JPH0693897A - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents
内燃機関の空燃比制御装置Info
- Publication number
- JPH0693897A JPH0693897A JP23984792A JP23984792A JPH0693897A JP H0693897 A JPH0693897 A JP H0693897A JP 23984792 A JP23984792 A JP 23984792A JP 23984792 A JP23984792 A JP 23984792A JP H0693897 A JPH0693897 A JP H0693897A
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- JP
- Japan
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- fuel ratio
- air
- lean
- ratio control
- unburned gas
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- Pending
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- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Exhaust Gas After Treatment (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】リーンバーン制御時において、NOx 排出量を
抑制しつつ運転の安定化を向上させることを目的とす
る。 【構成】排気通路に吸着材8と、リーンNOx触媒9
と、このリーンNOx触媒9の入口付近にHC濃度セン
サ13を設け、機関温度が所定温度より高くリーンバーン
制御に移行した時に、吸着材8からのHC脱離量をHC
濃度センサ13で検出し、リーンNOx触媒9のNOx 転
換効率が高くなるHC濃度の高い時には、未燃ガス補正
係数を高く設定することで、通常のリーンバーン制御時
のリーン空燃比よりリッチ側(理論空燃比よりリーンで
ある)に空燃比を制御する。これにより、NOx 排出量
を抑制しつつ運転性の安定化を図ることができるように
なる。
抑制しつつ運転の安定化を向上させることを目的とす
る。 【構成】排気通路に吸着材8と、リーンNOx触媒9
と、このリーンNOx触媒9の入口付近にHC濃度セン
サ13を設け、機関温度が所定温度より高くリーンバーン
制御に移行した時に、吸着材8からのHC脱離量をHC
濃度センサ13で検出し、リーンNOx触媒9のNOx 転
換効率が高くなるHC濃度の高い時には、未燃ガス補正
係数を高く設定することで、通常のリーンバーン制御時
のリーン空燃比よりリッチ側(理論空燃比よりリーンで
ある)に空燃比を制御する。これにより、NOx 排出量
を抑制しつつ運転性の安定化を図ることができるように
なる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の空燃比制御
装置に関し、特に、運転状態に応じて空燃比を理論空燃
比と理論空燃比より薄いリーン側の空燃比とに切り換え
るようにした内燃機関の空燃比制御装置に関する。
装置に関し、特に、運転状態に応じて空燃比を理論空燃
比と理論空燃比より薄いリーン側の空燃比とに切り換え
るようにした内燃機関の空燃比制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、燃費を可及的に向上させるため、
機関の安定する運転領域においては理論空燃比よりリー
ン側に設定した混合気で燃焼する(以下、リーンバーン
制御という)ようにした内燃機関が提案されている(例
えば特開昭60−233329号公報等参照)。
機関の安定する運転領域においては理論空燃比よりリー
ン側に設定した混合気で燃焼する(以下、リーンバーン
制御という)ようにした内燃機関が提案されている(例
えば特開昭60−233329号公報等参照)。
【0003】ところで、リーンバーン制御内燃機関にあ
っては、理論空燃比よりリーン側に設定した混合気にお
いて運転がなされるため、排気浄化装置として、理論空
燃比よりリーン側においてNOX の転換効率が低下する
通常の三元触媒を用いる場合は、図9に示すように、N
Ox 発生量を許容値以下にする必要から空燃比(A/
F)をA/F=22付近に設定している。尚、図9は、低
負荷、一定回転速度での運転状態における特性を示して
いる。
っては、理論空燃比よりリーン側に設定した混合気にお
いて運転がなされるため、排気浄化装置として、理論空
燃比よりリーン側においてNOX の転換効率が低下する
通常の三元触媒を用いる場合は、図9に示すように、N
Ox 発生量を許容値以下にする必要から空燃比(A/
F)をA/F=22付近に設定している。尚、図9は、低
負荷、一定回転速度での運転状態における特性を示して
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、空燃比
を22付近に設定した場合には、失火限界に近い値である
ことから暖機直後等においては機関運転が不安定となり
運転性に問題がある。そこで、空燃比をこれよりも多少
リッチ側(A/F=20付近)に設定すれば、燃費もあま
り変わらずに運転性は安定化するが、図9に示すように
NOx の発生量が増大するという問題が生じる。
を22付近に設定した場合には、失火限界に近い値である
ことから暖機直後等においては機関運転が不安定となり
運転性に問題がある。そこで、空燃比をこれよりも多少
リッチ側(A/F=20付近)に設定すれば、燃費もあま
り変わらずに運転性は安定化するが、図9に示すように
NOx の発生量が増大するという問題が生じる。
【0005】ところで、空燃比が理論空燃比よりリーン
側となっても、機関から排出されるNOX の転換効率が
低下しない機能を有する、ゼオライトやアルミナシリケ
ートを基材とする触媒(以下、リーンNOX 触媒とい
う)がある。このリーンNOX触媒は、基材に吸着した
未燃ガスであるHCによりNOX を還元することにより
当該NOX を浄化している。このため、前記リーンNO
x 触媒は、図10に示すように、触媒入口のHC濃度が高
い程NOx の転換効率が高くなる特性を有している。
側となっても、機関から排出されるNOX の転換効率が
低下しない機能を有する、ゼオライトやアルミナシリケ
ートを基材とする触媒(以下、リーンNOX 触媒とい
う)がある。このリーンNOX触媒は、基材に吸着した
未燃ガスであるHCによりNOX を還元することにより
当該NOX を浄化している。このため、前記リーンNO
x 触媒は、図10に示すように、触媒入口のHC濃度が高
い程NOx の転換効率が高くなる特性を有している。
【0006】一方、自動車排気浄化装置として、機関排
気系に配置した、排気中の有害成分の浄化のための触媒
コンバータの上流側に、HCを吸着するための吸着材を
納めたトラッパーを配置したものが提案されている。当
該排気浄化装置においては、低温時にはHCを吸着材に
トラップし、高温時にHCを吸着材から脱離して触媒で
浄化する。吸着材としては、ゼオライトが吸着性に優れ
ていることから、例えばモノリス担体にゼオライトをコ
ートしたものが提案されている(例えば特願平3−31
4658号参照)。
気系に配置した、排気中の有害成分の浄化のための触媒
コンバータの上流側に、HCを吸着するための吸着材を
納めたトラッパーを配置したものが提案されている。当
該排気浄化装置においては、低温時にはHCを吸着材に
トラップし、高温時にHCを吸着材から脱離して触媒で
浄化する。吸着材としては、ゼオライトが吸着性に優れ
ていることから、例えばモノリス担体にゼオライトをコ
ートしたものが提案されている(例えば特願平3−31
4658号参照)。
【0007】そこで、本発明は上記の事情に鑑み、運転
状態に応じて理論空燃比とリーン空燃比とを切換制御す
る内燃機関において、未燃ガス吸着材とリーンNOx触
媒とを用い、リーン空燃比制御領域でNOx 排出量を抑
制しつつ運転性をより一層向上させるようにした空燃比
制御装置を提供することを目的とする。
状態に応じて理論空燃比とリーン空燃比とを切換制御す
る内燃機関において、未燃ガス吸着材とリーンNOx触
媒とを用い、リーン空燃比制御領域でNOx 排出量を抑
制しつつ運転性をより一層向上させるようにした空燃比
制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、図1
に示すように、機関の運転状態に応じて空燃比を、理論
空燃比とリーン空燃比とに切換制御する構成の内燃機関
の空燃比制御装置において、機関排気通路に、排気中の
未燃ガスを吸着する未燃ガス吸着材と、該未燃ガス吸着
材の下流側に理論空燃比よりリーン側の空燃比でも良好
なNOx 転換効率を有するリーン空燃比用触媒とを順次
配置し、前記リーン空燃比用触媒の入口側排気通路に未
燃ガス濃度を検出する未燃ガス濃度検出手段を設ける一
方、機関運転状態検出手段と、機関運転状態に基づいて
基本燃料噴射量を演算する基本燃料噴射量演算手段と、
機関運転状態に基づいて理論空燃比制御領域かリーン空
燃比制御領域かを判定する空燃比制御領域判定手段と、
該空燃比制御領域判定手段がリーン空燃比制御領域と判
定した時にその時の運転状態に応じてリーン空燃比補正
係数を設定するリーン空燃比補正係数設定手段と、前記
空燃比制御領域判定手段がリーン空燃比制御領域と判定
した時に前記未燃ガス濃度検出手段の検出値に基づいて
未燃ガス濃度の増大に応じて未燃ガス濃度補正係数を増
大設定する未燃ガス濃度補正係数設定手段と、前記基本
噴射量と両補正係数とに基づいて実際の燃料噴射量を演
算する燃料噴射量演算手段と、該燃料噴射量演算手段の
演算値に基づいて燃料噴射弁を駆動制御する制御手段と
を備えて構成した。
に示すように、機関の運転状態に応じて空燃比を、理論
空燃比とリーン空燃比とに切換制御する構成の内燃機関
の空燃比制御装置において、機関排気通路に、排気中の
未燃ガスを吸着する未燃ガス吸着材と、該未燃ガス吸着
材の下流側に理論空燃比よりリーン側の空燃比でも良好
なNOx 転換効率を有するリーン空燃比用触媒とを順次
配置し、前記リーン空燃比用触媒の入口側排気通路に未
燃ガス濃度を検出する未燃ガス濃度検出手段を設ける一
方、機関運転状態検出手段と、機関運転状態に基づいて
基本燃料噴射量を演算する基本燃料噴射量演算手段と、
機関運転状態に基づいて理論空燃比制御領域かリーン空
燃比制御領域かを判定する空燃比制御領域判定手段と、
該空燃比制御領域判定手段がリーン空燃比制御領域と判
定した時にその時の運転状態に応じてリーン空燃比補正
係数を設定するリーン空燃比補正係数設定手段と、前記
空燃比制御領域判定手段がリーン空燃比制御領域と判定
した時に前記未燃ガス濃度検出手段の検出値に基づいて
未燃ガス濃度の増大に応じて未燃ガス濃度補正係数を増
大設定する未燃ガス濃度補正係数設定手段と、前記基本
噴射量と両補正係数とに基づいて実際の燃料噴射量を演
算する燃料噴射量演算手段と、該燃料噴射量演算手段の
演算値に基づいて燃料噴射弁を駆動制御する制御手段と
を備えて構成した。
【0009】
【作用】かかる構成において、機関排気通路に介装され
た未燃ガス吸着材は、例えば、機関始動時等の低温時で
は、吸着材温度が低く排気中の未燃ガスは吸着材にトラ
ップされる。そして、機関運転状態検出手段からの検出
信号に基づいて機関暖機が終了して機関が安定化しリー
ン空燃比制御領域であると空燃比制御領域判定手段によ
り判定されると、リーン空燃比補正係数設定手段によっ
てその時の運転状態に応じた補正係数が設定されてリー
ン空燃比制御が開始される。リーン空燃比制御が開始さ
れると未燃ガス濃度検出手段によってリーンNOx触媒
入口の未燃ガス濃度の検出が行われ、その検出に基づい
て未燃ガス濃度補正係数設定手段によって未燃ガス濃度
補正係数が設定される。
た未燃ガス吸着材は、例えば、機関始動時等の低温時で
は、吸着材温度が低く排気中の未燃ガスは吸着材にトラ
ップされる。そして、機関運転状態検出手段からの検出
信号に基づいて機関暖機が終了して機関が安定化しリー
ン空燃比制御領域であると空燃比制御領域判定手段によ
り判定されると、リーン空燃比補正係数設定手段によっ
てその時の運転状態に応じた補正係数が設定されてリー
ン空燃比制御が開始される。リーン空燃比制御が開始さ
れると未燃ガス濃度検出手段によってリーンNOx触媒
入口の未燃ガス濃度の検出が行われ、その検出に基づい
て未燃ガス濃度補正係数設定手段によって未燃ガス濃度
補正係数が設定される。
【0010】そして、設定された両補正係数と基本燃料
噴射量演算手段で演算された基本燃料噴射量とに基づい
て燃料噴射量演算手段により実際の燃料噴射量が演算さ
れ、該演算値に基づいて制御手段により燃料噴射弁を駆
動制御して所望の空燃比に制御する。ここで、前記未燃
ガス濃度補正係数の設定は、リーンNOx触媒の転換効
率が高くなる未燃ガス濃度が高い時は、補正係数値を大
きくするように設定する。これにより、未燃ガス濃度が
高い時には、空燃比が通常のリーン空燃比よりもリッチ
(理論空燃比よりはリーンである)側に制御されて運転
性が安定し、しかも、リーンNOx触媒の転換効率が高
くなるのでNOx 排出量も抑制できるようになる。
噴射量演算手段で演算された基本燃料噴射量とに基づい
て燃料噴射量演算手段により実際の燃料噴射量が演算さ
れ、該演算値に基づいて制御手段により燃料噴射弁を駆
動制御して所望の空燃比に制御する。ここで、前記未燃
ガス濃度補正係数の設定は、リーンNOx触媒の転換効
率が高くなる未燃ガス濃度が高い時は、補正係数値を大
きくするように設定する。これにより、未燃ガス濃度が
高い時には、空燃比が通常のリーン空燃比よりもリッチ
(理論空燃比よりはリーンである)側に制御されて運転
性が安定し、しかも、リーンNOx触媒の転換効率が高
くなるのでNOx 排出量も抑制できるようになる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図2に本発明の第1実施例のシステム構成を示
す。図2において、機関本体1の吸気通路2には、スロ
ットル弁3により制御される吸入空気流量を検出するエ
アフローメータ4が設けられている。また、吸気マニホ
ールド5には、各気筒毎に電磁式の燃料噴射弁6が設け
られていて、後述するコントロールユニット10からの噴
射パルス信号によって開弁駆動し、図示しない燃料ポン
プから圧送されたプレッシャレギュレータにより所定の
圧力に制御された燃料を吸気マニホールド5内に噴射供
給する。
する。図2に本発明の第1実施例のシステム構成を示
す。図2において、機関本体1の吸気通路2には、スロ
ットル弁3により制御される吸入空気流量を検出するエ
アフローメータ4が設けられている。また、吸気マニホ
ールド5には、各気筒毎に電磁式の燃料噴射弁6が設け
られていて、後述するコントロールユニット10からの噴
射パルス信号によって開弁駆動し、図示しない燃料ポン
プから圧送されたプレッシャレギュレータにより所定の
圧力に制御された燃料を吸気マニホールド5内に噴射供
給する。
【0012】機関本体1の排気通路7には、未燃ガス吸
着材(以下、単に吸着材という)8とリーン空燃比用触
媒であるリーンNOx触媒9が順次配置されている。前
記吸着材8は、例えばモノリス形状のセラミック担体に
γ−アルミナ等をコーティングしたものである。尚、吸
着材8はモノリス形状に限らず、例えばフォーム状、ペ
レット状、メッシュ状等であってもよく、また、コーテ
ィング材としては活性炭吸着材等の吸着性能があるもの
であればよい。また、リーンNOx触媒9は、触媒担体
にゼオライトやアルミナシリケート等コーティングした
ものである。
着材(以下、単に吸着材という)8とリーン空燃比用触
媒であるリーンNOx触媒9が順次配置されている。前
記吸着材8は、例えばモノリス形状のセラミック担体に
γ−アルミナ等をコーティングしたものである。尚、吸
着材8はモノリス形状に限らず、例えばフォーム状、ペ
レット状、メッシュ状等であってもよく、また、コーテ
ィング材としては活性炭吸着材等の吸着性能があるもの
であればよい。また、リーンNOx触媒9は、触媒担体
にゼオライトやアルミナシリケート等コーティングした
ものである。
【0013】コントロールユニット10は、マイクロコン
ピュータを内蔵し、機関運転状態を検出する各種センサ
類からの検出信号に基づいて、基本噴射量の演算、理論
空燃比領域かリーン空燃比領域かの空燃比制御領域の判
定、各種補正係数の設定及び実際に噴射する最終的な燃
料噴射量の演算を行い、前述したように各燃料噴射弁6
の噴射パターン信号を発生して各燃料噴射弁6を駆動制
御して空燃比を制御するものである。従って、前記コン
トロールユニット10が、基本燃料噴射量演算手段、空燃
比制御領域判定手段、リーン空燃比補正係数設定手段、
未燃ガス濃度補正係数設定手段、燃料噴射量演算手段及
び制御手段の機能を備えているものである。
ピュータを内蔵し、機関運転状態を検出する各種センサ
類からの検出信号に基づいて、基本噴射量の演算、理論
空燃比領域かリーン空燃比領域かの空燃比制御領域の判
定、各種補正係数の設定及び実際に噴射する最終的な燃
料噴射量の演算を行い、前述したように各燃料噴射弁6
の噴射パターン信号を発生して各燃料噴射弁6を駆動制
御して空燃比を制御するものである。従って、前記コン
トロールユニット10が、基本燃料噴射量演算手段、空燃
比制御領域判定手段、リーン空燃比補正係数設定手段、
未燃ガス濃度補正係数設定手段、燃料噴射量演算手段及
び制御手段の機能を備えているものである。
【0014】前記各種センサとしては、スロットル弁3
の上流側で機関本体1の吸入空気量Qaを検出する前述
したエアフローメータ4と、クランク軸の回転に基づい
て機関回転速度Nを検出するクランク角センサ11と、機
関本体1の冷却水温度Twを検出する水温センサ12及び
吸着材8下流側でリーンNOx触媒9の入口付近の排気
通路7に配置され吸着材8から排出されリーンNOx触
媒9に流入する未燃ガスであるHC濃度を検出する未燃
ガス濃度検出手段としてのHC濃度センサ13が設けられ
ている。ここで、前記エアフローメータ4、クランク角
センサ11及び水温センサ12が機関運転状態検出手段に相
当する。
の上流側で機関本体1の吸入空気量Qaを検出する前述
したエアフローメータ4と、クランク軸の回転に基づい
て機関回転速度Nを検出するクランク角センサ11と、機
関本体1の冷却水温度Twを検出する水温センサ12及び
吸着材8下流側でリーンNOx触媒9の入口付近の排気
通路7に配置され吸着材8から排出されリーンNOx触
媒9に流入する未燃ガスであるHC濃度を検出する未燃
ガス濃度検出手段としてのHC濃度センサ13が設けられ
ている。ここで、前記エアフローメータ4、クランク角
センサ11及び水温センサ12が機関運転状態検出手段に相
当する。
【0015】次にかかる第1実施例装置の空燃比制御の
動作を図3のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、ステップ1(図ではS1と記す。以下同様)で
は、エアフローメータ4、クランク角センサ11及び水温
センサ12からの吸入空気流量Qa、機関回転速度N及び
機関冷却水温Twを入力する。
動作を図3のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、ステップ1(図ではS1と記す。以下同様)で
は、エアフローメータ4、クランク角センサ11及び水温
センサ12からの吸入空気流量Qa、機関回転速度N及び
機関冷却水温Twを入力する。
【0016】ステップ2では、前記機関回転数速度Nと
吸入空気流量Qa信号とに基づいて、理論空燃比相当の
基本燃料噴射量Tpを次式によって演算する。 Tp=K・Q/N (但しKは定数) ステップ3では、冷却水温補正係数KTWを演算する。ス
テップ4では、検出した水温Twが60℃を越えたか否か
を判定する。Tw≦60℃の時(NO)は暖機中であり理
論空燃比制御領域と判断してステップ5に進む。この時
には、吸着材8においてHCが吸着されている。
吸入空気流量Qa信号とに基づいて、理論空燃比相当の
基本燃料噴射量Tpを次式によって演算する。 Tp=K・Q/N (但しKは定数) ステップ3では、冷却水温補正係数KTWを演算する。ス
テップ4では、検出した水温Twが60℃を越えたか否か
を判定する。Tw≦60℃の時(NO)は暖機中であり理
論空燃比制御領域と判断してステップ5に進む。この時
には、吸着材8においてHCが吸着されている。
【0017】ステップ5では、後述するリーン空燃比補
正係数KLEAN及びHC濃度センサ13で検出されるHC濃
度に対応して設定される未燃ガス濃度補正係数KADS の
それぞれの値をKLEAN=1、KADS =1に設定し、ステ
ップ9に進み、実際の燃料噴射量を次式に基づいて演算
する。 Ti=Tp×Tw×KLEAN×KADS +Ts ここで、Tsはバッテリ電圧補正値である。
正係数KLEAN及びHC濃度センサ13で検出されるHC濃
度に対応して設定される未燃ガス濃度補正係数KADS の
それぞれの値をKLEAN=1、KADS =1に設定し、ステ
ップ9に進み、実際の燃料噴射量を次式に基づいて演算
する。 Ti=Tp×Tw×KLEAN×KADS +Ts ここで、Tsはバッテリ電圧補正値である。
【0018】一方、ステップ4において、Tw>60℃の
時(YES)は暖機完了であり、リーン空燃比制御領域
と判断して理論空燃比制御からリーン空燃比制御に移行
してステップ6に進む。ステップ6では、基本燃料噴射
量Tpと機関回転速度Nとから図4のマップに基づいて
リーン空燃比補正係数KLEANの値を検索する。
時(YES)は暖機完了であり、リーン空燃比制御領域
と判断して理論空燃比制御からリーン空燃比制御に移行
してステップ6に進む。ステップ6では、基本燃料噴射
量Tpと機関回転速度Nとから図4のマップに基づいて
リーン空燃比補正係数KLEANの値を検索する。
【0019】ステップ7では、HC濃度センサ13で検出
される、吸着材8から脱離されてリーンNOx触媒9に
流入するHCの濃度、即ち、リーンNOx触媒9入口側
のHC濃度を入力する。ステップ8では、ステップ7で
入力したHC濃度に応じて図5のマップから未燃ガス濃
度補正係数KADS の値を検索する。この場合、図5のマ
ップに示すように、HC濃度が高くなる従って未燃ガス
濃度補正係数KADS の値は大きく設定される。
される、吸着材8から脱離されてリーンNOx触媒9に
流入するHCの濃度、即ち、リーンNOx触媒9入口側
のHC濃度を入力する。ステップ8では、ステップ7で
入力したHC濃度に応じて図5のマップから未燃ガス濃
度補正係数KADS の値を検索する。この場合、図5のマ
ップに示すように、HC濃度が高くなる従って未燃ガス
濃度補正係数KADS の値は大きく設定される。
【0020】ステップ9では、前述の演算式に基づいて
現在の運転状態に応じた実際の燃料噴射弁Tiを演算す
る。以上から明らかなように、リーン空燃比制御領域に
おいては、リーンNOx触媒9入口側のHC濃度に応じ
て空燃比が補正され、HC濃度が高くなるとリーン制御
時の設定空燃比が通常よりはリッチ側(理論空燃比より
はリーンである)に制御される。これにより、従来不安
定であった暖機直後のリーン空燃比制御領域での運転性
が安定する。そして、このようにリッチ側に制御すると
NOx 発生量が高くなるが、HC濃度が高くなると図10
に示すようにリーンNOx触媒9の転換効率が高くなる
ので、発生量が高くなるにも拘らず外部に排出されるN
Ox 量は充分に抑制でき、排気特性が悪化することはな
い。
現在の運転状態に応じた実際の燃料噴射弁Tiを演算す
る。以上から明らかなように、リーン空燃比制御領域に
おいては、リーンNOx触媒9入口側のHC濃度に応じ
て空燃比が補正され、HC濃度が高くなるとリーン制御
時の設定空燃比が通常よりはリッチ側(理論空燃比より
はリーンである)に制御される。これにより、従来不安
定であった暖機直後のリーン空燃比制御領域での運転性
が安定する。そして、このようにリッチ側に制御すると
NOx 発生量が高くなるが、HC濃度が高くなると図10
に示すようにリーンNOx触媒9の転換効率が高くなる
ので、発生量が高くなるにも拘らず外部に排出されるN
Ox 量は充分に抑制でき、排気特性が悪化することはな
い。
【0021】次に、図6に本発明の第2実施例のシステ
ム構成図を示す。尚、第1実施例と同一部分には同一符
号を付して説明を省略する。図6において、吸着材8を
バイパスするバイパス通路14を設ける共に、吸着材8の
入口側排気通路部と、前記バイパス通路14とに、排気通
路7中の排気流れを制御するそれぞれ第1切換弁15と第
2切換弁16とを介装してある。
ム構成図を示す。尚、第1実施例と同一部分には同一符
号を付して説明を省略する。図6において、吸着材8を
バイパスするバイパス通路14を設ける共に、吸着材8の
入口側排気通路部と、前記バイパス通路14とに、排気通
路7中の排気流れを制御するそれぞれ第1切換弁15と第
2切換弁16とを介装してある。
【0022】かかる第2実施例の空燃比制御動作を図7
のフローチャートを参照して説明する。ステップ11〜ス
テップ13までは第1実施例と同様である。ステップ14で
は、検出した水温Twが40℃未満か否かを判定する。T
w<40℃の時(YES)は暖機中であり理論空燃比制御
領域と判断してステップ15に進む。
のフローチャートを参照して説明する。ステップ11〜ス
テップ13までは第1実施例と同様である。ステップ14で
は、検出した水温Twが40℃未満か否かを判定する。T
w<40℃の時(YES)は暖機中であり理論空燃比制御
領域と判断してステップ15に進む。
【0023】ステップ15では、第1切換弁15を全開とす
る。ステップ16では、第2切換弁16を全閉とする。これ
により、排気の全てを吸着材8側に流して排気中のHC
の吸着を行う。ステップ17では、次式に基づいて理論空
燃比相当の燃料噴射量Tiを演算する。
る。ステップ16では、第2切換弁16を全閉とする。これ
により、排気の全てを吸着材8側に流して排気中のHC
の吸着を行う。ステップ17では、次式に基づいて理論空
燃比相当の燃料噴射量Tiを演算する。
【0024】Ti=Tp×Tw+Ts また、ステップ14でTw≧40℃の時(NO)は、ステッ
プ18に進む。ステップ18では、Twが60℃未満か否かを
判定する。Tw<60℃の時(YES)は未だ暖機中であ
り理論空燃比制御領域と判断してステップ19に進む。ス
テップ19では、第1切換弁15を全閉とする。
プ18に進む。ステップ18では、Twが60℃未満か否かを
判定する。Tw<60℃の時(YES)は未だ暖機中であ
り理論空燃比制御領域と判断してステップ19に進む。ス
テップ19では、第1切換弁15を全閉とする。
【0025】ステップ20では、第2切換弁16を全開とす
る。これにより、排気の全てをバイパス通路14側に流し
て吸着材8からのHCの脱離を行わず、排気を直接リー
ンNOx触媒9に導入する。そして、ステップ17で前述
の式に基づいて理論空燃比相当の燃料噴射量Tiを演算
して、理論空燃比状態に制御する。
る。これにより、排気の全てをバイパス通路14側に流し
て吸着材8からのHCの脱離を行わず、排気を直接リー
ンNOx触媒9に導入する。そして、ステップ17で前述
の式に基づいて理論空燃比相当の燃料噴射量Tiを演算
して、理論空燃比状態に制御する。
【0026】一方、ステップ18でTw≧60℃の時(N
O)は暖機完了であり、リーン空燃比制御領域と判断し
て理論空燃比制御からリーン空燃比制御に移行してステ
ップ21に進む。ステップ21では、第1実施例の場合と同
様に、基本燃料噴射量Tpと機関回転速度Nとから図4
のマップに基づいてリーン空燃比補正係数KLEANの値を
検索する。
O)は暖機完了であり、リーン空燃比制御領域と判断し
て理論空燃比制御からリーン空燃比制御に移行してステ
ップ21に進む。ステップ21では、第1実施例の場合と同
様に、基本燃料噴射量Tpと機関回転速度Nとから図4
のマップに基づいてリーン空燃比補正係数KLEANの値を
検索する。
【0027】ステップ22では、図8に示すマップからそ
の時のリーン制御時の機関運転状態に対応して第1切換
弁15の開度を設定して、吸着材8からのHCの脱離量を
制御する。ステップ23では、HC濃度センサ13で検出さ
れるリーンNOx触媒9入口側のHC濃度を入力する。
の時のリーン制御時の機関運転状態に対応して第1切換
弁15の開度を設定して、吸着材8からのHCの脱離量を
制御する。ステップ23では、HC濃度センサ13で検出さ
れるリーンNOx触媒9入口側のHC濃度を入力する。
【0028】ステップ24では、ステップ23で入力したH
C濃度に応じて図5のマップから未燃ガス濃度補正係数
KADS の値を検索する。ステップ25では、第1実施例と
同様の演算式に基づいて現在の運転状態に応じた実際の
燃料噴射弁Tiを演算する。ステップ26では、第2切換
弁16を全開とする。
C濃度に応じて図5のマップから未燃ガス濃度補正係数
KADS の値を検索する。ステップ25では、第1実施例と
同様の演算式に基づいて現在の運転状態に応じた実際の
燃料噴射弁Tiを演算する。ステップ26では、第2切換
弁16を全開とする。
【0029】かかる第2実施例装置では、吸着材8で吸
着したHCの脱離量を制御できるので、NOx 転換量の
より必要な加速条件で脱離量を増大制御して転換効率を
高めるよう制御することが可能となる。尚、本実施例で
は、空燃比をオープン制御する例を示したが、空燃比セ
ンサを設けて空燃比をフィードバック制御するようにす
れば空燃比制御精度をより向上できる。
着したHCの脱離量を制御できるので、NOx 転換量の
より必要な加速条件で脱離量を増大制御して転換効率を
高めるよう制御することが可能となる。尚、本実施例で
は、空燃比をオープン制御する例を示したが、空燃比セ
ンサを設けて空燃比をフィードバック制御するようにす
れば空燃比制御精度をより向上できる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、リ
ーン空燃比制御領域においてリーンNOx触媒入口の未
燃ガス濃度が高くリーンNOx触媒のNOx 転換効率の
高い時には、リーン制御時の空燃比を通常よりリッチ側
(理論空燃比よりリーン)に制御する構成としたので、
NOx の排出量を抑制しつつリーンバーン制御時の運転
性の安定化を向上できる。
ーン空燃比制御領域においてリーンNOx触媒入口の未
燃ガス濃度が高くリーンNOx触媒のNOx 転換効率の
高い時には、リーン制御時の空燃比を通常よりリッチ側
(理論空燃比よりリーン)に制御する構成としたので、
NOx の排出量を抑制しつつリーンバーン制御時の運転
性の安定化を向上できる。
【図1】本発明の内燃機関の空燃比制御装置の構成を説
明するブロック図
明するブロック図
【図2】本発明の内燃機関の空燃比制御装置の第1実施
例を示す構成図
例を示す構成図
【図3】同上第1実施例の空燃比制御動作を説明するフ
ローチャート
ローチャート
【図4】リーン空燃比制御時の機関運転状態とリーン空
燃比補正係数との関係図
燃比補正係数との関係図
【図5】HC濃度と未燃ガス濃度補正係数との関係図
【図6】本実施例の内燃機関の空燃比制御装置の第2実
施例を示す構成図
施例を示す構成図
【図7】同上第2実施例の空燃比制御動作を説明するフ
ローチャート
ローチャート
【図8】リーン補正係数と第1切換弁開度の関係を示す
図
図
【図9】従来装置における空燃比とトルク変動とNOx
発生量との関係を示す図
発生量との関係を示す図
【図10】HC濃度とリーンNOx触媒の転換効率との関
係を示す図
係を示す図
1 機関本体 4 エアフローメータ 6 燃料噴射弁 7 排気通路 8 未燃ガス吸着材 9 リーンNOx触媒 10 コントロールユニット 11 クランク角センサ 12 水温センサ 13 HC濃度センサ
Claims (1)
- 【請求項1】機関の運転状態に応じて空燃比を、理論空
燃比とリーン空燃比とに切換制御する構成の内燃機関の
空燃比制御装置において、 機関排気通路に、排気中の未燃ガスを吸着する未燃ガス
吸着材と、該未燃ガス吸着材の下流側に理論空燃比より
リーン側の空燃比でも良好なNOx 転換効率を有するリ
ーン空燃比用触媒とを順次配置し、前記リーン空燃比用
触媒の入口側排気通路に未燃ガス濃度を検出する未燃ガ
ス濃度検出手段を設ける一方、 機関運転状態検出手段と、 機関運転状態に基づいて基本燃料噴射量を演算する基本
燃料噴射量演算手段と、 機関運転状態に基づいて理論空燃比制御領域かリーン空
燃比制御領域かを判定する空燃比制御領域判定手段と、 該空燃比制御領域判定手段がリーン空燃比制御領域と判
定した時にその時の運転状態に応じてリーン空燃比補正
係数を設定するリーン空燃比補正係数設定手段と、 前記空燃比制御領域判定手段がリーン空燃比制御領域と
判定した時に前記未燃ガス濃度検出手段の検出値に基づ
いて未燃ガス濃度の増大に応じて未燃ガス濃度補正係数
を増大設定する未燃ガス濃度補正係数設定手段と、 前記基本噴射量と両補正係数とに基づいて実際の燃料噴
射量を演算する燃料噴射量演算手段と、 該燃料噴射量演算手段の演算値に基づいて燃料噴射弁を
駆動制御する制御手段とを備えて構成したことを特徴と
する内燃機関の空燃比制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23984792A JPH0693897A (ja) | 1992-09-08 | 1992-09-08 | 内燃機関の空燃比制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23984792A JPH0693897A (ja) | 1992-09-08 | 1992-09-08 | 内燃機関の空燃比制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0693897A true JPH0693897A (ja) | 1994-04-05 |
Family
ID=17050759
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23984792A Pending JPH0693897A (ja) | 1992-09-08 | 1992-09-08 | 内燃機関の空燃比制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0693897A (ja) |
-
1992
- 1992-09-08 JP JP23984792A patent/JPH0693897A/ja active Pending
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