JPH0693681A - ドーム式屋根構造 - Google Patents
ドーム式屋根構造Info
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- JPH0693681A JPH0693681A JP4191083A JP19108392A JPH0693681A JP H0693681 A JPH0693681 A JP H0693681A JP 4191083 A JP4191083 A JP 4191083A JP 19108392 A JP19108392 A JP 19108392A JP H0693681 A JPH0693681 A JP H0693681A
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- Japan
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- main frame
- facility
- dome type
- cable
- roof structure
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 自然光を室内に十分採り入れることが可能と
なるとともに、昼間であっても、室内を暗くしかつ遮音
効果を高めることができ、さらにはコンサート会場や映
画施設として利用可能なドーム式屋根構造を提供する。 【構成】 このドーム式屋根構造は、主架構と補強架構
とで概略構成されている。また、主架構の上面全域に
は、屋根材Mが貼設されている。そして、補強架構の最
下部には、伸延した時に施設内側を覆うとともに、縮め
た時に施設内側から主架構の屋根材Mを望むことが可能
な伸縮自在な天井部材10a,10bを懸吊してなる多
数の可動式天井11が設けられている。しかも、前記天
井部材10a,10bは、吸音性を有する部材で構成さ
れている。
なるとともに、昼間であっても、室内を暗くしかつ遮音
効果を高めることができ、さらにはコンサート会場や映
画施設として利用可能なドーム式屋根構造を提供する。 【構成】 このドーム式屋根構造は、主架構と補強架構
とで概略構成されている。また、主架構の上面全域に
は、屋根材Mが貼設されている。そして、補強架構の最
下部には、伸延した時に施設内側を覆うとともに、縮め
た時に施設内側から主架構の屋根材Mを望むことが可能
な伸縮自在な天井部材10a,10bを懸吊してなる多
数の可動式天井11が設けられている。しかも、前記天
井部材10a,10bは、吸音性を有する部材で構成さ
れている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、室内の運動競技施設や
コンサート会場などに適用して好適なドーム式屋根構造
に関する。
コンサート会場などに適用して好適なドーム式屋根構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、室内の運動競技施設には、大規模
な固定ドーム式屋根が採用されてきている。固定ドーム
式屋根として、一般に、単層トラス式ドーム屋根と、ケ
ーブル式ドーム屋根が知られているが、単層トラス式ド
ーム屋根は、例えば積雪等の偏荷重により容易に崩壊し
やすいというドーム構成材の座屈耐力の面で問題がある
とともに、ドーム境界部構造が大きなスラスト(単層ド
ーム全体を支持するドーム内部力)を処理するために強
靭なテンションリングとしなければならない。また、ケ
ーブル式ドーム屋根においても、可撓性のケーブルが構
成部材とされたフレキシブルな構造であるため、構造安
定性を高めるためにケーブルに大きなプレストレスが必
要となる。そのため、前記単層ドームと逆に、ドーム境
界部材を大きなスラストに対抗する強靭なコンプレッシ
ョンリングとしなければならない。したがって、単層ト
ラス式ドーム屋根及びケーブル式ドーム屋根は、テンシ
ョンリング、コンプレッションリングと、それらを支持
するための施設構築にかかる建設コストが大幅に増大し
てしまうという問題があった。
な固定ドーム式屋根が採用されてきている。固定ドーム
式屋根として、一般に、単層トラス式ドーム屋根と、ケ
ーブル式ドーム屋根が知られているが、単層トラス式ド
ーム屋根は、例えば積雪等の偏荷重により容易に崩壊し
やすいというドーム構成材の座屈耐力の面で問題がある
とともに、ドーム境界部構造が大きなスラスト(単層ド
ーム全体を支持するドーム内部力)を処理するために強
靭なテンションリングとしなければならない。また、ケ
ーブル式ドーム屋根においても、可撓性のケーブルが構
成部材とされたフレキシブルな構造であるため、構造安
定性を高めるためにケーブルに大きなプレストレスが必
要となる。そのため、前記単層ドームと逆に、ドーム境
界部材を大きなスラストに対抗する強靭なコンプレッシ
ョンリングとしなければならない。したがって、単層ト
ラス式ドーム屋根及びケーブル式ドーム屋根は、テンシ
ョンリング、コンプレッションリングと、それらを支持
するための施設構築にかかる建設コストが大幅に増大し
てしまうという問題があった。
【0003】そこで、本出願人等は、上記問題を解決す
る構造として、ドーム式屋根構造技術を、先に提案した
(特願平4ー87290ドーム式屋根構造)。このドー
ム式屋根構造は、側面視において上方に湾曲していると
ともに平面視円形状に構築されて施設内部を覆う主架構
1と、この主架構1の施設内中央部において一体に構築
された複層トラス部2と、主架構1の施設内側に複層ト
ラス部2と連続して構築された補強架構3とで概略構成
されている。
る構造として、ドーム式屋根構造技術を、先に提案した
(特願平4ー87290ドーム式屋根構造)。このドー
ム式屋根構造は、側面視において上方に湾曲していると
ともに平面視円形状に構築されて施設内部を覆う主架構
1と、この主架構1の施設内中央部において一体に構築
された複層トラス部2と、主架構1の施設内側に複層ト
ラス部2と連続して構築された補強架構3とで概略構成
されている。
【0004】主架構1は、図6及び図7に示すように、
複数の鉄骨材(外周材4、円周材5a、5b、5c、放
射材6)が相互に平面トラス状に接続されて構築された
直径200m、高さ30m(ライズ/スパン比0.1
5)のラチス形式構造体であり、この主架構1の施設内
Rの中央部に、図8に示すような複層トラス部2が構築
されている。
複数の鉄骨材(外周材4、円周材5a、5b、5c、放
射材6)が相互に平面トラス状に接続されて構築された
直径200m、高さ30m(ライズ/スパン比0.1
5)のラチス形式構造体であり、この主架構1の施設内
Rの中央部に、図8に示すような複層トラス部2が構築
されている。
【0005】また、補強架構3は、図9及び図10に示
すように、放射ケーブル7…と、円周ケーブル8a、8
b…と、束材9…とが主構成部材とされて主架構1の施
設内R側に構築されている。すなわち、円周ケーブル8
a、8b…は、円中心Qを一致させた状態で径が縮小さ
れた円周ケーブルが内方側とされ、かつ径が縮小された
円周ケーブルが上方位置となるように配設されている。
また、放射ケーブル7…は、平面視において円中心Qを
一致させて配設された前記複層トラス部2の外周縁部か
ら放射状に延在して設けられているとともに、これら放
射ケーブル7…と円周ケーブル8a、8b…とが交差す
る位置に、束材9…が配設されている。
すように、放射ケーブル7…と、円周ケーブル8a、8
b…と、束材9…とが主構成部材とされて主架構1の施
設内R側に構築されている。すなわち、円周ケーブル8
a、8b…は、円中心Qを一致させた状態で径が縮小さ
れた円周ケーブルが内方側とされ、かつ径が縮小された
円周ケーブルが上方位置となるように配設されている。
また、放射ケーブル7…は、平面視において円中心Qを
一致させて配設された前記複層トラス部2の外周縁部か
ら放射状に延在して設けられているとともに、これら放
射ケーブル7…と円周ケーブル8a、8b…とが交差す
る位置に、束材9…が配設されている。
【0006】そして、上記構造とされた補強架構3は、
図11ないし図13に示すように、円中心P、Qを一致
させて主架構11の裏面側(施設内R側)に組み合わさ
れて構築される。その際には、束材9…の上端部9aを
主架構11の中央部以外の接合部(円周材5a、5b、
5cと放射材6との接合部)Bに回動自在に接続すると
ともに、全ての放射ケーブル7…に放射方向外方T1へ
向けて均一に張力を導入していき、かつ張力が導入され
た放射ケーブル7…の末端側を主架構1に締結する。
図11ないし図13に示すように、円中心P、Qを一致
させて主架構11の裏面側(施設内R側)に組み合わさ
れて構築される。その際には、束材9…の上端部9aを
主架構11の中央部以外の接合部(円周材5a、5b、
5cと放射材6との接合部)Bに回動自在に接続すると
ともに、全ての放射ケーブル7…に放射方向外方T1へ
向けて均一に張力を導入していき、かつ張力が導入され
た放射ケーブル7…の末端側を主架構1に締結する。
【0007】そして、主架構1の上面全体には、屋根材
Mが貼設される。
Mが貼設される。
【0008】これにより、単層トラス式ドーム屋根及び
ケーブル式ドーム屋根の優れた特徴点を利用し、主架構
の外周境界部に加わるスラストを低減させることにより
建設コストの削減化が図られ、主架構1の上部中央を補
強して構造安定性を高めるとともに、イベント時に使用
する照明、音響機器等を有効に吊り下げ配置することが
可能なドーム式屋根構造が得られる。
ケーブル式ドーム屋根の優れた特徴点を利用し、主架構
の外周境界部に加わるスラストを低減させることにより
建設コストの削減化が図られ、主架構1の上部中央を補
強して構造安定性を高めるとともに、イベント時に使用
する照明、音響機器等を有効に吊り下げ配置することが
可能なドーム式屋根構造が得られる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したド
ーム式屋根構造では、主架構1に貼設される屋根材M
を、遮光性の金属材で構成する場合と、透孔性を有する
膜材で構成する場合がある。透光性を有する膜材の具体
例としては、ガラス繊維物に4フッ化エチレン樹脂(い
わゆるテフロン樹脂)を主成分とする樹脂等をコーティ
ングしてなる膜材が知られている。しかしながら、遮光
性の金属材により屋根材Mを構成すると、昼間において
自然光を施設内Rに採り入れることはできない。一方、
透孔性を有する膜材により屋根材Mを構成すると、自然
光を施設内Rに採り入れることはできるが、昼間に施設
内Rをコンサート会場や映画施設として利用したい場
合、施設内Rへ入る自然光を遮ることができなく、かつ
施設内Rの音響が外部に放出しやすいので、多目的利用
を行うことができないという問題があった。また、上述
したドーム式屋根構造では、施設内Rをコンサート会場
として利用する場合に、主架構1の施設内R側の面が天
井面とされているので、施設内Rの空間の空間気積が増
大してしまい、音響効果等の面で問題があった。
ーム式屋根構造では、主架構1に貼設される屋根材M
を、遮光性の金属材で構成する場合と、透孔性を有する
膜材で構成する場合がある。透光性を有する膜材の具体
例としては、ガラス繊維物に4フッ化エチレン樹脂(い
わゆるテフロン樹脂)を主成分とする樹脂等をコーティ
ングしてなる膜材が知られている。しかしながら、遮光
性の金属材により屋根材Mを構成すると、昼間において
自然光を施設内Rに採り入れることはできない。一方、
透孔性を有する膜材により屋根材Mを構成すると、自然
光を施設内Rに採り入れることはできるが、昼間に施設
内Rをコンサート会場や映画施設として利用したい場
合、施設内Rへ入る自然光を遮ることができなく、かつ
施設内Rの音響が外部に放出しやすいので、多目的利用
を行うことができないという問題があった。また、上述
したドーム式屋根構造では、施設内Rをコンサート会場
として利用する場合に、主架構1の施設内R側の面が天
井面とされているので、施設内Rの空間の空間気積が増
大してしまい、音響効果等の面で問題があった。
【0010】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、自然光を室内に十分採り入れることが可能となると
ともに、昼間であっても、室内を暗くしかつ遮音効果を
高めることができ、さらにはコンサート会場や映画施設
として利用可能なドーム式屋根構造を提供することを目
的としている。
で、自然光を室内に十分採り入れることが可能となると
ともに、昼間であっても、室内を暗くしかつ遮音効果を
高めることができ、さらにはコンサート会場や映画施設
として利用可能なドーム式屋根構造を提供することを目
的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
ドーム式屋根構造は、複数の鉄骨材を相互に平面トラス
状に接続し、側面視において上方に湾曲して平面視円形
状に構築され、その全面に屋根材が貼設されているとと
もに、外周境界部がリング状とされて前記施設内部を覆
う主架構と、主架構の施設内中央部において一体に構築
され、かつ主架構の前記鉄骨材に対して水平方向に延在
し若しくは下方向に湾曲して延在する下弦材との間に鉛
直材が接続されてなり、主架構の中央部を補強する複層
トラス部と、主架構の施設内側に構築され、平面視にお
いて前記複層トラス部の外周から放射状に延在する複数
条の放射ケーブルと、主架構の同心円上に配設された複
数の円周ケーブルと、前記放射ケーブルと前記円周ケー
ブルとの交差位置において上端部が主架構の鉄骨材と接
続され、かつ放射ケーブル及び円周ケーブルに保持され
て鉛直配置される束材とで構成され、前記放射ケーブル
に放射方向外方へ張力を導入してその末端側を主架構に
締結することにより、前記束材によって主架構の鉄骨材
を押し上げる補強架構とを具備してなるドーム式屋根構
造において、補強架構の最下部にわたって、伸延した時
に施設内側を覆うとともに、縮めた時に施設内側から前
記主架構の屋根材を望むことが可能な伸縮自在な天井部
材を懸吊してなる多数の可動式天井を設け、しかも、天
井部材を吸音性を有する部材で構成したことを特徴とす
る構造である。
ドーム式屋根構造は、複数の鉄骨材を相互に平面トラス
状に接続し、側面視において上方に湾曲して平面視円形
状に構築され、その全面に屋根材が貼設されているとと
もに、外周境界部がリング状とされて前記施設内部を覆
う主架構と、主架構の施設内中央部において一体に構築
され、かつ主架構の前記鉄骨材に対して水平方向に延在
し若しくは下方向に湾曲して延在する下弦材との間に鉛
直材が接続されてなり、主架構の中央部を補強する複層
トラス部と、主架構の施設内側に構築され、平面視にお
いて前記複層トラス部の外周から放射状に延在する複数
条の放射ケーブルと、主架構の同心円上に配設された複
数の円周ケーブルと、前記放射ケーブルと前記円周ケー
ブルとの交差位置において上端部が主架構の鉄骨材と接
続され、かつ放射ケーブル及び円周ケーブルに保持され
て鉛直配置される束材とで構成され、前記放射ケーブル
に放射方向外方へ張力を導入してその末端側を主架構に
締結することにより、前記束材によって主架構の鉄骨材
を押し上げる補強架構とを具備してなるドーム式屋根構
造において、補強架構の最下部にわたって、伸延した時
に施設内側を覆うとともに、縮めた時に施設内側から前
記主架構の屋根材を望むことが可能な伸縮自在な天井部
材を懸吊してなる多数の可動式天井を設け、しかも、天
井部材を吸音性を有する部材で構成したことを特徴とす
る構造である。
【0012】また、請求項2記載の構造は、請求項1記
載のドーム式屋根構造において、主架構の全面に貼設さ
れた屋根材を透光性を有する膜材で形成するとともに、
天井部材を遮光性を有する部材で構成したことを特徴と
する構造である。
載のドーム式屋根構造において、主架構の全面に貼設さ
れた屋根材を透光性を有する膜材で形成するとともに、
天井部材を遮光性を有する部材で構成したことを特徴と
する構造である。
【0013】
【作用】本発明の請求項1記載のドーム式屋根構造によ
れば、各可動式天井の天井部材を、補強架構の最下部で
伸延させることにより、補強架構の最下部の全域が覆わ
れるので、施設内をコンサート会場や映画施設として使
用する場合、空間気積を低減させることができ、それに
より音響効果が高められる。また、天井部材は吸音性を
有する部材で構成されているので、外部への遮音、吸音
効果を高めることができる。
れば、各可動式天井の天井部材を、補強架構の最下部で
伸延させることにより、補強架構の最下部の全域が覆わ
れるので、施設内をコンサート会場や映画施設として使
用する場合、空間気積を低減させることができ、それに
より音響効果が高められる。また、天井部材は吸音性を
有する部材で構成されているので、外部への遮音、吸音
効果を高めることができる。
【0014】また、請求項2記載のドーム式屋根構造に
よれば、伸延させた天井部材により、昼間でも施設内を
暗くすることができる。一方、施設内を室内競技施設と
して使用する場合には、各可動式天井の天井部材を収め
ることにより、透光性を有する屋根材を通過してきた自
然光を室内に採り入れることができる。
よれば、伸延させた天井部材により、昼間でも施設内を
暗くすることができる。一方、施設内を室内競技施設と
して使用する場合には、各可動式天井の天井部材を収め
ることにより、透光性を有する屋根材を通過してきた自
然光を室内に採り入れることができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明のドーム式屋根構造の1実施例
について、図1ないし図5を参照して説明する。なお、
図6から図13に示したものの同一構成部には、同一符
号を付してその説明を省略する。
について、図1ないし図5を参照して説明する。なお、
図6から図13に示したものの同一構成部には、同一符
号を付してその説明を省略する。
【0016】本実施例の特徴は、補強架構3の最下部に
わたって、伸延した時に施設内R側を覆うとともに、縮
めた時に主架構1の屋根材Mを望むことが可能な伸縮自
在な天井部材10a、10bを懸吊してなる複数の可動
式天井11…が配設されていることである。
わたって、伸延した時に施設内R側を覆うとともに、縮
めた時に主架構1の屋根材Mを望むことが可能な伸縮自
在な天井部材10a、10bを懸吊してなる複数の可動
式天井11…が配設されていることである。
【0017】また、屋根材Mは、ガラス繊維物に4フッ
化エチレン樹脂(いわゆるテフロン樹脂)を主成分とす
る樹脂等をコーティングしてなる、透孔性を有する膜材
が使用されている。
化エチレン樹脂(いわゆるテフロン樹脂)を主成分とす
る樹脂等をコーティングしてなる、透孔性を有する膜材
が使用されている。
【0018】すなわち、補強架構3の最下部を平面視す
ると、図2に示すように、円周ケーブル8a、8b…、
放射ケーブル7…で囲まれる部分にケーブル空間K…が
画成されており、このケーブル空間K…を覆うように可
動式天井11…が配設されている。この可動式天井11
…は、ケーブル空間Kの円周ケーブル8a、8b…に沿
って配設されたガイドレール12…と、ガイドレール1
2…に懸吊された天井部材10a、10bとで構成され
ている。
ると、図2に示すように、円周ケーブル8a、8b…、
放射ケーブル7…で囲まれる部分にケーブル空間K…が
画成されており、このケーブル空間K…を覆うように可
動式天井11…が配設されている。この可動式天井11
…は、ケーブル空間Kの円周ケーブル8a、8b…に沿
って配設されたガイドレール12…と、ガイドレール1
2…に懸吊された天井部材10a、10bとで構成され
ている。
【0019】ガイドレール12は、円周ケーブル8a、
8b…の下部に沿いながら、両端部が束材9…の下端部
に接合されている。このガイドレール12の具体的構成
部材としては、図5に示すように、ウェブ12aを上下
方向に向け、かつ下側のフランジ12bの縁部が上方に
折曲されてガイド部が形成された軽量材が使用されてい
る。
8b…の下部に沿いながら、両端部が束材9…の下端部
に接合されている。このガイドレール12の具体的構成
部材としては、図5に示すように、ウェブ12aを上下
方向に向け、かつ下側のフランジ12bの縁部が上方に
折曲されてガイド部が形成された軽量材が使用されてい
る。
【0020】また、天井部材10a、10bの具体的構
成は、図4及び図5に示すように、遮光性を有する複数
の遮光材13…が折りたたみ式に連結され、これら遮光
材13…が懸吊部材14を介してガイドレール12に吊
り下げられている。
成は、図4及び図5に示すように、遮光性を有する複数
の遮光材13…が折りたたみ式に連結され、これら遮光
材13…が懸吊部材14を介してガイドレール12に吊
り下げられている。
【0021】そして、隣合う遮光材13、13どうしが
懸吊部材14に回動自在に連結されて折りたたみ式の天
井部材10a、10bが構成される。
懸吊部材14に回動自在に連結されて折りたたみ式の天
井部材10a、10bが構成される。
【0022】また、遮光材13…の一方の面(施設内R
側を向く面)には、吸音シート15が張られている。こ
の吸音シート15の材料は、外部への遮音及び吸音効果
が十分に高められる材料が使用されている。
側を向く面)には、吸音シート15が張られている。こ
の吸音シート15の材料は、外部への遮音及び吸音効果
が十分に高められる材料が使用されている。
【0023】また、各遮光材13…の長さ方向縁部に
は、図2及び図5に示すように、牽引ワイヤ116a、
16bが配設されている。すなわち、ガイドレール12
の中央部にプーリ17a、17bが配設され、束材9、
9から延びる牽引ワイヤー16a、16bがプーリ17
a、17bに架け渡された後、再度束材9、9まで延び
ている。
は、図2及び図5に示すように、牽引ワイヤ116a、
16bが配設されている。すなわち、ガイドレール12
の中央部にプーリ17a、17bが配設され、束材9、
9から延びる牽引ワイヤー16a、16bがプーリ17
a、17bに架け渡された後、再度束材9、9まで延び
ている。
【0024】そして、牽引ワイヤー16aを、図5に示
す矢印A1方向に引張ることにより、遮光材13…がケ
ーブル空間Kの中央部に移動していき、すべての遮光材
13の一方の面13cが施設内5に向けられる。これに
より、天井部材10aは、ケーブル空間Kを覆って配設
される。また、牽引ワイヤー16aを、矢印B1方向に
引張ることにより、天井部材10aの遮光材13…は、
面方向を上下方向に向けた状態で、放射ケーブル7…側
に収められていく。なお、牽引ワイヤー16bも同様
に、天井部材10bを移動させる。
す矢印A1方向に引張ることにより、遮光材13…がケ
ーブル空間Kの中央部に移動していき、すべての遮光材
13の一方の面13cが施設内5に向けられる。これに
より、天井部材10aは、ケーブル空間Kを覆って配設
される。また、牽引ワイヤー16aを、矢印B1方向に
引張ることにより、天井部材10aの遮光材13…は、
面方向を上下方向に向けた状態で、放射ケーブル7…側
に収められていく。なお、牽引ワイヤー16bも同様
に、天井部材10bを移動させる。
【0025】上記構成からなるドーム式屋根構造を有す
る施設をコンサート会場や映画施設として使用する場合
には、可動式天井11の牽引ワイヤー16a、16bを
引張り天井部材10a、10bの各遮光材13…をケー
ブル空間Kに伸延させて、吸音シート15を張設した遮
光材13…の一方の面を施設内R側に向けて配設する
(図3参照)。これにより、補強架構3の施設内R側の
全面が覆われる。
る施設をコンサート会場や映画施設として使用する場合
には、可動式天井11の牽引ワイヤー16a、16bを
引張り天井部材10a、10bの各遮光材13…をケー
ブル空間Kに伸延させて、吸音シート15を張設した遮
光材13…の一方の面を施設内R側に向けて配設する
(図3参照)。これにより、補強架構3の施設内R側の
全面が覆われる。
【0026】したがって、透光性を有する屋根材Mを通
過して施設内R側に入り込んだ自然光は、ケーブル空間
K…を覆う天井部材10a、10bにより遮られて施設
内Rを暗くすることができ、かつ各々の施設内5に向け
られた一方の面に張設された吸音シート17が、コンサ
ート時におけるドーム内の空間気積を低減し、かつ外部
への遮音、吸音効果を高めることができる。
過して施設内R側に入り込んだ自然光は、ケーブル空間
K…を覆う天井部材10a、10bにより遮られて施設
内Rを暗くすることができ、かつ各々の施設内5に向け
られた一方の面に張設された吸音シート17が、コンサ
ート時におけるドーム内の空間気積を低減し、かつ外部
への遮音、吸音効果を高めることができる。
【0027】また、施設内Rを室内競技施設として使用
する場合には、可動式天井11の牽引ワイヤー16a、
16bを引張り、ケーブル空間Kを覆って配設されてい
る遮光材13…を折りたたみ、平面視において放射ケー
ブル7に沿って収める。これにより、屋根材Mを通過し
た自然光を施設内Rに採り入れることができる。
する場合には、可動式天井11の牽引ワイヤー16a、
16bを引張り、ケーブル空間Kを覆って配設されてい
る遮光材13…を折りたたみ、平面視において放射ケー
ブル7に沿って収める。これにより、屋根材Mを通過し
た自然光を施設内Rに採り入れることができる。
【0028】以上、述べたことから容易に理解できるよ
うに、本実施例のドーム式屋根構造によれば、施設内R
をコンサート会場や映画施設として使用する場合には、
各可動式天井11…の天井部材10a、10bをケーブ
ル空間K…内で伸延させることにより補強架構3の最下
部の全域が覆われるので、空間気積を低減させることが
でき、それにより音響効果を高めることができる。
うに、本実施例のドーム式屋根構造によれば、施設内R
をコンサート会場や映画施設として使用する場合には、
各可動式天井11…の天井部材10a、10bをケーブ
ル空間K…内で伸延させることにより補強架構3の最下
部の全域が覆われるので、空間気積を低減させることが
でき、それにより音響効果を高めることができる。
【0029】しかも、昼間に、施設内Rをコンサート会
場として使用する場合には、伸延させた天井部材10
a、10bにより、施設内Rを暗くすることができる。
また、伸延した天井部材10a、10bを構成している
遮光材13…の施設内Rを向く面13cには、吸音シー
ト15が張られているので、外部への遮音、吸音効果を
高めることができる。
場として使用する場合には、伸延させた天井部材10
a、10bにより、施設内Rを暗くすることができる。
また、伸延した天井部材10a、10bを構成している
遮光材13…の施設内Rを向く面13cには、吸音シー
ト15が張られているので、外部への遮音、吸音効果を
高めることができる。
【0030】一方、施設内Rを室内競技施設として使用
する場合には、可動式天井11…の天井部材10a、1
0bが平面視において放射ケーブル側に収められるの
で、屋根材Mを通過した自然光を室内に採り入れるとい
う膜屋根独自の機能を発揮することができる。
する場合には、可動式天井11…の天井部材10a、1
0bが平面視において放射ケーブル側に収められるの
で、屋根材Mを通過した自然光を室内に採り入れるとい
う膜屋根独自の機能を発揮することができる。
【0031】なお、所定の可動式天井11…の天井部材
10a、10bのみを伸延させることにより、施設内R
への光の採り入れ量を調節することができる。
10a、10bのみを伸延させることにより、施設内R
への光の採り入れ量を調節することができる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
記載のドーム式屋根構造によれば、施設内をコンサート
会場や映画施設として使用する場合には、補強架構の最
下部に配設されている多数の可動式天井の天井部材を伸
延させることにより、補強架構の最下部の全域にわたっ
て配設された天井部材が天井面となるので、施設内の空
間気積が低減し、それにより音響効果を高めることがで
きる。
記載のドーム式屋根構造によれば、施設内をコンサート
会場や映画施設として使用する場合には、補強架構の最
下部に配設されている多数の可動式天井の天井部材を伸
延させることにより、補強架構の最下部の全域にわたっ
て配設された天井部材が天井面となるので、施設内の空
間気積が低減し、それにより音響効果を高めることがで
きる。
【0033】また、伸延させた天井部材は吸音性を有し
ているので、外部への遮音、吸音効果を高めることがで
きる。
ているので、外部への遮音、吸音効果を高めることがで
きる。
【0034】また、請求項2記載のドーム式屋根構造に
よれば、透光性を有する屋根材を通して施設内に採り入
れられた自然光は、遮光性を有する天井部材を伸延させ
ることにより遮られて昼間でも施設内を暗くすることが
できるので、コンサート会場、映画館として利用するこ
とができ、さらに、天井部材を収めた状態とすることに
より自然光を施設内に採り入れながら室内競技を行うこ
とができるので、多目的利用を行うことが可能なドーム
式屋根構造を提供することができる。
よれば、透光性を有する屋根材を通して施設内に採り入
れられた自然光は、遮光性を有する天井部材を伸延させ
ることにより遮られて昼間でも施設内を暗くすることが
できるので、コンサート会場、映画館として利用するこ
とができ、さらに、天井部材を収めた状態とすることに
より自然光を施設内に採り入れながら室内競技を行うこ
とができるので、多目的利用を行うことが可能なドーム
式屋根構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のドーム式屋根構造を採用した施設を示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図2】本発明における可動式天井が収められている状
態を示す平面図である。
態を示す平面図である。
【図3】本発明における可動式天井が伸延している状態
を示す平面図である。
を示す平面図である。
【図4】可動式天井を構成する天井部材が折り畳まれて
いる状態を示す要部側面図である。
いる状態を示す要部側面図である。
【図5】可動式天井を構成している天井部材が伸延され
ている状態を示す要部側面図である。
ている状態を示す要部側面図である。
【図6】ドーム式屋根構造の主架構を示す平面視概略図
である。
である。
【図7】ドーム式屋根構造の主架構を示す側面視概略図
である。
である。
【図8】ドーム式屋根構造の複層トラス部を示す側断面
図である。
図である。
【図9】ドーム式屋根構造の補強架構を示す平面視概略
図である。
図である。
【図10】ドーム式屋根構造の補強架構を示す側面視概
略図である。
略図である。
【図11】ドーム式屋根構造の主架構、複層トラス部及
び補強架構を組み合わせた平面視概略図である。
び補強架構を組み合わせた平面視概略図である。
【図12】ドーム式屋根構造の側面視断面図である。
【図13】ドーム式屋根構造の斜視概略図である。
1 主架構 2 複層トラス部 3 補強架構 7 放射ケーブル 8a、8b、8c、8d 円周ケーブル 9 束材 10a、10b 天井部材 11 可動式天井 12 ガイドレール 13 遮光材 14 懸吊部材 15 吸音シート K ケーブル空間 M 屋根材 R 施設内
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E04B 1/99 Z 7521−2E 9/00 7/08 6951−2E E06B 9/24 Z
Claims (2)
- 【請求項1】 複数の鉄骨材を相互に平面トラス状に接
続し、側面視において上方に湾曲して平面視円形状に構
築され、その全面に屋根材が貼設されているとともに、
外周境界部がリング状とされて前記施設内部を覆う主架
構と、 前記主架構の施設内中央部において一体に構築され、か
つ主架構の前記鉄骨材に対して水平方向に延在し若しく
は下方向に湾曲して延在する下弦材との間に鉛直材が接
続されてなり、主架構の中央部を補強する複層トラス部
と、 前記主架構の施設内側に構築され、平面視において前記
複層トラス部の外周から放射状に延在する複数条の放射
ケーブルと、主架構の同心円上に配設された複数の円周
ケーブルと、前記放射ケーブルと前記円周ケーブルとの
交差位置において上端部が主架構の鉄骨材と接続され、
かつ放射ケーブル及び円周ケーブルに保持されて鉛直配
置される束材とで構成され、前記放射ケーブルに放射方
向外方へ張力を導入してその末端側を主架構に締結する
ことにより、前記束材によって主架構の鉄骨材を押し上
げる補強架構とを具備してなるドーム式屋根構造におい
て、 前記補強架構の最下部にわたって、伸延した時に施設内
側を覆うとともに、縮めた時に施設内側から前記主架構
の屋根材を望むことが可能な伸縮自在な天井部材を懸吊
してなる多数の可動式天井を設け、 しかも、前記天井部材を、吸音性を有する部材で構成し
たことを特徴とするドーム式屋根構造。 - 【請求項2】 請求項1記載のドーム式屋根構造におい
て、 主架構の全面に貼設された屋根材を透光性を有する膜材
で形成するとともに、天井部材を遮光性を有する部材で
構成したことを特徴とするドーム式屋根構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4191083A JPH0693681A (ja) | 1992-07-17 | 1992-07-17 | ドーム式屋根構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4191083A JPH0693681A (ja) | 1992-07-17 | 1992-07-17 | ドーム式屋根構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0693681A true JPH0693681A (ja) | 1994-04-05 |
Family
ID=16268581
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4191083A Pending JPH0693681A (ja) | 1992-07-17 | 1992-07-17 | ドーム式屋根構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0693681A (ja) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01198937A (ja) * | 1988-02-01 | 1989-08-10 | Tomoegumi Iron Works Ltd | トラス構造物 |
JPH02269243A (ja) * | 1989-04-10 | 1990-11-02 | Ohbayashi Corp | 移動天井 |
JPH02308032A (ja) * | 1989-05-22 | 1990-12-21 | Shimizu Corp | ドーム構造物 |
JPH03228983A (ja) * | 1990-02-05 | 1991-10-09 | Fujita Corp | 膜屋根用ドームの構格 |
JPH03241128A (ja) * | 1990-02-16 | 1991-10-28 | Kimio Saito | テンション材で補強したアーチドーム及びその構築工法 |
-
1992
- 1992-07-17 JP JP4191083A patent/JPH0693681A/ja active Pending
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01198937A (ja) * | 1988-02-01 | 1989-08-10 | Tomoegumi Iron Works Ltd | トラス構造物 |
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JPH03241128A (ja) * | 1990-02-16 | 1991-10-28 | Kimio Saito | テンション材で補強したアーチドーム及びその構築工法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20010410 |