JPH0690117B2 - 変速機用駆動試験装置 - Google Patents

変速機用駆動試験装置

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JPH0690117B2
JPH0690117B2 JP63287436A JP28743688A JPH0690117B2 JP H0690117 B2 JPH0690117 B2 JP H0690117B2 JP 63287436 A JP63287436 A JP 63287436A JP 28743688 A JP28743688 A JP 28743688A JP H0690117 B2 JPH0690117 B2 JP H0690117B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、自動車の駆動系を等価模擬して自動変速機,
手動変速機等の性能試験を行なう変速機用駆動試験装置
に関する。
(従来の技術) 従来、変速機用駆動試験装置として最も一般的に知られ
ている装置は、実際に車載されるエンジンを駆動側に設
置し、このエンジンと変速機とを組合わせて変速機の性
能試験(耐久試験や変速過渡特性試験等)を行なうよう
にしている。
しかし、実際のエンジンを用いる装置である為、下記に
列挙するような問題があった。
エンジンを運転するために、燃料供給系や排気系や防
音設備等の相当の付帯設備が必要であるし、火気管理や
排気ガス管理が必要となる。
エンジンのセットアップに相当の手間と時間が必要と
なる。
気圧や気温や湿度等に影響され、データ信頼性が高い
安定した試験をすることが出来ない。
エンジンが新しいモデルである場合には、エンジンが
完成しないことには変速機の性能試験を行なえない。
そこで、上記のような問題を一挙に解決するために、例
えば、特開昭58−38833号公報や特開昭61−53541号公報
に記載されているように、エンジンに代えて電動機で変
速機を直接駆動する変速機用駆動試験装置や、ハイドロ
・スタティック・モータ(油圧モータ)に増速機を組合
わせた駆動手段により変速機を駆動する変速機用駆動試
験装置が現在知られるに至っている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、これらのエンジン代用駆動手段を駆動側
に設置した従来装置にあっては、耐久性試験や定常特性
試験を行なういことは可能であっても回転慣性が非常に
大きい為、実際のエンジンを用いた場合と同様な変速過
渡特性を測定することが出来ないという重大な問題があ
った。
特に、自動変速機においては変速ショック対策のため変
速過渡特性データが絶対必要である。
即ち、電動機の場合には、特開昭61−53541号にも記載
されているように、回転慣性量がエンジンに比べ10倍を
越える慣性量を持つ。
そこで、同公報に記載されているように、慣性量の差は
そのまま許容し、この慣性量の差による影響を排除する
べく事後的に電動機への指令電流値を補正し、外部から
与えられる設定トルクが変化する時、駆動側の過渡トル
ク特性を実際のエンジンの場合と対応させるようにして
いる。
しかし、この場合には、過渡トルク特性を近似させるこ
とはできても、指令電流値の補正により駆動側回転速度
が変動し、変速機の試験において実際のエンジンを用い
た場合と同様な変速過渡特性データを得ることができな
い。
また、ハイドロ・スタティック・モータに増速機を組合
わせた駆動手段は、増速比として2〜3強に設定されて
いるものであり、見かけ上の駆動側回転慣性は低下する
ものの、この増速比は、ハイドロ・スタティック・モー
タの最高回転数がエンジン最高回転数より非常に低い為
にそれを補っているに過ぎないものであり、増速機によ
り回転慣性を低下させるという技術的思想は全く存在せ
ず、この場合にも慣性量の差により変速機の試験におい
て実際のエンジンを用いた場合と同様な変速過渡特性デ
ータを得ることが出来ない。
以上により、エンジン代用駆動手段を用いる場合に要求
される性能は、下記の通りとなる。
(1)駆動手段の低慣性化 駆動手段の回転慣性は、変速時に発生する変速ショック
の形態に大きく影響するので、その慣性値をエンジンと
同等にしない限り、エンジンを用いた場合と同様な変速
過渡特性データを得ることが出来ない。
(2)エンジン特性シミュレーション エンジンの場合のアクセル操作に対するトルクや回転速
度の応答性と、電気的な指令によりアクセル操作に相当
する信号をエンジン代用駆動手段に与えた場合の応答性
とは一致しない。
特に、発進時等のようにアクセルペダルを急踏みする動
作を行なった場合の実際のエンジンの応答性と、急に変
化する電気的なスロットル開度指令に基づいて遅れなく
所定の指令値をエンジン代用駆動手段に与えた場合の応
答性とは、機械的タイムラグの有無によりかなりかけ離
れたものとなってしまう。
従って、エンジン代用駆動手段を用いる場合は、エンジ
ンと同等の応答性を持つように手当しない限り、エンジ
ンを用いた場合と同様な変速過渡特性データを得ること
が出来ない。
本発明は、上述のような問題及び要求に着目してなされ
たもので、エンジン代用の駆動手段を用いながら実際の
エンジンを用いた場合と同様に変速過渡特性を含む各種
性能試験を行なうことが出来ると共に、高い応答性でエ
ンジン過渡特性シミュレーション制御を行なうことが出
来る変速機用駆動試験装置の開発を課題とする。
(課題を解決するための手段) 上記課題を解決するために本発明の変速機用駆動試験装
置では、第1図のクレーム対応図に示すように、駆動エ
ンジンを模擬して駆動側に設置される駆動手段aと、車
両負荷を模擬して吸収側に設置される駆動吸収手段bと
を備え、前記駆動手段aと駆動吸収手段bとの間に供試
体としての変速機cを連結し、前記駆動手段aを駆動制
御手段dからの指令によりエンジンシミュレーション駆
動制御することで変速機性能試験を行なうようにした変
速機用駆動試験装置において、前記駆動手段aとして、
エンジンと同等に回転慣性を低く抑えた低慣性駆動手段
a′を用い、前記駆動制御手段dは、駆動側回転速度検
出手段eからの駆動側回転速度信号(N)とスロットル
開度相当設定手段fからのスロットル開度相当信号
(θ)とを入力すると共に、所定の実エンジン特性に基
づきスロットル開度θと駆動側回転速度Nに対するエン
ジントルク目標値T*のエンジン特性マップgを予め設定
し、第1スロットル開度θから第2スロットル開度θ
へ変化するスロットル開度相当信号(θ)を入力した
場合、第1スロットル開度相当信号(θ)及び第1駆
動側回転速度信号(N1)とエンジン特性マップgによっ
て決まる第1エンジントルク目標値T* 1を保つ所定の遅
れ時間を設定し、この遅れ時間の経過後は、第1エンジ
ントルク目標値T* 1から第2スロットル開度相当信号
(θ)及び駆動側回転速度推定値とエンジン特性マッ
プgによって決まる第2エンジントルク目標値T* 2に徐
々に近づける制御を行なうエンジン過渡特性シミュレー
ション制御部hを有することを特徴とする手段とした。
尚、前記遅れ時間は、第1スロットル開度θと第2の
スロットル開度θの開度差が大きくなるに従って長い
遅れ時間に設定しても良い。
また、前記低慣性駆動手段a′は、例えば、直流電動機
と6〜20の範囲内の高増速比による増速機との組合わせ
により構成される。
(作用) スロットル開度相当設定手段fによるスロットル開度相
当信号(θ)を変化させる変速機の性能試験を行なう時
には、駆動制御手段dのエンジン過渡特性シミュレーシ
ョン制御部hにおいて、第1スロットル開度θから第
2スロットル開度θへ変化するスロットル開度相当信
号(θ)を入力され、第1スロットル開度相当信号(θ
)及び第1駆動側回転速度信号(N1)とエンジン特性
マップgによって決まる第1エンジントルク目標値T* 1
が所定の遅れ時間保たれる。
そして、この遅れ時間の経過後は、第1エンジントルク
目標値T* 1から第2スロットル開度相当信号(θ)及
び駆動側回転速度推定値とエンジン特性マップgによっ
て決まる第2エンジントルク目標値T* 2に徐々に近づけ
る制御が行なわれる。
従って、スロットル開度相当信号(θ)を変化させた
時、エンジン過渡特性シミュレーション制御部hにより
実際のエンジンでアクセルを変化させた時と同等の過渡
応答性が得られる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
実施例の変速機用駆動試験装置は、第2図に示すよう
に、駆動エンジンを模擬して駆動側に設置される直流電
動機1及び増速機2と、自動変速機3を取付ける供試体
取付台4と、車両慣性及び走行抵抗を模擬して吸収側で
ある自動変速機3の出力側に設置されるフライホイール
5及びダイナモ6とを備えている。
前記増速機2は、ヘリカルギヤによる増速機構により直
流電動機1の回転増速させていて、その増速比は、回転
慣性をエンジンと同等にするため10程度に設定してい
る。
尚、増速比は、地位さ過ぎると回転慣性の充分な低下を
望めず、また、大き過ぎると直流電動機の体格が大きく
なるので、実用上適正な増速比範囲としては6〜20程度
である。
そして、増速機2の出力軸には、駆動側回転速度センサ
7と駆動側トルクセンサ8とが設けられ、前記フライホ
イール5の入力軸には、吸収側トルクセンサ9が設けら
れ、前記ダイナモ6のモータ軸には、吸収側回転速度セ
ンサ10が設けられている。
前記直流電動機1には、エンジンシミュレーション駆動
制御システムが接続されていて、このシステムは、スロ
ットル開度設定器11と、切換スイッチ12と、マニュアル
遅れ設定器13と、エンジン特性シミュレーション制御ユ
ニット14と、データ管理ユニット15、データモニター1
6、データプリンタ17、電動機駆動制御ユニット18とに
よって構成されている。
前記スロットル開度設定器11は、エンジンのアクセル操
作に対応させるべく、手動かたは自動操作によりスロッ
トル開度相当信号(θ)を出力する。
前記切換スイッチ12は、マニュアル遅れ設定器13を経過
させることなしに自動制御を行なうべくエンジン特性シ
ミュレーション制御ステップを経過する作動の流れにス
ロットル開度相当信号(θ)を送出するか、マニュアル
遅れ設定器13を経過させてエンジン特性シミュレーショ
ン制御ステップを迂回する作動の流れに遅れを持たせた
スロットル開度相当信号(θ)を直接送出するかの切換
を必要に応じて行なう手段である。
前記マニュアル遅れ設定器13は、実際のエンジンでのア
クセル操作に対するエンジン出力の応答遅れ時間を予め
手動により設定する遅延回路が内蔵されている。
前記エンジン特性シミュレーション制御ユニット14は、
スロットル開度相当信号(θ)の変化に対し遅れや緩や
かに立ち上げる過渡特性を持たせてトルク目標値T*を決
めるエンジン過渡特性シミュレーション制御部等を持つ
マイクロコンピュータを主体とする電子制御回路構成で
あり、この制御ユニット14には、シミュレーション制御
情報として、駆動側回転速度信号(NIN)やスロットル
開度相当信号(θ)が入力される。
そして、前記エンジン特性シミュレーション制御ユニッ
ト14には、第4図に示すように、スロットル開度θをパ
ラメータとする駆動側回転速度NINとエンジントルク目
標値T*の3次元特性によるエンジン特性マップがθ0%
〜θ100%のフルスケールで設定されていると共に、第5
a図,第5b図、第5c図に示すように、スロットル開度指
令値θに対する各遅れ時間マップが設定されている。
前記データ管理ユニット15には、試験データをデータモ
ニター16で表示したりデータプリンタ17で記録したりす
るためのデータ管理プログラムが組込まれていて、この
管理ユニット15には、試験データ情報として、前記駆動
側回転速度信号(NIN)やスロットル開度相当信号
(θ)以外に、吸収側回転速度信号(NOUT)や入出力ト
ルク信号(NIN),(NOUT)や自動変速機コントロール
ユニット20からのセレクト位置信号やシフト位置信号等
が入力される。
そして、データモニター15やデータプリンタ17では、試
験運転状況を知るためやデータを残すために必要なスロ
ットル開度やエンジン回転数(=駆動側回転速度NIN
や車速(=吸収側回転速度NOUT)や入出力トルクNIN,N
OUTやセレクト位置やシフト位置等が表示や記録され
る。
前記電動機駆動制御ユニット18には、エンジントルク目
標値T*と駆動側回転速度NINを入力して指令電流値Iを
決めるトルクシミュレーション制御プログラムが設定さ
れると共に駆動電流出力回路が設けられていて、この制
御プログラムで決められた指令電流値Iに対応した直流
電流が直流電動機1に印加される。
また、自動変速機の性能試験を行なうにあたっては、自
動変速機コントロールユニット20への入力情報を実車と
同じように与える必要があり、スロットル開度関連情報
(キックダウン情報やアイドル情報を含む)をスロット
ル開度設定器11から与え、エンジン回転数情報を駆動側
回転速度センサ7から与え、車速情報を吸収側回転速度
センサ10から与えている。
次に、作用を説明する。
まず、スロットル開度設定器11によりスロットル開度相
当信号(θ)を一定に保ったり変化させながら自動変速
機3の性能試験を行なう時、エンジン過渡特性シミュレ
ーション制御部で行なわれるシミュレーション制御作動
の流れを第3図のフロチャートに基づいて述べる。
ステップ30では、駆動側回転速度センサ7からの駆動側
回転速度信号(NIN)とスロットル開度設定器11からの
スロットル開度相当信号(θ)とが読み込まれる。
ステップ31では、ステップ30で読み込まれた今回のスロ
ットル開度相当信号(θ)と前回または何回か前のスロ
ットル開度相当信号(θ)によりスロットル開度の変化
率を示すスロットル開度微分値が演算により求められ
る。
ステップ32では、エンジン過渡特性制御中であることを
示すFLAG・TがFLAG・T=1かどうかが判断される。
ここで、エンジン過渡特性制御中ではなくFLAG・T=0
の時には、ステップ33へ進み、スロットル開度微分値
が所定の設定値以上かどうかが判断される。
そして、スロットル開度設定値θの変化が小さくて<
の時には、ステップ34へ進み、スロットル開度設定
値θをそのままスロットル開度指令値θにして、この
指令値θと駆動側回転速度検出値Nと第4図のエンジ
ン特性マップによりエンジントルク目標値T*が決められ
て出力される。
また、スロットル開度設定値θに変化が大きくて≧
の時には、ステップ35へ進み、まず、今回のスロット
ル開度設定値θへ変化前の値をスロットル開度指令値θ
とし、今回スロットル開度設定値θの値をスロットル
開度指令値θとし、両指令値θθと第5図に示す
マップにより遅れ時間t0が設定される。
尚、遅れ時間t0は、実際のエンジン過渡特性と符合する
ように、両指令値θ,θの差が大きければ大きい程
長い時間であり、また、指令値θが大きい程、全体的
に短い時間に設定される。そして、ステップ36へ進み、
FLAG・T=0がFLAG・T=1に書き換えられる。
一方、ステップ32でエンジン過渡特性制御中であること
を示すFLAG・TがFLAG・T=1である時には、ステップ
37へ進み、遅れ時間t0を経過したかどうかが判断され、
遅れ時間t0を経過しない間は、ステップ38へ進み、変化
前のスロットル開度指令値θと駆動側回転速度検出値
Nと第4図のエンジン特性マップによりエンジントルク
目標値T*が決められて出力される。
そして、遅れ時間t0を経過するとステップ39へ進み、ス
ロットル開度指令値θの値に微分・積分制御等で求め
られる所定値αを加えた値をスロットル開度指令値θ
にして、この指令値θと駆動側回転速度検出値Nと
エンジン特性マップによりエンジントルク目標値T*が決
められて出力される。このステップ39による出力を繰り
返すことでスロットル開度指令値θがスロットル開度
指令値θに一致すると、ステップ40からステップ41へ
進み、FLAG・T=1がFLAG・T=0に書き換えられる。
以上の制御作動を行なう場合であって、スロットル開度
指令値θ=0%からθ=100%にまで急激に変化さ
せた場合の過渡特性タイムチャートを示すと第6図の様
になり、スロットル開度指令値がθからθへ急激に
変化しても遅れ時間t0の間は、スロットル開度指令値θ
=0%もよる出力トルクTとなり、遅れ時間t0を越え
るとスロットル開度指令値θ=100による出力トルク
Tまで徐々にトルクが上昇して行く特性を示す。
以上説明してきたように、実施例の変速機用駆動試験装
置にあっては、下記に列挙する効果が得られる。
駆動手段としてエンジンと同等の回転慣性を持つ直流
電動機1と増速機2との組合わせ手段を用いた為、実際
のエンジンを用いた場合と同様に変速過渡特性を含む各
種性能試験を行なうことが出来る。
エンジン過渡特性シミュレーション制御部により、ス
ロットル開度が変化する場合に実際のエンジンによる場
合と同等に、遅れ時間t0や立ち上がり特性を制御するよ
うにした為、高い応答性でエンジン過渡特性シミュレー
ション制御を行なうことが出来る。
以上、実施例を図面に基づいて説明してきたが、具体的
な構成はこの実施例に限られるものであはなく、本発明
の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても
本発明に含まれる。
例えば、実施例では低慣性駆動手段として、直流電動機
1と増速機2との組合わせ手段の例を示したが、エンジ
ンと同等の回転慣性にすることが出来る手段であれば他
の手段を用いても良い。
また、実施例では、スロットル開度相当設定手段とし
て、スロットル開度信号を出力するスロットル開度設定
器の例を示したが、スロットル開度相当信号として吸気
負圧信号を出力する吸気負圧設定器を用いても良い。
また、実施例では、スロットル開度が低開度から高開度
へ移行する制御例を示したが、この逆の移行時の場合に
もこの制御を適応出来るし、また、スロットル開度が高
開度から低開度へ移行する時には、吸収側のダイナモに
より制御するようにしても良い。
(発明の効果) 以上説明してきたように、本発明の変速機用駆動試験装
置にあっては、駆動手段として、エンジンと同等に回転
慣性を低く抑えた低慣性駆動手段を用い、駆動制御手段
は、駆動側回転速度検出手段からの駆動側回転速度信号
とスロットル開度相当設定手段からのスロットル開度相
当信号とを入力すると共に、所定の実エンジン特性に基
づきスロットル開度と駆動側回転速度に対するエンジン
トルク目標値のエンジン特性マップを予め設定し、第1
スロットル開度から第2スロットル開度へ変化するスロ
ットル開度相当信号を入力した場合、第1スロットル開
度相当信号及び第1駆動側回転速度信号とエンジン特性
マップによって決まる第1エンジントルク目標値を保つ
所定の遅れ時間を設定し、この遅れ時間の経過後は、第
1エンジントルク目標値から第2スロットル開度相当信
号及び駆動側回転速度推定値とエンジン特性マップによ
って決まる第2エンジントルク目標値に徐々に近づける
制御を行なうエンジン過渡特性シミュレーション制御部
を有する為、エンジン代用の駆動手段を用いながら実際
のエンジンを用いた場合と同様に変速過渡特性を含む各
種性能試験を行なうことが出来ると共に、高い応答性で
エンジン過渡特性シミュレーション制御を行なうことが
出来るという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の変速機用駆動試験装置を示すクレーム
対応図、第2図は実施例の変速機用駆動試験装置を示す
全体システム図、第3図は実施例装置でのエンジン過渡
特性シミュレーション制御作動の流れを示すフローチャ
ート図、第4図はエンジン特性マップ図、第5a図,第5b
図,第5c図は遅れ時間マップ図、第6図は実施例装置で
アイドル状態からフルスロットル状態にした時のエンジ
ン過渡特性シミュレーション制御特性を示すタイムチャ
ート図である。 a……駆動手段 a′……低慣性駆動手段 b……駆動吸収手段 c……変速機 d……駆動制御手段 e……駆動側回転速度検出手段 f……スロットル開度相当設定手段 g……エンジン特性マップ h……エンジン過渡特性シミュレーション制御部 (N)……駆動側回転速度信号 (θ)……スロットル開度相当信号 N……駆動側回転速度 θ……スロットル開度 T*……エンジントルク目標値

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動エンジンを模擬して駆動側に設置され
    る駆動手段と、車両負荷を模擬して吸収側に設置される
    駆動吸収手段とを備え、 前記駆動手段と駆動吸収手段との間に供試体としての変
    速機を連結し、前記駆動手段を駆動制御手段からの指令
    によりエンジンシュミレーション駆動制御することで変
    速機性能試験を行なうようにした変速機用駆動試験装置
    において、 前記駆動手段として、エンジンと同等に回転慣性を低く
    抑えた低慣性駆動手段を用い、 前記駆動制御手段は、駆動側回転速度検出手段からの駆
    動側回転速度信号とスロットル開度相当設定手段からの
    スロットル開度相当信号とを入力すると共に、所定の実
    エンジン特性に基づきスロットル開度と駆動側回転速度
    に対するエンジントルク目標値のエンジン特性マップを
    予め設定し、第1スロットル開度から第2スロットル開
    度へ変化するスロットル開度相当信号を入力した場合、
    第1スロットル開度相当信号及び第1駆動側回転速度信
    号とエンジン特性マップによって決まる第1エンジント
    ルク目標値を保つ所定の遅れ時間を設定し、この遅れ時
    間の経過後は、第1エンジントルク目標値から第2スロ
    ットル開度相当信号及び駆動側回転速度推定値とエンジ
    ン特性マップによって決まる第2エンジントルク目標値
    に徐々に近づける制御を行なうエンジン過渡特性シュミ
    レーション制御部を有することを特徴とする変速機用駆
    動試験装置。
  2. 【請求項2】前記遅れ時間は、第1と第2のスロットル
    開度差が大きくなるに従って長い遅れ時間に設定されて
    いる請求項1記載の変速機用駆動試験装置。
  3. 【請求項3】前記低慣性駆動手段が、直流電動機と高増
    速比による増速機との組合わせにより構成されている請
    求項1記載の変速機用駆動試験装置。
  4. 【請求項4】前記増速比が、6〜20の範囲内に設定され
    ている請求項3記載の変速機用駆動試験装置。
JP63287436A 1988-10-25 1988-11-14 変速機用駆動試験装置 Expired - Lifetime JPH0690117B2 (ja)

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