JPH0692370B2 - フエニルピリジン誘導体 - Google Patents

フエニルピリジン誘導体

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JPH0692370B2
JPH0692370B2 JP61080726A JP8072686A JPH0692370B2 JP H0692370 B2 JPH0692370 B2 JP H0692370B2 JP 61080726 A JP61080726 A JP 61080726A JP 8072686 A JP8072686 A JP 8072686A JP H0692370 B2 JPH0692370 B2 JP H0692370B2
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和正 大場
泰 野々口
雅明 田口
隆正 原田
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帝国化学産業株式会社
セイコー電子工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、液晶化合物ないしは液晶材料として使用でき
る新規な化合物の提供に係るものであって、それ自体で
又は他の液晶化合物とのブレンドにより性能の改善をは
かるなどして液晶表示素子の作成に利用できる。
(従来の技術) 液晶による表示素子において使用されている液晶化合物
は、ネマチック相をとる液晶が大半である。しかし、電
気光学的応答速度の点において発光型表示素子にくらべ
ると遥かに及ばず改善が試みられている。近年、応答速
度が速いことで注目されている液晶化合物に、強誘電性
液晶化合物がある。強誘電性液晶化合物としてはじめて
開発されたのは、ドデシルベンジリデン−p−アミノ−
2−メチルブチルシンナメートであって、1975年に合成
された。
この化合物は、カイラルスメクチックC相をとるけれど
も、その転移温度が高いこと、従って、室温を含む低い
温度での使用は不可能であり、そのほかに、シッフ塩基
を含む化合物であるため化学的安定性に欠けるという問
題を持っている。その後、数多くの強誘電性液晶化合物
が合成され、その性質の究明が行われているけれども、
室温を含む幅広い温度範囲で、カイラルスメクチックC
相をとる液晶化合物は知られていない。
液晶相の移転温度の低下又は、温度範囲の拡大のためネ
マチック液晶の分野で採用されている一般的な方法に、
いくつかの液晶化合物を混合する方法がある。
強誘電性液晶の分野においても同様の方法が検討されて
いて、試行鎖誤の域を出ていない。どのような骨格を選
べば、他の液晶との相溶性が高まるか、どのような置換
基を導入すれば如何なる液晶相をとって、他の液晶の相
転移温度にどのような影響を及ぼすかといったことは、
化合物一つ一つについてテストしてみなければ全く判ら
ないといっても過言ではない。
本発明に係る液晶化合物と同様の骨格を持つ液晶化合物
に関する研究がなされたことが、Adv.Liq.Cryst.Res.Ap
pl.,Proc.Liq.Cryst.Conf.Soc.Countries,3rd 1979.2,1
007-13に明らかにされている。これによると、得られた
化合物は全て直鎖状のアルキル基をピリジン環側に置換
しており、直鎖のアルキル基又はアルコキシ基がフェニ
ル核上に置換している化合物に過ぎない。
本発明者らの経験的知見によれば、不斉炭素原子を持つ
光学的に活性なアルキル基及び直鎖状アルキル基は共に
酸素原子を介して各々の環に結合している方が、駆動性
能において優れていることが他の化合物に関する実験か
ら判っている。又、不斉炭素原子の存在によってカイラ
ルスメクチックC相をとるであろうことが期待された。
しかしながら、以下の記述からも明らかになるが、カイ
ラルスメクチックC相はとらず、スメクチックA相をと
ったに過ぎなかった。液晶化合物の構造と相との関係が
区々であることがわかる。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明の目的は、強誘電性カイラルスメクチック液晶と
ブレンドでき、それによって全体として均一化されたド
メインを得、且つ、カイラルスメクチックC相をとる温
度範囲を広くすることができる性能を有する化合物を提
供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明化合物は次のようにして合成される。
即ち、 (式中R*は分子鎖中に不斉炭素原子をもつ光学的に活性
なアルキル基、Rは直鎖状アルキル基、Xはハロゲン原
子、Aはハロゲン原子又はスルホン酸エステル、Mはア
ルカリ金属を示す。R*とRは相互に入れ替わっていても
よい。) 以下順を追って説明する。
式(I)で示される5−(4′−ハイドロキシフェニ
ル)ピリジノン−2を、ジエチルアニリン、ジメチルア
ニリン、トリエチルアミン、ピリジンなどの塩基性化合
物の存在下、溶媒の存在又は不存在で、オキシ塩化燐、
三塩化燐、三臭化燐、五塩化燐、塩化チオニルなどのハ
ロゲン化剤と反応させ(II)で示される化合物を得る。
(反応1) 得られた式(II)で示される化合物を、ジメチルホルム
アミド、アセトアミド、トルエン、キシレン、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、ジメチルスルホキシド、ジグ
リムなどの適宣溶媒中、R−O−Mで示されるアルキル
オキシアルカリ金属塩と反応させる。ここにおいてアル
キルオキシとしては、ブチルオキシ、ペンチルオキシ、
ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノ
ニルオキシ、デシルオキシ、ウンデシルオキシ、ドデシ
ルオキシなどの直鎖状アルキルオキシが挙げられ、アル
カリ金属としてはナトリウム、カリウムなどである。か
くて、式(III)で示される化合物を得る。(反応2) 得られた式(III)で示される化合物を、適宣溶媒中、
ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属又は、炭酸カ
リウム、炭酸ソーダ、水素化ナトリウム、ナトリウムア
ミド、カリウムアミドなどのアルカリ金属塩の共存下、
分子鎖中に不斉炭素原子を有する光学活性なアルキルハ
ライド、例えば、(S)−2−メチルブチルクロリド、
(S)−2−メチルブロミド、(S)−3−メチルペン
チルクロリド、(S)−4−メチルヘキシルクロリド、
(S)−5−メチルヘプチルクロリド、(S)−6−メ
チルオクチルクロリドなどを、あるいは、光学活性なア
ルキルスルホン酸エステル例えば(S)−2−メチルブ
チルp−トルエンスルホネート、(S)−3−メチルオ
ペンチルp−トルエンスルホネート、(S)−4−メチ
ルヘキシルp−トルエンスルホネート、(S)−5−メ
チルヘプチルp−トルエンスルホネート、(S)−6−
メチルオクチルp−トルエンスルホネートなどを反応さ
せ、式(IV)で示される化合物を得る。反応2で用いら
れた溶媒が好適に使用される。
(反応3) 更にまた、本発明化合物は別の方法で造ることもでき
る。即ち、式(I)で示される化合物を反応3と同様に
して式(V)で示される化合物を得る。(反応4) 得られた式(V)で示される化合物を反応1と同様にし
て式(VI)で示される化合物を得る。
(反応5) 得られた式(VI)で示される化合物を反応2と同様にし
て式(IV)で示される化合物を得る。
(反応6) R*とRが相互に入れ替わった化合物は、反応2と反応3
において使用する原料を交換して、反応させることによ
って造られる。反応4と反応6も同様である。
かくして本発明化合物は、本出願人らの出願に係るフェ
ニルピリミジン系強誘電性カイラルスメクチック化合物
とブレンドされると、均一性の良いドメインを与える。
即ち、電気光学素子に使用するとシャープなコントラス
トを与えることが判った。同時にまた、フェニルピリミ
ジン系強誘電性カイラルスメクチック化合物の結晶化温
度をより低温側へ下げ、結果としてカイラルスメクチッ
クC相の温度範囲を拡大する働きをすることが判った。
ここにおいて、フェニルピリミジン系強誘電性カイラル
スメクチック化合物としては、特願昭59-215367、同59-
141700、同59-117209、同59-144702、同59-250171、同6
0-42116、同60-42117、同60-56652に明らかにされてい
る。
以下、実施例を記述して更に本発明を詳述する。
実施例 (1)2−クロロ−5−(4′−ハイドロキシフェニ
ル)ピリジンの合成: 5−(4′−ハイドロキシフェニル)ピリジノン−2を
2.0g、オキシ塩化燐10ml及びジエチルアニリン1.5mlを
加えて、15時間還流した。反応後、過剰のオキシ塩化燐
を留去し、残渣を氷水で分解した。析出結晶を濾取し、
乾燥して2.21gの2−クロロ−5−(4′−ハイドロキ
シフェニル)ピリジンを得た。
IRνmax(cm-1):1610、1520、1235、980、825 (2)5−(4′−ハイドロキシフェニル)−2−ウン
デシロキシピリジンの合成: 300mlナスフラスコに50%水素化ナトリウム4.2g(0.088
mol)、乾燥したジメチルホルムアミド160ml及びn−ウ
ンデシルアルコール15.0gを入れ、室温で約1時間攪拌
後、2−クロロ−5−(4−ハイドロキシフェニル)ピ
リジン9.0gを加え、80℃で8時間攪拌を行った。反応終
了後、氷水に注ぎ、酢酸エチル抽出し、5%水酸化カリ
ウム水溶液100mlで洗浄し、硫酸マグネシウム乾燥後、
溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーで精製し、題記化合物0.62gを得た。
IRνmax(cm-1):3300〜2600、1615、1590、1120、840 NMR(60MHz,CDCl3)δ(ppm): 0.6〜2.0(m,21H) 3.63(t,2H) 6.7〜7.9(m,6H) 8.5(d,1H) (3)(S)−5−[4′−(2−メチルブチルオキ
シ)フェニル]−2−n−ウンデシルオキシピリジンの
合成: 50mlナスフラスコに50%水素化ナトリウム0.04g(0.000
85mol)、乾燥ジメチルホルムアミド10ml及び5−
(4′−ハイドロキシフェニル)−2−n−ウンデシル
オキシピリジン0.25g(0.00076mol)を入れ、80℃で1
時間攪拌後、(S)−2−メチルブチルp−トルエンス
ルホネート0.19g(0.00079mol)を乾燥ジメチルホルム
アミド2mlに溶かして加え、80℃で10時間攪拌した。反
応終了後、氷水にあけ、酢酸エチルで抽出(50ml×3)
し、5%水酸化ナトリウム水溶液(50ml×3)、飽和食
塩水(100ml×4)で順に洗浄し、硫酸マグネシウムで
乾燥後のち、溶媒を留去して緑色油状物0.28gを得た。
これを薄層クロマトグラフィー(MERCK,SILICAGEL 60,F
−254)で分離精製し、題記化合物0.2gを得た。
IR(nujol)νmax(cm-1):1610,1490,1470,1380,1255,
820 NMR(CDCL3)δ(ppm): 0.6〜2.3(m,30H) 3.77(d,2H) 4.27(t,2H) 6.68(d,1H) 6.88(d,2H) 7.35(m,3H) 7.65(t,1H) 8.23(d,1H) 得られた題記化合物は、下のような転移温度を示した。
また、2つの化合物を下に示した比率でピリミジン系液
晶組成物とブレンドし、転移温度を見た。
転移温度; ところで、上記組成のピリミジン系液晶化合物3種のみ
の転移温度は、 であり、実施例の化合物を2のピリミジン系液晶組成物
にブレンドすることにより、液晶からSc*相への転移温
度を大きく下げることが出来る。
参考例 イ)3−シアノ−5−(4′−ハイドロキシフェニル)
ピリジノン−2の合成: 1−ジメチルアミノ−2−(4′−ハイドロキシフェニ
ル)−3−ジメチルアミノプロペン−1過塩素酸塩(こ
のものはH.Zaschke,S.Arndt,V.Wagner,H.Schubert Z.Ch
em.17 293-294(1977)の方法により合成した。)3.2g
と2−シアノアセトアミド0.84gを乾燥エタノール20ml
に懸濁し、28%ソジウムメチラートメタノール溶液5.8g
を加え、6時間還流下に反応を行った。反応液を氷水に
注ぎ、希塩酸で酸性として析出結晶を濾取した。水洗
後、乾燥して題記化合物1.98gを得た。
IRνmax(cm-1):3350,3300,2240,1670,1530,1280,1185 ロ)5−(4′−ハイドロキシフェニル)ピリジノン−
2の合成: 5gの3−シアノ−5−(4′−ハイドロキシフェニル)
ピリジノン−2に85%燐酸50mlを加えて31時間加熱還流
した後、反応液を氷水に注ぎ、析出結晶を濾取、水洗、
乾燥して題記化合物4.69gを得た。
IRνmax(cm-1):3300〜2400,1670,1630,1525,1280,835
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田口 雅明 東京都江東区亀戸6丁目31番1号 セイコ ー電子工業株式会社内 (72)発明者 原田 隆正 東京都江東区亀戸6丁目31番1号 セイコ ー電子工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 (式中R*は分子鎖中に不斉炭素原子を有する、光学的に
    活性なアルキル基を、Rは直鎖状アルキル基を示す。こ
    れらは相互に入れ替わっていてもよい。) で示されるフェニルピリジン誘導体
JP61080726A 1986-04-08 1986-04-08 フエニルピリジン誘導体 Expired - Fee Related JPH0692370B2 (ja)

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JPS62238265A JPS62238265A (ja) 1987-10-19
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