JPH0693070B2 - プログラムシャッタ用のストロボ装置 - Google Patents

プログラムシャッタ用のストロボ装置

Info

Publication number
JPH0693070B2
JPH0693070B2 JP5176926A JP17692693A JPH0693070B2 JP H0693070 B2 JPH0693070 B2 JP H0693070B2 JP 5176926 A JP5176926 A JP 5176926A JP 17692693 A JP17692693 A JP 17692693A JP H0693070 B2 JPH0693070 B2 JP H0693070B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
value
information
shutter
code
lens
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP5176926A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0667258A (ja
Inventor
倍男 荻原
肇 織田
陽一 関
宏 山崎
Original Assignee
株式会社精工舎
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社精工舎 filed Critical 株式会社精工舎
Priority to JP5176926A priority Critical patent/JPH0693070B2/ja
Publication of JPH0667258A publication Critical patent/JPH0667258A/ja
Publication of JPH0693070B2 publication Critical patent/JPH0693070B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exposure Control For Cameras (AREA)
  • Stroboscope Apparatuses (AREA)
  • Shutter-Related Mechanisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プログラムシャッタ用
のストロボ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、可変焦点カメラはレンズを移動
させたり、あるいは主レンズの移動と共に補助レンズを
挿脱して、撮影レンズの焦点距離fを変更している。
【0003】また、射出瞳の位置が主点と一致するレン
ズでは射出瞳の径をDとすると、D/f=1/Fの関係
にあって、Fは開放絞り値となっている。このことは一
般に絞りを内蔵した可変焦点カメラでは、短焦点レンズ
と長焦点レンズとでは、同一絞り径でも焦点距離fが変
わるのでF値が変動してしまうことを示している。つま
り、同一シャッタ条件で露光を行なっても、F値が変わ
るので、フィルム面上への露光量は、短焦点レンズと長
焦点レンズとで相違することになる。よって、レンズの
切換えに伴って露光量を調整しなければならない。
【0004】このため、従来の可変焦点カメラでは、撮
影レンズの焦点距離の変動に伴う絞り値の変化に応じ、
AE受光部の前面の絞りを切り換えて、フィルタ濃度を
切り換えることによって、補正を行なうことが提案され
てきた。
【0005】また、被写体輝度に対するシャッタ秒時を
メモリし、これに基づいてAE露出を行なうようにした
可変焦点カメラにあっては、短焦点レンズ,長焦点レン
ズまたはこれ以外の焦点距離に対する個々のテーブルを
メモリし、焦点距離に応じてこのテーブルを呼び出して
AE露光を行なう方法も考えられている。さらに、可変
焦点カメラにおいて、発光開始時間の制御によるストロ
ボ撮影時の露出量制御の場合には、上記と同様に焦点距
離の異なる種々のレンズに応じてテーブルにストロボ発
光開始時間のデータを記憶させる方法が考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような各焦点距離ごとにストロボ発光開始時間のテーブ
ルを用意する場合、膨大なメモリ容量を必要とする問題
点を有していた。
【0007】本発明の目的は、膨大なメモリ容量を必要
とせずに、適格にストロボ発光を制御するプログラムシ
ャッタ用のストロボ装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、被写体までの
距離に応じて発光タイミングを制御するプログラムシャ
ッタ用のストロボ装置において、撮影レンズの焦点距離
情報を出力する焦点距離情報出力手段と、被写体までの
距離情報を入力する距離検出手段と、前記被写体までの
距離情報及びフィルム感度情報に基づきアクセス可能な
各アドレスに、シャッタの作動開始時点からシャッタ開
口がストロボ撮影に適した絞り値になるまでの時間に対
応した発光タイミングのデータを記憶する記憶手段と、
ストロボ撮影時に、前記被写体までの距離情報または前
記フィルム感度情報に応じて選択されたアドレスを、前
記撮影レンズの切換えに伴って前記撮影レンズの焦点距
離情報が変化する前後の前記撮影レンズの開放絞り値の
差に応じて変化させ、この変化後のアドレスから前記発
光タイミングのデータを読み出して出力する制御手段と
を設けることにより、上記の目的を達成している。
【0009】
【実施例】以下、図面に示す実施例に沿って本発明を説
明する。
【0010】まず、図1および図2に示すシャッタの構
造から説明すると、1はシャッタ台板で、レンズを保持
する前板2がネジにより取り付けられる。上記台板1お
よび前板2の中心には、レンズのための開口0が形成さ
れる。同時に両者の間には後述するセクタ3を格納する
セクタ室Rが形成される。4はセンタリングで、前板2
により回転可能に支持され、バネ7により時計方向に付
勢され止輪5により抜け出さない。センタリング4は、
台板1に固定されたピン6と関係して回転範囲を規制す
る度決部4aと、センタピン4cと後述する歯部4dを
有している。センタピン4cは前板2を貫通し、セクタ
ー3と軸と溝の関係で係合する。またセクタ3は前板2
に固定されたセクタピン8により回転可能に支持され
る。図中においては、セクタは3と3bの2枚で開口を
決定する様に構成している。9,10は第1歯車および
第2歯車で、それぞれ前板2に固定された回転軸11,
12により回転可能に支持され、第1の歯車のピニオン
9aはセクタリングの歯部4dと噛み合い、第1歯車9
は第2歯車のピニオン10aと噛み合っている。13は
後述するモータMのロータ22に取り付けられたピニオ
ンで、第2の歯車10と噛み合っている。また、15は
前板2に固定された柱で、モータを取り付けるためのメ
ネジ部を有している。
【0011】次に図3,図4に示すモータMの構造につ
いて説明する。16はモータ対板で柱15と係合する取
付穴16aを有するとともに後述する2つのステータ1
7,18およびモータ上板19を取り付ける柱20とス
テータ17,18の位置をガイドするためのガイドピン
21とを有している。22はマグネットロータで、外周
にN,Sの2極が着磁され、ロータ軸23に固定され
る。ロータ軸23はその上端においてはモータ上板19
により、また下端においてはモータ地板16により回転
支持されるとともに地板16を貫通し、その先端にはピ
ニオン13が固定される。ステータ17,18は互いに
一定間隔をおいて配置され、それぞれの足部17a,1
8aには、第1および第2コイルL1,L2が挿入され
ている。ステータ17,18の中心部にはロータ22を
駆動する磁極が形成されるので、その詳細を以下に説明
する。
【0012】まず、第1ステータ17の形状について説
明すると、中心部はロータ22の外周に対して一定のス
キマを持った穴17bが形成される。そして、中心部の
外郭は基準軸X,Yに対して約45°傾いたQ1軸付近
においては、磁束を絞るための狭幅部17c1,17c
2が形成され、Q1軸に対して直交するQ2軸上附近で
は肉厚部17d1,17d2が形成される。これにより
第1ステータ17の中心部において、肉厚部17d1,
17d2が磁極として作用する事が出来る。また、下に
置かれた第2のステータ18はQ1軸附近に肉厚部18
d1,18d2が形成され、Q2軸附近には狭幅部18
c1,18c2が形成されるので、第2ステータの磁極
18d1,18d2は第1ステータの磁石17d1,1
7d2に対して直交する様に設けられる。すなわち、ロ
ータ22の極はコイルL1,L2に電流が流れない場合
は、ステータ17,18の磁極17d1,17d2,ま
たは18d1,18d2により引かれて90°ごとに停
止する事が出来る。またステータ17,18の磁極17
d1,17d2,または18d1,18d2からは足部
17a,18aが伸び、その先端は鉄芯24により短絡
され、磁気回路が形成される。そして、これらの部材は
先ず、モータ地板16にコイルLbが挿入された第2ス
テータ18をガイドピン21により位置決めさせながら
置き、次に第1ステータ17を同様にして置き、更に鉄
芯24をその上に置き、中心部にロータ22を挿入し、
そして、その上にモータ上板19を置いてネジ25によ
り締め付ける事によりモータが1つのブロックとして構
成される。この様に形成されたモータブロックを前述し
た如くロータ軸の先端にピニオン13を固定した後、台
板1上の柱15にネジにより取り付けてシャッタの機構
を構成している。
【0013】次に図5〜図15に示す回路図について説
明する。図5は、本発明の実施例の回路全体を示す図
で、101はマイクロプロセッサ、102は輝度検出回
路、103はモータ駆動回路であり、先ずマイクロプロ
セッサ101について説明する。図6はマイクロプロセ
ッサ101の内部構造を示すもので、通常のシングルチ
ップのマイクロプロセッサ機能に周辺回路を付加したも
のである。104はセラミック振動子または、水晶振動
子を含む発振器と、クロック発生回路であり、マイクロ
プロセッサ101の内部で必要な各種のクロック信号を
発生する。105はプログラムカウンタであり、プログ
ラムROM106(以下P−ROMと呼ぶ。)を制御
し、107は、インストラクションデコーダであり、P
−ROM106より出力された命令にしたがい、CPU
内部を制御する。108は、算術・論理演算ユニット
(以下ALUと呼ぶ)、109はアキュームレータ、1
10は、キャリー,ゼロ等のフラッグをセットするレジ
スタ、111はレジスタ、112はRAM、113は複
数の出力端子を有する出力ポート、114は複数の入力
端子を有する入力ポート、115は内部バスである。以
上に述べた104〜115の回路全体で制御手段を構成
し、それぞれの回路は、一般にシングルチップコンピュ
ータでは必然的に有するもので、これらの用途、機能等
はよく知られており、ここでは詳述しない。116は、
後述するように、シャッタの制御に必要な各種のデータ
が書かれているROMで記憶手段を構成し(以下、D−
ROMと呼ぶ。)、117,118は、プログラマブル
ロジックアレイ(以下、PLA1,PLA2と呼ぶ。)
であり、複数の入力端子IA0〜IA4,IM0〜IM
3の入力条件に応じた出力をバスライン115上に出力
する(用途については後述する。)。119はカウン
タ、120はモータ制御回路、121はプログラマブル
タイマ(タイマ、またはカウンタとして使用でき
る。)、122はタイマ制御回路であり、その動作、機
能については、いずれも後述する。116〜122の各
回路はマイクロプロセッサ固有のものではないが、いず
れもバスラインに接続されてマイクロプロセッサの一部
として機能する。なお、カメラ用としてはそれ程多くの
情報処理を必要としないのでバスラインは4ビットとす
る。また説明の都合上、特にことわらない限り、全入力
端子にはプルアップ抵抗が内蔵されているものとする。
【0014】次に、図5に示す輝度検出回路102の具
体例を図7に示し、図8を併用して、その作動を説明す
る(なお、同一番号のものは、同一の素子である。)。
輝度検出回路102は、受光素子123(この例ではC
dSである。)の受ける光量に応じたパルス幅のパルス
を発生する回路で、c点には、受光素子123の受光す
る光量の対数に比例した電圧が発生する。123は対数
圧縮用ダイオードである。b点は、定電流源125とコ
ンデンサ124の接続点を示し、図示するようにコンパ
レータ126に接続されている。図8は、本回路のタイ
ミングを示す図であるが、図示のように入力端子aがV
SSレベル(以下、Lと呼ぶ。)から、VDDレベル
(以下、Hと呼ぶ。)に変化すると、トランジスタ12
7がOFFし、b点の電位は図に示すように時間と共に
低下し、その電位がc点の電位以下になると、コンパレ
ータ126の出力が反転し、d点は図中dで示すような
波形となる。もちろん明るさによりc点の電位が変わる
ため、例えば暗い場合にはc点の電位が下がり(c´で
示す。)パルス幅は長くなり、明るい場合にはパルス幅
は逆に短くなる。なお、前述したように光量は対数圧縮
用ダイオード128によって、圧縮された電圧に変換さ
れているため、出力されるパルスの幅は光量の対数に反
比例したものとなる。すなわち、明るさが2・4・8・
16………倍となると、パルス幅は2・3・4・5……
…倍となる。ただし、明るさが極端に明るい場合(c''
で示す。)、あるいは非常に暗い場合ダイオード128
の電圧と電流の関係が対数的な関係から外れる等の理由
により、光量とパルス幅の関係も上述の関係から外れる
領域にある。上述した関係が正確に成り立つ範囲は、パ
ルス幅が図に示すt1の領域でt0の時間はオフセット
の時間として、明るさをデジタル量に変換する際に考慮
(引算)されなければならない。なお、本輝度検出回路
は公知の技術であり、また本実施例中では受光素子とし
てCdSを用いているが、フォトダイオートであっても
同様となる。
【0015】図9は図5のモータ駆動回路103の具体
例を示す図、図10はそのタイミングを示す図で併せて
作動を説明する。信号φ0はモータのスイッチング信号
で、図からも明らかなようにこの信号がLの時、モータ
コイルL1,L2を駆動するトランジスタは全てOFF
している。したがって、モータの作動に先行して先ずφ
0がHにされる。その後φ1,φ2の信号に応じて、図
に示す例の様にコイルL1,L2が励磁されシャッタが
作動するが、シャッタ動作の詳細は後述する(なお、図
10に示す矢印の方向に電流が流れた時を図10ではコ
イルL1,L2が正に励磁されたとしてある。)。
【0016】図11は図5のカウンタ119とモータ制
御回路120の構成を示すもので、129がプリセット
可能な10ビットのバイナリーダウンカウンタ、131
は、バスに接続され、カウンタ129にデータをプリセ
ットするデータプリセット回路で、命令によって固定デ
ータ、または適当なデータをプリセットする。132
は、右シフト、左シフト選択可能で、カウンタ129の
内容がダウンカウントされ、0になる毎に発生するカウ
ント完了信号で、右または左シフトする4ビットのシフ
トレジスタ、133は、シフトレジスタ132のシフト
方向を決定する切換器であり、シフト方向の決定は命令
によって行なうことが可能であり、またカウンタ129
からのカウント完了信号によって行なうことも可能とし
てある。130はラッチ回路であり、バスに接続されて
おり、命令によって出力を制御でき、この出力がモータ
制御信号φ0である。また他のモータ制御信号φ1,φ
2は、シフトレジスタ132より取り出される信号であ
る。
【0017】図12,13は、本発明のシーケンスを示
すメインと、サブルーチンのフローチャートであり、以
下具体的に本発明の回路作動を図5〜14の図面とフロ
ーチャートを併用して説明する。先ずカメラのレリーズ
ボタン(図示せず。)を押すと、これに連動した電源ス
イッチS1がONし、マイクロプロセッサ101に電源
が供給される。同時に図5から明らかな様にトランジス
タTr1がOFFし、コンデンサ135の充電が開始さ
れ、一定時間後にコンデンサ135の接続されたマイク
ロプロセッサ101のリセット端子Rの電位がHにな
り、リセットが解除され、プログラムが動作を始める。
【0018】プログラムが動き始めると最初に、パワー
ホールド端子PH出力がHになり、トランジスタTr2
がONし、これ以後パワーホールド端子PH出力がLと
ならない限り、電源スイッチS1の状態にかかわらず電
源は安定して供給される。次いでプログラムにしたがい
テスト端子T1〜T3を読み、テストモードか否かを判
断する(テストモードについては後述し、ここではテス
トモードにセットされていないとする。)。
【0019】テストモードでなければ開放防止という処
理を実行するが、この処理はシャッタに異常があった時
の処理であり、これについても後述する。
【0020】シャッタに異常がなかった場合は、この処
理も直ちに通過し次のバッテリーチェックの判断に入
る。
【0021】一般に電池の消耗度合は、電池の開放電圧
を見るだけでは判断しにくいため、実際に負荷電流を流
して電池電圧を判断する必要があり、本実施例ではモー
タ制御信号φ0をHとし、ステッピングモータのコイル
L1,L2に電流を流し、その時の電圧をマイクロプロ
セッサ101内のバッテリーチェック回路136で判断
する。バッテリーチェック回路136は公知の技術であ
り、特に説明はしないが、例えば電源電圧がチェック電
圧以上であればH、未満であればLとなるように構成さ
れている。
【0022】もし、バッテリーチェック回路136の出
力がL、すなわち電源電圧が低い場合には、プログラム
は一番最後にジャンプし、パワーホールド端子PHをL
とし、プログラムは停止状態となり、この状態で電源ス
イッチS1がOFFとなれば撮影は行なわれない。
【0023】バッテリーチェック回路136の出力が
H、すなわち電圧が高い場合には、次の処理に進む。な
お、電池の負荷としてステッピングモータのコイル電流
を用いたが、コイル電流の場合、インダクタンスをもっ
た負荷であるため、モータ制御信号φ0をHにしても直
ちに電流が流れるわけではないため、実際にバッテリー
チェック回路の出力を読むタイミングは、φ0がHにな
ってから適当な時間後である必要がある(ただし、イン
ダクタンスをもたない負荷の場合でも、電池電圧が時間
と共に下がる場合があるので、この時間は考慮する必要
がある。)。
【0024】バッテリーチェックを通り、電池電圧が高
い場合、被写体輝度を調べるため、測光を開始する。測
光の開始は、マイクロプロセッサ101のタイマ制御回
路122の出力端子a´が命令によって、Hとされるこ
とによって行なわれる。
【0025】この出力端子はa´は、図7のa端子に接
続されているため、輝度検出回路102は前述した様な
作動をし、出力端子eに明るさに応じたパルス幅のパル
スを出力する。この出力端子eは、図7に示すマイクロ
プロセッサ101のタイマ制御回路122の入力端子e
´に接続される。e´はタイマ121のゲート信号を作
る信号となっているので、例えばあらかじめ100とい
う数字がタイマ121にセットされており、測光後70
になったとすると、その差30が明るさに対応した数値
となる。ただし、前述したように輝度検出回路102の
各素子等の光量に対する非直線性を補償するため、パル
ス幅にオフセット分をもたしているため、測光値からこ
の分を引いておく必要があり、この分が10とすれば、
30−10=20が明るさを示す数値とする。上述した
明るさをパルス数に変換する作業は、回路図からも明ら
かな様に時間がかかり、明るさにもよるが通常数百μse
cから数msec 有する数に設計される。
【0026】この間にマイクロプロセッサ101は、か
なりの仕事を処理する能力があるため、フローチャート
に示すように測光スタートの信号だけを出しておき、そ
の後直ちに次の「ISO」の処理に移る。
【0027】ここで行なわれる仕事は、フィルム感度を
読み込むことで、フィルム感度の読み方としては、先に
述べたように新しいフィルムでパトローネに設けられた
接点の状態(コード)を読む方法(自動)と、従来のフ
ィルムでISO導入用の手動スイッチが有り、そのスイ
ッチの状態を読む方法(手動)とがあり、図5の示す入
力端子IA0〜IA4には、パトローネに構成された接
点を利用したスイッチが接続され、入力端子IM0〜I
M3には、手動のスイッチが接続される。この2つの系
列から入って来るフィルム感度のどちらを読むべきかを
決める方法としては、マイクロプロセッサ101が自動
的に判断するのがもっとも望ましく、その具体的方法を
以下に示す。
【0028】フィルム感度コードとしては現在発表され
ているものは、フィルム情報を表す5つの接点と共通接
点からなり、ISO25・32・40・50……500
0までのどのフィルム感度のフィルムが選ばれても必
ず、少なくとも1つの接点が共通接点と同電位になる様
に構成されている。したがって、共通接点をVSSに接
続すれば少なくとも1つの接点がLとなり、共通接点を
VDDにすれば少なくとも1つの接点がHとなる。
【0029】仮に共通接点をVSSにした例で考える
と、コード接点をもたない従来のフィルムが使用された
場合、図5のIA0〜IA4に接続されスイッチ全部が
OFFになるため、5ビット全部の入力端子がHとなる
(入力端子には、プルアップ抵抗が内蔵されてい
る。)。本実施例では、マイクロプロセッサ101が4
ビットマイコンであるため、IA0〜IA3の4ビット
を読み、それに1を加え、キャリーフラッグがセットさ
れたら、コード接点のついていないフィルムと判断でき
るので、手動スイッチで入力されるフィルム情報を読め
ば良く、それを図13aのフローチャートに示す。また
共通接点がVDDにされれば、コード接点をもたないフ
ィルムの場合、入力端子IA0〜IA4に接続されてい
るスイッチは全部OFFとなるため、5ビット入力端子
はLとなる(この場合、入力端子にはプルダウン抵抗が
内蔵されているものとする。)。したがって、IA0〜
IA3の4ビットを読み、それから1を引くとボローが
発生し、キャリーフラグがセットされたら、接点のない
フィルムと判断することができる。
【0030】また、このフィルムコードの特徴として、
特定の2つの端子の内、少なくともいずれか一方の端子
が、フィルム感度にかかわりなく、共通接点と同電位と
なる。したがって、この特徴を利用すれば上述とは別の
方法で、フィルム感度情報のいずれを読むべきか決定で
きる。方法としては、共通接点が、VSSレベルであれ
ば、特定の2端子が共に“H”である時のみ、手動でセ
ットされるフィルム感度情報を読めば良い。この様な方
法で、自動的あるには手動でセットされたフィルム感度
情報のうち、いずれの系列の情報を読むべきが決まる。
また、フィルム感度情報を表すコードは必ずしも後述す
る様な内部の演算上、やり易い様なコードで入力される
わけではなく、むしろ内部演算用コードとは全く別の系
列コードと考えないと、手動スイッチの構成等に制約を
生じ不利になる。そのため、コード変換をする必要があ
り、それを行なうものが、図6に示すプログラマブルロ
ジックアレイPLA1,117とPLA2,118であ
る。2系列のスイッチ群から入って来るフィルム感度情
報は、別のコード系列であっても、例えば共にISO1
00であれば、同一のコードが命令によって読み出せる
様にPLA1,PLA2が構成されている。このように
して読み込まれたISOコードは、RAM112に格納
される(なお、本実施例では、このコード変換をプログ
ラマブルロジックアレーを用いて行なったが、コード変
換が容易であれば、プログラムにより変換してもよい。
この場合、PLAは不要となる。)。
【0031】続いて、マイクロプロセッサ101は、そ
の入力端子T/Wの状態を読む。中級カメラの場合、一
般にレンズ交換ができず、ポートレートの様な撮影の場
合も風景撮影の場合も同一焦点距離のレンズで撮影せざ
るを得なかったが、これでは必ずしも十分な写真がとれ
るわけではなく、最近では、必要に応じレンズを撮影光
路内に入れたり、出したりして焦点距離を変える方法が
提案されている。この場合、レンズ系の開放F値が変わ
ってしまうため、露出演算をする際にその情報を考慮す
る必要がある。入力端子T/Wの役割はこのためのもの
で、レンズ系が望遠側かワイド側かを示し、一般にワイ
ド側は明るいのでこれを基準にした時、望遠側に切り換
えた時どの程度暗くなるかをあらかじめマイクロプロセ
ッサ101のPROM内部に書いておき、各種演算時に
これを利用する。
【0032】T/W端子に接続されたスイッチS3がO
Nのときワイド、OFFのとき望遠側のレンズが選択さ
れたものとし、ここでは望遠側が選択されている。すな
わち、T/W端子がHであるものとする。また、ワイド
時のレンズF値はF2,8,望遠時のレンズのF値はF
5,6であるとする。すなわち、F値の差は2段であ
り、今、望遠側のレンズが選ばれているため、後述する
コード体系で2段に相当する数値「16」がRAMにス
トアーされる(ワイド側であったら「0」がストアーさ
れる。)。なお、スイッチS3は焦点距離情報出力手段
を構成する。
【0033】ここまでの処理は、マイクロプロセッサ1
01の処理スピードが早いため(通常、1ステップ当り
数μs〜数十μs)すぐに終わるが、測光の方はまだ終
了していない可能性が多いため、「測光」という処理が
図13bに示すフローチャートの様に測光が終了したか
否かを調べる(具体的には、測光を終了すると輝度検出
回路102の出力eがHとなるのでこれを見れば良
い。)。
【0034】測光が終了した場合には、前述した様な方
法で測定値を算出する。測光を終了していない場合、測
光値が最大値を越えたか否かをチェックし、越えていな
ければ測光終了を待ち、測光終了か測光値のオーバーフ
ローかいずれかの判断をぬけ出すまでこのループを繰り
返す。通常、測光値の最大値は、前述した様な光量とパ
ルスの関係が非直線となる様な限界のところが選ばれる
ため、最大値を越えた場合は、露出が正しく行なわれな
くなる可能性があり、露出時間も長くなりすぎ実用的範
囲を越えてしまう。そのため、測光値が最大値を越えた
場合には、そこで測光を打ち切り、測光値もあらかじめ
決められた最大値を測光値とする。
【0035】自然光による自動撮影の場合に必要な情報
は、プログラムシャッタの場合、被写体の明るさとフィ
ルム感度がわかれば良いが、本発明のようにレンズの開
放F値が変わる場合には、それも必要である。これまで
の処理でこれらの情報が明確になったので自動撮影の条
件を求めることができ、次の「EE演算」の処理でそれ
を行なう。
【0036】ここで本発明の演算方式について説明する
と、先ず明るさと測光値の関係は、対数圧縮されている
ため他の要素、例えばフィルム感度やF値も同様に扱え
ば、全てアペックス演算で処理することが可能となる。
【0037】マイクロプロセッサ使用の場合、原理的に
は掛算も割算も可能とは言え、実際には非常に演算が複
雑になり、処理時間もかかるため、アペックス演算に
し、加減算で処理できることは好都合である。本発明で
は、そのため、フィルム感度やF値を一度アペックス演
算可能なコードに変換し、演算しているが、具体的に
は、使用するフィルム感度が例えば最高ISO160
0、最低ISO25とすると、ISO1600を0と
し、一段感度が低下する毎に8を加えたコードとしてい
る。すなわち、ISO1600を0、800を8、40
0を16,………50を40、25を48という関係に
設定し、F値も同様差が一段に付き8を加え、前述した
様にF2,8とF5,6であれば2段の差になるので1
6とした。またフィルム感度の場合、一段の間に1/3
段,2/3段のフィルムが存在する場合があるので、こ
の場合は1/3段を3、2/3段を5とし、近似値を実
現していた。したがって、ISO80の場合、コードは
35となり、64の場合38となる。明るさの方も、測
光可能な最高輝度の場合、測光値が0となる様にし、以
下明るさが半分になる毎に、測光値が8ずつ加えられる
関係になる様に輝度検出回路102や、タイマ121の
定数やクロック周波数等を設定しておく。そうすると、
例えばある明るさで測光値が24になったとし、その時
フィルム感度がISO100であったとすると測光値の
コードL、フィルム感度のコードS、開放F値の差のコ
ードAの和Exは、Ex=L+S+A=24+32+1
6=72となる(望遠側に切換えられた時。)。この和
Exは、プログラムシャッタであるので露光量EVを表
していることになり、Ex=72の時、EV13であっ
たとするとフィルム感度がISO200であれば、Ex
=16+32+16=64となり、EVも一段変わりE
V=14となる。またレンズがワイド側にあればA=0
となるため、Ex=L+S+A=24+32+0=56
で、EV=15となる。したがって、EV値も演算コー
ドが8ずつ変化する毎に1段ずつ変わることになり、適
正な演算が行なわれることになる。この「EE演算」の
処理では、上述した「L+S+A」を行ないEを求める
ことが実行され、求められたExはRAM112にスト
アーされる。
【0038】EE演算が終了したら、次にシャッタスピ
ードが遅く手振れするようなシャッタ速度か否かを調べ
る「手振れ」の判断を行なう。これは、すでに求めた
「Ex」値がある値より大きいか否かを調べることと同
じである。
【0039】もし、Ex値が手振れ限界値より大きい場
合、ストロボを使用することになるので、ストロボの充
電が完了していない場合には、L1端子をHにし、発光
ダイオードLED1を点灯させ警告をする。この様な条
件の場合、無理に写真を取っても手振れを起こし、適正
な写真は撮れないのでAで示すステップにプログラムは
ジャンプし、前述した場合と同様に撮影不可となる。
【0040】ストロボの充電が完了している場合は、ス
トロボ撮影に必要な距離情報を得る処理を実行する。距
離情報は、図示しないオートフォーカス回路(距離検出
手段を構成する。)から得られるもので、マイクロプロ
セッサ101の入力端子AF0〜AF3にコード化され
た並列データとして入力される。ただし、ここで入力さ
れるコードは、演算に直接使えるためには、距離が
0.5 倍になる毎に8増える様な系列になっている必要が
あるが、一般に測距範囲は、0.8m〜4.5m程度で
あるので、0.8mをコード0とすると、4.53mで
コード40とならなければならないが、コードが15を
越えると4ビットでは扱えなくなり、またオートフォー
カスの回路ではこの様にコード変換をすることも容易で
はない。例えば、オートフォーカス回路の測距系列が
0.8,0.9,1.0,1.1,1.2,1.5,
1.7,2.0,2.5,3.0,4.0,4.5mで
あった場合、順に0.1……11のコードを割り付けれ
ば、4ビットで16種類の距離ステップを選択できる
し、距離が4.5mを越え、6m,8mとなっても特に
問題なく、オートフォーカス回路もこのような順番コー
ドの方が作り易い。しかしながら、このような順番を表
すコードの場合、そのまま演算コードとして使うことは
できないので、コード変換する必要があり、変換後のコ
ードは前述したように、距離が 0.5 倍になる毎に+8
される系列でなければならない。このコード変換は、D
−ROM116を利用して行なうが、その具体的方法は
後述し、ここではコード変換されたものとして説明を続
ける。
【0041】コード変換されたデータは、次の「FM演
算」の処理で用いられるが、「FM演算」とは、ストロ
ボ撮影時にフィルム感度、被写体までの距離と、ストロ
ボのガイドナンバーからシャッタのF値を求める演算で
ある。ただし、本発明の場合電気シャッタであるので、
演算から得られたF値になる様に機械的にセクタをスト
ップする構成はもたず、セクタが開口して行く過程で、
得られたF値の位置になった時、ストロボを発光させる
ためのトリガー信号を出すことで適正なF値を得られる
ようにされており、セクタは全開まで開き、その後閉じ
るように構成される。したがって、露光量(露出時間)
は、前述したEE演算で求められた値「Ex」とは無関
係に特定値に設定される。ガイドナンバーGNO,距離
D,絞りFとの間には、F=GNO/Dの関係が成り立
っており、最近のカメラのようにストロボ内臓のもので
あれば、ガイドナンバーは一定であるので、距離が決ま
れば自動的に絞りも決定される。
【0042】マイクロプロセッサが割算を行なうのは大
変なので、その代りに距離と絞りの対応表を作っておけ
ば、簡単に絞りを求められる。ただし、これにフィルム
感度を考慮する必要があるので「FM演算」は次式によ
って行なう。求める絞りのコードをAFMとすると、フ
ィルム感度コードS,距離コードD,開放F値の差のコ
ードAとの間には、AFM=S+D+Aの関係が成り立
つ。ここで絞りのコードAFMは、コードの値が大きく
なれば絞りの面積も大きくなり、コード値が小さくなれ
ば絞りの面積は小さくならなければならない。また、A
FMの値が8加わる毎に絞りが一段ずつ大きくなる(例
えば、F16→F11)必要がある。
【0043】したがって、例えばISO100、距離が
1.4mの時に求められる絞りがF16であった時、距
離が2mになれば絞りはF11になり、ISO200,
距離1.4mであればF22となる。ただし、上式では
絞りのコード値が求められるのであって、絞りそのもの
が求められる訳ではない。絞りは、後述するD−ROM
116中の対応表によって求められる。また、AFMが
レンズの開放F値以上の絞りになった場合には、AFM
を開放F値とする。例えば、AFM=55となった時、
レンズの開放F値が49であればAFM=49とする。
このように、演算から要求される絞りがレンズの開放絞
り値より明るい場合には、絞りが全開しても当然、光量
不足となってしまうので警告を出す(これを「連動外警
告」として、フローチャートに示す。)。
【0044】次に「手振れ」の判断で手振れしない明る
さの場合には、逆光か否かの判断に進む。逆光であると
の情報は、被写体が太陽を背にした場合などのとき、撮
影者によりSW等で入力される。逆光でなければ、露出
時間を前述した演算値Exに基づいて決定する。もちろ
ん、ストロボは不要である。
【0045】次に、逆光の場合の処理について述べる
と、露出時間は通常のストロボ不使用の場合と同様、演
算値Exで決められ、補助光であるストロボは、被写体
までの距離等に応じて制御される。したがって、セクタ
の最大開口は、その時の画面全体の明るさにより色々な
大きさになり得る。
【0046】ところがストロボ光が適正になるために
は、前述した方法で求められる絞り値で発光させる必要
があるが、セクタがそこまで開かない場合がある。例え
ばセクタの最大開口がF5,6になる明るさではストロ
ボ光が適正となる絞り値がF4であるような場合、すな
わち、EE撮影で得られる最大絞り口径が、ストロボに
必要な絞り口径より小さい場合は、EE撮影条件でセク
タがもっとも開いた時にストロボを発光させる(山頂発
光)。その逆の場合、例えばストロボに必要な絞り口径
がF8,EE撮影で得られる最大絞り口径がF5,6,
の様な場合には、ストロボはF8になるようなタイミン
グで発光させる(山腹発光)。以上に述べたことがフロ
ーに示されており、「Tsyno←TsyncFM」とは前述の
山腹発光を、「Tsync←TsyncEE」とは前述の山頂発
光をさせるような定数をセットすることを意味する。山
頂発光させる場合、ステッピングモータを逆転させる信
号の出た時にストロボを発光させる信号を出すことも考
えられるが、その場合電気的な逆転信号と、ステッピン
グモータ(セクタ)の逆転との間には時間の遅れが生ず
るため、TsyncEEデータはその遅れを考慮した値とな
っている。更にTsyncEEは自由に決めることができる
ため、小口径でも大口径でも誤差のないように設計可能
である。
【0047】ここまでの作動が電源スイッチON後、自
動的に連続して行なわれる。なお、各種の警告および表
示については特に述べなかったが、必要に応じて処理す
ればよい。
【0048】フローチャートの次のステップ「S20
N」という判断は、レリーズスイッチS2がONしたか
どうかを見るステップで、レリーズスイッチS2がON
したら、次の撮影モードに移る。ただし、レリーズスイ
ッチS2は、チャタリング防止機能とラッチ機能をもっ
た入力回路に接続されており、そのため電源スイッチS
1,レリーズスイッチS2が短時間(数10mS)だけ
ONし、すぐにOFFするいわゆる「チョン押し」や
「早押し」でも撮影可能である。また、この判断でレリ
ーズスイッチS2がまだONしていない時には、その後
パワーホールドを解除しているので、そのまま電源スイ
ッチS1をOFFすると、回路全体がOFFし、測光だ
けで終わる。
【0049】レリーズスイッチS2がONすると、再び
パワーホールド信号が出力され、電源スイッチS1の状
態に無関係に、所定の作動の終了まで一連の動作をす
る。パワーホールド信号を出力後、図5に示すセルフタ
イマのスイッチS2がONしていれば、セルフタイマモ
ードであるのでセルフタイマの動作をし、セルフタイマ
スイッチSsがOFFであれば次の処理へ行く。
【0050】「セルフタイマ」という処理は、通常のセ
ルフタイマと同様に、10秒間程度の時間を計測し、ま
たセルフタイマ状態であることの表示等を行なった後、
次の処理に入る。
【0051】次の「レリーズMgON」という処理は、
撮影レンズをレリーズさせるための電磁石(レリーズマ
グネット)をONさせる処理であり、レリーズマグネッ
トがONすると撮影レンズの係止が外され、移動を開始
し、レンズが必要な焦点位置に移動した時、オートフォ
ーカス回路からの信号でレンズが締められる。ここで
は、マイクロプロセッサは、撮影レンズの移動を開始さ
せる信号を出すだけの仕事を受けもっている。
【0052】次いで、レンズの移動を完了すると、オー
トフォーカス回路は完了信号を発生する。レンズの移動
が完了すると、次の「デートランプ」処理を行なう。こ
の処理は、フィルムに撮影年月日等を写し込む時の写し
込み用ランプのON時間を、前に読んだフィルム感度よ
り、高感度ならば短く、低感度ならば長くし、適正な露
光量を与えることである。
【0053】次の処理「露出」は、ステップモータによ
り実際にセクタを作動させ、露光を行なう。図13cに
詳細なフローチャートを示してある。
【0054】最初に「fセレクト」、すなわち、カウン
タ129に入力されるクロック周波数の選択を行なう。
選択の基準は、その時に演算された露光量により、もし
露出時間が長い場合には遅く、短い場合には速いクロッ
ク周波数が選択される。
【0055】続いてステップモータの信号φ0が“H”
となり、これによりステップモータが励磁され、この状
態を10mS間保持する。この目的は、ステップモータ
を安定して動作させることである。励磁直前のロータの
停止位置は、静的なロータ磁石とステータの引きのトル
クで決まるため、摩擦や負荷の影響を受け易く、必ずし
も一定の位置とは限らない。ステップモータのスタート
位置が一定でないと、当然露光量もばらつく。励磁する
と大きな力が働くため、停止位置は一定の位置となる
が、静止位置から励磁による停止位置への移動直後、停
止位置で安定するまでの時間が多少必要である。もし、
安定する前に次のパルスを発生させると、露光量が多
い、すなわち、低EVの場合は問題ないが、露光量が少
ない、すなわち高EVの場合には露光量がばらつく。し
たがって、安定した露光量を得るために、ロータが安定
するまでの時間を十分とる必要がある。
【0056】次に、ストロボを使用するか否かを調べ、
使用する場合には、ストロボを発光させるべき時間デー
タを、タイマ121にセットし、タイマ121をスター
トさせる。ここでタイマのスタートのタイミングが問題
となるが、これはステッピングモータのスタートと同時
とするか、あるいは一定の時間ずらしてもよい。ずらし
た場合には、その分時間データを補正しておく必要があ
る。
【0057】なお、タイマにセットするデータは、前述
した演算結果に基づき、D−ROM116よりアクセス
されるもので、他のデータを含め、ここでD−ROMの
構成及び使用法について説明する。
【0058】図14にD−ROM116の構成の一例を
示す。D−ROM116は、16ビット×256ワード
で構成され、全体は図のa〜dのように4つのブロック
に分割される。
【0059】ブロックaには、露光量に関する情報、す
なわちステッピングモータの制御情報が書かれており、
その情報は、ステッピングモータを何ステップ回転させ
るかを示すステップ数NSおよび方向変換時の駆動パル
スの幅Taとからなる。この情報は、前述したEE演算
より求められるExによって選択(アクセス)され、す
なわちExの値が小さい時、高EVの露光量であるから
ステップ数NSは小さくなり、Exの値が大きい時は、
低EVの露光量であるからステップ数NSは大きくな
る。通常、制御可能でなければならない露光量の範囲
は、広くみてEV19〜3程度であり、1EVを8分割
すれば露光量の種類は16×8=128種類となる。こ
の128種類の露光量の中から、「Ex」の値によって
適正な露光量が選択(アクセス)される。よって、Ex
=0〜127である。なお、本実施例ではステップ数N
Sは4ビット、パルス幅Taは10ビットのデータとし
た。
【0060】次に、ブロックbについて説明すると、こ
こにはセクタが全開し閉じるような撮影モードの場合の
ストロボをトリガーするタイミングを作るための時間情
報Tsync(FM)が書かれている。
【0061】この情報Tsync(FM)は、露出羽根
の開き過程で、羽根がある絞り値Fになるタイミング、
すなわちシャッタ開信号出力からストロボ発光開始信号
出力までの発光タイミング値を示しているので、ストロ
ボ撮影に必要なF2,8〜F22に相当する種類が必要
で、絞り1段を8分割とすれば全部で6(段)×8+1
=49種類のデータとなり、このデータが前述した演算
値AMFに一定値Coを加えた値AFMxで選択(アク
セス)される。
【0062】また、このブロックには逆光撮影で必要な
他の情報も書かれており、その情報はEE撮影で得られ
る最大絞り口径と、ストロボに必要な絞り口径の比較を
する際に利用される。
【0063】絞り口径の比較をするためには、EE撮影
で得られる最大絞り口径を知らなければならないが、E
E演算より求められる「Ex」によって、それを知るこ
とはできない。そのため、ストロボに必要な絞り口径を
AFMxより求めた時、同じ番地にこの絞り口径と同じ
になるEE演算の演算値「Ex」に相当する値Eoを書
いておく。したがって、Ex≦Eoならばストロボに必
要な絞り口径の方が大きいので前述した山頂発光とな
り、Ex>Eoならば山腹発光となる。なお、山腹発光
の場合には、前述のセクタの開き過程での絞りを利用し
ているので、ストロボをトリガーするタイミングはTs
ync(FM)が使用され、山頂発光させる場合のタイ
ミングがブロックcに示すTsync(EE)である。
山頂発光させる場合には、Eoに一定値C1を加えた値
E1を番地とするデータTsync(EE)を求める。
なお、Tsync(FM)、Tsync(EE)は9ビ
ット、Eoは7ビットのデータである。
【0064】ブロックdは、オートフォーカス回路から
得られる距離の順番コードを、前述したような演算コー
ドに変換するためのもので、順番コードDAFに一定値
C2を加えた値を番地とするデータは、順番コードDA
Fの示す距離に対応する演算コードになっている。な
お、演算コードは、距離の範囲にもよるが7ビット程度
あれば十分と考えられる。またD−ROMのサイズを1
6ビット×256ワードとしたが、上述したように1ワ
ード中の16ビットを全部使っているわけではないの
で、1ワード当たりのビット数を減らしてワード数を増
してもよく、構成には自由度があるので、もっとも合理
的な方法をとればよい。
【0065】なお、上述した様に、露出時間やストロボ
の発光タイミング時間の制御等をD−ROMを使ってい
る理由は、セクタの開き方が時間に対して一定でないこ
とによる。すなわちステッピングモータの駆動パルス数
に対し、シャッタ開口面積が一定の関係で開いてゆけば
D−ROMのデータを用いて閉じの制御をする必要はな
く、時間発生手段と露出情報だけで閉じのタイミングを
決定できる。しかしながら、シャッタ開口が時間に対し
て一定の関係になる様に、ステッピングモータとセクタ
の関係を設計すると、その間の伝達機構が簡単な輪列で
は済まなくなり、構成が複雑になってしまう。ストロボ
の発光タイミングについても同様であり、時間と絞りの
関係が一定でないため、D−ROMが必要となる。
【0066】再び「露出」のフローに戻り、カウンタ1
19の動作に入ると、これは前述したようにモータ制御
回路120と直結しており、モータ駆動回路103を介
して、ステップモータを制御しているため、この段階で
セクタが作動し始める。
【0067】フローにしたがい説明すると、「正転パル
ス出力」とは、前述したようなパルス幅が一定(例えば
2mS)のパルスを出力することであり、このパルスの
出力数は、前述したD−ROM116に書かれているス
テップ数NSである。NSステップだけ一定時間のパル
スを出力した後、カウンタ119にはD−ROMの方向
変換時の駆動パルスの幅Tvがセットされ、ダウンカウ
ント開始される。カウンタ129がダウンカウントさ
れ、カウントを終了するとカウント完了信号を発生し、
この信号により、シフトレジスタ133は、シフト方向
が逆になると共に、1ビットだけ内容がシフトされる。
【0068】その後の「逆転パルス出力」とは「正転パ
ルス出力」と同様に、一定時間のパルスをステップ数N
Sだけ出力する。この時のパルスと開口径の関係を図1
5に示す(図中のモータ駆動信号φ1,φ2は、図10
と同じタイミングで書かれてあるのでコイルL1,L2
の励磁状態は図10でわかる。)。出力パルス数は、正
・逆転で方向を変えて示したので、本来は口径と時間の
関係を示す図と各タイミングが一致しなければならない
が、機械系には応答遅れがあるため、図のようにズレを
生じている。すなわち、「正転パルス出力」とは、シャ
ッタを開く信号であり、「逆転パルス出力」とはシャッ
タを閉じる信号である。
【0069】所定の逆転パルスを出力後、その状態を1
0mS間続けるが、これはロータが回転から停止状態に
なる時に、もしコイルが励磁されていなければ、強い位
置規制力は働かず比較的大きい振幅、長い周期で減衰し
ながら停止し、その動きに連動し、セクタも動き、シャ
ッタが一度閉じた後再び開くという現象(再露光)等を
発生し易くなるが、コイルが励磁されていれば強い位置
規制力が働くため、上述のような問題は発生しない。以
上で露出のルーチンを終え、次に「開放防止」の処理に
入る。
【0070】「開放防止」とは、何らかの原因によって
シャッタが閉じなかった場合の処理で、セクタが閉じた
場合のみONするホームスイッチSWHの状態を見て処
理をする。前述したように、「開放防止」の処理は、フ
ローチャートの先頭の部分にあるが、どちらの場合も同
じ処理である。
【0071】図13dに開放防止のフローチャートを示
す。ホームスイッチSWHがONの場合は、そのままこ
のルーチンをぬけ出し、ホームスイッチSWHがOFF
の場合は、ステップモータを1ステップだけ逆転させ、
その後このルーチンで逆転パルスを規定回数NMAXま
で出力したか否かを調べ、NMAX以下であれば、再び
ホームスイッチSWHがONかOFFかを調べ、ホーム
スイッチSWHがONならばメインルーチンに戻りOF
Fならば再び逆転パルスの出力をくり返す。くり返し回
数に限度NMAXを設けた理由は、ステップモータが故
障して全く動かなくなったような場合、何回パルスを出
力してもホールスイッチSWHがONせず、プログラム
がこの部分から先に進まなくなることを防ぐためであ
る。この場合は、故障であるからAのステップへジャン
プする。
【0072】開放防止のルーチンを通過すると、ステッ
プモータの励磁信号φ0を“L”にし、続いてパワーホ
ールド端子PH出力がLとなり、トランジスタTr2が
OFFし、電源スイッチS1がOFFであれば直ちに、
OFFでない時は、レリーズのもどしによりOFFにな
った時、回路全体がOFFし、全作動を終了する。
【0073】次に今まで説明を略して来たテストモード
につき簡単に説明すると、このテストの目的は、シャッ
タの性能測定等に使うもので、テスト端子の条件によ
り、特定の露光(例えばEV16)を実現したり、FM
モードで特定の絞りのストロボ信号を出力する機能をも
たせ、測定や調整に使用する。
【0074】
【発明の効果】本発明は、被写体までの距離情報及びフ
ィルム感度情報に基づきアクセス可能な各アドレスに、
シャッタの作動開始時点からシャッタ開口がストロボ撮
影に適した開放絞り値になるまでの時間に対応した発光
タイミングのデータを記憶する記憶手段を設け、ストロ
ボ撮影時に、前記被写体までの距離情報または前記フィ
ルム感度情報に応じて選択されたアドレスを、前記撮影
レンズの切換えに伴って前記撮影レンズの焦点距離情報
が変化する前後の前記撮影レンズの開放絞り値の差に応
じて変化させ、この変化後のアドレスから前記発光タイ
ミングのデータを読み出して出力することにより、1つ
の焦点距離に対する発光タイミングデータを記憶してお
くだけで、他の焦点距離に対する適正な発光タイミング
値を得ることができ、少ないメモリ容量で適正な露光を
実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる絞り兼用シャッタの一実施例を
示した正面図。
【図2】図1の要部拡大断面図。
【図3】本発明に用いるモータ部の一実施例を示した正
面図。
【図4】図3の拡大断面図。
【図5】本発明の一実施例を示したブロック回路図。
【図6】図5の要部詳細図。
【図7】図5の要部詳細図。
【図8】図7の動作説明のためのタイミングチャート。
【図9】図5の要部詳細図。
【図10】図9の動作説明のためのタイミングチャー
ト。
【図11】図5の要部詳細図。
【図12】図5の動作説明のためのフローチャート。
【図13】図5の動作説明のためのフローチャート。
【図14】本発明の一実施例のD−ROMの記憶内容を
示した説明図。
【図15】図5の動作説明のためのタイミングチャー
ト。
【符号の説明】
S3 焦点距離情報出力手段104〜115 制御手段 116 記憶手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体までの距離に応じて発光タイミン
    グを制御するプログラムシャッタ用のストロボ装置にお
    いて、撮影レンズの焦点距離情報を出力する焦点距離情
    報出力手段と、被写体までの距離情報を入力する距離検
    出手段と、前記被写体までの距離情報及びフィルム感度
    情報に基づきアクセス可能な各アドレスに、シャッタの
    作動開始時点からシャッタ開口がストロボ撮影に適した
    絞り値になるまでの時間に対応した発光タイミングのデ
    ータを記憶する記憶手段と、ストロボ撮影時に、前記被
    写体までの距離情報または前記フィルム感度情報に応じ
    て選択されたアドレスを、前記撮影レンズの切換えに伴
    って前記撮影レンズの焦点距離情報が変化する前後の前
    記撮影レンズの開放絞り値の差に応じて変化させ、この
    変化後のアドレスから前記発光タイミングのデータを読
    み出して出力する制御手段とを備えたことを特徴とする
    プログラムシャッタ用のストロボ装置。
JP5176926A 1993-07-16 1993-07-16 プログラムシャッタ用のストロボ装置 Expired - Lifetime JPH0693070B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5176926A JPH0693070B2 (ja) 1993-07-16 1993-07-16 プログラムシャッタ用のストロボ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5176926A JPH0693070B2 (ja) 1993-07-16 1993-07-16 プログラムシャッタ用のストロボ装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP59039082A Division JPH0625838B2 (ja) 1984-03-01 1984-03-01 ストロボ制御回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0667258A JPH0667258A (ja) 1994-03-11
JPH0693070B2 true JPH0693070B2 (ja) 1994-11-16

Family

ID=16022174

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5176926A Expired - Lifetime JPH0693070B2 (ja) 1993-07-16 1993-07-16 プログラムシャッタ用のストロボ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0693070B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5842033A (ja) * 1981-09-04 1983-03-11 Canon Inc 閃光撮影同調装置
JPS58172632A (ja) * 1982-04-01 1983-10-11 Minolta Camera Co Ltd ズ−ムレンズ付カメラの露出制御装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5842033A (ja) * 1981-09-04 1983-03-11 Canon Inc 閃光撮影同調装置
JPS58172632A (ja) * 1982-04-01 1983-10-11 Minolta Camera Co Ltd ズ−ムレンズ付カメラの露出制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0667258A (ja) 1994-03-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS60184230A (ja) プログラムシヤツタ
JPH0740108B2 (ja) プログラムシヤツタの制御回路
JP2013148614A (ja) カメラシステムおよびレンズ装置
JPH0625838B2 (ja) ストロボ制御回路
JP2517474Y2 (ja) カメラ用シャッタ
JPH0693070B2 (ja) プログラムシャッタ用のストロボ装置
US4771309A (en) Strobe control circuit for flash photography
JPH0695189B2 (ja) プログラムシヤツタ
JPH0616148B2 (ja) ストロボ制御回路
JP2567230B2 (ja) プログラムシャッタ
US5420660A (en) Motor driven shutter activated by single motor having controllable clockwise and counterclockwise rotations
JP2551771B2 (ja) プログラムシヤツタ
JPS6147935A (ja) プログラムシヤツタ
JPH0538196A (ja) モータ制御装置
JPS6355052B2 (ja)
JP2524261B2 (ja) ステップモ―タ駆動シャッタ
US5367356A (en) Camera provided with red-eye phenomenon preventing feature
JP3067184B2 (ja) カメラの露出制御装置
JP2001281720A (ja) 閃光露出制御シャッタ
JPH07333698A (ja) カメラの電源電圧検出装置
JP2001281719A (ja) 閃光露出制御シャッタ
JP2635008B2 (ja) ストロボ装置を有するカメラ
JP2969880B2 (ja) フラッシュ発光制御装置
JP3432948B2 (ja) カメラ用シャッタ
JP2002023214A (ja) 閃光露出制御シャッタ

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term