JP3340520B2 - ドーム式屋根の可変天井装置 - Google Patents

ドーム式屋根の可変天井装置

Info

Publication number
JP3340520B2
JP3340520B2 JP19247893A JP19247893A JP3340520B2 JP 3340520 B2 JP3340520 B2 JP 3340520B2 JP 19247893 A JP19247893 A JP 19247893A JP 19247893 A JP19247893 A JP 19247893A JP 3340520 B2 JP3340520 B2 JP 3340520B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dome
roof
ring
ceiling device
variable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP19247893A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0742298A (ja
Inventor
仁正 平沢
龍夫 畑戸
清海 中條
浩士 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maeda Corp
Original Assignee
Maeda Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Maeda Corp filed Critical Maeda Corp
Priority to JP19247893A priority Critical patent/JP3340520B2/ja
Publication of JPH0742298A publication Critical patent/JPH0742298A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3340520B2 publication Critical patent/JP3340520B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Building Environments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ドーム式屋根の施設内
中央部に設ける可変天井装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、室内の運動競技施設用等として、
大規模な固定ドーム式屋根が採用されてきている。その
固定ドーム式屋根の構造形式としては、単層トラスや複
層トラスによる鉄骨トラス構造、ケーブル構造、これら
鉄骨トラス構造およびケーブル構造を組み合わせた構造
のものが知られている。
【0003】そして、固定ドーム式屋根において、その
鉄骨トラスに金属板などによる屋根仕上材を取り付けた
り、空気の充填により膨らんだ膜をケーブル構造により
押さえる方式による膜構造の屋根としたものがある。ま
た、屋根の半分以上を開口部として開閉できるようにし
た開閉式ドームも知られている。
【0004】このようなドーム式屋根を備えた施設は、
各種運動競技を行ったり、展示会やコンサート等を催し
たりするのに使用される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、展示会やコ
ンサート等の催し物に使用する際、ドーム式屋根では天
井が高過ぎたりして、施設内の光量の調節が難しく、例
えば、展示物に対するライトアップが難しくなったり、
演奏や歌唱の音響効果の問題、即ち、残響音が長く大き
くなり、音の明瞭度が低下してしまう欠点があった。
【0006】そこで、本発明の目的は、ドーム式屋根を
備える施設内において、採光や遮光を可能とし、且つ音
響効果も可変とする天井を設けて、運動競技や展示会、
コンサート等の用途に応じて天井の態様を最適に変化さ
せられるようにしたドーム式屋根の可変天井装置を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべく
本発明は、側面視で上方に湾曲して平面視でほぼ円形状
をなすドーム式屋根を備える施設において、この施設内
における前記ドーム式屋根の少なくともほぼ中央部下方
に、ほぼ横方向の軸線廻りの回動操作により採光と遮光
を可能とする回動部材を多数並べて列設すると共に、こ
の列設した多数の回動部材を昇降動作させる昇降装置を
設けてなり、 前記回動部材は放射状に並べられて、その
回動軸が内周側リング部材と外周側リング部材との間に
保持されていることを特徴としている。
【0008】
【0009】さらに、前記回動部材は、例えば、内周側
半体と外周側半体とに分割され、且つ前記回動軸とほぼ
直交する枢着軸により折り曲げ可能に結合されている。
【0010】
【作用】施設内におけるドーム式屋根の少なくともほぼ
中央部下方に、ほぼ横方向の軸線廻りの回動操作により
採光と遮光を可能とする回動部材を多数並べて列設した
ので、施設内の光量の調節が易しくなり、例えば、回動
部材を遮光状態として、展示物に対するライトアップを
容易にする。そして、このように列設した多数の回動部
材を昇降動作させる昇降装置を設けたので、例えば、コ
ンサートの場合には、回動部材を降下させて遮光状態と
することによって、残響音が短く小さく抑えられ、音の
明瞭度を高められる。
【0011】なお、回動部材を放射状に並べて、その回
動軸を内周側リング部材と外周側リング部材との間に保
持することで、ほぼ円形の可変天井が得られる。
【0012】さらに、分割した内周側半体と外周側半体
とを回動軸とほぼ直交する枢着軸により折り曲げ可能に
結合してなる回動部材とすることで、例えば、上昇位置
では外周側より中央部側を上げた状態にしたり、下降位
置では逆に中央部側を外周側より下げた状態にしたりで
きる。
【0013】
【実施例】以下に、本発明に係るドーム式屋根の可変天
井装置の実施例を図1乃至図12に基づいて説明する。
【0014】先ず、図1は本発明を適用した一例として
のドーム式屋根を備える施設の内部構成を示すもので、
1はドーム式屋根、2は外周リング、3は鉄骨、4は束
材、5はケーブル、6は屋根仕上材、11はアリーナ、
12はホール、13はギャラリー、14は防球ネット、
20は可変天井装置、41はロールダウンカーテン、6
1はリフトアップパーティションである。
【0015】このドーム式屋根1は、外周リング2を含
みその内方を、図2にも示すように、放射方向および円
周方向の鉄骨3,3,3,…により平面トラス状に組ん
で、側面視において上方に湾曲していると共に、平面視
円形状に構築した単層ドームを主架構としている。この
単層ドームの内側(下側)には、その鉄骨3,3,3,
…による各トラスの接合部に、図9にも示すように、鉛
直配置による鉄骨束材(ストラット)4,4,4,…の
上端部を回動自在にそれぞれ接続している。さらに、こ
の鉄骨束材(ストラット)4,4,4,…の下端部に
は、放射方向および円周方向のケーブル5,5,5,…
をそれぞれ緊結している。
【0016】ここで、その放射方向のケーブル5,5,
5,…の適度な張力により、鉄骨束材(ストラット)
4,4,4,…が単層ドームのトラス接合部を押し上
げ、その結果、鉄骨3,3,3,…の部材応力が著しく
低減する等、構造安定性に優れる。なお、単層ドームの
外側は、適宜の屋根仕上材6,6,6,…で覆われてい
る。
【0017】以上のドーム式屋根1を備える施設として
実施例では、例えば、直径35m、高さ13mのアリー
ナ11であり、このアリーナ11には、図7にも示すよ
うに、ホール12、その上のギャラリー13、防球ネッ
ト14等が設けられている。そして、このアリーナ11
内には、本発明に係る可変天井装置20が備えられると
共に、可動間仕切り設備を構成するロールダウンカーテ
ン41,41,41,…およびリフトアップパーティシ
ョン61,61,61,…が備えられている。先ず、可
変天井装置20から説明する。
【0018】この可変天井装置20は、図2および図3
に示すように、外周側リング部材であるリングバトン2
1と、内周側リング部材であるリングトラス22との間
に、多数の回動部材である遮光ウイング31,31,3
1,…を放射状に列設してなる。例えば、リングバトン
21は半径6.5m、リングトラス22は半径2.5m
であり、図5に示すように、リングトラス22は、下側
リング22dと上側リング22uとを束材23等で結合
すると共に、下側リング22dの内方に適宜の天井材2
4,24,24,…を敷き詰めている。
【0019】このリングトラス22の下側リング22d
とリングバトン21間に、放射方向の回動軸32(図4
および図6参照)を介して多数の遮光ウイング31,3
1,31,…を組み付けて、リングバトン21およびリ
ングトラス22間を開閉可能としている。この遮光ウイ
ング31は、図4乃至図6に示すように、内周側半体3
3と外周側半体34とを、回動軸32と直交する枢着軸
35により互いに折り曲げ可能となるよう枢着連結して
なるものである。この遮光ウイング31は、互いに隣接
するもの同士が一様に連続面を形成するように、内周側
半体33から外周側半体34にかけて漸次幅広形状とな
っている。
【0020】このような放射状に列設した多数の遮光ウ
イング31,31,31,…を同期して回動動作させる
ため、リングトラス22の内方には、その天井材24,
24,24,…を敷き詰めた設備機器スペース上に、図
示せぬウイング可動装置を搭載している。そのウイング
可動装置は、適宜の構成のものであり、例えば、電動モ
ーターと、その回転力を伝達するフレキシブルシャフト
系列およびギア機構等からなる。
【0021】そして、リングバトン21に複数のワイヤ
ー25,25,25,…を接続すると共に、リングトラ
ス22の上側リング22uにも複数のワイヤー26,2
6,26,…を接続している。ワイヤー25,26は、
単層ドームの鉄骨3,3,3,…に結合支持した昇降装
置をなすウインチ27,28からそれぞれ繰り出される
ものである。
【0022】次に、以上の構成によるドーム式屋根1の
可変天井装置20の動作説明をする。
【0023】先ず、図1に実線状態で示すように、ウイ
ンチ27,28,…の駆動でワイヤー25,26,…を
それぞれ同期して巻き上げて、ドーム式屋根1の中央部
下側に近接するよう可変天井装置20を上昇させた状態
では、外周側のリングバトン21よりも内周側のリング
トラス22の方が高い位置にあって、遮光ウイング3
1,31,31,…は縦方向に向いた姿勢となってい
る。
【0024】これにより、遮光ウイング31,31,3
1,…間を上下方向に光が通る採光状態となる。このよ
うに、可変天井装置20を上昇させた天井採光状態で、
アリーナ11を各種球技等の運動競技等に使用できる。
【0025】そして、図1に仮想線状態で示すように、
ウインチ27,28,…の駆動でワイヤー25,26,
…をそれぞれ同期して繰り出して、可変天井装置20を
所定の高さまで降下させた状態では、今度は、外周側の
リングバトン21よりも内周側のリングトラス22の方
が低い位置となって、遮光ウイング31,31,31,
…は、そのウイング可動装置の動作により同期して回動
軸32,32,32,…が90゜回動して、横方向に向
いた姿勢となる。
【0026】従って、全て横向きとなった遮光ウイング
31,31,31,…およびその内方側に固定の天井材
24,24,24,…により上下方向に光を通さない遮
光状態となる。以上のように、可変天井装置20を降下
させた天井遮光状態として、例えば、アリーナ11内を
後述するコンサートや展示会等に使用できる。
【0027】ここで、可動天井装置20の昇降動作の際
において、遮光ウイング31,31,31,…は縦方向
に向いた姿勢とされており、外周側のリングバトン21
と内周側のリングトラス22の昇降動作量が異なる。し
かし、遮光ウイング31は、分割された内周側半体33
と外周側半体34とを、回動軸32と直交する枢着軸3
5により互いに折り曲げ可能となるよう枢着連結してな
るため、図6(a)に示したように、リングバトン21
とリングトラス22の異なる動作量による昇降の過程に
おいて、枢着軸35廻りに内周側半体33と外周側半体
34とが折れ曲がり挙動する。こうして、リングバトン
21とリングトラス22の異なる動作量による昇降が行
える。
【0028】次に、図7および図8に示すような間仕切
りに変えられる可動間仕切り設備について説明する。
【0029】先ず、ロールダウンカーテン41は、図1
および図9に示すように、カーテン収納ボックス42に
巻き取りおよび繰り出し可能で、下端部におもり棒43
を備えた遮光カーテンである。そして、カーテン収納ボ
ックス42には、図示しないカーテン駆動用モーターが
内蔵されていると共に、上面に走行用モーター45が備
えられている。この走行用モーター45からは回転軸4
6が左右方向に延びて、この回転軸46は左右のブラケ
ット44,44を介してカーテン収納ボックス42に支
持されている。この回転軸46の両端に車輪47,47
がそれぞれ備えられている。
【0030】他方、ドーム式屋根1の内側には、円形の
前記可変天井装置20の外側において、前記鉄骨束材
(ストラット)4,4,4間を放射方向の鉄骨梁51,
51,51でそれぞれつないでいる。この鉄骨梁51
は、ほぼ水平状態で前記鉄骨束材(ストラット)4,4
間に架設されていて、その左右にはブラケット52,5
2を介して、円周方向に沿って延びるレール53,53
をそれぞれ吊り下げ支持している。このレール53,5
3に前記車輪47,47がそれぞれ係合している。この
ようなロールダウンカーテン41は、図1に示すよう
に、放射方向に並んで3列備えられ、しかも、円周方向
に延びるレール53,53に沿って、図7に示すよう
に、アリーナ11内を半径方向に間仕切りできる可動範
囲A,Bを有して左右対称的にそれぞれ備えられてい
る。なお、円周方向の前記ケーブル5に沿って天井幕5
5を適宜に設けるようにしてもよい。
【0031】以上の構成によるロールダウンカーテン4
1を備えているので、走行用モーター45の駆動による
車輪47,47の回転により、円周方向に延びるレール
53,53に沿ってカーテン収納ボックス42の走行が
行える。即ち、ドーム式屋根1の下側に沿ったロールダ
ウンカーテン41の円周方向への移動が行える。そし
て、カーテン駆動用モーターの駆動によりロールダウン
カーテン41が床15まで下降して、その放射方向に並
んだロールダウンカーテン41,41,41により、ア
リーナ11内の左右において、対称的な半径方向の間仕
切りが必要に応じ適宜に行える。
【0032】次に、リフトアップパーティション61
は、図1と図10および図11に示すように、アリーナ
11の床15から、円形の前記可変天井装置20の外側
に沿ってそれぞれ突出するものである。即ち、床15に
は、脱着床15aを円周方向に沿って設け、その下方の
基礎16には、シリンダーピット17を同じく円周方向
に沿って設けている。そして、このシリンダーピット1
7内に、シリンダージャッキ18を設置すると共に、ガ
イドレール19を設けておく。
【0033】リフトアップパーティション61は、この
ガイドレール19に沿ってシリンダーピット17内に昇
降自在に組み込まれて、下端部をシリンダージャッキ1
8に結合支持されている。このリフトアップパーティシ
ョン61は、中央部に開閉扉62を有して、上部に仕切
幕収納ボックス63を備えている。この仕切幕収納ボッ
クス63は、上面が開放されて、内部に可撓性を有する
仕切幕64を折り重ね状態で収納している。この仕切幕
64は、上端部に吊り上げ用リング65,65を備える
遮光幕である。
【0034】そして、仕切幕64を吊り上げるワイヤー
71をドーム式屋根1の円周方向に沿ってそれぞれ備え
ている。即ち、ワイヤー71は、下端部にフック72を
備えていて、単層ドームの鉄骨3に結合支持したウイン
チ73から繰り出されるものである。
【0035】以上の構成によるリフトアップパーティシ
ョン61を備えているので、これを使用する場合は、先
ず、アリーナ11の床15の円周方向に沿ってそれぞれ
設けた脱着床15a,15a,15a,…を取り外す。
続いて、基礎16の円周方向に沿ってそれぞれ設けたシ
リンダーピット17,17,17,…内のシリンダージ
ャッキ18,18,18,…をおのおの作動して、ガイ
ドレール19,19,19,…に沿ってリフトアップパ
ーティション61,61,61,…をおのおのジャッキ
アップする。
【0036】次に、ドーム式屋根1の円周方向に沿って
それぞれ設置したウインチ73,73,73,…の作動
により、ワイヤー71,71,71,…をそれぞれ下降
して、その下端部に備えたフック72,72,72,…
を、リフトアップパーティション61,61,61,…
の上部に備えた仕切幕収納ボックス63,63,63,
…内に折り重ね状態の仕切幕64,64,64,…の上
端部に設けた吊り上げ用リング65,65にそれぞれ係
止する。そして、再びウインチ73,73,73,…の
作動により、今度はワイヤー71,71,71,…をそ
れぞれ上昇させると、リフトアップパーティション6
1,61,61,…から上方に仕切幕64,64,6
4,…がそれぞれ吊り上げられる。
【0037】こうして、床15の上にジャッキアップに
より円周方向に設置したリフトアップパーティション6
1,61,61,…からは、さらに上方に仕切幕64,
64,64,…がそれぞれ吊り上げられる。なお、隣合
うリフトアップパーティション61,61間の隙間につ
いては、図12にも示すように、後付けパッキング66
を嵌め込んでその隙間埋めをしておく。また、仕切幕6
4,64,64,…は、前述した降下位置で天井を遮光
状態とする可変天井装置20よりも高い位置まで吊り上
げられる。
【0038】以上のようなリフトアップパーティション
61とロールダウンカーテン41とを備えているので、
ドーム式屋根1を備えるアリーナ11を、図8(a)に
示すようなコンサート会場や、図8(b)に示すような
展示会場として使用できる。即ち、図8(a)に示すよ
うに、円周方向のリフトアップパーティション61,6
1,61,…でステージ81を囲んで周りを仕切ると共
に、左右対称的に図7の可動範囲B,Bまで放射方向に
並ぶロールダウンカーテン41,41,41,…を移動
させてその間に客席82を半径方向に仕切って、コンサ
ート会場にすることができる。なお、この場合、例え
ば、その他を展示準備スペース83としておき、また、
ステージ81の後側には反射板84を置いて、その後を
バックスペース85としておく。
【0039】また、図8(b)に示すように、円周方向
のリフトアップパーティション61,61,61,…を
全て使用する共に、放射方向に並ぶロールダウンカーテ
ン41,41,41,…を図7の可動範囲A,Aまで移
動させて直径方向に並べることにより、ほぼ二分割の展
示スペース86,87に仕切って、展示会場にすること
ができる。なお、この場合、例えば、リフトアップパー
ティション61,61,61,…で囲まれた中央部分を
控えスペース88としておく。
【0040】以上の通り、ドーム式屋根1を備えるアリ
ーナ11であって、昇降可能で遮光可能な可変天井装置
20を備えると共に、放射状に並ぶロールダウンカーテ
ン41,41,41,…および円周方向に並ぶリフトア
ップパーティション61,61,61,…による可動間
仕切り設備を備えているので、コンサートや展示会に使
用する場合には、天井を遮光状態にすると共に、適当な
間仕切りが行える。従って、天井の遮光状態により、例
えば、展示物に対するライトアップが容易となる等、施
設内の光量の調節が易しくなる。また、可動間仕切りと
併せて空間を狭くすることにより、例えば、コンサート
の場合の残響音を短く小さく抑えて、音の明瞭度が高め
られるといった利点が得られる。
【0041】なお、図1に示すように、前記可変天井装
置20の前記リングバトン21より大径の足場用リング
91を設けて、この足場用リング91に複数のワイヤー
92,92,92,…を接続すると共に、このワイヤー
92,92,92,…をそれぞれ繰り出すウインチ9
3,93,93,…をドーム式屋根1の鉄骨3,3,
3,…に結合支持しておけば、ドーム式屋根1のメンテ
ナンス等の作業の際における足場の構築とその使用が簡
易なものとなる。
【0042】そして、実施例のドーム式屋根1は、鉄骨
3,3,3,…による平面トラス状の単層ドームを、鉛
直配置による鉄骨束材(ストラット)4,4,4,…と
放射方向および円周方向のケーブル5,5,5,…によ
り補強しているため、可変天井装置20およびそのウイ
ング可動装置、昇降用のウインチ27,28,73,9
3、ロールダウンカーテン41およびその走行用モータ
ー45とレール設備等の重量増にも対応できる。
【0043】なお、以上の実施例においては、鉄骨トラ
スによる単層ドームをケーブルにより補強したドーム式
屋根としたが、本発明はこれに限定されるものではな
く、鉄骨トラスを複層接続した複層ドームによるドーム
式屋根であってもよい。また、中央部等に開口部を有し
て、その開口部を開閉可能とする可動式屋根を備えたド
ーム式屋根であってもよく、さらに、施設内に可変天井
を全面的に設けるようにしてもよく、その他、具体的な
細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論
である。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るドーム式屋
根の可変天井装置によれば、施設内におけるドーム式屋
根の少なくともほぼ中央部下方に、ほぼ横方向の軸線廻
りの回動操作により採光と遮光を可能とする回動部材を
多数並べて列設し、且つその昇降装置を設けた構成のた
め、天井の態様を、運動競技や展示会、コンサート等の
用途に応じて最適に変化させることができ、必要に応じ
て天井を採光状態や遮光状態にでき、音響効果も変化さ
せることができる。
【0045】即ち、例えば、回動部材を遮光状態とし
て、展示物に対するライトアップを容易にする等、施設
内の光量の調節を易しくすることができ、また、例え
ば、コンサートの場合に回動部材を降下させて遮光状態
とすることによって、残響音を短く小さく抑えることが
でき、これにより音の明瞭度を高めることができる。
【0046】また、回動部材については、放射状に並べ
て、その回動軸を内周側リング部材と外周側リング部材
との間に保持することによって、ほぼ円形の可変天井を
得ることができる。
【0047】さらに、そのほぼ円形の可変天井に関し
て、請求項記載のように、分割した内周側半体と外周
側半体とを回動軸とほぼ直交する枢着軸により折り曲げ
可能に結合してなる回動部材とすることによって、例え
ば、上昇位置では外周側より中央部側を上げた状態の天
井面にして、また、下降位置では逆に中央部側を外周側
より下げた状態の天井面に変化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一例としてのドーム式屋根を
備える施設の内部構成を示す概略側面図である。
【図2】本発明に係る可変天井装置部分の概略平面図で
ある。
【図3】同じく可変天井装置の構成を示すもので、
(a)は採光状態を示した概略斜視図、(b)は遮光状
態を示した概略斜視図である。
【図4】可変天井装置を構成する回動部材(遮光ウイン
グ)を示すもので、(a)は平面図、(b)は側面図、
(c)は端面図である。
【図5】回動部材(遮光ウイング)の取付状態を示す概
略斜視図である。
【図6】同じく回動部材(遮光ウイング)の回動動作を
示すもので、(a)は折れ曲がり動作を示した概略側面
図、(b)は遮光状態への回動動作を示した概略側面図
である。
【図7】他の可動間仕切り設備による施設内の可変状態
を例示する概略平面図である。
【図8】同じく他の可動間仕切り設備による施設内の間
仕切り状態を示すもので、(a)はパターンI(コンサ
ート)の場合の概略平面図、(b)はパターンII(展
示会)の場合の概略平面図である。
【図9】可動間仕切り設備の一つであるロールダウンカ
ーテンの構成を示す概略斜視図である。
【図10】可動間仕切り設備の多の一つであるリフトア
ップパーティションの埋め込みの仕方を示す概略縦断側
面図である。
【図11】同じくリフトアップパーティションの構成を
示す概略斜視図である。
【図12】同じくリフトアップパーティションの接続部
分を示す横断平面図である。
【符号の説明】
1 ドーム式屋根 2 外周リング 3 鉄骨 4 束材 5 ケーブル 6 屋根仕上材 11 アリーナ 12 ホール 13 ギャラリー 14 防球ネット 15 床 15a 脱着床 16 基礎 17 シリンダーピット 18 シリンダージャッキ 19 ガイドレール 20 可変天井装置 21 外周側リング部材(リングバトン) 22 内周側リング部材(リングトラス) 23 束材 24 天井材 25,26 ワイヤー 27,28 昇降装置(ウインチ) 31 回動部材(遮光ウイング) 32 回動軸 33 内周側半体 34 外周側半体 35 枢着軸 41 ロールダウンカーテン 42 カーテン収納ボックス 43 おもり棒 44 ブラケット 45 走行用モーター 46 回転軸 47 車輪 51 鉄骨梁 52 ブラケット 53 レール 55 天井幕 61 リフトアップパーティション 62 開閉扉 63 仕切幕収納ボックス 64 仕切幕 65 吊り上げ用リング 66 後付けパッキング 71 ワイヤー 72 フック 73 ウインチ 81 ステージ 82 客席 83 展示準備スペース 84 反射板 85 バックスペース 86,87 展示スペース 88 控えスペース 91 足場用リング 92 ワイヤー 93 ウインチ
フロントページの続き (72)発明者 村上 浩士 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前田建設工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−269243(JP,A) 実開 昭55−94317(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 9/00 E04B 1/32 102 E04B 1/99 E04H 3/22 E06B 9/24 E04D 13/03 F21S 11/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側面視で上方に湾曲して平面視でほぼ円
    形状をなすドーム式屋根を備える施設において、 この施設内における前記ドーム式屋根の少なくともほぼ
    中央部下方に、ほぼ横方向の軸線廻りの回動操作により
    採光と遮光を可能とする回動部材を多数並べて列設する
    と共に、 この列設した多数の回動部材を昇降動作させる昇降装置
    設けてなり、 前記回動部材は放射状に並べられて、その回動軸が内周
    側リング部材と外周側リング部材との間に保持されてい
    ること を特徴とするドーム式屋根の可変天井装置。
  2. 【請求項2】 前記回動部材は、内周側半体と外周側半
    体とに分割され、且つ前記回動軸とほぼ直交する枢着軸
    により折り曲げ可能に結合されていることを特徴とする
    請求項1記載のドーム式屋根の可変天井装置。
JP19247893A 1993-08-03 1993-08-03 ドーム式屋根の可変天井装置 Expired - Fee Related JP3340520B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19247893A JP3340520B2 (ja) 1993-08-03 1993-08-03 ドーム式屋根の可変天井装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19247893A JP3340520B2 (ja) 1993-08-03 1993-08-03 ドーム式屋根の可変天井装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0742298A JPH0742298A (ja) 1995-02-10
JP3340520B2 true JP3340520B2 (ja) 2002-11-05

Family

ID=16291963

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19247893A Expired - Fee Related JP3340520B2 (ja) 1993-08-03 1993-08-03 ドーム式屋根の可変天井装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3340520B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110644668A (zh) * 2019-09-16 2020-01-03 广东奔豪照明有限公司 一种变色天花板

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0742298A (ja) 1995-02-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3766440B2 (ja) 特に水泳プール用の、可動カバー装置
US4920707A (en) Interior canopy for stadium
JPH11513761A (ja) スタジアム、アリーナその他の構造物に供するケーブル支持開閉式採光屋根およびその建設方法
US5857294A (en) Dome roof structure and method of designing and constructing same
JP3340520B2 (ja) ドーム式屋根の可変天井装置
JP3591905B2 (ja) 空間可変装置
JP2002047805A (ja) 竪管の施工方法及び該方法に用いられる吊り上げ装置
JPH02269243A (ja) 移動天井
JP3529185B2 (ja) 空間可変方法及び空間可変装置
JP3076478B2 (ja) ドーム状建造物
JP3754047B2 (ja) 空間可変装置
JP2007044454A (ja) ネット等の吊張体の吊り張り方法及びその吊り張り装置
JP3841782B2 (ja) 空間可変装置
JPH09111943A (ja) ドーム屋根を有する建築物
JP3312980B2 (ja) 球技場の間仕切装置
JP3250028B2 (ja) 空間仕切手段を備えた大型建物
JP2790955B2 (ja) ドーム屋根施設の天井吊り架台システム
JP2631538B2 (ja) 天井吊物移動装置
JP3091934B2 (ja) 空間仕切手段を備えた大型建物
CN220569398U (zh) 一种传统戏楼混响时间控制装置
JP3394316B2 (ja) 建築物
JPH0384140A (ja) 開閉式屋根
JP2651208B2 (ja) 開閉屋根架構構造
JPH05311889A (ja) ビル建築用仮設梁組装置の屋根構造
JPH07292994A (ja) 開閉式建築用屋根付覆い装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070816

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080816

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080816

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090816

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100816

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110816

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120816

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees