JPH0689077B2 - 吸水性複合体の製造法 - Google Patents

吸水性複合体の製造法

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JPH0689077B2
JPH0689077B2 JP60160172A JP16017285A JPH0689077B2 JP H0689077 B2 JPH0689077 B2 JP H0689077B2 JP 60160172 A JP60160172 A JP 60160172A JP 16017285 A JP16017285 A JP 16017285A JP H0689077 B2 JPH0689077 B2 JP H0689077B2
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acrylate
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、吸水性複合体の製造法に関するものである。
更に詳しくは、成形した繊維質基体に(メタ)アクリル
酸及び/又は(メタ)アクリル酸のアルカリ塩及び架橋
性単量体を含有する水溶液を施し、ラジカル重合開始剤
の存在下に重合せしめて、高吸水性ポリマーが成形した
繊維質基体に固定された吸水性複合体の製造法に関する
ものである。
本発明の製造法で得られる吸水性複合体は、吸水性に優
れ、且つ吸水速度が大きく、又、吸水して膨潤したポリ
マーゲルの強度が高く、しかも高吸水性ポリマーが繊維
質基体に安定よく固定されているので、各種の吸水性材
料の製造に広く使用することが出来る。
〔従来の技術〕
従来、紙、パルプ、不織布、スポンジ状ウレタン樹脂等
は、保水剤として生理用ナプキン、紙オシメ等を始めと
する各種の衛生材料及び各種の農業用材料等として使用
されてきた。しかし、これらの材料はその吸水量が自重
の10〜50倍程度に過ぎないので、多量の水を吸収又は保
持せしめるためには、多量の材料が必要であり、著しく
かさ高さになるばかりでなく、吸水した材料を加圧する
と簡単に水分を分離する等の欠点があつた。
この種の吸水材料の上記欠点を改善するものとして、近
年、高吸水性の種々の高分子材料が提案されている。例
えば澱粉のグラフト重合体(特公昭53−46199号公報
等)、セルロース変性体(特開昭50−80376号公報
等)、水溶性高分子の架橋物(特公昭43−23462号公報
等)、自己架橋型アクリル酸アルカリ金属塩ポリマー
(特公昭54−30710号公報等)等が提案された。
しかしながら、これらの高吸水性高分子材料は、その吸
水性能はかなりの高いレベルを有するものの、殆んどが
粉末状として得られるために、例えば生理用ナプキン、
紙オシメ等の衛生材料として使用するにはテイツシユ、
不織布、綿等の基材上に均一状に分散せしめる必要があ
る。しかしながら、該方法で分散せしめたポリマー粉末
は基材上に安定良く固定することが困難で、分散後一部
局所に集合化することが多く、また吸水後の膨潤ゲルも
安定良く基材上に固定されず、基材から容易に移動して
しまう。このために例えば紙オシメに使用したとき、放
尿後の吸収体は“ごわごわ”した状態となり、極めて着
用感の悪いものとなつてしまう。また、上記の様な粉末
状ポリマーを基材に分散せしめて吸収体を得る方法で
は、粉体の取扱いに伴う煩雑さ、また均一な分散を効率
良く行う上でのプロセス上の問題等により、コスト的に
も極めて割高となつている。
〔発明が解決せんとする問題点〕
これらの問題を解決する1つの方法として最近、アクリ
ル酸系モノマー水溶液を成形した繊維質基体に予め決め
た模様状に施した複合体を製造し、これに電磁放射線又
は微粒子性イオン化放射線で照射して、アクリル酸系モ
ノマーを高吸水性ポリマーに転換し、吸水性複合体を製
造する方法が報告されている(特公表57−500546号公
報)。該方法によれば、上記の粉体を取扱う上での均一
な分散化及び基材上への安定した固定化はかなり改良さ
れるものの、高吸水性ポリマーに転換するに当り、電磁
放射線又は微粒子性イオン化放射線を使用する為に、極
めて高吸水性ポリマーの自己架橋化反応が進み易く、そ
の結果吸収体としての性能、特に給水能が著しく小さ
く、通常前記粉末状高吸水性ポリマーを使用した場合に
比し、半分以下となつてしまう欠点がある。また、プロ
セス的にも上記の様な放射線発生装置取扱いに伴う安全
性、コスト面等に安価な方法とは云い難い。
〔問題点を解決するための手段〕
(発明の目的) 本発明は、前記特公表57−500546号公報に記載された吸
水性複合体の製造方法を改良して、吸水性能の更に優れ
た吸水性複合体を製造する方法を提供せんとするもので
ある。
本発明者等は、前記の問題点を解決する目的で種々研究
を重ねた結果、アクリル酸系モノマーと共重合可能な分
子中に二重結合を2個以上有する架橋性単量体存在下、
水溶性ラジカル重合開始剤により重合させることによ
り、吸水性能のさらに特段に向上した吸水性複合体が得
られることを見い出し、本発明に到達したものである。
(発明の構成) 即ち、本発明の吸水性複合体の製造法は、アクリル酸及
び/又はメタクリル酸のアルカリ金属塩又はアンモニウ
ム塩(以下、アクリル酸系モノマーという。)を含む水
溶液を、成形した繊維質基体に施し、次いでアクリル酸
系モノマーを重合せしめて、高吸水性ポリマーと成形し
た繊維質基体とからなる吸水性複合体を製造するに当
り、ある程度の水溶性を示し、かつ、該アクリル酸系モ
ノマーと共重合可能な分子中に二重結合を2個以上有す
る架橋性単量体をアクリル酸系モノマー100重量部に対
して0.001〜5重量部の範囲及び過酸化水素、過硫酸塩
からなる群から選ばれた1種又は2種以上の水溶性ラジ
カル重合開始剤をアクリル酸系モノマーに対し0.01〜2
重量%の範囲で用いることを特徴とする吸水性複合体の
製造法である。
(発明の背景と特徴) 本発明の吸水性複合体の製造法は、特公表57−500546号
公報に記載の方法の改良法であり、使用するモノマー、
繊維質基体、及びこの繊維質基体中にモノマー水溶液を
含浸せしめる方法等の点において、両方法は共通点が多
く、これらの点において本質的な相違がない。しかし、
本発明の製造法と前記公報に記載の製造方法を対比した
場合の最も重要な、且つ対照的な相違点な相違点は、ア
クリル酸系モノマーと共重合可能な分子中に二重結合を
2個以上有する架橋性単量体を存在せしめ、水溶性ラジ
カルル重合開始剤により重合せしめることにある。そし
て、そのために本発明の製造方法では、前記公報に記載
の方法で得られる高吸水性ポリマーよりもさらに著しく
吸水性能の優れたポリマーが得られ、安価で高性能な吸
水性複合体を得ることが出来るのである。
(発明の具体的説明) (1) モノマー 本発明に用いられるモノマーは、アクリル酸及び/又は
メタクリル酸であつて、且つその全カルボキシル基の20
〜100%、好ましくは40〜95%がアルカリ金属塩に部分
的に中和されているか、又は20〜100%、好ましくは40
〜100%のアンモニウム塩に中和されてなるものであ
る。アルカリ金属塩の場合、その中和度があまり高過ぎ
ると含水ゲルは弱アルカリ性を示し、衛生材料等に用い
る場合の安全性の点で問題がある。また、その中和度が
あまり低過ぎるとポリマーの吸水量が著しく低下する。
一方、アンモニウム塩の場合、その中和度があまり低過
ぎると含水ゲルは弱酸性を示し、更に吸水量が著しく低
下し、安全性及び性能両面において問題となる。使用さ
れるアルカリ金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム
塩、リチウム塩等が挙げられるが、工業的入手の容易
さ、価格及び安全性の点からナトリウム塩、カリウム塩
が好ましい。
これらアクリル酸系モノマーの濃度は高ければ高い程良
い。即ち、モノマー濃度を高くすることによりポリマー
重合度が高くなり、また、成形した繊維基体単位表面積
当りの高吸水性ポリマー充填量が多くなり、吸水性能の
優れた複合体を得ることが出来る。また、モノマー濃度
を高くすることにより、逆に言えば水濃度を小さく出来
ることにより、乾燥時のエネルギーを削減することが出
来、コスト的にも有利となる。具体的には、使用温度で
のほゞ飽和溶解度付近が有利に用いられ、例えば、アク
リル酸ナトリウムの場合室温下で約45重量%である。
(2) 架橋性単量体 本発明に用いられる前記アクリル酸系モノマーと共重合
可能な分子中に二重結合を2個以上有する架橋性単量体
は、ある程度の水溶性を示し、かつ前記アクリル酸系モ
ノマーと共重合可能なものでなければならない。このよ
うな架橋性単量体の具体例を挙げればエチレングリコー
ルジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレー
ト、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレン
グリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコール
ジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレ
ート、プロピレングリコールジアクリレート、プロピレ
ングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコ
ールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジメタ
クリレート、グリセリントリアクリレート、グリセリン
トリメタクリレート、N,N′−メチレンビスアクリルア
ミド、N,N′−メチレンビスメタクリルアミド、ジアリ
ルフタレート、ジアリルマレート、ジアリルテレフタレ
ート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌ
レート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルフオ
スフエート等が挙げられるが、この中でも特にポリエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、N,N′−メチ
レンビスアクリルアミドが好ましい。これら架橋性単量
体の使用量は酸モノマー100重量部に対して0.001〜5重
量部であり、好ましくは0.01〜1重量部である。0.001
重量部以下では吸水能は極めて大きくなるものの、吸水
したゲルがペースト状となり、ゲルの形態保持性が著し
く悪くなり好ましくない。一方、5重量部以上使用した
場合は、ゲルの形態保持性は著しく改良されるものの、
吸水性能がかなり低いものとなつてしまい、実用上問題
となる。
(3) ラジカル重合開始剤 本発明の製造法におけるラジカル重合開始剤としては、
例えばt−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイ
ドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類、ア
ゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(アミノ
ジノプロパン)二塩酸塩等のアゾ系;過酸化水素、過硫
酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩が用いら
れる。これらのラジカル重合開始剤は、また、亜硫酸塩
のような還元性物質やアミン類等を組み合わせてレドツ
クス型の開始剤に使用してもよい。これらのラジカル重
合開始剤の中でも、特に2,2′−アゾビス(2−アミジ
ノ)プロパン)二塩酸塩や過硫酸塩等水溶性の極めて大
きなラジカル重合開始剤が好ましい。これらの使用量
は、用いるラジカル重合開始剤の種類及び重合温度等に
より変化するが一般的にはアクリル酸系モノマーに対し
て0.01〜2重量%、好ましくは0.1〜1重量%である。
0.01重量%以下の使用量では重合反応時間があまりにも
長くなりすぎ、また2重量%以上では得られる高吸水性
ポリマー性能には殆んど改良効果を与えず、コスト面で
あまり得策ではない。
(4) 施用方法 上記の様なアクリル酸系モノマー、及びこれと共重合可
能な分子中に二重結合を2個以上有する架橋性単量体、
更にラジカル重合開始剤を含む水溶液を、成形した繊維
質基体に施す。この場合、アクリル酸系モノマー、架橋
性単量体及びラジカル重合開始剤3者を含む水溶液とし
て施しても良く、あるいはアクリル酸系モノマー及び架
橋性単量体を含む水溶液とラジカル重合開始剤を含む水
溶液を別々に施しても良い。この時、小さな点状あるい
は線状の周期的な模様に施すことが好ましい。この模様
は本発明の方法によつて製造される吸水性複合体の中に
いわゆる“吸い上げ通路”を作り出すのに使用でき、こ
れは例えばおむつの吸水性パツド部分の縁の回りに架橋
した吸水性ポリマーからなる連続した線状があると、こ
のおむつは縁周辺から漏れることが極めて小さくなる利
点がある。一般に、質量に対するポリマー表面積の比を
可能な限り大きくする為に、非常に細かく分割された不
連続の部分からなる模様を採用することが好ましい。繊
維質基体に施す方法として一例を上げれば、例えばプリ
ント(printing)、吹付け(spraying)、ノズルを通し
て流しかける(flowing)、キス塗布(kiss coating)
含浸(saturating)等が挙げられる。更に必要に応じ前
記水液を全体にわたる模様状に繊維質基体へ施すことが
出来、その時、水溶液は繊維質基体の一面を単に塗布す
るのに十分な量だけ施されてもよいし、或いは繊維質基
体の厚みを透過するのに十分な量で用いることもでき
る。
繊維質基体へ施される前記水溶液の含浸量は、特に制限
はなく、用いられる吸水性複合体の製品用途により広範
囲に変化することが出来る。一般的には繊維質基体1重
量部に対して0.1〜1000重量部、通常0.5〜50重量部が採
用される。
(5) 繊維質基体 本発明に使用される繊維質基体は、繊維をゆるく成形し
たパツト、カーデイングもしくはエア・レイイングした
ウエブ、テイツシユペーパー、木綿ガーゼの様な織布、
メリヤス地、又は不織布でよい。「成型した」繊維質基
体とは、その繊維質基体を用品の中に組み込むために、
切断、接合、造形等が必要になることはあるが、ウエブ
形成作業はさらに施す必要がないものを意味する。
木材パルプ、レーヨン、木綿その他のセルロース系繊維
あるいはポリエステル系繊維の様な吸収性繊維を繊維質
基体に使用することが一般的に好ましい。しかし、他の
種類の繊維を成形した繊維質基体に含ませもよい。
(6) 重合条件 前述の様に、アクリル酸系モノマー、架橋性単量体及び
ラジカル重合開始剤を含む水溶液は、或いはアクリル酸
系モノマー及び架橋性単量体を含む水溶液とラジカル重
合開始剤を含む水溶液を別々に繊維質基体に施し、高吸
水性ポリマーと成形した繊維質基体とからなる吸水性複
合体を製造するに当り、前記水溶液は室温下あるいは予
め所定の温度に昇温された状態としておく。そして所定
の重合温度に調節された反応槽内にて重合せしめる。
(反応槽及び反応方式は特に制限はなく、いかなる形式
のものでも良い、その一例を挙げなければオープン形式
のボツクス型反応槽にてバツチ式に行う方法、或いはエ
ンドレスベルト上にて連続的に行う方法が挙げられ
る。)この場合、水溶液及び反応槽内は充分脱気するこ
とが好ましい。反応槽内の温度、即ち重合温度として
は、特に制限はなく、用いるラジカル重合開始剤の種類
あるいは量等によつて変化するが、一般的には20〜150
℃、好ましくは40〜100℃が採用される。また、水溶液
を予め所定の温度に昇温する場合、その温度としては、
その時の重合温度にほゞ等しいかあるいは若干低めの温
度、例えば5〜10℃程度の低めの温度が採用される。重
合時間は、用いる重合温度等により変わつてくるが、一
般的には数秒〜2時間、好ましくは数秒〜10分程度がよ
い。
重合終了後、必要ならば、水分を除く為に、例えば複合
体を一連の乾燥槽を通したり、強制通風炉を使用したり
して乾燥せしめる。
前述した様に、本発明方法では、重合に当り前記特公表
57−500546号公報に示された電磁放射線又は微粒子性イ
オン化放射線を用いる代りに、アクリル酸系モノマーと
共重合可能な分子中に二重結合を2個以上有する架橋性
単量体を存在させ、ラジカル開始剤を用いるところに最
大の特徴があり、また利点がある。即ち、前者の放射線
を用いる方法では、架橋化に対する重合条件のフレツキ
シビリテイーが少なく、高吸水性のものが得られにく
い。これに対し本発明方法では、架橋性単量体あるいは
ラジカル重合開始剤の量及び種類あるいは反応温度等を
広範囲にしかも容易に変化せしめることができ、その結
果、極めて吸水性の高い、高吸水性ポリマーが安価に得
られ優れた吸水性複合体を得ることが出来る。
〔実施例〕
以下、実施例及び比較例をあげて本発明を更に詳述す
る。なお、これらの例に記載の生理塩水吸水能は、下記
試験方法によつて測定した数値はさす。
300mlのビーカーに吸水性複合体を約0.5g及び濃度0.9重
量%の食塩水約200gをそれぞれ秤量して入れてから、約
4時間放置して食塩水によつてポリマーを充分に膨潤さ
せた。次いで、100メツシユ篩で水切りをしたのち、そ
の過食塩水量を秤量し、下記式にしたがつて生理塩水
吸水能を算出する。
実施例1 100ccコニカルフラスコに水酸化ナトリウム(純度95重
量%)13.1gを採つて、氷冷下純水39.0gで溶かした。こ
れにアクリル酸30gを氷冷下注入し中和せしめた。これ
はアクリル酸中和度約75%、水溶液中のモノマー濃度と
して約45重量%となつた。
これに架橋性単量体として、N,N′−メチレンビスアク
リルアミドを0.005g、ラジカル重合開始剤として2,2′
−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩0.1g採つ
て、前記モノマー水溶液中に溶解せしめ、脱気を行なつ
た。
別にポリエステル不織布(2デニール)0.1273g採つ
て、これに上記原料を不織布全面に塗布含浸せしめた。
含浸されたモノマー量は、不織布に対し9.0重量倍であ
つた。これを予めN2にて脱気せしめて、50℃にした恒温
反応槽内に入れて、更に約10分で90℃迄昇温せしめた。
重合は直ちに起つて、部分中和ポリアクリル酸ソーダの
N,N′−メチレンビスアクリルアミド架橋物から成る高
吸水性ポリマーがポリエステル不織布に安定良く固定さ
れた吸水性複合体を得た。
上記吸水性複合体の生理塩水吸水能を測定した結果、3
6.0であつた。
実施例2 100ccコニカルフラスコにアクリル酸30g採つて、これに
純水9.3gを加えて混合した。これに氷冷下、水酸化カリ
ウム(85重量%)20.6gを徐々に加え中和せしめた。中
和度は約75%、水溶液中のモノマー濃度として約74重量
%であつた。これに架橋性単量体としてN,N′−メチレ
ンビスアクリルアミド0.0083gを溶解せしめ50℃に保つ
た。
別にラジカル重合開始剤として2,2′−アゾビス(2−
アミジノプロパン)二塩酸塩0.2gを純水1gに溶解せし
め、これをポリエステル不織布(1.4デニール)0.1350g
に全面塗布した。
上記原料モノマー溶液を不織布全面にすばやく塗布し
て、予めN2で脱気し70℃に保持された反応槽内に入れ
た。重合は直ちに起つて、部分中和ポリアクリル酸カリ
ウムのN,N′−メチレンビスアクリルアミド架橋物から
成る高吸水性ポリマーがポリエステル不織布に安定良く
固定された吸水性複合体を得た。含浸されたモノマー量
は不織布に対して10重量倍であつた。
上記吸水性複合体の生理吸水能を測定した結果、45.2で
あつた。
実施例3 100ccコニカルフラスコに25重量%アンモニア水26.9gと
り、これを氷冷しながらアクリル酸30gを滴下し、中和
した。アクリル酸中和度は約95%、水溶液中のモノマー
濃度は約95重量%であつた。これに架橋性単量体として
N,N′−メチレンビスアクリルアミドを0.02g、ラジカル
重合開始剤として過硫酸カリウムを0.1gとり、それぞれ
室温下溶解せしめ、充分に脱期せしめた。
別にポリエステル不織布を0.1970g採つて、これに上記
原料モノマー水溶液を全面に塗布含浸せしめた。含浸さ
れたモノマー量は、不織布に対して約27倍であつた。こ
れを予めN2で脱気せしめ、50℃にした恒温反応槽に入れ
て、更に約10分で90℃迄昇温せしめた。重合は直ちに起
つて、部分中和ポリアクリル酸アンモニウムのN,N′−
メチレンビスアクリルアミド架橋物から成る高吸水性ポ
リマーがポリエステル付織布に安定良く固定された吸水
性複合体を得た。
上記吸水性複合体の生理食塩水吸水能を測定した結果、
43.9であつた。
実施例4 実施例3においてレイヨン不織布を0.1447g、原料モノ
マー含浸量を不織布に対して12倍とした以外は同操作に
て吸水性複合体を得た。
上記吸水性複合体の生理食塩水吸水能は39.0であつた。
実施例5 実施例3において原料モノマー水溶液をスプレーノズル
より噴霧して塗布含浸せしめ、含浸量を不織布に対して
5.4倍とした以外は同操作にて吸水性複合体を得た。こ
の吸水性複合体の生理食塩水吸水能は40.4であつた。
また上記吸水性複合体は繊維上に極めて微細化した高吸
水性ポリマーが安定性良く固定化され、その肌ざわりも
極めて柔らかく、生理用ナプキン、紙おしめ等の衛生用
材料として良好なものであつた。
比較例1 実施例2に示したのと同操作により、中和度75%、水溶
液中のモノマー濃度として約74重量%含有する部分中和
アクリル酸カリウム水溶液を調合する。これをスプレー
ノズルよりポリエステル不織布に噴霧して塗布含浸せし
めた。含浸したモノマー量は不織布に対して約10倍であ
つた。
この部分中和アクリル酸カリウムモノマー水溶液を含浸
した不織布上に、ダイナミトロン加速器を装備した電子
線装置より、10メガラドの線量で電子線を照射した。重
合はただちに起つて、部分中和ポリアクリル酸カリウム
の自己架橋体からなる高吸水性ポリマーがポリエステル
不織布に安定良く固定された吸水性複合体を得た。
上記吸水性複合体の生理食塩水給水能を測定した結果1
8.5とかなり小さいものであつた。
比較例2 不織布に対するモノマー含浸量を0.8重量倍とし、電子
線照射量を4メガラドとした以外は比較例1と同処方、
同操作にて吸水性複合体を得た。本操作により得られた
吸水性複合体中における高吸水性ポリマーの生理食塩水
吸水能を測定した結果、高吸水性ポリマー1g当り22.5g
とかなり小さいものであつた。
〔発明の効果〕
本発明の製造方法によつて得られる吸水性複合体は、極
めて吸水性能が高く、前記特公表57−500546号公報に示
された方法より2倍以上の吸水性能を有する。さらにそ
の形態がシート状である為に、従来使用されてきた粉体
状高吸水性樹脂に比し取扱いが容易である為に、生理用
ナプキン、紙オシメ等、及びその他各種の衛生材料の製
造有利に使用できる。またその優れた吸水性能、取扱性
を利用して、最近注目されてきた土壌改良剤、保水剤等
をはじめとする園芸用又は農業用の各種の材料の製造に
も使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 33/02 LHR 7921−4J D06M 14/00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクリル酸及び/又はメタクリル酸のアル
    カリ金属塩又はアンモニウム塩(以下、アクリル酸系モ
    ノマーという。)を含む水溶液を、成形した繊維質基体
    に施し、次いで該アクリル酸系モノマーを重合せしめ
    て、高吸水性ポリマーと成形した繊維質基体とからなる
    吸水性複合体を製造するに当り、ある程度の水溶性を示
    し、かつ、該アクリル酸系モノマーと共重合可能な分子
    中に二重結合を2個以上有する架橋性単量体をアクリル
    酸系モノマー100重量部に対して0.001〜5重量部の範囲
    及び過酸化水素、過硫酸塩からなる群から選ばれた1種
    又は2種以上の水溶性ラジカル重合開始剤をアクリル酸
    モノマーに対し0.01〜2重量%の範囲で用いることを特
    徴とする吸水性複合体の製造法。
  2. 【請求項2】アクリル酸系モノマーが、その全カルボキ
    シル基の20〜100%がアルカリ金属塩又はアンモニウム
    塩に部分的に中和されたものである特許請求の範囲第1
    項記載の製造法。
  3. 【請求項3】アルカリ金属塩がナトリウム塩又はカリウ
    ム塩である特許請求の範囲第1項記載の製造法。
  4. 【請求項4】架橋性単量体がエチレングリコールジ(メ
    タ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)ア
    クリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリ
    レート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
    ト、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
    ト、グリセリントリ(メタ)アクリレート、N,N′−メ
    チレンビス(メタ)アクリルアミド、ジアリルフタレー
    ト、ジアリルマレート、ジアリルテレフタレート、トリ
    アリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ト
    リアリルホスフエートからなる群から選ばれた1種又は
    2種以上である特許請求の範囲第1項記載の製造法。
  5. 【請求項5】過硫酸塩が過硫酸カリウム、過硫酸アンモ
    ニウムである特許請求の範囲第1項記載の製造法。
  6. 【請求項6】繊維質基体がセルロース系繊維又はポリエ
    ステル系繊維を含むものである特許請求の範囲第1項記
    載の製造法。
  7. 【請求項7】繊維質基体が、繊維のゆるいパット、カー
    デイングしたウエブ、エアレイングしたウエブ、紙、不
    織布、織布、又はメリアス地である特許請求の範囲第6
    項記載の製造法。
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