。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるトナ
ーによれば、キャリアを用いた二成分現像方式もしくは
非磁性一成分方式において実用に供する十分な定着性能
を有し、かつ良質なる画像品質を多数枚の現像に対して
も安定的に提供できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナー成分として三価以上のカルボン酸
    を含有する多塩基酸と多価アルコールから成るポリエス
    テル樹脂を含有し、トナーのガラス転移点が70℃以上
    であり、 溶融粘度が1×105ポイズになる温度が14
    0〜170℃の範囲にあり、かつ、直径5mmのステンレ
    スボール(SUS No.440C)をキャリアとし、
    100mlポリビンにトナー濃度4%で配合したデベロッ
    パーを投入し、100rpmにて攪拌を行なう攪拌試験
    において、コールターカウンターにて測定した攪拌前の
    個数95%粒径をA、攪拌後の個数95%粒径をBとし
    た場合に式 【数1】(B/A)×100≧80% を満足することを特徴とする電子写真用粉体トナー組成
    物。
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JP2001051437A (ja) * 1998-11-27 2001-02-23 Canon Inc 電子写真感光体の製造方法
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