JPH0689072B2 - エチレン共重合体ゴム - Google Patents

エチレン共重合体ゴム

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JPH0689072B2
JPH0689072B2 JP15175886A JP15175886A JPH0689072B2 JP H0689072 B2 JPH0689072 B2 JP H0689072B2 JP 15175886 A JP15175886 A JP 15175886A JP 15175886 A JP15175886 A JP 15175886A JP H0689072 B2 JPH0689072 B2 JP H0689072B2
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秀邦 小田
修治 南
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三井石油化学工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、エチレン、炭素数3乃至10のα−オレフィ
ン、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)及び5
−ビニル−2−ノルボルネン(VNB)から成るランダム
4元共重合体ゴムに関する。
(従来技術) 三元共重合体ゴムの代表的なものとして、エチレン、プ
ロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)
共重合ゴム及びエチレン・プロピレン・ジシクロペンタ
ジエン共重合ゴム等が知られている。
前者の共重合ゴムは、加硫速度が大きく、加硫物の強度
が大きいという利点を有しているものの、押出加工性が
悪く、特に高速薄肉押出成形によっては綺麗な押出肌を
有する成形品に成形することが難しいという欠点があ
る。
また後者の共重合ゴムは、押出加工性が優れているとい
う利点を有しているが、加硫速度が遅く、また加硫強度
もやや劣っている。
この様な共重合ゴムの諸特性を改善する目的で、2種以
上のポリエン成分を使用することが従来から提案されて
いる(特開昭44−7713,47−23914,49−62582,49−62583
号公報参照)。
(解決すべき問題点) 然しながら、上記先行技術の共重合ゴムにおいては、押
出加工性、加硫速度及び加硫強度のバランスが充分にと
れておらず、更に、形状保持性が未だ十分でない。
したがって本発明の技術的課題は、押出加工性、加硫速
度及び加硫強度等の諸特性に加えて、形状保持性が顕著
に向上せしめることにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明の4元共重合体ゴムは、エチレン、炭素数3乃至
10のα−オレフィン、5−エチリデン−2−ノルボルネ
ン(ENB)及び5−ビニル−2−ノルボルネン(VNB)か
ら成り、 (a)エチレン/α−オレフィン(モル比)が50/50乃
至95/5、 (b)ENB/VNB(モル比)が1/1乃至45/1、 (c)沃素価が2乃至50、 (d)135℃デカリン中で測定した極限粘度〔η〕が0.7
乃至6.0dl/g、 (e)Q値(重量平均分子量/数平均分子量)が6より
大、であることを構成上の特徴とするものである。
(作用) 本発明の共重合ゴムにおいて、エチレンとα−オレフィ
ンとのモル比(前記特徴(a))は、ゴムの柔軟性及び
加硫ゴムの物性に影響を与える。即ち、エチレン含有率
が上記範囲よりも高い場合には柔軟性が劣ることとな
り、また上記範囲よりも低い場合には加硫ゴムの物性が
劣ることとなる。
またENB/VNBの含有比率(前記特徴(b))は、形状保
持性、押出肌及び加硫ゴムの物性に影響する。即ち、VN
Bの含有比率が少なすぎると形状保持性及び押出肌にお
いて不満足なものとなり、また多すぎる場合には加硫ゴ
ムの物性が悪くなる。
沃素価(前記特徴(c))は、上記ポリエン成分の含有
量を示す因子である。
135℃、デカリン中で測定した極限粘度〔η〕(前記特
徴(d))は、共重合ゴムの分子の大きさを表わす因子
であり、ロール加工性、ゴム強度及び押出成形性に影響
する。この極限粘度〔η〕が0.7dl/g未満ではロール加
工が困難となり、またゴム強度においても不満足なもの
となり、6.0dl/gよりも大となると、ロール巻き付き性
や押出成形性が悪化する。
また本発明においては、Q値が6より大であること(前
記構成上の特徴(e))により、形状保持性が顕著に向
上するものである。
即ち、後述する実施例から明らかな通り、Q値が6より
大である共重合ゴムでは、垂れ角が約15゜以下、殆んど
の場合に10゜以下であることから、変形が少く、形状保
持性の優れていることが認められる。
かように本発明において形状保持率が向上することの理
由は未だ明確ではないが、本発明者等は次の様に推測し
ている。
即ち、本発明の共重合体ゴムは沸騰ヘキサンに可溶であ
るため高度架橋物とは考えられない。しかし、Q値が大
きい値を示すことから、極限粘度の割に重量平均分子量
MW(光散乱法による)が大きい値を示すことが理解され
よう。従って、本発明の共重合体ゴム分子中には、少な
からず架橋構造が形成されていることが考えられ、この
架橋構造に起因して形状保持性が顕著に向上するもので
はないかと思われる。
(作用効果) 上述した本発明の共重合体ゴムは、形状保持性が顕著に
優れ、押出物の表面は平滑であり、また流動性も良好で
あり、スポンジゴムとした時の圧縮永久歪も小さいとい
う特性を有している。
かかる本発明のゴムは、ウェザーストリップ、ドアーグ
ラスランチャンネル、各種ホース類、各種シール用スポ
ンジ、断熱スポンジチューブ、電線被覆材、各種型物成
型品、及びルーフィングシート等の用途に好適に用いら
れる。
(発明の好適実施態様) ゴム組成 本発明の共重合ゴムは、エチレン、炭素数3ないし10の
α−オレフィン、ENB及び5−ビニル−2−ノルボルネ
ン(VNB)のランダム共重合体である。
上記炭素数3ないし10のα−オレフィンとしては、プロ
ピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4
−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、
これら任意の2種以上の混合オレフィンなどを例示する
ことができる。とくに好ましいα−オレフィンは、プロ
ピレンおよび1−ブテンである。
エチレンとα−オレフィンとの含有比率は、モル基準
で、 エチレン/α−オレフィン=50/50乃至95/5 好適には、55/45乃至85/15 の範囲にある。この含有比率は、赤外分光光度計による
吸光度の測定から、或いはC13NMRスペクトルメータによ
る強度測定から求めることができる。
ENBとVNBとの含有比率は、モル基準で、 ENB/VNB=1/1乃至45/1 好ましくは、2/1乃至40/1 更に好ましくは、20/1乃至40/1 の範囲にある。
共重合体ゴム中のENB/VNB含有比率は、C13NMRスペクト
ルメータによる強度測定、或いは重合液中の未反応のEN
BとVNBとの含有量をガスクロマトグラフィーで分析する
ことによって求めることができる。
極限粘度〔η〕 本発明の共重合体ゴムの、135℃、デカリン中で測定し
た極限粘度〔η〕は、0.7乃至6.0dl/g、特に0.8乃至4.0
dl/gの範囲にある。
この極限粘度は、共重合体ゴムの分子の大きさを表わす
因子である。
沃素価 本発明の共重合体ゴムの沃素価は、2乃至50、特に3乃
至45の範囲にある。
この沃素価は、ゴム中のポリエン成分の含有量を表わす
因子である。
Q値 本発明の共重合ゴムにおいて、GPC(ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィ)によるQ値(重量平均分子量/
数平均分子量)は、6より大であるが、特に顕著に形状
保持性が向上し、しかも強度と加工特性のバランスに優
れているものは、7.5より大であって20以下の範囲にあ
る。
なおQ値の測定は、武内著、丸善発行の「ゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィー」に準じて次の如くに行
う。
(1)分子量既知の標準ポリスチレン(東洋ソーダ
(製)単分散ポリスチレン)を使用して、分子量Mとそ
のGPC(Gel Permeation Chromatograph)カウントを測
定し、分子量MとEV(Elution Volume)の相関図較正曲
線を作成する。この時の濃度は0.02wt%とする。
(2)GPC測定により試料のGPCクロマトグラフをとり、
前記(1)によりポリスチレン換算の数平均分子量 重量平均分子量 を算出し、Q値(Mw/Mn)を求める。その際のサンプル
調製条件およびGPC測定条件は以下の通り。
サンプル調製 (イ)試料を0.04wt%になるようにo−ジクロルベンゼ
ン溶媒とともに三角フラスコに分取する。
(ロ)試料の入っている三角フラスコに老化防止剤2,6
−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールをポリマー溶液に
対して0.1wt%添加する。
(ハ)三角フラスコを140℃に加温し、約30分間撹拌
し、溶解させる。
(ニ)その後135℃〜140℃において、1μミリポアフィ
ルターで過する。
(ホ)その液をGPCにかける。
GPC測定条件 次の条件で実施した。
(イ)装 置 Waters社製 200型 (ロ)カラム 東洋ソーダ(製) S−タイプ(Mixタイプ) (ハ)サンプル量 2ml (ニ)温 度 135℃ (ホ)流 速 1ml/min (ヘ)カラムの総理論段数 2×104〜4×104 (アセトンによる測定値) 本発明の共重合体ゴムは、大きなQ値を示すことから、
極限粘度の割に大きい重量平均分子量<M>(光散乱
法による)を示す。これを別の表現方法で示すと、本発
明の共重合ゴムの極限粘度を〔η〕、そのときの重量平
均分子量を<M>とするとき、<M>の分子量を有
し、Q値(GPCによる重量平均分子量/数平均分子量)
が2.5の直鎖エチレン・プロピレン共重合体(エチレン
含有量70モル%)の極限粘度〔η〕lとし 〔〔η〕l=7.2×10-4<M> 0.67により計算〕、
〔η〕/〔η〕l=gη と定義するとき、gη が0.
2乃至0.94、特に0.4乃至0.93の範囲にある。
この様にgη が1より相当小さい値を示すことは、エ
チレンとの共重合成分であるα−オレフィンに起因する
短鎖分岐の他に架橋構造の存在が考えられる。
即ち、本発明の共重合ゴムは、沸騰ヘキサンに可溶であ
るので高速架橋物とは考えられないが、少なからず架橋
構造が形成されており、これにより本発明の共重合ゴム
は形状保持性が顕著に向上しているものと推定される。
配合剤 本発明の共重合体ゴムには、それ自体公知のゴム配合
剤、例えば該共重合体ゴム100重量部当たり、充填剤を3
00重量部以下、軟化剤を250重量部以下、加硫剤を0.1乃
至20重量部、及び加硫促進剤0.1乃至20重量部の量で配
合することができる。
充填剤としては、カーボンブラック、ホワイトカーボン
(ケイ酸化合物)、炭酸カルシウム、タルク、クレーな
どの無機充填剤;ハイスチレン樹脂、クマロンインデン
樹脂、フェノール樹脂、リグニン、変性メラミン樹脂、
石油樹脂などの有機充填剤を挙げることができる。この
うち特に無機充填剤が好ましく使用される。
軟化剤としては、プロセス油、潤滑油、パラフィン、流
動パラフィン、石油アスファルト、ワセリンなどの石油
系軟化剤;コールタール、コールタールピッチなどのコ
ールタール系軟化剤;ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、
ヤシ油などの脂肪油系軟化剤;トール油;サブ;密ロ
ウ、カルナウバロウ、ラノリンなどのロウ類;リシノー
ル類、パルミチン酸、ステアリン酸バリウム、ステアリ
ン酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛などの脂肪酸および脂
肪酸塩;石油樹脂などの合成高分子物質;を挙げること
ができる。
加硫剤としては、過酸化物、硫黄、一塩化硫黄、二塩化
硫黄、モルホリンジスルフィド、アルキルフェノールジ
スルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、ジメ
チルジチオカルバミン酸セレンなどの硫黄化合物、酸化
マグネシウム、亜鉛華、鉛丹などの金属化合物を挙げる
ことができる。中でも硫黄又は過酸化物が好ましい。加
硫促進剤としては、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチ
アゾール−スルフェンアミド、N−オキシジエチレン−
2−ベンゾチアゾール−スルフェンアミド、N,N−ジイ
ソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、
2−メルカプトベンゾチアゾール、2−(2,4−ジニト
ロフェニル)メルカプトベンゾチアゾール、2−(2,6
−ジエチル−4−モルホリノチオ)ベンゾチアゾール、
ベンゾチアジル−ジスルフィドなどのチアゾール系;ジ
フェニルグアニジン、トリフェニルグアニジン、ジ−オ
ルソ−トリルグアニジン、オルソ−トリルバイグアナイ
ド、ジフェニルグアニジンフタレートなどのグアニジン
系;アセトアルデヒド−アニリン反応物;ブチルアルデ
ヒド−アニリン縮合物、ヘキサメチレンテトラミン、ア
セトアルデヒドアンモニアなどのアルデヒドアミン、又
はアルデヒド−アンモニア系;2−メルカプトイミダゾリ
ンなどのイミダゾリン系;チオカルバニリド、ジエチル
チオユリアジブチルチオユリア、トリメチルチオユリ
ア、ジ−オルソ−トリルチオユリアなどのチアユリア
系;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチ
ルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスル
フィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ジペンタ
メチレンチウラムテトラスルフィドなどのチウラム系;
ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルチオカルバ
ミン酸亜鉛、ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸亜鉛、
エチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ブチルフェニ
ルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン
酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸セレン、ジ
エチルジチオカルバミン酸テルルなどのジチオ酸塩系;
ジブチルキサントゲン酸亜鉛などのザンテート系;など
を挙げることができる。
また、その他必要に応じて、活性剤、分散剤、可塑剤、
粘着付与剤、着色剤、発泡剤、発泡助剤、滑剤、老化防
止剤、その他添加剤を併用することができる。
例えば可塑剤としては、フタール酸エステル系、アジピ
ン酸エステル系、セバシン酸エステル系、リン酸系な
ど、粘着付着剤としては、クマロンインデン樹脂、テル
ペン・フェノール樹脂、キシレン・ホルマリン樹脂な
ど、着色剤としては、無機および有機顔料など、発泡剤
としては、重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、N,
N′−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アゾカル
ボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゼンス
ルホニルヒドラジド、トルエンスルホニルヒドラジド、
カルシウムアジド、パラトルエンスルホニルアジドな
ど、発泡助剤としては、サリチル酸、フタル酸、尿素な
どを使用することができる。
加硫 本発明の共重合ゴムは、通常のエチレン・プロピレン・
ポリエン共重合ゴムと同様にして加硫することができ
る。
加硫は硫黄加硫によっても、ペルオキシド加硫系でも行
ない得る。
この場合、ペルオキシドとして、ジクミルペルオキシ
ド、1,1′−ジ−(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−ト
リメチルシクロヘキサン、ジ−(t−ブチルペルオキ
シ)ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ
−(t−ブチルペルオキシ)ヘキサンなどが例示され
る。またその際の加硫助剤として、硫黄、ジペンタメチ
レンチウラムテトラスルフィドのような硫黄化合物、エ
チレンジメタクリレート、ジビニルベンゼン、ジアリル
フタレート、メタフェニレンビスマレイミド、トルイレ
ンビスマレイミドのような多官能性モノマー、p−キノ
ンジオキシム、p,p′−ジベンゾイルキノンオキシムな
どのオキシム化合物などを単独でもしくは混合して用い
ることができる。
加硫条件は加硫剤の種類によっても異なるが、通常100
ないし250℃、好ましくは120ないし200℃の温度で10な
いし60分間、好ましくは20ないし40分間行うのがよい。
とくにペルオキシド加硫を行う場合は、加硫時間はペル
オキシドの半減期の4倍程度とするのがよい。
共重合体ゴムの製造 本発明の共重合ゴムを製造するには、例えば炭化水素媒
体中、(a)可溶性バナジウム化合物、例えば式VO(O
R)nX3-n(ただし、Rは炭化水素基、Xはハロゲン、0
≦n≦3)又はVX4で表わされるバナジウム化合物及び
(b)R′mAlX′3-m(ただし、R′は炭化水素基、
X′はハロゲン、0<m<3)で示される有機アルミニ
ウム化合物から形成される触媒の存在下、エチレン、炭
素数3ないし10のα−オレフィン、ENB及びVNBを、所望
組成となるような割合でランダム共重合すればよい。
前記一般式で示されるバナジウム化合物の具体例とし
て、VO(OCH3)Cl2、VO(OCH32Cl、VO(OCH3、VO
(OC2H5)Cl2、VO(OC2H51.5Cl1.5、VO(OC2H52C
l、VO(OC2H5、VO(OC2H51.5Br1.5、VO(OC3H7
Cl2、VO(OC3H71.5Cl1.5、VO(OC3H72Cl、VO(OC3H
7、VO(On−C4H9)Cl2、VO(On−C4H92Cl、VO(O
isoC4H92Cl、VO(OsecC4H9、VO(OC5H111.5Cl
1.5、VOCl3、VCl4あるいはこれらの混合物などを例示す
ることができる。これらの中では、VO(OC2H5)Cl2、VO
Cl3などを用いるのがとくに好ましい。
前記式で示される有機アルミニウム化合物としては、m
が0.5≦m≦2.5、とくに1≦m≦2のものが好ましい。
このような有機アルミニウム化合物としては、例えば
(CH32AlCl、(CH31.5AlCl1.5、(CH3)AlCl2、(C
2H52AlCl、(C2H51.5AlCl1.5、(C2H5)AlCl2、(C
3H72AlCl、(C3H71.5AlCl1.5、(C3H7)AlCl2、(C
6H132AlCl、(C6H131.5AlCl1.5、(C6H13)AlCl2
るいはこれらの混合物などを例示することができる。
有機アルミニウム化合物とパナジウム化合物の使用割合
は、Al/V(原子比)として2ないし50、とくに5ないし
30の範囲が好ましい。
共重合は、炭化水素媒体中で行うことができる。例えば
ヘキサン、ヘプタン、オクタン、灯油のような脂肪族炭
化水素、シクロヘキサンのような脂肪族炭化水素、ベン
ゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素を単
独でまたは混合して溶媒に用いることができる。あるい
はα−オレフィンの過剰を用いて反応媒体とすることも
できる。
共重合は、反応媒体中、前記バナジウム化合物が0.01な
いし5ミリモル/、好ましくは0.1ないし2ミリモル
/の濃度になるようにするのが好ましい。エチレンと
α−オレフィンの供給割合は、重合条件によっても異な
るが、通常モル比で20/80ないし80/20程度であり、また
ENBとVNBの供給比率は通常モル比で1/1ないし60/1、と
くに2/1ないし50/1程度の範囲とされる。重合温度は一
般に0ないし100℃、好ましくは20ないし80℃、重合圧
力は、一般には0ないし50kg/cm2、好ましくは0ないし
20kg/cm2に保持される。共重合ゴムの分子量調節のため
適宜、水素のような分子量調節剤を存在させることがで
きる。
(実施例) 実施例1 撹拌羽根を備えた15のステンレス製重合器を用いて、
連続的にエチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−
ノルボルネン・5−ビニル−2−ノルボルネンの四元共
重合反応を行った。
すなわち、重合器上部から重合溶媒としてヘキサンを毎
時5の速度で連続的に供給する。
一方、重合器下部から重合器中の重合液が常に5とな
るように連続的に重合液を抜き出す。
触媒としては、VOCl3、Al(C2H52Cl及びAl(C2H5
1.5Cl1.5を使用した。
即ち、VOCl3は重合器中のバナジウム原子濃度が0.55mmo
l/となるように、またAl(C2H52Cl及びAl(C2H5
1.5Cl1.5は、重合器中のアルミニウム原子濃度がそれぞ
れ1.98mmol/、1.32mmol/となる様に重合器中に連続
的に供給した。
モノマーのエチレンは170/hr、及びプロピレンは375
/hrの速度で連続供給した。また5−エチリデン−2
−ノルボルネン及び5−ビニル−2−ノルボルネンは、
重合器中の濃度がそれぞれ6.7g/、0.35g/となる様
に連続供給した。
また、分子量調節剤としては、水素を使用し、これを重
合器ガス相の水素濃度が3.1mol%となる様に供給した。
共重合反応は、重合器外部ジャケットに冷却水を循環さ
せることにより、40℃の温度で行なった。
以上に述べたような条件で共重合反応を行なうとエチレ
ン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン・
5−ビニル−2−ノルボルネン共重合体が均一な溶液状
態で得られる。重合器下部から抜き出した重合液中に少
量のメタノールを添加して重合反応を停止させ、スチー
ルストリッピング処理にて重合体を溶媒から分離したの
ち、80℃で一昼夜減圧乾燥した。
以上の操作でエチレン・プロピレン・5−エチリデン−
2−ノルボルネン・5−ビニル−2−ノルボルネン共重
合体が毎時265gの速度で得られた。
共重合体のエチレン含有量は74モル%、極限粘度〔η〕
2.65dl/g、ヨウ素価21.1、5−エチリデン−2−ノルボ
ルネン/5−ビニル−2−ノルボルネンモル比23.1/1、Q
値8.6、gη 0.88であった。
得られた共重合体ゴムを、下記処方により、8インチオ
ープンロールを用いて、ロール表面温度60℃で25分間混
練し、配合物を調製した。
処方 エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム 100重量部 亜鉛華 5 〃 ステアリン酸 1 〃 FEFカーボンブラック 45 〃 パラフィン系プロセスオイル 30重量部 テトラメチルチウラムモノスルフィド(TMTM)1 〃 硫 黄 1 〃 得られた配合物について、ムーニー粘度、最適加硫時
間、垂れ角度、押出物の表面粗さ及びずり速度を測定し
た。各々の測定方法は次の通りである。
ムーニー粘度;125℃の温度で、JISK6300に準拠して測定
した。
最適加硫時間T90;オシレーティングディスクレオメータ
(モンサント社製)を用いて、160℃の温度において有
効トルクの90%に達するまでの時間として測定した。
垂れ角度;第1図に垂れ角度の試験装置を示す。
即ち、第1図において、厚さ5mmの鋼製の試験片取付台
1上に、試験片(幅25mm、長さ90mm、厚さ2mm)2を載
置し、ビス3,3を用いて押え板4により該試験片2を固
定する。
これを50℃のエアーオーブン中に10分間保持した後、垂
れ角度θを、 θ=arctan(h/40) により算出した。
尚、試験片は、内寸法130×110×2mmの金型を用いて50
℃の熱プレスで10分間圧縮して作成した。金型との付着
防止にはポリエステルフィルムを使用した。
この垂れ角度は、形状保持性を示すものであり、この値
が小さいほど形状保持性は良好である。
表面粗さ;押出物の表面粗さは、キャピラリー・エクス
トルーション・レオメータで、ダイ穴径1.5mmφ、L/D10
のダイを用い、120℃、ずり速度395sec-1で押出したス
トランドの表面を、表面粗さ計(サーフコム200R型、東
京精密社製)で測定し、10点平均粗さRzで示した。
ずり速度;上記のキャピラリー・エクストルーション・
レオメータで、120℃でずり応力2.4×106(dyne/cm2
で押出した時のずり速度(sec-1)で示した。
このずり速度は、プレス、インジェクション及びトラン
スファー成形時の金型内流動性を示すものである。
加硫ゴム物性;前記配合物を160℃、30分間プレス加硫
したものを、JISK6301に準拠して測定した。
尚、圧縮永久歪は、100℃、22時間、25%圧縮の条件で
実施した。
以上の実施例1において、共重合体ゴムの性状等の各種
測定結果をそれぞれ第1表及び第2表に示す。
実施例2〜9、比較例1〜7 実施例1において、種々の重合条件を変えることにより
異なる性状の共重合体を得た。
得られた共重合体を実施例1と同様に評価した。共重合
体性状等を第1表に示す。
実施例10 実施例1の共重合体100重量部に亜鉛華5重量部、ステ
アリン酸2重合部、SRFカーボンブラック120重量部、パ
ラフィン系プロセスオイル65重量部をOOC型バンバリー
ミキサー(神戸製鋼所製)を用い約150℃、6分間で混
練した。得られた混練物を約70まで冷却し、ロール表面
温度約60℃の14インチオープンロールにて、加硫剤、加
硫促進剤、発泡剤などを、約10分間で混練し、下記組成
の発泡用組成物を得た。
この組成物をスクリュー径50mmφ、L/D12の押出機(田
辺プラスチック社製)で、ダイ及びヘッド温度80℃、バ
レル前部温度70℃、同後部温度60℃で1.5m/分の押出速
度で押出し、後に続く220℃に設定された熱風加硫槽
(ミクロ電子社製)に連続的に導き、滞留時間6分間で
加硫及び発泡を完了させスポンジゴムを得た。
なお得られたスポンジゴムの横断面端面図を第2図に示
した。肉厚約2mm、内径は形崩れがなければ16mm、平板
部の幅は20mmである。
このスポンジゴムを用い、日本ゴム協会標準規格の膨脹
ゴム物理試験方法に規定された方法に従って、みかけ比
重を測定した。またこのスポンジゴムを用い、圧縮永久
歪、形状保持率、表面粗さを測定した。
圧縮永久歪は、第2図のAB間の50%相当量を圧縮し、70
℃のオーブン中に22時間保持した後、JISK6301の測定法
に従って求めた。
形状保持率は、第2図のEFの間隔DとCDの間隔Hを測定
し、(H/D)×100(%)として求めた。
表面粗さは、A点を含む長手方向の線上に沿って、実施
例1に用いたと同じ表面粗さ計を用いて10点平均粗さで
求めた。
比較例8 比較例2で用いた共重合体を用いる以外は実施例7と同
じである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、垂れ角度の測定方法を説明するための図、 第2図は、実施例7及び比較例5で調製したスポンジゴ
ムの形状を示す図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン、炭素数3乃至10のα−オレフィ
    ン及びポリエンから成るエチレン共重合体ゴムにおい
    て、 (a)エチレン/α−オレフィン(モル比)が50/50乃
    至95/5、 (b)ポリエンが、5−エチリデン−2−ノルボルネン
    (ENB)及び5−ビニル−2−ノルボルネン(VNB)であ
    って、その含有比率ENB/VNB(モル比)が1/1乃至45/1、 (c)沃素価が2乃至50、 (d)135℃デカリン中で測定した極限粘度〔η〕が0.7
    乃至6.0dl/g、 (e)Q値(重量平均分子量/数平均分子量)が6より
    大、であることを特徴とするエチレン・α−オレフィン
    ・ポリエンランダム共重合体ゴム。
  2. 【請求項2】ENB/VNB(モル比)が20/1乃至45/1の範囲
    にある特許請求の範囲第1項記載の共重合体ゴム。
  3. 【請求項3】同一重量平均分子量(光散乱法による)を
    示すエチレン含有量が70モル%の直鎖エチレン・プロピ
    レンランダム共重合体の極限粘度〔η〕lに対する
    〔η〕の割合g(=〔η〕/〔η〕l)が、0.2乃至
    0.94の範囲にある特許請求の範囲第1項記載の共重合体
    ゴム。
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