JPH07138197A - ジヒドロナフタレン系化合物、それらの製造方法、該化合物を含む液晶組成物および該組成物を用いた液晶光変調装置 - Google Patents

ジヒドロナフタレン系化合物、それらの製造方法、該化合物を含む液晶組成物および該組成物を用いた液晶光変調装置

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JPH07138197A
JPH07138197A JP5290577A JP29057793A JPH07138197A JP H07138197 A JPH07138197 A JP H07138197A JP 5290577 A JP5290577 A JP 5290577A JP 29057793 A JP29057793 A JP 29057793A JP H07138197 A JPH07138197 A JP H07138197A
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liquid crystal
compound
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bond
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JP5290577A
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English (en)
Inventor
Mitsuru Kawada
満 川田
Shinichi Imamura
真一 今村
Koichi Iida
浩一 飯田
Toshio Tanaka
俊雄 田中
Hiroshi Terao
寺尾  弘
Katsumi Kondo
克己 近藤
Shuichi Ohara
周一 大原
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Hitachi Ltd
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Takeda Chemical Industries Ltd
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Publication date
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  • Nitrogen- Or Sulfur-Containing Heterocyclic Ring Compounds With Rings Of Six Or More Members (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Liquid Crystal Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 液晶相を示し、かつ低粘性の新規な液晶化合
物およびそれを少なくとも一種含む液晶組成物を提供す
る。 【構成】 下記一般式(I)、 【化1】 〔式中、R1はアルキル基を示し、R2,R3は水素原子
またはハロゲン原子を示すか、もしくはR2,R3とで相
まって=0を示し、R4は電子吸引基を示し、X,Yは
炭素同素環または複素環を示し、l,mはそれぞれ1ま
たは2を示し、nは0,1または2を示し、Q1,Q2
それぞれ単結合、エーテル結合、エステル結合またはチ
オエステル結合を示し、 【化2】 は単結合または二重結合を示す。〕で表わされるジヒド
ロナフタレン系化合物、および、それを含む液晶組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶相を示し、かつ低粘
性の新規な液晶化合物およびそれを少なくとも一種含む
液晶組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶化合物は液晶相では誘電率異方性や
光学的異方性を示す。液晶相にはネマチック液晶相、ス
メクチック液晶相、コレステリック液晶相等があり、こ
のうちネマチック液晶相を利用した応用製品が最も広く
実用化されている。すなわち、これらの特性を利用した
応用製品は調光ガラスをはじめとして、サインディスプ
レイならびに電卓、時計、ワープロ等のフラットパネル
ディスプレイなどへと展開され、最近のエレクトロニク
ス分野の進歩とともに多岐にわたりその発展は著しい。
液晶化合物を駆動させる方法の違いにより、動的散乱型
(DS型)、ねじれネマチック型(TN型)、超ねじれ
ネマチック型(STN型)、ゲスト−ホスト型(GH
型)等に分類される。これらに利用される液晶材料は当
然物理化学的安定性、とくに熱、光、水分、空気等に対
する安定性が要求される。また、液晶材料は室温を含む
できるだけ幅広い温度範囲で所望の液晶相を示し、目的
に応じた動作電圧、応答性等の物性が実用レベルで満足
されなければならない。すなわち、一般的には液晶表示
素子を駆動させるのに必要なしきい電圧や飽和電圧がな
るべく低いこと、また応答速度を早くするためにはでき
るだけ液晶材料の粘度が低い方が良い。従来から提案さ
れている、6−置換−1,2,4,3,4−テトラヒド
ロナフタリン−2−カルボニトリル(特開昭56−57
754号公報、構造式は下式)はネマチック液晶組成物
の誘電異方性(Δε)を増大させる添加剤として有用で
あり、また6−シアノ−2−(4−アルキルフェネチ
ル)ナフタレン(特開昭61−246158号公報、構
造式は下式)や6−シアノ−2−置換ナフタレン(特開
昭61−268661号公報、構造式は下式)は屈折率
異方性(Δn)の大きなネマチック液晶組成物の構成成
分として有用である。
【0003】
【化7】
【0004】(特開昭56−57754号公報)
【0005】
【化8】
【0006】(特開昭61−246158号公報)
【0007】
【化9】
【0008】(特開昭61−268661号公報)しか
し、単品化合物で上記の諸物性を満たすことは不可能
で、数種の液晶化合物や非液晶化合物を混合して、実用
的要求特性を獲得しているのが現状である。これら実用
的要求特性を満足させる液晶組成物を構築するにあたっ
て、できるだけ良好な諸物性を有する単品化合物を開発
することはきわめて重要である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的はこの様
な実用的な液晶組成物を開発するにあたって、有用な新
規液晶化合物を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、式(I)で表
わされる新規化合物を合成することに成功し、そしてこ
の化合物(I)が予想外にも安定なネマチック相を示し
さらに屈折率異方性(Δn)が大きいことを見い出し、
本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、下記
一般式(I)
【0011】
【化10】
【0012】〔式中、R1は置換されていてもよい炭素
数1〜14のアルキル基を示し、R2,R3はそれぞれ別
にまたは共に水素原子またはハロゲン原子を示すか、も
しくはR2,R3とで相まって=0を示し、R4は電子吸
引基を示し、X,Yはそれぞれ置換されていてもよい芳
香族または非芳香族の炭素同素環または複素環を示し、
l、mはそれぞれ1または2を示し、nは0、1または
2を示し、Q1,Q2はそれぞれ単結合、エーテル結合、
エステル結合またはチオエステル結合を示し、ただし、
nが0の時はQ2は単結合か逆エステルを示す、
【0013】
【化11】
【0014】は単結合または二重結合を示す、ただし二
重結合の時にはR3は存在しない。〕で表わされるジヒ
ドロナフタレン系化合物。それらの製造方法、該誘導体
を含む液晶組成物および該組成物を用いた液晶光変調装
置である。
【0015】前記一般式(I)において、R1は置換さ
れていてもよい炭素数1〜14のアルキル基を示す。該
アルキル基は直鎖または分枝のいずれであってもよく、
具体的には、例えばメチル、エチル、n−プロピル、n
−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチ
ル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウン
デシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデ
シル等の直鎖状アルキル基ならびにイソプロピル、イソ
ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペン
チル、ネオペンチル、tert−ペンチル、イソヘキシ
ル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、5−メ
チルヘキシル、2,3,5−トリメチルヘキシル、2,
7,8−トリメチルデシル、4−エチル−5−メチルノ
ニル等の分枝状のアルキル基を挙げることができる。な
かでも直鎖状で炭素数が3〜6のアルキル基、例えばプ
ロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシルが好ましい。ま
た、これらの基は例えばハロゲンで水素原子の一部また
は全部が置換されていてもよい。
【0016】R2,R3はそれぞれ別に水素原子もしくは
ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、ヨウ素原子な
ど)を示すか、R2とR3とで一つの水素原子もしくはハ
ロゲン原子を示すか、またはR2,R3とで相まって=0
を示す。又、シヒドロナフタレンの1,2位間が二重結
合の時には、R3は存在しない。この中で、フッ素原
子、=0が好ましい。R4は電子吸引基を示し、例え
ば、ハロゲン原子、シアノ基、CF3基、CHF2基、カ
ルボン酸エステル基、カルボン酸基、ニトロ基、アルデ
ヒド基、カルボニル基を挙げることができる。この中
で、F、Cl、Br、Iのハロゲン原子、シアノ基、C
3基が好ましい。
【0017】Q1,Q2で示される骨格内結合については
それぞれ、単結合、エーテル結合、エステル結合、チオ
エステル結合が含まれるが、なかでも単結合、カルボン
酸エステル結合が好ましい。この場合のカルボン酸エス
テル結合については順エステル結合と逆エステル結合が
あるがいずれでもよい。ただし、nが0の時は、Q2
単結合か逆エステルを示す。X、Yはそれぞれ置換され
ていてもよい芳香族または非芳香族の炭素同素環又は複
素環を示す。その具体例は、
【0018】
【化12】
【0019】があるが、5〜6員環のもので次の
【0020】
【化13】
【0021】が好ましい。またこれらの環には、置換基
として、ハロゲン、シアノ基等が置換していてもよく、
好ましいハロゲン原子として特にフッ素原子が挙げられ
る。また、XとYは同一であっても異なっていてもよ
い。l、mはそれぞれ1または2を示し、nは0、1ま
たは2を示す。ただし、nが0の時は、Q2は単結合か
逆エステルを示す。
【0022】
【化14】
【0023】は単結合または二重結合を示す、ただし二
重結合の時にはR3は存在しない。
【0024】本発明の特に好ましい態様は、下記一般式
(I’)及び(I'')で表わされる化合物である。
【0025】
【化15】
【0026】
【化16】
【0027】〔式中、R11,R12は直鎖状で炭素数3〜
6のアルキル基であり、R21,R31はそれぞれ別にまた
は共に水素原子またはフッ素原子を示すか、もしくはR
21とR31とで=0を示す。〕 本発明の化合物は、物理的化学的安定性が高く、安定な
ネマチック相を示すとともに、化合物内に三重結合が導
入されているため屈折率異方性(Δn)が大きいという
特徴を有する。その上、本発明の化合物は比較的大きな
正の誘電率異方性(+△ε)を有する。したがって、本
発明の化合物は、液晶表示素子等を駆動させるのに必要
なしきい電圧や飽和電圧に関して、液晶組成物の低電圧
化に有効な添加剤であり、実用的な液晶組成物を構築す
るにあたって、有用な一成分として用いることができ
る。本発明の化合物は単独で液晶化合物として用いるこ
とができるし、さらには他の液晶混合物に添加すること
によって、他の液晶混合物の液晶活性を増強することが
できる。
【0028】本発明の液晶化合物は、従来公知の液晶化
合物、例えば、エステル系、エーテル系、カルボニル
系、ビフェニル系、フェニルシクロヘキサン系、複素環
系等の液晶化合物との相溶性に優れているため、これら
の液晶化合物に添加配合することにより、優れた特性を
示す液晶組成物を構築することができる。本件化合物を
添加しうる液晶混合物としては、例えば「Flussi
ge Kristalle in Tabellen」
I&II VEB Verlag.Leipzigや「液
晶デバイスハンドブック」(日本学術新興会第142委
員会編、日刊工業新聞社)または「フルカラー液晶表示
技術」(トリケップス出版部編、株式会社トリケップ
ス)等に述べられているネマチック液晶、または市販の
ネマチック液晶化合物などが挙げられる。その場合の本
発明の化合物の添加量は、通常0.5%〜50%程度、
好ましくは5%〜20%程度である。本発明の化合物を
添加しうる液晶混合物としては限定されないが、例えば
以下のA、B、C、D、Eなる組成を持った混合物を挙
げることができる。また、市販の混合液晶ZLI−15
65(メルク社製)等も挙げられる。
【0029】〔液晶混合物A〕
【0030】
【化17】
【0031】〔液晶混合物B〕
【0032】
【化18】
【0033】〔液晶混合物C〕
【0034】
【化19】
【0035】〔液晶混合物D〕
【0036】
【化20】
【0037】〔液晶混合物E〕
【0038】
【化21】
【0039】本発明でいう液晶光変調装置とは、液晶組
成物を使用した液晶素子および表示装置であり、具体的
には液晶シャッター、光学位相フィルター、ディスプレ
イなどが挙げられる。以下に本発明の一般式(I)で表
される化合物の製造法を代表的な例について説明する。
本発明は、これらの方法によって限定されるものではな
い。
【0040】製造例(A) 下記一般式(II)
【0041】
【化22】
【0042】〔式中、R1,Q1,Q2,X,Y,m,n
及びlは請求項1記載と同意義を有する〕で表わされる
骨格成分化合物またはその誘導体と、下記一般式(II
I)、
【0043】
【化23】
【0044】〔式中、R2,R3及びR4は前記と同意義
を有する〕で表わされるテトラヒドロナフトール誘導体
とを縮合剤の存在下に縮合させて、目的とする本発明の
一般式(I)の化合物を製造するものである。上記一般
式(II)で表わされる化合物は、下記一般式(V)で表
わされる対応するハロゲン化物
【0045】
【化24】
【0046】〔式中、Halはハロゲン原子〕にアセチ
レン基を導入することによって製造される。
【0047】製造方法をより具体的に説明すると、発明
化合物は、例えば次に示す経路により製造する。出発原
料としては市販の6−メトキシ−1−テトラロンを用い
た。6−メトキシ−1−テトラロンを常法の脱メチル化
反応に付し、6−ヒドロキシ−1−テトラロンを得、6
位ヒドロキシ基をトリフルオロメタンスルホニルオキシ
基に変換〔(CF3SO22O/ピリジン〕して活性化
する。ついで2価パラジウム錯体を用いてアセチレン系
化合物との縮合に付することにより収率良く目的縮合体
が得られる。本縮合体を文献法(Synthesis,
1981,449)に準じ官能基導入・変換反応に付し
本件発明化合物に導いた。
【0048】
【化25】
【0049】製造例(B) 本発明の一般式(I)で表わされる化合物の別の製造法
は、下記一般式(VI)
【0050】
【化26】
【0051】〔式中、R1,Q1,Q2,X,Y,m,n
及びlは上記と同意義を有する〕で表わされるテトラリ
ン誘導体より出発するものである。
【0052】
【化27】
【0053】
【化28】
【0054】上記のようにして合成した本発明の化合物
(I−a)は常法の還元反応(水素化ホウ素子ナトリウ
ム、水酸化リチウムアルミニウム等の金属水素化物によ
る化学還元、Pd,Pt等の触媒を用いる接触還元、ウ
ォルフキッシュナー還元、クレメンゼン還元等)や脱水
反応〔例えば有機溶媒中脱水剤(例えば、硫酸水素カリ
ウム等)存在下での加熱〕を適宜選択することにより、
対応する関連本発明化合物(I−bおよびI−c)を製
造することができる。また、上記の本発明の化合物(I
−a)にフッ素化試剤〔例えば、ジメチルアミノサルフ
ァートリフルオライド(DAST)等〕を作用させるこ
とにより対応する関連本発明化合物(I−d)を製造す
ることができる。
【0055】以上、代表的製造法について述べたが、こ
れら製造法に限定されるものではなく、また各製造法に
よって得られる関連本発明化合物(I−a)、(I−
b)、(I−c)及び(I−d)が本発明の範囲に含ま
れることはいうまでもない。上述の方法により生成した
本発明の目的化合物(I)〜(I−d)は、通常用いら
れている分離精製手段、例えば抽出、転溶、カラムクロ
マトグラフィー、液体クロマトグラフィー、再結晶など
の手段を用いて反応液から分離精製することができる。
【0056】
【実施例】以下本発明を実施例により詳細に説明するが
これに限定されない。 参考例 6−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−1−テトラ
ロンの製造 6−メトキシ−1−テトラロン101.7g(0.57
7mol)を酢酸250mlに溶解したものに、47%
臭化水素酸400mlを加え、140℃で24時間撹拌
した。反応終了後、反応液を濃縮し、水を加え酢酸エチ
ルで抽出した。得られた有機相を水酸化ナトリウム水溶
液で抽出し、塩酸を加え析出した結晶を濾取し6−ヒド
ロキシ−1−テトラロン79.3g(0.489mo
l)を得た。収率85%。
【0057】窒素下、得られた6−ヒドロキシ−1−テ
トラロン9.04g(55.7mmol%)をピリジン
45mlに溶解し、氷浴下、トリフルオロメタンスルホ
ン酸無水物14mlを加え室温で24時間撹拌した。反
応終了後、水を加えジエチルエーテルで抽出し、1N塩
酸で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を
留去しシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して
6−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−1−テトラ
ロン9.78g(33.2mmol)を得た。収率60
%。
【0058】実施例1 6−(4−n−ペンチルフェニルエチニル)−1−テト
ラロンの製造 6−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−1−テトラ
ロン4.62g(15.7mmol)をDMF30ml
に溶解したものに、4−n−ペンチルフェニルアセチレ
ン3.25g(18.9mmol)、塩化ビス(トリフ
ェニルホスフィン)パラジウム(II)350mg(0.
50mmol)、トリエチルアミン15mlを順に加え
80℃で3時間撹拌した。反応終了後、水を加えジエチ
ルエーテル/ヘキサン混合溶媒で抽出した。無水硫酸ナ
トリウムで乾燥後、溶媒を留去しシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーで精製して6−(4−n−ペンチルフェ
ニルエチニル)−1−テトラロン4.65g(14.7
mmol)を得た。収率94%。1 H−NMR(200MHz,CDCl3) δ8.00(d.1H),7.47−7.41(m,4
H),7.17(d.2H),2.95(t.2H),
2.69−2.58(m,4H),2.14(m,2
H),1.70−1.55(m,2H),1.35−
1.28(m,4H),0.89(t,3H) 実施例2 2−シアノ−6−(4−n−ペンチルフェニルエチニ
ル)−1−テトラロンの製造 氷浴下、ナトリウムエチラート1.95g(28.7m
mol)をトルエン20mlに懸濁したものに、ギ酸エ
チル2.12g(28.6mmol)をトルエン30m
lに溶解したものを加えた。続いて6−(4−n−ペン
チルフェニルエチニル)−1−テトラロン4.12g
(13.0mmol)をトルエン30mlに溶解したも
のをゆっくりと滴下し、室温で48時間撹拌した。反応
終了後、1N塩酸を加えジエチルエーテルで抽出した。
無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し粗製2ヒド
ロキシメチレン体4.98gを得た。得られた粗製ヒド
ロキシメチレン体4.93gを酢酸100mlに溶解
し、塩酸ヒドロキシルアミン2.29g(33.0mm
ol)を加え、110℃で20分間撹拌した。反応終了
後、反応液を濃縮し、水を加えジエチルエーテルで抽
出、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。無水硫
酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去しシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製してイソオキサゾール誘導体
3.36g(9.84mmol)を得た。
【0059】得られたイソオキサゾール誘導体3.05
g(8.93mmol)を乾燥ジエチルエーテル200
mlに溶解し、氷浴下、ナトリウムメチラート(28%
メタノール溶液)3.82gをゆっくりと加え0℃で4
0分間乾燥した。反応終了後、1N塩酸を加えジエチル
エーテルで抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶
媒を留去しシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
して2−シアノ−6−(4−n−ペンチルフェニルエチ
ニル)−1−テトラロン2.93g(8.58mmo
l)を得た。1 H−NMR(200MHz,CDCl3) δ8.04(d,1H),7.50−7.43(m,4
H),7.19(d,2H),3.76(dd,1
H),3.22−2.97(m,2H),2.66−
2.37(m,4H),1.70−1.55(m,2
H),1.35−1.28(m,4H),0.90
(t,3H) 実施例3 2−シアノ−6−(4−n−ペンチルフェニルエチニ
ル)−3,4−ジヒドロナフタレンの製造 氷浴下、2−シアノ−6−(4−n−ペンチルフェニル
エチニル)−1−テトラロン1.01g(2.96mm
ol)をメタノール25mlに溶解したものに水素化ホ
ウ素ナトリウム224mg(5.92mmol)を加
え、室温で1.5時間撹拌した。反応終了後、反応液を
濃縮し水を加えジエチルエーテルで抽出した。無水硫酸
ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し粗製2−シアノ−1
−ヒドロキシ−6−(4−n−ペンチルフェニルエチニ
ル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン1.0
1g(2.94mmol)を得た。得られた粗製ヒドロ
キシ体1.01g(2.94mmol)をトルエン50
mlに溶解し、硫酸水素カリウム1.53gを加え、1
20℃で2時間撹拌した。反応終了後、反応液を濃縮し
シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して2−シ
アノ−6−(4−n−ペンチルフェニルエチニル)−
3,4−ジヒドロナフタレン0.765g(2.35m
mol)を得た。1 H−NMR(200MHz,CDCl3) δ7.47−7.32(m,4H),7.20−7.0
9(m,4H),2.88(t,2H),2.65−
2.49(m,4H),1.70−1.55(m,2
H),1.39−1.27(m,4H),0.89
(t,3H) 物性測定 上記実施例で得られた化合物の相転移温度および相の判
定は、偏光顕微鏡による目視観察と示差走査熱量計(D
SC)を併用して行った。また、ΔnおよびΔεについ
ては文献法に準じて測定した。得られた結果を表1に示
す。
【0060】
【表1】
【0061】
【発明の効果】本発明の化合物であるジヒドロナフタレ
ン誘導体は新規な化合物であり、液晶フラットパネルデ
ィスプレイ等に使用される液晶組成物を調製するにあた
り有用な一成分である。本発明の化合物は物理的化学的
安定性が高く、安定なネマチック相を示すとともに、屈
折率異方性(Δn)が大きいという特徴を有する。した
がって、本件化合物は液晶表示素子等を駆動させるのに
必要なしきい電圧や飽和電圧に関して、液晶組成物の低
電圧化に有効な添加剤であり、実用的な液晶組成物を構
築するにあたって、有用な一成分として提供される。す
なわち、他の多くの液晶化合物、例えばエステル系、エ
ーテル系、カルボニル系、ビフェニル系、フェニルシク
ロヘキサン系、複素環系等の液晶化合物との相溶性が良
好で、これらを含む液晶組成物に添加してN−I点を上
昇させたり、他の物性を改良することができる。このよ
うに液晶フラットパネルディスプレイ等に使用される液
晶組成物を構築するにあたって、本発明は一成分として
有用な化合物を提供すると共に、該化合物を少なくとも
1種含む実用的液晶組成物をも提供するものである。
【手続補正書】
【提出日】平成6年2月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正内容】
【0048】
【化25】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正内容】
【0058】実施例1 6−(4−n−ペンチルフェニルエチニル)−1−テト
ラロンの製造 6−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−1−テトラ
ロン4.62g(15.7mmol)をDMF30ml
に溶解したものに、4−n−ペンチルフェニルアセチレ
ン3.25g(18.9mmol)、塩化ビス(トリフ
ェニルホスフィン)パラジウム(II)350mg(0.
50mmol)、トリエチルアミン15mlを順に加え
80℃で3時間撹拌した。反応終了後、水を加えジエチ
ルエーテル/ヘキサン混合溶媒で抽出した。無水硫酸ナ
トリウムで乾燥後、溶媒を留去しシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーで精製して6−(4−n−ペンチルフェ
ニルエチニル)−1−テトラロン4.65g(14.7
mmol)を得た。収率94%。1 H−NMR(200MHz,CDCl3) δ8.00(d.1H),7.47−7.41(m,4
H),7.17(d.2H),2.95(t.2H),
2.69−2.58(m,4H),2.14(m,2
H),1.70−1.55(m,2H),1.35−
1.28(m,4H),0.89(t,3H) 実施例2 2−シアノ−6−(4−n−ペンチルフェニルエチニ
ル)−1−テトラロンの製造 氷浴下、ナトリウムエチラート1.95g(28.7m
mol)をトルエン20mlに懸濁したものに、ギ酸エ
チル2.12g(28.6mmol)をトルエン30m
lに溶解したものを加えた。続いて6−(4−n−ペン
チルフェニルエチニル)−1−テトラロン4.12g
(13.0mmol)をトルエン30mlに溶解したも
のをゆっくりと滴下し、室温で48時間撹拌した。反応
終了後、1N塩酸を加えジエチルエーテルで抽出した。
無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し粗ヒドロキ
シメチレン体4.98gを得た。得られた粗製ヒドロキ
シメチレン体4.93gを酢酸100mlに溶解し、塩
酸ヒドロキシルアミン2.29g(33.0mmol)
を加え、110℃で20分間撹拌した。反応終了後、反
応液を濃縮し、水を加えジエチルエーテルで抽出、飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥後、溶媒を留去しシリカゲルカラムクロマト
グラフィーで精製してイソオキサゾール誘導体3.36
g(9.84mmol)を得た。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正内容】
【0060】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 49/683 253/00 253/30 255/47 9357−4H 327/20 7106−4H C07D 239/26 239/34 239/54 285/12 C09K 19/32 9279−4H 19/34 9279−4H 19/42 9279−4H 19/46 9279−4H G02F 1/13 500 (72)発明者 飯田 浩一 茨城県つくば市春日1丁目7番地の9 武 田春日ハイツ1103号 (72)発明者 田中 俊雄 茨城県つくば市松代3丁目12番地の1 武 田松代レジデンス601号 (72)発明者 寺尾 弘 茨城県日立市大みか町7丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 近藤 克己 茨城県日立市大みか町7丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 大原 周一 茨城県日立市大みか町7丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 〔式中、R1は置換されていてもよい炭素数1〜14の
    アルキル基を示し、R2,R3はそれぞれ別にまたは共に
    水素原子またはハロゲン原子を示すか、もしくはR2
    3とで相まって=0を示し、R4は電子吸引基を示し、
    X,Yはそれぞれ置換されていてもよい芳香族または非
    芳香族の炭素同素環または複素環を示し、l、mはそれ
    ぞれ1または2を示し、nは0、1または2を示し、Q
    1,Q2はそれぞれ単結合、エーテル結合、エステル結合
    またはチオエステル結合を示し、ただし、nが0の時は
    2は単結合か逆エステルを示す、 【化2】 は単結合または二重結合を示す、ただし二重結合の時に
    はR3は存在しない。〕で表わされるジヒドロナフタレ
    ン系化合物。
  2. 【請求項2】 R1が直鎖状で炭素数が3〜6のアルキ
    ル基である請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 R2,R3の両方または一方がフッ素原子
    である請求項1、2記載の化合物。
  4. 【請求項4】 R4の電子吸引基がハロゲン原子、シア
    ノ基またはCF3基である請求項1記載の化合物。
  5. 【請求項5】 X、Yがそれぞれ芳香族または非芳香族
    の5または6員環である請求項1記載の化合物。
  6. 【請求項6】 X,Yがそれぞれ 【化3】 である請求項5記載の化合物。
  7. 【請求項7】 X,Yの少なくとも一方が、ハロゲン原
    子で置換されたベンゼン環である請求項1記載の化合
    物。
  8. 【請求項8】 R1が直鎖状で炭素数が3〜6のアルキ
    ル基であり、R2,R3と相まって=0であるか、R2
    フッ素原子でありR3が存在せず、R4がシアノ基であ
    り、Xがベンゼン環であり、mが1、nが0、lが1で
    あり、Q1,Q2が単結合である請求項1記載の化合物。
  9. 【請求項9】 下記一般式(II)、 【化4】 [式中、R1,Q1,Q2,X,Y,m,n及びlは請求
    項1記載と同意義を有する]で表わされる骨格成分化合
    物またはその誘導体と、下記一般式(III)、 【化5】 [式中、R2,R3及びR4は前記と同意義を有する]で
    表わされるテトラヒドロナフトール誘導体とを、縮合反
    応させることを特徴とする請求項1記載の化合物の製造
    方法。
  10. 【請求項10】 下記一般式(IV)、 【化6】 〔式中、R1,Q1,Q2,X,Y,m,n及びlは請求
    項1記載と同意義を有する〕で表わされるテトラリン誘
    導体の2位にR4としてシアノ基を導入する請求項1記
    載の化合物の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の方法に、更に脱水反応
    によりR1は水素原子であり、R3は存在せず、R4はシ
    アノ基である請求項1記載の化合物の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項10記載の方法に、更にフッ素
    化試剤を作用させることにより、R1はフッ素原子であ
    り、R3は存在せず、R4はシアノ基である請求項1記載
    の化合物の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項1に記載の化合物の少なくとも
    1種を含有してなることを特徴とする液晶組成物。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の液晶組成物を少な
    くとも一対の基板の間に配置されたことよりなる液晶光
    変調装置。
JP5290577A 1993-11-19 1993-11-19 ジヒドロナフタレン系化合物、それらの製造方法、該化合物を含む液晶組成物および該組成物を用いた液晶光変調装置 Withdrawn JPH07138197A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1342770A1 (en) * 2002-03-04 2003-09-10 Fuji Photo Film Co., Ltd. Polymerizable liquid crystal compound, liquid crystal polymer and applications thereof
JP4517458B2 (ja) * 2000-06-14 2010-08-04 Dic株式会社 6−ブロモ−1,2−ジフルオロナフタレンの製造方法

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