JPH0693484A - 電解還元方法 - Google Patents

電解還元方法

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JPH0693484A
JPH0693484A JP4244686A JP24468692A JPH0693484A JP H0693484 A JPH0693484 A JP H0693484A JP 4244686 A JP4244686 A JP 4244686A JP 24468692 A JP24468692 A JP 24468692A JP H0693484 A JPH0693484 A JP H0693484A
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JP
Japan
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chelating agent
electrolytic reduction
electrolytic
electrolysis
synthesis
Prior art date
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Pending
Application number
JP4244686A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Takenaka
慎司 竹中
Hironori Gamachi
宏典 蒲地
Chitoshi Shimakawa
千年 島川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 有機化合物を電解還元するに際し、キレート
剤を添加して電解還元する方法。 【効果】 重金属の電着を防止し、電極活性を安定に保
持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電解還元方法に関する。
さらに詳しくは、有機化合物の電解還元に関するもので
ある。電解反応を安定に行うためには、電極の活性を維
持しておくことが大切であり、そのための方法を提示す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に有機化合物を電解する際にそのも
のの還元電位より水素過電圧の大きい電極を用いる。し
かし電解液中に金属が溶存していると、電解中にこれら
の金属が陰極の電極面に徐々に電着して、本来電極が有
する水素過電圧の電位が陽側に移行して電極活性が低下
してしまう。これを防止するためには電解液中に金属が
混入しないように、電解に用いる原料、支持電解質及び
溶媒中の金属分を予め除去したものを使用する。あるい
は電解中に電解液をイオン交換樹脂に接触させて金属分
の除去を行いながら電解反応を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】原料等から予め金属を
除去したものを使用しても、電解反応を行う際には電解
液をタンクより電解槽に送液循環することが必要とな
る。即ち、電解液はタンク、パイプ、ポンプを介して電
極面に運ばれ、これらの器材より金属分が溶出しないよ
うに十分配慮したとしても各種トラブルによりコーチン
グ材の剥離等により金属の溶出が起こることは十分考え
られる。また、電解中にイオン交換樹脂塔に電解液を通
液精製する場合には、樹脂塔の設置及び樹脂の精製能力
を維持するための保守管理が必要となり、かなりの繁雑
さが伴う。工業化に際しては、これらの簡素化を計るこ
とが電解反応を効率良く行うことに繋がり、その改善方
法が切に望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述のよ
うな従来技術の欠点を解消する電解還元法を鋭意検討し
た結果、キレート剤を添加する事により電極の活性を長
期にわたり安定して維持できる方法を見出し、本発明を
完成するに至った。即ち、本発明は、有機化合物を溶解
した溶液を電解還元するに際して、キレート剤を添加す
ることを特徴とする電解還元方法である。
【0005】電解に悪影響を及ぼす金属は一般に水溶性
の化合物として電解マス中に存在している。また電解反
応後、生成物は電解マスより通常有機溶媒を用いて抽出
分取するので、キレート剤としては水溶性で電解還元に
際して安定であることが望ましい。
【0006】本発明に使用するキレート剤はアミノポリ
カルボン酸、ヒドロキシカルボン酸、多価アルコールが
単独にあるいは複合的に用いられる。アミノポリカルボ
ン酸としてはエチレンジアミン四酢酸のナトリウム塩
(EDTA)、ニトリロ三酢酸のナトリウム塩等を挙げ
ることができる。ヒドロキシカルボン酸としては乳酸、
リンゴ酸、クエン酸等を挙げることができる。多価アル
コールとしてはエチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、トリエチレングリコール等のグリコール類、さら
には糖アルコール類であり、具体名としてはグリセリ
ン、エリトリット、アラビット、キシリット、ソルビッ
ト、マンニット、ガラクチット等の他イノシトール等も
挙げることができる。
【0007】キレート剤の使用量は金属に対して下限は
等モル以上、好ましくは4モル以上は必要である。上限
については特に限定するものではないが、必要以上に添
加することは無意味でありコスト面より考えて、10モ
ル以下が好ましい。。
【0008】電解液の液性とくにpHの関係について
は、キレート剤は一般的に中性乃至アルカリ側で機能を
発揮すると考えられているが、電解還元の場合酸性側で
もキレート効果を引き出すことを見出し、広範囲に利用
出来ることを確認し本発明を完成することが出来た。
【0009】本発明の有機化合物については特に限定す
るものではないが、実例を挙げれば次のようなものがあ
る。アルカリ性中での例としてテトラメチルアンモニウ
ムクロライドから相当する水酸化物に変換する際に電解
還元の手法が用いられるが、キレート剤の添加により安
定した電解を行い高品位の製品を得ることが出来た。中
性乃至弱酸性中の例としては、アクリロニトリルからア
ジポニトリルの電解還元2量化反応、さらに高濃度の酸
性液中の例として、芳香族カルボン酸類の還元によるア
ルデヒドあるいはアルコールの合成、あるいはマレイン
酸からコハク酸の合成、シスチンからシステインの合成
等があり、これらはいづれも水素過電圧の高い陰極を用
いて電解を行うが、キレート剤の添加により電極活性を
長期間安定に維持出来ることを確認した。
【0010】この他の電解条件として、電解槽は隔膜の
有無にこだわらない。またキレート剤はその役割上安定
なものであり、温度、電流密度については、基質及び生
成物の熱に対する安定性、及び電解条件の方より制約を
受ける場合が一般的でありキレート剤より限定すること
はない。
【0011】
【実施例】次に、実施例によって本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0012】実施例1 両極とも300mlの容量を有し、隔膜としてセレミオ
ンCMV(旭硝子社製)で隔離されたH型セルを用い、
陽極には25cm2の白金板と10%硫酸水溶液200
mlを仕込んだ。陰極には25cm2の鉛板と鉄分を2
0ppm含有する10%硫酸水溶液を仕込み、さらにキ
レート剤としてソルビットを鉄に対して4モル添加し
た。電解セルを50℃に保ち、m−ヒドロキシ安息香酸
27.5g(0.2モル)を4Aの直流電流で10.7
Hr(1.6Fr)電解した。陰極マスをGC分析した
結果、反応転化率99%、m−ヒドロキシベンジルアル
コールの収率94%であった。
【0013】実施例2 実施例1と同様であるが、陰極液の鉄分30ppm、キ
レート剤としてEDTAを鉄に対して4モル添加し、基
質に24gのシスチン(0.1モル)を用いた。4Aの
電流で2.7Hr(0.4Fr)電解した。陰極マスを
HPLC分析した結果、反応転化率95%、システイン
の収率93%であった。
【0014】実施例3 実施例1と同様であるが、陰極液に10%硫酸水溶液の
かわりにテトラエチルアンモニウム−p−トルエンスル
ホン酸30%の水溶液を用いた。その中の鉄分は40p
pmであった。キレート剤としてクエン酸3モルを添加
し、基質にアクリロニトリル26.5g(0.5Mモ
ル)を用いた。4Aの電流で6.7Hr(1Fr)電解
した。陰極マスをGC分析した結果、反応転化率90
%、アジポニトリルの収率82%であった。
【0015】比較例1 実施例1と同様であるが、キレート剤を0.5Mモル添
加した。陰極マスの分析結果は、反応転化率65%、m
−ヒドロキシベンジルアルコールの収率60%であっ
た。
【0016】比較例2 実施例2と同様であるが、キレート剤の添加を行わなか
った。陰極マスの分析結果は、反応転化率30%、シス
テインの収率27%であった。
【0017】比較例3 実施例3と同様であるが、キレート剤の添加を行わなか
った。陰極マスの分析結果は、反応転化率35%、アジ
ポニトリルの収率32%であった。
【0018】
【発明の効果】電解液にキレート剤を添加することで、
混入する重金属、特に鉄分による陰極活性低下を防止す
ることが出来る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機化合物を電解還元するに際して、キ
    レート剤を添加することを特徴とする電解還元方法。
  2. 【請求項2】 キレート剤がアミノポリカルボン酸、ヒ
    ドロキシカルボン酸、多価アルコールから選ばれる1種
    又は2種以上である請求項1記載の電解還元方法。
  3. 【請求項3】 電解液中の金属に対してキレート剤を等
    モル比以上添加する請求項1記載の電解還元方法。
  4. 【請求項4】 芳香族のカルボン酸類を酸性水溶液中で
    電解還元する請求項1記載の方法。
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