JP2564824Y2 - Lngからのbog冷却装置 - Google Patents

Lngからのbog冷却装置

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JP2564824Y2
JP2564824Y2 JP7928092U JP7928092U JP2564824Y2 JP 2564824 Y2 JP2564824 Y2 JP 2564824Y2 JP 7928092 U JP7928092 U JP 7928092U JP 7928092 U JP7928092 U JP 7928092U JP 2564824 Y2 JP2564824 Y2 JP 2564824Y2
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重男 戸村
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石川島播磨重工業株式会社
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  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
  • Gas Separation By Absorption (AREA)
  • Separation By Low-Temperature Treatments (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、LNGタンクのクー
ルダウンに用いたLNGの蒸発ガスやLNGタンクでの
貯蔵に伴って発生する蒸発ガス等のLNGから発生する
蒸発ガス(BOG)を冷却するBOG冷却装置の改良に
関し、一度蒸発したLNGの蒸発ガスが冷却されて凝縮
するか、或は冷却LNGの液滴から低沸点成分(メタ
ン、窒素等)が蒸発する際に発生する微粒子状の液雲
(ミスト雲)を分離除去できるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】天然ガスの大量貯蔵は、通常、液化した
状態で行われており、−162℃程度の低温状態で貯蔵
することができるLNGタンクが使用される。
【0003】このLNGタンクで液化天然ガス(LN
G)を貯蔵するためには、常温状態のLNGタンクを予
め低温にするクールダウンを行う必要があり、たとえば
LNG自体を用い、LNGタンクの頂部からスプレーす
ることによって行っている。
【0004】このようなLNG自体をスプレーすること
によってクールダウンを行う場合、タンク温度が−80
〜−130℃の範囲でLNG中のエタン、プロパン、ブ
タンなどLNGに多く含まれている重質成分がクールダ
ウンの過程で一度蒸発し、この蒸発したガスが再び新し
い冷却用のLNGと接触すると、凝縮して微粒子状の凝
縮液雲を作る。或は冷却用LNGをスプレーする際に出
来る液滴から低沸点成分(メタン、窒素等)が蒸発する
際にも、微粒子状の液雲を作る。
【0005】また、LNGタンクでLNGを貯蔵する
と、外部からの侵入熱によってLNGが蒸発してガスと
なり、LNGタンクの内部圧力が上昇するため蒸発ガス
の処理が必要となる。
【0006】このようなLNGタンクのクールダウンで
発生した蒸発ガスや貯蔵時の侵入熱による蒸発ガスの処
理方法の一つとして、高温のBOGを低温BOG圧縮機
で圧縮して加圧したのち、燃料などとして供給すること
が行われる。
【0007】この低温BOG圧縮機で処理する場合に
は、高温のBOGを約−100℃以下に冷却する必要が
あり、BOG冷却装置が使用される。
【0008】このBOG冷却装置の一例は、図5に示す
ように、縦型円筒状の装置本体1内にラッシヒリング等
の熱交換用充填物2を装着し、熱交換用充填物2の上部
に設けた仕切板3の下方からLNGの蒸発ガス(BO
G)および冷却用のLNGを散布ノズル4で散布して直
接接触させて冷却する。そして、冷却されたBOGを装
置本体1の中心部に配置したガス上昇管5で仕切板3の
上方に導き、BOG圧縮機に送るようにする一方、底部
に溜まったLNGのドレンはドレン排出ポンプ6でLN
Gタンク等に送るようにしている。
【0009】このようなBOG冷却装置において、高温
BOGをLNGと直接接触させて冷却するようにしてい
るため、LNGタンクのクールダウンの際のタンク内で
の現象と同様に一度蒸発したガスの再凝縮、或は冷却L
NGの液滴から低沸点成分(メタン、窒素等)が蒸発し
て液雲が発生する。
【0010】そこで、BOG冷却装置の装置本体1内の
仕切板3の上部に金網などで構成されたミストセパレー
タ7を設け、液雲(ミスト雲)を除去するようにしてい
る。
【0011】
【考案が解決しようとする課題】ところが、従来のミス
トセパレータ7では、液雲(ミスト雲)が非常に細かい
ため充分に除去することが出来ず、一部がミストセパレ
ータ7を通過し、BOG圧縮機の吸入ラインを流れる間
に管壁などとの衝突によってミスト雲が次第に生長して
液滴(ドレン)となり、ある程度大きくなった液滴が管
壁から分離してしまう。この分離したドレンはガスに同
伴して吸入ラインを流れ、BOG圧縮機に吸入される
と、BOG圧縮機の寿命に影響したり、故障の原因とな
るという問題がある。
【0012】このため、BOG圧縮機の近傍の吸入ライ
ンにさらにドレンセパレータを設置してドレンの除去を
行うようにしなければないないという問題もある。
【0013】この考案はかかる従来技術の問題点に鑑み
てなされたもので、ミストセパレータだけで微粒子のミ
スト雲を十分に除去分離することができるLNGからの
BOG冷却装置を提供しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めこの考案のLNGからのBOG冷却装置は、LNGか
ら蒸発する蒸発ガスを低温LNGと直接接触させて冷却
するBOG冷却装置において、一度蒸発した蒸発ガスが
冷却されて凝縮するか、或は冷却LNGの液滴から低沸
点成分(メタン、窒素等)が蒸発する際に発生する微粒
子状の液雲を初期段階で吸着するとともに、表面が液膜
で覆われた後は液膜への吸収で除去分離する吸着剤を前
記BOG冷却装置内の上部に設置したことを特徴とする
ものである。
【0015】また、この考案のLNGからのBOG冷却
装置は、LNGから蒸発する蒸発ガスを低温LNGと直
接接触させて冷却するBOG冷却装置において、一度蒸
発した蒸発ガスが冷却されて凝縮するか、或は冷却LN
Gの液滴から低沸点成分(メタン、窒素等)が蒸発する
際に発生する際に発生する微粒子状の液雲を初期段階で
吸着するとともに、表面が液膜で覆われた後は液膜への
吸収で除去分離する吸着剤または耐低温性海綿状小片を
前記BOG冷却装置内の下部に設置したことを特徴とす
るものである。
【0016】さらに、この考案のLNGからのBOG冷
却装置は、LNGから蒸発する蒸発ガスを低温LNGと
直接接触させて冷却するBOG冷却装置において、一度
蒸発した蒸発ガスが冷却されて凝縮するか、或は冷却L
NGの液滴から低沸点成分(メタン、窒素等)が蒸発す
る際に発生する際に発生する微粒子状の液雲を初期段階
で吸着するとともに、表面が液膜で覆われた後は液膜へ
の吸収で除去分離する吸着剤または耐低温性海綿状小片
を前記BOG冷却装置内の上部および下部に設置したこ
とを特徴とするものである。
【0017】
【作用】このLNGからのBOG冷却装置によれば、B
OG冷却装置内の上部に吸着剤を設置するようにしてお
り、たとえば吸着剤としてLNG中のエタン、プロパン
やブタンを優先的に吸着するシリカゲルを用い、初期段
階ではエタン、プロパン、ブタン等のミスト雲をその吸
着作用によって吸着することで分離除去し、吸着が進み
吸着剤が液膜で覆われるようになった段階では、液膜自
体を吸着保持するようにしてこれ以降のミスト雲を液膜
への吸収と液膜の生長による液滴の落下とによって分離
除去するようにしている。
【0018】これにより、BOG冷却装置内でミスト雲
を充分に分離除去することができるとともに、ドレンセ
パレータを不要とすることができる。
【0019】また、このLNGからのBOG冷却装置に
よれば、BOG冷却装置内の下部に吸着剤またはアルミ
ニウム、ニッケル、ウレタンフォーム、フォームグラス
等の耐低温性の海綿状小片を設置するようにしており、
吸着剤による初期段階でのミスト雲の吸着作用および吸
着保持された液膜への吸収、または海綿状の小片のポー
ラスな部分を中心とするミスト雲の吸着作用および吸着
保持された液膜への吸収によってミスト雲を分離除去す
るようにしている。
【0020】さらに、このLNGからのBOG冷却装置
によれば、BOG冷却装置内の上部および下部に吸着剤
または耐低温性の海綿状小片を設置するようにしてお
り、吸着剤による初期段階でのミスト雲の吸着作用およ
び吸着保持された液膜への吸収、または海綿状の小片の
ポーラスな部分を中心とするミスト雲の吸着作用および
吸着保持された液膜への吸収によって一層完全にミスト
雲を分離除去するようにしている。
【0021】
【実施例】以下、この考案の各実施例を図面に基づき詳
細に説明する。図1および図2はこの考案のLNGから
のBOG冷却装置の一実施例にかかり、図1は概略縦断
面図、図2はミスト雲の除去分離作用の説明図である。
【0022】このLNGからのBOG冷却装置10は、
図1に示すように、縦型円筒状の装置本体11内の中間
部にラッシヒリング等の熱交換用充填物12が装着して
あり、熱交換用充填物12の上方の装置本体11に仕切
板13が取付けられて装置本体11が上下の2つの空間
に仕切られている。
【0023】そして、装置本体11の仕切板13の下方
で熱交換用充填物12の上方には、冷却対象となるLN
Gの蒸発ガス(クールダウンによって発生する蒸発ガス
や貯蔵時の侵入熱による蒸発ガス(BOG))を供給す
るBOG供給ノズル14が設けられるとともに、このB
OG供給ノズル14の上方に冷却用のLNGを散布する
LNG散布ノズル15が設けられている。
【0024】また、高温のBOGと散布されるLNGと
の直接接触によって冷却されたBOGを低温BOG圧縮
機に送るため、装置本体11の中心部にガス上昇管16
が設けられて熱交換用充填物12を貫通して上端が仕切
板13の上方に開口し、下端が熱交換用充填物12の下
側の空間に開口している。
【0025】このガス上昇管16を介して上昇する冷却
されたBOGガスに含まれる液雲(ミスト雲)を分離除
去するため、仕切板13の上方にミストセパレータ17
が設けられる。このミストセパレータ17は、上下の金
網の間に吸着剤18が充填されて構成されている。
【0026】この吸着剤18は、エタン、プロパン、ブ
タン等を優先的に吸着し、メタンガスを吸着せずに通過
させることで、メタンガスに同伴してくるLNGの重質
成分を吸着分離できるものが好ましく、たとえばシリカ
ゲルを用いるが、メタンガスも吸着する活性炭、あるい
はモレキュラーシーブなど他の吸着剤を用いるようにし
ても良い。
【0027】また、ミスト雲はこのミストセパレータ1
7で分離除去されて液滴となって仕切板13上に落下す
ることから、この液滴は仕切板13上に集められてドレ
ン管19によって装置本体11の底部に落とすようにな
っている。
【0028】そして、装置本体11の底部には、冷却用
のLNG等の溜ったドレンを回収するためドレン排出ポ
ンプ20が接続されてLNGタンク等に送るようになっ
ている。
【0029】このように構成したLNGからのBOG冷
却装置10によれば、高温BOGをBOG供給ノズル1
4から供給するとともに、LNG散布ノズル15から冷
却用のLNGを散布して高温BOGとLNGとを熱交換
用充填物12上で直接接触させて接触面積と接触時間を
保って冷却するようにし、低温BOGを得ることができ
るようになっている。
【0030】この高温BOGの冷却の際、LNGタンク
のクールダウンの際のタンク内での現象と同様に一度蒸
発したガスの再凝縮、或は冷却LNGの液滴から低沸点
成分(メタン、窒素等)が蒸発することによって微粒子
状の液雲(ミスト雲)が発生することがあり、冷却され
た低温BOGとともにガス上昇管16を介して仕切板1
3の上方の空間に上昇する。
【0031】上昇したミスト雲は、ミストセパレータ1
7を通過する際、内部に充填されている吸着剤18によ
って分離除去される。
【0032】このミストセパレータ17の吸着剤18に
よるミスト雲の吸着分離は、図2に示すように、初期の
段階では、吸着材18の間をメタンガスに同伴して通過
するエタン、プロパン、ブタン等のLNGの重質成分の
ミスト雲が吸着剤18の吸着作用によって吸着される。
【0033】このミスト雲の吸着の進行によって吸着剤
18の表面は、次第にエタン、プロパン、ブタン等の薄
い液膜で覆われることになり、吸着作用が飽和状態にな
る。
【0034】このような飽和状態になると、通常の吸着
剤では、活性化処理を行って吸着能力を回復するように
しなければ吸着剤としての機能を発揮し得ないが、この
場合の吸着剤18では、吸着剤18の表面を覆っている
エタン、プロパン、ブタン等のLNGの重質成分の液膜
にミスト雲が衝突すると、吸着剤18に吸着されて保持
されている液膜に吸収され、吸着剤18による吸着の場
合とほとんど同一のミスト雲の分離除去作用を発揮す
る。
【0035】そして、さらにミスト雲の衝突が生じて液
膜が発達すると、吸着力以上になり、ついには液滴とな
って落下することが繰り返され、常にミスト雲の吸収能
力が維持され、通常、吸着剤18の活性化の必要はな
い。
【0036】落下した液滴は仕切板13上に集められて
ドレン管19によって装置本体11の底部に溜められ、
ドレン排水ポンプ20によってLNGタンク等に戻され
る。
【0037】このように吸着剤18の初期段階の吸着
と、その後の吸着された液膜による吸収および液滴の落
下とによってBOG冷却装置10内でミスト雲を完全に
除去することができる。
【0038】これにより、このBOG冷却装置10と別
に低温BOG圧縮機の直前にドレンセパレータを設ける
必要がなくなる。
【0039】なお、吸着剤18の吸着作用を積極的に利
用しようとする場合には、吸着剤18の下部から約10
0℃加熱された再生ガスを供給するようにして再生して
使用するようにしても良い。
【0040】次に、この考案の他の一実施例について、
図3により説明するが、上記実施例と同一の部分には同
一記号を記し、説明は省略する。
【0041】このLNGからのBOG冷却装置30は、
図1に示したBOG冷却装置10とミストセバレータ3
1の位置が変えてあり、熱交換用充填物12の下方に配
置され、ガス上昇管16が中央部を貫通してミストセパ
レータ31の下方に開口している。
【0042】このミストセパレータ31はガス上昇管1
6を介して上昇する前に冷却されたBOGガスに含まれ
る液雲(ミスト雲)を分離除去するためのものであり、
上記実施例と同様に、上下の金網の間に吸着剤18が充
填されて構成されたり、あるいはアルミニウム、ニッケ
ル、ウレタンフォーム、フォームグラスその他の耐低温
性を有する海綿状の小片32を上下の金網の間に充填し
て構成される。
【0043】また、仕切板13の上方には、従来の装置
と同様に、金網などで構成されたミストセパレータ7が
取付けてあり、液雲(ミスト雲)を除去するようになっ
ている。
【0044】なお、他の構成は上記実施例と同一であ
る。
【0045】このように構成したLNGからのBOG冷
却装置30によれば、高温BOGをBOG供給ノズル1
4から供給するとともに、LNG散布ノズル15から冷
却用のLNGを散布して高温BOGとLNGとを熱交換
用充填物12上で直接接触させて接触面積と接触時間を
保って冷却するようにし、低温BOGを得る。
【0046】この高温BOGの冷却の際、LNGタンク
のクールダウンの際のタンク内での現象と同様に一度蒸
発したガスの再凝縮、或は冷却LNGの液滴から低沸点
成分(メタン、窒素等)が蒸発することによって微粒子
状の液雲(ミスト雲)が発生することがあり、冷却され
た低温BOGとともに熱交換用充填物12およびミスト
セパレータ31の下側の空間に溜まり、ガス上昇管16
を介して仕切板13の上方に上昇する。
【0047】そこで、上昇前のミスト雲は、ミストセパ
レータ31を通過する際、内部に充填されている吸着剤
18または海綿状の小片32によって分離除去される。
【0048】このミストセパレータ31の吸着剤18に
よるミスト雲の吸着分離は、図2で説明した通りであ
り、海綿状の小片32によるミスト雲の分離除去は、熱
交換用充填物12に沿って落下するLNGによって海綿
状の小片32のポーラスな部分を中心にLNGの液膜で
被覆され、この液膜表面に衝突するミスト雲が吸収さ
れ、ミスト雲が分離除去される。
【0049】そして、さらにミスト雲の衝突が生じて液
膜が発達すると、ポーラスな部分での保持ができなくな
って、ついには液滴となって落下することが繰り返さ
れ、常にミスト雲の吸収能力が維持される。
【0050】落下した液滴は装置本体11の底部に溜め
られ、ドレン排水ポンプ20によってLNGタンク等に
戻される。
【0051】このように海綿状小片32や吸着剤18に
よって、初期段階で液膜を吸着保持し、その後の吸着さ
れた液膜による吸収および液滴の落下とによってBOG
冷却装置30内でミスト雲を完全に除去することができ
る。
【0052】さらに、この考案の他の一実施例につい
て、図4により説明するが、上記各実施例と同一の部分
には同一記号を記し、説明は省略する。
【0053】このLNGからのBOG冷却装置40は、
図1に示したBOG冷却装置10の仕切板13の上方の
ミストセパレータ17および図3に示したBOG冷却装
置30の熱交換用充填物12の下方のミストセパレータ
31を備えて構成されており、これらミストセパレータ
17,31は上記各実施例と同様に、上下の金網の間に
吸着剤18が充填されて構成されたり、あるいはアルミ
ニウム、ニッケル、ウレタンフォーム、フォームグラス
その他の耐低温性を有する海綿状の小片32を上下の金
網の間に充填して構成される。
【0054】なお、他の構成は上記各実施例と同一であ
る。
【0055】このように構成したLNGからのBOG冷
却装置40によれば、高温BOGをBOG供給ノズル1
4から供給するとともに、LNG散布ノズル15から冷
却用のLNGを散布して高温BOGとLNGとを熱交換
用充填物12上で直接接触させて接触面積と接触時間を
保って冷却するようにし、低温BOGを得る。
【0056】この高温BOGの冷却の際、LNGタンク
のクールダウンの際のタンク内での現象と同様に一度蒸
発したガスの再凝縮、或は冷却LNGの液滴から低沸点
成分(メタン、窒素等)が蒸発することによって微粒子
状の凝縮液雲(ミスト雲)が発生することがあり、冷却
された低温BOGとともに熱交換用充填物12およびミ
ストセパレータ31の下側の空間に溜まり、ガス上昇管
16を介して仕切板13の上方に上昇する。
【0057】そこで、上昇前のミスト雲は、ミストセパ
レータ31を通過する際、内部に充填されている吸着剤
18または海綿状の小片32によって分離除去される。
【0058】また、上昇後のミスト雲は、ミストセパレ
ータ17を通過する際、内部に充填されている吸着剤1
8または海綿状の小片32によって分離除去される。
【0059】このように上下部の2つのミストセパレー
タ17,31の海綿状小片32や吸着剤18によって、
初期段階で液膜を吸着保持し、その後の吸着された液膜
による吸収および液滴の落下とによってBOG冷却装置
40内でミスト雲を完全に除去することができる。
【0060】なお、上記各実施例では、熱交換用充填物
としてラッシヒリングを用いる場合で説明したが、この
ような熱交換用充填物では、表面が滑らかなために落下
液の表面滞留時間が短く充填物の表面が濡れたり乾いた
りし、冷却状態が安定せず、温度変化もあり、ミストも
発生し易いことから、許容圧力損失が十分な場合には、
ラッシヒリング等の充填物に替え、ミストセパレータに
充填した海綿状小片や吸着剤を充填物として用いるよう
にし、冷却状態の安定化と温度変化の防止を図るように
しても良い。
【0061】また、この考案は、上記実施例に限定する
ものでなく、この考案の要旨を変更しない範囲で各構成
要素に変更を加えるようにしても良い。
【0062】
【考案の効果】以上、一実施例とともに具体的に説明し
たようにこの考案のLNGからのBOG冷却装置によれ
ば、BOG冷却装置内の上部に吸着剤を設置するように
したので、この吸着剤によって、初期段階では、エタ
ン、プロパン、ブタンのミスト雲をその吸着作用によっ
て吸着することで分離除去することができ、吸着が進み
吸着剤が液膜で覆われるようになった段階では、液膜自
体を吸着保持するようにしてこれ以降のミスト雲を液膜
への吸収と液膜の生長による液滴の落下とによって分離
除去することができる。
【0063】また、この考案のLNGからのBOG冷却
装置によれば、BOG冷却装置内の下部に吸着剤または
アルミニウム、ニッケル、ウレタンフォーム、フォーム
グラス等の耐低温性の海綿状小片を設置するようにした
ので、吸着剤による初期段階でのミスト雲の吸着作用お
よび吸着保持された液膜への吸収、または海綿状の小片
のポーラスな部分を中心とするミスト雲の吸着作用およ
び吸着保持された液膜への吸収によってミスト雲を分離
除去することができる。
【0064】さらに、この考案のLNGからのBOG冷
却装置によれば、BOG冷却装置内の上部および下部に
吸着剤または耐低温性の海綿状小片を設置するようにし
たので、吸着剤による初期段階でのミスト雲の吸着作用
および吸着保持された液膜への吸収、または海綿状の小
片のポーラスな部分を中心とするミスト雲の吸着作用お
よび吸着保持された液膜への吸収によって一層完全にミ
スト雲を分離除去することができる。
【0065】これにより、BOG冷却装置内でミスト雲
を充分に分離除去することができるとともに、ドレンセ
パレータを不要とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案のLNGからのBOG冷却装置の一実
施例にかかる概略縦断面図である。
【図2】この考案のLNGからのBOG冷却装置の一実
施例にかかるミスト雲の除去分離作用の説明図である。
【図3】この考案のLNGからのBOG冷却装置の他の
一実施例にかかる概略縦断面図である。
【図4】この考案のLNGからのBOG冷却装置のさら
に他の一実施例にかかる概略縦断面図である。
【図5】従来のBOG冷却装置の概略縦断面図である。
【符号の説明】
10 LNGからのBOG冷却装置 11 装置本体 12 熱交換用充填物 13 仕切板 14 BOG供給ノズル 15 LNG散布ノズル 16 ガス上昇管 17 ミストセパレータ 18 吸着剤 19 ドレン管 20 ドレン排出ポンプ 30 LNGからのBOG冷却装置 31 ミストセパレータ 32 耐低温性の海綿状小片 40 LNGからのBOG冷却装置

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 LNGから蒸発する蒸発ガスを低温LN
    Gと直接接触させて冷却するBOG冷却装置において、
    一度蒸発した蒸発ガスが冷却されて凝縮するか、或は冷
    却LNGの液滴から低沸点成分(メタン、窒素等)が蒸
    発する際に発生する微粒子状の液雲を初期段階で吸着す
    るとともに、表面が液膜で覆われた後は液膜への吸収で
    除去分離する吸着剤を前記BOG冷却装置内の上部に設
    置したことを特徴とするLNGからのBOG冷却装置。
  2. 【請求項2】 LNGから蒸発する蒸発ガスを低温LN
    Gと直接接触させて冷却するBOG冷却装置において、
    一度蒸発した蒸発ガスが冷却されて凝縮するか、或は冷
    却LNGの液滴から低沸点成分(メタン、窒素等)が蒸
    発する際に発生する微粒子状の液雲を初期段階で吸着す
    るとともに、表面が液膜で覆われた後は液膜への吸収で
    除去分離する吸着剤または耐低温性海綿状小片を前記B
    OG冷却装置内の下部に設置したことを特徴とするLN
    GからのBOG冷却装置。
  3. 【請求項3】 LNGから蒸発する蒸発ガスを低温LN
    Gと直接接触させて冷却するBOG冷却装置において、
    一度蒸発した蒸発ガスが冷却されて凝縮するか、或は冷
    却LNGの液滴から低沸点成分(メタン、窒素等)が蒸
    発する際に発生する微粒子状の液雲を初期段階で吸着す
    るとともに、表面が液膜で覆われた後は液膜への吸収で
    除去分離する吸着剤または耐低温性海綿状小片を前記B
    OG冷却装置内の上部および下部に設置したことを特徴
    とするLNGからのBOG冷却装置。
JP7928092U 1992-05-14 1992-10-21 Lngからのbog冷却装置 Expired - Fee Related JP2564824Y2 (ja)

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JP4-38946 1992-05-14
JP3894692 1992-05-14
JP7928092U JP2564824Y2 (ja) 1992-05-14 1992-10-21 Lngからのbog冷却装置

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