JPH0692970B2 - 診断薬用担体粒子の製造方法 - Google Patents

診断薬用担体粒子の製造方法

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JPH0692970B2
JPH0692970B2 JP61041649A JP4164986A JPH0692970B2 JP H0692970 B2 JPH0692970 B2 JP H0692970B2 JP 61041649 A JP61041649 A JP 61041649A JP 4164986 A JP4164986 A JP 4164986A JP H0692970 B2 JPH0692970 B2 JP H0692970B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は免疫反応性物質、核酸などの被検査物質と特異
的に結合する物質(以下、これを「検査物質」という)
を担持するのに好適な診断薬用担体粒子の製造方法に関
する。
〔従来の技術〕
抗体または抗原などの検査物質を担体に担持させてお
き、この検査物質との特異的反応を利用して、検査物質
に対応する被検査物質、例えば抗原もしくは抗体などの
免疫反応性物質または核酸の検出測定を行うことは、臨
床検査の重要な手段のひとつとなっている。
例えば検査物質を担持させた担体粒子の分散液(以下、
これを「感作ラテックス」という)を用いて特異的反応
を生じさせ、これによる感作ラテックスの状態の変化、
すなわち感作ラテックスの凝集状態、沈降状態あるいは
分散状態などの変化を観測することにより、対応する被
検査物質の有無、更には被検査物質の濃度を検出するこ
とができ、診断にきわめて有用な知見を得ることができ
る。
このような方法において用いられる検査物質を担持させ
るための担体粒子においては、 (イ)担体表面における官能特性、電荷量などの諸条件
(以下、単に「表面特性」という)がコントロールされ
ており、しかも当該表面特性が安定で非特異的反応、非
特異的凝集などを起こさないこと、 (ロ)適正な粒径範囲内において単分散性に優れている
こと、 (ハ)保存安定性が良いこと、 (ニ)診断感度が高いこと、 などの特性が要求され、更に特性の一定した担体粒子が
常に供給され得ることが重要である。
従来、以上のような目的に使用される担体粒子として
は、例えばスチレン重合体、スチレン−アクリル酸共重
合体、スチレン−メタクリル酸共重合体などの重合体の
微粒子(以下、これを「重合体粒子」という)が知られ
ている。斯かる重合体粒子は、通常、乳化重合法などに
よって製造されるが、この重合方法においては、重合体
粒子の粒径をコントロールすることおよび重合体粒子の
表面特性をコントロールすることが困難であり、上述し
た特性を十分に満足する担体粒子を高い効率で得ること
ができないという問題を有する。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、上述のような従来技術の問題点を解決し、非
特異的反応、非特異的凝集が生じにくく、担体粒子の表
面特性がコントロールされていて優れた分散安定性を有
し、単分散性に優れ、保存安定性が良く、かつ感度が高
く、さらにはカルボジイミド法などにより検査物質を固
定させるのに適した適正な粒径を有する担体粒子を高い
効率で得ることのできる診断薬用担体粒子の製造方法を
提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記問題点は、粒径が0.05〜2μm、粒径の分散度〔シ
ード粒子の平均粒径を、およびシード粒子の粒径の標
準偏差をσとしたときに、(σ/×100)%で表され
る数値〕が10%以下の重合体粒子からなるシード粒子が
分散された水性分散体に、当該シード粒子100重量部に
対して10〜400重量部のビニル系単量体を加え、乳化重
合を行うことを特徴とする診断薬用担体粒子の製造方法
によって解決される。
本発明の製造方法においては、重合方法として乳化重合
法を利用する。
本発明において用いることのできるビニル系単量体とし
ては、例えばスチレン、クロルスチレン、クロロメチル
スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、ス
チレンスルホン酸ナトリウム、アクリル酸、メタクリル
酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸−n−ブチ
ル、メタクリル酸−n−ブチル、アクリル酸−2−ヒド
ロキシエチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、
アクリル酸ポリオキシエチレン、メタクリル酸ポリオキ
シエチレン、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリ
シジル、エチレングリコール−ジ−アクリル酸エステ
ル、エチレングリコール−ジ−メタクリル酸エステル、
アクリル酸トリブロモフェニル、メタクリル酸トリブロ
モフェニル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、
アクロレイン、メタクロレイン、アクリルアミド、メタ
クリルアミド、N−メチロール−アクリルアミド、N−
メチロール−メタクリルアミド、ジメチロールアクリル
アミド、メチレンビスアクリルアミド、メチレンビスメ
タクリルアミド、酢酸ビニル、ビニルピリジン、N−ビ
ニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビ
ニルなどの芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリル系化
合物、ハロゲン化ビニル化合物などを挙げることができ
る。また、ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエン化
合物を用いてもよい。
これらのビニル系単量体は、得られる担体粒子に要求さ
れる表面特性、比重などによって適宜選択され、1種単
独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
前記ビニル系単量体の使用割合は、シード粒子100重量
部に対して10〜400重量部、好ましくは20〜300重量部で
ある。この使用割合が10重量部未満では、得られる担体
粒子の粒径および表面特性をコントロールすることが困
難であり、また400重量部を越えると、担体粒子の製造
において不要な粒子が生成され、得られる担体粒子の粒
径の分散度が大きくなるという問題が生ずる。
本発明においては、カルボキシル基や水酸基などを有す
る水溶性単量体をビニル系単量体の一部として用いるこ
ともできるが、その場合における当該水溶性単量体の使
用割合は、全単量体の、通常、20重量%以下、好ましく
は0.01〜20重量%である。水溶性単量体の使用割合が0.
01重量%未満では水溶性単量体を用いる効果、例えば担
体粒子の表面への官能基導入や分散安定性の付与などが
十分でなく、また使用割合が20重量%を越えると、担体
粒子の製造において不要な粒子が生成され、また分散安
定性がかえって失われることがある。
本発明において用いるシード粒子として用いられる重合
体粒子の材質としては、スチレン重合体、スチレン−ブ
タジエン共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ス
チレン−メタクリル酸共重合体などのスチレン系共重合
体、メタクリル酸メチル重合体などの(メタ)アクリル
系重合体および共重合体などを例示することができ、こ
れらの重合体は架橋されたものであってもよい。
シード粒子の粒径は、0.05〜2μmの範囲において、得
ようとする担体粒子の粒径などの条件によって適宜選択
されるが、好ましくは0.2〜1.5μmの範囲において選択
される。シード粒子の粒径が0.05μm未満では、一般に
粒径の分散度が大きく、また不安定であるため、得られ
る担体粒子の粒径の分散度も大きいものとなる。また粒
径が2μmを超えると、担体粒子の製造において不要な
粒子が生成され、得られる担体粒子の粒径の分散度が大
きくなるという問題が生ずる。またシード粒子の粒径
は、得られる担体粒子の粒径の分散度を小さいものとす
るために均一であることが好ましく、本発明において用
いられるシード粒子の粒径の分散度は10%以下であるこ
とが必要である。
本発明において、乳化重合で用いられる重合開始剤は水
溶性ラジカル重合開始剤であり、その具体例としては過
硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウ
ム、過酸化水素、およびこれらと重亜硫酸ナトリウム、
チオ硫酸ナトリウム、塩化第一鉄、アスコルビン酸ナト
リウムなどとを組み合わせたレドックス開始剤を挙げる
ことができる。斯かる重合開始剤の使用量は、通常、ビ
ニル系単量体100重量部に対して0.1〜1.0重量部程度、
好ましくは0.3〜0.6重量部である。
本発明の製造方法においては、夾雑物が少ないこと、な
らびに単分散性の高い担体粒子を得ることができること
などの理由から、特に乳化剤を使用しないソープフリー
乳化重合法を利用するのが好ましい。しかしシード粒子
の水性分散体における分散状態あるいは得られる担体粒
子の分散状態を良好にするために、必要に応じて乳化剤
を用いることができる。このような乳化剤としては、通
常使用されているものを用いることができ、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウ
ム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ナフタレン
スルホン酸のホルマリン縮合物などのアニオン系界面活
性剤を例示することができ、更にポリオキシエチレンノ
ニルフェノールエーテル、ポリエチレングリコールモノ
ステアレート、ソルビタンモノステアレートなどのノニ
オン系界面活性剤を例示することもできる。
乳化剤を用いる場合には、その使用量はビニル系単量体
およびシード粒子の総量100重量部に対して、通常、1
重量部以下、好ましくは0.5重量部以下である。
ビニル系単量体は、水性散体中に分散されたシード粒子
と混合されて重合されるが、このビニル系単量体の重合
系への添加方式は特に制限を受けるものではなく、具体
的には一括方式、分割方式あるいは連続方式のいずれを
も用いることができる。また本発明の製造方法において
は、ビニル系単量体を予め水性媒体中に分散させて水性
分散体としておき、これを重合系に導入してもよい。
重合に用いられる水性散体としては水が用いられ、更に
メタノール、エタノール、アセトンなど水に可溶性の有
機溶媒が含まれていてもよい。水性散体としての水の使
用量は全媒体に対して、通常、40体積%以上、好ましく
は50体積%以上である。また、水性散体は、ビニル系単
量体およびシード粒子の総量100重量部に対して、通
常、300〜5,000重量部使用される。
重合反応の温度は、用いるビニル系単量体の種類や重合
開始剤の種類によっても異なるが、通常、10〜90℃、好
ましくは30〜80℃であり、重合に要する時間は、通常、
2〜50時間程度である。
以上に述べた方法によって得られる担体粒子として使用
される重合体粒子の粒径は、シード粒子の粒径およびシ
ード粒子とビニル系単量体の相対的な使用割合などの条
件によってコントロールされ、通常、0.05〜4.5μm、
好ましくは0.1〜2μmである。また生成される重合体
粒子の粒径の分散度は、好ましくは10%以下であること
が必要であり、形状は実質的には球形であることが好ま
しい。生成される重合体粒子の粒径の分散度が10%を超
えると、診断薬用担体粒子として用いたときに正確な判
定が困難となることがある。
本発明の製造方法によって得られる担体粒子に担持され
る検査物質の例としては、B型肝炎表面抗原(HBs抗
原)、抗HBs抗体、人絨毛性ゴナドトロピン(HCG抗
原)、抗HCG抗体、ヒト−γ−グロブリン、マイコプラ
ズマ抗原、核酸、核タン白、エストロゲン、抗エストロ
ゲン抗体などを挙げることができる。
本発明の製造方法によれば、分散安定性がよく、高感度
の診断薬を与えることのできる担体粒子を得ることがで
き、これは従来全く予期され得ぬことである。
〔実施例〕
以下本発明の実施例について述べるが、本発明はこれら
に限定されるものではない。以下の記載において「部」
および「%」はそれぞれ重量部および重量%を表わす。
実施例1 〔この例は、担体粒子の粒径のコントロールに関するも
のである。〕 ソープフリー乳化重合法によって得られたスチレン重合
体の水分散体の固形分濃度を10%に調製し、その1,000
部を撹拌装置、冷却器および温度調節器を備えた容量2
の三口フラスコに入れ、温度75℃に加熱した。次に、
過硫酸カリウム0.3部を水50部に溶解して加えて再び温
度を75℃に昇温させ、第1表で示したビニル系単量体を
それぞれ一括して添加し、撹拌装置を毎分200回転で駆
動させながら10時間に亘って重合を行い、全5種の担体
粒子を得た。これらを「試料1」〜「試料5」とする。
各重合反応系の重合率はいずれも95%以上である。また
スチレンのみの重合により得られた試料1において、0.
5部の凝集物が生じたが、シード粒子を用いない場合、
多量の凝集物が生ずることと比べると、本発明の製造方
法は重合時の安定性が優れていることが理解される。
また試料1〜試料5の担体粒子について、電子顕微鏡写
真より各々の平均粒径および粒径の標準偏差を調べ、さ
らに電導度滴定法により担体粒子表面のカルボキシル基
の数を調べた。その結果を第2表に示す。これらの結果
から明らかなように、本発明の製造方法によって得られ
る担体粒子は、用いたビニル系単量体の組成およびシー
ド粒子の平均粒径によらずにほぼ一定の平均粒径を有
し、粒径の分散度の小さいものである。
実施例2 〔この例は、担体粒子の表面におけるカルボキシル基の
数のコントロールに関するものである。〕 第3表で示したビニル系単量体を用いたほかは実施例1
と同様にして重合を行い、全3種の担体粒子を得た。こ
れらを「試料6」〜「試料8」とする。
また試料6〜試料8の各特性を第4表に示す。この表の
結果から明らかなように、本発明の製造方法によって得
られた担体粒子は、シード粒子とビニル系単量体の割合
を変えても、得られる担体粒子の表面におけるカルボキ
シル基の数はほぼ一定である。
またこの実施例2における試料6に係る単量体の組成お
よび重合条件などは、実施例1における試料2と全く同
一であり、得られた担体粒子の特性が全く同一であるこ
とから、本発明の製造方法によれば、常に一定の特性を
有し、さらに特性のコントロール可能な担体粒子を製造
することができることが理解される。
比較例1 〔この例は、シード粒子を用いないものである。〕 水350部を撹拌装置、冷却器および温度調節器を備えた
容量2の三口フラスコに入れ、温度75℃に加熱し、過
硫酸カリウム0.4部を水50部に溶解して加え、再び温度
を75℃に昇温させ、次に撹拌装置を毎分180回転で駆動
させながらメタクリル酸2部とスチレン98部との混合ビ
ニル系単量体を5時間かけて連続的に添加し、更に5時
間重合を続けて担体粒子を得た。更に前記と全く同様の
重合操作を3回繰り返して合計4種の担体粒子を得た。
これらを「比較試料1」〜「比較試料4」とする。各重
合反応系の重合率は90〜95%で、凝集物は生成しなかっ
た。
比較試料1〜比較試料4の各特性を第5表に示す。この
表の結果から、シード粒子を用いない重合方法によって
得られる担体粒子は、全く同様な操作を行っても粒径お
よび表面におけるカルボキシル基の数のばらつきが大き
く、粒径の分散度が大きなものであることが理解され
る。
実施例3 シード粒子として平均粒径0.69μmのスチレン重合体粒
子を使用し、ビニル系単量体としてスチレン50部とメタ
クリル酸グリシジル50部との混合物を用い、水溶性ラジ
カル重合開始剤として過硫酸カリウムと重亜硫酸ナトリ
ウムの3:2(重量比)の混合物0.3部を用い、温度35℃で
重合したほかは、実施例1の試料1と同様に重合を行
い、表面にエポキシ基を有する担体粒子を得た。この担
体粒子を「試料9」とし、その特性を第6表に示す。試
料9の担体粒子の平均粒径は試料1〜試料5の担体粒子
の平均粒径と同等で、粒径をコントロールできることが
理解される。
比較例2 シード粒子を用いなかったほかは、実施例3と同様にし
て担体粒子を得、この担体粒子を「比較試料5」として
その特性を調べた。結果を第6表に示す。この表の結果
から、シード粒子を用いない重合方法によって得られる
比較試料5は、実施例3と同様の操作を行っても平均粒
径が小さく、担体粒子表面のエポキシ基が少ないもので
ある。
比較例3 シード粒子として平均粒径2.88μmのスチレン重合体粒
子を用いたほかは、実施例1と同様の操作を行ったとこ
ろ、得られた担体粒子は、平均粒径が約3μmの群と約
0.2μmの群の2群に分かれ、平均粒径および粒径の標
準偏差を求めることができなかった。
比較例4 シード粒子として平均粒径0.70μm、分散度11.71%の
スチレン重合体粒子を用いたほかは、実施例1と同様の
操作を2回繰り返し、2種の担体粒子を得た。これらの
担体粒子を「比較試料6」および「比較試料7」として
その特性を調べた。結果を第7表に示す。この表の結果
から、粒径の分散度が10%を超えるシード粒子を用いる
重合方法によって得られる担体粒子は、全く同様の操作
を行っても粒径の再現性がなく、粒径の分散度が大きな
ものであることが理解される。
実施例4 実施例1および実施例2において得られた試料1〜試料
8の担体粒子に熱会合ヒト−γ−グロブリンを感作し、
リウマチ因子の診断(RAテスト)をスライドテスト法に
より実施した。結果を第8表に示す。
次ぎに、実施例1において得られた試料3の担体粒子の
10%分散液を調製した。調製直後の分散液および40℃で
1週間保存した後の分散液について、光散乱法で担体粒
子の平均粒径および粒径の標準偏差を調べた。その結果
を第9表に示す。
第8表の結果から、担体粒子表面のカルボキシル基の数
が同等である試料2、試料6、試料7および試料8は同
様の感度を示し、このことから感度までもコントロール
できることが理解される。
比較例5 比較例1において得られた比較試料1〜比較試料4の担
体粒子を用いたほかは、実施例4と同様にRAテストを実
施した。その結果を第10表に示す。
次ぎに比較例1において得られた比較試料3の担体粒子
の10%分散液を調製した。調製直後の分散液および40℃
で1週間保存した後の分散液について、実施例4と同様
にして調べた。その結果を第11表に示す。
第10表および第11表の結果から、シード粒子を用いない
重合方法によって得られる担体粒子を用いた診断では、
感度が試料毎に低くばらつき、さらにこの担体粒子は分
散安定性および保存安定性の劣るものであることが理解
される。
実施例5 実施例1による試料4および試料5を用い、これにpH5
において水溶性カルボジイミドを作用させ、次いでpH7
においてウサギのγ−グロブリン(以下、「RγG」と
いう)を3時間混合して感作させた(以下、単に「カル
ボジイミド法」という)。また単に担体粒子とRγGを
3時間混合して感作させた(以下、単に「物理吸着法」
という)。RγG感作量とRγG抗体の診断テストの結
果を第12表に示す。いずれの方法においても、前記感作
ラテックスは良好な感度を示すが、カルボジイミド法の
方が物理吸着法よりやや感度が高いことが理解される。
また、試料4および試料5の担体粒子をシード粒子を用
いずに製造する場合、製造は困難である。また、本発明
においては、カルボジイミド法に適した粒子を製造する
ことができる。
表中、RγG感作量の単位は(mg/g粒子)である(以下
において同じ)。
実施例6および比較例6 実施例3による試料9および比較例2による比較試料5
を用い、これらとRγGをpH7において3時間混合して
感作した場合のRγG感作量と、抗RγG抗体の診断テ
ストの結果を第13表に示す。
なお比較試料5による感作ラテックスを用いた場合に
は、非特異的な凝集が起こり、感度を求めることができ
なかった。
〔発明の効果〕
本発明の製造方法によれば、乳化重合系に特定のシード
粒子を分散させることにより、非特異的反応や非特異的
凝集が生じにくく、しかも単分散性に優れ、保存安定性
がよく、かつ診断感度が高く、さらにはカルボジイミド
法などの化学結合法に適した適正な粒径を有する診断薬
用担体粒子を高い効率で得ることができる。
また本発明の製造方法によれば、上述のようにシード粒
子を用いることによってビニル系単量体の種類を問わず
に、得られる重合体粒子の粒径のコントロールを容易か
つ適正に行うことができることから、用いるビニル系単
量体を広い範囲の中から選択することが可能となり、従
って担体粒子の表面を構成する重合体粒子の表面特性を
用途に応じて適正にコントロールすることが可能であ
り、優れた安定性および特性を有する診断薬用担体粒子
を得ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒径が0.05〜2μm、粒径の分散度が10%
    以下の重合体粒子からなるシード粒子が分散された水性
    分散体に、当該シード粒子100重量部に対して10〜400重
    量部のビニル系単量体を加え、乳化重合を行うことを特
    徴とする診断薬用担体粒子の製造方法。
  2. 【請求項2】ビニル系単量体として水溶性単量体を全単
    量体の0.01〜20重量%使用することを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載の診断薬用担体粒子の製造方法。
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