JPH0691485B2 - 無線通信機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は無線通信機の無線チャンネル切替に関するも
のである。

〔従来の技術〕

第３図は従来からあるダイバーシチ方式の無線通信機を
示す系統図であり、図に於て（１）及び（２）は各々第
１及び第２アンテナ、（３）は送受分波器、（４）及び
（５）は各々第１及び第２受信機、（６）及び（７）は
各々第１及び第２検出器、（８）は切替・合成器、
（９）は送信機、（10）は局部発振器である。

次いで動作について説明する。

ダイバーシチ方式の無線通信機は通常、第３図のように
構成されている。

アンテナ及び受信系が２系統となつており、空間的な電
波の無相関性を用いて無線回線の受信率（受信可能な時
間率，受信可能な空間率）を高めるものである。

ある時点では第１の受信機が動作しているが、次の時点
で第１受信機へ入る電波の強度が弱くなり、第２受信機
へ入る電波の方が強くなつた場合は第１の受信機から第
２の受信機へ切替えることにより、品質の良い無線回線
を構成する。但し上記はいずれの場合も第1,第２受信機
とも同一周波数（つまり同一チャンネル）の電波を受信
しており、この電波が干渉妨害やレベル低下で使用でき
なくなつた場合は相手局（基地局）などの指示により別
の周波数（別のチャンネル）の電波に切替えて通信を維
持している。

〔発明が解決しようとする問題点〕

従来のダイバーシチ方式の無線装置は以上の様に構成さ
れているのでチャンネル切替に於て、切替えた後の電波
の状態（つまり干渉妨害の程度や受信電波の強さ）が不
明のまま切替えを強行し、もし切替後の電波状態が悪い
場合はさらに別のチャンネルへ切替えする必要があり、
無線回線の品質維持の上で問題であつた。

この発明は上記の問題点を解消するためになされたの
で、チャンネル切替を実施する前に第２の受信機をあら
かじめ別のチャンネル用に切替えを行い、そのチャンネ
ルにおける受信品質が良好なときに、このチャンネルに
切替えることができる無線機を得ることを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

この発明に係る無線装置は第２受信機の受信チャンネル
を第１の受信機とは別のものとすることができる様に第
２局部発振器並びに制御器を付加したものである。

〔作用〕

第２の受信器に於て、あらかじめチャンネル切替後の無
線回線の状況（干渉妨害の程度等）が把握でき、品質の
良いチャンネルへ安心して切替えることが可能となり、
従来の様に再切替えが無くなる。

〔実施例〕

以下、この発明の一実施例を図について説明する。

第１図に於て、（11）は第２受信機の受信チャンネルを
第１受信機と異なるものとするために取付けた第２局部
発振器で局部発振器（10）からの信号を別のチャンネル
用に周波数変換するものである。また制御器（12）は本
格的なチャンネル切替えに先立つて、第２受信機に電波
状態をチエツクさせるための制御を行うものである。

無線機の使用チャンネルを切替える必要が生じた（又は
生じつつある）場合、第２受信機を、あらかじめ予定さ
れている無線チャンネル用に設定変更し、当該チャンネ
ルで電波を受信した場合の同一チャンネルの干渉妨害は
どの程度であるかを検出することにより、切替後の回線
品質を予測することができ、安心，確実にチャンネル切
替を実施することができる。

制御動作の概要は第２図のフローチヤートに示すとおり
である。

先づ、チャンネル切替が開始されると（ステツプ（10
0））、第１受信機（４）が現用中であるかどうか調べ
る（ステツプ（101）、もし第２受信機（５）が現用中
であれば、第１受信機（４）を現用に、第２受信機
（５）を予備とするように切替る（ステツプ102）。こ
の状態では第２局部発振器（11）は働いておらず、局部
発振器（10）の出力をそのまま第２受信機（５）に与え
ている。次に第２受信機（５）の受信チャンネルを切替
えるため、制御器（12）から第２局部発振器（11）に対
し、周波数変換動作をするよう指令が出され、第２受信
機（５）のチヤンネルが変更される（ステツプ103）。
変更後のチヤンネルにおける受信品質が良好であるか、
第２検出器（７）で検出し（ステツプ（104）、もし良
好でなければ制御器（12）を使つて更に別のチヤンネル
へ切換える（ステツプ105）。変更後のチヤンネルでの
受信品質が良好なら、そのチヤンネルの周波数を受信す
るため、局部発振器（10）の周波数を切換えるよう制御
器（12）が指令する（ステツプ106）。又ステツプ106
は、制御器（12）の指令によつて第２局部発振器（11）
は周波数変換動作を停止して、局部発振器（10）の出力
をそのまま第２受信機（５）に与えるようにする。そし
て、このチヤンネルで第１受信機（４）と第２受信機
（５）の受信電波の強度を比較し、より強い方の電波を
受けるよう制御器（12）で切替える。

これによりチャンネル切替は終了する（ステツプ10
7）。

上記の実施例では第２受信機をチヤネル切替後の電波状
況チエツクに使用したが、第１受信機を使用することも
可能であり、上記の実施例と同様の効果を奏するもので
ある。

〔発明の効果〕

以上のように、この発明によればダイバーシチ受信機の
予備側の受信機を使つてチャンネル切替後の電波状況を
チエツクできる様に構成したので装置は安価で確実なも
のが得られ高い効果を有するものとなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例による無線機を示す系統図、
第２図は本発明の無線通信機の動作を示すフローチヤー
ト図、第３図は従来の無線装置を示す系統図である。 図において、（４）は第１の受信機、（５）は第２の受
信機、（６）は第１の検出器、（７）は第２の検出器、
（８）は切替合成器、（10）は局部発振器、（11）は第
２の局部発振器、（12）は制御器である。 なお、図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】第１及び第２アンテナと、これら第１及び
   第２アンテナからの電波をそれぞれ受信する第１及び第
   ２受信機と、これら第１及び第２受信機にそれぞれ発信
   出力を供給する第１局部発振器と、上記第２受信機に所
   望の発信出力を供給する第２局部発振器と、上記第１及
   び第２受信機の受信電波の強度をそれぞれ検出する第１
   及び第２検出器と、上記第２局部発振器に周波数変換動
   作を指令し、上記所望の発信出力を第２受信機に供給し
   て上記第２受信機のチャンネルを変換させ、上記第２検
   出器の出力によりそのチャンネルにおける受信品質が良
   好なときに、上記第１局部発振器をそのチャンネルの周
   波数に切替え、上記第１局部発振器の発振出力を上記第
   ２受信機に供給させ、かつ切替えられたチャンネルにお
   いて上記第１及び第２受信機の受信電波強度を比較する
   制御器と、この制御器の受信電波強度の比較結果に応じ
   て上記第１または第２受信機に切替えて受信信号を出力
   する切替器とを備えたことを特徴とする無線通信機。