JPH08144802A - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

内燃機関の空燃比制御装置

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JPH08144802A
JPH08144802A JP6289806A JP28980694A JPH08144802A JP H08144802 A JPH08144802 A JP H08144802A JP 6289806 A JP6289806 A JP 6289806A JP 28980694 A JP28980694 A JP 28980694A JP H08144802 A JPH08144802 A JP H08144802A
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JP
Japan
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air
fuel ratio
control
catalyst
lean
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Application number
JP6289806A
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English (en)
Inventor
Kuniaki Sawamoto
国章 沢本
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】排気通路にリーンNOx触媒を介装すると共
に、これより下流側に三元触媒を介装した内燃機関の空
燃比制御を最適化すること。 【構成】暖機中は通常のオープン制御を行い(P19)、
暖気後は基本的にλコントロールを行なうが(図4のP
9〜P15)、水温Twが所定温度(75°C)より高い場
合には、リーン制御(P17,P18)と、λコントロール
(P22〜P29)と、を運転条件に応じて切り換える制御
を行なう(P16で判断)。このときのλコントロール
(P22〜P29)においては、リーンNOx触媒15のHC
吸着作用により、加速初期ほど三元触媒16の入口部の空
燃比がリーン化し易いので、加速初期から所定の間は
(GR で判断)スライスレベルSLvを大きく設定する
(P20〜P23,P26)。これにより、リーンNOx触媒
15のHC吸着作用による加速初期の三元触媒16の入口部
の空燃比のリーン化が防止され空燃比はストイキに維持
されるので、三元触媒16の浄化性能を最大限発揮させる
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の空燃比制御
装置に関し、詳しくは、リーンNOx触媒とこれより排
気下流側に設けた三元触媒とを備え、機関吸入混合気の
空燃比をストイキ(理論空燃比)に制御するストイキ制
御と、機関吸入混合気の空燃比をリーン(希薄空燃比)
に制御するリーン制御と、を切り換えて運転する場合の
空燃比制御技術の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関の排気浄化装置として、
希薄空燃比下においても、排気中の炭化水素(以下、H
Cと言う。)を触媒表面に吸着し排気中の窒素酸化物
(以下、NOxと言う。)を還元できる機能を有する所
謂リーンNOx触媒を、排気通路に介装すると共に、そ
の下流側に理論空燃比下でNOx,HC,CO(一酸化
炭素)を浄化処理する三元触媒を介装したものがあり、
このものはストイキ制御時は前記三元触媒で良好にNO
x,HC,COを浄化する一方で、例えば燃費低減等の
ために実行されるリーン制御時には、三元触媒が有効に
作用しないため、NOxを前記リーンNOx触媒で浄化
し、HC,COを前記三元触媒で浄化するようにしたも
のがある(例えば、特開昭63−100919号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、リーンNOx
触媒は、HC吸着状態が飽和状態となっていないときに
は、ストイキ運転を行なっている間でも運転条件によっ
ては排気中のHCを吸着しようとするため、リーンNO
x触媒下流において排気空燃比がリーン化する場合があ
る。従って、リーンNOx触媒の下流側に介装された三
元触媒に流入する排気がリーン状態となるから、三元触
媒の排気浄化性能は低下し(NOxを還元できなくな
る)、一方、リーンNOx触媒はストイキ運転下ではN
Oxを還元できないため、以ってNOxが十分浄化され
ずに大気中に排出されてしまうという問題がある。
【0004】そこで、本願出願人等は、上記問題を解決
すべく、特願平6−21449号において、リーンNO
x触媒がHCを吸着し易い状態を判定したり、吸着度合
いを推定したりして、この推定結果に基づき機関の空燃
比制御を修正(リッチシフト)し、三元触媒へ流入する
排気空燃比をストイキ状態に維持するようにした空燃比
制御装置を提案した。
【0005】しかしながら、かかる装置にあっては、単
にリーンNOx触媒の温度、負荷の大きさ等に応じてリ
ッチシフトさせるものであり、特に暖機後の制御が不十
分であった。つまり、本願出願人等は、種々の実験等に
より、以下のことを確認した。特に、機関の暖機が終了
し、運転条件(回転速度と負荷等)によって、リーン運
転とストイキ運転との切り換えが行なわれるとき(即
ち、リーンNOx触媒表面からHCが放出される運転状
態と、リーンNOx触媒表面へHCが吸着され易い運転
状態と、の切り換えが行なわれるとき)のストイキ運転
時の加速初期に、一時的に、前記問題が大きくなること
が解った(リーンNOx触媒は、触媒に吸着されたHC
を使ってNOxを還元するものであり、もともとHCを
比較的多量に吸着する性質がある。リーン運転が続く
と、吸着されていたHCがNOx還元のために消費さ
れ、ストイキ運転に移行した後再びHCを吸着する。こ
の現象が、加速初期に顕著に見られることを実験的に確
認した)。
【0006】なお、リーンNOx触媒のNOx転換性能
の劣化に従って(HC吸着作用が低下するに従って)、
前記三元触媒の入口部の空燃比のリーン側へのシフト量
が小さくなるから、前記NOx排出量の増大傾向は小さ
くなることも考慮に入れる必要がある。本発明は、上記
従来の実情に鑑みなされたもので、排気通路にリーンN
Ox触媒を介装すると共に、これより下流側に三元触媒
を介装した内燃機関において、加速初期のリーンNOx
触媒のHC吸着作用の変化によって、三元触媒入口部の
空燃比がストイキ状態からシフトしないようにして、良
好に三元触媒の排気浄化性能を発揮させることができる
ようにした内燃機関の空燃比制御装置を提供することを
目的とする。また、当該制御装置の更なる高精度化、構
成の簡略化を図ることも目的とする。
【0007】更に、本願出願人等は、リーンNOx触媒
がHCの吸着度合いを高精度に検出できる方法を見出
し、これによって、リーンNOx触媒の下流側に介装さ
れた三元触媒に流入する排気がリーン状態となるのを防
止するための空燃比の修正(リッチシフト)を、より高
精度なものとすることも本発明の目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1に記
載の発明にかかる内燃機関の空燃比制御装置は、図1に
示すように、機関の排気通路に設けられ、排気中の炭化
水素を吸着して排気中の窒素酸化物を希薄空燃比雰囲気
下で浄化処理する第1の触媒と、前記第1の触媒の下流
側排気通路に設けられ、排気中の炭化水素と一酸化炭素
と窒素酸化物とを理論空燃比雰囲気下で浄化処理する第
2の触媒と、前記第1の触媒の上流側排気通路に設けら
れ、排気の空燃比を検出する空燃比検出手段と、検出さ
れた排気空燃比が、理論空燃比になるように機関吸入混
合気の空燃比制御量を制御するストイキ制御手段と、機
関吸入混合気の空燃比を理論空燃比より希薄化するリー
ン制御手段と、機関温度を検出する機関温度検出手段
と、機関の運転条件を検出する運転条件検出手段と、暖
機完了後の所定の機関温度下において、運転条件に基づ
いて、前記ストイキ制御手段と、前記リーン制御手段
と、を選択切り換えするストイキ・リーン制御選択手段
と、前記ストイキ・リーン制御選択手段がストイキ制御
手段を選択している状態において、機関の加速開始から
所定の期間は、前記第2の触媒に流入する排気空燃比が
理論空燃比に維持されるように、前記ストイキ制御手段
で設定される空燃比制御量をリッチ修正する第1空燃比
リッチ修正手段と、を含んで構成した。
【0009】請求項2に記載の発明では、前記ストイキ
制御手段が、前記空燃比検出手段で検出される排気空燃
比が、理論空燃比になるように、検出空燃比を理論空燃
比相当のスライスレベルと比較し、前記比較結果に基づ
いて、空燃比の基本制御量を空燃比フィードバック補正
値を介して増減補正する手段であり、前記第1空燃比リ
ッチ修正手段が、前記増減補正される空燃比制御量の制
御中心値をリッチシフトさせる手段であるように構成し
た。
【0010】請求項3に記載の発明では、前記第1空燃
比リッチ修正手段を、前記スライスレベルをリッチシフ
トさせて、増減補正される空燃比制御量の制御中心値を
リッチシフトさせる手段として構成した。請求項4に記
載の発明では、前記第1空燃比リッチ修正手段を、前記
空燃比フィードバック補正値のリッチ側制御ゲインを、
リーン側制御ゲインより大きく設定して、増減補正され
る空燃比制御量の制御中心値をリッチシフトさせる手段
として構成した。
【0011】請求項5に記載の発明では、前記機関の加
速開始から所定の期間を、変速装置の変速比の設定状態
に基づいて判断するようにした。請求項6に記載の発明
では、前記機関の加速開始から所定の期間を、スロット
ル弁の略全閉状態が解除されてからの経過時間で判断す
るようにした。請求項7に記載の発明では、前記第1の
触媒の劣化度合いを検出する触媒劣化度合い検出手段
と、前記第1の触媒の劣化度合いが大きいほど、前記第
1空燃比リッチ修正手段による空燃比制御量のリッチ修
正量を小さくするリッチ修正量補正手段と、を備えるよ
うにした。
【0012】請求項8に記載の発明では、図2に示すよ
うに、機関の排気通路に設けられ、排気中の炭化水素を
吸着して排気中の窒素酸化物を希薄空燃比雰囲気下で浄
化処理する第1の触媒と、前記第1の触媒の下流側排気
通路に設けられ、排気中の炭化水素と一酸化炭素と窒素
酸化物とを理論空燃比雰囲気下で浄化処理する第2の触
媒と、前記第1の触媒の上流側排気通路に設けられ、排
気の空燃比を検出する空燃比検出手段と、検出された排
気空燃比が、理論空燃比になるように機関吸入混合気の
空燃比制御量を制御するストイキ制御手段と、前記第1
の触媒の入口部の排気温度を検出する入口部排気温度検
出手段と、前記第1の触媒の入口部の排気温度から、第
1の触媒の炭化水素吸着量を推定検出する炭化水素吸着
量推定検出手段と、少なくとも吸入空気流量と機関温度
とから前記第1の触媒に流入する炭化水素量を推定検出
する流入炭化水素量推定検出手段と、今回推定検出され
た炭化水素吸着量と、前回推定検出された炭化水素吸着
量と、の偏差を算出する偏差算出手段と、前記流入炭化
水素量が少ないほど、前記偏差が大きいほど、前記スト
イキ制御手段で設定される空燃比制御量をリッチ方向へ
大きく修正する第2空燃比リッチ修正手段と、を含んで
構成した。
【0013】
【作用】上記の構成を備える請求項1に記載の発明で
は、暖機完了後の所定温度条件下では、前記ストイキ制
御手段による制御と、前記リーン制御手段による制御
と、が切り換えられるようになるので(即ち、第1の触
媒〔所謂リーンNOx触媒〕の吸着炭化水素量が飽和し
ていない状態が多くなるので)、このため、前記ストイ
キ・リーン制御選択手段がストイキ制御手段を選択して
いる状態での機関の加速開始から所定の期間において
(この間でリーンNOx触媒は炭化水素を吸着し易
い)、前記第2の触媒に流入する排気空燃比がリーンシ
フトして、理論空燃比雰囲気下で最大に排気浄化性能を
発揮する第2の触媒(所謂三元触媒)の排気浄化性能が
低下することになるので、これを防止すべく、前記加速
開始から所定の期間は、第1空燃比リッチ修正手段を介
して、前記第2の触媒に流入する排気空燃比が理論空燃
比に維持されるように、前記ストイキ制御手段で設定さ
れる空燃比制御量をリッチ修正するようにした。これに
より、前記第2の触媒に流入する排気空燃比が理論空燃
比に維持され、良好に第2の触媒の排気浄化性能を発揮
させることができるようになる。
【0014】請求項2に記載の発明では、ストイキ制御
手段を、前記空燃比検出手段で検出される排気空燃比
が、理論空燃比になるように、検出空燃比を理論空燃比
相当のスライスレベルと比較し、前記比較結果に基づい
て、空燃比の基本制御量を空燃比フィードバック補正値
を介して増減補正する手段で構成し、前記第1空燃比リ
ッチ修正手段が、前記増減補正される空燃比制御量の制
御中心値をリッチシフトさせる手段であるように構成し
たので、理論空燃比に対してリッチ・リーンを出力する
比較的安価な空燃比検出手段を用いることもできるの
で、構成の簡略化、コスト低減を図ることができる。
【0015】なお、請求項3、請求項4に記載の発明の
如く、前記増減補正される空燃比制御量の制御中心値を
リッチシフトさせるには、前記スライスレベルをリッチ
シフトさせたり、前記空燃比フィードバック補正値のリ
ッチ側制御ゲインを、リーン側制御ゲインより大きく設
定することで、容易に達成させることができる。請求項
5に記載の発明では、前記機関の加速開始から所定の期
間を、変速装置の変速比の設定状態に基づいて判断する
ようにした。例えば、ギア位置が低速(例えば、1速,
2速)にあるときの加速開始からの所定期間は、炭化水
素の吸着量が多くなるので、前記スライスレベルを大き
くしたり、前記空燃比フィードバック補正値のリッチ化
する制御ゲインを大きくすることにより、第2の触媒に
流入する排気空燃比を理論空燃比に維持し、これにより
第2の触媒の排気浄化性能を維持し、NOx発生量を低
減して、NOx,CO,HCの排出バランスを良くする
ことが可能となるのである。
【0016】請求項6に記載の発明では、前記機関の加
速開始から所定の期間を、スロットル弁の略全閉状態が
解除されてからの経過時間で判断するようにした。つま
り、アイドルからの発進加速条件でも、第1の触媒への
炭化水素の吸着量が多くなるので、この運転条件では、
前記スライスレベルを大きくしたり、前記空燃比フィー
ドバック補正値のリッチ化する制御ゲインを大きくする
ことにより、第2の触媒に流入する排気空燃比を理論空
燃比に維持し、これにより第2の触媒の排気浄化性能を
維持し、以ってNOx発生量を低減して、NOx,C
O,HCの排出バランスを良くすることが可能となるの
である。
【0017】請求項7に記載の発明では、リッチ修正量
補正手段を備え、前記第1の触媒の劣化度合いが大きい
ほど、前記第1空燃比リッチ修正手段による空燃比制御
量のリッチ修正量を小さくするようにしたので、第1の
触媒が劣化して、HC吸着性能が低下した場合における
第1空燃比リッチ修正手段によるリッチ修正量を適正な
ものとすることができるので、これによって第2の触媒
の排気浄化性能を高く維持することができ、以ってNO
x,CO,HCの排出バランスを良くすることができ
る。
【0018】請求項8に記載の発明では、前記炭化水素
吸着量検出手段を介して、第1の触媒の入口部の排気温
度から第1の触媒の炭化水素吸着量を推定検出し、前記
流入炭化水素量推定手段を介して、少なくとも吸入空気
流量と機関温度とから前記第1の触媒に流入する炭化水
素量を推定検出し、前記偏差算出手段を介して、今回検
出された炭化水素吸着量と、前回検出された炭化水素吸
着量と、の偏差を算出し、前記第2空燃比リッチ修正手
段を介して、前記流入炭化水素量が少ないほど、前記偏
差が大きいほど、前記ストイキ制御手段で設定される空
燃比制御量をリッチ方向へ大きく修正するようにしたの
で、つまり、比較的簡単な構成で、高精度にストイキ制
御中の第2の触媒入口部の空燃比のリーン度合いを検出
できるようにしたので、これに応じて高精度にリッチ修
正量を設定でき、以って高精度に第2の触媒入口部の空
燃比を理論空燃比に維持させることが可能となる。
【0019】
【実施例】以下に、本発明の実施例を添付の図面を参照
して説明する。本発明の第1の実施例の全体構成を示す
図3において、機関1の吸気通路12には吸入空気流量Q
aを検出するエアフローメータ2及びアクセルペダルと
連動して吸入空気流量Qaを制御する絞り弁が設けら
れ、下流のマニホールド部分には気筒毎に電磁式の燃料
噴射弁6が設けられる。また、機関1のクランクシャフ
トやカムシャフトの回転と同期して所定角度毎にパルス
信号を発生させてクランク位置や機関回転速度Neを検
出するクランク角センサ3が設けられている。
【0020】前記燃料噴射弁6は、入・出力インターフ
ェース,A/D変換器,ROM,RAM,CPU等を含
んで構成されるコントロールユニット5において、後述
するようにして設定される駆動パルス信号によって開弁
駆動され、図示しない燃料ポンプから圧送されてプレッ
シャレギュレータ(図示せず)により所定圧力に制御さ
れた燃料を噴射供給する。なお、機関1の燃焼室に吸入
された混合気は、各気筒の燃焼室に臨んで設けられた点
火栓4により点火され燃焼されるが、この点火栓4は、
コントロールユニット5の駆動信号に基づき、運転状態
等に応じて予め設定された点火タイミングで点火コイル
7からの高電圧を受け点火するようになっている。
【0021】また、機関1の冷却ジャケット内の冷却水
温度Twを検出する水温センサ8が設けられている。排
気通路11にはマニホールド集合部近傍に、排気中の酸素
濃度を検出することによって空燃比を検出する空燃比検
出手段としての酸素センサ17が設けられ、その下流側
に、触媒コンテナ14が介装されており、当該触媒コンテ
ナ14の内部には、本発明の第1の触媒としてのリーンN
Ox触媒15と、本発明の第2の触媒としての三元触媒16
と、が保持されている。前記酸素センサ17は、排気中の
酸素濃度に応じた電圧をコントロールユニット5へ出力
し、コントロールユニット5では、この電圧と、予め定
めたスライスレベルSL(例えば、理論空燃比相当値)
と、を比較することで、空燃比のリッチ・リーン判定を
行うことができるようになっている。
【0022】ところで、ステップモータ9(或いは比例
ソレノイド)等を含んで構成されリフト量(開弁量)を
変更可能なEGR弁10と、当該EGR弁10を介装して排
気系と吸気系とを連通する排気還流通路13と、が設けら
れている。なお、EGR弁10は、コントロールユニット
5からの駆動信号によって駆動制御される。なお、本発
明において、当該EGRシステムは特に備えなくてもよ
い。
【0023】更に、スピードメータ等から車速VSを検
出する車速センサ18が設けられており、この車速VS信
号は、コントロールユニット5へ入力される。ところ
で、本発明のストイキ制御手段、リーン制御手段、スト
イキ・リーン制御選択手段、第1空燃比リッチ修正手
段、第2空燃比リッチ修正手段として機能するコントロ
ールユニット5は、前記各種センサからの入力信号を受
け、以下のようにして、燃料噴射弁6の噴射量(即ち、
空燃比制御量)を制御する。前記各種のセンサとして
は、前述の酸素センサ17、エアフローメータ2、水温セ
ンサ8、クランク角センサ3等がある。
【0024】即ち、エアフローメータ2からの電圧信号
から求められる吸入空気流量Qaと、クランク角センサ
3からの信号から求められる機関回転速度Neと、から
基本燃料噴射パルス幅(基本燃料噴射量に相当)Tp=
K・Qa/Ne(Kは燃料噴射弁の流量特性により定ま
る比例定数である。)を演算すると共に、低水温時に強
制的にリッチ側に補正する水温補正係数Kwや、始動及
び始動後増量補正係数Kasや、高負荷・高回転時ほど増
量補正するための空燃比補正係数KMR、空燃比フィード
バック補正係数α等により、最終的な有効燃料噴射パル
ス幅Ti=Tp×COEF(=1+Kw+Kas+KMR
・・)×α+Tsを演算する。Tsは、燃料噴射弁の開
弁無駄時間の補正分である。
【0025】そして、この有効燃料噴射パルス幅Teが
駆動パルス信号として前記燃料噴射弁6に送られて、所
定量に調量された燃料が噴射供給されることになる。上
記の空燃比フィードバック補正係数αは、燃料噴射弁6
の製品誤差等を補正すべく、所定の場合(例えば、オー
プン〔フィードフォワード〕制御時、始動時、酸素セン
サの活性化前、高速・負荷時等)を除いて、酸素センサ
17のリッチ・リーン反転出力に基づいて比例積分(P
I)制御により増減されるもので、これにより燃焼用混
合気の空燃比を目標空燃比(理論空燃比=ストイキ)近
傍にフィードバック制御(以下、単にストイキ制御、λ
コントロールとも言う。)するようになっている。な
お、オープン制御中は、前回運転時までの空燃比フィー
ドバック補正係数αの平均値をαとしてクランプして、
燃料噴射弁6の製品誤差等を排除した状態でオープン制
御を行ったり、所謂空燃比フィードバック補正係数αの
学習機能を有していれば、所謂学習値Kを前記Tpに乗
じて、αを所定の値(例えば、1.0 )にクランプするよ
うになっている。また、学習機能を有していない場合で
も、適宜の値に(例えば、1.0 )にクランプするように
して構わない。
【0026】ここで、本実施例におけるコントロールユ
ニット5が行なう空燃比制御ルーチンを、図4,図5の
フローチャートに従って説明する。当該ルーチンは、例
えば50ms毎に実行される。P1では、エアフローメータ
2より吸入空気流量Qaを検出する。P2では、クラン
ク角センサ3より機関回転速度Neを検出する。
【0027】P3では、基本燃料噴射量Tp(=K・Q
a/Ne)を演算する。P4では、水温センサ8に出力
から冷却水温Twを検出する。P5では、車速センサ18
の出力から車速VSを検出する。P6では、冷却水温T
wと、低所定値(例えば、60°C)と、を比較する。
Tw>60°CであればP7進み、Tw≦60°Cであ
ればP19へ進む。なお、この低所定値は、ストイキ制
御を行なえるか否かを判断する温度であり、Tw≦低所
定値であれば、機関安定化のために空燃比をストイキよ
りリッチ側に設定したオープン制御(αは所定値にクラ
ンプ)を行うようになっている。ところで、後述するよ
うに、本実施例では、低所定値より所定温度高い高所定
値(例えば、75°C)が設定されており、低所定値<
Tw≦高所定値である場合には、酸素センサ17の出力値
に基づくストイキ近傍での空燃比フィードバック制御の
みが行なわれ、Tw>高所定値であれば、ストイキより
リーンに設定されたオープン制御(以下、リーン制御と
も言う。)と、前記空燃比フィードバック制御(ストイ
キ制御)と、が選択的に行なわれるようになっている。
【0028】P19では、有効燃料噴射量Tiを演算し
て、本フローを終了する。P7では、酸素センサ17の出
力値(VOn:nは、ルーチンが回る毎に増える添字で
ある。)を検出する。P8では、冷却水温Twと、前記
高所定値(例えば、75°C)と、を比較し、Tw≦7
5°Cであれば、空燃比フィードバック制御(ストイキ
制御)のみを行なう水温領域であると判断してP9へ進
む。一方、Tw>75°Cであれば、ストイキよりリー
ンに設定されたオープン制御(リーン制御)と、前記空
燃比フィードバック制御(ストイキ制御)と、を選択的
に行なう水温領域であると判断して、P16へ進む。
【0029】P9以降では、空燃比フィードバック制御
におけるスライスレベル(SL)を一定値として制御を
行なう。まず、P9では、VOn>SLか否かを判断す
る。このSLは、一定値である。例えば、SL=400
mVとして、全空燃比フィードバック制御条件下で、こ
の値を用いる。
【0030】P9で、YESであれば、現在空燃比がリ
ッチであるためリーン化するための(ストイキへ近づけ
るための)制御を行なう。このため、P10で、前回の
酸素センサ17の出力値VOn-1>SLであるか否を判断
する。YESであれば、リッチ状態が継続しているた
め、P11へ進み空燃比フィードバック補正係数αn
を、積分ゲイン(ΔαRL)だけ小さくする。P10で、
NOであれば、前回はリーンであり、今回リッチ反転し
たのであるから、P12へ進み、αnを比例ゲイン(P
RL)だけ小さく設定する。
【0031】一方、P9で、NOであれば、現在空燃比
がリーンであるためリッチ化するための(ストイキへ近
づけるための)制御を行なうべく、P13へ進む。P1
3では、前回の酸素センサ17の出力値VOn-1≦SLで
あるか否を判断する。YESであれば、リーン状態が継
続しているので、P14へ進み空燃比フィードバック補
正係数αnを、積分ゲイン(ΔαLR)だけ大きくする。
P13で、NOであれば、前回はリッチであり、今回リ
ーン反転したのであるから、P15へ進み、αnを比例
ゲイン(PLR)だけ大きく設定する。
【0032】上記P9〜P15の空燃比フィードバック
制御は、空燃比フィードバック制御のみを行なう水温T
w条件(例えば、60°C<Tw<75°C)での制御
であり、スライスレベル(SL)を一定値とし、かつ制
御ゲイン(ΔαRL,ΔαLR,PRL,PLR)を一定とした
場合のものである。次に、空燃比フィードバック制御
と、リーン制御と、を選択切り換えする水温領域での空
燃比制御について説明する。
【0033】即ち、かかる場合は、P8で、YES(T
w>75°C)と判断された場合であり、この場合には
P16へ進む。P16では、現在の運転領域が空燃比フ
ィードバック制御(λコントロール)領域にあるか否か
を判断する。当該判断は、例えば、図6に示すような運
転領域により判断する。NOであれば、P17へ進み、
オープン制御によるリーン制御領域であるか否かを判断
する。P17において、YESであれば、P18に進
み、空燃比フィードバック補正係数αnを所定値にクラ
ンプして、有効燃料噴射パルス幅Tiを演算する。この
場合、空燃比(空気重量/燃料重量,A/F)=23
(なお、理論空燃比は14.6)を目標としたオープン制御
によるリーン制御が行なわれる。勿論、A/F=23に
限定されるものではない。
【0034】一方、P17で、NOであれば、オープン
制御を行なうので、P19へ進み、ここでTiが演算さ
れる(例えば、高速・高負荷時のための補正係数KMR
による増量補正等がなされる)。P16で、YESであ
れば、空燃比フィードバック制御と、リーン制御と、が
選択的に切り換えられる水温領域での当該空燃比フィー
ドバック制御を行なうことになる。
【0035】この場合には、P20で、加速度合い相当
値GR (=Ne/VS)を演算する。P21では、GR
に対応してスライスレベル(SLv)を算出する。この
算出例の一例を、図7に示す。図7に示すように、1
速,2速の低速ギアの場合ほどSLvは大きな値に設定
され、3速以上の高速ギアほどSLvは小さな値に設定
されている。
【0036】P22では、酸素センサ17の出力値VOn
>SLvであるか否かを判断する。P22で、YESで
あれば、現在の空燃比はリッチであり、リーン化するた
めの(ストイキへ近づけるための)制御を行なう。即
ち、P23へ進み、前回の酸素センサ17の出力値VOn
-1が、VOn-1>SLvであるか否かを判断する。YE
Sの場合には、前回もリッチであったので、P24へ進
み、空燃比フィードバック補正係数αnを、積分ゲイン
(ΔαRL)だけ小さくする。P23で、NOであれば、
前回はリーンであり、今回リッチ反転したのであるか
ら、P25へ進み、αnを比例ゲイン(PRL)だけ小さ
く設定する。
【0037】一方、P22で、NOであれば、現在空燃
比がリーンであるためリッチ化するための(ストイキへ
近づけるための)制御を行なうべく、P26へ進む。P
26では、前回の酸素センサ17の出力値VOn-1<SL
vであるか否を判断する。YESであれば、リーン状態
が継続しているので、P27へ進み空燃比フィードバッ
ク補正係数αnを、積分ゲイン(ΔαLR)だけ大きく設
定する。P26で、NOであれば、前回はリッチであ
り、今回リーン反転したのであるから、P28へ進み、
αnを比例ゲイン(PLR)だけ大きく設定する。
【0038】上記P11,P12、P14,P15、P
24,P25、P27,P28において演算された空燃
比フィードバック補正係数αnを用いて、P29におい
て、空燃比フィードバック制御中の有効燃料噴射パルス
幅Tiの演算を行なう。このようなフローの実行により
なされる作用効果について、図8を参照しつつ説明す
る。
【0039】この図は、冷却水温Tw>75°Cの条件
での空燃比フィードバック制御下での加速状態を示すタ
イムチャートである。(A)は、スロットル弁の開度を
示す。(B)は、ギア位置を示す。なお、ギア位置は、
A/T制御ユニットからの制御信号や、ギア位置センサ
等から容易に検出できるものである。
【0040】(C)は、スライスレベル(実線がSLv
〔本実施例のギア位置に応じて変化するスライスレベル
である〕、破線がSL〔従来の一定値のスライスレベ
ル〕)を示している。(D)は、三元触媒16の入口部に
おける空燃比(A/F)を示している。(E)は、触媒
コンテナ14から排出される最終的なNOx排出量(実線
が本実施例、破線が従来例)を示している。
【0041】図8では、定常状態からギアを低速化した
後、順次アップシフトしていく状態(即ち、加速状態)
を示しており、従来例では、(D)で破線に示したよう
に、加速初期(1速,2速にある間)において、三元触
媒16の入口部において空燃比がリーン化するため(排気
中のHCが、リーンNOx触媒15の触媒表面に吸着され
るためである)、三元触媒16では酸素過多状態となっ
て、三元触媒16の表面上にはO2 が吸着されやすいため
酸化反応(2O2 +HC→2H2 O+2CO2 ,2
2CO→2CO2 )が活発化して、NOx還元反応(2
NOx +2HC→N2 +H2 O+2CO2 ,2NOx
2CO→N2 +2CO2 )が低下するため、(E)に示
したように、NOxの排出量が多くなる。
【0042】この一方、本実施例のように、スライスレ
ベル(SLv)を加速度合い(GR)に応じて可変設定
するように(即ち、加速初期ほど加速度合いは大きく、
かかる加速度合いに応じて空燃比をリッチ補正するよう
にして、三元触媒16の入口部の空燃比がストイキとなる
ように)したので、(E)で実線に示すように、NOx
排出量の増大が抑制されることになる。
【0043】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。第2の実施例の全体構成は、第1の実施例と同様
であるので、説明を省略する。なお、第2の実施例は、
リーン制御と、λコントロールと、を切り換え使用する
水温領域において、λコントロールにおける積分・比例
定数(制御ゲイン)を、ギア位置(加速度合い)に対応
させて変化させ、これによりリーンNOx触媒15の影響
による加速初期における三元触媒16の入口部の空燃比の
リーン化を抑制しようとするものである。
【0044】つまり、第2の実施例で行なわれる図9,
図10のフローチャートに示す空燃比制御ルーチンは、P
21AにおいてGR に対応させて制御ゲイン(即ち、Δ
αRL,ΔαLR、PRL,PLR)を可変設定する点で、第1
の実施例のように図4のフローチャートのP21でGR
に対応させてスライスレベルを可変設定するものと異な
るが、その他については略同様である。
【0045】ここで、GR に対応させて制御ゲイン(即
ち、ΔαRLv,ΔαLRv、PRLv,PLRv)を可変設定
する一例を、図11に基づき説明する。(A)は、積分定
数(積分ゲイン、ΔαRLv,ΔαLRv)を示している。
従来は、加速度合いとは無関係に積分定数は一定値であ
ったが、本実施例では、加速度合い(GR )に応じて可
変設定するようにしている。つまり、リーンNOx触媒
15のHC吸着作用に伴い発生する加速度合いの大きい加
速初期における三元触媒16の入口部の空燃比のリーン化
を抑制できるように、λコントロールにおける制御中心
値をリッチ方向へ修正すべく、加速初期ほどリーン→リ
ッチ方向への空燃比制御量の変化速度(即ち、積分ゲイ
ンΔαLRv)を大きくし、加速初期ほどリッチ→リーン
方向への空燃比制御量の変化速度(即ち、積分ゲインΔ
αRLv)を小さくするようにしている。
【0046】(B)は、比例定数(比例ゲイン、P
RLv,PLRv)を示している。従来は、加速度合いとは
無関係に比例ゲインは一定値であったが、本実施例で
は、積分ゲインの場合と同様に、加速度合いの大きい加
速初期における三元触媒16の入口部の空燃比のリーン化
を抑制できるように、λコントロールにおける制御中心
値をリッチ方向へ修正すべく、加速初期ほどリーン→リ
ッチ反転時の空燃比制御量の変化量(即ち、比例ゲイン
LRv)を大きくし、加速初期ほどリッチ→リーン反転
時の空燃比制御量の変化量(即ち、比例ゲインPRLv)
を小さくするようにしている。
【0047】かかる第2の実施例における効果は、図8
に示した第1の実施例の場合と同様である。なお、第1
の実施例におけるλコントロールにおけるスライスレベ
ルの可変設定制御と、第2の実施例におけるλコントロ
ール中の制御ゲインの可変設定制御と、を組み合わせる
ようにしてもよい。これにより、加速度合いの大きい加
速初期における三元触媒16の入口部の空燃比のリーン化
抑制のための制御自由度(リッチ〔或いは、リーン〕方
向への変化速度やシフト量)を拡大することができるの
で、より高精度かつ応答性のよい空燃比の補正制御が行
なえる。尤も、積分ゲイン、比例ゲインの何れか一方の
みを可変設定し、他方は一定値としても本実施例の効果
を奏することができる。
【0048】つづけて、本発明の第3の実施例について
説明する。第3の実施例は、リーン制御と、λコントロ
ールと、を切り換え使用する水温領域において、アイド
ル運転状態からの発進加速条件を検出し、かかる条件が
検出されたときには、λコントロール中の空燃比をリッ
チ側にシフトさせるべく、スライスレベルを大きくする
ようにした実施例である。つまり、第1の実施例と構成
上で異なるのは、加速度合い相当値GR を用いない点で
あり、即ち、図12の全体構成図に示すように、アクセル
(スロットル弁)の略全閉状態を検出してON信号を発
するアイドルスイッチ20が追加され、当該アイドルスイ
ッチ20の出力信号がコントロールユニット5へ入力され
ている点である。
【0049】かかる構成を有する第3の実施例では、コ
ントロールユニット5において、図13,図14に示すよう
な空燃比制御ルーチンを実行することになる(例えば、
50ms毎に実行されるものとする)。まず、PAにお
いて、アイドルスイッチ20の出力信号を検出する。PB
では、実際にアイドル運転状態であるか否を判断する。
かかる判断は、機関回転速度Neが所定値以下であるか
否か等に基づき判断できる。YESであれば、PDへ進
みタイマ(Tn)をリセットする。NOであれば、PC
へ進みタイマ(Tn)を50msインクリメントする。
つまり、このTnは、アイドル運転が終了して加速状態
に変化してからの経過時間をカウントしていることにな
る。
【0050】なお、第3の実施例は、加速状態に変化し
てからの経過時間に対応して、λコントロール中のスラ
イスレベルを可変設定するものである。PC,PDの次
は、P1B以降へ進むが、その後は、P21Bが異なる
以外は第1の実施例と同様であるので、P1B〜P20
B,P22B〜P29Bについての説明は省略し、P2
1Bについてのみ説明する。
【0051】即ち、P21Bでは、前記Tnに対応し
て、スライスレベル(SLv)を設定するようにしてい
る。かかる設定方法について、図15を参照して説明す
る。図15に示すように、加速初期では、SLvを大き
く設定し、加速してからは経過時間に応じて徐々にSL
vを小さく設定するようになっている。これにより、第
1の実施例同様の作用効果が得られ、加速初期におい
て、リーンNOx触媒15のHC吸着の影響により、三元
触媒16の入口部において空燃比がリーン化して、NOx
の排出量が多くなるのを防止することができる(図8と
同様の結果が得られる)。なお、本実施例では、アイド
ルスイッチ20のON信号等に基づき加速開始を検出して
いるが、他に、例えば加速開始をスロットル弁開度変化
量で検出しその後の経過時間に応じてスライスレベル
(SLv)を逐次可変設定するようにしてもよい。
【0052】次に、本発明の第4の実施例について説明
する。第4の実施例では、図16,図17に示す空燃比
制御ルーチンを実行するが、第3の実施例においてTn
に対応してスライスレベルを変更するのに代えて、図1
7のP21Cで、Tnに対して制御ゲインを可変設定す
る点のみが異なる。ここでは、P21Cにおける制御ゲ
インの設定の仕方について説明し、その他は第3の実施
例等と同様であるので説明を省略する。
【0053】つまり、第4の実施例では、図18
(A),(B)に示すようにして、Tnに応じて制御ゲ
イン(即ち、ΔαRLv,ΔαLRv、PRLv,PLRv)を
可変設定する。(A)は、積分定数(積分ゲイン、Δα
RLv,ΔαLRv)を示している。従来は、加速開始から
の経過時間(即ち、Tn)とは無関係に積分定数は一定
値であったが、本実施例では、Tnに応じて可変設定す
る。つまり、リーンNOx触媒15のHC吸着作用に伴い
発生する加速初期における三元触媒16の入口部の空燃比
のリーン化を抑制できるように、λコントロールにおけ
る空燃比の制御中心値をリッチ方向へ修正すべく、加速
初期ほどリーン→リッチ方向への空燃比制御量の変化速
度(即ち、積分ゲインΔαLRv)を大きくし、加速初期
ほどリッチ→リーン方向への空燃比制御量の変化速度
(即ち、積分ゲインΔαRLv)を小さくするようにして
いる。
【0054】(B)は、比例定数(比例ゲイン、P
RLv,PLRv)を示している。従来は、加速度合いとは
無関係に比例ゲインは一定値であったが、本実施例で
は、積分ゲインの場合と同様に、加速初期における三元
触媒16の入口部の空燃比のリーン化を抑制できるよう
に、λコントロールにおける制御中心値をリッチ方向へ
修正すべく、加速初期ほどリーン→リッチ反転時の空燃
比制御量の変化量(即ち、比例ゲインPLRv)を大きく
し、加速初期ほどリッチ→リーン反転時の空燃比制御量
の変化量(即ち、比例ゲインPRLv)を小さくするよう
にしている。
【0055】かかる第4の実施例における効果は、図8
に示した第1の実施例の場合と同様で、加速初期におい
て、リーンNOx触媒15のHC吸着の影響により、三元
触媒16の入口部において空燃比がリーン化して、NOx
の排出量が多くなるのを防止することができる。なお、
第3の実施例におけるλコントロール制御におけるTn
に対応させたスライスレベルの可変設定制御と、第4の
実施例におけるλコントロール中のTnに対応させた制
御ゲインの可変設定制御と、を組み合わせるようにして
もよい。これにより、加速度合いの大きい加速初期にお
ける三元触媒16の入口部の空燃比のリーン化抑制のため
の制御自由度(リッチ〔或いはリーン〕方向への変化速
度やリッチシフト量)を拡大することができるので、よ
り高精度かつ応答性のよい空燃比の補正制御が行なえる
ようになる。尤も、積分ゲイン、比例ゲインの何れか一
方のみを可変設定し、他方は一定値としても本実施例の
効果を奏することができる。
【0056】なお、第3,第4の実施例のように、アイ
ドルスイッチ20により加速開始を検出するようにすれ
ば、応答性良くかつ高精度に加速開始を検出することが
できるものとなる。次に、本発明の第5の実施例につい
て説明する。図19に第5の実施例の全体構成を示す。
この実施例では、リーンNOx触媒15の転換性能の変化
に対応して、λコントロールのスライスレベルを最適化
するものである。図19では、触媒コンテナ14の下流側
に、下流側酸素センサ21が装着され、当該下流側酸素セ
ンサ21の検出値が、コントロールユニット5へ入力され
ている。
【0057】上記構成を備えた第5の実施例において、
コントロールユニット5により行なわれる空燃比制御ル
ーチンを、図20,図21のフローチャートを参照して
説明する。なお、本実施例は、λコントロール中の触媒
コンテナ14の上流側酸素センサ17のリッチ・リーン反転
周期(HF )と、下流側酸素センサ21のリッチ・リーン
反転周期(HR )と、の周波数比(HzRATE=HF /H
R )を求め、この周波数比(HzRATE)から触媒の劣化
度合いを推定し、劣化が進むほど、加速開始からの経過
時間Tnに応じて可変設定されたλコントロールのスラ
イスレベルや制御ゲインを徐々に元に戻していくように
修正するもので、これによって、触媒が劣化した場合の
転換性能の低下により不要となっていく加速初期の空燃
比のリッチ補正を修正し、触媒が劣化に従い三元触媒16
の入口部における空燃比を良好にストイキに維持できる
ようにして、以ってNOx,CO,HCをバランス良く
低減するものである。
【0058】なお、触媒の劣化度合いの推定は、概略以
下のようにして行なう。即ち、空燃比フィードバック制
御中は、主に上流側酸素センサ17の出力信号に基づいて
比例積分制御等により空燃比制御量(例えば、燃料噴射
量)が増減補正されるので、この上流側酸素センサ17の
出力値は、所定周期HF でリッチ・リーン反転を繰り返
す。これに対し、触媒コンテナ14の下流側酸素センサ21
の出力値は、三元触媒16の酸素ストレージ能力により残
存酸素濃度の変動が比較的緩やかであるために、上流側
酸素センサ17の周期HF に比べて長い周期HR でリッチ
・リーン反転を繰り返す。しかし、三元触媒16の劣化が
進むにつれて、酸素ストレージ能力が低下するので、三
元触媒16の上流側と下流側とで酸素濃度がそれほど変わ
らなくなり、下流側酸素センサ21のリッチ・リーン反転
周期HR が、上流側酸素センサ17の反転周期HF に近づ
いてくる。
【0059】従って、反転周波数比(HzRATE )を見れ
ば、三元触媒16の劣化度合い、延いてはリーンNOx触
媒15の劣化度合いを把握することが可能となる(リーン
NOx触媒15のHC吸着性能も、三元触媒16と同様に、
温度の影響や被毒等により徐々に低下する)。ここにお
いて、図20,図21の空燃比制御ルーチンにおいて、
第4の実施例の図16,図17のルーチンと異なるの
は、P7BD、P7CD、及びP21ADが追加されて
いる点である。
【0060】つまり、P7BDで、下流側酸素センサ21
の出力値を測定し、P7CDで、反転周波数比(HzRAT
E )を求めるようになっている。そして、P21ADで
は、P21Dにおいて設定されるTnに応じた制御ゲイ
ンを、反転周波数比(HzRATE )に対応させて修正す
る。図22に、反転周波数比(HzRATE )に対応して制
御ゲインを修正した一例を示す。
【0061】図22(A),(B)に示されるように、
反転周波数比(HzRATE )が大きいほど、触媒は初期状
態に近いので、リーンNOx触媒15のHC吸着能力も高
いため、加速初期の三元触媒16の入口部のリーン化は顕
著になるため、反転周波数比(HzRATE )が大きいほ
ど、前記リーン化を抑制するように、リッチシフト量を
大きくする(即ち、積分ゲインΔαLRv、比例ゲインP
LRvを大きくし、積分ゲインΔαRLv、比例ゲインPRL
vを小さくする)。一方、反転周波数比(HzRATE )が
小さいほど、触媒は劣化しており、リーンNOx触媒15
のHC吸着能力も低いため、加速初期の三元触媒16の入
口部のリーン化は低減されるため、反転周波数比(HzR
ATE )が小さいほど、空燃比のリッチシフト量を少なく
するようになっている(即ち、反転周波数比(HzRATE
)が小さくなる程、積分ゲインΔα LRv、比例ゲイン
LRvを小さく〔初期値に戻すように〕して行き、積分
ゲインΔαRLv、比例ゲインPRLvを大きく〔初期値に
戻すように〕して行く)。
【0062】これによって、触媒の新品時から劣化した
後まで、高精度に三元触媒16の入口部における空燃比を
良好にストイキに維持でき、以ってNOx,CO,HC
をバランス良く低減することができる。なお、触媒劣化
度合いに応じて、空燃比フィードバック制御におけるス
ライスレベルを可変設定してもよく、また、加速初期の
検出はTnに限らずGR を用いてもよく、従って、第1
〜第4の実施例において、P7BD、P7CD、及びP
21AD同様のステップを追加するようにしてもよい。
【0063】次に、本発明の第6の実施例について説明
する。第6の実施例は、リーンNOx触媒15のHCの吸
着度合いを高精度に検出できるようして、即ち、比較的
簡単な構成で、高精度にストイキ制御中の三元触媒16の
入口部の空燃比のリーン度合いを検出できるようにし
て、これによって、リーンNOx触媒15の下流側に介装
された三元触媒16に流入する排気空燃比がリーン状態と
なるのを防止するための空燃比の修正(リッチシフト)
を、より高精度なものとするための実施例である。
【0064】図23に、第6の実施例の全体構成を示
す。第6の実施例では、現在までの運転条件の履歴から
リーンNOx触媒15のHC吸着量を推定すると共に、現
在の運転条件から(主にリーンNOx触媒15の温度)か
らHC脱離量を推定して、このHC脱離量に対応して空
燃比フィードバック制御の制御目標値を変化させるもの
である。
【0065】図23で、図3と異なる点は、リーンNO
x触媒15の入口部に排気温度センサ22が設けられている
点である。本実施例の説明の前に、HC吸着量、HC脱
離量の推定原理を説明しておく。まず、図24(A)に
示すように、排気温度一定でステップ的に炭化水素(濃
度をHCI とする)がリーンNOx触媒15に流入する
と、HCの出口濃度はHC O となり、斜線部分面積S
(質量)は、図24(B)に示すように、リーンNOx
触媒15入口温度で決定される。
【0066】ここで、このSの変化が、HC吸着量又は
HC脱離量となる。図25に、リーンNOx触媒15入口
側温度排気温度(Tin)と、HCI ,HC O の変化の一
例を示す。この図25では、前半でHCが吸着され、後
半でHCが脱離していることが判り、更に、Tinと、そ
の時間からHC吸着量、HC脱離量を推定することがで
きる。
【0067】機関1が暖機時点ではリーンNOx触媒15
のHC吸着量が少なく、またS自体の値は小さい(1g
以下)ため、毎回の加・減速毎に図25の挙動が繰り返
される。つまり、加速前半ではHCを吸着し、ある時間
後には飽和してHCを吸着しなくなる一方、いずれリー
ン制御時等においてHCを脱離することになる。HCを
吸着すると、出口の空燃比はリーン化し、脱離するとリ
ッチになる。なお、脱離はゆっくりと起こるので、空燃
比への影響が小さく補正を行なわなくても良いが、より
空燃比制御の高精度化を推進するのであれば、脱離時期
に合わせてリーンシフトさせるように空燃比制御を行な
うようにしてもよい。
【0068】そして、本実施例では、このようにして推
定したHC吸着量Sを使って、高精度に空燃比の補正制
御を行なう。本実施例のコントロールユニット5が行な
う空燃比制御ルーチンを、図26のフローチャートに従
って説明する。P1Eでは、排気温度センサ22の信号か
ら触媒入口温度Tinを検出する。
【0069】P2Eでは、エアフローメータ2の信号か
ら吸入空気流量Qaを検出する。P3Eでは、水温セン
サ8の信号から冷却水温Twを検出する。P4Eでは、
Tinにより、Sn(HC吸着量、nは、ルーチンが回る
毎に増える添字である。)をルックアップする。当該ル
ックアップのためのテーブルは、一例として図24
(B)に示したものが該当する。
【0070】P5Eでは、Qa,TwよりQHC(リーン
NOx触媒流入HC量)をルックアップする。このテー
ブルの一例を、図27に示す。P6Eでは、SnとSn
-1との差(ΔSn)を求める。P7Eでは、HC吸着量
比HCR(=ΔSn/QHC)を求める。P8Eでは、H
CRに対応してスライスレベルや制御ゲインを設定す
る。かかる設定の一例を、図28に示す。即ち、流入量
HCに対して、吸着量変化ΔSnが正の値で大きい場合
は、HCRは大きくなり(まだHCを十分吸着できる状
態である)、この場合にはリーンNOx触媒15の出口部
(三元触媒16の入口部)の空燃比はリーン化が顕著であ
るので、スライスレベルSLvを大きく設定したり〔図
28の(A)参照〕、比例ゲインPLRvを大きく、PRL
vを小さく設定したりして〔図28の(B)参照〕、三
元触媒16の入口部の空燃比がリーン化するのを抑制す
る。なお、P9Eのλコントロールは第5の実施例等で
説明してきたもの(即ち、P22B〜P29B,P22
D〜P29D等)と同様のフローを用いればよい。尤
も、積分ゲインΔαLRvを大きく、PRLvを小さく設定
するようにしても構わない。
【0071】一方、流入量QHCに対して、吸着量変化Δ
Snが負の値に向かって小さくなると、HCRは小さく
なり(もうHCを吸着できない状態に近づく)、この場
合にはリーンNOx触媒15の出口部(三元触媒16の入口
部)の加速初期における空燃比のリーン化は顕著でなく
なるので、この場合には、スライスレベルSLvを小さ
い側に設定したり〔図28の(A)参照〕、比例ゲイン
LRvを大きく、PRLvを大きく設定したりして〔図2
8の(B)参照〕、無用な三元触媒16の入口部の空燃比
のリッチ化を抑制する。なお、P9Eのλコントロール
は第1〜第5の実施例で説明してきたものと同様のフロ
ー(即ち、P22B〜P29B,P22D〜P29D
等)を用いればよい。尤も、積分ゲインΔαLRvを小さ
く、PRLvを大きく設定するようにしても構わない。
【0072】このように、比較的簡単な構成で、高精度
にストイキ制御中の三元触媒16の入口部の空燃比のリー
ン度合いを検出できるようにして、三元触媒16の入口部
の空燃比のリーン化抑制のためのリッチシフト量を修正
するようにすれば、より高精度に三元触媒16の入口部の
空燃比をストイキに制御することができ、以って三元触
媒16の排気浄化性能を最も効率よく発揮させることがで
き、以ってNOx,CO,HCをバランス良く低減する
ことが可能となる。
【0073】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1に記
載の発明によれば、暖機完了後の所定温度条件下での機
関の加速開始から所定の期間において、第1空燃比リッ
チ修正手段を介して、第2の触媒に流入する排気空燃比
が理論空燃比に維持されるように、ストイキ制御手段で
設定される空燃比制御量をリッチ修正するようにしたの
で、暖機完了後の所定温度条件下での機関の加速開始か
ら所定の期間において第1の触媒が炭化水素を吸着し易
くなって、前記第2の触媒に流入する排気空燃比がリー
ンシフトし、理論空燃比雰囲気下で最大に排気浄化性能
を発揮する第2の触媒の排気浄化性能が低下するという
不具合を解決することができる。これにより、暖機完了
後の所定温度条件下での機関の加速開始から所定の期間
において、NOx,HC,COをバランス良く低減する
ことができる。
【0074】請求項2に記載の発明によれば、理論空燃
比に対してリッチ・リーンを出力する比較的安価な空燃
比検出手段を用いることもできるので、構成の簡略化、
コスト低減を図ることができる。なお、請求項3、請求
項4に記載の発明の如く、前記増減補正される空燃比制
御量の制御中心値をリッチシフトさせるには、前記スラ
イスレベルをリッチシフトさせたり、前記空燃比フィー
ドバック補正値のリッチ側制御ゲインを、リーン側制御
ゲインより大きく設定することで、容易に達成させるこ
とができる。
【0075】請求項5に記載の発明によれば、前記機関
の加速開始から所定の期間を、変速装置の変速比の設定
状態に基づいて判断するようにしたので、比較的簡単か
つ安価な構成で前記機関の加速開始から所定の期間の検
出が可能となる。請求項6に記載の発明によれば、前記
機関の加速開始から所定の期間を、スロットル弁の略全
閉状態が解除されてからの経過時間で判断するようにし
たので、比較的簡単かつ安価な構成により、応答性良く
高精度に前記機関の加速開始から所定の期間の検出が可
能となる。
【0076】請求項7に記載の発明によれば、リッチ修
正量補正手段を備え、前記第1の触媒の劣化度合いが大
きいほど、前記第1空燃比リッチ修正手段による空燃比
制御量のリッチ修正量を小さくするようにしたので、第
1の触媒が劣化して、HC吸着性能が低下した場合にお
ける第1空燃比リッチ修正手段によるリッチ修正量を適
正なものとすることができ、これによって第2の触媒の
排気浄化性能を高く維持することができ、以ってNO
x,CO,HCの排出バランスを良くすることができ
る。
【0077】請求項8に記載の発明によれば、比較的簡
単な構成で、高精度にストイキ制御中の第2の触媒入口
部の空燃比のリーン度合いを推定検出できるようにした
ので、これに応じて高精度にリッチ修正量を設定でき、
以って高精度に第2の触媒入口部の空燃比を理論空燃比
に維持させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1に記載の発明に対応するブロック
図。
【図2】 請求項1に記載の発明に対応するブロック
図。
【図3】 本発明の第1の実施例に係る全体構成図ク
図。
【図4】 同上実施例の空燃比制御を説明するフローチ
ャート。
【図5】 同上実施例の空燃比制御を説明するフローチ
ャート。
【図6】 同上実施例のλコントロール領域とリーン制
御領域とを説明する図。
【図7】 同上実施例のGR とSLvとの関係を説明す
る図。
【図8】 (A)は、絞り弁の変化を示すタイムチャー
ト。(B)は、ギア位置の変化を示すタイムチャート。
(C)は、スライスレベルの変化を示すタイムチャー
ト。(D)は、三元触媒16の入口部の空燃比に変化を示
すタイムチャート。(E)は、最終的なNOx排出量の
変化を示すタイムチャート。
【図9】 第2の実施例の空燃比制御を説明するフロー
チャート。
【図10】 第2の実施例の空燃比制御を説明するフロー
チャート。
【図11】 (A)は、GR と積分ゲインとの関係を説明
する図。(B)は、GR と比例ゲインとの関係を説明す
る図。
【図12】 第3の実施例の全体構成図。
【図13】 同上実施例の空燃比制御を説明するフローチ
ャート。
【図14】 同上実施例の空燃比制御を説明するフローチ
ャート。
【図15】 同上実施例のTnとSLvとの関係を説明す
る図。
【図16】 第4の実施例の空燃比制御を説明するフロー
チャート。
【図17】 第4の実施例の空燃比制御を説明するフロー
チャート。
【図18】 (A)は、Tnと積分ゲインとの関係を説明
する図。(B)は、Tnと比例ゲインとの関係を説明す
る図。
【図19】 第5の実施例の全体構成図。
【図20】 同上実施例の空燃比制御を説明するフローチ
ャート。
【図21】 同上実施例の空燃比制御を説明するフローチ
ャート。
【図22】 (A)は、HzRATEと積分ゲインとの関係を
説明する図。(B)は、HzRATEと比例ゲインとの関係
を説明する図。
【図23】 第6の実施例に全体構成図。
【図24】 (A)は、リーンNOx触媒の入口濃度HC
I と、出口濃度HC O と、吸着炭化水素量S(質量)
と、の関係を説明する図。(B)は、リーンNOx触媒
の入口温度と、吸着炭化水素量S(質量)と、の関係を
説明する図。
【図25】 リーンNOx触媒15入口側温度排気温度(T
in)と、HCI ,HCO の変化の一例を示す図。
【図26】 同上実施例の空燃比制御を説明するフローチ
ャート。
【図27】 同上実施例のQaとTwと、QHCとの関係を
示す図。
【図28】 (A)は、HCRとSLvとの関係を示す
図。(B)は、HCRと制御ゲイン(PLR ,RLv)
との関係を示す図。
【符号の説明】
1 内燃機関 2 エアフローメータ 3 クランク角センサ 5 コントロールユニット 6 燃料噴射弁 8 水温センサ 14 触媒コンテナ 15 リーンNOx触媒 16 三元触媒 17 酸素センサ 18 車速センサ 20 アイドルスイッチ 21 下流側酸素センサ 22 排気温度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F01N 3/28 301 D F02D 41/02 301 H 41/10 305 41/14 310 A B 45/00 312 E M R 364 G

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機関の排気通路に設けられ、排気中の炭化
    水素を吸着して排気中の窒素酸化物を希薄空燃比雰囲気
    下で浄化処理する第1の触媒と、 前記第1の触媒の下流側排気通路に設けられ、排気中の
    炭化水素と一酸化炭素と窒素酸化物とを理論空燃比雰囲
    気下で浄化処理する第2の触媒と、 前記第1の触媒の上流側排気通路に設けられ、排気の空
    燃比を検出する空燃比検出手段と、 検出された排気空燃比が、理論空燃比になるように機関
    吸入混合気の空燃比制御量を制御するストイキ制御手段
    と、 機関吸入混合気の空燃比を理論空燃比より希薄化するリ
    ーン制御手段と、 機関温度を検出する機関温度検出手段と、 機関の運転条件を検出する運転条件検出手段と、 暖機完了後の所定の機関温度下において、運転条件に基
    づいて、前記ストイキ制御手段と、前記リーン制御手段
    と、を選択切り換えするストイキ・リーン制御選択手段
    と、 前記ストイキ・リーン制御選択手段がストイキ制御手段
    を選択している状態において、機関の加速開始から所定
    の期間は、前記第2の触媒に流入する排気空燃比が理論
    空燃比に維持されるように、前記ストイキ制御手段で設
    定される空燃比制御量をリッチ修正する第1空燃比リッ
    チ修正手段と、 を含んで構成したことを特徴とする内燃機関の空燃比制
    御装置。
  2. 【請求項2】前記ストイキ制御手段が、前記空燃比検出
    手段で検出される排気空燃比が、理論空燃比になるよう
    に、検出空燃比を理論空燃比相当のスライスレベルと比
    較し、前記比較結果に基づいて、空燃比の基本制御量を
    空燃比フィードバック補正値を介して増減補正する手段
    であり、 前記第1空燃比リッチ修正手段が、前記増減補正される
    空燃比制御量の制御中心値をリッチシフトさせる手段で
    あることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の空燃
    比制御装置。
  3. 【請求項3】前記第1空燃比リッチ修正手段が、前記ス
    ライスレベルをリッチシフトさせて、増減補正される空
    燃比制御量の制御中心値をリッチシフトさせる手段であ
    ることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の空燃比
    制御装置。
  4. 【請求項4】前記第1空燃比リッチ修正手段が、前記空
    燃比フィードバック補正値のリッチ側制御ゲインを、リ
    ーン側制御ゲインより大きく設定して、増減補正される
    空燃比制御量の制御中心値をリッチシフトさせる手段で
    あることを特徴とする請求項2また請求項3に記載の内
    燃機関の空燃比制御装置。
  5. 【請求項5】前記機関の加速開始から所定の期間が、変
    速装置の変速比の設定状態に基づいて判断されることを
    特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1つに記載の内
    燃機関の空燃比制御装置。
  6. 【請求項6】前記機関の加速開始から所定の期間が、ス
    ロットル弁の略全閉状態が解除されてからの経過時間で
    判断されることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れ
    か1つに記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  7. 【請求項7】前記第1の触媒の劣化度合いを検出する触
    媒劣化度合い検出手段と、 前記第1の触媒の劣化度合いが大きいほど、前記第1空
    燃比リッチ修正手段による空燃比制御量のリッチ修正量
    を小さくするリッチ修正量補正手段と、 を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか
    1つに記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  8. 【請求項8】機関の排気通路に設けられ、排気中の炭化
    水素を吸着して排気中の窒素酸化物を希薄空燃比雰囲気
    下で浄化処理する第1の触媒と、 前記第1の触媒の下流側排気通路に設けられ、排気中の
    炭化水素と一酸化炭素と窒素酸化物とを理論空燃比雰囲
    気下で浄化処理する第2の触媒と、 前記第1の触媒の上流側排気通路に設けられ、排気の空
    燃比を検出する空燃比検出手段と、 検出された排気空燃比が、理論空燃比になるように機関
    吸入混合気の空燃比制御量を制御するストイキ制御手段
    と、 前記第1の触媒の入口部の排気温度を検出する入口部排
    気温度検出手段と、 前記第1の触媒の入口部の排気温度から、第1の触媒の
    炭化水素吸着量を推定検出する炭化水素吸着量検出手段
    と、 少なくとも吸入空気流量と機関温度とから前記第1の触
    媒に流入する炭化水素量を推定検出する流入炭化水素量
    推定検出手段と、 今回推定検出された炭化水素吸着量と、前回推定検出さ
    れた炭化水素吸着量と、の偏差を算出する偏差算出手段
    と、 前記流入炭化水素量が少ないほど、前記偏差が大きいほ
    ど、前記ストイキ制御手段で設定される空燃比制御量を
    リッチ方向へ大きく修正する第2空燃比リッチ修正手段
    と、 を含んで構成したことを特徴とする内燃機関の空燃比制
    御装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009121328A (ja) * 2007-11-14 2009-06-04 Toyota Motor Corp 内燃機関の空燃比制御装置
JP2011214582A (ja) * 2011-08-05 2011-10-27 Toyota Motor Corp 内燃機関の空燃比制御装置
JP2012177316A (ja) * 2011-02-25 2012-09-13 Toyota Motor Corp 内燃機関の空燃比制御装置
WO2015129463A1 (ja) * 2014-02-28 2015-09-03 いすゞ自動車株式会社 内燃機関の排気浄化装置

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