JP2702553B2 - 開閉式屋根構造 - Google Patents

開閉式屋根構造

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JP2702553B2 JP14448389A JP14448389A JP2702553B2 JP 2702553 B2 JP2702553 B2 JP 2702553B2 JP 14448389 A JP14448389 A JP 14448389A JP 14448389 A JP14448389 A JP 14448389A JP 2702553 B2 JP2702553 B2 JP 2702553B2
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【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、野球場や運動場等の大規模な施設に適用し
て好適な開閉可能な屋根の構造に関するものである。
「従来の技術およびその課題」 野球場や運動場等の大規模な競技施設には屋根が設け
られていないことが従来一般的であったが、近年、天候
に左右されずに使用できる施設が望まれ、たとえば、ガ
ラス繊維織物に四フッ化エチレン樹脂(いわゆるテフロ
ン樹脂)を主成分とする樹脂をコーティングしてなる膜
材を屋根材として用いてこれを空気圧によって膨らませ
る、という空気膜構造の屋根を設けた施設が実用化さ
れ、また、剛性を有する屋根を必要に応じて開閉できる
ようにされた各種の開閉可能な屋根構造が提案されてい
る。
ところで、上記のような施設においては、運動競技の
みならず、コンサートや各種のイベント等、多種多様な
行事が催されるものであり、したがって、開催される行
事に応じて施設内の明るさや音響特性等の環境条件を最
適な状態に調節できることが望ましいのであるが、空気
膜構造の屋根を設けた施設あるいは現在までに提案され
ている開閉可能な屋根を設けた施設では、いずれもその
ようなことができるものではない。
たとえば、空気膜構造の屋根においては、屋根材とし
て用いられる膜材が十分に薄いものであって透光性を有
しており、このため、この構造の屋根を設けた施設で
は、施設内に自然光を十分に採光することができるとい
う利点がある反面、自然光を遮る必要が生じてもそのよ
うなことができるものではなく、昼間においては施設内
を暗くすることは不可能である。したがって、施設内を
暗くする必要のある行事、たとえばコンサート等の照明
効果が重要視されるような行事を昼間に開催することは
できない、という不具合がある。
また、従来までに提案されている開閉可能な屋根構造
においては、屋根材として膜材を用いた場合には空気膜
構造の屋根と事情は同じであるし、屋根材として遮光性
を有する金属板等を用いた場合には、屋根を閉じること
によって施設内を昼間においても暗くすることができる
反面、たとえば雨天時の昼間に野球を行う場合のように
屋根は閉じてもある程度の自然光は採光したい、という
要求には応じられず、そのような場合には昼間であって
も全面的に人工照明に頼らざるを得ない、という不具合
がある。
さらに、いずれの場合も、残響時間等の施設内の音響
特性は屋根材および天井材によってほぼ決定されてしま
うものであり、したがって、開催される行事に応じて音
響特性を最適な状態に調節するようなことは不可能であ
る。
このように、従来の空気膜構造や開閉式の屋根の構造
では、開催される行事に応じて施設内の環境条件を自由
にかつ最適な状態に調節するようなことができず、その
結果、この施設の用途が限定されてしまう、という欠点
があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、必要に応
じて開閉することが可能であって天候に左右されないこ
とは勿論のこと、開催される行事に応じて施設内の明る
さや音響特性等の環境条件を調節することが可能な屋根
の構造を提供することを目的としている。
「課題を解決するための手段」 本発明は上記目的を達成するため、野球場や運動競技
場等の施設に適用して好適な開閉可能な屋根の構造であ
って、平面視において外形が略円形または長円形とされ
ているとともにその中央部に略円形または長円形もしく
は多角形状の開口部が設けられた環状の固定屋根と、そ
れぞれ半割りドーム状とされているとともに前記固定屋
根の上部において移動可能に設けられて前記開口部をそ
れぞれ開閉し得る2対の可動屋根とを有し、かつ、前記
2対の可動屋根のうち、一方の対の可動屋根は、他方の
対の可動屋根に比してその平面寸法および高さ寸法がい
ずれも大きくされていて他方の対の可動屋根を覆い得る
ものとされ、それら2対の可動屋根の双方によって前記
開口部を二重に閉じ得るように構成されてなることを特
徴とするものである。
前記固定屋根は、その上面が略平坦面とされていると
ともに高さ寸法が外周縁部から内周縁部にかけて漸次小
さくなるようにされ、かつ、その周方向に沿う複数の補
強リングを有する立体トラスにより構成することが望ま
しい。
そして、2対の可動屋根のうちの1対の可動屋根にお
ける屋根材を透光性材料によって形成するとともに、他
の対の可動屋根における屋根材は遮光性材料によって形
成することが考えられ、さらに、前記2対の可動屋根の
うちの少なくともいずれか1対の可動屋根には施設内の
音響特性を調節するための音響調節手段を設けることが
考えられる。
「作用」 本発明の屋根構造では、2対の可動屋根の屋根材を互
いに異なるものとしたり、それらに設ける各種設備類を
互いに異なるものとすることで、それら2対の可動屋根
の有する機能を互いに異なるものとしておき、天候や施
設内において開催される行事に応じていずれか一方の可
動屋根を選択的に使用して開口部を閉じることにより、
施設内の環境条件たとえば明るさや音響条件を変更す
る。
また、必要に応じて、一方の対の可動屋根によって他
方の対の可動屋根を覆うことにより、それら双方の対の
可動屋根によって開口部を二重に閉じる。
「実施例」 以下、本発明の一実施例を第1図ないし第10図を参照
して説明する。
第1図は本実施例の構造の屋根を備えた野球場の外観
を示す斜視図、第2図はその立断面図である。これらの
図において、図中符号1は全体として円形をなすように
所定間隔で立設された柱、2は外壁であり、その外壁2
の内側にはグラウンド(アリーナ)3が設けられている
とともに、グラウンド3の周囲には観客を収容するスタ
ンド4が設けられている。
また、符号5は、スタンド4の上方を全周にわたって
覆うように設けられているとともに、グラウンド3の上
方に位置して円形の開口部6が設けられた環状の固定屋
根である。この固定屋根5は、外周縁部を上記柱1に支
持されることによって設けられた立体トラス7の上面
に、金属板やコンクリートスラブ等の遮光性を有する屋
根材8を取り付けることによって形成されたものであ
る。
上記の立体トラス7は、第2図および第3図〜第6図
にその一部を模式的に示すように、それぞれ鉄骨材(鋼
管等)からなる柱材10、上弦材11、下弦材12、ラチス材
13により組み立てられたものであって、柱材10の下端が
上記柱1の上端にローラ支承されることによってそれら
柱1にカンチレバー形式で支持されるようになってい
る。
そして、この立体トラス7の上面は、わずかな水勾配
が確保されているのみでほぼ水平な平坦面とされている
とともに、この立体トラス7の高さ寸法は外周縁部から
内周縁部にかけて漸次小さくなるようにされ、かつ、そ
の上面および下面にはこの立体トラス7の周方向に沿う
複数の補強リング14,15がそれぞれ設けられたものとな
っている。それら補強リング14,15のうち、上面に位置
する補強リング14は主として圧縮力を負担するものであ
り、下面に位置する補強リング15は主として引張力を負
担するものであって、この立体トラス7は、それら各補
強各補強リング14,15によるいわゆるリング効果によっ
て荷重を周方向に有効に伝達し得るものであり、また、
その高さ寸法が外周縁部から内周縁部にかけて小さくさ
れていることから、上面が平坦とされていてもそれ自身
で十分な構造強度が得られるものとなっており、従来一
般のこの種の立体トラスのように上方にむくりをつけ
る、すなわちドーム状とする必要がなく、勿論、プレス
トレスを導入する必要もない。
また、上記立体トラス7は、その柱材10の下端が上記
柱1の柱頭にローラ支承されていることから、この架構
全体の温度応力が有効に吸収されるようになっている。
また、この立体トラス7には、必要に応じて各種の設
備器具類、たとえば照明器具、拡声装置、防災関連装
置、冷暖房換気用のダクト、吹出口、吸込口等、が取り
付けることができることは勿論、第2図に示すようにグ
ラウンドを見下ろし得る位置に観客席18を組み込むこと
が可能である。
以上で説明した固定屋根5の中央部に設けられている
開口部6は、固定屋根5の上部に移動可能に設けられた
2対の可動屋根20a,20b、21a,21bにより開閉されるよう
になっている。
それら各可動屋根20a,20b,21a,21bは、いずれも立体
トラスにより上記開口部6を覆い得る半割りドーム状と
されたものであるが、一方の対の可動屋根20a,20bは他
方の対の可動屋根21a,21bに比してその平面寸法、高さ
寸法がいずれも若干大きくされている。そして、それら
2対の可動屋根20a,20b、21a,21bはそれぞれ固定屋根5
の上面に設けられたレール22,23(第8図参照)に支持
され、電動あるいは油圧駆動される図示しない駆動装置
によってそれらレール22,23上を第7図に示すように固
定屋根5の径方向に沿い、かつ互いに直交する方向に移
動できるようにされている。
これら2対の可動屋根20a,20b、21a,21bは、通常時に
おいては第1図、第7図に示すように固定屋根5の上部
に位置しており、このときには開口部6は開放されてい
るが、必要に応じてそれら2対の可動屋根20a,20b、21
a,21bのうちいずれか1対によって開口部6を閉じるこ
とができるようにされ、さらに、可動屋根21a,21bによ
り開口部6を閉じた上でその上方を可動屋根20a,20bで
覆うことができる、つまり、第2図に示されるように、
開口部6を双方の可動屋根20a,20b,21a,21bにより二重
に閉じることができるようにされている。
そして、上記2対の可動屋根20a,20b、21a,21bのう
ち、1対の可動屋根20a,20bにおける屋根材24は、固定
屋根5におけるものと同様に金属板等の遮光性を有する
ものが用いられているが、他の対の可動屋根21a,21bに
おける屋根材25は膜材、たとえばガラス繊維織物に四フ
ッ化エチレン樹脂を主成分とする樹脂をコーティングし
たもの等、の透光性を有するものが用いられている。
なお、上記の各レール22,23は互いに交差するように
敷設されているが、それらは第8図、第9図に示すよう
に可動屋根20a,20b、21a,21bの移動が阻害されないよう
に、段差を生じることなく交差するようになっている。
また、対の可動屋根20a,20b、21a,21bにより開口部6が
閉じられた際には、第10図に示すようにそれら可動屋根
20a,20b、21a,21bの縁部が互いに係合し、かつ、ゴム等
の弾性材からなるパッキン28が介在する状態で突き合わ
されるようになっており、これによって水密および気密
が保持されるようになっている。さらに、これら可動屋
根20a,20b、21a,21bにも、固定屋根5と同様に必要に応
じて上述したような設備器具類を取り付けることが可能
である。
上記構造の屋根を備えたこの施設では、晴天時におい
ては開口部6を開いておくことにより野球等の競技を屋
外において行うことができるとともに、雨天時あるいは
必要に応じて2対の可動屋根20a,20b、21a,21bのうちの
いずれか一方により開口部6を閉じることによって、こ
の施設を天候に左右されずに常時使用できることは勿論
のこと、開口部6を閉じるに当たっては、施設において
開催される行事に応じて2対の可動屋根20a,20b、21a,2
1bのいずれかを選択することによって、施設内の明るさ
を変えることができるものである。
すなわち、たとえば昼間にコンサート等を開催する場
合、遮光性の屋根材24が用いられた可動屋根20a,20bに
より開口部6を閉じれば、自然光が遮ぎられて施設内を
暗くすることができ、したがって十分な照明効果を得る
ことができる。また、雨天時に野球等の運動競技を行う
場合、透光性の屋根材25が用いられた可動屋根21a,21b
により開口部6を閉じれば十分に自然光を採光でき、し
たがって必要最少限の人工照明を使用すれば足りる。
このように上記構造の屋根を備えた施設では、開催さ
れる行事に応じて施設内へ自然光を採光するか否かを選
択できるものであり、このため、用途が制限されること
なく多種多様な行事を自由に開催できるものである。し
かも、照明効果や演出効果をより高めるために、イベン
トの進行に対応して可動屋根20a,20b、21a,21bにより開
口部6を自由に開閉させることも可能である。
その上、上記構造の屋根では、対の可動屋根20a,20b,
21a,21bの双方によって開口部6を二重に閉じることに
より、屋根面の断熱効果を高めることができるとともに
屋根内面に結露が生じてしまうようなことを防止でき
る。
また、降雪時には上記のように二重に開口部6を閉じ
て可動屋根21a,21bを可動屋根20a,20bにより覆うように
すれば、可動屋根21a,21bにおける屋根材25としての膜
材への積雪を防止できるから、その可動屋根21a,21bに
対しては大きな積雪荷重を見込む必要がなく、したがっ
て、寒冷地や積雪地帯にこのような施設を設ける場合に
適用して特に好適である。また、降雪時のみならず、た
とえば台風時のように暴風が予想されるようなときにお
いても、開口部6を二重に閉じて可動屋根21a,21bを可
動屋根20a,20bにより覆うようにすれば、可動屋根21a,2
1bが暴風にさらされることを防止でき、その安全性を確
保することができる。
そして、この構造では、固定屋根5を補強リング14,1
5を有する立体トラス7により構成してその上面をほぼ
水平な平坦面となしたから、従来の開閉式の屋根に比し
て構造が大幅に簡略化されているとともに、この固定屋
根5上に設けられた可動屋根20a,20b、21a,21bの安定性
を自ずと確保でき、かつ、その移動を容易に行うことが
できるものである。
また、可動屋根20a,20b、21a,21bを半割りドーム状の
立体トラスにより構成したので、それらの構造強度を十
分に確保できることは勿論のこと、施設内の有効高さ寸
法を十分に大きく確保することができる。
さらに、この構造では、開口部6の面積を適宜設定で
きるものであり、たとえば第2図に示されるように開口
部6の面積をグラウンド3の面積と同等とすることで、
グラウンド3の上方全体を完全に開放することが可能で
ある。すなわち、グラウンド3の面積に対する開口部6
の面積の比率(アリーナ開放率)をほぼ100%あるいは
それ以上とできるものであって、十分に開放的な空間を
得ることができるものである。
以上で本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実
施例に限定されず、種々の変形、応用が可能である。
たとえば、上記実施例では、2対の可動屋根20a,20
b、21a,21bにおける屋根材24,25を互いに異なるものと
して、自然光を採光するか遮光するかを選択するように
構成したのであるが、それに加えて、あるいはそのよう
にすることに代えて、施設内の音響特性を変化させるよ
うに構成することもできる。それには、2対の可動屋根
20a,20b、21a,21bのいずれか一方にのみ吸音板もしくは
音響反射板等の音響調節手段を取り付けておくか、ある
いは、2対の可動屋根20a,20b、21a,21bの双方に互いに
異なる音響調節手段を取り付けておき、開催される行事
に応じていずれか一方の対の可動屋根を選択してそれに
より開口部6を閉じるようにすれば良い。
さらに、可動屋根20a,20b、21a,21bに取り付けておく
上述したような各種の設備器具類の種類や数を異なるも
のとしておけば、施設内におけるその他種々の環境条件
を調節することも可能である。
なお、固定屋根5の外形は円形に限らず長円形とする
ことが可能であるし、その中央部に設ける開口部6の形
状も円形に限らず長円形や多角形状とすることも可能で
あり、その場合、可動屋根の形状は平面視円形とするの
みならず開口部の形状に応じて適宜変更することも可能
である。
さらに、上記実施例では、固定屋根5の上面をほぼ水
平としたのであるが、必要であれば固定屋根5全体を傾
斜させることも可能である。たとえば、野球場に適用す
る場合においては、ホームベース側から外野側にかけて
施設内の有効高さが高くなるように、固定屋根5をたと
えば5〜10゜程度傾斜させることが好ましい。
また、上記各可動屋根20a,20b,21a,21bをそれぞれ外
周側の部分と内周側の部分とに2分割し、開口部6を開
いた際にはそれら分割したものを上下に重ねるように構
成することもでき、そのようにすれば、固定屋根5を十
分に小さくし得て開口部6をより大きくすることができ
る、すなわちアリーナ解放率を十分に高めることが可能
である。
「発明の効果」 以上で詳細に説明したように、本発明によれば、環状
の固定屋根の上部に2対の半割りドーム状の可動屋根を
移動可能に設けて、それら2対の可動屋根のいずれか一
方を選択して開口部を閉じるように構成したから、それ
ら2対の可動屋根における屋根材を互いに異なるものと
したり、それら可動屋根に設ける設備類を互いに異なる
ものとしておくことにより、施設内の環境条件を開催さ
れる行事に応じて変更することが可能となる。そして、
特に、一方の可動屋根の屋根材として透光性材料を用い
るとともに他方の可動屋根の屋根材として遮光性材料を
用いるようにすれば、施設内へ自然光を採光するか否か
を自由に選択することが可能であり、また、少なくとも
一方の可動屋根に音響調節手段を設けておけば施設内の
音響特性を調節することが可能である。
また、本発明では、一方の対の可動屋根が他方の対の
可動屋根を覆う得るようになして開口部を二重に閉じる
ことが可能に構成したので、そのように開口部を二重に
閉じた場合には、屋根面の断熱効果を高めることができ
るとともに屋根内面に結露が生じてしまうようなことを
防止でき、また、他方の可動屋根に対する積雪荷重を低
減させることが可能であり、したがって、寒冷地や積雪
地帯に設ける施設に適用して特に好適である。
また、高さ寸法が外周縁部から内周縁部にかけて小さ
くされているとともに、周方向に沿う複数の補強リング
を有する立体トラスにより固定屋根を構成すれば、固定
屋根はそれ自身で十分な強度を有するので従来の開閉式
の屋根に比して構造が簡略化されるという効果を奏し、
さらに固定屋根の上面を略平坦面とすることによりその
上部に設けられる可動屋根の安定性を自ずと確保できる
とともにその移動を容易に行うことができる、という効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第10図は本発明に係わる屋根構造の一実施
例を示すもので、第1図はこの構造の屋根を備えた野球
場の外観を示す斜視図、第2図はその立断面図、第3図
ないし第6図は固定屋根を構成している立体トラスの一
部を模式的に示すものであって、第3図は立断面図、第
4図は外壁側から見た側面図、第5図は上面を示す平面
図、第6図は下面を示す平面図、第7図はこの施設の屋
根面を概略的に示す平面図、第8図は開口部周囲の部分
拡大図、第9図はレール交差部の拡大断面図、第10図は
可動屋根どうしの突き合わせ部を示す拡大図である。 1……柱、2……外壁、 3……グラウンド(アリーナ)、4……スタンド、 5……固定屋根、6……開口部、 7……立体トラス、8……屋根材、 14,15……補強リング、 20a,20b……一方の対の可動屋根、 21a,21b……他方の対の可動屋根、 22,23……レール、 24……遮光性材料からなる屋根材、 25……透光性材料からなる屋根材。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】野球場や運動競技場等の施設に適用して好
    適な開閉可能な屋根の構造であって、平面視において外
    形が略円形または長円形とされているとともにその中央
    部に略円形または長円形もしくは多角形状の開口部が設
    けられた環状の固定屋根と、それぞれ半割りドーム状と
    されているとともに前記固定屋根の上部において移動可
    能に設けられて前記開口部をそれぞれ開閉し得る2対の
    可動屋根とを有し、かつ、前記2対の可動屋根のうち、
    一方の対の可動屋根は、他方の対の可動屋根に比してそ
    の平面寸法および高さ寸法がいずれも大きくされていて
    他方の対の可動屋根を覆い得るものとされ、それら2対
    の可動屋根の双方によって前記開口部を二重に閉じ得る
    ように構成されてなることを特徴とする開閉式屋根構
    造。
  2. 【請求項2】前記固定屋根は、その上面が略平坦面とさ
    れているとともに高さ寸法が外周縁部から内周縁部にか
    けて漸次小さくなるようにされ、かつ、その周方向に沿
    う複数の補強リングを有する立体トラスにより構成され
    てなることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の開
    閉式屋根構造。
  3. 【請求項3】前記2対の可動屋根のうちの1対の可動屋
    根における屋根材は透光性材料によって形成され、他の
    対の可動屋根における屋根材は遮光性材料によって形成
    されてなることを特徴とする特許請求の範囲第1項また
    は第2項記載の開閉式屋根構造。
  4. 【請求項4】前記2対の可動屋根のうちの少なくともい
    ずれか1対の可動屋根には、施設内の音響特性を調節す
    るための音響調節手段が設けられていることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項または第2項または第3項記載
    の開閉式屋根構造。
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