JPH068900U - Lngからのbog冷却装置 - Google Patents
Lngからのbog冷却装置Info
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- JPH068900U JPH068900U JP7928092U JP7928092U JPH068900U JP H068900 U JPH068900 U JP H068900U JP 7928092 U JP7928092 U JP 7928092U JP 7928092 U JP7928092 U JP 7928092U JP H068900 U JPH068900 U JP H068900U
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- lng
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ミストセパレータだけで微粒子のミスト雲を
十分に除去分離することができるLNGからのBOG冷
却装置を提供すること。 【構成】 BOG冷却装置10内の上部に吸着剤として
シリカゲル18が充填されたミストセパレータ17を設
置するようにする。このシリカゲル18では、LNG中
のメタンを通し、プロパンやブタンを吸着することがで
き、初期段階では、エタン、プロパン、ブタンのミスト
雲をその吸着作用によって吸着することで分離除去し、
吸着が進み吸着剤が液膜で覆われるようになった段階で
は、液膜自体を吸着保持するようにしてこれ以降のミス
ト雲を液膜への吸収と液膜の生長による液滴の落下とに
よって分離除去する。これにより、BOG冷却装置10
内でミスト雲を充分に分離除去することができ、ドレン
セパレータを不要にできる。
十分に除去分離することができるLNGからのBOG冷
却装置を提供すること。 【構成】 BOG冷却装置10内の上部に吸着剤として
シリカゲル18が充填されたミストセパレータ17を設
置するようにする。このシリカゲル18では、LNG中
のメタンを通し、プロパンやブタンを吸着することがで
き、初期段階では、エタン、プロパン、ブタンのミスト
雲をその吸着作用によって吸着することで分離除去し、
吸着が進み吸着剤が液膜で覆われるようになった段階で
は、液膜自体を吸着保持するようにしてこれ以降のミス
ト雲を液膜への吸収と液膜の生長による液滴の落下とに
よって分離除去する。これにより、BOG冷却装置10
内でミスト雲を充分に分離除去することができ、ドレン
セパレータを不要にできる。
Description
【0001】
この考案は、LNGタンクのクールダウンに用いたLNGの蒸発ガスやLNG タンクでの貯蔵に伴って発生する蒸発ガス等のLNGから発生する蒸発ガス(B OG)を冷却するBOG冷却装置の改良に関し、一度蒸発したLNGの蒸発ガス が冷却されて凝縮するか、或は冷却LNGの液滴から低沸点成分(メタン、窒素 等)が蒸発する際に発生する微粒子状の液雲(ミスト雲)を分離除去できるよう にしたものである。
【0002】
天然ガスの大量貯蔵は、通常、液化した状態で行われており、−162℃程度 の低温状態で貯蔵することができるLNGタンクが使用される。
【0003】 このLNGタンクで液化天然ガス(LNG)を貯蔵するためには、常温状態の LNGタンクを予め低温にするクールダウンを行う必要があり、たとえばLNG 自体を用い、LNGタンクの頂部からスプレーすることによって行っている。
【0004】 このようなLNG自体をスプレーすることによってクールダウンを行う場合、 タンク温度が−80〜−130℃の範囲でLNG中のエタン、プロパン、ブタン などLNGに多く含まれている重質成分がクールダウンの過程で一度蒸発し、こ の蒸発したガスが再び新しい冷却用のLNGと接触すると、凝縮して微粒子状の 凝縮液雲を作る。或は冷却用LNGをスプレーする際に出来る液滴から低沸点成 分(メタン、窒素等)が蒸発する際にも、微粒子状の液雲を作る。
【0005】 また、LNGタンクでLNGを貯蔵すると、外部からの侵入熱によってLNG が蒸発してガスとなり、LNGタンクの内部圧力が上昇するため蒸発ガスの処理 が必要となる。
【0006】 このようなLNGタンクのクールダウンで発生した蒸発ガスや貯蔵時の侵入熱 による蒸発ガスの処理方法の一つとして、高温のBOGを低温BOG圧縮機で圧 縮して加圧したのち、燃料などとして供給することが行われる。
【0007】 この低温BOG圧縮機で処理する場合には、高温のBOGを約−100℃以下 に冷却する必要があり、BOG冷却装置が使用される。
【0008】 このBOG冷却装置の一例は、図5に示すように、縦型円筒状の装置本体1内 にラッシヒリング等の熱交換用充填物2を装着し、熱交換用充填物2の上部に設 けた仕切板3の下方からLNGの蒸発ガス(BOG)および冷却用のLNGを散 布ノズル4で散布して直接接触させて冷却する。そして、冷却されたBOGを装 置本体1の中心部に配置したガス上昇管5で仕切板3の上方に導き、BOG圧縮 機に送るようにする一方、底部に溜まったLNGのドレンはドレン排出ポンプ6 でLNGタンク等に送るようにしている。
【0009】 このようなBOG冷却装置において、高温BOGをLNGと直接接触させて冷 却するようにしているため、LNGタンクのクールダウンの際のタンク内での現 象と同様に一度蒸発したガスの再凝縮、或は冷却LNGの液滴から低沸点成分( メタン、窒素等)が蒸発して液雲が発生する。
【0010】 そこで、BOG冷却装置の装置本体1内の仕切板3の上部に金網などで構成さ れたミストセパレータ7を設け、液雲(ミスト雲)を除去するようにしている。
【0011】
ところが、従来のミストセパレータ7では、液雲(ミスト雲)が非常に細かい ため充分に除去することが出来ず、一部がミストセパレータ7を通過し、BOG 圧縮機の吸入ラインを流れる間に管壁などとの衝突によってミスト雲が次第に生 長して液滴(ドレン)となり、ある程度大きくなった液滴が管壁から分離してし まう。この分離したドレンはガスに同伴して吸入ラインを流れ、BOG圧縮機に 吸入されると、BOG圧縮機の寿命に影響したり、故障の原因となるという問題 がある。
【0012】 このため、BOG圧縮機の近傍の吸入ラインにさらにドレンセパレータを設置 してドレンの除去を行うようにしなければないないという問題もある。
【0013】 この考案はかかる従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、ミストセパレー タだけで微粒子のミスト雲を十分に除去分離することができるLNGからのBO G冷却装置を提供しようとするものである。
【0014】
上記問題点を解決するためこの考案のLNGからのBOG冷却装置は、LNG から蒸発する蒸発ガスを低温LNGと直接接触させて冷却するBOG冷却装置に おいて、一度蒸発した蒸発ガスが冷却されて凝縮するか、或は冷却LNGの液滴 から低沸点成分(メタン、窒素等)が蒸発する際に発生する微粒子状の液雲を初 期段階で吸着するとともに、表面が液膜で覆われた後は液膜への吸収で除去分離 する吸着剤を前記BOG冷却装置内の上部に設置したことを特徴とするものであ る。
【0015】 また、この考案のLNGからのBOG冷却装置は、LNGから蒸発する蒸発ガ スを低温LNGと直接接触させて冷却するBOG冷却装置において、一度蒸発し た蒸発ガスが冷却されて凝縮するか、或は冷却LNGの液滴から低沸点成分(メ タン、窒素等)が蒸発する際に発生する際に発生する微粒子状の液雲を初期段階 で吸着するとともに、表面が液膜で覆われた後は液膜への吸収で除去分離する吸 着剤または耐低温性海綿状小片を前記BOG冷却装置内の下部に設置したことを 特徴とするものである。
【0016】 さらに、この考案のLNGからのBOG冷却装置は、LNGから蒸発する蒸発 ガスを低温LNGと直接接触させて冷却するBOG冷却装置において、一度蒸発 した蒸発ガスが冷却されて凝縮するか、或は冷却LNGの液滴から低沸点成分( メタン、窒素等)が蒸発する際に発生する際に発生する微粒子状の液雲を初期段 階で吸着するとともに、表面が液膜で覆われた後は液膜への吸収で除去分離する 吸着剤または耐低温性海綿状小片を前記BOG冷却装置内の上部および下部に設 置したことを特徴とするものである。
【0017】
このLNGからのBOG冷却装置によれば、BOG冷却装置内の上部に吸着剤 を設置するようにしており、たとえば吸着剤としてLNG中のエタン、プロパン やブタンを優先的に吸着するシリカゲルを用い、初期段階ではエタン、プロパン 、ブタン等のミスト雲をその吸着作用によって吸着することで分離除去し、吸着 が進み吸着剤が液膜で覆われるようになった段階では、液膜自体を吸着保持する ようにしてこれ以降のミスト雲を液膜への吸収と液膜の生長による液滴の落下と によって分離除去するようにしている。
【0018】 これにより、BOG冷却装置内でミスト雲を充分に分離除去することができる とともに、ドレンセパレータを不要とすることができる。
【0019】 また、このLNGからのBOG冷却装置によれば、BOG冷却装置内の下部に 吸着剤またはアルミニウム、ニッケル、ウレタンフォーム、フォームグラス等の 耐低温性の海綿状小片を設置するようにしており、吸着剤による初期段階でのミ スト雲の吸着作用および吸着保持された液膜への吸収、または海綿状の小片のポ ーラスな部分を中心とするミスト雲の吸着作用および吸着保持された液膜への吸 収によってミスト雲を分離除去するようにしている。
【0020】 さらに、このLNGからのBOG冷却装置によれば、BOG冷却装置内の上部 および下部に吸着剤または耐低温性の海綿状小片を設置するようにしており、吸 着剤による初期段階でのミスト雲の吸着作用および吸着保持された液膜への吸収 、または海綿状の小片のポーラスな部分を中心とするミスト雲の吸着作用および 吸着保持された液膜への吸収によって一層完全にミスト雲を分離除去するように している。
【0021】
以下、この考案の各実施例を図面に基づき詳細に説明する。 図1および図2はこの考案のLNGからのBOG冷却装置の一実施例にかかり 、図1は概略縦断面図、図2はミスト雲の除去分離作用の説明図である。
【0022】 このLNGからのBOG冷却装置10は、図1に示すように、縦型円筒状の装 置本体11内の中間部にラッシヒリング等の熱交換用充填物12が装着してあり 、熱交換用充填物12の上方の装置本体11に仕切板13が取付けられて装置本 体11が上下の2つの空間に仕切られている。
【0023】 そして、装置本体11の仕切板13の下方で熱交換用充填物12の上方には、 冷却対象となるLNGの蒸発ガス(クールダウンによって発生する蒸発ガスや貯 蔵時の侵入熱による蒸発ガス(BOG))を供給するBOG供給ノズル14が設 けられるとともに、このBOG供給ノズル14の上方に冷却用のLNGを散布す るLNG散布ノズル15が設けられている。
【0024】 また、高温のBOGと散布されるLNGとの直接接触によって冷却されたBO Gを低温BOG圧縮機に送るため、装置本体11の中心部にガス上昇管16が設 けられて熱交換用充填物12を貫通して上端が仕切板13の上方に開口し、下端 が熱交換用充填物12の下側の空間に開口している。
【0025】 このガス上昇管16を介して上昇する冷却されたBOGガスに含まれる液雲( ミスト雲)を分離除去するため、仕切板13の上方にミストセパレータ17が設 けられる。このミストセパレータ17は、上下の金網の間に吸着剤18が充填さ れて構成されている。
【0026】 この吸着剤18は、エタン、プロパン、ブタン等を優先的に吸着し、メタンガ スを吸着せずに通過させることで、メタンガスに同伴してくるLNGの重質成分 を吸着分離できるものが好ましく、たとえばシリカゲルを用いるが、メタンガス も吸着する活性炭、あるいはモレキュラーシーブなど他の吸着剤を用いるように しても良い。
【0027】 また、ミスト雲はこのミストセパレータ17で分離除去されて液滴となって仕 切板13上に落下することから、この液滴は仕切板13上に集められてドレン管 19によって装置本体11の底部に落とすようになっている。
【0028】 そして、装置本体11の底部には、冷却用のLNG等の溜ったドレンを回収す るためドレン排出ポンプ20が接続されてLNGタンク等に送るようになってい る。
【0029】 このように構成したLNGからのBOG冷却装置10によれば、高温BOGを BOG供給ノズル14から供給するとともに、LNG散布ノズル15から冷却用 のLNGを散布して高温BOGとLNGとを熱交換用充填物12上で直接接触さ せて接触面積と接触時間を保って冷却するようにし、低温BOGを得ることがで きるようになっている。
【0030】 この高温BOGの冷却の際、LNGタンクのクールダウンの際のタンク内での 現象と同様に一度蒸発したガスの再凝縮、或は冷却LNGの液滴から低沸点成分 (メタン、窒素等)が蒸発することによって微粒子状の液雲(ミスト雲)が発生 することがあり、冷却された低温BOGとともにガス上昇管16を介して仕切板 13の上方の空間に上昇する。
【0031】 上昇したミスト雲は、ミストセパレータ17を通過する際、内部に充填されて いる吸着剤18によって分離除去される。
【0032】 このミストセパレータ17の吸着剤18によるミスト雲の吸着分離は、図2に 示すように、初期の段階では、吸着材18の間をメタンガスに同伴して通過する エタン、プロパン、ブタン等のLNGの重質成分のミスト雲が吸着剤18の吸着 作用によって吸着される。
【0033】 このミスト雲の吸着の進行によって吸着剤18の表面は、次第にエタン、プロ パン、ブタン等の薄い液膜で覆われることになり、吸着作用が飽和状態になる。
【0034】 このような飽和状態になると、通常の吸着剤では、活性化処理を行って吸着能 力を回復するようにしなければ吸着剤としての機能を発揮し得ないが、この場合 の吸着剤18では、吸着剤18の表面を覆っているエタン、プロパン、ブタン等 のLNGの重質成分の液膜にミスト雲が衝突すると、吸着剤18に吸着されて保 持されている液膜に吸収され、吸着剤18による吸着の場合とほとんど同一のミ スト雲の分離除去作用を発揮する。
【0035】 そして、さらにミスト雲の衝突が生じて液膜が発達すると、吸着力以上になり 、ついには液滴となって落下することが繰り返され、常にミスト雲の吸収能力が 維持され、通常、吸着剤18の活性化の必要はない。
【0036】 落下した液滴は仕切板13上に集められてドレン管19によって装置本体11 の底部に溜められ、ドレン排水ポンプ20によってLNGタンク等に戻される。
【0037】 このように吸着剤18の初期段階の吸着と、その後の吸着された液膜による吸 収および液滴の落下とによってBOG冷却装置10内でミスト雲を完全に除去す ることができる。
【0038】 これにより、このBOG冷却装置10と別に低温BOG圧縮機の直前にドレン セパレータを設ける必要がなくなる。
【0039】 なお、吸着剤18の吸着作用を積極的に利用しようとする場合には、吸着剤1 8の下部から約100℃加熱された再生ガスを供給するようにして再生して使用 するようにしても良い。
【0040】 次に、この考案の他の一実施例について、図3により説明するが、上記実施例 と同一の部分には同一記号を記し、説明は省略する。
【0041】 このLNGからのBOG冷却装置30は、図1に示したBOG冷却装置10と ミストセバレータ31の位置が変えてあり、熱交換用充填物12の下方に配置さ れ、ガス上昇管16が中央部を貫通してミストセパレータ31の下方に開口して いる。
【0042】 このミストセパレータ31はガス上昇管16を介して上昇する前に冷却された BOGガスに含まれる液雲(ミスト雲)を分離除去するためのものであり、上記 実施例と同様に、上下の金網の間に吸着剤18が充填されて構成されたり、ある いはアルミニウム、ニッケル、ウレタンフォーム、フォームグラスその他の耐低 温性を有する海綿状の小片32を上下の金網の間に充填して構成される。
【0043】 また、仕切板13の上方には、従来の装置と同様に、金網などで構成されたミ ストセパレータ7が取付けてあり、液雲(ミスト雲)を除去するようになってい る。
【0044】 なお、他の構成は上記実施例と同一である。
【0045】 このように構成したLNGからのBOG冷却装置30によれば、高温BOGを BOG供給ノズル14から供給するとともに、LNG散布ノズル15から冷却用 のLNGを散布して高温BOGとLNGとを熱交換用充填物12上で直接接触さ せて接触面積と接触時間を保って冷却するようにし、低温BOGを得る。
【0046】 この高温BOGの冷却の際、LNGタンクのクールダウンの際のタンク内での 現象と同様に一度蒸発したガスの再凝縮、或は冷却LNGの液滴から低沸点成分 (メタン、窒素等)が蒸発することによって微粒子状の液雲(ミスト雲)が発生 することがあり、冷却された低温BOGとともに熱交換用充填物12およびミス トセパレータ31の下側の空間に溜まり、ガス上昇管16を介して仕切板13の 上方に上昇する。
【0047】 そこで、上昇前のミスト雲は、ミストセパレータ31を通過する際、内部に充 填されている吸着剤18または海綿状の小片32によって分離除去される。
【0048】 このミストセパレータ31の吸着剤18によるミスト雲の吸着分離は、図2で 説明した通りであり、海綿状の小片32によるミスト雲の分離除去は、熱交換用 充填物12に沿って落下するLNGによって海綿状の小片32のポーラスな部分 を中心にLNGの液膜で被覆され、この液膜表面に衝突するミスト雲が吸収され 、ミスト雲が分離除去される。
【0049】 そして、さらにミスト雲の衝突が生じて液膜が発達すると、ポーラスな部分で の保持ができなくなって、ついには液滴となって落下することが繰り返され、常 にミスト雲の吸収能力が維持される。
【0050】 落下した液滴は装置本体11の底部に溜められ、ドレン排水ポンプ20によっ てLNGタンク等に戻される。
【0051】 このように海綿状小片32や吸着剤18によって、初期段階で液膜を吸着保持 し、その後の吸着された液膜による吸収および液滴の落下とによってBOG冷却 装置30内でミスト雲を完全に除去することができる。
【0052】 さらに、この考案の他の一実施例について、図4により説明するが、上記各実 施例と同一の部分には同一記号を記し、説明は省略する。
【0053】 このLNGからのBOG冷却装置40は、図1に示したBOG冷却装置10の 仕切板13の上方のミストセパレータ17および図3に示したBOG冷却装置3 0の熱交換用充填物12の下方のミストセパレータ31を備えて構成されており 、これらミストセパレータ17,31は上記各実施例と同様に、上下の金網の間 に吸着剤18が充填されて構成されたり、あるいはアルミニウム、ニッケル、ウ レタンフォーム、フォームグラスその他の耐低温性を有する海綿状の小片32を 上下の金網の間に充填して構成される。
【0054】 なお、他の構成は上記各実施例と同一である。
【0055】 このように構成したLNGからのBOG冷却装置40によれば、高温BOGを BOG供給ノズル14から供給するとともに、LNG散布ノズル15から冷却用 のLNGを散布して高温BOGとLNGとを熱交換用充填物12上で直接接触さ せて接触面積と接触時間を保って冷却するようにし、低温BOGを得る。
【0056】 この高温BOGの冷却の際、LNGタンクのクールダウンの際のタンク内での 現象と同様に一度蒸発したガスの再凝縮、或は冷却LNGの液滴から低沸点成分 (メタン、窒素等)が蒸発することによって微粒子状の凝縮液雲(ミスト雲)が 発生することがあり、冷却された低温BOGとともに熱交換用充填物12および ミストセパレータ31の下側の空間に溜まり、ガス上昇管16を介して仕切板1 3の上方に上昇する。
【0057】 そこで、上昇前のミスト雲は、ミストセパレータ31を通過する際、内部に充 填されている吸着剤18または海綿状の小片32によって分離除去される。
【0058】 また、上昇後のミスト雲は、ミストセパレータ17を通過する際、内部に充填 されている吸着剤18または海綿状の小片32によって分離除去される。
【0059】 このように上下部の2つのミストセパレータ17,31の海綿状小片32や吸 着剤18によって、初期段階で液膜を吸着保持し、その後の吸着された液膜によ る吸収および液滴の落下とによってBOG冷却装置40内でミスト雲を完全に除 去することができる。
【0060】 なお、上記各実施例では、熱交換用充填物としてラッシヒリングを用いる場合 で説明したが、このような熱交換用充填物では、表面が滑らかなために落下液の 表面滞留時間が短く充填物の表面が濡れたり乾いたりし、冷却状態が安定せず、 温度変化もあり、ミストも発生し易いことから、許容圧力損失が十分な場合には 、ラッシヒリング等の充填物に替え、ミストセパレータに充填した海綿状小片や 吸着剤を充填物として用いるようにし、冷却状態の安定化と温度変化の防止を図 るようにしても良い。
【0061】 また、この考案は、上記実施例に限定するものでなく、この考案の要旨を変更 しない範囲で各構成要素に変更を加えるようにしても良い。
【0062】
以上、一実施例とともに具体的に説明したようにこの考案のLNGからのBO G冷却装置によれば、BOG冷却装置内の上部に吸着剤を設置するようにしたの で、この吸着剤によって、初期段階では、エタン、プロパン、ブタンのミスト雲 をその吸着作用によって吸着することで分離除去することができ、吸着が進み吸 着剤が液膜で覆われるようになった段階では、液膜自体を吸着保持するようにし てこれ以降のミスト雲を液膜への吸収と液膜の生長による液滴の落下とによって 分離除去することができる。
【0063】 また、この考案のLNGからのBOG冷却装置によれば、BOG冷却装置内の 下部に吸着剤またはアルミニウム、ニッケル、ウレタンフォーム、フォームグラ ス等の耐低温性の海綿状小片を設置するようにしたので、吸着剤による初期段階 でのミスト雲の吸着作用および吸着保持された液膜への吸収、または海綿状の小 片のポーラスな部分を中心とするミスト雲の吸着作用および吸着保持された液膜 への吸収によってミスト雲を分離除去することができる。
【0064】 さらに、この考案のLNGからのBOG冷却装置によれば、BOG冷却装置内 の上部および下部に吸着剤または耐低温性の海綿状小片を設置するようにしたの で、吸着剤による初期段階でのミスト雲の吸着作用および吸着保持された液膜へ の吸収、または海綿状の小片のポーラスな部分を中心とするミスト雲の吸着作用 および吸着保持された液膜への吸収によって一層完全にミスト雲を分離除去する ことができる。
【0065】 これにより、BOG冷却装置内でミスト雲を充分に分離除去することができる とともに、ドレンセパレータを不要とすることができる。
【図1】この考案のLNGからのBOG冷却装置の一実
施例にかかる概略縦断面図である。
施例にかかる概略縦断面図である。
【図2】この考案のLNGからのBOG冷却装置の一実
施例にかかるミスト雲の除去分離作用の説明図である。
施例にかかるミスト雲の除去分離作用の説明図である。
【図3】この考案のLNGからのBOG冷却装置の他の
一実施例にかかる概略縦断面図である。
一実施例にかかる概略縦断面図である。
【図4】この考案のLNGからのBOG冷却装置のさら
に他の一実施例にかかる概略縦断面図である。
に他の一実施例にかかる概略縦断面図である。
【図5】従来のBOG冷却装置の概略縦断面図である。
10 LNGからのBOG冷却装置 11 装置本体 12 熱交換用充填物 13 仕切板 14 BOG供給ノズル 15 LNG散布ノズル 16 ガス上昇管 17 ミストセパレータ 18 吸着剤 19 ドレン管 20 ドレン排出ポンプ 30 LNGからのBOG冷却装置 31 ミストセパレータ 32 耐低温性の海綿状小片 40 LNGからのBOG冷却装置
Claims (3)
- 【請求項1】 LNGから蒸発する蒸発ガスを低温LN
Gと直接接触させて冷却するBOG冷却装置において、
一度蒸発した蒸発ガスが冷却されて凝縮するか、或は冷
却LNGの液滴から低沸点成分(メタン、窒素等)が蒸
発する際に発生する微粒子状の液雲を初期段階で吸着す
るとともに、表面が液膜で覆われた後は液膜への吸収で
除去分離する吸着剤を前記BOG冷却装置内の上部に設
置したことを特徴とするLNGからのBOG冷却装置。 - 【請求項2】 LNGから蒸発する蒸発ガスを低温LN
Gと直接接触させて冷却するBOG冷却装置において、
一度蒸発した蒸発ガスが冷却されて凝縮するか、或は冷
却LNGの液滴から低沸点成分(メタン、窒素等)が蒸
発する際に発生する微粒子状の液雲を初期段階で吸着す
るとともに、表面が液膜で覆われた後は液膜への吸収で
除去分離する吸着剤または耐低温性海綿状小片を前記B
OG冷却装置内の下部に設置したことを特徴とするLN
GからのBOG冷却装置。 - 【請求項3】 LNGから蒸発する蒸発ガスを低温LN
Gと直接接触させて冷却するBOG冷却装置において、
一度蒸発した蒸発ガスが冷却されて凝縮するか、或は冷
却LNGの液滴から低沸点成分(メタン、窒素等)が蒸
発する際に発生する微粒子状の液雲を初期段階で吸着す
るとともに、表面が液膜で覆われた後は液膜への吸収で
除去分離する吸着剤または耐低温性海綿状小片を前記B
OG冷却装置内の上部および下部に設置したことを特徴
とするLNGからのBOG冷却装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7928092U JP2564824Y2 (ja) | 1992-05-14 | 1992-10-21 | Lngからのbog冷却装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4-38946 | 1992-05-14 | ||
JP3894692 | 1992-05-14 | ||
JP7928092U JP2564824Y2 (ja) | 1992-05-14 | 1992-10-21 | Lngからのbog冷却装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH068900U true JPH068900U (ja) | 1994-02-04 |
JP2564824Y2 JP2564824Y2 (ja) | 1998-03-11 |
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ID=26378257
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP7928092U Expired - Fee Related JP2564824Y2 (ja) | 1992-05-14 | 1992-10-21 | Lngからのbog冷却装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2564824Y2 (ja) |
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1992
- 1992-10-21 JP JP7928092U patent/JP2564824Y2/ja not_active Expired - Fee Related
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